「カシマシクテ人更ニ聞カズ」
No.7976
いよいよ入学試験が始まりました。
昨日の『台記』研究会は元木先生の「延慶本に見る義経」というテーマでの御発表でした。
『延慶本平家物語』の記述の史実としての蓋然性を検討することを通して、従来とは異なる義経像を提示された、とても面白いお話でした。元木先生の御研究にはいつもワクワクさせられます。もちろん学ぶところは絶大。「目から鱗」の連続です。
元木先生はすでに吉川弘文館歴史文化ライブラリーの『源義経』で極めて精緻な政治史的考察を踏まえた上で義経論を展開されておられますが、今回の御報告でそれが深められ、義経の人生の全体像がさらに鮮明になりました。
この御報告の内容は近く論文化され、佐伯真一先生編の論文集に収録される予定ですので、お楽しみに。ちなみに、この論文集には近藤好和先生の御高論も収録されます。実は拙論も載せて頂けることになっているのですが、未だに執筆途中で、諸方に御迷惑をお掛けしている次第です。
ところで、研究会の席上、長村祥知君から御高論「承久の乱における一族の分裂と同心」(『鎌倉』110号)を頂きました。例によって堅実な論証によって、従来いろいろな解釈がなされていた承久の乱における幕府御家人の一族分裂の理由を明快に論じられた秀作だと思います。
内容は褒めればきりがないのですが、私が嬉しかったのは、その掲載誌です。『鎌倉』は恩師貫達人先生が長く発行兼編集人をつとめていた雑誌で、私はその 28号に「「平氏政権」の坂東武士団把握について」という思い出深い論文を掲載させて頂いたことがあるからです(当時の発行兼編集人は沢寿郞氏)。1977年のことでした。
長村君の論文を貫先生にお見せ出来ないのがとても残念です。
☆ 東京大学史料編纂所の遠藤基郞先生より、新刊の御高著『後白河上皇 中世を招いた奇妙な「暗主」』(山川出版社 日本史リブレット)を御恵送頂きました。
掲載の地図に、当研究所における山田邦和先生との共同研究の成果がお役に立ったようです。
遠藤先生にあつく御礼を申し上げます。
※ 標題は源義経にとてもシンパシーを感じた『延慶本平家物語』の一節です。
昨日の『台記』研究会は元木先生の「延慶本に見る義経」というテーマでの御発表でした。
『延慶本平家物語』の記述の史実としての蓋然性を検討することを通して、従来とは異なる義経像を提示された、とても面白いお話でした。元木先生の御研究にはいつもワクワクさせられます。もちろん学ぶところは絶大。「目から鱗」の連続です。
元木先生はすでに吉川弘文館歴史文化ライブラリーの『源義経』で極めて精緻な政治史的考察を踏まえた上で義経論を展開されておられますが、今回の御報告でそれが深められ、義経の人生の全体像がさらに鮮明になりました。
この御報告の内容は近く論文化され、佐伯真一先生編の論文集に収録される予定ですので、お楽しみに。ちなみに、この論文集には近藤好和先生の御高論も収録されます。実は拙論も載せて頂けることになっているのですが、未だに執筆途中で、諸方に御迷惑をお掛けしている次第です。
ところで、研究会の席上、長村祥知君から御高論「承久の乱における一族の分裂と同心」(『鎌倉』110号)を頂きました。例によって堅実な論証によって、従来いろいろな解釈がなされていた承久の乱における幕府御家人の一族分裂の理由を明快に論じられた秀作だと思います。
内容は褒めればきりがないのですが、私が嬉しかったのは、その掲載誌です。『鎌倉』は恩師貫達人先生が長く発行兼編集人をつとめていた雑誌で、私はその 28号に「「平氏政権」の坂東武士団把握について」という思い出深い論文を掲載させて頂いたことがあるからです(当時の発行兼編集人は沢寿郞氏)。1977年のことでした。
長村君の論文を貫先生にお見せ出来ないのがとても残念です。
☆ 東京大学史料編纂所の遠藤基郞先生より、新刊の御高著『後白河上皇 中世を招いた奇妙な「暗主」』(山川出版社 日本史リブレット)を御恵送頂きました。
掲載の地図に、当研究所における山田邦和先生との共同研究の成果がお役に立ったようです。
遠藤先生にあつく御礼を申し上げます。
※ 標題は源義経にとてもシンパシーを感じた『延慶本平家物語』の一節です。