『小右記注釈-長和三年正月』などなど。
No.6976
(1) オヤジ研究者の年末年始
年末締切を厳命された二つの論文のうち、一本がようやく形になりました。あと一本をのこる一日で書くのは、まぁ無理でしょうね。
といった次第で、大掃除も正月の準備の手伝いもせず、顔も洗わずに、書いては食べ、食べては書くという毎日を送っております。
書いた枚数と増加した体重が相関関係にあれば幸い。しかし、たいていの場合、体重ばかりが増えるわけであります。
(2) 『古代文化』第61巻第3号の紹介
『古代文化』第61巻第3号(季刊)が刊行されました。
今号の巻頭論文は、大日方克己「院政期の王権と相撲儀礼」。
政治史的分析を踏まえながら、院政期の相撲節会の特質を論じた大作です。私も昔、院政期の相撲人と武士との関わりに注目した論文をまとめたことがあるのですが(『中世東国史の研究』所収)、相撲節廃絶の事情など、なかなか考えが及びませんでした。この論文は、そのあたりも見事に解明しています。
宮廷儀礼の研究としても秀逸で、昨年、建築史の視角からこの問題に取り組まれていた満田さんには、ぜひお読み頂きたいと思います。もちろん、現在、『小右記』講読会に参加されている国文の院生さんをはじめとする皆さんにも。
研究ノートとしては、宮田敬三「承久の乱における京方の軍事動員」が必読。最近、承久の乱の過程に関する実証的研究が進み、それを前提にした軍制研究も活発になっています。長村祥知君などがその牽引者だと思いますが、宮田さんはこの研究ノートで「京都軍制」なる概念を提示されています。
やはり最近の「武士論」は、京都からの発信力が強いようです。
新刊書籍の〈紹介〉では、女性史総合研究会代表の西野悠紀子先生が、古記録を読む会編『小右記注釈-長和三年正月-』を取り上げて下さっています。
この〈紹介〉をお読みになって、手もとに置きたいと思われた方は、身内の関係する本ですから、当方でもお取り次ぎを致しますので、遠慮なく御連絡下さい。実費(500円程度)で頒布するとのことです。
☆ 葛飾区郷土と天文の博物館の谷口榮先生より、同館で開催中の企画展『秩父平氏・葛西清重とその時代』(>>No.6970)のパンフレットと、12月6日に開催されたフォーラム「秩父平氏を探る-葛西清重とその時代-」の資料などを御恵送頂きました。
谷口先生にあつく御礼を申し上げます。
年末締切を厳命された二つの論文のうち、一本がようやく形になりました。あと一本をのこる一日で書くのは、まぁ無理でしょうね。
といった次第で、大掃除も正月の準備の手伝いもせず、顔も洗わずに、書いては食べ、食べては書くという毎日を送っております。
書いた枚数と増加した体重が相関関係にあれば幸い。しかし、たいていの場合、体重ばかりが増えるわけであります。
(2) 『古代文化』第61巻第3号の紹介
『古代文化』第61巻第3号(季刊)が刊行されました。
今号の巻頭論文は、大日方克己「院政期の王権と相撲儀礼」。
政治史的分析を踏まえながら、院政期の相撲節会の特質を論じた大作です。私も昔、院政期の相撲人と武士との関わりに注目した論文をまとめたことがあるのですが(『中世東国史の研究』所収)、相撲節廃絶の事情など、なかなか考えが及びませんでした。この論文は、そのあたりも見事に解明しています。
宮廷儀礼の研究としても秀逸で、昨年、建築史の視角からこの問題に取り組まれていた満田さんには、ぜひお読み頂きたいと思います。もちろん、現在、『小右記』講読会に参加されている国文の院生さんをはじめとする皆さんにも。
研究ノートとしては、宮田敬三「承久の乱における京方の軍事動員」が必読。最近、承久の乱の過程に関する実証的研究が進み、それを前提にした軍制研究も活発になっています。長村祥知君などがその牽引者だと思いますが、宮田さんはこの研究ノートで「京都軍制」なる概念を提示されています。
やはり最近の「武士論」は、京都からの発信力が強いようです。
新刊書籍の〈紹介〉では、女性史総合研究会代表の西野悠紀子先生が、古記録を読む会編『小右記注釈-長和三年正月-』を取り上げて下さっています。
この〈紹介〉をお読みになって、手もとに置きたいと思われた方は、身内の関係する本ですから、当方でもお取り次ぎを致しますので、遠慮なく御連絡下さい。実費(500円程度)で頒布するとのことです。
☆ 葛飾区郷土と天文の博物館の谷口榮先生より、同館で開催中の企画展『秩父平氏・葛西清重とその時代』(>>No.6970)のパンフレットと、12月6日に開催されたフォーラム「秩父平氏を探る-葛西清重とその時代-」の資料などを御恵送頂きました。
谷口先生にあつく御礼を申し上げます。