公開講座まであと一週間。

No.9987

 公開講座が近づいてきました。懇親会には遠方の大学の先生や東京の出版社の方など多くの皆様から参加の申し込みを頂いているようです。また、出席できないので、かわりに懇談会用の御菓子を送って下さるという方もおられて感激致しております。
 幹事の池嶋さんには、実習中にも関わらず、いろいろお手数をおかけしています。

 昨日の講義。だいぶ気温に影響されました。冷房の調整など、みんな他人任せというのは宜しくない。「どうもすべてに当事者意識がない」、というのは学生さんたちに申し上げるよりも、自らの戒めとしなければならないのかも知れませんが……。

 史料講読会は梶原景時失脚の辺り。やはり、この人はただ者ではない。徳大寺家の家人で吏僚的資質を持ち、播磨などの惣追捕使に任じ、美作の目代をつとめ、弁舌に巧み、その上、武芸(軍事行動)にもかなり優れていたらしい。彼の評価を問い直す作業が、治承・寿永内乱論の再構築に繋がるかも知れません。同じことは長沼宗政にも言えます。彼も単純に武辺と評価することは出来なそうですね。

  ☆ 神奈川県立金沢文庫の永井晋先生より、御高論「下総下河辺庄の現状と課題」(『民衆史研究』85)・「園城寺と河内源氏-戒誉・覚義から公暁まで-」(『国史学』201)・「下総国下河辺庄築地郷について」(『野田市史研究』23)・「中世前期古文書料紙論の現状と展望」(『日本史研究』607)を御恵送頂きました。
「下総下河辺庄の現状と課題」の一節。
 「自治体の文化財担当者や地域博物館の学芸員といった地域社会と密接に結びついた研究者は、郷村単位の総合研究を進めている。ただ、地域密着型の研究者は周辺地域との情報交換を盛んに行ってはいるが、地頭以上の上級領主に対する関心は薄く、京都・鎌倉との政治経済的な結びつきについてはあまり意識を向けていない。これは、荘園を閉じた世界としてモデル構築する内部構造派の研究の名残りとみられる傾向なので、荘園制研究そのものにみられる傾向といってよい」・・・なるほど。武士認識についても同じことが言えそうです。
 永井先生に、あつく御礼を申し上げます。

 ☆ 明治大学の渡辺滋先生より、御高論「日本古代史料に見える「揚名」の語義-『孝経』の原義との関係-」(『汲古』62)・「「揚名介」をめぐる中世の諸言説-一条家における家説形成の過程を中心に-」(『国語と国文学』90-2)・「日本古代における親族廻避の制」(『延喜式研究』29)・「厳島神社文書の史料性をめぐる諸問題-近年の「偽文書論」の位置付けを中心に-」(『ヒストリア』237)・「請人・口入人の持つ力-地方有力者が任用国司の地位を獲得する過程から-」(井原今朝男編『富裕と貧困-中世社会における富の源泉と格差-』竹林舎)・「史料現物を見るということ-古代・中世史料の調査から-」(『歴博』178)を御恵送頂きました。
 在庁系武士の位置づけなど、こうした新しい制度史研究の成果をもとに再検討の要があるように思いました。
 渡辺先生に、あつく御礼を申し上げます。
編集:2013/06/14(Fri) 11:37

事前勉強会のごあんない-次回の『吾妻鏡』-

No.9988

 宗教・文化研究所公開講座も近づいてまいりましたので、次回の『吾妻鏡』の時間は事前勉強会ということにさせていただきたいと思います。六月は実習に出ておられた方も多く、少人数開催が続いておりましたが、またゼミのほうもよろしくお願いします。

 次回の『吾妻鏡』のご案内です。

 日時:2013年6月20日(木)午後3時頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 内容:2013年度宗教・文化研究所公開講座の事前勉強会
 参考文献:
   ○ 金井静香先生「中世末期における近衛家と島津氏の交流-近衛政家・尚通・稙家-」(科研「近世薩摩における大名文化の総合的研究」〈研究代表者 中山右尚〉報告書)

   ○ 樋口健太郎先生『中世摂関家の家と権力』(校倉書房,2011年)
               「藤氏長者宣下の再検討」(『古代文化』63-3)

明日の「基礎・教養科目」

No.9986

 アクセスカウンターが1000001を記録したときに、それをPDFに保存して、送信して下さった方がおられます。よい記念になりました。ゼミの「護符」にしたいと思います。

 明日の「基礎・教養科目」ですが、前回の予告通り、老人を取り上げます。題して「日本史の中の老人像」。
 私の世代では浪人して大学に入った人が多いのですが、私は老人になってから浪人になれるようです。

 台風の影響は少なくなった模様ですので、明日のゼミ講読会も、いつも通りに行います。

 【追記】 
 ☆ 東北大学の柳原敏昭先生より、御高論「史学史研究の現在-東北中世史の開拓者大島正隆を中心として-」収載の『日本中世史研究の歩み 中世史サマーセミナー50周年記念シンポジウム報告集』(岩田書院)を御恵送頂きました。
 中世史サマーセミナーというと、私には、1993年夏、鹿児島の8・6豪雨直後に開催されたサマーセミナーにおける柳原先生の獅子奮迅の活躍ぶりが思い出されます。あれから、もう20年も経ってしまったのですね。
 柳原先生に、あつく御礼を申し上げます。

 ☆ 東京大学の高橋典幸先生より、御高論「南北朝期の城郭戦と交通」(東京大学日本史学研究室紀要別冊『中世政治社会論叢』)を御恵送頂きました。
 高橋先生に、あつく御礼を申し上げます。

懇親会のお知らせ

No.9984

こんにちは。池嶋美帆です。本日は再度、懇親会のお知らせをさせて頂きます。

9日の野口先生がお知らせして下さっているように、6月22日には公開講座があります。そして、今年も公開講座終了後、講師の先生方を囲んだ懇親会(お食事会)を開催いたします。皆様ぜひご参加下さい。

   日時:6月22日(土)18:30~(2時間程の予定)
   場所:「里」(女坂上ってすぐです)
   費用:2500円+α  ※飲み放題とコース料理

お手数ですが、参加をご希望される方は16日(日)までに野口先生または池嶋(上記PCアドレスもしくは携帯)までご連絡下さい。
参加人数の正確な把握が必要ですので参加をお考えの方は、必ずご連絡を下さい。よろしくお願い申し上げます。

************************************************
野口先生

ペンさんにはまた会いたいと思っていたので、とても残念です。謹んでお悔やみ申し上げます。

アクセス100万

No.9985

 池嶋さん、どうもありがとうございます。ペンには、もう少しつきあってほしいと頼んだのですが、アッという間に「歴史」の中に駆けて行ってしまいました。まだ、その辺にいるような気がして、寂しい限りです。
 ところで、実習の方は如何でしたか?目標は次々立ちと現れると思いますが、御活躍を期待しています。
 
 13日のゼミの時間には、公開講座の準備・役割分担についてのお願いをしようと思っていたのですが、ひょっとすると台風の上陸で大学が休講になる可能性も出て来てしまいました。その場合は、また、この場かE・メールでお願いを差し上げたいと思いますので、どうぞ宜しく。 

 それから、公開講座の当日にお出でになる古参メンバーの方も、せっかくですから受付などのお手伝いを頂ければ幸いです。出来れば、事前にご都合などお知らせ下さい。

 掲示板のカウンターの数字が、ついに100万を突破しました(監視情報によると12:57のことのようです)。書き込みのうち、何分の一かは削除しなければならないようなものだったのかもしれませんが、まさしく「耐え難きに耐え」よくも此処まで生きながらえてきたものと思います。
 2003年5月に創設されたときは、本当に「ゼミのみんなの掲示板」だったのですが、いろいろな問題が発生した結果、私が独占するような形になってしまい、忸怩たるものがあります。
 それにしても、ここまで続けてこられたのは管理人の鈴木君のおかげです。ほんとうにありがとうございました。そして、これからも宜しく。

 メンバー・関係者のみなさん、Facebookやツィッターも結構ですが、たまには此処にもお出まし頂ければ幸いに存ずる次第です。 

 明日の基礎演習Ⅰ

No.9983

明日の基礎演習Ⅰは、田村さんと富永さんの発表です。
 ⑴ 田村さんの発表テーマ「『ジョゼと虎と魚たち』に見る家族」
   発表者からのメッセージ:映画を通して、健常者と身体障害者が家族になるということの難しさや覚悟などについてを皆さんで考えられたらと思います。
  ⑵ 富永さんの発表テーマ「《ネット用語について》」

    *********************************************        
 公開講座が近づいてきましたので、案内を再掲いたします。

 ◇ 2013年度宗教・文化研究所公開講座 ◇
  シリーズ:東山から発信する京都の歴史と文化⑮ 「中世摂関家の諸相」

    開催日時 : 平成25年6月22日(土)13:00~17:00
    会   場 : 本学 J420教室(いつもより1階下の階です)
     講題 講師
           「保元の乱から平氏政権崩壊までの摂関家について」
                  樋口健太郎(大手前大学非常勤講師・日本中世史)
            「中世~近世における近衛家と島津氏の交流」
                 金井静香(鹿児島大学准教授・日本中世史) 
     司会            野口実(本学宗教・文化研究所教授)

 ※ 講演は16:30終了予定ですが、その後、30分程度、両先生からのコメントや質疑応答の時間を取りたいと思います。例によって、準備運営にあたっては、ゼミメンバーの御協力をお願い致します。
また、旧ゼミメンバーや御講演頂く先生方所縁の方々の御支援もお願い申し上げます。
いつものように、懇談会・懇親会も企画する予定です。  
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 私事ながら、拙宅の飼猫ペン。6月5日18時15分に世を去りました。
 可愛がって頂いたみなさんに、御礼を申し上げます。

 今が歴史と化していく日々。

No.9981

 池嶋さんが告知して下さった公開講座の懇親会の申し込み(>>No.9977)。できるだけ早々のうちにお願い申し上げます。

 関東の美術館で仏像の展覧会を見て参りました。たいへん充実した内容で、多くの知見を得ることが出来ましたが、造像の背景を考察するに際して文献史学の研究成果の博捜の不足を感じました。一方、政治史の研究に仏教美術史の成果はもっと活用されるべきだとも思います。しかし、ジャンルの異なる研究者間の交流というのは、なかなか難しいものがあるのかも知れません。

 6日(木)の史料講読会の時間、古参メンバーがお子さん二人をともなって研究室を訪ねて下さいました。たちまち『吾妻鏡』はアンパンマンに。
 師範代は幼児教育者としても優れた才能をお持ちであることが分かりました。それにしても、本当に子どもは何にも勝る宝物ですね。

 ☆ 尊経閣文庫の菊池紳一先生より、御高論「平姓秩父氏の性格-系図の検討を通して-」(『埼玉地方史』66)・「公益財団法人前田育徳会所蔵文書(八)」(『鎌倉遺文研究』30)・「同(九)」(同31)を御恵送頂きました。
 菊池先生に、あつく御礼を申し上げます。
編集:2013/06/09(Sun) 01:38

絵描き唄の重要性-次回の『吾妻鏡』-

No.9982

 前回はほとんどお絵かきをしておりまして、失礼しました。しかしこれも、人生の重要な一部だと思うわけであります。異なる世代がさまざまな交流(笑)を行うゼミでございます。

 次回のご案内です。

 日時:2013年6月13日(木)午後3時頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:頼家・実朝期の振り返り

 6月20日は、公開講座の事前勉強会ということにさせていただきます。

 ※しばらく“振り返り”を続けていきますが、それが終わった後の範囲は以下の通りです。
     承元四年(1210)正月一日、二月五日・十日・二十一日、三月十四日・二十二日、四月九日・十九日、五月六日・十一日・十四日・二十一日・二十五日、六月三日・十二日・十三日・二十日、七月八日・二十日、八月九日・十二日・十六日、九月十一日・十四日・三十日、十月十二日・十三日・十五日、十一月二十二日・二十三日・二十四日、十二月五日・二十一日の各条
     承元五年(建暦元年、1211)正月十日、閏正月九日、二月二十二日、三月十九日、四月二日・十三日・二十九日、五月四日・十日・十九日、六月七日・二十一日・二十六日、七月四日・十一日、九月十二日・十五日・二十二日、十月十三日・十九日・二十日・二十二日、十一月二日・三日・四日・二十日、十二月一日・十日・十七日・二十日・二十七日の各条

 6月も木曜の午後、13日・20日・27日に開催予定です。

 『吾妻鏡』講読会は基礎的な史料読解のニーズにも対応しておりますので、梅雨なのか夏なのかよくわからない季節に何か新しいことを始めてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。京都女子大の方限定ではありませんよ。

 本日の「基礎演習」、明後日の「教養科目」。

No.9980

 梅雨だというのに夏のような晴天です。すでに格好などどうでもよいのですが、何を着ればよいのか迷います。

 本日の『基礎演習Ⅰ』は、當麻さんの「名付け親になった気分」と鶴見さんの「空前のパンケーキブーム」の二本立て。時間が足りなかったり余ったり。今後の発表では、臨機応変の工夫が必要なようです。

 明後日(木)3講時の教養科目は「中世の子ども」というテーマでお話をしたいと思います。その次は、やはり老人の問題に触れざるを得ないでしょう。

☆ この春から一関市立博物館の館長に就任された入間田宣夫先生より、新刊の論文集『平泉の政治と仏教』(高志書院)を御恵送頂きました。
 入間田先生に、あつく御礼を申し上げます。

 ☆ 保立道久先生より、御高論「平安・鎌倉時代の災害と地震・山津波」(人間文化研究機構編『HUMAN』Vol.3)と共著の御高論「編纂と文化財科学-大徳寺文書を中心に-」(『東京大学史料編纂所研究紀要』23)を御恵送頂きました。
 保立先生に、あつく御礼を申し上げます。

 ☆ 安土城考古博物館の山下立先生より、御高論「近江の狛犬 基礎資料集成(一)」ならびに共著の御高論「滋賀県地域における神像彫刻の樹種調査-新旧手法の適用による-」収載の『安土城考古博物館紀要』第21号を御恵送頂きました。
 山下先生にあつく御礼を申し上げます。

明日の「基礎演習Ⅰ」

No.9979

 火曜3講時の基礎演習Ⅰ。今月から二人ずつの発表になります。
 明日は當麻さんと鶴見さん。
 當麻さんは「名付け親になった気分」というタイトルで「赤ちゃんの名前の付け方」について発表されるとのことです。
 幼名・輩号・諱、あるいは名の通字や一字拝領・名簿奉呈を取り上げて、歴史的に名前を考えるのも面白いのですが、今回話題になりそうなのは、もっと身近な「きらきらネーム」でしょうか?

 ☆ 今春、明治大学から立教大学にうつられた鈴木彰先生より、御高論「再編される十六世紀の戦場体験-島津氏由緒との関わりから-」(『文学』13-5)・「泗川の戦いにおける奇瑞の演出-島津氏を護る狐のこと-」(『国文学研究』169)・「「門之浦伝来絵巻」小考-南薩における神事・祭祀との関わりから-」(『ミュージアム知覧 紀要・館報』13)を御恵送頂きました。
 とくに前の二論文は、島津氏の草創神話の成り立ちが明快に示されています。個別大名家における自家正統化のイデオロギーの形成を考える上で重要なご研究。国文学の研究成果ですが、歴史学の中世武士論専攻の方は必読です。
 また、「門之浦伝来絵巻」は、せっかく地元の研究者から御紹介を頂きながら、私には評価が下せなかったもので、鈴木先生による学界への紹介を大変うれしく思う次第です。
 鈴木先生に、あつく御礼を申し上げます。

  ☆ 坂口太郎君から、御高論「鎌倉後期・建武政権期の大覚寺統と大覚寺門跡-性円法親王を中心として-」(『史学雑誌』122-4)・「後宇多院関係史料・研究文献目録稿(下)」(『高野山大学密教文化研究所紀要』26)・「醍醐もちもぃんウォーク外伝 栢ノ森遺跡と俊乗房重源 前編」(『市民しんぶん伏見区版』207)・「同 後編」(同209)を御恵送頂きました。
 「醍醐もちもぃんウォーク外伝」は、坂口君の大発見を市民向けに書いて頂いたもの。そのきっかけを、当ゼミが「もちもちぃんウォーク」に参加したことによる-と宣伝させていただければ、ありがたいところです。
 坂口君に、あつく御礼を申し上げます。
 

無題

No.9977

こんにちは。池嶋美帆です。本日はお知らせがあります。

以前から野口先生がお知らせして下さっているように、6月22日には公開講座があります。そして、今年も公開講座終了後、講師の先生方を囲んだ懇親会(お食事会)を開催いたします。皆様ぜひご参加下さい。

   日時:6月22日(土)18:30~(2時間程の予定)
   場所:「里」(女坂上ってすぐです)
   費用:2500円+α  ※飲み放題とコース料理

お手数ですが、参加をご希望される方は16日(日)までに野口先生または池嶋(上記PCアドレスもしくは携帯)までご連絡下さい。
参加人数の正確な把握が必要ですので参加をお考えの方は、必ずご連絡を下さい。よろしくお願い申し上げます。

御上洛をお待ちしています。

No.9978

 池嶋さん、実習中にも関わらず、ありがとうございます。

 ☆ 東京都足立区役所の加増啓二先生より、加増啓二・進藤敏雄・津野仁「平安時代後期大鎧片とその復元的考察―明珍宗恭コレクションから―」(『早稲田大学會津八一記念博物館研究紀要』14号)を御恵送頂きました。
 加増先生に、あつく御礼を申し上げます。

 ☆ 長野県松本蟻ヶ崎高校の村石正行先生より、御高論「小笠原長時の外交活動と同名氏族間交流」(『史学』82-1・2)・「寄進・売買・譲与における本主保護と返状の作成」(井原今朝男編『生活と文化の歴史学3 富裕と貧困』竹林舎)を御恵送頂きました。
 村石先生に、あつく御礼を申し上げます。
 御高論のうち前者は、滝沢さんの研究に役立ちそうな内容です。 

【追記】 公開講座受講に際しての参考文献を紹介します。

   ○ 金井静香「中世末期における近衛家と島津氏の交流-近衛政家・尚通・稙家-」(科研「近世薩摩における大名文化の総合的研究」〈研究代表者 中山右尚〉報告書)

   ○ 樋口健太郎「藤氏長者宣下の再検討」(『古代文化』63-3)

 金井先生の論文は入手が難しいと思います。研究室に用意しておきますので、コピーをお取り下さい。

 清文堂出版『中世の人物 京・鎌倉の時代』第2巻の構成(最終決定版)

No.9974

 昨日の「教養科目」。なんとか時間内でまとめましたが、何しろ3コマ分の内容でしたから板書もゼロというほどの駆け足。受講の諸姉は大変だったと思います(早々に諦めた方もおられましたが)。私も口は乾くし、腰は痛い。そして、授業後にはかつてない疲労感に襲われました。授業もやはり、ソフトよりハードでしょうか。
 来週は「中世のこども」をテーマに取り上げたいと思います。

 27日の月曜日、仏教学の時間に史学科一回生の半分の方たちを対象に講話をさせて頂きましたが、来月の17日にも、そののこり半分の史学科一回生を対象にした講話の御依頼を頂きました。「好評につき・・・」ならよいのですが。
 今回はゼミへの勧誘も忘れないようにしたいと思いますが・・・。

 清文堂出版から刊行予定の『中世の人物』。当初予定より作業が遅れておりますが、様々な紆余曲折を乗り越え、刊行に向けて最終段階に到達。現在、自分の原稿の再校ゲラでルビのチェックを行っております。
 私が担当させて頂いている第2巻『治承~文治の内乱と鎌倉幕府の成立』も、元木泰雄先生編の第1巻「保元・平治の乱と平氏の栄華」とさほど間隔をあけずに刊行出来る模様です。 
 執筆者の皆さん、もう一息、宜しくお願い申し上げます。
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  『中世の人物 京・鎌倉の時代』第2巻『治承~文治の内乱と鎌倉幕府の成立』の構成が確定致しましたので、あらためて、ここにお知らせ申し上げます。(※ 執筆者の敬称は略させて頂きました)

   治承~文治の内乱と鎌倉幕府の成立 … 野口 実
 Ⅰ 列島を覆う戦雲
   1 以仁王と源頼政-摂津源氏一門の宿命 … 生駒孝臣
   2 甲斐源氏-東国に成立した もう一つの「政権」 … 西川広平
   3 木曽義仲-反乱軍としての成長と官軍への転換 … 長村祥知
   4 源義経と範頼-平氏追討の戦い … 宮田敬三
   5 平宗盛-悲運の武家の棟梁 … 田中大喜
   6 平氏の新旧家人たち-相伝家人と門客 … 西村 隆
   7 藤原秀衡-奧の御館と幕府構想 … 三好俊文
コラム1 乳母と乳母子-頼朝と義仲 … 糟屋優美子
        
Ⅱ 鎌倉幕府の成立と東国武士
   1 源頼朝-天下草創の光と影 … 元木泰雄
  2 大庭景親-石橋山合戦の平家方大将 … 森 幸夫
    3 城助永と助職(長茂)-北越の「御館」武士 … 高橋一樹  
   4 千葉常胤-列島を転戦した清盛・西行と同い年の東国武士 … 野口 実
   5 和田義盛と梶原景時-鎌倉幕府侍所成立の立役者たち … 滑川敦子
   6 北条時政と牧の方-豆駿の豪傑、源頼朝からの自立 … 落合義明
   7 源頼家 -「暗君」像の打破 … 藤本頼人
 コラム2 九州の武士たち-原田種直・菊池隆直・緒方惟栄 … 清水 亮

 Ⅲ 内乱期の女院・貴族と僧たち
   1 八条院-〈鍾愛の女子〉の系譜 … 高松百香  
   2 藤原兼実-右大臣から内覧へ … 高橋秀樹
   3 源通親-権力者に仕え続けた男の虚像 … 佐伯智広 
   4 法然・貞慶と明恵-仏教改革の群像 … 平 雅行
  5 重源-王法仏法の興隆をめざして … 久野修義
  6 栄西-日本禅宗の原型 … 中尾良信
 コラム3 流人頼朝の側近たち-挙兵に加わった文官・神官 … 下村周太郎
     ◎ 主要史料一覧
    ◎ 主要系図
     ◎ 人名索引
***********************************************************************
 * 刊行予定などにつきましては、清文堂出版(下記住所・電話)にお問い合わせ下さい。
    〒542-0082 大阪府大阪市中央区島之内2-8-5 電話06-6211-6265(代)   
編集:2013/06/01(Sat) 00:58

こじんまりと振り返り中-次回の『吾妻鏡』-

No.9975

 『中世の人物』のシリーズも刊行に向けて着実に進展中とのこと、楽しみにお待ちしたいと思います。
 実習等の方は健康に気をつけてくださいね。

 次回の『吾妻鏡』のご案内です。

 日時:2013年6月6日(木)午後3時頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:頼家・実朝期の振り返り

 ※しばらく“振り返り”を続けていきますが、それが終わった後の範囲は以下の通りです。
     承元四年(1210)正月一日、二月五日・十日・二十一日、三月十四日・二十二日、四月九日・十九日、五月六日・十一日・十四日・二十一日・二十五日、六月三日・十二日・十三日・二十日、七月八日・二十日、八月九日・十二日・十六日、九月十一日・十四日・三十日、十月十二日・十三日・十五日、十一月二十二日・二十三日・二十四日、十二月五日・二十一日の各条
     承元五年(建暦元年、1211)正月十日、閏正月九日、二月二十二日、三月十九日、四月二日・十三日・二十九日、五月四日・十日・十九日、六月七日・二十一日・二十六日、七月四日・十一日、九月十二日・十五日・二十二日、十月十三日・十九日・二十日・二十二日、十一月二日・三日・四日・二十日、十二月一日・十日・十七日・二十日・二十七日の各条

 6月も木曜の午後、6日・13日・20日・27日に開催予定です。

 『吾妻鏡』講読会は基礎的な史料読解のニーズにも対応しておりますので、梅雨どきに何か新しいことを始めてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。京都女子大の方限定ではありませんよ。
編集:2013/05/31(Fri) 21:51

公開講座の事前勉強会も

No.9976

 6月は公開講座がありますので、その事前勉強会も設定しなければならないと思います。とりあえずは、20日あたりになるでしょうか。

 そこで、講師の先生方の論文集を紹介させて頂きます。
 
 ○ 金井静香先生『中世公家領の研究』(思文閣出版,1999年)

 ○ 樋口健太郎先生『中世摂関家の家と権力』(校倉書房,2011年)

本日の教養科目・昨日の研究会・6月22日の公開講座

No.9973

 本日Ⅲ講時の「教養科目」ですが、すでに>>No.9968でお知らせしたとおり、中世の女性の位相についてお話しいたします。日本女性史も概括したいと思いますので、また時間不足が心配です。私には脱線制御装置が必要だと、自分でも思います。

 昨日は、どうも気分が晴れず、研究会では脈絡の掴みづらい発表になってしまい、申し訳なく思っています。しかし、私の頭脳はあの程度と思って頂ければ気が楽になります。
 研究会後の楽友会館での会食は美味しく。飲むより食べる方に専心して、いろいろと手を出させて頂いたので、結果的に二食分は軽くオーバーの模様で、こちらも制御機能が必要です。それに致しましても、楽しい時間を過ごさせて頂きました。元木先生およびご参会の皆様に感謝いたします。

 今年も京都アスニーで、お話をさせて頂く機会を頂きました。目下、テーマを思案中です。いつも武士の話ばかりなので、今回は昨年の「もちもちぃんウォーク」の成果を生かして「重源」でも取り上げてみようかと思案しております。

 研究所公開講座まで一ヶ月を切りました。今年も講師の先生方との懇談会・懇親会を企画したいと思います。目下、実習中にもかかわらず池嶋さんが幹事を引き受けて下さいました。これまた感謝です。