平清盛視聴率最低の理由
美川圭
No.9688
平清盛が、大河ドラマはじまって以来の7.8%の視聴率となってしまったそうである。
ロンドンオリンピックたけなわとはいえ、さすがにびっくりしたと同時に、当然だろうなという気がする。私も、講演などの話題にする必要上、ときどきは義務的に見ているのだが、もう歴史的うんぬん、以前にドラマとしてのできが悪すぎるのである。
その根本原因は、脚本が最低であることによる。
「新平家物語」のように吉川英治の原作があって、それにある程度脚色を加えた形なら、1年の長丁場もなんとかなるが、大河ドラマを、オリジナル脚本でやるのはもう難しいのではないか。そんなことも感じている。
とにかく毎回それぞれの人物が、その特徴を変えてしまうので、俳優も一貫した人物像を演じられない。その最たる者が、主人公の清盛である。久しぶりにみると、まったく別人格になっている。あれほど、単細胞であった保元・平治の乱のときまでの清盛が、前回などまるで、鈍感力いっぱいの今の某総理のようなおもしろみのかけらもない人間になっている。これでは登場人物にまったく共感できない、感情移入できないので、かってに早く死んじまえ、ということになるのである。こうなると、どうにも次回が見たくなくなる、というか、視聴自体が苦痛になるのである。
そもそも、藤本有紀という脚本家が実在かどうかさえ、インターネット上で噂されているのである。高橋昌明先生が会ったと証言しているので、いることはいるんでしょうが。それほど、プロの脚本家が書いた脚本とはとうてい思えない稚拙さということである。もう、歴史を知らない方とか何とかの次元ではないと思う。
あと何ヶ月もあるけれど、一体どうするんだろうと思う。そして、少なくともこの時代に愛着を感じて研究をしている私としては、ここまでひどいとかえって寂しさもいっぱいである。
ロンドンオリンピックたけなわとはいえ、さすがにびっくりしたと同時に、当然だろうなという気がする。私も、講演などの話題にする必要上、ときどきは義務的に見ているのだが、もう歴史的うんぬん、以前にドラマとしてのできが悪すぎるのである。
その根本原因は、脚本が最低であることによる。
「新平家物語」のように吉川英治の原作があって、それにある程度脚色を加えた形なら、1年の長丁場もなんとかなるが、大河ドラマを、オリジナル脚本でやるのはもう難しいのではないか。そんなことも感じている。
とにかく毎回それぞれの人物が、その特徴を変えてしまうので、俳優も一貫した人物像を演じられない。その最たる者が、主人公の清盛である。久しぶりにみると、まったく別人格になっている。あれほど、単細胞であった保元・平治の乱のときまでの清盛が、前回などまるで、鈍感力いっぱいの今の某総理のようなおもしろみのかけらもない人間になっている。これでは登場人物にまったく共感できない、感情移入できないので、かってに早く死んじまえ、ということになるのである。こうなると、どうにも次回が見たくなくなる、というか、視聴自体が苦痛になるのである。
そもそも、藤本有紀という脚本家が実在かどうかさえ、インターネット上で噂されているのである。高橋昌明先生が会ったと証言しているので、いることはいるんでしょうが。それほど、プロの脚本家が書いた脚本とはとうてい思えない稚拙さということである。もう、歴史を知らない方とか何とかの次元ではないと思う。
あと何ヶ月もあるけれど、一体どうするんだろうと思う。そして、少なくともこの時代に愛着を感じて研究をしている私としては、ここまでひどいとかえって寂しさもいっぱいである。