シンポ 「平家物語研究の視点」の御案内 

No.7230

シンポジウム  「平家物語研究の視点
  ―歴史学の視点・文学の視点、その相互理解をめざして―」

 2010年6月6日(日曜日) 13:00~17:00
 國學院大学渋谷校舎AMC棟1階 常磐松ホール
        JR渋谷駅から、徒歩15分または都バス日赤医療センター行國學院大学前下車。
 
 野口 実(京都女子大学教授)
   「東国武士研究と軍記物語」

 佐伯真一(青山学院大学教授)
   「歴史学の視点と文学研究の視点―作品の認識をめぐって―」

 高橋典幸(東京大学史料編纂所助教)
   「「史料」と軍記物語-軍事史の観点から-」

 司会:坂井孝一(創価大学教授)

 主催:科研費(C)「平家物語の初期形態に関する多角的研究」
   (課題番号20520199)による共同研究会  代表:千明守

 ※ 「来聴歓迎!」とのこと。
   私としては「議論について行けるのか?」・・・それが問題であります。

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 当研究所主催の公開講座も26日(土)に予定されております。>>No.7146
 はやくも、各地のゼミ関係者から上洛のお知らせを頂いております。
 懇親会にもぜひ、御参加下さい。幹事の山本さんに取り次ぎます。
 関西圏以外の方は、翌日(27日)の大阪歴史学会大会(於、関西大学)とあわせて、出張予定をくまれるのも一案かと存じます。
 ちなみに、大阪歴史学会の中世史部会では、山田さん(もと平田さん)の御夫君の御報告があります。http://wwwsoc.nii.ac.jp/historia/

 昨日は、卒論指導の現社4回生廣田さんや、自主レポートを提出に見えた史学科2回生の旭さんたちで研究室は一日中賑やかでした。

 ゼミ『小右記』講読会は、例によって大谷さんが好リード。もう、師範代としてすべてをお任せしてもよいと思っております。毎回とても充実した内容なので、所属大学等を問わず、摂関期に関心を持つ方々の積極的な参加を期待します。 

 >広島の江波さん  昨日、研究所運営委員会の後、坂本先生と少しばかりお話しをする機会がございました。 

講義とゼミと卒論指導、それに懇親会の件

No.7221

 昨日の「基礎演習Ⅰ」は、京都の歴史に関する報告だったので、ちょと私が口を出しすぎたのかも知れません。しかし、京都は都市論研究の宝庫ですから、髙橋さんには、これからも是非このテーマを追究していってほしいと思います。

 ゼミ。『吾妻鏡』講読会。宗尊親王期の特徴がよくつかめたと思います。登場する御家人の人名比定など、ちゃんとやる必要あり。

 Ⅴ講時の「基礎・教養科目」は、話の展開がまずく、今回の講義はまさに「如泥」だったと思います。ひどく疲れていることは確かなのですが、そのためか頭の回転が鈍っているようです。
 それでも静かに聴いてくれた受講生のみなさんに感謝します。


 卒論ゼミのみなさんには、直接メールを差し上げましたが、すでに草稿を提出した人がいる一方、ほとんど未着手という人もいて、格差が顕著になりつつあります。
 なにしろ、卒論は学生生活の集大成ですから、早く取りかかって、しっかりしたものをまとめて頂きたいと思います。

 ※ 9日に予定していた懇親会ですが、諸般の都合により暫し延期することになりました。後日、盛大にやりましょう。

あちらも立たずば、こちらも立たずの日々。

No.7213

>山田樹理様  「山田さん」として初の書き込み(>>No.7212)が、最高の慶事で嬉しい限りです。
 郷里でゆっくり養生してください。
 御夫君と同様、再上洛される日を楽しみにいたしております。

 本日の仏教学の講話、話がまとまらず、お聴きいただいた学生さんたちには、迷惑この上ないものであったかと思います。高校教員時代から、まったく、こういう趣旨の話は苦手で困ります。

 理路整然と行かないことについては、数日後に迫った國學院大學でのシンポでも同じ事になりそうで、とても心配です。

 それにしても、講話の感想の一つに「今日は学外の先生の貴重なお話をきけてよかったです」というのがあったのには参りました(笑)。
 たしかに、史学科の学生さんの感覚からすると、L校舎は学外なのかもしれませんが?

 研究室に戻って、ちょっと落ち込んでいたところへ、国文3回生の学生さんお二人が、質問に初来室。研究意欲満々のお話を聞いて、こちらも元気が出てきました。
 服藤早苗氏の論文集などを貸し出し。
 サークルで谷口さんの後輩とのこと。
 大谷さんに御指導をお願いしたいと思います。

 さて、明日の授業です。
 Ⅲ講時の「基礎演習Ⅰ」は、髙橋さんの報告で、テーマは「京都の街と道」。これは、歴史の方から口を挟めそうです。

 15時からはゼミ。6月9日の懇親会(ゲスト・京都大学教授元木泰雄先生)の予告もうかがえると思います。

 Ⅴ講時の「基礎・教養科目」は、7回目の講義で、テーマは「老人と女性-たくましい老人への回帰-」。
 私にとっては、とても身につまされる内容です。 

学外のゼミ(笑)-明日の『吾妻鏡』-

No.7214

 先週のファーストフードのお話はとても興味深かったです。旅行先ではできるだけ大型チェーン系のファーストフード店は利用せず、その土地ならではのものをいただきたいと思っているのですが、先日は東京で「バーガーキング」を利用しました。これは首都圏しかないので、その土地ならではと言えなくもないですね。直火焼きのビーフがおいしかったですが、それよりもなによりもメニューに「フォアローゼズ」があったのはびっくりしました。ハイボールにするんでしょうか。ポテトに合いそうですね。

 ファーストフード各店は今も昔もいろいろな工夫をしてお客さんを引きつけようとしていますが、二十歳前の人たちにはかつてあった「サンキューセット」や「サンパチトリオ」が何のことかわからないと思います。
 同じように(?)、「右大将家のご尊顔…う~ん、覚えてないです」というような世代の断絶を示すような会話も交わされたかもしれません。嘉禎年間(1235~1238)頃の鎌倉幕府では。

 次回の『吾妻鏡』の予定です。

 日時:2010年6月1日(火)15:00~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:正嘉二年(1258年)正月一日・二日・六日・十七日・二十日、二月十三日・十九日・二十八日、三月二十日、四月十九日・二十五日・二十六日、五月二日・六日・八日・九日・十日・十四日・二十九日、六月一日・二日・三日・九日、七月十日・十五日・二十二日・二十三日・二十九日、八月五日・六日・八日・十六日・十七日・十八日・十九日・二十日・二十八日、九月二日・二十一日・二十九日、十月十二日、十二月十日・十九日
    正元二年(文応元年、1260年)正月一日・十日・二十日・二十三日・二十六日・二十九日、二月二日・三日・四日・五日・十日・十四日・十八日、三月一日・二十一日・二十二日・二十七日・二十八日、四月一日・二日・三日・十七日・十八日・二十六日・二十九日・三十日、五月四日・十日、六月四日・十二日・十六日・十八日・二十二日・二十六日・三十日、七月四日・六日・七日・八日・十日・二十五日・二十六日・二十九日、八月六日・七日・十二日・十五日・十六日・十七日、九月五日、十月十五日、十一月十一日・十八日・二十一日・二十二日・二十六日・二十七日・二十八日、十二月一日・二日・十六日・二十日・二十一日・二十三日・二十五日・二十六日・二十九日
の各条

 『吾妻鏡』講読会は、参加者のみなさんの自主的な積極性によって支えられております。どなたさまでも、まずは見学からでもどうぞお気軽にご参加下さい。『紫苑』第8号も『吾妻鏡』講読会の成果が大きく反映されております。

仏教史学入門講座で上横手先生御講演

No.7209

 第5回仏教史学入門講座    「仏教史」に親しむ
[プログラム]
  ○開会挨拶
  ○講演1  大平 浩史 氏 (立命館大学非常勤講師)
     「中国仏教と近代-廟産興学問題を手がかりとして-」
  ○講演2  上横手 雅敬 氏 (京都大学名誉教授)
     「 九条道家と東福寺」
  ○質疑応答
  ○閉会挨拶
   ※なお、入門講座終了後、懇親会を予定しております。
  日時: 2010 年6 月19 日(土)13 時30 分~
  会場: 龍谷大学 大宮学舎 清和館3階大ホール
   〒600-8268 京都市下京区七条通大宮東入大工町125 番地の1
[ 主催] 佛教史学会
   (事務局)〒603-8301 京都市北区紫野北花ノ坊町96
    佛教大学 貝研究室内 ℡075-491-2141(代)http://www.soc.nii.ac.jp/shb/
   入場無料 申込不要 一般歓迎
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(上記、京都大学の坂口君より御紹介を頂きました) 

 ☆ 大阪市立大学の仁木宏先生より、新刊の御高著『京都の都市共同体と権力』(思文閣出版)を御恵送頂きました。
 仁木先生に、あつく御礼を申し上げます。

 ☆ 東京大学史料編纂所の高橋典幸先生より、新刊の御高著『源頼朝 東国を選んだ武家の貴公子』(山川出版社)を御恵送頂きました。
 高橋先生に、あつく御礼を申し上げます。

さすがに京女。祝!!ゼミの初孫も女の子。

No.7208

 >中澤先生  シンポの御案内、ありがとうございました。
 
 学内の連載原稿や書類提出の締切が重なって時間がなく、書き込みが出来ませんでしたので、まずは火曜日の結果報告から。

 Ⅲ講時の基礎演習Ⅰは「ファースト・フード」がテーマということなので、勤務経験の長い岩田君を(生身の資料に)お迎えして、いろいろコメントを頂きました。けっこう話が広がって、立派な「社会学」になりました。報告者高田さんのレポートに期待しています。 
 来週の担当は高橋さんで、テーマは「京都の街と道」。今度は愛知の野口君をお呼びしたいところですね。

 ゼミは研究発表の準備でしばし参加できなかった山口さんと、立命館の杉谷さんと松井君のお二人が加わって久しぶりに賑やか。杉谷さんからは郷里のお土産を頂きました。岩田君のコーヒーとよく合って、美味しく頂きました。
 
 Ⅴ講時の「基礎・教養科目」は、女性との関わりという視点から「日本史の中の老人」についてお話しをしました。来週は内容を中世に絞ります。
 講義終了後に4名の史学科2回生が研究室を訪ねてくれました。彼女たちの中から、未来の平田さん(山田夫人)・永富さん(鈴木夫人)や山岡さん・尻池さん・・・が登場することを期待したいところです。

 とても大切なことを忘れていました。平田さんこと山田さんに二世誕生です。薗田さん(黒岩夫人)の赤ちゃんと同じく、かわいい女の子とのこと。本当におめでとうございます。
 私の立場からすると、京女出身のゼミメンバーによる「ゼミの初孫」の誕生です。
 わざわざ言う必要もありませんが、山田君もついに「お父さん」ということ。頑張ってください。
 
 Ⅴ講時の後のゼミでは、『吾妻鏡』講読の後に、岩田君から歴史学研究会大会における日本中世史部会の報告について、その内容とそれにたいするコメントをうかがうことが出来ました。 

 なお、研究室に来てくれた期待の史学科2回生たちですが、今週金曜日(28日)の『吾妻鏡』講読会に出席してくれるとのこと。3回生の先輩方、なにとぞ宜しくお願い申しあげます。

Re: さすがに京女。祝!!ゼミの初孫も女の子。

山田樹理
No.7212

ご無沙汰しております。
私事ですが、22日に2762gの女の子を出産いたしました。
皆さんからのお祝いメール、本当にありがとうございました!!

今は実家で母子共に健やかに過ごしております。
今後とも、親子三人どうぞよろしくお願い致します。

考古学と中世史シンポジウムのご案内

中澤克昭
No.7205

野口先生、ゼミの皆様、ご無沙汰いたしております。
考古学と中世史研究会の「いきものがかり」中澤です。
また宣伝でおじゃまします。今回も豪華メンバーですので、皆様、是非ご参加ください。

第8回考古学と中世史シンポジウム
「中世人のたからもの―蔵があらわす権力と富―」の開催のご案内

日   程   2010年7月3日(土)・4日(日)
会   場   帝京大学山梨文化財研究所(山梨県笛吹市石和町四日市場1566 TEL 055-263-6441)
主   催   考古学と中世史研究会
共   催   帝京大学山梨文化財研究所
資 料 代   4,000円(第8回シンポジウム資料集・第7回シンポジウム報告集代)

7月3日(土)
12:00 受付開始
13:00~ あいさつ・日程説明 ・・・ 萩原三雄(帝京大学山梨文化財研究所)
13:10~13:30 問題提起 ・・・ 中島圭一(慶應義塾大学)
【1 たからものと蔵]】
13:30~14:10 「平泉の蔵と宝物」 ・・・ 八重樫忠郎(平泉町役場)
14:10~14:50 「王権と権門の宝蔵とその内実」 ・・・ 高橋一樹(国立歴史民俗博物館)
14:50~15:00 休 憩
15:00~15:40 「中世後期の「財産」とたからもの―その具体相と意識をめぐって―」 ・・・ 田中浩司(函館大学)
【2 蔵のはたらき】
15:40~16:20 「都市の蔵と館の蔵」 ・・・ 鋤柄俊夫(同志社大学)
16:20~17:00 「蔵と有徳人―歴史と民俗のあわいにて―」 ・・・ 湯浅治久(市立市川歴史博物館)
18:00~ 懇親会 ホテル古柏園

7月4日(日)
9:50 開会・諸連絡
【3 蔵のすがた】
10:00~10:40 「絵画史料に描かれた蔵」 ・・・ 藤原重雄(東京大学史料編纂所)
10:40~11:20 「中世鎌倉の倉庫―竪穴建物を中心として―」 ・・・ 鈴木弘太(一関市教育委員会)
11:20~12:00 「戦国末期における畿内の城郭と蔵構造建物」 ・・・ 山上雅弘(兵庫県立考古博物館)
12:00~13:00 昼 食
討論に向けて
13:00~13:20 「土豪の家材目録に読む蔵と財産」 ・・・ 萩原三雄
13:20~13:40 「錠前と鍵―出土品が語る宝物の争奪―」 ・・・ 小野正敏(人間文化研究機構)
13:40~16:00 討 論 ・・・ 司会:浅野晴樹(埼玉県教育委員会)・中島圭一

申し込み方法
参加希望者は、懇親会のご出欠を含めて帝京大学山梨文化財研究所へはがき・FAX・E-mailで、6月30日(水)までにお申し込み下さい。
帝京大学 山梨文化財研究所【萩原・畑・林】
〒406-0032 山梨県笛吹市石和町四日市場1566
TEL 055-263-6441 FAX 055-261-0462
E-mail aae29890@pop21.odn.ne.jp

石和町内宿泊施設案内
宿泊は、各自で下記のホテル等にお申し込み下さい。なお、空室状況や料金などは、各ホテルに確認して下さい。講師の先生方および事務局は、「スパランド ホテル内藤」に宿泊予定です。
  >>No.1「スパランド ホテル内藤」TEL 055-262-7001  \6,500~  研究所から徒歩 4分
  >>No.2「ホテル古柏園」TEL 055-262-5890 \16,000~(一泊二食付) 研究所から徒歩 20分
  >>No.3「ルートイン甲府石和」TEL 055-262-1011  \6,500~    研究所から徒歩 15分

交通案内
JR中央線 石和温泉駅下車→帝京大学山梨文化財研究所まで タクシー約7分または、徒歩25分
車では、中央道一宮御坂I.C.より甲府バイパス(R20)を甲府方面へ15分
車でお越しの方は、研究所南側に駐車場を用意してあります。
研究所からお帰りの際、下記のタクシー会社に電話をすれば通常数分で来ます。
「第一交通」 TEL 0120-62-5757

明日の授業やゼミのことなど

No.7201

 今日の京都は大雨。夜、労働学校の講義があるので電車で出勤しようと駅に出ると、(案の定)僅かとはいえ奈良線は遅れを出しておりました。
 京都駅八条口では、ちょうどバスの出てしまったところで、骨の折れた傘を差して待つこと十数分。ようやく大学に到着。
 出張報告を書いて提出。入学センターからの回答依頼の書類を作って添付ファイルにて送信。注文しておいた書籍の受け取り。事務的な郵送一件。それから、A地下の混雑が緩和した時刻を見計らって昼食。
 自転車操業はよくありませんが、さて、これから明日の授業の準備です。
 そういえば、仏教学の講話はちょうど一週間後ということになりました。これは、自転車操業というわけには参りません。はて、如何したものか?

 明日のⅢ講時の「基礎演習Ⅰ」は、高田さんの御報告で、テーマは「ファーストフード」。どのような切り口で迫られるのでしょうか、楽しみです。ひょっとしたら、試食もあるかも?

 15時からの『吾妻鏡』講読会は、岩田君の告知(>>No.7191)の通りですが、少しの時間、歴史学研究会大会の様子をうかがおうと思っております。

 Ⅴ講時の「基礎・教養科目B25 女性の視点から日本中世の歴史を考える」は、第6回目の講義で、テーマは「老人と女性-日本史に見る老人像」。女性問題と老人問題は同根の部分が大きいので、「老人と女性」をテーマにしたお話を2回に分けて行います。

 ◎ 卒論指導対象の現社4回生のみなさんは、卒論を早々に進め、不明な点はどしどし訊きに来て下さい。

関東往還記

No.7200

 風雨のなか、先ほど関東からヨロヨロと戻ってまいりました。
 例によって、出張先では多くの方々のお世話になりました。あつく御礼を申し上げます。

 年度末の2月・3月に研究調査が集中したことの反省から、今年度は早めに調査出張を設定したのですが、御承知のように年度当初からやたらと忙しく、毎週のように何処かへ出掛ける羽目に陥っております。

 今回の調査地は千葉で、前回3月の調査で回ることの出来なかった猪鼻城跡と東禅寺・高徳寺とその周辺を精査するとともに、近年における中世千葉に関する文献・考古の両サイドの研究成果を集約したとも評される千葉市立郷土博物館の企画展示「千葉市の戦国時代城館跡」を見学してまいりました。
  →http://www.city.chiba.jp/kyoiku/shogaigakushu/shogaigakushu/kyodo/tenji.html

 千葉氏居館跡に比定されている千葉地方裁判所の周辺も歩き回りましたが、街並みの変貌ぶりには、まさに浦島太郎状態の驚き様でした。昭和の風情は完全に根絶されてしまい、当地を故郷とする私にとっては、とても残念な事態です。

 >小学生時代の同輩諸兄  ついにあの「コドモヤ模型店」も消滅してしまいましたよ。

 それにしても、鎌倉・京都・肥前小城などとの比較の観点からする中世千葉に関する研究は面白く、今後、美術や宗教の視角も取り入れて考察を深めていきたいと考えておりますので、博雅の御教導をお願い申しあげる次第です。

 なお、この土日には専修大学で歴史学研究会の大会があり、岩田君をはじめ、若い方たちはそちらに行かれたことと思います。どんな様子だったか、火曜日にでもお話しをお聞かせ下さい。
 
 さて、京都に戻っても一段落というわけにはいかず、明日は京都労働学校(ラボール学園)の日本史講座で「源頼朝と京都-なぜ鎌倉を去らなかったのか-」というテーマのお話しをさせて頂くことになっています。話の趣旨は、奇を衒うようですが「頼朝は本当は在京するつもりだった」ということに尽きます。さて、どうなることでしょうか?

Anti-Climax-そして『吾妻鏡』も続く-

No.7191

 FIFAワールドカップ(TM)の開幕を来月に控え、近頃またサッカー関連の書籍・雑誌の発刊が相次いでおります。サッカー好きとしてはなかなか嬉しい状況です。
 以前(4年前や8年前)は選手の内面に迫るようなノンフィクション系のものが多かったように思いますが、今回はそういったものに加えて、「戦術」にフォーカスしたものが増えたことが特色かと思います。多様なテーマの本の刊行は、ワールドカップ本戦での代表チームの成績に対する悲観的な観測に反して、日本サッカーの成熟の一端を見るような気がします。
 そんななか、『「ジャパン」はなぜ負けるのか─経済学が解明するサッカーの不条理(サイモン・クーパー,ステファン・シマンスキー 共著,森田浩之 訳、日本放送出版協会、2010年)は、さまざまな数値を分析してサッカーを読み解いていくという好著で、最近読んだなかでも出色の一冊だと思います。物事が動いている中心から離れれば離れるほど、その物事の動きについていく上では不利である(※つまり、現代サッカーは西ヨーロッパを中心に動いているから、そこから遠くにある日本はすでに大きなハンディを負っている)といったような指摘は、サッカーの世界に留まらずいろいろと考えさせられました。
 自分もちょっとは成長したかな…と思ったら、周りはもっと成長していたというようなことはよくありますね。怠けていないで、いろいろなものを学ぶため積極的に出かけて行きたいと思います。

 次回の『吾妻鏡』の予定です。

 日時:2010年5月25日(火)15:00~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:康元二年(正嘉元年、1257年)十月十三日・十六日・二十六日、十一月八日・十六日・十七日・二十三日、十二月六日・二十四日・二十九日、
 正嘉二年(1258年)正月一日・二日・六日・十七日・二十日、二月十三日・十九日・二十八日、三月二十日、四月十九日・二十五日・二十六日、五月二日・六日・八日・九日・十日・十四日・二十九日、六月一日・二日・三日・九日、七月十日・十五日・二十二日・二十三日・二十九日、八月五日・六日・八日・十六日・十七日・十八日・十九日・二十日・二十八日、九月二日・二十一日・二十九日、十月十二日、十二月十日・十九日
の各条

 『吾妻鏡』講読会は、参加者のみなさんの自主的な積極性によって支えられております。どなたさまでも、まずは見学からでもどうぞお気軽にご参加下さい。『紫苑』第8号も『吾妻鏡』講読会の成果が大きく反映されております。

入間田先生編『兵たちの時代』が出ました

No.7186

 昨日は朝から、卒論演習のことで宮本さん、また、広島から江波さんが御来室。広島土産の「川通り餅」を頂きました。

 Ⅲ講時の高津さんの報告は、「男脳と女脳」をテーマにした報告で、診断テストまであって大変面白い内容でした。動物行動学も前提にして、この問題を深めて行かれることを期待します。
 それにしても、野坂昭如氏のいうごとく、「男と女の間には深くて暗い川」がありますね。

 『吾妻鏡』講読会は、正嘉元年の大慈寺供養のところ。恩師貫達人先生の執筆された『鎌倉廃寺事典』の当該項が役に立ちました。
 それにしても、『吾妻鏡』のこの辺りの記事は、東国武家政権の記録というよりも、もはや権門貴族の家政機関の記録の観がつよい。登場する御家人の顔ぶれも、源氏将軍期とはだいぶ変わっています。

 Ⅴ講時の「基礎・教養科目」では、先週、ざっと流した『吾妻鏡』の記事を精読。史料の面白さに気づいてくれた人が一人でも居れば幸いであります。

 授業後、また『吾妻鏡』講読会に復帰して20時まで。

 かくして、火曜日はとてもハードです。

 ◎ 拙稿「京都七条町から列島諸地域へ-武士と生産・流通-」収録の、入間田宣夫編『兵たちの時代Ⅱ 兵たちの生活文化』(高志書院)が、同編『兵たちの時代Ⅰ 兵たちの登場』とともに刊行されました。『兵たちの時代Ⅲ 兵たちの極楽浄土』は来月刊行予定とのことです。
 各巻2500円というのは安い。高志書院の努力に敬意を表したいと思います。
     http://www.koshi-s.jp/