「四国の治承・寿永内乱」

No.19445

 本日(6日)は下石君の修論準備報告。
 例によって、始まる前に雑談の時間がありました。精神が解放された気分で調子に乗り、おそらく、また学生諸姉に不快な発言をしてしまったであろうことに後で気がついて反省しております。
 私の人生は、反省と懺悔、そして悔恨の日々が続きます。

 ところで、下石君の研究発表のテーマは「四国の治承・寿永内乱」。
 質疑応答の時間を加えて3時間半の発表会。
 素晴らしい内容でした。
 画期的な研究です。
 論文として公表されるのが楽しみです。
 きちんと中央権力との関係を見据えながら、四国の武士たちの動向を丹念に跡づけた研究。
 一ノ谷合戦から屋島の合戦に至る経過をクリヤーに説明して頂きました。

 帰宅したら、5月に結婚式を挙げた古参メンバーの御夫君から、結婚式と披露宴の写真が届いていました。
 幸せそうなお二人の写真に、こちらまで楽しい気分にさせられます。

「願わくば、我に七難八苦を与えたまえ」というのはウソです。

No.19437

 とてもよい季節なのですが、次から次へと「御用」がもたらされます。
 そんなわけで、今日は大事な研究会にも出席を辞退することに。
 かくなる上は、山中鹿之助になるしかありません。

 さて、明日は下石君による修論の中間報告。私は院生の頃、「坂東」武士団をテーマに掲げておりましたが、下石君は「四国」武士団。武士成立史の研究では、地域的にあまり注目されていなかったところなので、どんな成果が現れるか、実に楽しみです。

 今日は、美川先生にお願いしておいた『冷泉家時雨亭叢書別巻三 翻刻明月記二』が届きました。『明月記』はまだまだ掘り起こしの余地のある史料ですから、ちょっと高いけど購入しました(まだ払っていませんが)。

 ☆ 国立歴史民俗博物館の田中大喜先生より、御高論「家督と惣領」(高橋秀樹編『生活と文化の歴史学4 婚姻と教育』竹林舎)を御恵送頂きました。
 田中先生に、あつく御礼を申し上げます。

 そういえば、私が武士団研究を志した当時は「惣領制」研究の華やかなりし時代でした。

 シンポジウム「中世小山氏の成立と発展」

No.19391

 シンポジウム「中世小山氏の成立と発展」の参加申し込み受付が11月4日から始まります。

【開催日】
 平成26年12月23日(火曜・天皇誕生日)
 午前10時開場、午前10時30分開会、午後4時30分終了予定
【開催場所】
 小山市立文化センター 小ホール(栃木県小山市中央町1-1-1、地下2階)
 ※定員300名(事前申込制)
【プログラム】
10:30 開会
10:40-12:00 基調講演「藤原秀郷から小山氏へ」
  講師:野口実氏(京都女子大学教授)
12:45-13:25 報告1「朝政と小山氏」
  講師:松本一夫氏(栃木県芳賀青年の家所長)
13:25-14:05 報告2「宗政と長沼氏」
  講師:江田郁夫氏(栃木県立博物館学芸部長)
14:15-14:55 報告3「朝光と結城氏」
  講師:荒川善夫氏(栃木県立文書館古文書専門員)
14:55-15:35 報告4「紀伊半島の小山氏」
  講師:高橋修氏(茨城大学教授)
15:50-16:30 討論「中世小山氏の成立と発展」
  パネリスト:野口実氏、松本一夫氏、江田郁夫氏、荒川善夫氏、高橋修氏
  コーディネーター:鍛代敏雄氏(國學院大學栃木短期大学教授)
16:30 閉会
.
申し込みなど詳細は↓をごらん下さい。
     https://www.city.oyama.tochigi.jp/kanko/event/sympo_chuseioyama1.html

修論準備報告会-次回の『吾妻鏡』-

No.19365

 うやむやにごまかしてしまった長沼宗政と善光寺の後日談は、嘉禎二年(1236)七月十七日条に見えます。
 また、「南無仏」の聖徳太子像(承元四年十一月二十二日条)は、鎌倉時代以降のものといわれる数点が『聖徳太子展』(2001年)の図録にも収録されています。
 時間中にお伝えできればよかったのですが、こちらにてすみません。

 次回の木曜日の『吾妻鏡』と、来月の土曜日の『吾妻鏡』のご案内です。来週木曜日は『吾妻鏡』の講読はお休みとなりまして、龍谷大学の下石くんにご報告していただきます。

 >下石くん
  ご報告内容のご案内(題名や参考文献なども)を掲出していただければ幸いです。

◆次回の木曜日のご案内◆

 日時:2014年11月6日(木)15:00~(予定)…14:00すぎからぼちぼち集まっております。
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 内容:下石敬太郎氏の修論準備報告(※四国における治承・寿永内乱の展開…といったお話だと思います)

 13日以降はまた通常の『吾妻鏡』の講読を進めていく予定です。

 範囲:承元四年(1210)十二月五日・二十一日の各条
     承元五年(建暦元年、1211)正月十日、閏正月九日、二月二十二日、三月十九日、四月二日・十三日・二十九日、五月四日・十日・十九日、六月七日・二十一日・二十六日、七月四日・十一日、九月十二日・十五日・二十二日、十月十三日・十九日・二十日・二十二日、十一月二日・三日・四日・二十日、十二月一日・十日・十七日・二十日・二十七日の各条

 ※11月の木曜日の『吾妻鏡』は6日・13日・20日・27日に開催予定です。


◆次回の土曜日のご案内◆

 土曜日にも『吾妻鏡』の講読会を開催しております。

 国文学を専攻される方が主なメンバーとなりますが、そのほか従来の木曜日開催分にはご都合が合わなかった方もぜひ積極的にご参加いただけましたら幸いです。
 なお、こちらのほうも所属大学や国籍等に関係なく、お気軽にご参加ください(※新たにご参加を希望される方は、野口先生か岩田まで、事前にご連絡をいただけると幸いです)。

 次回は11/22(土)ですが、開始時間が異なりますのでご注意ください(13:00~です)。
 今後も、参加者の都合を勘案しながら、月に一回か二回程度のペースで開催していきたいと思います。

 日時:2014年11月22日(土) 13:00~
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:配付済みの史料を随次読んでいきます

 『吾妻鏡』講読会は、基礎的な史料読解のニーズにも対応しております。
 朝夕冷え込む季節に何か新しいことをはじめてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。

『吾妻鏡』に取り組みましょう。

No.19390

 長沼宗政については、従来、粗暴な武士としての評価がされていましたが、それはある一面を捉えただけであって、実のところは、在京経験も豊富で西国の守護を担い得るだけの行政能力も有し、宗教面でもなかなかの素養を持った人物だったように思います。

 私もそうでしたが、関東で『吾妻鏡』を読んでいると、どうも偏った理解に陥りがちなので、京都で『吾妻鏡』の講読が盛んに行われるようになるのはよいことだと思います。

 『平家物語』を研究されている国文専攻の方たちにも、ぜひ『吾妻鏡』に正面から取り組んで頂き、いろいろ御教示を得たいものと考えております。

 それから、自らの研究を顧みるに、記録はもとより『愚管抄』もちゃんと読み込んでおかなければいけなかったと反省しております。

 「しろくまツアー」をもう一度。

No.19351

 まだ来年までに済ませておかなければならない仕事は山のようにありますが、楽しい話は来年のことでもお知らせしたくなります。

 2015年3月8日(日)、鹿児島で隼人文化研究会が開かれます。
 来年も「斉興の会」との合同開催で、軍記研究の鈴木彰先生(立教大学)が研究報告をされるとのこと。また、今春の会の後の懇親会を終えて、鹿児島中央駅近くの宿泊先に向かうタクシーの中での「宣言」を遵守されて、仙台から柳原敏昭先生(東北大学)も報告にお見えになるとの由。そして、及ばずながらの私も、何らかの発表をさせて頂こうという魂胆であります。

 というわけで、3月のはじめに鹿児島に行きます。そこで、どうでしょうか、ゼミや演習に御出席の皆さんも御一緒に如何?
 もちろ個人旅行ですから、研究会への参加は自由です。指宿の砂蒸し温泉に入るなり、開聞岳に登るなり、天文館で「しろくま」を食するなり、行動はすべて自由。私も鹿児島は少しは勝手知ったる土地柄、名所旧跡の御案内くらいはさせて頂けるだろうという程度の話です。それに、こころ優しい地元の方たちもきっと応援して下さるに違いありません。

 2005年8月の「しろくまツアー」に参加された、ゼミ古参メンバーの面々も、ぜひお誘いしたいところです。
 ちなみに、あの時、鹿児島大学の先生方をはじめ、同大学の学生さんなどと一緒に紫原の「信玄」で撮影した懐かしい写真を勝手にFacebookの野口のページに貼らせて頂きましたので御覧下さい。(みんな若かったねえ!)

 ☆ 鹿児島ラサール学園の永山修一先生より、上記の隼人文化研究会の開催日程のお知らせと共に、御高論「鹿児島県の墨書土器について」(『古代文化』66-2)、同じく「記録された琉球列島~奈良・平安時代の南九州と~」収載の図録『黎明館企画特別展 南から見る中世の世界~海に結ばれた琉球列島と南九州~』、それに永山先生が参加された科研「古代西海道における出土文字資料の展開と地域性に関する研究」と「古代地域社会の識字と文字文化の展開に関する研究-西海道を中心に-」(ともに研究代表者:宮崎産業経営大学 柴田博子教授)の報告書を御恵送頂きました。
 永山先生に、あつく御礼を申し上げます。

明日の「基礎演習Ⅱ」・「演習Ⅱ」

No.19310

 明日(28日)Ⅲ講時の「基礎演習Ⅱ」の発表者とテーマは以下のとおりです。
  柳井さん:「日本の女子教育―明治のお嬢様と現代の女子大生を比較して」
  山本さん:「「お茶」について(歴史や文化、町おこしなど)」

 Ⅳ講時「演習Ⅱ」の発表者とテーマは以下のとおりです。
  中野さん:「ミッキーマウスの誕生」
  西林さん:「日本の食文化について」

【追記】元木先生・美川先生・野口のいずれも中公新書がランキングで並んでいるのを見つけました。
 面白い。→http://bookmeter.com/cat/4494

 「以仁王の令旨」を読みました。

No.19280

 このところ疲れが溜まり(「たいして働いてもいないのに」というなかれ)、また朝晩急に寒くなったせいかも知れませんが、いつもの胃腸の不調に加えて頭頂部にチクチクと痛みが走ったり、鼻が詰まりっぱなしだったり、いろいろ故障が生じていて困ります。
 この商売は、普通の生活をしている方から見ると、一年中本人の好き勝手なことをしているように見えるようですが、逆に捉えると仕事と休息のメリハリがつかないということでもあるわけです。

 昨日は土曜日の『吾妻鏡』講読会の初回でした。
本学の卒業生のほか、神戸大学・京都大学・立命館大学の院生・学部生が参加。例によって岩田君を中心に進められました。用意して下さった資料をもとに、講読を進めるにあたっての情報を確認した後、久しぶりに治承四年(1180)条の冒頭から。
 それにしても、私には大学学部2年生の史料講読の授業で「以仁王令旨」を読んだときと、評価が全く異なるのが実に面白い。平治の乱以後の政治の動きがようやく見えてきたからだと思います。
14時から19時近くまでの長丁場でした。途中、錦華殿(本学の建学記念館)で「恋する平安京」という展観が開催されているのを思い出して、皆さんを御案内したのですが、16時の閉館時間を過ぎていたために見学できず残念でした。
 この講読会、次回は11月22日に開催の予定です。

学祭の季節の『吾妻鏡』

No.19295

 そろそろ学園祭の季節ですね。近ごろは授業日程に支障が出ないよう、土日に集中開催(?)のところが多いようですね。むかしはもっと4~5日間ほど開催していたような気もするのですが…

 次回の木曜日の『吾妻鏡』と、来月の土曜日の『吾妻鏡』のご案内です。

◆次回の木曜日のご案内◆

 日時:2014年10月30日(木)15:00~(予定)…14:00すぎからぼちぼち集まっております。
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:承元四年(1210)八月九日・十二日・十六日、九月十一日・十四日・三十日、十月十二日・十三日・十五日、十一月二十二日・二十三日・二十四日、十二月五日・二十一日の各条
     承元五年(建暦元年、1211)正月十日、閏正月九日、二月二十二日、三月十九日、四月二日・十三日・二十九日、五月四日・十日・十九日、六月七日・二十一日・二十六日、七月四日・十一日、九月十二日・十五日・二十二日、十月十三日・十九日・二十日・二十二日、十一月二日・三日・四日・二十日、十二月一日・十日・十七日・二十日・二十七日の各条

 ※10月の木曜日の『吾妻鏡』は30日に、11月は6日・13日・20日・27日に開催予定です。


◆次回の土曜日のご案内◆

 昨日(10/25)初回を開催したのですが、今月から不定期で土曜日にも『吾妻鏡』の講読会を開催しております。

 国文学を専攻される方が主なメンバーとなりますが、そのほか従来の木曜日開催分にはご都合が合わなかった方もぜひ積極的にご参加いただけましたら幸いです。
 なお、こちらのほうも所属大学や国籍等に関係なく、お気軽にご参加ください(※新たにご参加を希望される方は、野口先生か岩田まで、事前にご連絡をいただけると幸いです)。

 次回は11/22(土)ですが、開始時間が異なりますのでご注意ください(13:00~です)。
 今後も、参加者の都合を勘案しながら、月に一回か二回程度のペースで開催していきたいと思います。

 日時:2014年11月22日(土) 13:00~
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:配付済みの史料を随次読んでいきます

 『吾妻鏡』講読会は、基礎的な史料読解のニーズにも対応しております。
 朝夕冷え込む季節に何か新しいことをはじめてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。

  「しょうそういん展」のお知らせ。(会期:無期限)

No.19248

 「紅旗征戎」も「花金」も我が事にあらず!

 滑川さんの研究発表の日程ですが、御都合をうかがった結果、12月20日(土)に設定させて頂くことにいたしました。14:00からということで如何でしょうか?

 奈良博では正倉院展が始まったようですが、私の研究室は「焦燥院」状態。こちらは秋だけではなくて、これから、ず~っと焦燥院。
 
 明日の『吾妻鏡』講読会>>No.19225。これから中世の法制史に取り組まれるという他大学法学部の学生さんも参加されるとのことです。
古参メンバーの飛び入り歓迎します。

☆ 髙橋昌明先生より、御高論「能「頼政」と史実の源頼政」(『観世』81-10)を御恵送頂きました。
 髙橋先生に、あつく御礼を申し上げます。
 短編ですが、国文で『平家物語』専攻されている方たちには大変お役に立つ内容ではないかと思います。
編集:2014/10/24(Fri) 20:28

研究発表

田中裕紀
No.19249

朝夕の気温も下がり、すっかり秋。
新潟ではストーブが登場する季節になりました。
ここまで来れば、間も無く年の瀬…と思っていたら、滑川さんの研究発表のお知らせが目に入りました。
都合をつけて、ぜひ、参加させていただきたいと思います。

終わりよければすべてよし!

No.19250

 おやっ?、三輪さんになった丸山さん、じゃなくて丸山さんになった田中さんだ!!
 滑川さんに田中さん。
 かくなる上は鈴木御夫妻も長村御夫妻も、それに(旧)平田さんや薗田さんも是非お出かけ下さい。
 田中さんには、来年の公開講座のことも相談させて頂きたいと存じます。
 ほかにも、「天敵」じゃなくて後輩である、のこりの3Yのお二人なども是非おでかけいただきたい。
 (旧)尻池さんや山内さんもどうしているだろう。
 門屋君や八井君は何をやっているのだろう。
 大根田君は・・・。
 ほかにも、笠さん・八木さん・高木さん・末松さん・荒木さん・國方さん・大内さん・伊藤さん・江波さんなどなど、なつかしいメンバーの名前が浮かびますが・・・(他の方たち省略御免)。
 何しろ、当ゼミも「店じまい」や「後始末」のことを考えなければならない時期にさしかかってまいりましたから。
 野口を誰が介護するかとか、難題は山積しております・・・。 

滑川さんの研究発表&豊前宇都宮氏について書きました。

No.19227

 明日のキャンパスプラザの講義は「平家の発展と六波羅」をテーマにお話しする予定です。

 岩田君からの告知のとおり→>>No.19225、25日(土)から、あらたに国文の軍記物語専攻者を主たる対象とした形で『吾妻鏡』の講読会を開講いたします。
 御専攻のジャンルを問わず、多くの方たちの参加を期待しています。

 本日、拙稿「中世武士の肖像  豊前宇都宮氏─黒田官兵衛に滅ぼされた名族─」掲載の『本郷』114号が届きました。御笑覧いただければ幸いです。
 なお、ルビに一箇所校正漏れがありました。p23下段10行目の成勝寺のルビは(誤)「しょうじょうじ」→(正)「じょうしょうじ」です。

 ゼミの古参メンバーである東北歴史博物館の滑川さんから研究発表希望のお申し出を頂きました。12月19日(金)か20日(土)に設定出来ればと考えています。古参メンバーの参集を期待するところです 

 「寒河尼と小山三兄弟」

No.19207

 昨日の「基礎演習Ⅱ」は天気が良く、12:30に全員集合が果たせましたので、東大路まで下り鳥辺野墓地を通って清水寺まで出かけました。
 客観的に大学の位置を確認したり、この前の戦争で亡くなった若い兵隊さんの墓石に平和を考えたり、舞台造りの妙見堂に観光の穴場を発見したり、そこに住むネコさんと戯れたり、清水寺参道の観光客やタクシーの多さに圧倒されたり。
 たまにはフィールドワークもいいものです。
 
 「演習Ⅱ」は京都女子大学の創立に関するお話をしてから、錦華殿を見学。ここも、来るたびに何かしらの発見のあるところです。ちょうど、図書館主催の国文学関連の展観がされていましたので、これも見学。なかなか有意義な時間を過ごすことが出来たと思います。
  さて、「基礎演習Ⅱ」「演習Ⅱ」とも、いよいよ来週から個人ごとの発表が始まります。

昨日、困ったのは、着払いで午前中に届くように頼んでおいた宅急便の荷物がなかなか届かなかったこと。早く届いたら困るので、8時過ぎから研究室に待機して、食事にも出かけないでいたのですが、12時直前になって遅れる旨の電話があり、着いたのは12:25頃。「基礎演習Ⅱ」の出発に影響がありました。それにしても、こんな日に限って。

 宅急便と言えば、帰宅すると『日本歴史』の最新号が5冊届いていました。なんで5冊かというと「歴史手帖」の欄に「寒河尼と小山三兄弟」という拙文が掲載されたから。
 御依頼を頂いて書いたものですが、字数の制約と締切を厳守することばかり考えて、おかしな文章になってしまい、一度差し戻しの上、再投稿して掲載して頂くにいたったものです。編集部には御迷惑をおかけ致しました。
 それにしても、12月の小山氏のシンポの前に間に合ったのは僥倖でした。短文ですが、近年の私の東国武士研究の成果を凝縮した内容と受け取って頂けたら幸いです。御笑覧のうえ御批判を頂くことが出来ればありがたいところです。

武士についてのわりと本質的な話-次回の『吾妻鏡』-

No.19225

 美川圭先生による書評「髙橋昌明『平家と六波羅幕府』」(『新しい歴史学のために』285、2014)に導かれ、あるいは『吾妻鏡』承元四年六月三日条・七月二十日条の記事などから、幕府の本質的な部分について思索をめぐらすことができたように思います。
 鎌倉幕府について考える場合にも、まずは『吾妻鏡』の記述をきちんと整理して、その上で記述の信・不信を検証していく必要があるように思います。地味に『吾妻鏡』を読む講読会は今週末にも開催致します。

◆土曜日のご案内◆

 再三ご案内しましたが、今月から不定期で土曜日にも『吾妻鏡』の講読会を開催します。

 国文学を専攻される方が主なメンバーとなりますが、そのほか従来の木曜日開催分にはでご都合が合わなかった方もぜひ積極的にご参加いただけましたら幸いです。
 なお、こちらのほうも所属大学や国籍等に関係なく、お気軽にご参加ください(※新たにご参加を希望される方は、野口先生か岩田まで、事前にご連絡をいただけると幸いです。すでにご連絡をいただいた方もおられます。ありがたいことです)。

 初回は10/25(土)ですが、その先は参加者の都合を勘案しながら、月に一回か二回程度のペースで予定を立てたいと思います。
 開始時間は、14:00とさせていただきます。
 初回ということで、『吾妻鏡』を講読する上での手引き、『吾妻鏡』そのものについて、今後講読予定の史料のご相談などをさせていただきたいと思います。

 日時:2014年10月25日(土) 14:00~
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』の講読にあたって諸事ご相談

◆次回の木曜日のご案内◆

 日時:2014年10月30日(木)15:00~(予定)…14:00すぎからぼちぼち集まっております。

 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:承元四年(1210)八月九日・十二日・十六日、九月十一日・十四日・三十日、十月十二日・十三日・十五日、十一月二十二日・二十三日・二十四日、十二月五日・二十一日の各条
     承元五年(建暦元年、1211)正月十日、閏正月九日、二月二十二日、三月十九日、四月二日・十三日・二十九日、五月四日・十日・十九日、六月七日・二十一日・二十六日、七月四日・十一日、九月十二日・十五日・二十二日、十月十三日・十九日・二十日・二十二日、十一月二日・三日・四日・二十日、十二月一日・十日・十七日・二十日・二十七日の各条

 ※10月の木曜日の『吾妻鏡』は30日に、11月は6日・13日・20日・27日に開催予定です。

 『吾妻鏡』講読会は、基礎的な史料読解のニーズにも対応しております。
 朝夕冷え込む季節に何か新しいことをはじめてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。
編集:2014/10/23(Thu) 22:16

 小山市制60周年記念シンポジウム「中世小山氏の成立と発展」の開催について

No.19252

【趣旨】ふるさと小山に「誇り」を抱く上で大きな材料となる藤原秀郷から小山氏の成立、源平の争乱から鎌倉幕府の成立・発展に際し、初代政光と妻寒川尼、そして朝政・宗政・朝光の三兄弟の活躍により、北関東にとどまらず全国に発進した小山氏一族について、著名な研究者から最新の研究成果発表を起爆剤としてその後の小山一族のさらなる研究を進めるものです。
【日時】12月23日(火・祝)午前10時30分から午後4時(午前10時開場)
【会場】小山市立文化センター小ホール
    定員300名、事前申込制(先着、11月4日より受付)
【内容】
10:30開会市長挨拶
10:40~12:00■基調講演「藤原秀郷から小山氏へ」京都女子大学教授野口実氏
12:00~12:45<昼休憩>
12:45~13:25○報告1「朝政と小山氏」栃木県芳賀青年の家所長松本一夫氏
13:25~14:05○報告2「宗政と長沼氏」栃木県立博物館学芸部長江田郁夫氏
14:05~14:15<休憩>
14:15~14:55○報告3「朝光と結城氏」栃木県立文書館古文書専門員荒川善夫氏
14:55~15:35○報告4「紀伊半島の小山氏」茨城大学教授高橋修氏
15:35~15:50<休憩>
15:50~16:30◆パネルディスカッション(各講師による討論)
コーディネーター:國學院大學栃木短期大学教授鍛代敏雄氏
16:30閉会
【問合せ先】栃木県小山市企画政策課 歴史のまちづくり推進担当