45年ぶりに評議員というものになりました。

No.9947

 ある公共機関から評議員の委嘱をいただきました。
 評議員といえば、高校時代にもこの肩書きをもっていたことがあります。国や地方自治体でいえば議会にあたる評議会の、クラス選出の代議員。浮いていた私が、あのクラスのみんなから推されるはずはないので、きっと立候補でもしたのでしょう。2年生の時のことです。
 評議会の議長は3年生の酒井さん。色黒で目のぱっちりした頑強そうな体格で、高校生ながら人徳のある方でした。薩摩の西郷さんのイメージです。なぜか彼は私を気に入ってくれたようで、私は彼の後継者となり、その権威を背景にして生徒会本部室に出入りしていたこともありました。
 評議会の議長は生徒総会の議長もつとめるのですが、生徒総会の途中で新入生から議事運営について批判を受け、その場で辞任に追い込まれたことは、以前お話ししたことがあるように記憶します。
 酒井さんには、その後もお世話になることがあり、ごく最近まで年賀状を取り交わしていたのですが、数年前に早世されました。
 そんなことを考えていたついでに、高校時代に生徒会役員選挙の選挙管理委員会の委員長をやったことも思い出しました。このときは、開票総数と投票した有権者の数が合わず、大慌てを致しました。誤差は選挙結果にはまったく影響を与えない程度だったのですが、あれは私の人生に大きなトラウマをのこしたようです。
 ちなみに、このとき生徒会顧問をされていた先生は、のちに某高校の校長となり、私が高校の教員になると、ダメな私を心配されてか、その高校に引き取って下さいました。この先生も私の人生の恩人の一人です。
 
 さて、話は変わりますが、買い集めた本が書棚に満杯になってしまいました。古本屋さんに売るよりも、若い方たちに活用して頂きたいと思います。まだ手もとに置きたい本もありますから、結果はおくとして、譲渡申請は受けておきたいと思います。遠慮なくお申し出下さい。

 ☆ 國學院大学の森幸夫先生より、御高論「六波羅評定衆長井氏の考察」(『ヒストリア』237)を御恵送頂きました。
 森先生に、あつく御礼を申し上げます。

 夏も近づく八十八夜も過ぎて、茶摘みの季節

No.9946

 今日の冨田さんの報告は、初打席ながら、なかなかよく準備された内容でした。今後の発表も期待できそうです。

 夕刻、管理人御夫妻が来室。レーザープリンターの接続をして頂きました。それからFacebookについても御教示を頂きました。これは、うまく使えばなかなか便利そうです。
 ちなみに、鈴木夫妻は、それぞれ教科教育の面でも、ますます実績をあげておられます。

 連休で少しは休めたはずなのですが、左腕に帯状疱疹の後遺症が発生。頭は悪い、顔が悪い、胃腸虚弱、そのうえ・・・満身創痍で困ったものです。

 木曜日の「教養科目」ですが、鎌倉時代の天皇と将軍について、文化人類学的な意味における「王権」という観点から評価してみたいと考えています。

 諸方より、着任・異動のお知らせを頂いております。みな様の新天地でのさらなる御活躍を祈念申し上げる次第です。

明日の基礎演習のテーマは「ゆるキャラ・・・」!

No.9944

 明日の「基礎演習Ⅰ」はいよいよ個人の発表。
 一番バッターを引き受けてくれたのは冨田さん。
 テーマは“ゆるキャラとその経済効果について”とのことです。

 メンバー諸姉も、出身地のゆるキャラなどを調べて、討論に資して下さいますようにお願い致します。  
 私は京都市伏見区醍醐地区のゆるキャラ「もちもちぃん」さんを持参致しましょう。

 【追記】
 旧著『鎌倉の豪族Ⅰ』(かまくら春秋社)と、これをリニューアルした『坂東武士団と鎌倉』(戎光祥出版)の写真、Facebookに掲げておきました。  

 ☆ 大石プランニング主宰の大石泰史先生より御高論「今川領国の宿と流通-宿と流通を語る「上」と「下」-」(『馬の博物館研究紀要』18)を御恵送頂きました。
 大石先生に、あつく御礼を申し上げます。
編集:2013/05/06(Mon) 23:29

First of May-次回の『吾妻鏡』-

No.9945

 いわゆる連休も終わって、新年度も本格稼働といったところでしょうか。「五月病」にかからないためには、ほどよくゆるい感じで取り組んだほうがよい、というご意見もあるようです。いつもほどよくゆるい『吾妻鏡』、次回のご案内です。

 日時:2013年5月9日(木)午後3時頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:承元三年(1209)十二月十七日・十九日の各条
     承元四年(1210)正月一日、二月五日・十日・二十一日、三月十四日・二十二日、四月九日・十九日、五月六日・十一日・十四日・二十一日・二十五日、六月三日・十二日・十三日・二十日、七月八日・二十日、八月九日・十二日・十六日、九月十一日・十四日・三十日、十月十二日・十三日・十五日、十一月二十二日・二十三日・二十四日、十二月五日・二十一日の各条
     承元五年(建暦元年、1211)正月十日、閏正月九日、二月二十二日、三月十九日、四月二日・十三日・二十九日、五月四日・十日・十九日、六月七日・二十一日・二十六日、七月四日・十一日、九月十二日・十五日・二十二日、十月十三日・十九日・二十日・二十二日、十一月二日・三日・四日・二十日、十二月一日・十日・十七日・二十日・二十七日の各条

 5月も木曜の午後、9日・16日・23日・30日に開催予定です。

 『吾妻鏡』講読会は基礎的な史料読解のニーズにも対応しておりますので、連休明けから何か新しいことを始めてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。京都女子大の方限定ではありませんよ。

さぁ、学問に最適な季節です。

No.9943

 まず、連絡事項。
 紙媒体でもネット上でも、間違ったことに気がついたら早々のうちに訂正しておいた方が良いと思います。むしろ、こういうことは、強迫観念にとらわれるくらいでないといけません。

  大型連休もいよいよ終盤。今朝の新聞に公開講座の案内が載っていて、ちょっと緊張させられました。今週から基礎演習も発表が始まりますし、研究所ゼミの史料講読会も気合いを入れてまいりましょう。
 
 連休前からの宿題ですが、何とか短い原稿一本と、書き直した原稿を編集担当の方に添付ファイルで送信することが出来ました。
 でも、『紫苑』第11号の発送はまだ終わりません。お世話になっているのに不義理をしていることが多く、本当に申し訳ないことです。

 次は検非違使の勉強。
 検非違使研究の出発点となっているのは、29歳で夭折された谷森饒男氏の『検非違使ヲ中心トシタル平安時代ノ警察状態』。大正5年に東京帝国大学文科大学史学科を卒業した谷森氏の卒業論文である。
  本日は上横手雅敬先生の「平安中期の警察制度」を再読致しました。
 次は丹生谷哲一先生の『検非違使 中世のけがれと権力』。この内容は、木曜の「基礎教養科目」の講義でも取り上げたいと考えています。

【追記】 5月2日に撮った写真、Facebookに掲げておきました。

東山から発信する京都の歴史と文化⑮「中世摂関家の諸相」の御案内

No.9942

 6月に開催される当研究所の公開講座の案内が大学のHPで告知されました。
 http://www.kyoto-wu.ac.jp/chiikikoryu/koza/201306.html

そこで、あらためて、その内容をお知らせしたいと思います。
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      ◇ 2013年度宗教・文化研究所公開講座 ◇

  シリーズ:東山から発信する京都の歴史と文化⑮ 「中世摂関家の諸相」

    開催日時 : 平成25年6月22日(土)13:00~17:00
    会   場 : 本学 J420教室(いつもより1階下の階です)
     講題 講師
           「保元の乱から平氏政権崩壊までの摂関家について」
                  樋口健太郎(大手前大学非常勤講師・日本中世史)

             「中世~近世における近衛家と島津氏の交流」
                 金井静香(鹿児島大学准教授・日本中世史) 

    司会            野口実(本学宗教・文化研究所教授)

 ※ 講演は16:30終了予定ですが、その後、30分程度、両先生からのコメントや質疑応答の時間を取りたいと思います。

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例によって、準備運営にあたっては、ゼミメンバーの御協力をお願い致します。
また、旧ゼミメンバーや御講演頂く先生方所縁の方々の御支援もお願い申し上げます。
いつものように、懇談会・懇親会も企画する予定です。

『吉備大臣入唐絵巻』『平治物語絵巻』展示中。

佐伯智広
No.9940

こんにちは。久々に書き込みさせていただきます。

連休の合間を利用して、昨日、大阪市立美術館で開催中の『ボストン美術館展 日本美術の至宝』を見てきました。
http://www.boston-nippon.jp/
ポスターに曽我蕭白『雲龍図』が使われているように、メインは曽我蕭白の作品群のような感じなのですが、中世前期の研究者としては、『吉備大臣入唐絵巻』『平治物語絵巻』がやはり見逃せません。
どちらも展示替えなしで会期中全巻開けられているという、大サービスです。
連休の合間の平日の午前中に行ったので、それなりに落ち着いて見ることができたのですが、どちらも本当に素晴らしい作品で、絵巻物の傑作であると思いました。
ユーモラスな『吉備大臣入唐絵巻』、劇的な『平治物語絵巻』と、どちらもとても個性的です。

他にも、古代・中世の仏教芸術、室町期の水墨画、近世の屏風絵など、素晴らしい作品が目白押しでした。
(出品リスト http://www.boston-nippon.jp/images/highlight/list_oosaka.pdf )
収蔵されているのが海外ということで、普段なかなか実物を見る機会がない作品ですし、特にゼミの若い方々にはご覧になったことがない方も多いのではないかと思ったので(実のところ、私も『吉備大臣入唐絵巻』は初めて見ました)、紹介させていただきました。
連休中はさすがにすごい人出になるかもしれませんが、会期は6月16日(日)までありますし、未見の方には、ぜひおすすめしたい貴重な機会です。

それではみなさま、どうぞ良い連休をお過ごしください。

ぜひ、見学に行きたい企画展は関東でも。

No.9941

  佐伯君、御紹介ありがとうございます。

 この時期、関東でも興味津々の企画展が開かれているようです。
 たとえば、横浜の「馬の博物館」では、4月27日(土)~6月9日(日)の会期で、
  特別展「鎌倉時代の馬と道-畠山重忠と三浦一族-」
    http://www.bajibunka.jrao.ne.jp/U/U03-1.html

 千葉市美術館では、会期 2013年4月16日(火)~ 6月16日(日)で、
  「仏像半島―房総の美しき仏たち―」
    http://www.ccma-net.jp/exhibition_01.html
が開催されています。
 うまく都合がつけば、ぜひ見学にうかがいたいところです。

 ちなみに房総の仏像と言えば、このたび復刊した拙著『坂東武士団と鎌倉』 http://t.co/4HFLi99kEUの69ページには、私が高校教員時代に撮影した千葉市緑区平山町東光院の七仏薬師の写真が掲載されています。東京文化財研究所の津田徹英先生によると、この仏像は11世紀初めの作とのこと。千葉氏草創期の貴重な文化財ということになります。
 なお、153ページに写真が載っている睦沢町妙楽寺の大日如来像も平安末期頃の作といわれ、上総氏か上総千葉氏の一族が造立したものと推測されます。この写真、旧版では私の撮影したものだったのですが、復刊では別のものに差しかえられています。
   
 それから、京都女子大学宗教・文化研究所の『研究紀要』第26号に発表した拙稿「下野宇都宮氏の成立と、その平家政権下における存在形態」ですが、京都女子大学学術情報リポジトリ(京女AIR)で公開されましたので、お知らせしておきます。
  →http://repo.kyoto-wu.ac.jp/dspace/bitstream/11173/158/1/0160_026_002.pdf

 ☆ 上で御紹介した馬の博物館の長塚孝先生より、御高論「鎌倉節と名馬」収録の特別展図録を御恵送頂きました。
 長塚先生に、あつく御礼を申し上げます。

 ☆ 東海大学の落合義明先生より、今年2月に開催されたシンポジウム「中世の河越を考える 東国史の中の河越」(於、川越市市民会館・やまぶき会館)と「災害からみた中世社会」(於、国立女性教育会館)の資料を御恵送頂きました。
 落合先生に、あつく御礼を申し上げます。

 いろはにほへと、ちりぬるを

No.9939

 新緑の候。ようやく外気も暖かくなり、と喜んでいたら、京郊の新興住宅地に住む友人から、例年のごとくバーベキュー公害が始まったとの報が届きました。
 「子曰く、共生とは忍耐と寛容に如かざるものなり」
 「忍耐と寛容」というのは、どこかの首相のキャッチフレーズだったような記憶があるのですが、うまいことをいうものです。
 だけど、大変でしょうね。堪忍袋の緒を切らさないように願いたいものです。

 ところで、本日は京都女子大学の創立記念日。ゼミ草創期の頃は、宝物虫払い中の神護寺へ見学に出かけたものでした。50代になったばかりのあの頃、若い学生諸君たちと山上の文覚の墓まで登ったとき、我が身の体力の衰えを痛感させられたことをよく覚えています。
 あのときのメンバーは、今日、どう過ごされたでしょうか?

 本日は起床したときから背中が痛く、いささか不調だったのですが、長く機会を得られなかった宇都宮頼綱ゆかりの三鈷寺に行ってまいりました。足腰が重く、背中の痛みがこたえましたが、西山の善峯寺や三鈷寺からの京都盆地の眺めは、比叡山から宇治のあたりまで見渡せる壮大なパノラマで素晴らしく、まさに感動ものでした。宇都宮頼綱もよいところにいたものです。
 善峯寺には、かの犬公方徳川綱吉の母桂昌院の墓もありました。昨今、綱吉が再評価されていることもあって、彼女の人生についても興味を抱いた次第です。
 
 せっかくなので、近くにある在原業平や藤原高子ゆかりの十輪寺に大原野神社、それに花の寺として知られる勝持寺、鑑真和上の高弟智威大徳が開いたという正法寺を回ってまいりました。
 それほど人出も多くなく、気温も暑からず寒からずで良かったのですが、何よりも自らの体力・脚力の衰えを、またあらためて実感させられてしまいました。
 「少年老い易く学成り難し」。
 
 学生諸姉には「花の命は短くて苦しきことのみ多かりき」「命短し恋せよ乙女」と言いたくなりますが、・・・結局のところは、「色即是空」「諸行無常」に行き着きます。

鎌倉の世界遺産不登録に思う

No.9938

 このニュース、最近、『坂東武士団と鎌倉』という「鎌倉」の名をタイトルに付した本を出したはかりでもあり、些か忸怩たるものを感じざるを得ない。

 しかし、世界遺産というのは、国際的とはいえ、主に西欧文化を享受する人たちの価値観で判断されるのだから、日本の文化遺産の場合、相当視覚に訴えるものがあったり、エキゾチックなものでなければ、なかなか理解して貰えないだろうことは、平泉の時にも感じたところである。

 それに、私の居住地の近くの寺院は長く地域の人たちに守られ、その憩いの場であったのだが、世界遺産に登録されるや、じつにとっつきにくい場となってしまった。だから、私のような庶民には、世界遺産に登録されることのメリットというのがよく分からないし、その選択のモノサシも客観的だとは思えない。

 たしかに、世界遺産に登録されることは日本文化の国際的理解ということで大きなメリットはあるだろう。しかし、私には、これは話が逆だと思うのである。だいたい、日本の歴史というのは国際的にどれだけ知られているのだろうか。ナポレオンを知っている日本人はたくさんいるが、源賴朝を知っているフランス人はどれだけいるのか。

 賴朝や北条氏をよく知る外国人が増えれば、鎌倉の世界遺産認定は簡単だろうと思う。視覚に訴えるものを補う情報が必要なのである。日本人がローマやヴェネツィアに行って感動するのは、ただ古い遺跡や文化財があるからではなく、前提となる知識があるからである。「テルマエ・ロマエ」を面白がってみられるのも、大ざっぱながらもローマ史の知識を日本人が共有しているからに違いないからである。視覚や物という点から言えば、あの石の文化に対して、我が木と紙の文化は「残存」という一点だけでも抗すべくもないだろう。

 そして、ここが肝腎なのだが、さらにいえば、日本人でも「源賴朝」をどれだけ知っているというのだろう。
 英語が話せない者は大学に入れてやらないとか、外国人の教師に教養の日本史の講座を担当させるなどというのも、グローバリゼーションへの対応として良策なのかも知れないが、それ以前に日本人が日本の歴史や文化を学び、外国の人たちに日本の歴史や文化を知ってもらう、アピールする方が先決なのではないだろうか。

 高校で日本史が必修科目になっていないという話をすると国内外を問わず驚かれる。

 フジヤマ・ゲイシャガール・ハラキリも困るが、最近は外国人の日本文化認識はサブカルチャー一辺倒である。それこそ、国策で日本の歴史や文化を学んだり研究することを目的とする留学生を千人単位で受け入れることくらいできないものだろうかと思うのである。

 明日(30日)の「基礎演習Ⅰ」

No.9935

 連休明けからの個別発表に備えて、以下のことを行います。

 ① 現代社会学部の研究紀要の配付。→論文の読み方、探し方。
 ② 発表レジュメの作り方。→起承転結や参考文献の書き方。
 ③ 「評価表」の配付。→お互いに発表の評価をして貰います。
 ④ 入学後に直面した問題について→集団で相談に乗りましょう。
 ⑤ その他(図書館の使い方など)。
編集:2013/04/29(Mon) 14:31

本日の基礎演習

No.9937

 大型連休の谷間の日ということで、今日の大学はさぞ学生さんの数も少ないだろうと予想していたのですが、あに図らんや、A地下も11時前から満杯。もちろん基礎演習のクラスも欠席ゼロでした。
 いよいよ来週から個別発表が始まります。

 ☆ 東北福祉大学の岡田清一先生のご高配により、長く福島県相馬・双葉地域の歴史と民俗を追究された大迫徳行氏の御遺著『相馬・双葉の原風景-福島県浜通り歴史と民俗』(岩田書院)を、大迫氏の令夫人大迫富子氏より御恵送頂きました。
 また、岡田先生より、先生の研究者としての軌跡を纏められた『策駑駘』・『新訂策駑駘』を御恵送頂きました。
 あつく、御礼を申し上げます。

 ☆ 東北福祉大学147番研究室・岡田ゼミナール35期生のみなさんと岡田先生から、『平成24年度岡田ゼミナール研究年報 山形県東根市調査報告書第35輯-地域研究の方法と課題-』を御恵送頂きました。岡田先生の御高論「中世の東根-研究の現状と課題-」が収録されています。
 ゼミのみなさんと岡田先生に、あつく御礼を申し上げます。

 美川圭先生の『白河法皇 中世を開いた帝王』が復刊されました。

No.9934

 2003年にNHKブックスの一冊として刊行された後、しばらく絶版になっていた美川圭先生の『白河法皇 中世を開いた帝王』が角川ソフィア文庫から復刊されました。

 本書は白河院の一生を克明に辿った伝記ではありますが、院政の成立・平氏の台頭・強訴の問題など、11世紀末~12世紀初めの政治や社会、さらには「権門都市」としての白河・鳥羽・宇治について論述された啓蒙書の域を超える内容。今回の復刊は大いなる朗報といえます。

 残念なのは刊行の時期。昨年の今ごろだったならば、今以上の大変な売れ行きだったことと思います。

 本書、美川先生より御恵送頂きました。美川先生、ありがとうございました。
 文庫版は持ち運びが便利なので、目下、もう一度読みなおしておりますが、あらためて発見すること多大です。

 最近、白河法勝寺の八角九重の塔について質問を受けることが多いのですが、これに関心を持っておられる方にとっても必読の書といえるでしょう。