春の除目

No.9897

 人事の情報が東西各地から飛び込んでまいります。
 本日の午後は新幹線で名古屋まで往復の旅。車窓の桜は東に行くほど満開が多くなっていくようでした。いま、極楽浄土は東方にあるのかも知れません。 

 ☆ 帝京大学の木村茂光先生より、御高論「大蔵合戦再考-一二世紀武蔵国の北と南-」(『府中市郷土の森博物館紀要』26)を御恵送頂きました。
 木村先生に、あつく御礼を申し上げます。
 武蔵の武士団については、京都からも発言の余地が多々ありそうに思います。

 ☆ 先般、ゼミ例会で御報告を頂いた大田壮一郎先生より、御高論「聖一派永明門派の伊賀進出と鎮西得宗庶流家-伊賀安国寺前史-」(『鎌倉遺文研究』30)ならびに「安国寺・利生塔の設置と地域・守護-伊賀国を事例に-」(『佛教史研究』48)を御恵送頂きました。
 すばらしく精力的な御研究。
 大田先生に、あつく御礼を申し上げます。

 ☆ 長野県伊那弥生ケ丘高校の花岡康隆先生より、御高論「鎌倉期信濃村上氏についての基礎的考察」(『法政史学』79)を御恵送頂きました。
 最近、元木泰雄先生が注目された河内源氏頼清流の流れを汲む村上氏に関する考察。
 あまり顧みられることのなかった拙論「後白河院と清和源氏」(古代学協会編『後白河院』)を注に取り上げて下さったのは嬉しいことでした。
 花岡先生に、あつく御礼を申し上げます。
 
 ☆ 東北大学の佐倉由泰先生より、御高著『『大塔物語』をめぐる知の血脈』(科研報告書)を御恵送頂きました。
 史学の立場からすると、これまた、中世の信濃武士団を考える上の重要な資料となりそうです。
 佐倉先生に、あつく御礼を申し上げます。

明日になる直前の明日の史料講読会に関する緊急連絡

No.9894

 今日は「西八条」に出かけておりました。

 明日の『吾妻鏡』講読会ですが、共同研究室を宗教部の会議で15:30まで使用致しますので、集合は教授室ということにさせて頂きます。会議終了次第、共同研究室に移動します。急な変更で申し訳ありません。
 
 また、『紫苑』第11号の納品は、印刷屋さんの事情で、残念ながら明日には間に合わない模様です。

 ☆ 国立歴史民俗博物館の近藤好和先生より、御高論「『洛中洛外図屏風』歴博甲本にみえる内裏とその行事」(『国立歴史民俗博物館研究報告』178)を御恵送頂きました。
 近藤先生に、あつく御礼を申し上げます。

新年度の『吾妻鏡』

No.9895

 本日は2012年度の最後でした。また4月以降の新年度もよろしくお願い致します。
 『吾妻鏡』講読会は基礎的な史料読解のニーズにも対応しておりますので、春の訪れを感じさせる季節に何か新しいことを始めてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。

 日時:2013年4月4日(木)午後3時頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:承元三年(1209)五月十二日・十五日・二十日・二十三日・二十八日、六月十三日、七月五日・八月十三日、九月二十九日、十月十日・十三日・十五日・十七日、十一月四日・五日・七日・八日・十四日・二十日・二十七日、十二月一日・十一日・十三日・十五日・十七日・十九日の各条

 4月も木曜の午後、4日・11日・18日・25日に開催予定です。
編集:2013/03/28(Thu) 20:18

『紫苑』はおあずけだが、大ホームランが飛んだ日。

No.9896

 今日のゼミ。『紫苑』が届かず残念でしたが、山本さんが特大の満塁ホームランを放ちました。

 これは多くの先学も気がつかなかったか、気にとめることのなかった重大な発見。見つけられたのは、山本さんのもつ、「史眼」(歴史に対する眼力)というやつでしょう。もとより、日々史料をしっかりと読みこなしている人のみに与えられるパワーだと思います。
 論文になって発表されるのが楽しみです。
 諸君よ!「なんだ、なんだ」などと、問い詰めるようなことをせずに、ただお静かに論文の発表をお待ちください。

 『紫苑』第11号ですが、来週には確実にお渡しできるはずです。
***************************************************
 ◇ 『紫苑』第11号目次◇

【論文】
  「平安宮内裏における御簾の用法」
          ・・・・・・・満田さおり(京都大学大学院工学研究科DC、本学大学院家政学研究科MC修了)

【研究ノート】
  「史料上に見る富木常忍」・・・・・池嶋美帆(本学文学部史学科3回生)
  「守護代長尾氏の越後支配の展開と中央の権威」・・・滝沢智世(同)

【研究余録】
  「武士論からみる中世前期・後期の分岐―吉田賢司氏『武家編制の転換と南北朝内乱」に接して―」
           ・・・・・・岩田慎平(関西学院大学・立命館大学非常勤講師、当研究所共同研究員)
  「『英雄』小考」・・・山本みなみ(京都大学大学院人間・環境学研究科MC、本学文学部史学科卒)


 「文観弘真関係文献目録稿」
   ・・・・・・坂口太郎(京都大学大学院人間・環境学研究科 DC、高野山大学密教文化研究所受託研究員)

【活動記録】 
   *************************************************

 岩田君が書いてくれたように、四月からの『吾妻鏡』講読会も毎週木曜日15時からということになりました。京都女子大学以外の院生・学部生の諸君でも、大歓迎ですから、遠慮なくお出かけ下さい。
 なお、詳細は当方(上の名前をクリック)あるいはゼミメンバーにお問い合わせ下さい。 

 ああ、無精!

No.9891

 校正ゲラ一冊分、返送しました。1983年にかまくら春秋社から出版された『鎌倉の豪族Ⅰ』が、『坂東武士団と鎌倉』というタイトルで戎光祥出版からリニューアル刊行されます。4月半ばから5月上旬には出して頂けるとのことです。

 さて、さらに月末までに原稿2件。そういえば、『芬陀利華』もありました。
  「座業のわれ、ただ太りゆくのみ」。嗚呼! 次回公開は『ウェストサイズ物語』です。
 
☆ 千田稔先生より、新刊の御高著『古事記の宇宙-神と自然』(中公新書)を御恵送頂きました。
 千田先生に、あつく御礼を申し上げます。

 ☆ 清泉女子大学の清水由美子先生より、先生が研究代表者をつとめられた科研『軍記文学における〈中央〉と〈地方〉に関する多角的研究』の研究成果報告書を御恵送頂きました。
 「源為朝」「鬼界島」「源義親」「廻心房真空」といった、私をワクワクさせる固有名詞を含む論文が盛りだくさんで、有り難い限りです。
 清水先生に、あつく御礼を申し上げます。 
編集:2013/03/24(Sun) 00:06

はなやいだ街で『吾妻鏡』探すつもりだ-次回の『吾妻鏡』-

No.9892

 前回は「君のひとみは10000ボルト」についてさまざま角度から議論しましたが、次はなにがいいでしょうねぇ。「木綿のハンカチーフ」(太田裕美、CBS・ソニー、1975年)とかでしょうか。

 また、28日は『紫苑』の11号のできあがる予定でしたね。楽しみにお待ちしたいと思います。

 日時:2013年3月28日(木)午後3時頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 野口先生の教授室
 範囲:承元二年(1208)十一月十四日、十二月十四日・十六日・十七日・十八日・二十日・二十六日の各条
    承元三年(1209)二月十日、三月一日・二十一日、四月十五日、五月五日・十二日・十五日・二十日・二十三日・二十八日、六月十三日、七月五日・八月十三日、九月二十九日、十月十日・十三日・十五日・十七日、十一月四日・五日・七日・八日・十四日・二十日・二十七日、十二月一日・十一日・十三日・十五日・十七日・十九日の各条

 4月以降の予定も現在調整中です。

 『吾妻鏡』講読会は、春休み中は木曜日に開催しております。
 基礎的な史料読解のニーズにも対応しておりますので、春の訪れを感じさせる季節に何か新しいことを始めてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。
編集:2013/03/28(Thu) 04:46

受験生ブルースの世代

No.9893

 「木綿のハンカチーフ」だったら、「なごり雪」ですね。ただし、懐かしいのはそれより古い時代のもので、ブロードサイドフォーの「若者たち」とか、岡林信康の「友よ」。はしだのりひことクライマックスの「花嫁」など。
  1960~70年代、京都はフォークソングでも聖地でした。

 あの頃、東京は新宿の西口広場でフォークゲリラに参加していた世代が、いま企業の幹部になって就活の面接にあたったりしているわけですから、世の変転は面白い。長生きは三文の得。

 このところ、寒暖の差が激しいためか、すっかり体調を崩してしまい、本業の方は停滞中です。申し訳ありません。

 京都駅は観光客で溢れていますが、京都の桜は満開まで今しばらく。
 そういえば、今日は京都大学の卒業式でしたね。

 背水の陣

No.9889

 岩川さん、書き込み>>No.9888ありがとうございました。
 鹿児島には、ぜひまた押しかけさせて頂きたいと思います。


 はるか30年以上前に書いた本が再刊されるので、その校正にあたっています。まさしく、30年前の自分との対話です。執筆していた当時の状況も思い起こされます。あんな中で、よくこれだけのものが書けたものだというのが実感です。モチベーションといい、記憶力、体力といい、すべてが若さの賜物。

 昨日のゼミの時間にも申し上げましたが、将来やりたいことがあるのに、今の環境でそれが出来ないと悩んでいる若者は、背水の陣を敷いて敢えてそれに立ち向かうに如かず。これをやって、背後に水没した人は、私の知人には一人もいません。

 ☆ 駒澤学園女子高校の根本隆一先生より、御高論「『門葉記』所収の承平・天慶の乱関係記事」掲載の『日本歴史』778号を御恵送頂きました。
 根本先生に、あつく御礼を申し上げます。

 元木泰雄『治承・寿永の内乱と平氏 敗者の日本史5』が出ました。

No.9886

 下記>>No.9885、経理補助の職員募集についての御連絡については、しばらくの間お待ち致しますので、お心当たりの方は宜しくお願い致します。

 ところで、本日、嬉しい頂きものがございました。
 元木先生の御新著『治承・寿永の内乱と平氏 敗者の日本史5』(吉川弘文館)です。 『平家物語』によってイメージ化されてしまった必然的ともとれる平氏滅亡の過程を、歴史学の立場から再検討し、平氏軍制や平家一門の結合のあり方を最新の研究に基づいて一般に還元した成果です。やはり、事実は面白い。「事実は小説よりも奇なり」と言いますが、元木先生による内乱史は『平家物語』より面白い。
 近年、内乱期の事実解明は進んでおりますが、それは各ジャンル、地域バラバラでしかありません。それを、有機的に総合化し、流れとして理解できるように叙述して下さっているのが元木先生だと思います。
 一地方、一氏族に偏した私の枝葉末節な研究成果も、元木先生が全体の中に正当な位置づけをして下さる。そのことで、自分自身の研究の意味を悟らせていただくということは屡々経験することです。
 この本は多くの方にお読み頂きたいと思います。
 御恵送下さった元木先生に、あつく御礼を申し上げます。

 それにしても、元木先生の旺盛な出版活動には脱帽するしかありません。高度な御研究を進めながら、それを即社会に還元されている。とても真似の出来ることではありません。 そして、いよいよ元木プロジェクトの完成も近づいています。
 先生の御編になる『中世の人物 京・鎌倉の時代』第一巻『保元・平治の乱と平氏の栄華』(清文堂出版)>>No.9784の刊行です。

人事異動の季節 付 東京での求人情報

No.9885

 >>No.9882でお伝えしたSNSの書き込みは、やはり徒労となってしまったようです。指示通りに書き込んだつもりなのですが、どうしてなのだろう。私にとって、IT化によって無駄にしてしまった時間は途方もないものがあります。
 年度がかわる時期なので、ゼミの紹介も効果的かと思ったのですが、残念です。そのうち、どなたかにお願いしたいと思います。そういえば、フェイスブックというのも、たくさん情報が送られてはくるのですが、対応の仕方がサッパリ分からないし、こちらの欲しい情報は得られません。こういうものの使い方は、みなさん、何処で学んでいるのでしょうか?
 しかし、翻ってみると、そんな私がこの掲示板に書き込むことが出来るのは不可思議千万と言えなくもありませんね。

 ところで、3月は人事異動の季節。いくつか、研究者仲間から朗報が寄せられております。やはり、世の中、「見る人は見ている」のだな、と思ってしまいます。
 そんな時期ですから、職場で急にポストが空いてしまって、急いでその補充をしなければならないという事態も発生しているようです。

 ちなみに、私の親友の税理士事務所でも、急に経理補助の職員を募集中です。簿記3級程度の知識のある人を採用したいとのことです。
 私的な話で恐縮すが、この職場の良さについては私が保障しますので、もし適任者がおられましたら、自薦他薦を問わず早急に私まで御連絡下さい。場所は東京の池袋です。
 私が千葉で高校の教員をしていた頃や前任の松戸の大学で御縁のあった皆さんには、とりわけ宜しくお願いを申し上げる次第です。

 岩田君、博士学位受領おめでとうございます。

No.9883

 当ゼミの師範代、岩田慎平君が関西学院大学より博士号(歴史学)を授与されることとなり、本日その学位記の授与式がありました。
 着実な努力の結果。心よりお祝い申し上げます。
 岩田君は姿形ばかりでなく、生き方もスマートなので、学問研究に立ち向かう悲壮感のようなものを周囲に感じさせませんが、大変だったことと思います。

 最近、大学院に進学する人は増えましたが、さすがに博士号を授与される人はごく少数であり、とくに人文系では並大抵の努力だけでは取得が困難だと思います。博士の学位というのは、世俗にある価値基準の外にあるものなので、日常生活の場での評価は受けにくいかも知れませんが、今後、矜持をもって活躍して頂きたいと念じています。

 世界的にいえば、学位の有無は研究者の序列の指標で、これは大変シビアなものがあります(ミスターとドクターとでは一般社会でも扱いが大違い)。海外で長く研究生活を送られた故角田文衞先生が、平安博物館の教授会でメンバーを指名するときに、学位のある研究者に対しては「○○博士」と、お呼びになっておられたことが思い出されます。 
 今日の日本では、グローバリーゼーションが声高に叫ばれていながら、諸外国で普遍的なドクターに対する評価が行われていないのは、まさに経済活動にしか価値基準を置かれていない社会状況の反映といえるのかも知れません。

 後輩諸姉兄も、学問の世界に身を投じたからには、努力を楽しみながら「博士」をめざして下さい。
編集:2013/03/16(Sat) 15:39

授与していただきました

No.9884

 野口先生、ご丁寧な御祝詞をいただきましてありがとうございます。

 昨日、関西学院高中部礼拝堂で行われました学位授与式で博士学位記を授けていただきました。
 大学院に進学したとき、博士の学位を取得できることなど明確に思い描くことができていたわけではありませんでした。非力非才の私にこれまで辛抱強くご指導いただきました諸先生方、ご支援いただきました全ての方々に心より御礼申しあげます。
 学位にともなう責任を感じながら、少しでも多くの人々のお役に立ち、「博士」に対する認識の向上に僅かばかりでも貢献できれば幸甚です。

 ついでに、次回の『吾妻鏡』のご案内です。

 日時:2013年3月21日(木)午後3時頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:承元二年(1208)七月五日・十五日・十九日・二十日、八月二十日、九月三日、十月十日・二十一日、十一月一日・十四日、十二月十四日・十六日・十七日・十八日・二十日・二十六日の各条
    承元三年(1209)二月十日、三月一日・二十一日、四月十五日、五月五日・十二日・十五日・二十日・二十三日・二十八日、六月十三日、七月五日・八月十三日、九月二十九日、十月十日・十三日・十五日・十七日、十一月四日・五日・七日・八日・十四日・二十日・二十七日、十二月一日・十一日・十三日・十五日・十七日・十九日の各条

 3月は21日・28日に開催予定で、4月以降の予定も現在調整中です。

 『吾妻鏡』講読会は、春休み中は木曜日に開催しております。
 基礎的な史料読解のニーズにも対応しておりますので、春の訪れを感じさせる季節に何か新しいことを始めてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。

 学位の取得を一区切りとして、更なる精進に努めたいと思います。
 今後とも皆さまからのご指導・ご鞭撻のほど、よろしくお願い申しあげます。

時代に迎合してSNSなるものに、書き込んでみました。

No.9882

 今日は京都女子大学の卒業式です。
 幸いにも春日和。

 ところで、卒業生もふくめた本学関係者対象のSNS「ずっと京女、もっと京女。」http://www.kyoto-wu-sns.jp/があるのは、すでにご存知だと思いますが 、そのコミュニティの作成に、これまでは事務局の承認が必要でしたが、その承認なしでも作成してよいということになりましたので、書き込んでみました。ただし、うまくいっているかどうかは分かりません。
 書き込んだ段階では、メンバー1人の表示になっていて、寂しい限りですので、在学生・卒業生を問わず参加して頂ければ幸いであります。
 
 >鈴木くん 時間がとれたらプリンターの件、宜しくお願いいたします。

 >『吾妻鏡』講読会出席者の皆様 「君の瞳は10000ボルト」、ギター片手に練習しております。
     ジャイアンのように聴かせやしませんから、ご心配なく。 

『武門源氏の血脈-為義から義経まで-』と『坂東武士団の成立と発展』

No.9878

 昨年、中央公論新社から出版して頂いた拙著『武門源氏の血脈-為義から義経まで-』が、『史学雑誌』(122-2)の新刊紹介欄で取り上げてられていました。
 この場を借りて、執筆して下さった木下龍馬さんにお礼を申し上げます。

 ついでながら、最初の論文集の『坂東武士団の成立と発展』(弘生書林、1982年)が、久方ぶりに「日本の古本屋」に出ていました。年度末のこの時期は蔵書整理が多いのでしょう。
編集:2013/03/14(Thu) 10:46

落雷は1.21ジゴワット。君の瞳は10000ボルト。-次回の『吾妻鏡』-

No.9881

 落雷の電力はエメット・ブラウン博士に教えてもらいました。
 実際の落雷はもっと電力の大きなものもあるそうですが、ともあれ小さい頃に聞いた話はいつまで~も覚えているものです。近頃はもっと大事なことを聞いても、すぐに失念してしまうようになってしまいました。なお、ジゴワット(jigowatt)はギガワット(gigawatt)の誤りだそうです。
 承元二年に法勝寺八角九重塔に落ちた雷はどれくらいだったのでしょうね。

 また「君のひとみは10000ボルト」(堀内孝雄、東芝EMI)は、1978年の「資生堂化粧品」秋のキャンペーンソングでした。リリースは同年8月ですから、私がリアルタイムで知っているはずのない曲でした(私は同年11月生まれ)。

 次回の『吾妻鏡』のご案内です。

 日時:2013年3月21日(木)午後3時頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:承元二年(1208)七月五日・十五日・十九日・二十日、八月二十日、九月三日、十月十日・二十一日、十一月一日・十四日、十二月十四日・十六日・十七日・十八日・二十日・二十六日の各条
    承元三年(1209)二月十日、三月一日・二十一日、四月十五日、五月五日・十二日・十五日・二十日・二十三日・二十八日、六月十三日、七月五日・八月十三日、九月二十九日、十月十日・十三日・十五日・十七日、十一月四日・五日・七日・八日・十四日・二十日・二十七日、十二月一日・十一日・十三日・十五日・十七日・十九日の各条

 3月は21日・28日に開催予定で、4月以降の予定も現在調整中です。

 『吾妻鏡』講読会は、春休み中は木曜日に開催しております。
 基礎的な史料読解のニーズにも対応しておりますので、春の訪れを感じさせる季節に何か新しいことを始めてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。

 薩摩旅行記

No.9873

 昨晩遅く鹿児島から戻って参りました。
 鹿児島では、永山先生をはじめ、多くの皆様に大変お世話になりました。ありがとうございました。

 9日の夜に新幹線で鹿児島中央駅に到着。翌朝、開館時間直後に黎明館に行って、企画展「遺跡からみる中世のかごしま-交易・居館・山城-」を見学。豊富な遺物に圧倒されました。ついで、隼人文化研究会・斉興の会合同研究集会の開かれる講座室へ。

 午前の報告は明治大学の鈴木彰先生による「薩摩藩における教訓歌受容史とその意義-島津忠良から島津斉興へ-」。国文学のご報告ながら、歴史学の立場からすると「日新いろは歌」の成立と受容を政治史的に解明したお話として受けとめられました。

 お昼の休憩の後、再び鈴木先生のご報告「泗川の戦いにおける〈狐の奇瑞〉をめぐって-その創出と再解釈の行方-」。これまた、日本史研究のサイドから裨益の大きい内容で、近世島津氏の正当性主張のためのイデオロギー操作について具体的に考えることができました。さらに、史料論としても、とても意味のあるお話しだったと思いました。

 素晴らしいご報告にしきりに感心して、次に自分の報告があることをすっかり忘却しておりましたが、続いては私の「12世紀末の内乱にともなう東国武士の鎮西進出-千葉氏の場合-」というタイトルの報告。鹿児島在住当時にお世話になった方々(仙台から柳原先生もお出でになられました)と再会した喜びで気の緩んでいた私の話は、本当に拙い内容で恥じ入るばかりでした。

 その後、山下町のイタリアンのレストランで懇親会。隼人研もさすがに世代交代の観ありで、これからは尚古集成館の岩川さんや川内の吉本さんに活躍を願いたいものです。
 今回の研究会では、かつて鹿児島で「苦楽をともにした?」方たちとの再会に加えて、6月の公開講座にお出で下さる金井先生や、かつて『都城市史』の古代編執筆の際にお世話になった宮崎の柴田先生、それに、鹿児島在住の際に邂逅の機会の得られなかった『奥州後三年記』研究の第一人者である野中先生にお目にかかることができ、とてもうれしく思いました。

 一方、旧知の方々と再会し、若い方々の御活躍を見、自らの頭脳の回転と体力の衰えを実感する中で、時の流れの速さをあらためて認識させられました。 とはいえ、永山先生ばかりは昔とあまりお変わりがない。

 翌日は、レンタカー(ホンダの車でした)を駆って南九州市川辺町に赴いて、薩摩平氏の一族である川辺氏と北条氏の代官として当地に入部した得宗被官千竃氏に関連する遺跡調査。具体的には清水磨崖仏群や川辺氏墓所、宝光院跡、川辺氏居館跡などを回り、午後はミュージアム知覧で同市の文化財行政に携わっている新地さん(あの、「鹿児島ゼミ旅行」の際には、本当にお世話になりました)や、文化財係長の瀬戸口さんと川辺や知覧の歴史資産の活用の問題などについてお話をする機会を得ることができました。

 往復、久方ぶりに指宿スカイラインを(ゆっくり)爆走?いたしました。天候は晴れて温暖ながら、黄砂のためか桜島の雄姿を堪能することができなかったのが残念でした。
 京都に戻ったら、また冬のような寒さ。仕事もどっさり待ち受けておりました。
編集:2013/03/12(Tue) 12:43

『吾妻鏡』前日のご案内

No.9875

 ご案内を怠っておりまして申し訳ありません。
 明日開催予定の『吾妻鏡』のご案内は以下の通りです。

 日時:2013年3月14日(木)午後3時頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:承元二年(1208)五月二十六日・二十九日、六月十六日、七月五日・十五日・十九日・二十日、八月二十日、九月三日、十月十日・二十一日、十一月一日・十四日、十二月十四日・十六日・十七日・十八日・二十日・二十六日の各条

 3月は14日・21日・28日に開催予定です。

 火曜日の『吾妻鏡』講読会は、春休み中は木曜日に開催しております(ややこしくてすみません)。
 基礎的な史料読解のニーズにも対応しておりますので、春に向けて何か新しいことを始めてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。

「火天の城」からのお誘い。

No.9877

 『紫苑』ですが、14日のゼミの時間内に印刷屋さんに来て頂いてゲラを渡し、それで校了にするという段取りになっていると思います。執筆者の皆さん、宜しくお願い致します。

 >編集長の池嶋さん それでよかったですよね? 
  いよいよ、最終段階ですので、取り纏めなど、また宜しくお願い致します。

 昨年秋に開催された「もちもちぃんウォーク」で訪れた「栢ノ森遺跡」について、京大大学院の坂口君が「醍醐もちもちぃんウォーク外伝」と題する記事を寄稿され、市民しんぶん伏見区版『きらり伏見』に前編・後編に分けて連載されることになりました。
 伏見区役所醍醐支所の谷口さんから、その前編掲載の3月15号を送って頂きました。ウォークに参加してくれた方には、14日のゼミの時間に配付したいと思います。

 ☆ 滋賀県立安土城考古博物館の山下立先生より、現在開催されている企画展「蒲生郡の風土と遺宝」の御案内(ポスター・チラシも)と図録、それに、先生の御高論「一対・一具の神像彫刻における造形的差異をめぐる一考察」(林温編『仏教美術論集第一巻 様式論』竹林舎)を御恵送頂きました。
 山下先生に、あつく御礼を申し上げます。

 安土城については、最近、川本先生の御研究などに触発されて建築史の観点からも関心を持つようになりました。
 もし、行こうという方がおられたら、春休み中にでも行ってみますか?
編集:2013/03/13(Wed) 14:51

ご来鹿ありがとうございました。

岩川拓夫
No.9888

久しぶりに掲示板を拝見したところ、私の名前が…。遅くなり申し訳ございません。

鹿児島でのご報告ありがとうございました。残念ながら、仕事の都合で報告を拝聴することができませんでしたが、参加者の数から県内の皆が期待されていたことが充分うかがえ、懇親会の雰囲気からそのご報告がとても充実したものであったことを垣間見ることができました。
若手はまだまだ多くなく、重鎮・中核を担う方々からはご指導をいただいてばかりですが、いずれ活躍できるよう研鑽を積んでいきますので、何卒よろしくお願いします。

鹿児島の研究者は、県外の研究者の研究情報に飢えております。ぜひまた、ご報告いただきたく存じます。野口先生のみならず、掲示板に携わっている皆様方も、ぜひよろしくお願いします。