14日は久しぶりの関東。
No.8145
山手線に乗ると節電のために冷房を入れないとのアナウンスがあり、各駅とも動いていないエスカレーターが多い。震災が市民生活に影響を与え続けていることを実感(とはいえ、仙台からお出でになった佐倉先生によれば、東京駅に降り立ったとき、別の国に来たような印象をうけられたとのこと)。そのうえ、放射性物質の問題もある。とくに、乳幼児や妊娠した女性のいる家庭はとても心配なことだと思う。少子化に拍車のかかることは必定。今回の震災と原発の事件は100年単位で日本社会に深刻な影響を与えることになるだろう。
目に見えるところでは、万年スーツ姿だったビジネスマンが、夏場はアロハシャツにジーンズの短パンなどということになるのかも知れない。着るものが変われば精神構造にも変化をきたす。
目白駅に着くと、ホームに長村君の姿あり。会場には伊藤明日香さん、藪本君も。さすがに、今回は丸山(田中)さんは来られなかったか。それにしても、兵藤さんの「檄文」の威力は以仁王令旨なみに強いものがあったようで、たくさんの研究者がお見えになり、私の用意したレジュメは不足し、学習院関係者の皆様に御迷惑をお掛けしてしまいました。
兵藤さんの発表は『太平記』の諸本についてほとんど無知であった私にとっては蒙を啓くものでした。私の報告は、テレビの2時間ドラマの歴史考古学板みたいな話だが、幸いにも「説得力のある話」などという望外の評価を頂くなど、(表面的には)好評だったようで安堵。本当のところは、司会を担当してくれた長村君にうかがって下さい。
なお、藤本正行先生からは大鎧や考古学的な知見について補足説明をして頂きました。説得力云々は、そのおかげかも知れません。
特筆すべきは久方ぶりに石浜さんにお目にかかれたこと。急に思いついた企画案について御検討頂いています。出版関係といえば、先日、せっかく研究室を訪ねて頂いたのにお目にかかれなかった雨野さんにもお会いできました。休憩時間や懇親会で、久方ぶりの神大市澤先生、6月の公開講座にお出で頂く坂井先生や尊敬する樋口州男先生、新年度から校長になられた錦先生、大学の後輩にあたる清水先生、四国からお見えの会田先生らと歓談できたのは幸いでした。また、若い方々から、日頃の研究成果をたくさん頂きました。ありがとうございました。
それにしても、このような研究会に出ていつも思うことは、私は歴史学の一体何をやっているのだろうか(今の歴史学の得体がつかめない)ということ。分からないし、分かってもらえないし、のような感覚が常にのこります。学界四面楚歌のような気分は、私の性格の悪さに起因するものか。
聞くところによると、巷で人気のある歴史ドラマに関連するテーマを研究対象にしている研究者に対して、一部のマスコミ関係者が実に非礼な対応をとるケースが見られるとのこと。それに近い経験は私もございますが、「インテリゲンチャなどという言葉は死語になってしまったが、大学生が増加し、そのすべてがインテリ化したのでは決してない。かえって知識人が絶滅してしまった」という御時世ですから、まぁ仕方のないことかも知れません。
ちなみに、この一節は、上横手雅敬先生の『日本史の快楽』(講談社)からの引用。この本は、往復の新幹線の中で、時を忘れて拝読(再々読)させて頂きました。私の武士論など一刀両断。痛快無類の好著です。
さて、明日の授業。Ⅲ講時の基礎演習Ⅰは、豊田さんの担当で、テーマは「京都のお寺とパワースポット」。山田知佐子さんや愛知の野口洋平君に来て頂きたいようなお話になりそうです。コメンテーター歓迎。
Ⅴ講時の基礎・教養科目は日本中世の女性の2回目。離婚や遊女などをテーマにお話ししたいと思います。前回配付のプリントも持参のこと。
【追記】☆ 横須賀市史の専門委員である山田邦明先生・近藤好和先生・高橋秀樹先生・真鍋淳哉先生の御高配により、『新横須賀市史 資料編 古代・中世補遺』を御恵送頂きました。
先生方に、あつく御礼を申し上げます。
目に見えるところでは、万年スーツ姿だったビジネスマンが、夏場はアロハシャツにジーンズの短パンなどということになるのかも知れない。着るものが変われば精神構造にも変化をきたす。
目白駅に着くと、ホームに長村君の姿あり。会場には伊藤明日香さん、藪本君も。さすがに、今回は丸山(田中)さんは来られなかったか。それにしても、兵藤さんの「檄文」の威力は以仁王令旨なみに強いものがあったようで、たくさんの研究者がお見えになり、私の用意したレジュメは不足し、学習院関係者の皆様に御迷惑をお掛けしてしまいました。
兵藤さんの発表は『太平記』の諸本についてほとんど無知であった私にとっては蒙を啓くものでした。私の報告は、テレビの2時間ドラマの歴史考古学板みたいな話だが、幸いにも「説得力のある話」などという望外の評価を頂くなど、(表面的には)好評だったようで安堵。本当のところは、司会を担当してくれた長村君にうかがって下さい。
なお、藤本正行先生からは大鎧や考古学的な知見について補足説明をして頂きました。説得力云々は、そのおかげかも知れません。
特筆すべきは久方ぶりに石浜さんにお目にかかれたこと。急に思いついた企画案について御検討頂いています。出版関係といえば、先日、せっかく研究室を訪ねて頂いたのにお目にかかれなかった雨野さんにもお会いできました。休憩時間や懇親会で、久方ぶりの神大市澤先生、6月の公開講座にお出で頂く坂井先生や尊敬する樋口州男先生、新年度から校長になられた錦先生、大学の後輩にあたる清水先生、四国からお見えの会田先生らと歓談できたのは幸いでした。また、若い方々から、日頃の研究成果をたくさん頂きました。ありがとうございました。
それにしても、このような研究会に出ていつも思うことは、私は歴史学の一体何をやっているのだろうか(今の歴史学の得体がつかめない)ということ。分からないし、分かってもらえないし、のような感覚が常にのこります。学界四面楚歌のような気分は、私の性格の悪さに起因するものか。
聞くところによると、巷で人気のある歴史ドラマに関連するテーマを研究対象にしている研究者に対して、一部のマスコミ関係者が実に非礼な対応をとるケースが見られるとのこと。それに近い経験は私もございますが、「インテリゲンチャなどという言葉は死語になってしまったが、大学生が増加し、そのすべてがインテリ化したのでは決してない。かえって知識人が絶滅してしまった」という御時世ですから、まぁ仕方のないことかも知れません。
ちなみに、この一節は、上横手雅敬先生の『日本史の快楽』(講談社)からの引用。この本は、往復の新幹線の中で、時を忘れて拝読(再々読)させて頂きました。私の武士論など一刀両断。痛快無類の好著です。
さて、明日の授業。Ⅲ講時の基礎演習Ⅰは、豊田さんの担当で、テーマは「京都のお寺とパワースポット」。山田知佐子さんや愛知の野口洋平君に来て頂きたいようなお話になりそうです。コメンテーター歓迎。
Ⅴ講時の基礎・教養科目は日本中世の女性の2回目。離婚や遊女などをテーマにお話ししたいと思います。前回配付のプリントも持参のこと。
【追記】☆ 横須賀市史の専門委員である山田邦明先生・近藤好和先生・高橋秀樹先生・真鍋淳哉先生の御高配により、『新横須賀市史 資料編 古代・中世補遺』を御恵送頂きました。
先生方に、あつく御礼を申し上げます。