ジョーン・バエズ

No.8127

 ふと、昔、ジョーン・バエズ という美声の歌手のうたった「雨を汚したのは誰」というフォークソングを思い出したりしております。

 本日の『吾妻鏡』講読会は、元暦元年二月二十日条に収録された平宗盛書状の続きを読みました。これは紛れもない一次史料だと思いますが、とても興味深い内容です。
 平宗盛の後白河院にたいする、どうしようもないほどの怒りがひしひしと伝わってきます。
 先年、宗盛へのシンパシーという点で意気投合した、ある大手出版社の編集者の方と「宗盛会」を立ち上げたのですが、その再興を期さねばならないと思った次第です。

 山本さんは、帰省中、この書状に出てくる「下津井」に行ってこられたとのこと。そのお土産のイチゴ大福を頂きました。これがなかなかの絶品。日頃お世話になっている事務の方たちにもお裾分けさせて頂きました。ご馳走様!

 さて、明日の午後には『小右記』の講読会があります。新しく参加しようとされる方、歓迎致します。
 これまで、お仕事や授業の都合で参加できなかった方も、土曜の午後なら可能なのではないでしょうか。直接、共同研究室にお出で下さい。

 以下、>>No.8095に書きこまれた大谷さんからの御案内の再掲です。
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 さて、改めて今年度『小右記』講読会についてお知らせ申し上げます。初回は、

日時:5月7日(土)14時~
場所:京都女子大学L校舎3階 共同研究室
範囲:『小右記』長和四年(1015)五月十七日条(発表担当;大谷)

です。初回は『小右記』や当時の社会の概説から今までの内容についてのまとめ(おさらい)から始める予定にしておりますので、史料講読は初めて…という方にもお気軽に御参加いただけるかと思います。
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 ☆ 本学史学科御出身の佐藤文子先生より、目下京都市美術館で開催中の親鸞展の図録を御恵送頂きました。佐藤先生は作品解説を分担執筆されています。
 佐藤先生に、あつく御礼を申しあげます。

紫苑第9号アップロードしました

No.8125

みなさま、遅くなって申し訳ありません。
紫苑第9号アップロードしました。

いよいよ本格的な冊子になって、
最初の1号・2号あたりに関わった人間としては、「成長したなぁ」という印象です。
久しぶりにゼミ旅行報告があったのもうれしい内容でした。

アップロードに際して不備などがあればお知らせ下さい。

このHPも、もう8年。

No.8126

 鈴木君、どうもありがとうございます。
 これで、より多くの方にゼミメンバーの研究成果やゼミの活動状況を御覧頂けることになると思います。
 78ページ掲載の公開講座後の懇談会の写真には、東京方面からお出で下さった方のお姿も見えますね。
 論文、研究ノートもぜひ、ゆっくりと御味読下さい。

 元木先生、お書き込み(>>No.8124)ありがとうございました。
 大阪のグルメ情報、参考にさせて頂きます。大阪駅前は、大変貌を遂げたようなので、一度また、出掛けてみたいと思っております。

 HPのトップページを見て、気がついたのですが、そういえば、このHPが(今より更に若かりし頃の)鈴木御夫妻によって創設されたのは、2003年の5月のことでした。
 掲示板は(いろいろありましたが)未だに活況を呈しておりますが(いろいろな方が、御覧になられているということで、気楽に書き込めなくなってしまいましたが)、それ以外のコンテンツについては中味の更新が必要になってきましたね。

 なお、『紫苑』を「しえん」と読んでいる方がおられますが、「しおん」ですので。

 欲しがりません、勝つまでは!

No.8123

  若いうちから躊躇なくトンカツが食べられるというのは、羨ましいことです。昔は子どもの教育費を捻出するため、あるいは、やがて一戸建ての家に住むためにということで、、一つ何銭という安い手間賃での内職を夜遅くまでこなしつつ、夕食のおかずにトンカツは我慢して、安いコロッケで済ませたりしたものでした。私の親の世代の話です。そんな毎日を頑張ってくれた母親には、今更ながら感謝しています。
 「今日もコロッケ 明日もコロッケ これじゃ年がら年中 コロッケ コロッケ」なんていう、歌も流行っていました。

 聞くところによると・・・、最近、若い女性の間では「院生の男子」に人気が集まっているとのこと。ゼミの男性諸兄には大変な朗報ではありませんか。
 そういえば、苦労するであろうことを顧みず、目出度くゴールインしたら、数年をおかずに彼氏が国立大学の専任の職に就いたという例も当ゼミの周辺にはございましたね。
 しかし、結果はどうあれ、「苦労するであろうことを顧みず」という気持ちが大切なのですよ。これこそ最大の幸せ。若者の特権!

 今日は、短編ながら、依頼原稿を一本書き上げることが出来ました。

 ☆ 元本学史学科教授の稲本紀昭先生より、御高論「『飯野・飯高郡条里図』について」(『三重県史研究』26)を御恵送頂きました。
 稲本先生にあつく御礼を申し上げます。

 ☆ この4月から、京都府立図書館の資料課長の任に就かれた西村隆先生より、御高論「資料館で植物採集」掲載の『総合資料館だより』167と『京都名所データベース』のリーフレット(立命館大学文学部発行)を御恵送頂きました。
 西村先生にあつく御礼を申し上げます。

夕陽丘の元木先生。

No.8121

 今日は私の両親の結婚記念日。そして、私にとっては、初めて親から独立して郷里を離れた記念日です。と言っても、千葉の長洲から市川の菅野というところに移っただけの話ですが。

 しかし、引っ越しには親友たちが頑張ってくれました。その代わり、この親友たちは、その後、新居(アパートですが)に毎週末押しかけてきて、深夜までセブン・ブリッジをして泊まっていきました。先日、NHKのBSで「若者たち」を見ましたが、あんな時代でした。客観的に考えると、私こと、ぜんぜん先が見えていなかったのに、結構平気でいたものだと思います。「就活」よりトンカツの時代でした。
 「あれから、35年!」綾小路きみまろなら、何と言うでしょうか?

 岩田君、大阪の御報告、ありがとうございました(山本さんも)。私も数年前、大阪市立博物館の特別展の見学の前、贅沢にも、元木先生にその辺りをマンツーマンで案内して頂きました。
 元木先生は本当に大阪にお詳しい。前の大学にいたときに、ゼミ生を引率して大阪駅近くのホテルに泊まったときも、梅田周辺について詳細な情報(グルメから歩くのに警戒すべき通りまで)を頂きました。

 それにしても、夕陽丘のあたりは、結構、古代から近世に至るいろいろな史跡が固まっているところですね。元木先生に御案内頂いたとき、街中だというのに清水寺で滝に打たれている人がいたのには驚きました。また、一心寺の本多忠朝の墓は断酒祈願の人がお詣りに来るとのことで、酒の飲めない私には無縁だと思ったのですが、そういえば忠朝は私の先祖の地である上総国の大多喜城主だったことを思い出し、元木先生が御一緒だったせいかもしれませんが、妙に親近感を覚えてしまったものでした。

 本日は査読一件完了。しかし、さすがに書き物はなかなか進みません。

 ところで、大阪ではありませんが、近藤先生が名古屋にお出でになられるようです。中世史研究会から、以下のような案内が届きました。

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  ◇ 中世史研究会5月例会 ◇

  報告者:近藤 好和 氏
  題目:「歴博甲本『洛中洛外図屏風』にみえる禁裏正月行事」
  日時:2011年5月20日(金)18: 30~21:00 (開場18:00)
  会場:国鉄会館7階「桜・梅」(JR名古屋駅太閤通口から南に徒歩4分)

  【連絡先】中世史研究会
   〒464-8601 名古屋市千種区不老町
   名古屋大学文学部日本史学研究室気付
   052(789)2228 chuseishiken@gmail.com

トンカツ慕情

No.8122

 昨日はトンカツも候補に挙がったのですが、オムカツなどをいただきました。
 哀愁を感じるトンカツといえばこちらが思い出されます。

「なーに、人間そんなに偉くなることはねえ。丁度いいってものがあらあ。いいかい、トンカツをな、トンカツをいつでも食えるくらいになりなよ。それが人間、偉過ぎもしない、貧乏過ぎもしない、丁度いいくらいってとこなんだ。」(トンカツ大王店主、中橋氏)

 トンカツ基準の人生。
 そんなふうになった、といえばなったような気もしますし、まだまだ、といえばまだまだのような気もします。
 

Re: 夕陽丘の元木先生。

元木泰雄
No.8124

 二日の見学会が話題のようですな。
 大阪城天守閣での瓦版の展覧会、そもそも瓦版とはいったいいつごろから出現するのか、そのように発行されたのかなど、その実態を知ることができる興味深い展覧会でした。また、大災害などの情報がどのように変化するのか、幕末の官軍、賊軍の扱いの激変などは、今日のマスコミとも通じる大変面白い内容でした。
 たまたま取り上げた中に、幕末の南海地震における大津波の瓦版があり、道頓堀が水没したとか、大きな船が流され橋や建物が破壊されたというニュースが記されており、新聞でも話題となりました。
改めて今回の大津波の犠牲となられた方々に哀悼の意をささげるとともに、関西も大津波の脅威を免れないということを肝に銘じたいと思います。
 
ところで、話題の中心は昼食のご様子。
 参りましたのは、お初天神近くのステーキハウスロア。
 夜は抜群のステーキを出してくれるお店です。
 その同じ肉で作るハンバーグがまずいはずがありません。しかも、サラダ、コーヒー、シャーベットまでついて、な、なんと700円。ライス付は50円アップ。
 オムカツというのは、オムライスにビーフカツが乗った、オリジナルの名物。
 これも大で1100円。
 夜は大変ですので、昼をお試しあれ。HPのメニューは下記の通り。
http://grill-roy.jp/menu4.html
 なお、活字論文を初めて公表した諸君には、夜のコースをごちそうしております。
 http://grill-roy.jp/menu1.html
 経験者のご感想があれば幸いです。

 ちなみに、候補となったとんかつは、堂山町(それこそ夜は「公序良俗に反する」方々がたむろするあたり)の老舗「小ばやし」です。
 ここは丁寧にたたいて柔らかくした肉を使っており、大阪キタのとんかつの名店筆頭です。冬のカキフライも抜群です。
 ただしお値段は単品で1400円、ごはん、トン汁がついた定食で1600円となります。値段を見て帰る客もいるとか(笑)
 
 夕陽丘も、だんだん西側のビルが高くなり、見晴らしの良さが感じられなくなってしまいました。
 でも、大阪の成り立ちを知る上で, 一度は行っておきたいところと思います。
 一心寺の本多忠朝のお墓、今年も参詣いたしました。
 断酒の祈念?などするはずがありません。
 祈ったのは、今年も楽しくいい酒が飲めますように。

 大阪城天守閣では、いつもながら学芸員の皆さんに熱心にご解説をいただきました。また博物館業務の実態、お仕事の厳しさも教えていただくことができました。
 この場を借りて御礼を申し上げます。
 秋には特別展が予定されております。
 またお誘いしますので、その折はふるってご参加ください。
 

神護寺の虫払い

No.8119

 本日、京都女子大学は創立記念日で休講。

 イタリアに行って以来、洗車などという行為がナンセンスに思えていたのですが、ピカピカにすることと汚れを落とすことは別だと気がつき、久しぶりに洗車をしました。黄砂の中で徒労のようにも思えますが、鹿児島で降灰の経験もございますので。

 高雄の神護寺では、この時期に寺宝の「虫払い」が行われています。ゼミの草創期にはみんなで車に乗って(時には車を列ねて)見学に行ったものでした。有名な「伝・頼朝像」や見事な筆跡の北条政子の書状など、インパクトを受けた方も多いのではないでしょうか。私は文覚のお墓に登る道で、思いもかけないほどの疲労感に襲われて、いよいよ老化を自覚したことが思い出されます。あれから何年経ったことでしょう?

 今日、岩田君と山本さんは元木先生の御案内を頂いて、大阪方面の史跡を巡見中と思います。近場とは言え、お土産話を楽しみにしております。

 当方、数日前に帯状疱疹のような症状が現れ、昨日・今日は胃腸を悪くしております。老いるということは不調を前提に生きることのようです。最初に勤務した大学、鹿児島経済大学では、60歳以上の先生は試験監督が免除される慣例がありました。皆さんとてもお元気そうだったので、若僧だった私としては、ちょっとズルイのではないかと思ったりしたものですが、やはり、「あれは正しい」と思う今日この頃なのであります。

 本日は論文の査読。一生懸命に取り組まれたであろう若手の力作には、正当な評価を下さなければなりませんから、責任重大です。

 「基礎演習Ⅰ」履修の皆さん。時間に余裕があったら、藤原新也『アメリカ』(集英社文庫)を読んでおいて下さい。ユニークだが説得力のあるミッキー・マウス論が展開されています。次回の津田さんの報告に関係するかも知れません。

四天王寺前夕陽ヶ丘からの大阪城

No.8120

 昨日は、元木泰雄先生のご案内で夕陽丘周辺~大阪城天守閣の特別展を見学致しました。
 昼食は、梅田の「グリル ロア」にて、洋食好きには(そうでなくとも)たまらない絶品ランチメニューを堪能しました。
 その後、夕陽丘に移動し、藤原家隆の墓、勝鬘院愛染堂、大江神社、有栖山清水寺、安居神社、一心寺、四天王寺、などを見学致しました。地形的にはちょうど大地の「ヘリ」にあたる場所ですので、高低差を感じながら見学できたことは大変有意義なことでした。
 大阪城天守閣では、開催中の特別展「南木コレクションシリーズ 第11回 瓦版にみる幕末大坂の事件史・災害史」(5月8日(日)まで)を見学させていただきました。出展された瓦版はどれも大変興味深く、「伝える」ということに対するスタンスをさまざまに考えることができる材料をいただいた気が致します。

 ご案内をいただきました元木先生、大阪城天守閣のみなさんに御礼申し上げたいと思います。

 今週の木曜日の『吾妻鏡』はお休みですが、その次のご案内です。

 日時:2011年5月12日(木)午後3時~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:弘長三年(1263年)八月十一日・十二日・十三日・十四日・十五日・二十五日・二十六日・二十七日、九月十日・十二日・十三日・二十六日、十月八日・十日・十四日・十七日・二十五日・二十八日、十一月二日・八日・九日・十三日・十六日・十九日・二十二日・二十三日・二十四日、十二月九日・十日・十一日・十六日・二十四日・二十八日・二十九日の各条

 「木曜日の『吾妻鏡』」5月は12(木)、19(木)、26(木)と開催予定です。

 今年度から木曜日の『吾妻鏡』講読会は、参加者のみなさんの自主的な積極性によって支えられております。
 基礎的な史料読解のニーズにも対応しておりますので、春から何か新しいことを始めてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。

京都市東山区は女性割合「日本一」

No.8117

 本日の『京都新聞』夕刊の記事によると、京都市東山区は女性100人あたりの男性人数が73.1人で、女性の割合が全国の市区町村で最も高いのだそうです。

 京都女子大学の存在が、これに一役買っていることはいうまでもありません。当該記事にも「京都女子大に続く通称「女坂」。早朝には多くの女子大生で華やぐ」というキャプションの付せられた写真が掲載されいます。どなたか写っているのではありませんか。
 この「女坂」。私もいよいよ最近になって登るのが辛くなって参りました。

 今日は私事にて宇治上神社に参拝。校正一件を片付けました。

A地下のリーズナブル・ランチは400円也

No.8115

 今日はゼミの後、雑談をしていたら1時近くになってしまい、話につきあってくれた人たちは昼食の時間がなくなってしまったのではないでしょうか。申し訳ありませんでした。

 私はそれから少しばかり仕事を片付けて、2時近くになってからA地下に行きました。ところが、例によって「これから揚げますから、少しお待ち下さい」のメニューを頼んでしまい、また時間を無駄にしてしまったと思ったのですが、「人間すべて塞翁が馬」というわけで、その後お出でになった現社の水野先生と有益なお話をしながら食事をとることが出来ました。
 水野先生は、明日から東北の被災地に救援のお仕事で向かわれるとのこと。頭が下がります。

 これに刺激を受けて、帰宅後、以前から放射能汚染の問題に積極的に取り組んでおられる陶芸家の大泉讚氏のお話をインターネットで視聴してみました。

 体調について、諸方の皆様からいろいろ御心配を頂いて、恐縮です。やはり、寄る年波には勝てません。それに、季節の変わり目というのも影響しているようです。なんとも歯がゆい限りではあります。

 多忙に紛れて、昨年度の共同研究員の方にも『研究紀要』の抜刷をお送りしていないなど、不手際が重なっていることをお詫び致します。

明日は平日ダイヤで運行。

No.8113

 明日は国民の祝日ですが、京都女子大学では平常授業が行われますので、ゼミの講読会も実施することに致します。

 本日のゼミには、久しぶりに大森さんが御参加。私こと、『吾妻鏡』をそっちのけにして、イタリアの話にのめり込んでしまい失礼致しました。
 岩田君には、是が非でも、某書の書評に真っ正面から取り組んで頂きたいと思います。

 ☆ 東北福祉大学の岡田清一先生ならびに岡田ゼミナール33期生の方々より、研究年報33輯『宮城県岩沼市調査報告書-地域研究の方法と課題-」を御恵送頂きました。岡田先生の御高論「中世の岩沼、中世の名取郡-岩沼中世史の研究課題-」が収録されています。
 東日本大震災被災直後の御刊行、さぞかし大変だったことと思います。
 岡田先生と岡田ゼミ33期生の皆様にあつく御礼を申し上げます。

 ☆ 早稲田大学名誉教授の瀬野精一郎先生より、新刊の御高著『『鎌倉遺文』の研究』(東京堂出版)を御恵送頂きました。
 「あとがき」の末尾に記された「本書を刊行することによって、竹内先生と私との、暗黙の約束を果せたと安堵している」という一文には、とても重いものを感じました。
 瀬野先生に、あつく御礼を申し上げます。

 ☆ 国際日本文化研究センター・総合研究大学院大学名誉教授の千田稔先生より、新刊の御高著『新・古代史検証 日本国の誕生4 飛鳥の覇者 推古朝と斉明朝の時代』(文英堂)を御恵送頂きました。
 こちらの「あとがき」の末尾に記された「歴史にまつわる研究にたずさわる者も、やたら、権力の興亡史を探るのではなく、まして、さめきった実証の枠組に得意顔してはまることをみずから恥じらい、人間の真の存在をみつめねばならない時が、到来したことを、切に思います」という文章も、胸にグサリと突き刺さるものがありました。
 千田先生に 、あつく御礼を申し上げます。

五月の『吾妻鏡』

No.8114

 連休を挟みまして、次回は五月の木曜日『吾妻鏡』のご案内です。
 けっこう重要な記事が続いておりますので、なかなか進まないのですが、きちんと理解できるようじっくり読みたいと思います。

 日時:2011年5月12日(木)午後3時~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:弘長三年(1263年)八月十一日・十二日・十三日・十四日・十五日・二十五日・二十六日・二十七日、九月十日・十二日・十三日・二十六日、十月八日・十日・十四日・十七日・二十五日・二十八日、十一月二日・八日・九日・十三日・十六日・十九日・二十二日・二十三日・二十四日、十二月九日・十日・十一日・十六日・二十四日・二十八日・二十九日の各条

 「木曜日の『吾妻鏡』」5月は12(木)、19(木)、26(木)と開催予定です。

 今年度から木曜日の『吾妻鏡』講読会は、参加者のみなさんの自主的な積極性によって支えられております。
 基礎的な史料読解のニーズにも対応しておりますので、春から何か新しいことを始めてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。

「緑茶」と「紅茶」ではどちらが美味いか?

No.8111

 このところ、今日はこの仕事を片付けようと研究室に出掛けると、必ず、まったく「想定外」の用件が待ち受けていて、予定の仕事がぜんぜん進まず、溜まる一方という事態が続いていて、疲労感から解放されません。
 二月に、よい機会だからとイタリアに出掛け、その後に年度末の仕事を片付けようと思っていたら大災害が発生、というあんばいで、すっかり予定が狂い、原稿締切のお約束も確実に守れなくなりそうです。面目ありませんが、近々、個別にお詫びの連絡を差し上げたいと思います。

 さて、昨日の「基礎演習」における角田さんの発表は、とてもユニークなものでした。いろいろな種類のペットボトルのお茶を試飲して、すっかりお茶腹になりました。それにしても「緑茶」が「紅茶」に化ける話は面白い。「紅茶」になると、砂糖やレモン・ミルクで引き立ちますね。
 ここで教訓。⇒人間もこのように化ければよいのだと思います。

 Ⅴ講時目の「基礎・教養科目」の講義は、なりふり構わずいつもの調子でやっておりますが、出来るだけインパクトのあるお話で、受講者に自分で考えて頂く材料を提供できればと考えております。

追悼。そして明日の授業予告。

No.8109

 今日で、JR福知山線脱線事故から6年。本学史学科で西洋史を専攻されていた四回生がこの事故で亡くなられました。御冥福を祈りたいと思います。

 そしてまた4月25日は、私が千葉に住んでいた時代に大変お世話になった吉野幸久先生の御命日でもあります。先生は、私が1972年6月に母校千葉東高校で教育実習をしたときの担当教員。私を大いに評価して、二週間で28時間も授業をさせて下さいました。院生時代には生活を心配して塾講師のアルバイトや高校の非常勤講師の仕事を紹介して下さり、高校に就職する際もいろいろ相談に乗ってもらいました。常に、こちらからお願いするというより、先生の方から先回りして手をさしのべてくれるといった有様だったと思います。先生は校長になると、さっそく私を日本史担当の教員として招いてくださいました。人生の大恩人の一人です。しかし、1995年、還暦にいたる前に亡くなられました。

 同じ年の数日前、私はもう一人、人生の恩人を失っています。千葉県における中世城郭研究の先鞭をつけた清川一史(いっし)さんです。清川さんは兄のような存在で、たしかまだ私が大学一年だったとき、千葉の城跡でお目にかかったのをきっかけに、知己を得たのだと思います。当時、清川さんは早稲田大学の学生でした。清川さんは聴覚障害者だったので、意志の疎通は筆談。作家をされているお母様が電話で連絡をして下さり、よく市川駅前の喫茶店で筆談で遣り取りをしていたことを思い出します。清川さんは精悍な風貌、行動的な人で、いろいろ城跡に連れて行って下さり、自ら現地を歩いて作成した沢山の城郭の縄張図を頂きました。御健在ならば、まだまだ活躍されていた世代です。

 という次第で、四月の末はいろいろ昔のことが思い起こされる時期なのです。

 さて、明日の授業。まず、Ⅲ講時の現社「基礎演習Ⅰ」ですが、いよいよ個別発表が始まります。先陣を切るのは角田さん。
 発表のテーマは「お茶」とのこと。お茶の歴史について話をしてから、市販のペットボトルのお茶を何本か持って来て、みんなに飲み比べてもらって、アンケートを取るというような段取りをお考えのようです。
 お茶が出るなら、御菓子を用意しないといけませんね。
 それから、オリエンテーションと史跡見学の時に撮影した記念写真を配付します。

 Ⅴ講時の「基礎・教養科目」のテーマは「日本女性史概説」です。資料は100部用意しましたが、足りるかな?

【追記】
 ☆ 栃木県立宇都宮商業高校の松本一夫先生より、新刊の御高著『日本史へのいざない2-考えながら学ぼう-』(岩田書院)を御恵送頂きました。
 松本先生に、あつく御礼を申し上げます。