尾張名古屋は城でもつ
No.6598
雨に遭遇することなく、先ほど帰洛することができました。
昨日は名古屋の中世史研究会に出席させていただき、安藤 弥先生の御報告「親鸞後半生の歴史的背景-近年の親鸞伝研究への批判もこめて-」を拝聴してまいりました。副題の御見解については全く同感であり、私の在来の親鸞研究に対する本質的な疑問が研究者の間で共有されているものであることを確認することが出来て、大安心いたしました。
さらに、学ぶべき点、示唆されるべきところも多大であり、なかなか手をつける余裕はありませんが、一本論文が書けるだけの材料をいただいたように思えます。また、以前、千葉県史の仕事を一緒にさせていただいた戦国期を御専門とされる先生に、久しぶりにお目に掛かることも出来ましたし、本当に行って良かった。
この日の昼間は、これまで行く機会を得られなかった熱田神宮や名古屋市博物館を見学いたしました。熱田神宮の近くには、源頼朝(母は熱田大宮司藤原季範女)の誕生地を示す案内板が名古屋市教育委員会名で立っていたのですが、これは在京の院近臣家である熱田大宮司家に対する誤解に基づくものと思われ、あくまでも「伝承」として周知すべものなので、いささか問題なのではないかと思いました。
熱田神宮の次に訪れたのは、地下鉄「妙音通り」駅を下車したあたりの藤原師長(保元の乱で死んだ悪左府頼長の子で、京女の近くにあったと想定される「妙音堂」の主)配流伝承地。今回の研究会に同行して下さった畏友畠山誠氏(来年度共同研究員)に丁寧な御案内をいただきました。ここは古の鎌倉街道が通るところで、義経の臣亀井重清に関する伝承もあり、『平家物語』や中世軍記に関心のある方には、興味津々の空間に違いありません。
本日は、これまで新幹線の車窓から遠くに眺めていただけの名古屋城を、漸く訪れる機会を得ることが出来ました。行ってみて、あらためて天守閣や本丸御殿の戦災での焼失が、本当に惜しまれた次第。のこっていたら世界遺産認定は確実だったでしょう。本丸御殿の復原計画が進行しているようで、完成が楽しみです。
その後、徳川美術館・徳川園を見学。近世の絢爛豪華な大名文化に圧倒されながら帰途につきました。名古屋は不況の影響で大変なのではないかと思っていましたが、案に相違してまったくの活況ぶり。さすがに、信長・秀吉を生んだ土地だけに、そこに住む人たちのバイタリティーは底知れぬものがあるようです。
○ 『紫苑』の再校ゲラについて。
>田中さん たしかに受け取りました。
>江波さん 了解いたしました。
☆ 宗像大社復興期成会より、『宗像大社文書』第三巻の御恵送にあずかりました。編纂事業に関係された先生方の御配意によるものと存じます。あつく御礼を申し上げる次第です。
昨日は名古屋の中世史研究会に出席させていただき、安藤 弥先生の御報告「親鸞後半生の歴史的背景-近年の親鸞伝研究への批判もこめて-」を拝聴してまいりました。副題の御見解については全く同感であり、私の在来の親鸞研究に対する本質的な疑問が研究者の間で共有されているものであることを確認することが出来て、大安心いたしました。
さらに、学ぶべき点、示唆されるべきところも多大であり、なかなか手をつける余裕はありませんが、一本論文が書けるだけの材料をいただいたように思えます。また、以前、千葉県史の仕事を一緒にさせていただいた戦国期を御専門とされる先生に、久しぶりにお目に掛かることも出来ましたし、本当に行って良かった。
この日の昼間は、これまで行く機会を得られなかった熱田神宮や名古屋市博物館を見学いたしました。熱田神宮の近くには、源頼朝(母は熱田大宮司藤原季範女)の誕生地を示す案内板が名古屋市教育委員会名で立っていたのですが、これは在京の院近臣家である熱田大宮司家に対する誤解に基づくものと思われ、あくまでも「伝承」として周知すべものなので、いささか問題なのではないかと思いました。
熱田神宮の次に訪れたのは、地下鉄「妙音通り」駅を下車したあたりの藤原師長(保元の乱で死んだ悪左府頼長の子で、京女の近くにあったと想定される「妙音堂」の主)配流伝承地。今回の研究会に同行して下さった畏友畠山誠氏(来年度共同研究員)に丁寧な御案内をいただきました。ここは古の鎌倉街道が通るところで、義経の臣亀井重清に関する伝承もあり、『平家物語』や中世軍記に関心のある方には、興味津々の空間に違いありません。
本日は、これまで新幹線の車窓から遠くに眺めていただけの名古屋城を、漸く訪れる機会を得ることが出来ました。行ってみて、あらためて天守閣や本丸御殿の戦災での焼失が、本当に惜しまれた次第。のこっていたら世界遺産認定は確実だったでしょう。本丸御殿の復原計画が進行しているようで、完成が楽しみです。
その後、徳川美術館・徳川園を見学。近世の絢爛豪華な大名文化に圧倒されながら帰途につきました。名古屋は不況の影響で大変なのではないかと思っていましたが、案に相違してまったくの活況ぶり。さすがに、信長・秀吉を生んだ土地だけに、そこに住む人たちのバイタリティーは底知れぬものがあるようです。
○ 『紫苑』の再校ゲラについて。
>田中さん たしかに受け取りました。
>江波さん 了解いたしました。
☆ 宗像大社復興期成会より、『宗像大社文書』第三巻の御恵送にあずかりました。編纂事業に関係された先生方の御配意によるものと存じます。あつく御礼を申し上げる次第です。