清水眞澄『源氏将軍神話の誕生』の刊行
No.6590
青山学院大学。巷間では、あまり「研究」というイメージを持たれてはいないようですが、どうして、どうして、結構すぐれた研究者が輩出している大学なのであります。
清水眞澄先生は、青山学院大学大学院文学研究科日本文学・日本語専攻の御出身。とても積極的かつ熱心に研究に立ち向かっておられるお姿には、いつも元気をいただいております。
今日の社会においても、女性が学問を継続していくのには、未だに障害は大きいと思うのですが(家事能力のない、私のような存在も障害の一つかも知れませんが)、それを見事にクリヤーして業績を重ねて行かれるお姿には敬意を表さざるを得ません。
タイトルに掲げた新刊の書籍は、その最新の成果です。正式な書名は『源氏将軍神話の誕生 襲う義経、奪う頼朝』。NHKブックスの一冊として出版され、定価は本体970円+税。編集担当は御存知、石浜哲士さんです(御恵送にあつく御礼申しあげます)。
源頼朝と義経を通じて、史実が文学へ継承されていく過程と、その要因を探っていく興味深い内容。この時代の武士を専攻する私の立場としては、いくつかの注文もありますが、歴史好きも文学好きも双方の関心が満たされること請け合いの労作だと思います。
もうお一人。青山学院大学大学院文学研究科史学専攻の御出身で、後輩ながら陰陽道研究の第一人者として、私が(ひそかに)尊敬しているのが、山下克明先生です。
今日は奇しくも清水先生の御著書と一緒に、山下先生の新しい御高論二点が届きました。「書評 細井浩志著『古代の天文異変と史書』」(『日本史研究』555号)と「平安初期の政治課題と漢籍-三伝・三史・『劉子』の利用-」(『東洋研究』第171号)。
いずれも、私には難解な内容ですが、後者は、先に『古代文化』第59巻第2号に発表された「陰陽道の成立と儒教的理念の衰退」に続いて、儒学・漢籍の政治思想分野への影響を検討したものということです。
御恵送にあつく御礼申しあげます。
※ かくして、清水先生・山下先生の「先輩」というのは荷が重い、というのが私の偽らざる心境なのであります。
【追記】 岩田君、歴研の報告は如何でしたか?
清水眞澄先生は、青山学院大学大学院文学研究科日本文学・日本語専攻の御出身。とても積極的かつ熱心に研究に立ち向かっておられるお姿には、いつも元気をいただいております。
今日の社会においても、女性が学問を継続していくのには、未だに障害は大きいと思うのですが(家事能力のない、私のような存在も障害の一つかも知れませんが)、それを見事にクリヤーして業績を重ねて行かれるお姿には敬意を表さざるを得ません。
タイトルに掲げた新刊の書籍は、その最新の成果です。正式な書名は『源氏将軍神話の誕生 襲う義経、奪う頼朝』。NHKブックスの一冊として出版され、定価は本体970円+税。編集担当は御存知、石浜哲士さんです(御恵送にあつく御礼申しあげます)。
源頼朝と義経を通じて、史実が文学へ継承されていく過程と、その要因を探っていく興味深い内容。この時代の武士を専攻する私の立場としては、いくつかの注文もありますが、歴史好きも文学好きも双方の関心が満たされること請け合いの労作だと思います。
もうお一人。青山学院大学大学院文学研究科史学専攻の御出身で、後輩ながら陰陽道研究の第一人者として、私が(ひそかに)尊敬しているのが、山下克明先生です。
今日は奇しくも清水先生の御著書と一緒に、山下先生の新しい御高論二点が届きました。「書評 細井浩志著『古代の天文異変と史書』」(『日本史研究』555号)と「平安初期の政治課題と漢籍-三伝・三史・『劉子』の利用-」(『東洋研究』第171号)。
いずれも、私には難解な内容ですが、後者は、先に『古代文化』第59巻第2号に発表された「陰陽道の成立と儒教的理念の衰退」に続いて、儒学・漢籍の政治思想分野への影響を検討したものということです。
御恵送にあつく御礼申しあげます。
※ かくして、清水先生・山下先生の「先輩」というのは荷が重い、というのが私の偽らざる心境なのであります。
【追記】 岩田君、歴研の報告は如何でしたか?