これからの講座・シンポジウムなど(開催順)

No.6452

① まずは、京都女子大学で開催される日本史関係の公開講座。

 ◇ 史学科公開講座 
  講題  わたしの"源氏物語千年紀"―もう一つの『源氏物語』―
  講師  本学教授 瀧浪 貞子 氏
  日時  11月13日(木)13:00~14:30
  場所  J420教室

 ◇ 宗教・文化研究所公開講座  
  講題  関東の親鸞聖人―その生活と信仰―
  講師  筑波大学名誉教授 今井 雅晴 氏
  日時  11月15日(土)13:00~16:30
  場所  A校舎5階 礼拝堂

② 第1回 放鷹文化講演会「諏訪と鷹狩」(平成20年度 諏訪市生涯学習講演会)
  開催日:平成20年11月22日(土)
  開催地:諏訪市文化センター (〒392-0027長野県諏訪市湖岸通り5-12-18)
  主 催:鷹書研究会 共 催:諏訪市教育委員会
  後 援:信濃毎日新聞社 長野日報社 市民新聞グループ(7紙) エルシーブイ株式会社
  プログラム
  Ⅰ.放鷹実演  午前10時30分~正午
  会 場:旧東洋バルヴ諏訪工場跡地(諏訪市湖岸通り5丁目)
  実 演:諏訪流放鷹術保存会
  Ⅱ.公開講演  午後1時30分~午後4時30分
  会 場:諏訪市文化センター 第2集会室
  開会の辞                    諏訪市教育長 細野 祐
  「平安の鷹、鎌倉の鷹、そして諏訪」長野高等工業専門学校准教授 中澤 克昭
  「諏訪流鷹書の伝承」          立命館大学客員研究員 二本松 泰子
  「諏訪流鷹飼の始原」           立命館大学名誉教授 福田 晃
  閉会の辞                    金沢大学教授 山本 一
  ※ 実演見学・来聴とも無料
  問い合わせ窓口
  実演・講演に関すること:放鷹文化講演会事務局
  〒430-5833 浜松市中区中央2-1-1 静岡文化芸術大学 文化政策学部 二本松康宏
           TEL/FAX 053-457-6155(直通)  E-メール y-niho@suac.ac.jp
  会場に関すること:諏訪市教育委員会生涯学習課
  〒392-0027諏訪市湖岸通り5-12-18  TEL 0266-52-4141

③ 茨城大学人文学部・地域史シンポジウム
      北関東の武士(もののふ)たち Ⅱ―みえてきた中世武士団の実像―

 現在、中世史研究の世界では、どのような武士団のイメージが創られようとしているのか。昨年度は、北関東の武士団研究の成果を集め、京との関係や地域社会における役割などについて、会場を交えたディスカッションを行いました。今年度は、提起された問題を引き継ぎつつ、さらに奥州からの視点を加え、昨年度とは異なる事例について検討し、2年間の取り組みを総括する討論を行います。
【日時】2008年12月14日(日曜日)
    12時30分~17時30分 開場は11時30分
【場所】茨城大学水戸キャンパス(水戸市文京2-1-1)共通教育棟10番教室
    アクセス. JR水戸駅より茨交バス(7番乗り場から)で約15分、「茨大前」バス停下車。
 基調講演
 「平泉藤原氏と北関東の武士団」東北芸術工科大学教授 入間田宣夫
 パネルディスカッション 
 報告
 「金砂合戦と常陸佐竹氏」          茨城県立歴史館首席研究員 宮内教男
 「常陸八田氏(小田氏)の成立」            茨城大学教授 高橋 修
 「下野宇都宮氏と在京」              宇都宮北高等学校教諭 江田郁夫
 「下野藤姓足利氏と清和源氏」         太田女子高等学校教諭 須藤 聡 
 「下野那須氏―北辺の関東武士―」   大田原市那須与一伝承館学芸員 阿部能久
 「平一揆の位置―武蔵秩父平氏の動向を中心に―」  大森高等学校教諭 小国浩寿
 コメント               市立市川歴史博物館学芸員 湯浅治久
                     東北学院大学准教授 七海雅人
 コーディネーター            茨城大学教授 酒井紀美 高橋 修
 《主催》茨城大学人文学部
 《共催》茨城大学五浦美術文化研究所  
 《協賛》茨城県立歴史館 茨城中世考古学研究会 茨城大学中世史研究会
 ◆ご参加いただくには申込みが必要です。往復はがきまたはメールで、御名前・御住所・電話番号(メールアドレス)を明記の上、「茨城大学人文学部 高橋修研究室・シンポ係」宛てに、11月20日までにお申し込みください。会場の定員150名をこえる応募があった場合には、抽選となります。
 [問合せ・申込先] 茨城大学人文学部 高橋修研究室
           〒310-8512 茨城県水戸市文京2-1-1 Tel.029-228-8120(直通) 
             mail.osm@mx.ibaraki.ac.jp
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 残念ながら②は行けそうもありませんが、①と③はゼミメンバーないしは共同研究員の方たちと御一緒に出席させていただく予定でおります。

 ☆ 大阪大学大学院研究員の木村英一先生より、御高論「鎌倉時代の寺社紛争と六波羅探題」(『史学雑誌』117-7)を御恵送いただきました。
 木村先生にあつく御礼を申し上げます。

千里の道も一歩から

No.6449

 いつものように不本意な内容ながら、ようやく某共著の原稿一本が完成。速達便で投函しました。次は別の共著。編者からの御下命による原稿書き直しの作業にかかります。これもだいぶお待たせしてしまっているものです。申し訳ありません。
 これが終わっても、まさしく「どこまで続くぬかるみぞ」状態のようです。

 京女の「藤花祭」は今日が最終日。井草さんたちの小松寮の太巻を食べそこなったのが心残りです。そういえば、京大近くの百萬遍知恩寺では恒例の「秋の古本まつり」が開かれているはず。先年、山岡さんの御尽力で『平安時代史事典』を破格の安値で購入できたことが思い出されます。今年も何かめぼしい収穫があったでしょうか?

 私はすっかり忘れていたのですが、この時期は、ゼミメンバーの何人かがお誕生日を迎えられるとのこと。みんなまとめて(失礼ながら)おめでとうございます。ただし、院DC以上の諸姉・兄にとっては、とりわけ前途厳しいものがあることも事実。なにしろ、御自身の決めた道を自信をもって進んでもらいたいと祈念するばかりです。

 11月15日の公開講座ですが、来年度以降に計画している共同研究に御協力を頂くことになっている畠山誠先生が、わざわざ岡山からお出で下さる旨の御連絡を頂きました。
 畠山先生は大学院の同窓で、学術雑誌論文検索の楽しさなど、私にとって、彼から教えてもらったことによる学問的な恩恵は計り知れないものがあります。
 研究計画について具体的なアドバイスをいただきたいと思っています。

吾妻鏡は続くよどこまでも

No.6451

 次回の吾妻鏡は十一月十一日の開催です。1111…。

 昨年の今頃はどんな話題が出ていたかと思い過去ログを眺めておりましたら、「ゴーストバスターズ」(>>No.5993)のことなどが出てきました。
 「ゴーストバスターズ」「グーニーズ」(2006/7/12頃の話題)「バックトゥザフューチャー」など、80年代の楽しい映画の数々が比較的廉価なDVDで鑑賞できるようになりましたが、逆に、質の高い日本語吹き替えで地上波のテレビで楽しめる機会は減ってしまったような気がします。そういうのはちょっと残念ですね。

 次回の吾妻鏡のご案内です。

 日時:2008年11月11日(火)15:00頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 宗教・文化研究所共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』暦仁二年(延応元年、1239年)九月二十一日・三十日、十一月一日・二日・五日・九日・二十日・二十一日、十二月五日・十三日・二十一日
          延応二年(仁治元年、1240年)正月一日・二日・十五日・二十二日・二十三日・二十四日・二十七日、二月二日・六日・七日・十九日・二十三日・二十五日、三月七日・九日・十八日、四月一日・八日・九日・十日・十二日・二十五日、五月一日・四日・六日・七日・十二日・十四日・二十五日、六月十一日、七月九日、八月二日、九月八日・三十日、十月十日・十九日、閏十月五日、十一月十九日・二十一日・二十三日・二十八日・二十九日・三十日、十二月十二日・十五日・十六日・二十一日の各条

 十一月は、11/11、11/18、11/25と開催予定です。秋の深まりとともに窓から見えるであろう紅葉を眺めつつ読んでいきましょう。

 毎週火曜日の『吾妻鏡』講読会は、参加者のみなさんの自主的な積極性によって支えられております。どなたさまでも、まずは見学からでもどうぞお気軽にご参加下さい。

「グーニーズ」ならチャンクのファンです

No.6453

 たしかに、民放で放送された「グーニーズ」の日本語版は傑作でした。

 私も、子どもたちと録画を何度も見て、「頭がとろいからトロイなんだ~」などというセリフをけっこう覚えてしまっております。

 あの映画に出ていた子役は、みんな芸達者だったためか、「インディージョーンズ」や「スタンドバイミー」など、ほかの映画にも出ていましたね。

 あれを見て喜んでいた子どもたちも、今はもう30歳前後。岩田君と同じ世代です。そろそろ「海賊船」を見つけないといけない年頃だと思います。

 ちなみに、私の父が昔飼っていた犬(シェットランド)の名前は「チャンク」でした。

しどろもどろの『小右記』

No.6445

 京都女子大学は本日より学生行事週間。明日から月曜日まで(11月1日~3日)大学祭(藤花祭)。詳しくは、こちらを御覧下さい。↓
             https://www2.kyoto-wu.ac.jp/touka2008/index.html

 4日(火)は学生行事週間の最終日ですが、『吾妻鏡』講読会は実施します。普段は授業で参加できない方々も、ぜひどうぞ。なお、木曜日(6日)の『小右記』講読会ですが、この日は出席者の都合により休会とします。

 昨日は、科研費の申請書の訂正の電子申請がうまく行かず、結局、事務の方に助けて頂いて、どうにか完了できたのですが、ほんとうに何度もIDやキイワードを打ち込んでアクセスするなど大変でした。私のごときアナログ人間には、手書きで訂正は二本線を引いて捺印という時代が懐かしい。その方がどんなに心安らかに事務仕事がこなせたことか。なんでもPC頼みの今のご時世にはついていけません。
 とはいえ、現実の局面においては、かかる何れ淘汰されるべき前世紀の遺物の存在は事務方にとっては迷惑この上ないものと思います。にもかかわらず、優しく親切に対応して下さっていることにただ感謝あるのみです。
 
 そのような次第で、Ⅳ講時の『小右記』講読の予習が全く出来ておらず、一生懸命に予習をして下さった出席者の方々に納得のいく解釈を示すことが出来ず、申し訳ない限りでした。せっかくの土田直鎮先生の『小右記』演習のノートも、筆記した当の私が不勉強では威力を発揮しようがありませんでした。

 ところで、『小右記』の読解と言えば、最近、八木書店から小右記講読会編『小右記註釈 長元四年』という本が出ました(大変高価なのですが、がんばって研究室で購入)。
 これは、研究者の長年の成果に負うものですが、一方、近々、宇治市在住の主婦を中心としたグループが一ヶ月分とはいえ、同様の『小右記』の注釈書を刊行されるとの話を聞いております。
 研究者という立場にありながら、『小右記』は難しい、分からないなどと言っていられないご時世になったようです。こちらは歓迎すべき事。平安時代専攻の日本史・国文の院生諸姉兄もウカウカしてはいられませんぞ!

 ☆ 再興中世前期勉強会の遠藤明子さんより、御高論「「国指定史跡相模川橋脚」について」掲載の『段かづら』第6号を御恵送頂きました。
 遠藤さんに、あつく御礼を申し上げます。

秋の訪れを告げる『吾妻鏡』

No.6446

 聞くところによると、「学祭」というものに行ったことがないという人はけっこういるようです。個人的には、11/1(土)13:00~(於、野外ステージ )の『京女生100人に聞きましたクイズ!』が気になります。

 ところでまた次回の『吾妻鏡』のご案内です。

 日時:2008年11月4日(火)15:00頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 宗教・文化研究所共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』暦仁二年(延応元年、1239年)八月二十二日、九月十一日・十六日・二十一日・三十日、十一月一日・二日・五日・九日・二十日・二十一日、十二月五日・十三日・二十一日
          延応二年(仁治元年、1240年)正月一日・二日・十五日・二十二日・二十三日・二十四日・二十七日、二月二日・六日・七日・十九日・二十三日・二十五日、三月七日・九日・十八日、四月一日・八日・九日・十日・十二日・二十五日、五月一日・四日・六日・七日・十二日・十四日・二十五日、六月十一日、七月九日、八月二日、九月八日・三十日、十月十日・十九日、閏十月五日、十一月十九日・二十一日・二十三日・二十八日・二十九日・三十日、十二月十二日・十五日・十六日・二十一日の各条

 十一月は、11/4、11/11、11/18、11/25に開催予定です。
 毎週火曜日の『吾妻鏡』講読会は、参加者のみなさんの自主的な積極性によって支えられております。どなたさまでも、まずは見学からでもどうぞお気軽にご参加下さい。

22歳の美味しい『吾妻鏡』

No.6450

 若い人たちの前でしつこく昔話を聞かせるような老人にはなりたくないという若い頃の自戒を忘れ、講読会の時間の半分以上を浪費してしまったことを深く反省いたしております。

 本日の講読会は、江波さんが浄土寺バス停近くにあるお気に入りのお店で買ってきて下さったアップルケーキと岩田君の伊勢からのお土産(いつものコーヒーも)で、またしても「美味しい講読会」となりました。伊勢からのお土産といえば、先週の『小右記』講読会の時も満田さんからいただきました。あわせて、御礼を申し上げます。
 アップルケーキはこの時期にお誕生日を迎えるゼミメンバーへのお祝いの意味を込めてとのこと。そういえば、ほんの近々に22歳になるメンバーがおられますね。

 本日の講読会の内容も、また美味しいものあり。延応元年七月二十七日条の信濃国善光寺にたいする北条泰時の念仏料寄進状と八月十日条の藤原頼経の金光経供養願文は頗る重要な内容を含むものと思われます。とくに後者については、政治思想史に詳しい長村君のコメントを頂きたかったところ。一人で読んでいたら、ぜったいに読み飛ばすところでした。やはり、講読会ならではの発見でしょう。

 このところ気になるのは、京都や愛知・和歌山で教職についたり、京都・神戸や広島・東京の院に進学された方々をはじめとするゼミ古参メンバー(いつまでも現役扱いです)諸姉兄の動静。御多忙のことでしょうが、ときにメールででも、近況などお知らせ下されば嬉しいところです。

 それから、龍大の杉山君、卒論中間報告がんばってください。

 それでは、ほんの近々、22歳のお誕生日を迎えられるメンバーの前途に幸多からんことを祈念して、本日の書き込みを終えたいと思います。

◇ 来年度の研究所公開講座について

No.6444

 本日の『吾妻鏡』講読会。すっかり日焼けして新婚旅行から帰られた藪本君から沖縄のお土産のお菓子を頂きました。いつものようにポットに詰めて岩田君が持参してくれた美味しいコーヒーとよくあって、『吾妻鏡』の勉強は、また格別な「味わい」がありました。お二人とも、本当に御馳走様でした。

 来年6月の第4土曜日に開催される宗教・文化研究所公開講座「シリーズ 東山から発信する京都の歴史と文化 11」ですが、神戸大学の市澤哲先生(歴史学)と国文学研究資料館の小川剛生先生(国文学)に御出講いただくことになりました。
 従来は源平内乱期をテーマとするものが多かったのですが、次回は時代が下って南北朝期のお話しをうかがうことが出来そうです。
 御出講に御快諾を頂いた両先生に深く感謝申し上げる次第です。

 日本史・国文学両ジャンルにわたって、南北朝期に少しでも関心をもつ方々にとっては、最高の講師をお迎えして、興奮を催さずにはいられない企画になることと思います。すでに、遠方の大学院に進学を決めた某メンバーも、「この日は必ず再上洛する」と楽しみにされています。お手伝いも宜しく!

 ☆ 早稲田大学の大津雄一先生より、御高論「戦時下の『平家物語』」(『國語と國文學』平成二十年十一月特集号)、同「軍記の転換点としての太平記」(市沢哲編『太平記を読む』吉川弘文館)を御恵送頂きました。
 大津先生にあつく御礼を申し上げます。

 ☆ 日本学術振興会特別研究員の和田琢磨先生より、御高論「軍記と食-『太平記』の合戦叙述を中心に」(『国文学 解釈と鑑賞 別冊 日本の「食」のすがた』)、同「『太平記』本文改訂の一志向-細川清氏失脚譚の検討-」((『國語と國文學』平成二十年十月号)を御恵送頂きました。
 和田先生にあつく御礼を申し上げます。
 
 いよいよ『太平記』を研究の射程に取り込む「機」が熟してきたようです。

先日はありがとうございました

No.6442

 遅くなりましたが、先日は稚拙で雑な報告(…と名乗るのも憚られるような小話)をお聞きいただきましてありがとうございます。頂戴したご意見を基に、さらに改良を加えて行きたいと思います。

 ところでまた次回の『吾妻鏡』のご案内です。

 日時:2008年10月28日(火)15:00頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 宗教・文化研究所共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』暦仁二年(延応元年、1239年)六月六日、七月十五日・二十日・二十五日・二十六日、八月八日・二十二日、九月十一日・十六日・二十一日・三十日、十一月一日・二日・五日・九日・二十日・二十一日、十二月五日・十三日・二十一日
          延応二年(仁治元年、1240年)正月一日・二日・十五日・二十二日・二十三日・二十四日・二十七日、二月二日・六日・七日・十九日・二十三日・二十五日、三月七日・九日・十八日、四月一日・八日・九日・十日・十二日・二十五日、五月一日・四日・六日・七日・十二日・十四日・二十五日、六月十一日、七月九日、八月二日、九月八日・三十日、十月十日・十九日、閏十月五日、十一月十九日・二十一日・二十三日・二十八日・二十九日・三十日、十二月十二日・十五日・十六日・二十一日の各条

 毎週火曜日の『吾妻鏡』講読会は、参加者のみなさんの自主的な積極性によって支えられております。どなたさまでも、まずは見学からでもどうぞお気軽にご参加下さい。

公務多端

No.6443

 岩田君、いつも適切なタイミングの「御継投」をありがとうございます。

 研究活動にもっとも相応しい季節を迎えましたが、研究費の申請、研究の中間報告・来年度の授業計画等々の書類作成のほか、諸々の会議などで、この時期は多忙を極めます。したがって、原稿執筆は後手に回ります。
 歴史学の原稿執筆には必ず史料や先行論文の裏付けが必要ですから、小説家やエッセイストの方たちのように一日何十枚などという芸当は出来ません。一日調べまくって、ようやく一行などということもしばしばです。そのうえの耄碌、腰痛。
 以上、何が言いたいのか、宜しく御賢察のほどお願い申し上げる次第です(笑)。

 >本年度の「宇治」共同研究員各位
 みなさまからの御報告を集約した中間報告書を添付ファイルにて送信いたしました。宜しくご確認下さい。

 ☆ 神戸大学の市沢哲先生より、新刊の御編著『太平記を読む』(吉川弘文館)を御恵送いただきました。
 『太平記』には史学・国文専攻者双方が大いに関心をもたれていることと思います。
 市沢先生にあつく御礼を申し上げます。

 ちなみに、来年6月の研究所公開講座には、市沢先生に御出講いただけることになりました。もうお一方も近日中に決定したいと思います。 

『源氏物語』と親鸞聖人

No.6441

 この秋、京都女子大学で開催される日本史関係の公開講座の御案内です。

 ◇ 史学科公開講座 
  講題  わたしの"源氏物語千年紀"―もう一つの『源氏物語』―
  講師  本学教授 瀧浪 貞子 氏
  日時  11月13日(木)13:00~14:30
  場所  J420教室

 ◇ 宗教・文化研究所公開講座  
  講題  関東の親鸞聖人―その生活と信仰―
  講師  筑波大学名誉教授 今井 雅晴 氏
  日時  11月15日(土)13:00~16:30
  場所  A校舎5階 礼拝堂
 
  ※ 申請中の共同研究「法然・親鸞登場の歴史的背景に関する研究」に共同研究員として参加される予定の方は、時間の御都合がつけば、できるだけ今井先生の御講演をお聴き逃しのないように、お願いいたします。

  ☆  慶應大学総合政策学部の野村亨先生より、私家版の御高著『ブータン・ネパール調査 フィールドノート』および『2008年度春学期 野村亨研究会論集』を御恵送頂きました。
 野村先生とは青山学院大学の同窓(先生の専攻は東洋史)で、私が1996年にバンコクのチュラロンコン大学で開催されたアジア歴史学者会議で研究報告の機会を得られたのは、報告原稿の翻訳・報告時の通訳からホテル・航空券の手配に至るまで、ひとえに先生の御助力によるものでした。
 野村先生にあつく御礼を申し上げます。

新婚旅行の方以外は・・・・・。

No.6438

 明日は『吾妻鏡』講読会を17時くらいまでで切り上げて、18時から例会報告です。 授業の空いている京女のゼミメンバーは、ぜひご参加下さい。内容は難しいかも知れませんが、現在の研究水準を知ることの出来る良いチャンスであるばかりでなく、研究報告なるものの「形式」を学ぶことが出来ると思います。卒論や修論、あるいはゼミ報告に立ち向かっているお友達もお誘い下さって構いません。
 学外の方々で、鎌倉時代政治史に関心をお持ちの方も御遠慮なく御参加下さい。岩田君の御報告は「北条泰時政権下の鎌倉幕府」について、従来とはまったく異なった視角から、新鮮な問題提起が為されるはずです。
 なお、時間に余裕がある方は『吾妻鏡』講読会の方にもどうぞ。テキスト(暦仁二年四月二十四日条~)は即時コピーして差し上げます。

 ◇ 『吾妻鏡』講読会と例会の間の休憩時間に江波さん・岩田君と『紫苑』編集の打ち合わせをしたいと思います。京女生で『紫苑』の執筆あるいは編集に携わってみたいという方は、是非声をかけて、仲間に加わってください。

 ※ 残念ながら、明日、欠席の連絡を頂いた方一名あり。でも、その理由が「新婚旅行」というのでは、出席を無理強いする術などございません。ぜひ、楽しい思い出を作ってきてください。
・・・・・・・・・

 ☆ 専修大学の樋口州男先生、宮内庁書陵部の櫻井彦先生、鎌倉女学院の錦昭江先生、明治大学の鈴木彰先生、都立向丘高校の松井吉昭先生の御連名で、新刊の櫻井彦・樋口州男・錦昭江編『足利尊氏のすべて』(新人物往来社)を御恵送頂きました。一昨年に急逝された佐藤和彦先生の足利尊氏に関わる論考四本が収載され、さらに各論の執筆者は錚々たる方々ばかりで、一般向けの書籍の形をとってはいるものの、足利尊氏に関する研究書として、今後重要な位置を占めるものと思います。
 お送り下さった先生方にあつく御礼を申し上げます。

 ☆ 奈良大学の河内将芳先生から、新刊の御高著『秀吉の大仏造立』(法蔵館)を御恵送頂きました。方広寺・東山大仏殿については、以前から関心を持っており、これは有り難い御本です。キャンパスが秀吉の墓所の麓に立地し、ほとんどの学生がかつての方広寺の境内を通学路としている京女生には必読の書と言えるかも知れません。この本を読めば、いよいよ大学生活が楽しくなることでしょう。
 河内先生にあつく御礼を申し上げます。 

ハードルが上がってゆく…

No.6439

>野口先生
 毎度のご案内ありがとうございます。ご期待に添えますかどうか…。

 それはともかく本日の『吾妻鏡』の予定は以下の通りです。

 日時:2008年10月21日(火)15:00頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 宗教・文化研究所共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』暦仁二年(延応元年、1239年)四月二十四日・二十五日、五月一日・二日・十四日・十五日・二十三日・二十四日・二十六日、六月六日、七月十五日・二十日・二十五日・二十六日、八月八日・二十二日、九月十一日・十六日・二十一日・三十日、十一月一日・二日・五日・九日・二十日・二十一日、十二月五日・十三日・二十一日の各条

 『吾妻鏡』講読会は、参加者のみなさんの自主的な積極性によって支えられております。どなたさまでも、まずは見学からでもどうぞお気軽にご参加下さい。

例会報告、おおいに学ばせて頂きました。

No.6440

 岩田君、昨日は御苦労さまでした。御報告によって、またいろいろ考えさせられております。政治史における「調停」概念については美川先生の御高論を再読してみたいと思います。「家政機関職員」など、もっと勉強しなければならないことが明らかになりましたが、最近、そもそも「東国武士」そのものの認識が自分自身の中で相当変化しており、それを前提に、「幕府」理解も変更を余儀なくされそうで、いよいよ五里霧中に陥りつつあるようです。私はせいぜい、個々の御家人の存在形態のような、事実の掘り起こしくらいしか出来ないでしょうが。
 多くのコメントを頂いた長村君にも感謝します。
 一回生の皆さんには少し(どころではないか?)難しい所もあったことと思いますが、後になると「ああ、あの時の話はこの事を言っていたのだ」というふうに分かるようになると思います。先輩達はみんな順番に経験していることです。

 ◎ 講読会と例会の間にA地下で軽食をとりながら『紫苑』編集の打ち合わせをしました。その席に参加してくれた一回生の山本さんに江波編集長のお手伝いしてもらうことになりました。これで来年度の編集長も決まりということでしょう。宜しくお願いいたします。

 ☆ 同志社大学の竹居明男先生より、新刊の御編著『北野天神縁起を読む』(吉川弘文館)を御恵送頂きました。
 竹居先生にあつく御礼を申し上げます。

『紫苑』第7号の原稿提出期限

No.6435

天高く馬肥ゆる秋。過ごしやすい季節になりました。

さて。先日少し触れました『紫苑』第7号の原稿提出期限についてご連絡申し上げます。
原稿提出期限は、
      締切:平成20年(2008)12月1日(月)13:00
      場所:京都女子大学宗教・文化研究所共同研究室
と致します。
共同研究室に直接お持ちいただくか、もしくは、↑の名前にありますアドレスまで添付ファイルにて送信してください。
よろしくお願い申し上げます。 
また、例年締切は1月上旬でしたが、本年は約1ヵ月早まります。年末のお忙しい時期とは存じますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

投稿規定については>>No.6406に掲載しておりますのでそちらをご参照ください。
ご不明な点は江波までご連絡ください。

江波編集長に宜しく御協力を!

No.6437

 江波さん、ありがとうございます。
 江波さんには卒論と並行して頑張って頂いておりますので、諸方よろしく御協力の程、お願い申しあげる次第です。

 ☆ 愛媛大学の寺内浩先生より、御高論「軍団兵士制の廃止理由について」(『愛媛大学法文学部論集 人文科学編』第25号)・「健児の差点対象について」(『續日本紀研究』第374号)を御恵送頂きました。
 武士成立論の立場からも、平安初期の地方軍制は極めて重要なテーマだと思います。しばらく、この分野に関する新しい研究に触れる機会がなかったので、大いに学ばせて頂きたいと存じます。
 寺内先生にあつく御礼を申し上げます。

 ☆ 帝京大学の吉田賢司先生より、御高論「室町幕府の内裏門役」(『歴史評論』700号)を御恵送頂きました。
 鎌倉時代の内裏大番役は、その後どうなったのか、まったく不勉強だったのですが、お陰様で新しい知見を得ることが出来ました。
 吉田先生に、あつく御礼を申し上げます。

 ☆ 本学にも御出講頂いている中村武生先生より、新刊の御高著『京都の江戸時代をあるく』(文理閣)を御恵送頂きました。
 副題に「秀吉の城から龍馬の寺田屋伝説まで」とあるとおり、盛りだくさんの内容が、地道な研究を踏まえつつ、分かりやすく叙述されている本です。
 中村先生にあつく御礼を申し上げます。

「北条泰時政権下の鎌倉幕府」の再評価

No.6434

10月21日(火)『吾妻鏡』講読会終了後、下記の通りゼミ例会(研究発表)を開催いたします。
 
                 記
 テーマ:「泰時政権下の鎌倉幕府について」
 発表者:岩田慎平氏(関西学院大学大学院研究員,本学宗教・文化研究所共同研究員)
 場 所:本学宗教・文化研究所共同研究室(L校舎3F)
 日 時:10月21日(火)18:00~20:00

 (主要参考文献)
 青山幹哉「王朝官職からみる鎌倉幕府の秩序」(『年報中世史研究』10、1985年)。
 秋山哲雄「都市鎌倉の東国御家人」『北条氏権力と都市鎌倉』吉川弘文館、2006年(初出は2005年)。
 上横手雅敬/元木泰雄/勝山清次『日本の中世8院政と平氏、鎌倉政権』中央公論新社、2002年。
 熊谷隆之「六波羅探題考」(『史学雑誌』113-7、2004年)。
 黒田俊雄「鎌倉幕府論覚書」『日本中世の国家と宗教』岩波書店、1975年(初出は1964年)。
 五味文彦「京・鎌倉の王権」『日本の時代史8京・鎌倉の王権』吉川弘文館、2003年。
 佐藤進一『鎌倉幕府訴訟制度の研究』岩波書店、1993年(初出は畝傍書房、1943年)。
       「鎌倉幕府政治の専制化について」『日本中世史論集』岩波書店、1990年(初出は1955年)。

 ※ 関学・京大の皆さんをはじめ、各大学の先生方、院生・学部生諸姉兄の参加を歓迎いたします。

同じ日の『吾妻鏡』

岩田慎平
No.6436

 久しぶりのゼミ例会はゆるい報告になってしまいそうですが、精一杯努めさせていただきますので、どうぞよろしくお願い致します。

 ところで、同じ日の『吾妻鏡』のご案内です。

 日時:2008年10月21日(火)15:00頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 宗教・文化研究所共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』暦仁二年(延応元年、1239年)四月二十四日・二十五日、五月一日・二日・十四日・十五日・二十三日・二十四日・二十六日、六月六日、七月十五日・二十日・二十五日・二十六日、八月八日・二十二日、九月十一日・十六日・二十一日・三十日、十一月一日・二日・五日・九日・二十日・二十一日、十二月五日・十三日・二十一日の各条

 『吾妻鏡』講読会は、参加者のみなさんの自主的な積極性によって支えられております。どなたさまでも、まずは見学からでもどうぞお気軽にご参加下さい。

「アプレ先生」の弁明

No.6433

 沢山やらなければならないことがあるというのに、締切の最終宣告?を受けた原稿執筆がついに暗礁に乗り上げてしまいました。こういうときは、優れた研究者のお話しを聴くに如かず、かてて加えて共同研究の一環にも、という次第で、上横手先生の御講演(>>No.6424参照)を拝聴に出掛けて参りました。
 平日の昼間だというのに会場はほぼ満席の盛況。お話しは、宇治橋の架橋と浮島十三重の塔造立に集約する形で、叡尊の思想から、叡尊と忍性との人物像の相違、執権時頼の政策基調、さらに元寇にまでおよび、その都度「目から鱗」の連続。ときに適切なユーモアを交えてのお話しぶりに、会場を後にする聴衆からは「面白かった」の言葉がしきりでした。要するに、先生は、聴き手が一般の方であろうと研究者であろうと、それぞれに楽しく得ることの多いお話しをされているわけで、講演・授業はかくあるべし、と別の意味でも多大な収穫を得ることが出来た次第です。

 メモのボールペンも走りまくったのですが、腰痛もあって、脚を組んで膝の上にレジュメを載せてという格好で、聴く態度としては失礼だったかも知れないなぁと、ちょっとばかり気にしながら戻って参りました。ここからがタイトルの中味です。
 机上に昨日届いた瀬野精一郎先生の御著書があったので、ページをめくってみると、こんな文章が目に留まりました。「借りた本を先生に持たせて帰すとは何事か、先生のご自宅まで持参しておかえしすべきだ」(P218)。明治生まれの学者は非礼な弟子を、このように窘めたのだとのこと。こういう非礼な学生は戦争直後の頃「アプレ学生」と呼ばれたのだそうです。
 とするならば、本日の私の聴講の態度は、まさしく「アプレ」であり、恥じ入るばかりと申さざるを得ません。この瀬野先生の御著書は歴史を専攻するものにとっては、身近なところから近現代史を語ってくれるばかりでなく、さらに一つの生き方の指針を示してくれる本だと思います。

 ☆ 早稲田大学名誉教授の瀬野精一郎先生より、新刊の御高著『歴史の残像-歴史家の見た戦前・戦中・戦後-』(吉川弘文館)を御恵送頂きました。上記のように、いろいろな側面から学ぶところ多大で、しかも面白い本です。
 瀬野先生にあつく御礼を申し上げます。

 ☆ 立命館大学大学院DCの谷昇さんから、御高論「後鳥羽天皇在位から院政期における神器政策と神器観」(『古代文化』第60巻第2号)を御恵送頂きました。博論提出までもう一歩の由。精力的な御研鑽に敬服するばかりです。
 谷さんにあつく御礼を申し上げます。