2008年度研究所公開講座の御案内

No.6161

 新年度の公開講座のテーマが決まりましたのでお知らせいたします。

 ◇「王の装いと武家の空間」(シリーズ「東山から発信する京都の歴史と文化」⑩)
 
 日時:2008年6月28日(土)13:00~17:00 
 
 講演テーマと講師:
   ①「寝殿造と六波羅泉殿~総柱大型建物の意味~」
                     川本重雄(京都女子大学家政学部教授)
   ②「天皇と装束」
                     近藤好和(神奈川大学経済学部特任教授)

 会場(学内)など、詳細については追ってお知らせいたします。

 ☆ 日本文学の中村格先生(東京学芸大学名誉教授)より、御高論「桜井の別れを歌った二つの唱歌」掲載の『悠久のひびき』第三号を御恵送頂きました。戦前の唱歌が国民の思想形成に果たした役割を具体的に示された御論考です。
 中村先生は『太平記』に伝える楠木正成父子の映像が皇国史観によって如何に歪曲され、軍国教育に利用されたのかという問題に果敢に取り組まれている研究者で、私も常に多くのことを先生の御研究から学ばせて頂いております。
 中村先生にあつく御礼を申し上げます。 

興奮冷めやらぬ一週間

No.6159

 先に元木先生から御案内を頂きましたように、本日は亀岡で古文書学会の見学会があるのですが、私は残念ながら参加が叶わず、朝から研究室で事務仕事に追われております。

 タイトルのとおり、ゼミ諸姉兄の撮影した鈴木ご夫妻の結婚式・披露宴・同二次会の写真が当方のパソコンに集約されつつあります。いっそ、全部プリントアウトして研究室前の掲示板で「鈴木君・永富さん御成婚特集」でもやってみたら如何、という提案も出ているところです。
  もうお二人は新婚旅行の途上でしょうか。おそらくPC関係は万全の装備で御出立のことと思います。途中経過を報告せよなどという野暮は申しませんが、土産話を楽しみに致しております。

 土産話と言えば、昨日の見学会。総勢8名で充実した一日を過ごすことが出来ました。宇治の歴史資料館で最近の発掘調査による成果を確認し、また栗駒山の遺地と思われる宇治市神明の辺りも、おおよその地形を把握することが出来ました。
 山城・大和国境付近の神社境内では愛知から駆けつけてくれた野口君が「いまそこにある危機」に遭遇。説話の原型になりそうなエピソードをのこしました。
 あれは厄落としです。新年度の野口君に幸いあれ!

 本日、『紫苑』第6号の三校が印刷屋さんから届きました。若干修正を要するところがありますが、刊行はもう間近です。
 例のごとく、校正が複数重なって、予定していた書評の執筆が停滞しています。

☆ 鹿児島の尚古集成館で学芸員として御活躍の傍ら、女性の視点から幕末維新史を見直す研究を進めておられる寺尾美保先生より新刊の御高著『みんなの篤姫』(尚古集成館監修・南方新社)を御恵送いただきました。現在、大河ドラマで放送中の篤姫について、実証的成果をもとに、時代背景も含めて小学生にも分かりやすく述べた本です。子どもに表面的に迎合したようなものではなく、カラー写真が豊富な上、本の作りのセンスがよい。しかも、博物館学芸員の仕事や歴史学とは何であるかを子どもたちに啓蒙する上でも工夫された本だと感心いたしました。
 新年度には鹿児島県下の小中学校に寄贈されるとのこと。これは全国化してもよいと思われます。これは本当によい本です。とくに歴史系の博物館関係者や小中学校の先生には大いにお役に立ち、かつ仕事に意欲を持たせてくれることでしょう。
 ちなみに、定価は1500円+税。 

見学会報告

No.6160

 ◆昨日は宇治から奈良にかけての見学会を行いました。京都女子大学宗教・文化研究所2007年度共同研究「中世前期の宇治に関する総合的研究Ⅱ『「権門都市」宇治の成立』」第二回研究会、京都女子大学宗教・文化研究所ゼミナール2007年度例会「-宇治見学会-」、という触れ込みだったのですが、宇治から南へ足(クルマ)を伸ばして浄瑠璃寺・岩船寺・般若寺などを見学しました。
 摂関家の権門都市との再評価がなされつつある宇治のみならず、京都と南都を繋ぐ地域を北から順に辿ったわけですが、このエリアは中世においては「首都圏」という見方もできると思われ、そういった視点から多面的な考察が必要かと思われます。今回は幸いにして概ね天候にも恵まれましたので、これらの地域を見学して回る絶好の機会となりました。
 さて、浄瑠璃寺ではご住職の法話を拝聴しながら九体阿弥陀如来像や西方浄土を模した境内の様子を見学しました。
 続いて見学した岩船寺では、本尊・阿弥陀如来座像に圧倒されました。また境内後山からの眺めはまさに絶景で、木津川水系や生駒山系などを見渡すことができました(あと、いかにも崩れ落ちそうな柵に足や腰を掛けてはいけないということも間近で学ぶことができました)。
 般若寺は「コスモス寺」とも呼ばれるお寺ですが、いまはちょうど水仙が見頃で、境内至る所に咲き満ちていました。往事を偲ばせる十三重塔や、本尊・文殊菩薩騎獅子像など、どれも印象的なものばかりでした。お向かいの植村牧場さんのソフトクリームも濃厚でまろやかな絶品でした(牛乳も)。
 その後、東大寺南大門前から旧大乗院庭園、などを通過して帰路に就きました。
 今回の見学では、京都から南都に至るまでの地域の豊かな文化環境と、それを可能たらしめた政治的・社会的諸要因などについて思いを巡らすきっかけを得ることができたように思います。この地域については、今後も積極的に見学会を開催するなどして、理解を深めることができればと思います。
 最後になりましたが、ご参加いただきました皆さんには、あらためて御礼申し上げます。

 ◆本日は、>>No.6128で元木先生よりご案内頂きました日本古文書学会の見学会へお邪魔して参りました。
 亀岡市文化資料館に寄託されている篠村八幡の足利高氏願文のほか数点の文書を閲覧させてていただき、さらに上島有先生のご解説を拝聴することができました。文書を前にしてみなさんのお話を伺い、また文書を眺めることを繰り返すうちにあっという間に時間が過ぎましたが、大変貴重な機会となりました。
 今回も見学会のご案内をしていただき、当日も様々なお世話をして頂きました元木先生と研究室のみなさんに御礼申し上げます。

Just Married!!

No.6154

野口実先生・野口孝子先生・その他挙式・パーティ参加者の皆様へ

先日は、お忙しい中お越しいただきありがとうございました。
心配していた雨も、なんとか披露宴の開始時間まで持ち、予定していたプログラム?をすべて終えることができました。
昨年の7月より準備をすすめて参りましたが、こられた皆様に楽しんでいただきたいという事ははもちろんですが、一生に一度のイベントなので、私たち自身がやりたいことをすべてやるという気持ちで、計画を練ってきました。

掲示板にも掲載してくださっていますが、先生からのご祝辞をいただき、感謝の気持ちでいっぱいです。
私個人としても、まったくの専門外の分野だったのですが、今の進路を決定する上での大きな影響を、野口ゼミから受けたと思っています。同志社に縁があったという事もそうですが、学ぶことのおもしろさ、突き詰めることの楽しさを、活動の様子をうかがう中で、実感できたからこそ、教員になろうと決断できたのだと思います。

ペーパーアイテムやBGMの進行など、オリジナルに出来るところはほぼすべて自分たちで作ったのですが、披露宴本番は、式場のスタッフに言われるがまま、気がつけばお開きの時間になってしまったという状況でした。夢心地というか、あっという間でしたが、もちろん満足感で一杯です。
参加された方が楽しんでいただけたかどうか、直接伺うことは出来ませんでしたが、家に着いてからたくさんメールをいただいて、それも本当にうれしく思い感謝をしています。

婚姻届を提出した時は、それほど実感はなかったのですが、やはり式を挙げると、「家族ができたんだな」という気持ちになりました。これから先もみなさんにご迷惑をおかけすることいなりますが、これからもよろしくお願いいたします。

当日の同志社高校チャペルでの写真を、アップしました。旅行に行く前に速報版という形で、ご覧ください。
http://donkun.info/photo/

ありがとうございました

鈴木絵里子(旧姓:永富)
No.6155

先日は私たちの結婚式・披露宴・二次会に出席していただきありがとうございました
準備をしている段階では不安がいっぱいあったのですが、当日は大好きな人たちにかこまれ、祝福していただき本当に幸せな気持ちでいっぱいになりました。
ありがとうございました。

また、結婚式に出席できなかった方々からもたくさんの暖かい気持ちのこもったお手紙や電報、お祝いの品をいただきました。
おひとりおひとりへのお返事は新婚旅行から帰ってからまたあらためてお送りさせていただきたいと思っていますが、取り急ぎこの場をお借りしてお礼を言わせていただきます。
ありがとうございました

そろそろ新年度の『吾妻鏡』

No.6149

 少し間が空いてしまいましたが、四月の『吾妻鏡』のご案内です。いつもとは違って木曜日開催ですのでお気をつけください。

 日時:2008年4月3日(木)13:00~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 宗教・文化研究所共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』文暦二年(嘉禎元年)九月十日、十一月十四日、二十六日、十二月十一日、二十日、二十四日、二十六日、二十九日、
         嘉禎二年正月一日、十七日、二月二十二日、二十八日、三月七日、十三日、十四日、二十日、二十一日、四月二日、四日、五月二十四日、六月五日、六日、十一日、二十六日、二十七日、七月十日、十七日、二十四日、二十五日、八月三日、四日、五日、九日、二十日、九月九日、十日、十月二日、五日、二十九日、十一月一日、十三日、十四日、十五日、十二月三日、十九日、二十九日の各条
  (※少し先の方まで掲出しましたが、読めるところまで読んでいきましょう。また、掲出した範囲以外に「これは」という条文があれば、その都度お知らせ下さい。)

 今年度はおかげさまで「女子大のゼミっぽい」雰囲気で読み進めることができたのですが、或いは卒業されたり或いは進学されたりで、そのメンバーもがらっと入れ替わる気配です。みなさんそれぞれの道を歩まれるのは誠に喜ばしいことなのですが、今のところそれに替わる方からの参加表明を頂けないでいます。
 いつものことですが、「春からなにか始めよう」という新規メンバー随時募集中ですので、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。

◆3/26(水)の宇治見学会も近づいてきました。ご案内を三度掲出します。
 (日時)3月26日(水)、10:30~
 (集合場所)JR六地蔵駅改札前
 (見学予定地)平等院、宇治市街地の遺跡、神明地区周辺、など
        (※徒歩での見学が主となる予定です)
 参加希望の方は、前日(3/25)までに岩田か野口先生までご連絡いただきますようお願い致します(すでにご連絡いただいた方は結構です)。いまのところ六名の方からの参加のお問い合わせを頂いております。

明日の史跡見学会について

No.6151

 明日の見学会ですが、宇治共同研究の現地調査にゼミメンバーおよび希望者が個人的に同行するという形で行います。なお、見学の範囲は宇治から奈良までのエリアを視野に入れていますので、見学先が予定から大幅に変更になることがあり得ます。また、そのために、移動方法も徒歩ではなく、自動車になるかも知れません。
 天候の問題もありますので、最終的には集合時点で決定したいと思います。
 おたのしみに。

鈴木君・永富さんの御結婚への祝辞

No.6145

 晴れて鈴木御夫妻、本日は本当におめでとうございました。
 さすがの結婚式・披露宴でした。

 ゼミの歴史にとっても大事件ですから、以下、私の拙い祝辞を抄録させて頂きます。

 私は新婦の卒業した京都女子大学の教員を致しております。京都女子大学には宗教・文化研究所という研究所があり、そこで私は履修課程とは別に大学の枠を越えたメンバーを集めて歴史学を中心にしたゼミを開いているのですが、新婦はそのゼミの発展の立役者とも云うべき役割を果たしてくれました。
 新婦が二回生の時、私の担当した演習科目に出席されておりましたが、そのメンバーはなかなか活発な人が多く、授業が五講時目でしたので、授業時間が終わっても私の研究室に場所を変えて喧々囂々の議論を続けていました。その中心が新婦こと永富さんであり、史学科の学生さんであるということもあって積極的に研究所のゼミに参加して下さいました。
 当時の研究所ゼミは京都女子大学の学生の参加はほとんど無くて、いわば昨今の地方都市に見られるシャッターのしまったお店ばかりが並んだ閑散とした商店街という有様だったのですが、これをあっという間に立て直して京都駅ビルの伊勢丹のようにしてくれたのが新婦でした。
 その際に新婦の秘密兵器として活躍してくれたのが新郎です。最初は「秘密兵器」でしたが、そのうちゼミの中心メンバーにおさまりました。あっという間にゼミのHPを立ち上げてくれたり、ゼミ旅行の幹事を引き受けてくれたり、理系の情報教育が御専門の新郎鈴木君が歴史学や国文学専攻のメンバーに交じって活動しているのは当方にとっては大変有り難いことでした。
 ちなみに、ゼミのHPは現在も新郎・新婦に管理人を引き受けて頂いておりますが、その掲示板のアクセスはこのところ増加の一途を辿り、歴史学・国文学の研究者にもよく知られるにいたったため、ゼミメンバーが恐れをなして書き込みを躊躇するという事態に立ち至っております(笑)。
 新郎は当初、情報教育という専門領域を究めるために大学院への進学を考え、直接専門領域の研究者に相談するために東京に赴くということもされていましたが、その頃ちょうど、現在の勤務先に情報教育科が新設され、その教員公募がされたことで、これぞまさしく自分の活躍すべき場が用意されたとばかりに方針を転換、そして思惑通りに採用決定という理想的な進路決定の範を示されました。自らのもつ才能をもってチャンスを的確につかんだ鈴木君の行動は、真剣に自分の将来を考えている周囲の若者たちに大きな希望を与えたものと思います。
 ここにお話しいたしましたのは、新郎新婦の御活躍のほんの一端に過ぎませんが、なにしろこのお二人の進むところには向かうところ敵無しだと思います。結婚すれば一プラス一が三以上の成果をもたらすなどとよく披露宴のスピーチで云われますが、このお二人の場合は三どころではない。もう一桁、あるいは二桁上も期待できると思っています。
 人の一生において、生と死は自己選択の範疇にありませんが、今日の社会において、結婚・配偶者の選択はまさに自己の責任に帰するものてあり、一方のパートナーの評価がもう一方のパートナーの評価に直結することになるのだろうと思います。
 結婚はゴールインなどといわれることがありますが、パートナーシップによる自己実現のスタートラインに立ったというのが本当でしょう。お二人は、どんな障害でも乗り越えていかれるであろうと思いますが、これからが人生の本番ですから助け合って、社会に大きな足跡を残して頂きたいと思います。

 ※ 結婚式などの模様はゼミメンバーのブログに掲載されています。

鈴木君・永富さんへのお礼

No.6148

 ご結婚おめでとうございます。
 結婚式に伺うことはできませんでしたが、ご招待いただきました二次会も、時間を忘れる楽しいひとときでした。お二人のことが大好きな仲間たちと共有しあえる、本当に幸せな場所でしたね。

 そもそも、私が当ゼミに出入りすることになったきっかけは、野口先生のご紹介にもありますようにご夫妻が管理人を務めてくださっている、この掲示板でした。掲示板の一視聴者(?)でしかなかった私がゼミへの参加を決心したのも、この管理・運営を通じていつも楽しい雰囲気を発信してくださっていたからでした。
 その後、私はこのゼミを通じて実に多くのチャンスを頂くことができましたが、そのきっかけを作ってくださったご夫妻に改めて感謝申し上げます。

幸せいっぱいです

鈴木絵里子(旧姓:永富)
No.6156

野口先生>
お礼が遅くなってしまいましたが、先日はすばらしいご祝辞をいただきありがとうございました
本当にもったいないぐらい褒めていただいて
どう反応していいやら・・・披露宴中照れてちっちゃくなってしまいました。

本当にありがとうございました

岩田さん>
先日はご出席いただきありがとうございました
いただいたお祝いの品(スターバックスの桜のカップ)は早速大活躍しております
私たちの披露宴のテーマは「桜」だったのでまさにぴったりで
そのカップでコーヒーを飲むたびに結婚式当日の思い出に浸って「ほわわーん」としております(そうじゃなくてもいつもボーッとしてますが。。。☆)
ありがとうございました
大切に使わせていただきます

金沢北条氏と六波羅:金沢文庫と京女

No.6143

 『紫苑』の再校ですが、昨日印刷屋さんに渡しました。大雨で交通が混乱している中、午前中から研究室に来て、執筆者から届いたゲラの取り纏めをして下さった山岡さん、ありがとうございました。また、期限厳守で校正を済まされた執筆者各位にも御礼を申し上げます。岩田君には学部生の校正について御指導を頂きました。これまた、御礼申しあげます。

 印刷屋さんにゲラを渡した直後、神奈川県立金沢文庫の永井晋先生が研究室に御いで下さいました。私は永井先生が研究代表者になっている科研のメンバーに加わっており、その研究の進捗状況について、先生がわざわざ御説明に来て下さったという次第で、恐縮な限りです。
 ちょうど研究室にいた山岡さん、それに四月から学習院の大学院に進学される伊藤さんも加わって、いろいろお話をうかがうことが出来ました。
 天候が悪く、京都女子大周辺の御案内が出来なかったのが残念でしたが、このシチュエーションは金沢北条氏の上洛を迎えた六波羅殿の被官のようなものか、などと思いをめぐらせながら有益かつ楽しい一時を過ごさせて頂きました。
 永井先生には、悪天候の中、しかも日帰りの御上洛でお疲れだったことと思いますが、本当にありがとうございました。今後とも宜しくお願い申しあげます。
 ちなみに、お話しに出た企画展の件、実現を楽しみに致しております。

 『入門吾妻鏡』の校正も、岩田君のもとに集約されているようで、これまた執筆者の皆さん、ありがとうございました。

 いよいよ鈴木君と永富さんの結婚式が迫ってきました。スピーチは藤原実資が臨席していたら日記に「如泥」と書かれそうですし、礼服のズボンも入るかどうか?

 ところで、伊藤さんは、来週、京都を離れるとのことです。さみしくなりますが、前夜ヘルシンキ空港から電話をかけてきた人が、翌日の午後には京都にいるという時代ですから、京都と東京の距離など何程のこともありません。広島の尻池さん同様に、しばしばの往復を楽しみに致しております。
 ともあれ、史学科から国文学の大学院に進むという経歴を活かしつつ、ますますの御研鑽を!

 ※ いうまでもありませんが、タイトルの「京女」は「きょうおんな」ではなく、「きょうじょ」です。京都では京都女子大学は「京女(きょうじょ)」で通っております。同じように「女坂(おんなざか)」といえば京女の通学路である「豊国廟参道」を指します。

諸事ご連絡など

No.6144

 『紫苑』の再校につきまして、敏腕編集長の山岡さんに野口先生、ありがとうございます。発行までもうしばらく、よろしくおねがいします。
 『入門吾妻鏡』のほうも、執筆者みなさんそれぞれに超多忙の折りにもかかわらず、丁寧な校正をお返しいただきました。質の高いお仕事を見せていただけることは、本当に明日への励みとなります。

 ◆3/26(水)の宇治見学会も近づいてきました。ご案内を再度掲出します。
 (日時)3月26日(水)、10:30~
 (集合場所)JR六地蔵駅改札前
 (見学予定地)平等院、宇治市街地の遺跡、神明地区周辺、など
        (※徒歩での見学が主となる予定です)
 参加希望の方は、前日(3/25)までに岩田か野口先生までご連絡いただきますようお願い致します(すでにご連絡いただいた方は結構です)。

 ◆4月以降の『吾妻鏡』の予定などは現在調整中です。入口と出口のある研究会ですから、春からいなくなる人たちと入れ替わりの新規メンバー随時募集中です。

 来週京都を離れる伊藤さんも、二年間、一緒に『吾妻鏡』を読んでくれたメンバーです。春からのご活躍をお祈り申し上げるとともに、またときどきはご研究の成果をこちらのゼミにも還元していただけることを期待しています。

新幹線車中より、感謝の気持ちをこめて

伊藤明日香
No.6147

私が野口ゼミに参加するようになったのは、四回生の四月でした。

正直に申し上げますと、
あの時私は、何もかもが行き詰まっていて、
藁にもすがる思いで野口先生の研究室の扉を叩いたのでした。

野口先生は、親身になって話を聞いてくださいましたし、
ゼミに参加している皆さんは、各自、目標をしっかりと見据え、
それに向かい、一歩一歩着実に前進なさっていました。

そんな皆さんの事が、眩しくて、羨ましくて、それが苦しい時もありました。


それでも今、こうして希望通りの進路に進めるのは、
そのようなみなさんの姿を見ることができたからこそ、だと思います。


また、勉強のことはもちろんですが、人として大切なことを、
このゼミでは多く学ばせていただきました。

どれだけ恵まれた環境にあっても、自分が一歩踏み出さなければ、道は開けていきません。
しかし、一歩踏み出す勇気を育むのは、周囲の人々の物事に対する姿勢であったり、あたたかな目であったりします。

野口ゼミで過ごした二年間、素晴らしい人々と幸せな時間を共有できたことを、私は忘れません。

今までありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。


終身ゼミメンバ-でいてください。

No.6150

 伊藤さん、もう東京に落ち着かれましたか?
 それとも、今日は木更津の御自宅の方でしょうか?
 私が藁よりお役に立てたかどうかは分かりませんが、ゼミのみんなからパワーを得られたことは間違いないと思います。京都で得た人との繋がりは伊藤さんにとって、これからとても大きな財産になることでしょう。
 しかし、それはひとえに伊藤さんが自ら勇気をもって一歩踏み出した成果だと思います。
 東京でも同様に積極的に道を切り開いていって下さい。
 これからも、しばしば御上洛されますように。
 つぎにお目にかかれるのは「中世戦記研究会」でしょうか?
 兵藤先生に、くれぐれも宜しくお伝え下さい。

東アジア恠異学会第4回大会のご案内。

No.6142

「ローテーションの谷間」というわけではありませんが…(笑)。
佐伯です、こんばんは。
どうもご無沙汰しております。
本日は、今週開催されます東アジア恠異学会大会のご案内をさせていただきます。


東アジア恠異学会第4回大会
日時:2008年3月20日(木・祝)12:00~

大会テーマ~「室町の怪異」~
報告1 西山克氏(関西学院大学教授)
報告2 大田壮一郎氏(龍谷大学非常勤講師)「「室町殿の王権」と宗教-怪異の視点から考える-」
報告3 永原順子氏(国際日本文化研究センター機関研究員)「能の「不思議」 ―能における霊魂観―」
報告4 高谷知佳氏(京都大学准教授)「首都の不安と怪異」

会場:関西学院大学上ヶ原キャンパス B号館102教室
大会参加費:500円(資料代)


詳細は公式HP(http://kaiigakkai.hp.infoseek.co.jp/taikai4.htm)もご参照下さい。


報告者は、みなさん室町期研究の第一線に立つ方ばかりです。ぜひ奮ってご参加下さい。
当日佐伯は受付におりますので、初めての方もどうか気兼ねなくお越し下さいませ。
宣伝失礼いたしました。


鈴木くん・永富さんの結婚式もいよいよ近付いてきましたね。
みんなでお祝いできるのを、心から楽しみにしています。

もろもろの御連絡

No.6138

 >『台記』研究会御出席の皆様
 御連絡が遅くなりましたが、明日の『台記』研究会では、平家の坂東支配をテーマにした報告をさせていただきたいと思います。
 これまで、見過ごされていた二つの事実を取り上げて、平家政権あるいは清盛にとって東国(坂東)はどのように評価されていたのかという問題を 「鎌倉幕府論」構築の一前提として考えてみたいと思います。
 諸般の事情により準備不足は明らかなのですが、多くの御教示を頂ければ幸いです。
 
 >岩田君  『入門吾妻鏡』について、PCにメールを転送させていただきました。宜しく対応をお願いいたします。

 >『紫苑』第6号執筆者の皆様  再校の校正、宜しくお願いいたします。

校正は大事です

No.6139

>野口先生
 『入門吾妻鏡』についてのご連絡、お預かり致しました。今後のことにつきまして、同様にPCメールをお返ししました。

 ところで、また掲示板の投稿者名が「権藤・権藤・雨・権藤」みたいになってきましたね(泣)

ソレントから帰られた大森さんがゼミに復帰

No.6140

 今日の京は「雨」でした。岩田君の御指摘に従えば明日の登板もまた「権藤」でしょう。

 本日は久方ぶりに元木先生の研究室を訪問。改装された研究室は新築の如し。
 『台記』研究会では、当方の発した疑問に対して、元木先生から極めて納得のいく御教示を頂くことが出来、これで論文が一本書けるように思えます。
 若い頃なら一気呵成に取り組んだことでしょう。

 「若い頃は」といえば、一生懸命に書いた原稿が印刷されて戻ってきたとき、すなわち校正ゲラが届くのがとても楽しみだったものです。自分の書いたものを世に出す作業ですから、校正も楽しかった。超満員の通勤電車の中で吊革につかまりながら論文を読み、少しでも時間があれば論文の執筆に取り組んでいた、あの頃の自分が懐かしい。
 それは何かと大変でしょうが、今の私には、なにしろ若い人がうらやましい。

 読書会まで開いていただいて何かとお騒がせした某論文集の書評ですが、今年の6月号に掲載が決まりました。校正ゲラは今月下旬に届くそうです。
 
 今週は腰痛と花粉症に加えて偏頭痛とヘルペスの後遺症の神経痛に悩まされておりましたが、お陰様で回復に向かいつつあり、昨日は国際日本文化研究センターで開催された千田稔先生・今谷明先生の退任記念講演会に出掛けてまいりました。こういう節目の講義・講演では、いつもと違うプラスアルファの学びがあります。
 千田先生・今谷先生には、今後とも宜しく御教導をお願い申しあげる次第です。

 御報告が遅くなりましたが、月曜日の『吾妻鏡』講読会には、ソレントから帰国された大森さんが久方ぶりに御参加下さいました。ポンペイの遺跡の現況と復元図が見事に組み込まれたガイドブックをお土産にいただきました。
 「帰れソレントへ」のソレントから京都に帰られた大森さん、今後とも宜しくお願いいたします。

 さて、明日(15日)は京都女子大学の卒業式。卒業・修了されるみなさんの御多幸を祈ります。

拝受御礼

No.6141

 予定通り「権藤」の登板です。

 昨日、院政期の研究で知られる槇道雄先生から、新刊の御高著『日本中世武士の時代 越後鮎相川城の歴史』(新人物往来社)を御恵送いただきました。
 武士を主軸にした地域史というのは、ともすると郷土礼賛の方向に傾きがちなのですが、さすがに本書はひと味も二味も違う学術的に精巧な内容です。
 私もこういう本を書きたかったのですが、もう無理でしょう。
 槇先生にあつく御礼を申し上げます。

 また、鶴見大学の平藤幸先生からは、御高論「『平家物語』安徳天皇大嘗会延引記事の意義」(『国文鶴見』42)を御恵送いただきました。いつものように、平藤先生の御研究は歴史専攻者にも大いに益するところがあります。
 平藤先生にあつく御礼を申し上げます。

 少し時間がとれたので、最近いただいた優れた御高論を拝読させていただいておりますが、その中でとくにインパクトがあったのが桃崎有一郎「中世後期身分秩序における天皇と上皇・室町殿-身分尺度としての陣中・洛中の分析から-」(『史学雑誌』117-1)です。この論文は中世王権論・国家論はもとより、中世京都の空間構造を考える上でも重要な成果だと思いました。

 今日は16日、いよいよ鈴木君・永富さんの結婚式まで、あと一週間ということになりましたね。いろいろ準備でお忙しいことと思います。
 私は披露宴のスピーチと、礼服のウェストのサイズを心配しています。前者はちゃんと原稿を用意すること、後者は節食と運動で対応すべきなのでしょうが、間に合うかどうか。 

 >八井君 お誕生日の由、おめでとうございます。
       いよいよの御活躍を期待しています。

宇治見学会のご案内

No.6135

 先日、当掲示板上で野口先生からご連絡いただいた宇治の見学会についてご案内します。

 京都女子大学宗教・文化研究所2007年度共同研究「中世前期の宇治に関する総合的研究Ⅱ『「権門都市」宇治の成立』」第二回研究会、京都女子大学宗教・文化研究所ゼミナール2007年度例会「-宇治見学会-」

 (日時)3月26日(水)、10:30~
 (集合場所)JR六地蔵駅改札前
 (見学予定地)平等院、宇治市街地の遺跡、神明地区周辺、など
        (※徒歩での見学が主となる予定です)

 今年度は、年度の初頭に書評会を開催して以来、これといった共同での活動実績がありませんでしたが、宇治に関する理解を深め、それを共有する機会にしたいと思います。共同研究員のみなさんはもちろん、ゼミメンバーの積極的な参加を募りたいと思います。

高橋昌明先生の最終講義

No.6136

>岩田君  宇治見学会の御案内をありがとうございました。なお、集合時刻について、当方の都合で変更(10:00→10:30)させていただきました。御了承下さい。

 本日(9日)、本年度末で定年を迎えられる高橋昌明先生の最終講義を聴きに神戸大学に行って参りました。「私の歴史研究」という題目で、御自身から直接、御経歴と研究者としての道程をうかがうことが出来たのは貴重でした。
 お話しの中の枝葉末節な部分に関することで恐縮なのですが、やはり、お酒が飲めないと先学からの貴重な本音をうかがうチャンスを逃すものであることを再確認させられました。今となっては健康上の理由で避けざるを得ないのですが、若い頃からアルコールが苦手で酒席を敬遠していた私にとっては少しばかり辛いものがございます。
 会場には同志社高校から神戸大学大学院にいたる教え子や同学の研究者の方たちが各地(遠くは平泉からも)から参集され、会場の瀧川記念学術交流会館は「立ち見」ならぬ「立ち聴き」で埋め尽くされる盛況ぶりでした。
 当方のゼミに属しながら神戸大学大学院高橋ゼミに進学した平田さん・山本君にも久方ぶりにお目にかかることが出来ました。新年度から同大学院に進学する予定の小野さんにとっても、高橋先生のお話は学問に対する意欲を大いに刺激するものだったのではないでしょうか。
 高橋先生には、定年後もますますの御活躍と、変わらぬ御指導・御鞭撻をお願い申し上げる次第です。
 私は自らの体調などを考慮して出席できませんでしたが、このあと新神戸オリエンタルアベニューの「金寶来」で開かれたパーティーも大盛会だったとのことです。

 腰痛は一進一退ですが、洗顔やお辞儀をする時に腰をかがめるのが痛くて辛い以外は、なんとか日常活動をこなせるようになりました。

 ☆ 本日、慶應義塾大学の桃崎有一郎先生より、御高論「昇進拝賀考」(『古代文化』58-3)ならびに「中世後期身分秩序における天皇と上皇・室町殿」(『史学雑誌』117-1)を御恵送いただきました。ともに、目下、私にとって大変関心のある問題に関説した論文で、ありがたい限りです。
 桃崎先生にあつく御礼を申し上げます。

宇治見学会、続報

No.6137

>野口先生
 開始時間についてのご案内をいただきましてありがとうございます。
 
 さてその宇治見学会ですが、諸方からの反響を鑑み、参加予定者の把握のため出席確認を行いたいと思います。参加希望の方は、前日(3/25)までに岩田か野口先生までご連絡いただきますようお願い致します(すでにご連絡いただいた方は結構です)。

送別の季節

No.6134

 本日は、本学宗教部長で宗教・文化研究所長を兼ねる佐々木恵精先生の送別会がリーガロイヤルホテル京都で開催されました。佐々木先生には、私は本学就任以来お世話になりどおしで、研究所ゼミの発展も先生の御理解と御支援があったればこそのことでした。
 佐々木先生に深甚なる謝意を表する次第です。

 ギックリ腰は西洋では「魔女の一撃」と呼ばれるのだそうですが、今回の「一撃」の後遺症はかなり執拗で、なかなかホモ・サピエンスにたどり着けないでおります。「進化論」を自分で演じている歴史学者というのはシャレになりません(私は結局「退化」するかもしれませんが)。
 花粉の飛散も本格化したようで、鼻も片方が一日中つまったままという有様。今月は、最低、研究報告を一件行い、書評一本を仕上げなければならないのでありますが。これは大いに支障有りです。

 ☆ 日本大学の鈴木國弘先生より、御高論「鎌倉幕府「守護」設置の目的-「奧郡」と「陸奥所」の検討を通して-」(『史叢』76)ならびに「日本中世自力救済世界の構造論ノート-服部良久編『紛争のなかのヨーロッパ中世』の検討から-」(日本大学文理学部人文科学研究所『研究紀要』74)を御恵送いただきました。
 前者は北条時定(時政の眼代)の評価に関わる内容を含みます。
 鈴木先生にあつく御礼を申し上げます。

☆ 本日、滋賀県立大学の京樂真帆子先生より、新刊の御高著『平安京都市社会史の研究』(塙書房)を御恵送いただきました。本書の詳細は
  http://www.hanawashobo.co.jp/cgi-bin/menu.cgi?ISBN=978-4-8273-1218-8
を御覧下さい。また、先生御自身による本書の紹介は 
  http://ukyomaru.cocolog-nifty.com/hitorigoto/2008/02/index.html
の2月17日条を御参照下さい。
 京樂先生に論文集御上梓のお祝いと御恵送に対する御礼を申し上げます。
 ちなみに、京樂先生のブログは、歴史学関係者のみならず大型犬を飼っている愛犬家の方たちにもファンが多いことで有名です。

 >岩田君  『入門吾妻鏡』のことと宇治見学会についての御連絡、ありがとうございました。