野口先生・ゼミの皆様へ

No.5053

愛知学院大学の松薗です。無事名古屋にもどって参りました。
今日は、野口先生をはじめ、ゼミの皆さん方には、貴重なお時間を割いていただき、また大変面白く勉強させていただき、まことにありがとうございました。『玉葉』や『平家物語』など文献の中だけで抽象的に理解していた世界が、現場を前にしての野口先生の詳細かつ平易なご説明により、身をもって実感することができました。日来、井の中の蛙になりがちな、うちの院生・学生諸君も大変刺激を受けたことと思います。今後もよろしくご指導お願いいたします。
 最後までお付き合いいただいた院生の佐伯さん・岩田さん、H氏の実物は機会を見つけてご紹介いたしますので、お楽しみに。
 また今回の卒論合宿は、野口(洋平)君という名ガイドのおかげで、限られた時間にディープな京都を堪能することができ、かってない充実したものになりました。改めてお礼を申します。それでは皆様またお目にかかれる日を期して。

Re: 野口先生・ゼミの皆様へ

松薗ゼミ 尾関
No.5054

本日は、お忙しい中京都を案内頂きましてありがとうございました。
私も、京都には半年に一回ほど行っております。
本日ご一緒させていただいた所は、名前は知っていましたが行ったことが無いところばかりでしたが楽しく回ることができ、学生生活最期の夏でしたが、良い思い出ができました。ありがとうございました。

松薗ゼミの皆様へ

No.5057

 遅くなってしまいましたが、京都での合宿お疲れさまでした。まだ暑さの残るなかを歩き回られたと思いますから、お疲れは残っていないでしょうか。午後の短い時間でしたが、みなさんにお会いできて楽しく過ごさせて頂きました。女子大にお出でのはずなのに、このようにむさくるしい院生がお迎えしてすみません。

 またいつか何かの機会に、みなさんにお会いできますことを楽しみにしております。そのときは松薗先生の裏話的な思い出話もお伺いしたいです。

野口先生・ゼミの皆様へ

No.5058

遅ればせながら先日は皆様お疲れ様でした。野口先生の御協力もあり、京都での三日間はおかげさまで大変充実した時間を過ごさせていただく事ができました。事前の準備不足から電車の時刻や食事場所などでご迷惑をおかけしてしまいましたが、非常に楽しい三日間でした。自分としてもいろいろ勉強させていただく事ができ、いい経験になりました。
このような機会を提供していただいた松薗先生とゼミの皆さん、そして三日目ご案内していただいた野口先生と忙しい中駆付けてもらった野口ゼミの皆さんに感謝いたします。ありがとうございました。

松薗先生〉合宿中は大変お世話になりました。何かと到らぬ点も多々あり、ご迷惑をおかけしてしまいましたが、いろいろ勉強になりました。このような機会に参加させていただきありがとうございました。今回の合宿は自分としては将来の事を考えるうえでも大変有意義なものとなりました。また今後ともよろしくお願いいたします。

野口先生〉今回は調査旅行明けでお疲れのところ、またお忙しい中ご手配とご案内にお力添えいただきありがとうございました。おかげさまで大変充実した活動をおくる事ができました。
失礼ながら先生の説明はいつも大変勉強になります。自分はまだまだ未熟な身ですが、いつか先生のような立派な案内ができるよう精進したいと思いました。しばらくは仕事などの関係で上洛できなくなるかもしれませんが、またお目にかかるのを楽しみに日々励んでいきたいと思います。

松薗ゼミの皆さん〉合宿中は僕のつたないガイドに付き合ってくれてありがとうございました。ご一緒できた三日間がとても短く感じ、疲れとともに多少の虚脱感に襲われております。仁和寺でのお月見などは一生の思い出です。また機会がありましたらみんなで行きたいものですね。京都はいいですよ~。また何か京都の事で聞きたい事があれば遠慮なくどうぞ。ガイドもそうですが、聞かれる事で自分の勉強にもなるので、こちらからお願いしたいくらいです。
それとよかったら尾関君のようにこちらの掲示板にも書き込んでみて下さい。お疲れ様でした。

野口ゼミの皆さん〉三日目は皆さんお忙しい中駆付けていただきありがとうございました。今後もこういった感じの交流活動を続けていければと思う次第です。また御協力いただければ幸いです(僕が言うのも変ですが…)では皆様お元気で。

野口君に感謝。そして健闘を期待します。

No.5060

>野口君  橋渡し役、ありがとうございました。
 秋からは教育現場で忙しくなると思いますが、授業は教科内容の伝達という点で、まさにガイドの勉強にはうってつけです。大いに魅力ある授業を心がけてください。でも、そう簡単にいくものではありませんから、気長に努力することです。
 教師たるものにとって一番大切なのは、担当科目の内容に通暁すること、その面白さを体現できることだと思います。いろいろ経験を重ねてほしいと思います。
 修学旅行の企画に参加する、などということも、勉強になることでしょう。
 またの、御上洛を楽しみにしています。松薗先生やゼミの皆さんにも、どうぞよろしくお伝え下さい。

『平安時代史事典 CD-ROM版』発売決定。

No.5051

佐伯です。
先日の厳島旅行&本日の交流見学会では、どうもありがとうございました。
今日もとても充実した見学会で、本当に勉強になりました。
普段近くを歩いているところでも、先生のお話をうかがいながら見て回ると、以前は気付かなかったことが見えてくるのだなあ、とあらためて思いました。
見学会の最後、喫茶店でうかがった野口先生・松薗先生の裏話的なお話もとても面白かったです(笑)。

さてさて、タイトルの件についてですが。
先ほど復刊ドットコムからこんな案内メールが来ました。

(ここから)
皆様にご投票いただいておりました『平安時代史事典』がCD-ROM版で復刊です。
現在ご予約受付中でございますので、この機会に是非お買い求め下さい。

――――――――――――――――――――――――――――――――――
■『平安時代史事典 CD-ROM版』(最終得票数 144 票)
http://www.fukkan.com/vote.php3?no=6538
――――――――――――――――――――――――――――――――――
【著者】角川文衛 著
【発行】角川書店
【備考】CD-ROM版
【予価】80,000円(税込)※予価の為、価格が変更する場合がございます。
【備考】送料/代引き手数料無料
【発送時期】11月上旬

 平安建都1200年を記念として刊行した平安時代の総合大事典。
 あらゆる分野を網羅し、平安時代400年間の歴史を約21,000項目と多数
 の図版資料で解明する。
 平安時代を知るのに極めて貴重な事典がCD-ROM版にて発売。
 B5版ケースにCD-ROM(for Windows)・資料編1冊(並製)・マニュアル
 1冊(並製)を収蔵。
(ここまで)

「【著者】角川文衛 著」というのは本文ママです。ひどいミスですね…。

で、注目点はやはり「【予価】80,000円(税込)」でしょうか。
貧乏院生としてはウーンと思ってしまいますが、そこはそれ、頑張って資金調達に努力します。

重要文献の復刊がこのように実現するというのは、本当にありがたいことだと思います。
これからもどんどん復刊が実現していってほしいものです。

松薗ゼミの皆さん、お疲れ様でした。

No.5052

 著者というのもおかしいですね。角田先生はたしかに著者のお一人ですが、「監修」が正しい。
 復刊ドットコムといえば、拙著も取り上げられている→http://www.fukkan.com/vote.php3?no=26331 のですが、26票では、コピー製本くらいが適切といったところでしょうか。それにしても、投票してくださったりコメントをいただいた方には深く感謝申し上げます。

 >松薗先生・ゼミの皆さん  本日は京都女子大をお訪ね下さり、ありがとうございました。拙い御案内しか出来ず申し訳ありませんでしたが、また京都にお出での節は、ぜひお立ちより下さい。
 松薗先生からは、とても楽しいお話をうかがうことが出来ました。充実した時間を過ごさせていただいたことに、当方のゼミメンバー共々あつくお礼を申し上げます。

 >野口君  今回の交流の実現につき御尽力いただいたことに感謝いたします。

 ◎ この掲示板の情報によって研究生活に大きな転機を迎えることになった方がおられることを知りました。本当にうれしいお話です。

Re: 『平安時代史事典 CD-ROM版』発売決定。

遠藤明子
No.5059

野口先生、皆様いかがお過ごしでしょうか。
『平安時代史辞典』CD-ROM版発行を知り、嬉しくてご挨拶に参りました。
以前研究室にお邪魔したときに「プロジェクトX 平安時代史辞典」編(?)の写真を見せていただいたことが思い出されます。がんばってお金ためなきゃ。

Re: 『平安時代史事典 CD-ROM版』発売決定。

No.5061

>遠藤さん  お久しぶりです。「プロジェクトX 平安時代史事典」編(?)というのは、古代学協会が二条城の近くに間借りしていた時の事典編集室メンバーの写真のことですね。もう、かれこれ20年も前のことになります。

 『平安時代史事典』は、かなり需要があるようで、実際ゼミ報告などの際に、学生さんのレジュメによく引用されていますが、さすがに現在の研究レベルからすると古くなってしまった部分もございます。
 それから、CD-ROM版もよいのですが、やはり本の形での復刊が望ましいと思っています。これから古本が安くなるかも知れませんね。 

愛知学院大学松薗ゼミとの交流見学会

No.5048

 すでにNO.5047に野口君が書き込んでくださいましたように、5日は12時に京都女子大学宗教・文化研究所の共同研究室に集合。ここでお弁当などを食べながらノンアルコールの懇親会の後、学内からの京都の景観を御覧いただき、さらに平重盛の小松殿跡や後白河院の院御所である法住寺跡、さらには豊臣家の建立した方広寺大仏殿跡(「国家安康、君臣豊楽」の銘文のある梵鐘)などを御案内したいと思います。
 9名でお出で下さるとのこと。せっかくの機会ですから部分参加でも構いませんから、大勢の参加を期待しております。なお、ゼミメンバー以外の方の参加も歓迎いたします。

【予定のコース】
 京女共同研究室でレクチャーの後、A校舎から京都駅方面、清水寺観望→S校舎ラウンジより鳥部野・六波羅一望→馬町の伝・佐藤継信・忠信墓→小松殿跡(翠積園)→方広寺大仏殿跡→豊国神社→京都国立博物館→蓮華王院(三十三間堂)→建春門院陵墓比定地→後白河院陵→法住寺南殿跡→最勝光院跡→一の橋跡→今熊野神社→東山七条にて解散

 なお、明日午前11時くらいから、私の研究室に来ることが可能な方がおられましたら御連絡下さい。

【追記】 長村君・山岡さん  御依頼の佐々木紀一氏の論文2編のコピー、用意しましたので早めに取りに来てください。

厳島詣

田中裕紀
No.5046

厳島詣より、帰洛致しました。
 1泊2日の旅程の天候は、2日とも快晴。今日は日焼け止めを塗っていなかったので、しっかり日に焼けてしまいました。
 1日目は、JR宮島口駅に集合し、早速フェリーに乗って厳島へ。私にとっては初めての厳島でしたが、色鮮やかな社殿の美しさはもちろんのこと、満潮に向かって潮が押し寄せてくる様子にまずは驚きました(ここで、潮の動きを考慮した神社の造りに興味を持ち、その後2日目になるまで、厳島の潮の干満を追いかけることになります)。しばらく見学し、宝物館、大願寺へ。そして、厳島神社の後方にそびえる弥山に向かいました。
 弥山への急傾斜のロープウェー(道の途中で見つけた看板によると「ロープウエ」)を乗り継いで、獅子岩駅へ。そこから徒歩30分の山道を歩いて弥山山頂を目指します(徒歩30分の道のりに、野口先生ががっかり。結局、弥山山頂に立ったのは旅行参加人数6人のうち5人でした(笑))弥山山頂からの眺望は素晴らしく、瀬戸内海上交通路の上で厳島がどのような場所にあるのかという事を実感しました。
 弥山から降りる最終ロープウエで下山し厳島神社に戻ると、既に潮が満ちていて、ほんの数時間前とは全く違った表情を見せていました。夕暮れ時の空と海と朱色の大鳥居のコントラストは、本当に何時間見ていても飽きる事のない風景です。厳島神社を上から見下ろす千畳閣は既に閉まっていたので、干潮になるという翌朝に回して1日目見学終了。
 宿にチェックインして、ボロボロの体を休めて宮島口へ繰り出した(といっても、賑やかな街ではありませんが)一行でしたが、佐伯さんが見つけてくださったお店では、空腹を満たすことを最優先に、しばし無言の状態が続きました。勿論、人心地ついた後で色々お話した事は言うまでもありません。それにしても、美味しい海の幸でした☆第一夜。
  翌日は朝から地元で有名な「あなご飯」を買って昼ご飯を調達し、再び厳島へ。午前11時過ぎが干潮の時間だったのですが、9時半頃に着いた時には既に随分と潮が引いた状態でした。前日に見た海に浮かぶ社殿が砂の上に建っている様子や、潮が引くと現れる飛び石に感動しつつ、しばし大鳥居の足下で写真撮影などなど(ここが本日の第一日焼けポイント)。野口先生から三浦正幸氏の厳島の入り江そのものが人工のものであるという説を伺っていると、大鳥居の足下の砂地が沈み込むような地盤でないことも非常に納得がいくような気がしました。その後、前日見そびれた千畳閣へ。豊臣秀吉が建てた大経堂ですが、建設途中で秀吉が亡くなってしまった為、天井などが未完成のままになっています。がらんとした内部は、天井が高く広々としていて良い風が通り抜けていました。既に日射しの強さに疲れた一行は、しばし休憩(長村くんはうたた寝。お疲れさまです☆)。
 その後、厳島を離れて厳島外宮である地御前社へ。「地御前」という地名は残っているのですが、神社そのものはずいぶんと寂れてしまっていました。というのも、神域を道路と線路が横切っているからです。かつては相当大きな神社だったこの場所では、社殿の真後ろを通るJRの線路にはデリカシーのなさを感じずにはいられませんでした。南社殿で野口先生から資料を見せて頂いたり、孝子先生からお話を伺ったりして北社殿群のあった場所へ。今では地御前小学校となっていますが、かつての神域の広さを実感出来るものであったと思います。残念だったのは、間に大きな建物や国道の高架が通っていて、地御前社から厳島が見えなかったことでした。
 地御前社の見学が終わり、ここで本旅行の見学予定は終了。あとは広島市内に戻って、朝買ったあなご飯を食べるのみです(笑)。広島電鉄に乗り、平和公園でお昼を食べて解散となりました。その後、最終的には永富さんとお好み焼きを食べ、佐伯さんと合流して帰って参りました。もうボロボロです・・!!
 「『平家物語』を勉強しているのに厳島に行ったことない」という事に、何となく後ろめたい気持ちがあったのですが、それも今回で解消です。厳島神社の立地や、造営にあたっての佐伯氏の活躍、建築について、信仰についてなどなど、興味深い要素がたくさん詰まった旅行でした。
お忙しい中企画をしてくださった佐伯さんを始め、旅行で同行させて頂いた皆さま、ありがとうございました。

中世史研究会参加記

No.5044

 9月2日(土)に名古屋大学文学部で開催されました〈シンポジウム 中世史家・網野善彦― 原点の検証―〉にお邪魔して参りました。名古屋在住の野口くん、大谷大の青木さん、お久しぶりの鍛冶くんなど、当ゼミゆかりの面々もお出ででしたね。
 野口くんには松薗斉先生をご紹介頂き、ご挨拶する機会を得ました。松薗ゼミのみなさんは本日より京都にて合宿とのことですが、昨日の今日でお疲れではないでしょうか。

 シンポジウムは、お仕事をご一緒されたりご指導を受けるなどで生前の網野さんをよくご存じの方々による、網野さんの業績の批判的検討と、全体による討論によって構成されました。既に幾人かの方による網野さんの業績の検討も発表されておりますが、今後、同様の企画の開催や著作集の刊行(?)等が進めば、氏の業績の全体像の位置付け(これが難しそう!)もより明確になるのではと思われます。
 それはともかく、網野さんのお姿すら拝見することも叶わなかった者としては、生前の網野さんをよくご存じの方から、「あんなこと仰ってた」「こんなふうに仰っていた」という往時のお話を伺うことだけでも、貴重な経験と言わなければならないでしょう。
 終了後の懇親会にもお邪魔させていただきまして、はじめからおわりまで楽しく充実した時間を過ごさせていただきました。

>厳島調査チームのみなさん
 心配されたお天気は、両日とも好天だったようですね。調査の成果を伺うのを楽しみにしております。すでに某くんを通じてこちらの様子はお伝えしておりますが、詳しくはまたご報告します。

安芸厳島から帰着しました。

No.5045

 >岩田君 御報告ありがとうございます。おおきな成果があったようで何よりです。

 厳島調査の方も、所期の目的を完遂して広島で現地解散。私は18時まで広島城天守閣が開館しているというので、これを見学した後、新幹線・奈良線を乗り継いで先ほど宇治の拙宅に戻りました。

 今回は研究所共同研究の研究協力者に連なるメンバーとの調査旅行でした。宮島では弥山に登って警固屋の所在を考えつつ本州の山々や瀬戸内の島々を眺め、水精寺梵鐘の銘文を確認。また厳島神社は昨日(2日)のみならず本日(3日)の午前にも海を渡って潮の干満による景観の変化を観察し、対岸にある外宮・地御前社の位置を把握して現況を調査するなど所期の目的をほぼ完遂することが出来ました。
 千畳閣で、秀吉の国家構想について想いを馳せることが出来たことは、予期せぬ収穫でした。

 それにつけても猛暑のさ中、メンバーの体力には脱帽でした。私はといえば弥山では遂に頂上までの登頂は一人断念。本日は脚はガタガタ、腕は日焼けで真っ赤という有様で、もはや若者との同一行動の不可なることを悟らざるを得ないという有様でした。

 しかし、参加者諸姉兄は事前勉強も完璧で、ここで紹介するのを失念していた角重始「安芸国における荘園公領制の形成」(『日本史研究』275)のコピーを見せていただいたり、昨夜の食事後の「検討会」において、常々自分自身でその客観性に自信をもてないでいた最近の学界における日本中世史研究の状況に対する認識に対して、様々な立場から忌憚のない意見を交わしていただく機会を得たことは幸いでした。
 これに関連して、歴史学と国文学の間に横たわる深くて大きな溝を埋めるために両ジャンルが積極的な意見を交わす必要性について田中さんと共通認識が得られたことも収穫でした。

 すべての面で、参加者の方たちに御礼を申し上げる次第です。
 それにしても、今回の調査旅行成功の最大の立役者は佐伯君にほかなりません。博論執筆をはじめ、諸事御多用の中、本当にありがとうございました。

>佐伯君・長村君 中川真弓「国立歴史民俗博物館蔵田中穣氏旧蔵『菅芥集』について-付翻刻」(荒木浩責任編集『小野随心院所蔵の密教文献・図像調査を基盤とする相関的・総合的研究とその探求』大阪大学大学院文学研究科共同研究研究成果報告書 2005)をぜひ、お目通しおき下さい。これは岩田君も。  

お疲れさまでした

鍛治 利雄
No.5049

18切符を友達に譲ってもらい、のんびり名古屋に赴いて来ました。

当会場で気さくに声をかけて下さった岩田さん、お探ししたんですけどお会いできなかった野口さん、
残暑きびしい中、お疲れさまでした。ありがとうございます。

報告を聞き終えまして、もっと真剣に勉学に取り組まなくてはいけないなと猛省するばかりです。

厳島旅行参加のメンバーへ

No.5041

 厳島神社の調査に参加するメンバーで資料(主に建築関係のものです)を受け取っていない方は当日朝にお渡しいたします。ちなみに、今回の調査の重要ポイントである厳島外宮の地御前社については、↓のサイト(わかりやすい、すぐれた内容です)を御覧おき下さい。   
  http://www.enjoy.ne.jp/~yamahid1/ohanashi62.htm

 また、概説的なことは平凡社の日本歴史地名大系の広島県の当該項目。また、大学の図書館にすぐ行けるという人は、石井進「平氏・鎌倉両政権下の安芸国衙」(『歴史学研究』257)、小倉豊文「平家の厳島信仰について」(魚澄惣五郎編『瀬戸内海地域の社会史的研究』柳原書店、1952)、また国文の方は『平家物語』の厳島関係の記事、あるいは『高倉院厳島御幸記』などに目を通しておかれると興味は尽きないと思います。もとより、地図をしっかり頭に入れておくことをお忘れなく。
 最近、平家の地方支配と厳島社に関係した論文を読んだような記憶があるのですが、何に載っていたのか思い出せません。ほかに面白そうな論文がありましたら、お知らせ下さい。

 なお、初日の昼食についての提案を幹事の佐伯君(安芸守・厳島神主家の末裔?)に連絡を差し上げてあります。追って「御沙汰」があるものと思います。

Re: 厳島旅行参加のメンバーへ

No.5042

「食う寝る処に住む処」奉行?の佐伯です。
まず、初日の昼食ですが、原案通り「行きの車中食」となりました。
現地集合の某くんは集合までに思う存分食べておいて下さい(笑)。

>野口先生
メールどうもありがとうございます。
最近の「平家の地方支配と厳島社に関係した論文」は多分、
多分小原嘉記さんの「西国国衙における在庁官人制の解体―安芸国衙関係史料の再検討―」
(『史林』八九-二、二〇〇六年)ではありませんか?
先生がお挙げになっている石井論文に対して、根本的な再検討と批判が行われています。

ちなみに私、父方の実家はほんとに広島の呉です。
(ただし、元をたどると愛媛に行き着くらしいのですが)
そのくせ広島には一度も行ったことはないので、週末が楽しみです。
お天気が良いといいのですが…。

「じゅげむ 寿限無・・・」

No.5043

 「食う寝る処に住む処」これが最も大切です。「寿限無」にありましたね。
 佐伯君、論文の御教示ありがとうございました。スバリそれです。コピーを見つけ出しました。
 原稿を書いていても、関連した論文のあったことまでは思い出すのですが、それが何であったのか出てこない。それを見るまでは先に進めないという非生産的な状況が歳をとると多くなります。昔は、関連論文と史料所見が電光石火の如くつながってどんどん論が進んでいったのですが。
 また、老耄の戯言になりますが、だから20代後半~30代前半は学問、論文執筆の旬なのです。有効にお使い下さい。

 なお参考文献に、上記の魚澄惣五郎編『瀬戸内海地域の社会史的研究』に収録されている松岡久人「厳島門前町の形成」を加えておきます。私はまだ未見。これは行く前には読めそうもありません。建築史では、三浦正幸「厳島神社の本殿」(『建築史学』4、1985)もありました。

 現地集合の某くんは福原から豪勢な唐船でやってくるという噂ですが、「今清盛」?

 「佐伯氏」の社参に厳島の天気が悪かろうはずはありません。

『中世のなかの「京都」』刊行のお知らせ

No.5040

 『中世のなかの「京都」 中世都市研究12』(髙橋康夫編集 中世都市研究会編集協力 新人物往来社刊)が届きました。おそらくこのシリーズの中では最も分厚く、約500ページのボリュームです。
 昨年、花園大学で開かれた中世都市研究会京都大会における研究発表をベースにした論稿のみを挙げると以下のとおりです。

 仁木宏「日本のなかの京都-政治、経済、地域と「首都」-」
 百瀬正恒「中世京都 都市域の様相と生産・流通・消費」
 野口実「中世前期の権力と都市-院御所・内裏・六波羅-」
 髙橋康夫「描かれた京都-上杉本洛中洛外図屏風の室町殿をめぐって-」
 瀬田勝哉「秀吉が果たせなかった花見-伏見向島の植樹とその後-」
 河角龍典・原澤亮太・吉越昭久「中世京都の地形環境変化」
 山本雅和「中世京都の街路と町屋」
 河内将芳「中世の祭礼と都市空間-園会神輿渡御と御旅所を素材に-」
 福島克彦「洛中洛外の城館と集落-城郭研究と首都論-」
 山田邦和「中世京都都市史研究の課題と展望-「中世都市研究会二〇〇五 京都大会」の総括と論点提示-」

 ジャンルを問わず、中世都市京都に関心を持たれる方、のみならず、中世都市、さらには「都市」全般に関心を持たれる方は一読を要すると思います。
 なにしろ中世の京都は「都市的空間」でもなければ「都市的な場」でもない、正真正銘の「都市」でしょうから。・・・この辺は山田先生からコメントをいただきたいところです。

 >平田さん・尻池さん  修論・卒論の参考文献になると思います。来週中には研究室に配架しますので御覧下さい。

【追記】山田先生のコメント→http://heike.cocolog-nifty.com/kanwa/

松薗ゼミ京都合宿のご案内

No.5038

以前にもお伝えしましたが、9月345と仁和寺で合宿いたします。基本的な日程は以下のとおりです。
諸所の事情により若干の変更はあるかと思いますが、野口ゼミの皆さんには奮ってのご参加お待ちしております。松薗先生はじめ、名古屋の研究者と知り合える貴重な機会です。双方にとって非常に意義のあるものと思いますので、是非この機会を有効にご活用下さい。

9月3日(日)1時京都駅集合→午後:伏見散策(御香宮神社、寺田屋、大倉記念館、長建寺、伏見港公園)→夜:卒論発表(仁和寺御室会館)
4日(月)午前:研究発表会(仁和寺御室会館)→午後:洛西散策(嵐山・嵯峨野、太秦)
5日(火)午前:東福寺(本坊、雪舟寺)→お昼(京女近辺の定食屋さん)→午後:法住寺周辺史跡見学

野口ゼミの皆さんには三日目のお昼に合流という形で考えておりますが、他の日の活動や発表会からの参加も大歓迎です。詳しい集合場所などにつきましてはまた連絡させていただきますが、三日目以外の活動や研究発表をお聞きになりたいという方は直接野口までご連絡下さい。
たくさんのご参加お待ちしております

Re: 松薗ゼミ京都合宿のご案内

No.5039

 野口君、いろいろお骨折りありがとうございます。

 あいにく、当ゼミの主要メンバーは2~3日に安芸厳島や尾張に遠征中ですが、5日の午後は私が御案内を引き受けることにいたしました。法住寺ではなく、「法住寺殿」跡周辺の史跡を御案内します。

 松薗ゼミの皆様にはぜひ休憩がてら京都女子大にお立ち寄りいただき、清水寺をはじめとする京都の景色をご堪能いただきたいと思います。共同研究室は確保してありますから、ここでお弁当でもかまいません。

 5日は、特別なご用のないゼミメンバーは積極的にお集まり下さい。とくに院政期をご専攻の姉兄(国文学の方も含めてほとんどみんなそうですね)。『日記の家』の松薗先生にお目にかかれるチャンスですし、同学の友と出会えるかも知れませんよ。

 なお、とくに4回生は卒論発表会や研究発表会にも参加させていただいたら良いと思います。院試を目指したり卒論執筆中のご自分の今の状況を客観視できるはずです。せっかくのチャンスですから、つまらぬ遠慮などしないで、どしどし野口君に御連絡下さい。

 ○ 共同研究室に日本国語大辞典全20巻を配架しました。ご活用下さい。
  また、本日ようやく懸案のカラープリンターを発注いたしました。

五日の交流活動などのご案内

No.5047

五日の交流活動ですが、12時に京女集合でお願いします。いったん京女で合流してお弁当などを食べながら午後から活動という形にしたいと思います。参加される方は弁当持参でお越し下さい。
尚午前中は東福寺周辺を周る予定でおりますが、こちらから参加されたいという方は京都駅に10時か直接現地集合という形にしたいと思います。ただ当日の身体状況等により集合時間に変更があるかもしれません。参加希望者は野口までお問い合わせ下さい。たくさんのご参加をお待ちしております

昨日は寺田屋、御香宮を中心に伏見を堪能してきました。今日は午後に嵐山嵯峨野を周る予定です。1時頃より活動するつもりなので、こちらも参加希望者は野口までお問い合わせ下さい。
朝の勤行は非常に清々しく、普段は見るだけの金堂にも上がる事ができました。観光客がいない境内を散策もでき、大変貴重な体験ができました。でもちょっと眠いかも…

書評会に向けて

No.5032

 夏休みに入って以来、当方のゼミメンバーが各所にお邪魔させていただき、その地の先生方に大変お世話になったとの報告を受けております。
 先生方の御厚情にあつく御礼を申し上げる次第です。

 さて、いよいよ明日から書評会。当ゼミにとっては実質的に後期の活動の開始です。準備の程はいかがでしょうか。鎌倉~南北朝期の歴史を通覧するには本当に良い機会になることと思います。
 書評奉行の長村君からの情報では、書評に留まらない「予想外の魔球」を見せてくれる報告者もおられるとのことなので、おおいに楽しみに致しております。

 ちなみに、ビデオ鑑賞の件ですが、小生出演の千葉テレビ「房総の棟梁上総氏と千葉氏」(30分弱)、テレビ局からいただいたカセットを用意いたしました。
 また、小生のインタビューを収録したにも拘わらず(幸いにも)結局その部分は放映されなかったNHKの「堂々日本史 源義経、目立て目立ての源平合戦」のこれも担当者からお送りいただいたカセットも用意いたしましたので、宜しければ併せて御覧いただきたいと思います。

「女坂の三院生」本日封切り。

No.5036

 今日は久方ぶりに平田さんが来室。修論と就職活動、順調に進めておられる御様子。当ゼミ京女生の大先達として、おおいに御健闘を期待しています。
 それから博多のお土産をありがとうございました。書評会の出席者と共に美味しくいただきました。

 さて、書評会ですが、いささか出席者が少なかったのが残念でしたが、むしろ話がしやすく、報告いただいた山本君をはじめ、岩田君・長村君を加えた「三匹の侍」ならぬ「三人の院生」には、教えられるところ多々。本当に勉強になりました。かれらはよく研究史が頭の中で整理されています。
 この三人に敵無し。人呼んで「女坂の三院生」。

 明日は第四の侍が登場して「予想外の魔球」を披露してくださる由。楽しみにしております。30日の延長戦も期待しているのですが・・・。 
 
 9月5日の愛知学院大学松薗先生のゼミとのジョイント見学会については、愛知支部長の野口君が企画立案中。近く、お知らせがあることと思います。メンバーの積極的な参加を期待しております。

書評会、充実のきわみ。

No.5037

 本日は岩田君、長村君、坂口君、山内さん、そして坂口君の再登板という段取りで、充実した時間を過ごさせていただきました。あまりのハイレベルさに老耄の私の頭はいささかオーバーヒート気味です。

 自力救済のとらえ方、ひいては中世から近世に至る包括的な武士論構築の必要性。政治史研究の成果を前提にした時代的段階差を踏まえた思想史構築の必要性。鎌倉時代政治史における後宇多の欠落。神領興行令における圧迫と保証の両側面・・・等々を学び考えた上に、最後は難解な書誌学の世界への道案内をしていただくことが出来ました。
 書評奉行の長村君をはじめ、報告者はたいへん多くの労力と時間を割いて熱心に準備にあたってくれたことと思います。その努力に敬意を表し、感謝する次第です。

 本日、坂口君の御紹介で龍谷大学2回生の米澤君が初参加。山本兄の10年前を彷彿とさせるような青年です。ご活躍を期待したいと思います。
 湯河原の石井君。お元気ですか?後輩が出来ましたよ。

京女の学生さんへ

No.5016

 そろそろ帰省先から戻られた方も多いと思います。
 ところで、現在京都国立博物館で開催中の特別展「美のかけはし」は、京都女子大学の周辺がいかに歴史的に素晴らしい空間なのかを実感させてくれる展覧会です。残念なことに会期は27日まで。時間を作ってでもぜひ見ておいてください。京女に進学したことのメリットを絶対に感じることが出来るはずです。↓

    http://www.kyohaku.go.jp/jp/index_top.html

 私は本日ようやく出かけたのですが、職員の方も「京女の学生さんたちは見に来られましたか」と仰っていました。

Re: 京女の学生さんへ

伊藤明日香
No.5026

>野口先生

私も、今日「美のかけはし」見に行きました。金曜の五時以降はすいてるかと思ったら、そうでもなく…。しかし、いつもの特別展にくらべたら、まだマシだったのかもしれません。教科書で見たことのある宝物ばかりで、うきうきしました。伝頼朝像があんなに大きいものだとは思いませんでした。一体、あれは本当は誰を描いたものなんでしょう。

甲子園がおわりましたね。高校生にとって、夏の大会は特別なもの、特に三年生にとってはそこにかける思いは半端ではありません。夢中だった四年前のインターハイ予選が、懐かしくなりました。

神護寺の『源頼朝像』

No.5027

 伊藤さん、行かれましたか。エライ!さすがは君津高校!
 後段の褒め言葉は意味不明ですが、すぐこういうことを言いたくなるのが、もと千葉県公立高校教員としての私の限界かも知れません・・・。
 などと、客観的になっているのもおかしいのですが。

 それそれ・・・頼朝像ですが、美術史の方では「伝」をつけたくないお考えの方が多いのでしょうか?
 文献史学の研究者の中で、未だにあれを頼朝像と考えている方はほとんどおられないのではないかと思うのですが。
 上横手雅敬先生の「源頼朝像をめぐって」(『龍谷史壇』第10号、1996年)を御参照下さい。私はこれが文献史学における現時点における最終的な結論だと思っています。
 なにしろ、神護寺の頼朝像は従来の頼朝のイメージを再生産する上では実に相応しい存在であることは間違いありません。拙稿「源頼朝のイメージと王権」(『歴史評論』649)を御参照下さい。
 私は今後、頼朝に関する文章に付すべきは、甲府善光寺の源頼朝像が最善だと思っています。

 >伊藤さん  四年前のインターハイ予選。種目はやはり弓道ですか?

Re: 京女の学生さんへ

伊藤明日香
No.5029

伝頼朝像を初めて教科書で見たとき、その威風堂々たる容貌に、「さすが征夷大将軍!」と、心底思いました。
そのような意味では、好きな作品ではあるのですが、出自を見れば、彼は西国の人間ですし、武人としての印象は後世に作られたものではないでしょうか。
彼の実像が、あの絵と重なるものなのか…。と、中世にくわしくない私は、朝廷に仕える侍について、なよっとしたイメージを抱いております。(申し訳ありません)

>野口先生
もちろん、弓道です。今でも、顧問の先生に会うたび、よく泣いてたよね~と言われます。とにかく夢中でした。

Re: 神護寺の『源頼朝像』

No.5030

すでにご存じでしょうが、神護寺の頼朝像の問題については、『日本歴史』最新号で、佐多芳彦氏が、拙説への批判を含めてまとめています。ご参考まで。

古文書学会

No.5031

 立命館の杉橋先生から、往復の航空券とホテル一体のチケットがあり、片道の航空券程度で購入できるとの情報を頂戴致ました。
Yhoo!トラベルのツアー予約には一人利用可能なフリープランのツアーがあり、宿や便の指定もありますが、値段は劇的に安くなります。
 先生はその方法で、全日空ホテルを予約されたそうです。
 往復飛行機で、時間が決まっている方はそれが断然お得と思います。
 当方、飛行機は大嫌いで、少なくとも片道は列車を利用するつもりですので、そんな有難いチケットにはご縁がありません(笑)
 ご検討中の方はご参照ください。

平等院史料

辻 浩和
No.5033

>野口先生
有村さんにはお伝えしておきました。
「美のかけはし」展、私は二度目でようやく伝頼朝像にお目にかかれました。
タイトルがそのままなのはやはり国宝指定の為なのでしょうか?

ところで、先程『日本彫刻史基礎資料集成 平安時代 造像銘記篇』(中央公論美術出版)という本を見ていましたら、第7巻(1971年)に「平等院史料」という史料集が収められておりました。特に目新しい記事はなかったように思いますが、室町期までの史料が別業、兵乱等に分けて並べられておりました。参考程度にはなるかと思います。

美術史との認識のギャップ?

No.5034

 『源頼朝像』ですが、図録の作品解説では鎌倉前期の作という見解が示されています。
 なお、法住寺殿跡土壙出土品の解説に、近年の法住寺殿研究の成果が反映されていないのが実に残念です。

 「平等院史料」の御教示ありがとうございます。宇治については『宇治市史年表』という立派な本が宇治市から出ていますが、ジャンル別というのは便利かも知れません。さっそく大学の図書館で確認しておきたいと思います。