展覧会情報

No.3035

 現在、奈良博で厳島神社名宝展を開催しているのは、ご存知の通りと思います。これは、台風で被災した厳島神社の救援を目的としたものです。それだけに、ぜひ見学したいと思います。
 今夜から始まる義経がらみの展覧会の計画について、ご紹介します。
 姫路の兵庫県立歴史博物館で、5月28日より、7月10日まで、「義経展ー源氏、平氏、奥州藤原氏の至宝」という展覧会が開催されます(千葉市美術館で4月5日より、5月15日まで、岩手県立博物館では7月23日より、9月4日まで)。
 展示は以下の7章で構成されております。
第1章 源氏と奥州・みちのく、
第2章 平氏一族の栄華
第3章 牛若丸から義経へ
第4章 栄光の源平合戦
第5章 東下りの道
第6章 奥州藤原氏と平泉の秘宝
第7章 滅びし者への愛惜

 主な展示品は以下の通りです。
 第1章では、前九年、後三年合戦の絵巻(重文)、高野山の頼朝書状(国宝)など。
 第2章では平家納経、伝重盛着用の甲冑、古神宝など、厳島神社の国宝など。
 第3章では高野山の義経書状(国宝)、中尊寺の義経、弁慶の画像など。
 第4章では近世の合戦図屏風、
 第5章では義経の逃避行を助けた修験道に関係する、吉野、熊野、白山、羽黒山などの仏像宝物(重文)
 第6章では中尊寺の国宝類や、藤原三代の画像
 第7章では義経や源平合戦を素材とした日本画など
 
 以上です。極めて見ごたえがあると存じます。
 見学会などを企画したいと思います。ちなみに5月29日には義経関係の講演もあります。これは多分、聞くに値しないと思いますが。
 今夜の義経、どんなんですかねー。

Re: 展覧会情報

No.3042

 上記スレッドにて、岩手県立博物館での開催期間を間違えておりました。上記のごとく訂正いたします。
 関西から岩手まで行く人もあんまりいないだろうと思い、ついつい雑になって、十分な見直しを怠ってしまいましたが、よく考えればこの掲示板は各地の方がご覧になっているわけですから、そうは参りませんね。どうも失礼しました。
 姫路は去年も行ったし、周辺の見学会は、今回はやめておきましょう。

退院しました

岩田慎平
No.3024

 みなさま、あけましておめでとうございます。
 昨年十一月末以来、入院生活を送って参りましたが、本日(1/7)昼過ぎに無事退院の運びとなりました。ゼミの皆さんにはご心配・ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。

野口先生>たびたびの励ましのお言葉、本当にありがとうございます。すぐにでもご報告に馳せ参じたいところだったのですが、まずはこちらで。
 「終わりよければ全てよし」の逆ではありませんが、終わり方がいまいちだったので、昨年通じていまいちだったような印象になってしまいましたが、今年は終始ポジティブな一年になればと思います。

永富さん>お忙しいところ数度のお見舞いを頂戴しまして、ありがとうございます。早く食べたいので今夜の晩ゴハンでさっそく千枚漬を用意してみようと思います。

山本さん>先日お話ししました『太平記』の件ですが、詳しくは、〈スカパー!ファミリー劇場チャンネル〉(http://www.fami-geki.com/)をご覧下さい。

田中さん>入院中も、どこよりも正確なゼミ情報を提供してくださってありがとうございます。北野の境内で「吉、くださ~い!!」と叫びましたか?

長村くん>シブイ本の差し入れ、ありがとうございます。サッカーができるようになるまではちょっと時間がかかりそうなので、その前に一緒に服でも買いに行きませんか。

門屋くん>新年早々の病気は大事なかったですか。「病気かな」と思ったら、自力で治そうとせずに四の五の言わずに病院へ行った方が良いです。僕は自力で治そうとして悪化しました。

鈴木くん>エヴァ、読みました。またお返しに上がりますね。教育大の寒さは僕もよく知ってますが、どうぞお気を付けください。

平田さん>年の瀬ギリギリまでのお勤め、お疲れさまでした。ホークスがソフトバンクの手に移っても応援の手は緩めませんか。
 どうでもいいことですが、小学三年生の頃に大阪府南部に住んでいました。近所には「南海ホークス」の緑の帽子をかぶってる人がいました。

野口くん>京都検定の結果はちゃんとみんなに知らせてくださいね。満点だったら何かごちそうします。

山岡さん>移籍先が決まって何よりですね。記者会見でも開きますか?お祝いを兼ねて何か勉強会でもやりましょうか。

近藤先生>はじめまして、岩田と申します。近所のイトーヨーカ堂で「義経風雲録」を買いました。〈清盛と牛若丸〉〈義経と静御前〉が当たりました。

山内さん>ゼミ旅行の手配、おつかれさまです。田舎者なので東京に行けるのはとても楽しみです。新年度に入る前に、あと何回か古文書の勉強もできるといいですね。

 入院中はその他多くの方々にお世話になりました。つぎはゼミでお会いしましょう。

合い言葉:千枚漬け!(笑)

No.3025

岩田くん、退院おめでとうございます。
 お待ちしておりました☆とはいえ、しばらくは寒さもありますし、気を抜かずに俗世でのリハビリをして下さいませ。
 またゼミでお会いしましょう。

退院、おめでとうございます。

No.3026

 良かった、良かったです。
 小生も鹿児島でお正月の松の内まるまる入院していたことがありましたが、ちょっと味気なかったのを思い出します。これから、体調を整えて、大いに味気ある一年を過ごしてください。
 それにしても、メンパーに対するコメントが実に適切なのは(とくに○○君宛)、さすが京都教育大の御出身だと思いました。今後とも「岩田師範」の御活躍を期待したいものです。
 岩田君の古文書講読会が再開されれば、参加者の激増が予想されます。ありがたい限りです。
 どうか、無理をせぬように、徐々に正常な生活リズムに戻されるようにお願いします。なにしろ、貴兄の人生、先は長いのですから。
 
 >田中さんほかX名の方へ  岩田君はめでたく退院されましたが、皆さんは「入『院』」試験に向けて大いに頑張ってください。

 ところで、本日の本年初講義「源義経論」は未だ頭脳が年末年始バージョンで回転が本調子に至らず、自らとても満足のいくものではなく、受講生の皆様には申し訳ない限りでした。しかるに、授業アンケート(むろん匿名です)には、暖かいお言葉が連ねられており、とてもうれしく存じました。次週までには、頭脳の機能を何とか本調子に戻しておきたいと思います。
 
 ところで、山岡さん、こうまで書かれてしまったのですから、そろそろ公式発表とまいりましょうか?
 
 なお、ゼミ旅行ですが、肝心要の現役京女生の参加が少な目なので、もう一押しお願いいたします。
 
 ☆ ゼミ旅行ニュース☆
 小生が学習院大学大学院の安田元久先生のゼミにに参加させていただいていたとき、同大学院博士課程に在籍していた小生と同い年の友人が、現在浅草にある臨済宗のお寺の御住職をされています(しばしば花園大学にお見えになっているとのことです)。この方から、ゼミ旅行の際に「立ち寄るべし」とのありがたいお誘いをいただきました。ぜひ、御厚意に甘えさせていただきましょう。詳細は幹事の山内さんに追ってご連絡いたします。
 花園大学文学部史学科主任で人権教育センター副所長の山田邦和教授もゼミ旅行に参加されませんか?

退院おめでとうございます。

No.3027

岩田君、退院おめでとうございます。本調子になるまではゆったりと無理せず直してくださいませ。
 私の体調はすっかり完治いたしました。肩こりなどが頭痛の原因になったものと思われます。元気にゼミでお会いできること、楽しみにしております。

退院 おめでとうございます!

山田ちさ子
No.3028

岩田くん 退院 おめでとうございます!
良かったです★
でも、くれぐれも無理はなさらないように・・・
古文書勉強会の再開を楽しみにしています♪

退院おめでとうございます!

No.3029

退院おめでとうございます!
つか、そんな大事だったとは知りませんでした。
これは快気祝いをしなくちゃいけませんね♪

Re: 退院しました

No.3030

岩田さん、サッカーができるくらいお元気になるようお祈りしております!!

Re: 退院しました

平田樹理
No.3031

岩田さん、退院おめでとうございます。
ご無理はなさらぬよう、大事をとってくださいね。

退院おめでとうございます!!

No.3032

★岩田さん、退院おめでとうございます★
まだまだ本調子ではないと思います。決して無理をしないでください。勉強会楽しみにしております。

明日はいよいよ大河ドラマ「義経」が始まりますね。どのようになるのか楽しみです♪

・・・。もうすでにご存知の方が多いと思いますが、ここで一人記者会見をさせてもらいます。手短に申しますと、専攻を東洋史から日本史に変えるついでに、大学を京女から同志社に変えることになりました。今後もゼミには参加し続けたいと思っておりますので、よろしくお願いします。ちなみに3回生に編入という形になります。

おかえりなさい!!

No.3033

岩田さん、退院おめでとうございます(^-^)//""パチパチ
岩田さんの各メンバーへのコメントは、数行ながら本当に的を得ていてさすがだな~と思いました☆笑
はやく体が本調子に戻るようゆっくり休んでくださいね♪

Re: 退院しました

山内 梓
No.3034

退院おめでとうございます♪。そして、さっそくのお心遣い(コメント)ありがとうございます。岩田さんの古文書学講座の再開を、楽しみにしております。

千枚漬け、確認!!

No.3036

 退院おめでとうございます☆
 案の定、正月早々に風邪を引いてしまい、卒論提出間近というのに結構厳しい体調です。(京教の厳しい環境から離れて、家にいることが多くなり気がゆるんだからでしょうか?)

 エヴァ、結局取りに行けずですいません。
 近いうちに取りに行きたいと思います。(荷物を多くしてしまいました(m_m))

 退院後初の千枚漬けのお味はどうでした?
(僕が入院したときは、“どん兵衛”が無性に食べたくなり、やはり最初に食べました。)
 感想などよろしくお願いします☆

P.S.体が本調子になったときは、みんなでジャンクフードをいっぱい食べ歩きに行きませんか?☆

退院おめでとうございます。

No.3038

 退院おめでとうございます。岩田さんから入院と聞いた時は本当にビックリしましたが、無事退院されてよかったです。
しばらく『吾妻鏡』講読会に岩田さんがいなかったので寂しい限りでした。また元気なお姿でゼミ旅行に参加されることを待っております。スカパーの『太平記』の情報ありがとうございました。早速視聴の準備にかかりたいと思います。これでこの一年間は頑張れそうです。

おめでとうございます

鍜治 利雄
No.3056

スミマセン!少々出遅れました。
退院おめでとうございます!
これからもお体、お大事にして下さいませ。

岩田さんがいない「吾妻鏡の講読会」は、ちょっと違和感を覚えました。
早期復活を願いたいものですが、どうぞお体にムリなされない程度に!

同志社大学文化史特論Ⅱ受講の皆さんへ

No.3020

 明けましておめでとうございます。
 ところで、さっそくですが、7日の今年初めの講義テーマは「東国武士団の西遷・北遷と日本文化」の予定でしたが、当方の都合により、次回(14日)予定の「源義経論」を先に行いますので御了承下さい。なお、この講義時間中に授業アンケートも実施予定です。

 ☆ ついでに、ゼミメンバー『紫苑』執筆のみなさんへ 
  編集長の御迷惑にならないように、宜しくお願いいたします。 

 ☆ ゼミメンバーへ朗報♪♪ 
  待望の「岩田師範の復活」は、もう間近のようです。

あけましておめでとうございます(遅れました)。

No.3021

 遅れましたが、あけましておめでとうございます。
去年は、本当にアッと言う間に一年が経ちました。今年も昨年以上に時間が経つのが早いと思うので、無駄にせず頑張りたいと思います。『紫苑』ですが、正月休み返上で何とか頑張っておりますが、お正月映画やテレビの年末特番、正月特番など誘惑が多く四苦八苦しております。また今年はいよいよ大河ドラマ『義経』で、ますます平安末期から鎌倉初期に辺りがクローズアップされると思いますが、浮かれている自分は『吾妻鏡』講読会に特別ゲストで、義経(タッキー)を呼ぼうなんて事を考えてしまいます。そんな事をしたら、宗教・文化研究所の予算が吹っ飛んでしまうので、できませんが・・・。とりあえず今年は〇〇歳なので、年齢相応に頑張りたいと思います。
※『吾妻鏡』講読会について
 『吾妻鏡』講読会は、1月中はありません。2月の皆さんの御予定をまた聞いてから調整したいと思います。

Re:

No.3022

野口先生>岩田さん復活間近とのこと、よかったです。
これは廣政さん壮行会と一緒に退院祝いも兼ねられそうですね♪
お祝いの席には岩田さんリクエストの"千枚漬"をご用意いたしたいと思います。笑

山本さん>「史苑」ではなく「紫苑」ですよ!!
しっかりしてください。。。☆

元木先生の『保元・平治の乱を読みなおす』を読みました

No.3017

 ご無沙汰しています。久しぶりに掲示板を拝見しましたら、元木先生の『保元・平治の乱を読みなおす』の合評会が二月三日にあるとか。当日は、私の勤務先では入試真っ最中のため、参加できませんので、仕方なくこの掲示板を介して、参加させていただきます。年末から年初にかけて、データベースに項目を取り込みながら読み進めましたので、時間は掛かりましたが、さすが期待に違わぬもので、一気に読み通しました。『保元物語』『平治物語』本文の引用も、新大系の古態本を中心に引いておられますし、日下力さんの最新の成果も参照されていますので、さすがです。
 以下、第一読解の浅い理解でしかないのですが、感じたり気付いたり、疑問に感じたことをメモ風に記します。
 保元の乱について。
 頼長を摂関にするという忠実や頼長との約束を破り、摂関家内紛の原因を作ったのは忠通であるとの指摘について(三六頁)。頼長サイドからすればそうした見方も可能かもしれませんが、一般論からしても、やはり忠通の行為は約束破りなのでしょうか。頼長が忠通の養子となったのは天治二年(一一二五)四月二十三日、忠通二十九歳の時。頼長を摂関にするという約束とは、これまでに頼長が「摂関家嫡流の処遇をうけていた」ことを指すのでしょうが、忠実が忠通に摂関職を頼長に譲るよう慫慂した時には、忠通には既に実子の基実(一一四三生)がいた。故に、基実が生まれた時点で、長らく摂関家嫡流の処遇をうけていた頼長との約束は、反故にされても仕方のないことと私は理解していましたが、それは『愚管抄』的な見方であって、一般的には約束破りなのでしょうか。その点の説明がもう少しほしいと思いました。
 長男義朝が後白河陣営に参陣しただけに、為義は、参戦に最後まで逡巡したとする点について。ここは、やや腑に落ちない部分です。義朝は、「廃嫡」(五二頁)されていたわけですし、これまでの説明によっても、為義は、忠実の家産機構に組み込まれ、頼長にも臣従の礼(五一頁)を取っていたとするわけですから、参戦に迷う理由は見あたらないと思うのですが。『保元物語』金刀比羅本では、確かに為義は、「しぶしぶなり」(七六頁)「ちからなくしてりやうじやうし」(七七頁)と描かれるように、参戦には消極的ですが、古態本の半井本では、必ずしも参戦には消極的ではありません(この点については、今年一月刊の大学紀要に発表予定)。
 保元の乱において、後白河軍の中核は義朝であり、崇徳院に親近感を持つ(重仁の乳母子であった)清盛は、今回の参戦には消極的であったとする指摘(一〇四頁)。『保元物語』では、為朝に対した清盛は、軍勢を引いて北門に移っていますが、必ずしも臆病風に吹かれたのではなく、物語においても、こうした側面から見直すことが必要かもしれません。例えば、退却に憤った重盛に対する結語「今モ昔モ余リニ剛ナル者ハ、帰テ嗚呼ガマシクゾ有ケル」なども、一方の清盛の冷静な対応と対照させようとするのかもしれません。いずれにしても、清盛は、今回の参戦には消極的であったという提言の検証を他の研究者によっても、さらに押し進めていただきたいと思います。ただ、今回の御論では、その清盛が、最終的に後白河方についた理由の説明がもう少しほしいように思いました。
 包囲して放火し、脱出する敵を討滅する方法は、東国における合戦に見られるものという指摘(一一一頁)。夜討を含めて、元木さんの一貫した主張なのですが、疑問に思っています。夜討については、以前個人的にメール交換しました。放火して敵を討滅するという方法は、例えば、平重衡による南都焼討をとってみても、東国における合戦方法とは簡単には言えないと思っています。
 他に、乙若等の処刑は、将来の反抗を恐れて、義朝が独自に行ったかとする指摘(一二八頁)はそうかもしれません。
 保元の乱については、些末なことばかりの指摘で申しわけありません。今回の御論の根幹(保元の乱は、院政期の王家・摂関家という二代権門が解体されることにより勃発した事件)については、全く異議ありません。本当に勉強になりました。
 平治の乱について。
 平治の乱については、これまでにもメールを通じて色々と質問をさせていただいていましたが、今回の御論により、かなり明確になってきました。義朝と信頼との関係は保元の乱以前にまで遡るが、その義朝の軍事力を背景に、院の近臣であった信頼が、後白河院政を否定し、院を内裏内の御書所に幽閉して政務から隔離し、二条天皇に政務を行わせようとした(一八五頁)とする。信西親子を抹殺するためだけではなかったのだ。そう考えれば、三条殿に火を懸けたことも合点がゆく。決して失火ではないのだ。まさに、「武力で後白河を幽閉した信頼の蜂起」は、『平家物語』の序章にも語られるように、「清盛の先例」(二三四頁)とも見なしうるものであった。ただその際にいくつか気になることがあるのも確かです。例えば、幽閉されていたはずの後白河院の御書所は、『愚管抄』によれば、車も用意してあったようですし、「院ノ御方ノ事ハサタスル人モナク、見アヤム人モナ」いという状況と説明されている。ここはどう考えるべきところでしょうか。果たして幽閉されていたのでしょうか。それ以外の可能性は考えられないのでしょうか。もう少し説明がほしいと思います。あるいは、今回の蜂起が、後白河院院政の否定であったとした場合、院近臣である成親もまた賛同したというのが分かりづらいように思います。信頼との個人的な関係によるのでしょうか。やはりもう少し説明がほしいです。惟方が信頼に加担した理由はよく分かりましたが、一方の経宗が賛同した理由が、二条側近というだけではやはり分かりづらいと思います。また、信頼は、「権力奪取後の明確な構想を欠い」(一九三頁)ていたとありますが、確かにそうだと思います。後白河院政を否定し、二条親政の実現とはいっても、それは傀儡政権の成立であり、そうと分かれば、経宗・惟方が離脱することは目に見えています。失敗の可能性の高い蜂起に、信頼がなぜ踏み切ったのか、経宗や惟方の裏切りは全く想定外のものであったのか、今後さらに検証されねばならないように思われます。
 他に、信頼が大将を望んで事件を起こしたという逸話は、文学的虚構の可能性が高いという指摘(一六一頁)。その『平治物語』を模倣したのが『平家物語』ということに通説ではなっていますが、私は、その関係は逆だろうと考えています。今回のご指摘は、私の主張と整合します。その意味でもありがたいです。
 今一つ、待賢門合戦の記述の作為性の指摘(二〇六頁)。この点については、去年四月の軍記と語り物研究会において、具体的に私自身指摘したことに合致します。心強い指摘です。今年の春休み中に原稿化したいと思います。
 以上、平治の乱に関して言えば、若干の疑問はありますが、最も可能性の高い説だろうと考えます。細かい点で言えば、まだ色々ありますが、とりあえず以上が私の意見です(例えば、第四章一四五頁の高橋昌明説が何を指すのか分からない、恐らくは第二章・五章に引く『清盛以前』からだとは思いますが、何頁かの指摘があればと思います。論の典拠が文献欄に総て網羅されてないのも、データベースに取り込みながら、論を読む作業にとってはとても不便。そういう意味では、歴史論文は、ほとんどが引用の論文・著書の発行年しか記しませんが、是非とも月まで入れていただきたいとか…)。読み誤り等色々あるかと思いますが、その場合はお許し下さい。今度の合評会の参考になればと思います。できれば、この掲示板上に、当日の合評会の簡単な報告でもお載せいただければうれしいです。

元木先生と保立先生の新著書評会について。..

No.3019

 早川先生、ありがとうございました。本年もどうぞ宜しくお願いいたします。
 掲示板に御報告できるか分かりませんが、すくなくとも2月3日(水)の例会のレジュメは、当ゼミの国文学専攻メンバーの手を通して、先生のもとに送らせていただきたいと存じます。
 なお、この書評会(元木先生主催の『台記』研究会と当ゼミとの合同開催)に参加希望の方がおられましたら、今月中に当方までご連絡頂ければ幸いです。

Re: 元木先生の『保元・平治の乱を読みなお...

No.3023

 早川先生、拙著について過分のご評価を賜りまして、誠に有難うございました。軍記の扱い方については色々思い悩んだ面もありますので、国文学の方からこうしたご評価を頂くと、大変うれしく存じます。福原シンポの際に、山下宏明先生より頂いた、歴史学における軍記の史料としての取り上げ方如何というご質問に、書物を通してお答えできた面もあったかと思っております。
 また、細かいところまでお読み頂き、有益なご指摘を有難うございました。ご指摘については、いずれも再考を期すべきですが、お答えできる点はごく簡単にお答えしておきます。
 頼長の件、やはり後継者決定権を握る家長忠実の方針は変わっておりませんから、約束破りは忠通かと存じます。
 為義の件、彼はやはり鳥羽北面であり、祭文に拘泥した面があると思います。それゆえに頼長と最初から行動をともにしなかったわけですし、崇徳があえて白河に赴いて勧誘し、それによって初めて参戦したのだと思います。また通説の通りですが、廃嫡したとはいえ、長男やかつての家人と全面衝突するのには、やはり躊躇があったのではないでしょうか。
 清盛も鳥羽北面ですし、彼自身には崇徳との深い関係はありませんから、天皇の正当性に従うのは当然かと思います。ただ、義朝と比べて消極的であったことに相違はなく、その原因はやはり継母と崇徳との緊密な関係、そして対照的な後白河との冷淡な関係に行き着くのではないかと思います。
 信頼挙兵後の後白河の処遇ですが、幽閉というよりも放置というべきかと思います。院御所と近臣という院政の基盤を失った後白河は、もはや厳しく身柄を確保する対象ではないと考えられます。
 経宗も政務主導権に野心がありますから、信頼と齟齬する面はあったと思います。ただ、彼も二条擁立、反信西で同調しておりますし、独自の武力を持たない点で、政変の主導権をもてず、信頼に追随したものと思います。武力で圧倒的な立場にある(と思い込んでいた)信頼は、経宗など、さして重視していなかったのではないでしょうか。
 なお、第4章の高橋さんの書物の件、全くの単純ミスです。お恥ずかしい限りです。ただし、参考文献は一般書ということもあり、ごく簡略にいたしました。ご了承ください。
 今回の書物の論点は、細部を詰めて学術論文の形にしたいと思います(前後逆ですが)。史料、論文などの詳しい典拠などはそこで掲載いたしたいと存じます。
 以上簡単ですが、一応のお答えとさせていただきます。
 ご教示、本当に有難うございました。

 また、他の方々も、拙著に就きましてお気づきの点がありましたらご教示をお願いいたします。
 最後になりますが、2月3日の件、お世話になります。何卒宜しくお願いいたします。

勝手に宣伝

No.3008

 野口先生、皆さん、明けましておめでとうござます。
 ところで、新年早々、宣伝で申し訳ありませんが、明日、カバヤ食品から、「義経風雲録」という玩具菓子(食玩)が、全国一斉に発売されます。義経に関わる6種類のフィギアで、僭越ながら私が解説を書いています。
 私自身、食玩というものをよく知らないのですが、全国のコンビニなどで売っているそうです。興味のある方は買ってみて下さい。
 では、今年もよろしくお願いします。




カバヤ食品

No.3009

明けましておめでとうございます。近藤先生にはまだお会いした事がありませんが、話が食玩なので登場しました。食玩を買っている者として、カバヤから「義経風雲録」が発売になるという情報は早い段階でキャッチしておりました。
 カバヤは一風変わったシリーズを発売しながらも、毎回解説は「おっ」という方が書かれているので、誰が解説を書かれているのか楽しみにしておりました。買う楽しみがますます出てきたので、とにかく買いに行ってみることにします。

カバヤ食品の商品紹介ページ↓
http://www.kabaya.co.jp/syouhin_7.html

やはりスタートレックねたで

No.3010

 あけましておめでとうございます。

 カバヤということは、もちろんシークレットなキャラクターも存在するみたいですし、いろいろと期待できそうですね。
 菓子といっても、菓子自体はおまけ程度でおなかいっぱいにはならない高いお菓子ですが、門屋さんの言うように解説は楽しいですね。
 最近は、大人買いするような方も多くて、パソコンショップにも食玩がたくさん(しかも、箱ごと)売っています。お金が無いのでいつも見ているだけですが...。この値段でよくも売ることができるなぁ...と感心しながら買ってしまいます。(~o~)

 近藤先生>
 カバヤからはスタートレックシリーズが2度ほど出たのですが、もちろん購入されたということでしょうか?なかなか凝った物がありましたよ☆

 野口ゼミのみなさま>
 メールなどいろいろな方からいただいてはいたのですが、正月三が日は風邪で寝込んでいました。遅くなりましたがあけましておめでとうございますm(_ _)m 今年もよろしくお願いいたします。

Re: 勝手に宣伝

No.3011

>門屋君、はじめまして。

>鈴木君、STのフィギアはフルタじゃなくて、カバヤからも出ているのですか?どちにしろ、私はフィギアを集めたはしていません。STの書籍は概ね買っています。最近出たDS9コンパニオン、エンサイクロペディア、別冊宝島、それとファクトファイルは購入継続中です。

そうそう、
>平田さん、DS9を研究するならば、『スタートレックディープスペースナインコンパニオン』の講読をお勧めします。amazonなどで検索してみて下さい。

Re: 勝手に宣伝

No.3012

近藤先生、明けましておめでとうございます(*^^*)
カバヤの義経シリーズ、今日はまだコンビニに出てなかったみたいです。残念っ!!
明日めげずにコンビニストリート(※京都駅~大学までの道のりにはAMPM,ローソン、ミニストップ、セブンイレブン、ファミマ、サークルK、サンクス・・・とひととおりある)をハシゴしてみますね♪

関係ない話ですが、カバヤのHPを見ていて同じく食玩の「セボンスター」が今でもあるのを知って嬉しくなりました♪
小さい頃よくスーパーへ行くたびに買ってもらい、お菓子の空き缶を利用した「宝石箱」にコレクション。
そしてお姫様ごっこを楽しんでいました☆
わたしの"キラキラ好き"はもしかするとこの食玩によって基礎が形成されたのかもしれません。。。笑
まあ、お姫様になるという願望はここのゼミで「プリンセス」という称号をいただくことで叶えられたのでよかったです☆

そう思うと、子どもに与えるおもちゃって大切ですね・・・。
ひょっとすると義経の食玩に影響されて歴史の道を志す子どもが出てくるかもしれませんね♪笑

Re: 勝手に宣伝

No.3013

近藤先生>
すいません。フルタでした...急いで書き込むとだめですね(;´_`;)(バンダイの模型は一つ買ってしまいました。卒論終了後に組み立てようかというところです。)

↑にあるように、食玩で子どもたちに「へぇ~、なるほど~」と思わせることができたら良いですね。
(大きなおにいさんたちが、大人げなく“おねえさん”のフィギュアを買いあさったりするのはどうかと思いますが...)
http://www.syokuganjigoku.com/ <=こんなページもありました。
すごいですね(;^_^A アセアセ…

Re: 勝手に宣伝 当方も勝手に宣伝

No.3015

食玩グッズに進出とは、近藤さんの活躍の幅の広さはすごいですね。負けずに当方も勝手に宣伝させていただきます。
昭和5年8月に開所した神奈川県立金沢文庫は、当年創立75周年を迎えます。2月からこれにちなんだ企画が始まります。
そこで、称名寺裏山死の行進をなされた皆様へ宣伝。今年再遠征なされれば、果実はたくさん収穫できますよ。

Re: 勝手に宣伝

平田樹理
No.3018

近藤先生>
ご教示ありがとうございます。『スタートレックディープスペースナインコンパニオン』、探してみます。
「義経風雲録」も見つけたら購入したいと思います。門屋さんご紹介のHPを見たのですが、フィギアがとても精巧なつくりで、驚きました。

大通寺「実朝忌」と美川先生の講演写真。

No.3007

 昨秋、ゼミで見学させていただいた大通寺で下記のように「源実朝忌」の法要と講演会が開かれます。

 1月27日(木)13:00法要開始
          14:00過ぎ 講演
  講演者:高橋昌明氏(神戸大学文学部教授) 
  演題:「平氏の西八条邸について」
   参加費無料 参加する場合は大通寺にメール又は電話にて連絡を要します。
   詳細は大通寺HP
          http://www.daituji.jp
  を御覧下さい。
 
 なお、実朝忌に於ける講演は元木先生・美川先生、そして野口もおつとめしたことがあります。その美川先生の御講演のお姿は上記HPの「実朝忌」で見ることが出来ます。
 
 さらに、蛇足ながらこの実朝忌1月27日は高橋昌明先生のお誕生日に当たります(しかも今年は「還暦」)。幾ばくかの因縁を感じるのは小生だけでしょうか?     

Re: 大通寺「実朝忌」と美川先生の講演写真。

平田樹理
No.3016

 野口先生のご講演からもう丸二年経つのですね。
今年の高橋先生のご講演も、楽しみにしております。

あけましておめでとうございます!!

No.2999

先ほど神社で初詣、御祓いを済ませ、帰宅したばかりです。
今年は大雪のお正月ですが、同じ雪も嫌だなあ、寒いし面倒だと思えば「天罰」に、きれいだな、楽しいなと思えば新年早々の神様からの「お年玉」に思えます。
今年もきっと色々なことが起こると思いますが、どんな時もプラス思考でアクシデントもチャンスに変えつつ前へ進んでゆけたらと思います。
野口先生をはじめゼミのメンバー、そしていつもこのサイトへ遊びにいらしてくださっている皆様、旧年中は色々とご指導、ご支援ありがとうございました。
皆様方ににとっても素敵な一年となりますようお祈り申し上げます。
★。、::。.::・'゜☆。.::・'゜★今年もどうぞよろしくお願いいたします★。、::。.::・'゜☆。.::・'゜★。、::。.::・'゜

謹賀新年!しかし「俺たちに正月はない」!!

No.3001

 パソコンを開いてみたら、アッと!実にお正月らしい・・・よそおい。管理人さんたちの手際の良さには敬服いたします。
 それにしても、年頭早々、bbsアクセスは90000件をこし、書き込みも3000を突破するとは、「こいつは春から縁起がいいわい」であります。
 ゼミメンバー諸姉兄はそれぞれの故郷で楽しくお正月をお迎えのことと思いますが、今年も大いに御活躍をお願いいたします。

 小生、元旦だというのに、起き抜けより、昨年来、いや一昨年以前来の負債原稿の執筆を進めております。「歴史学者に正月はない!」
 なお、年賀状、いろいろな異動・移動がはげしいので、どこにどんな苗字でお送りすべきかと、はたと悩んでしまうようなケースもありますし、また、書類の山の整理が付かず、本来御挨拶すべき方の御住所が探し出せない等々の事情で、年賀状をお送りできない事もあります(もっとも、お送りいただいた郵便物に書かれた住所が判読不能というのもあります)。
 という次第で、義理を欠く、あるいは礼節をわきまえていないこともあろうかと思いますが、この場を借りてお詫び申し上げます。
 かくのごとく、いろいろ至らない点が多いと存じますが、本年もなにとぞ宜しくお願い申しあげる次第です。

 ※ いただいた年賀状の中に、最近東京の某私立大学を定年退職された先生からのものがあり、そこには40年前に依頼された本を今年ようやく刊行される旨が書かれていました。
 後進を安心させるにたる内容に感じ入った次第です。いよいよこの先生のファンになりました。石浜さん、小生はまだ残り30年ありますね。こうなると寿命との闘いです。

新年のご挨拶

No.3002

 あけましておめでとうございます☆本当にお正月らしい壁紙ですね。今年は年賀状をサボり気味ですので、松の内に届かない事も多いかもしれませんが、ご容赦くださいませ。
 ちょうど年が変わる頃は我が家の周りも雪が降っていて、なかなかに趣き深いお正月になりました。そんな雪の深夜に俗に「受験生の神様」と言われている北野天満宮に初詣に行って来ました。普段は「おみくじを引けば大吉」な私ですが、今年に限って「凶」が出ました・・・・・!北野天満宮でです!
・・・・・・・と書いてみましたが、過去にも同じ展開がありました。しかも受験イヤーに。これは「凶を引けば合格」というジンクスを打ち立てるしかない!ということで、今年も頑張って西に東に走りたいと思います。先生方、ゼミの皆様、よろしくご指導くださいませ。

謹賀新年

平田樹理
No.3003

新年明けましておめでとうございます。
昨日(今日)は雪の中、豊国神社へ参拝して参りました。
豊国神社といえば、豊臣家を滅亡させる口実となった「国家安康、君臣豊楽」銘の大鐘ですが、国宝級の鐘なのに大丈夫かな?と心配をしつつも、思いっきりついてきました(笑)。なんだか妙に感慨深かったです。
それはともかく、野口先生をはじめ、ゼミの皆さん、当サイトにお越しになられる皆様、本年もどうぞ宜しく御願い申し上げます。

笠さん>私も今実家です。福岡も雪が降ったりで、あまり天気はよくないですね。札幌の寒さは想像もできませんが、風邪などひかれませんよう、お気をつけ下さい。ご存知だと思いますが、博多土産の明太子は、稚加栄がオススメです(笑)。

廣政さん>北京の中国人民大学へご留学決定とのこと、おめでとうございます。近々お会いできることを楽しみにしております。

鈴木君>壁紙等が更新されていて驚きました。いつも本当にありがとうございます。

Re: あけましておめでとうございます!!

長村祥知
No.3005

皆様、本年もよろしくお願いいたします、

野口先生のお言葉「歴史学者に正月はない!」。
はい。学生にも正月はありません。レポートが・・・

あけましておめでとうございます!!(遅刻)

No.3006

明けましておめでとうございます。2日も終わりかけの段階での書き込みになってしまいましたが、本年もよろしくお願いします。
 大晦日にはアレルギー性結膜炎の目をこすりすぎ、白目に水脹れができ夜に病院に走り、元日は片頭痛でダウンと散々な年末年始ですっかり出遅れてしまいました。
 今年の病気はこれでおしまいにしたいと思います。
回復して、初詣に橿原神宮に行ってきました。毎回のように「凶」をひくのですが、今年はなんと「中吉」でした。
これに乗じて今年は例年以上に頑張りたいと思います。
皆様本年もよろしくお願いします。

★あけましておめでとうございます★

No.3014

昨年は大変お世話になりました。
今年もよろしくお願い致します。

 今日、一週間ぶりに京都に戻ってきました。久々の実家でゆっくりすることができたような、できなかったようなです・・・。
 帰省中の思い出は、着物を着て成人式の写真を撮ったことです。 着付けてもらった当初は苦しかったものの、時間が経つにつれ馴染んできて着物っていいなと実感しました。せっかくお茶を習っているのに、初釜にはワンピースで出席というのが残念です。

>田中さん
 私も一度、受験の二日前に北野天満宮でおみくじをひいたところ、「半凶」をひきましたが受験の結果は合格でした。

年末のご挨拶@北の国から

笠 露子
No.2997

只今札幌のダンナ実家よりカキコしております。
こちらは勿論雪、最高気温も氷点下の真冬日です。
今年の北海道は寒くて雪が多いそうです。
九州は暖冬だったはずなのですが、今日・明日は雪だそうで・・・。
明日の飛行機大丈夫かな?

それはさておき、今年は佐賀・小城方面へのゼミ旅行に参加させていただきまして
誠に有り難うございました。
来年もまた機会があれば皆様とお会いできたらと存じます。
どうぞ良いお年をお迎えください。

>永富さん
卒論お疲れ様でした。

>廣政さん
中国留学おめでとうございます!

Re: 年末のご挨拶@北の国から

No.3000

明けましておめでとうございます。
京都の山奥ですら今夜は横からびゅうびゅうと吹雪いてかなり積もっているので、北海道はきっととてもすごいんでしょうね。。。
今日は九州へ移動されるとのことですが、道中気をつけてくださいね(^ー^)

こちらこそ昨年は春の博物館学の旅行、そしてゼミ旅行と二度の九州旅行をはじめいろいろとお世話になりありがとうございました。おかげさまで卒論も無事提出できましてほっとしております。
今年もどうぞよろしくお願いいたします

講談社学術文庫『源義経』到着。

No.2992

 さきに御紹介した角川源義・高田実『源義経』の復刊がなりました。正月になってから見本本が送られてくるものと思っていたのですが、早くも本日到着。
 こと真面目な学術書については「著者の呻吟、出版社の早業」という時代になったようです。
 なお、本書はいうまでもなく、数ある義経関係の本の中では古典的名著。歴史学・国文学双方の専攻者とも必備・必読でしょう(「解説」は読まなくてもかまいません)。価格は本体1050円(税別)です。

帰洛の御挨拶と復刊ドットコムの御利益など。

No.2984

 昨夜、伊豆より帰洛しました。
 調査予定地をほぼ完全に回ることが出来ました。三島では三島大社・伊豆国分寺跡、韮山では円成寺遺跡(北条氏居館跡)をはじめ、願成就院など北条氏関係の諸寺、山木館跡、奈古谷の毘沙門堂(文覚の流謫地)、伊東では伊東氏館跡推定地・墓所、修善寺では修禅寺をはじめ頼家や範頼の墓所などを回り、さらに豊受大神宮領蒲屋御厨の故地にあたる下田市の稲田寺では角田文衛先生が『奥州平泉黄金の世紀』に紹介され、長く気になっていた阿弥陀如来像を実見する機会を得て参りました。
 臨済宗の最高学府に勤務されている山田邦和先生(研究協力者)のおかげをもちまして、某寺では貴重な寺宝を拝観することも出来ました。それにしても、伊豆半島の東海岸と中央部および三津など西海岸の一部をくまなく踏査致しましたので、伊豆の中世前期の流通・交通形態を考えるための地理的環境をおおよそつかむことが出来、田方郡の下田街道と狩野川の交差する地点に本拠をおいていた在庁北条氏にたいする評価を明確にすることができました。
 やはり行ってみないと分からないこということを実感しましたが、さすがに耄碌気味(頼朝の寿命をもう通り越しています)ですから、体力は消耗しました。
 今回の成果は、研究課題に即した論文のみならずミネルヴァ日本評伝選『北条時政』に還元できるものと思います。
 なお、三島で高額(1260円)なのを無理をして、名物「鰻そば」を食しました。その結果、「鰻は三島に限る」は至言であることが分かりました。

 山内さんのゼミ旅行日程案内は、旅先にてケータイで拝読いたしました。たいへん細かいところまでありがとうございました。これだけ決めておけば、さらにいろいろな希望も取り入れて意義深い旅行が出来ることと思います。
 八井君も自弁添乗員としてぜひ参加してください。
    ↓
 ☆ 青山学院大学史学科や聖徳大学日本文化学科の野口ゼミ出身者のみなさんは東京・千葉周辺にお住まいの方が多いと思いますので、よかったら後輩の活躍ぶりを御覧にお出で下さい。
 ちなみに、東京の下町歴史散歩というのは、私が青山学院大の学生時代に、下町出身のチャキチャキの江戸っ子だった故・保坂榮一先生(西洋史、のち青山学院大学学長・私学共済理事長)が、大勢の学生を連れてしばしば開催してくださった思い出深いイベントです。

 ★ ところで、復刊ドットコムに拙著が取り上げられたことを紹介させていただいたところ、何人かの方がさらに投票してくださったようで、ありがとうございました。そのコメントで拙著(第一論文集)が母校の図書館にもないことが判明しました。刊行時に買ってくれなかったことに腹を立てるよりも、寄贈していなかったことを反省し、なんとか後輩のお役に立てるように対応したいと思っています。
 もっとも、奇特な出版社が再刊してくだされば、一番なのですが。→NO.2973

 ※ 年末年始は家に籠もって執筆に専念するつもりでしたが、さっそく資料に窮して、明日は研究室に出かけることになってしまいました。

伊豆調査旅行、御礼

No.2985

>野口実先生
伊豆旅行に妻ともどもご一緒させていただき、感謝感謝でございます。とにかく伊豆というのはまったく知らない土地でしたので、私の意識の中でははるか遠い彼方の国でした。伊豆の北条氏とか源頼朝配流地といっても、まったく外国と変わりませんでした。それを打ち砕いていただきましたので、今回の旅行はとくに意義深く感じました。
印象に残っているのはなんといっても韮山の平野です。伊東とか下田はやはり港中心の小さな独立体だと思いましたが、韮山―三島だけは伊豆の中でも別格ですね。詳しくはわかりませんが、伊東氏や工藤氏(野口先生に拠ると工藤静香さんのご先祖様の可能性が???)等と、韮山の平野部を基礎とする北条氏とは、やはり性格の違いがあるように感じました。
また、北条氏の本拠たる韮山の「御所の内遺跡群(円成寺遺跡など)」が、小さいけれども整然とした方格の都市地割を持っているのにも驚愕しました。さらに、戦国時代の「堀越公方御所」がその北条氏の遺跡を受け継いでいるのも、勉強不足でぜんぜん知らなかったとはいえ、びっくりびっくりです。
ともあれ、「旅は知識だ」という言葉を実感させていただいた三日間でした。ありがとうございました。
(やっぱり、海を眺めているのはいいですね←海の無い都市に育った山田でした)

復刊ドットコムの件、訂正

佐伯真一
No.2986

ご無沙汰しております。
復刊ドットコムの『坂東武士団の成立と発展』、
実は私も一票入れましたが、
青山学院大学図書館にないというのは私の誤記です。
以前、「無い」という話を聞いていたせいで、
私自身は国会でコピーをとったりしていたため、
確かめもせずに書いてしまいましたが、
OPACで引いたらちゃんとあります。
あちこちにご迷惑をおかけしたこと、お詫び致します。

佐伯先生のお墨付き。※「壮行会」

No.2987

 佐伯先生、こちらこそ、新著が書けないことを糾弾されないように、復刊に話をそらせようとする謀略をめぐらせたために、かえって御迷惑をおかけする結果となり、申し訳ありません。
 しかし、佐伯先生が一票を投じてくださったと云うことが公表されたのは、当方にとっては宣伝効果抜群で、ありがたい限りです。これで、拙著も国文学研究者の間で一定の評価が得られ、出版社の中には再刊に名乗りを上げる・・・となれば幸いなのですが。
 ちなみに、この拙著、さすがに20年以上も前のものですから、訂正すべき点は少なからぬものがあります。

 ところで、たしか『台記』研究会で佐伯先生の『戦場の精神史』の書評会をする予定になっていたと思うのですが、担当は長村君でしたっけ?
 佐伯先生の御臨席のもとで、という形で実現できれば最高だと思うのですが。

 ※ さきほど、研究室に出かけて、諸資料を搬出して参りました。ついでに、パソコンを開いてみたら、国文3回の廣政さんからメールが届いておりました。選考にパスされて、2月末から中国へ留学されるとのことです。これは「壮行会」ものですね。

おかえりなさい♪

No.2988

野口先生、山田先生、おかえりまさいませ♪
先生方の伊豆での調査旅行記を拝見し、私も旅に出たい衝動にかられています・・・☆
伊豆は二回生の時に先生の北条政子の講義で出てきて以来国内の行ってみたい場所場所ランキングの常に上位にあり、またいつかのゼミ旅行で「お流れ」になったいわくつきの場所でもあるので時期を見計らってぜひともゼミ旅行以外でもリベンジしてみたいところです。

さてさて、廣政さんの中国留学決定、おめでとうございます(^ー^)これは先生もおっしゃるように「壮行会」モノですね♪
出発が二月末ということで、ゼミ旅行の前には開催したいものです。廣政さんのご都合もあることですし、ぜひご本人の希望もきいて実行したいですね。
言い出しっぺ・・・は先生ですが幹事は二番目の言い出しっぺである私が務めさせていただきたいと思います。よろしいでしょうか?
ぜひぜひ廣政さんご本人からの書き込みもお待ちしております♪♪

ご無沙汰しております。

廣政 愛
No.2990

長らくご無沙汰しております・・・。京女国文3回生の廣政です。
上記にて先生にご説明頂いた通り、この度私と史学科1回生の計2名が協定留学生として、北京の中国人民大学で1年間学ばせてもらえる事になりました。
第1期生という事でプレッシャーもあるのですが、健康に気をつけて学んで来たいと思います。

壮行会の件ですが、温かいお心遣い本当にありがとうございます。幽霊ゼミ生の私の為にその様な会を催して下さるなんてとても光栄です!


私の予定ですが、1月22日以降は留学説明会が何回か入るかもしれませんが基本的に空いております。
出国は2月26日頃を予定しております。
夏休みに一度帰国の予定です。

Re: 帰洛の御挨拶と復刊ドットコムの御利益...

No.2991

野口先生・山田先生
おかえりなさいませ。永富さん同様、以前からつのる伊豆に行ってみたいという思いが増しました。

野口先生のご著書の復刊、第二論文集とともに、是が非でも!という気持ちです。
佐伯先生のご著書の書評は、指名をうけた時から、準備せねばと思いながら、他の報告やレポート等に追い立てられていて、しかも古代から近代までを見通された幅広さのため、なかなか進んでいません・・・

最後になりましたが、廣政さん、おめでとうございます!!

こちらにもご迷惑を…

佐伯真一
No.2993

 長村さん、お久しぶりです。
 何かお気の毒な立場にしてしまったようで…。
 私が言うことでもないかもしれませんが、あまりお気になさらないでください。
 さらに別件にそれて恐縮ですが、昨年(ではまだない3月)、ご一緒に旅行した際の成果なども生かした、『物語の舞台を歩く―平家物語』(山川出版)、年が明けて間もなく(2月頃には)出る予定です。また、出てから御礼を申し上げますが。
 昔、一生懸命コピーをとった角川・高田『源義経』といい、復刊・新刊とりまぜて、義経や『平家物語』関連本が続々刊行ですね。時期的にも内容的にも、私のものが最後尾になるのでしょうか(いや、時期が遅いのは、他にもまだあるのかも…)。

義経本

近藤好和
No.2994

佐伯さん>いえ、最後尾は私でしょう。今、四苦八苦。

義経本、付けたり 歳末のご挨拶.

No.2995

 いやいや、これから書こうという物好きもおりますから。
 
 それにしても、外は雪景色となりました。暖かいと思えば、突然の大雪。まさに内外とも(私個人にとっても)多事多難であった一年を象徴するようです。
 今年は、まさに激動の一年で、佐伯先生の仰った屋島・壇ノ浦旅行が、今年であったことが不思議に思われます。
 やむをえなかったとはいえ、父の重病、葬儀により、諸方面に様々なご迷惑をおかけいたしました。深くお詫び申し上げる次第です。
 野口先生とのお約束を辛うじて守れて、安堵いたいております。あんな原稿で何を言うか!とのお叱りが聞こえそうですが、そこは平にご容赦ください。
 学務、研究、執筆、学会関係、それに飲み会?で心身ともに飽和状態の時に、看病、葬儀が割り込んだのですから、精神の均衡さえも保てない状態となりました。
 今も心身ともに疲労困憊です。しばらく隠遁して充電します―といいたいところですが、現下の大学、学界情勢を見るにつけ、そうもいっておられません。
 2月3日、色々な意味で興味深い書評会になりそうです。首を洗ってお待ちしております。
 長村君、何かと便利に仕事を押し付けてしまいました。まるで年預みたいでした。でも、年度中にきちんとするべきことがありますね。雑務は今後しばらく、免除いたします。その代わり、ちゃんとした成果があらへんかったら、ただでは済まへんぞー。

 今年お世話になった各位に心より御礼申し上げます。
 野口先生はじめ、皆様にとって、来年が良き一年となりますことを心より祈り上げております。
 

歳末の御挨拶。

No.2996

 元木先生、御丁寧な御挨拶をたまわり、恐縮いたしております。御高論は「福原遷都論」「平氏軍制論」などで画期的な意味をもつものと思います。御無理を申し上げたことにお詫びを申し上げると共に感謝の念を新たに致しております。
 
 『古代文化』福原特輯号については、全体の原稿が集約された上でまとめられる巻頭の特輯設定の意図について述べる部分などを除いて、ほとんどの原稿が揃いましたので、予定通りに刊行できるものと思います。執筆下さった皆様にあらためてあつく御礼を申し上げます。

 なお、歳末にあたり、当ゼミメンバーならびに日頃当ゼミに御支援を下さっている方々、また、佐賀県小城町の町長さん・町立歴史資料館の古庄さん・村岡総本舗の皆様をはじめ、伊勢・北九州の二度のゼミ旅行の際にいろいろお世話になった各地の方々にも、あつく御礼を申し上げたいと思います。
 このHPを愛読(愛覧?)下さっている皆様ともども、良いお年をお迎え下さい。

皆様よいお年を!

No.2998

本年もまた、野口先生はじめ皆様方には大変お世話になり、ありがとうございました。いろいろな勉強をさせていただきましたが、中世嵯峨と福原京という、ふたつの中世都市の姿を追究できたことがなによりの成果でした。来年はそうした勉学の成果をぼつぼつご披露できる予定です。ともあれ、来年もまたなにとぞよろしく御指導のほど、よろしくお願い申し上げます。

>元木先生  本年はいろいろと大変だったと思います。御父君様のこと、つつしんでお悔やみ申し上げます。その中でも次から次へと精力的に研究を公表されておられる姿に感嘆することしきりです。御高著『保元・平治の乱を読みなおす』石浜さんからお送りいただき、感謝しております。「福原遷都論」も楽しみにしております。

>野口先生  家内ともどもお世話になりっぱなしの一年でした。伊豆の温泉の効き目に驚嘆しております。来年は、元旦からまた原稿書きでバタバタし続けますが、どうかお見捨てなきよう、よろしくお願いもうしあげます。

それでは皆様、どうぞよいお年を!

Re: 帰洛の御挨拶と復刊ドットコムの御利益...

長村祥知
No.3004

佐伯先生
ご無沙汰しております。大変勉強させていただきました感謝も述べず、上のようなことを書き込んでしまい、失礼いたしました。
新著を刊行されるそうで、近藤先生・元木先生のものとともに、今から楽しみにしております。件の旅行の際にも雑談を通していろいろとご教示いただき、改めてお礼申し上げるしだいです。

元木先生
成果。・・・おそろしいかぎりです・・・