御著書について

No.9923

身延山大学の長又と申します。よく利用させていただいているのですが、以前の専門書2冊は復刊
される予定はないのでしょうか?いつも出向先の青学の図書館から借り出しているのですが、
手元においておければ、と思い、古本屋で探すのですが、ついぞお目にかかった事がなく・・・
 今年から、御成敗式目の訳注と、鎌倉北条氏の人物伝を、雑誌に連載してゆこうと思っております
ので、ご教示いただければと思います。いちおう日本氏研究会と、大阪歴史学会に入会しては
いるのですが、雑誌購読だけとなっています。ものぐさな性格でフットワークが重いもので

 論文集の復刊はなかなか厳しいと思います。

No.9924

 私信と存じますので、この場で御回答するのは如何かと思いましたが、復刊についての御要望は多くの方から頂いておりますので(復刊ドットコムなどを御参照下さいhttp://www.fukkan.com/vote.php3?no=26331)、ここに書かせて頂くことにします。

 論文集の復刊は、多くの方に自分の研究成果に接して頂けるわけですから、私も望むところです。いくつかの出版社の方にも御検討をお願いしたこともございます。しかし、内容もさることながら採算も合わない仕事になってしまうようで、残念ながら引き受けて下さるところはありませんでした。
 また、当方と致しましても、旧著の復刊となれば、現時点の研究水準とのすり合わせによる補説の執筆など、研究者として成すべき責務が生じます。そこに投じる時間的余裕もなかなか得がたいものがございますので、それなりの条件が必要になってまいります。

 一冊全てをコピー製本しておられる方もございますが、ときに古書店に出ることもございますので(私も気がついたときには、この掲示板でお知らせするようにしております。すぐ下に『坂東武士団の成立と発展』の情報を記したばかりです>>No.9920)。それを購入して頂くしか方法はないと思います。

 絶版本の入手は私も長く苦労するところですが、私の方法としては図書館で借りたものを一論文ごとにコピーしています。そうしますと、持ち歩いて電車内などで読んだり、書き込みも可能になりますので、便利です。ただ、後の保存には工夫が必要だと思います。
 電子書籍では、私にはまともな研究は出来そうにありません。

 それにしても、復刊について出版社から積極的にアプローチされるような、すぐれた内容の論文集をぜひ遺したいものと思う次第です。 

 『坂東武士団と鎌倉』が届きました。

No.9922

 本日は某誌編集会議に出席。家に帰ったら戎光祥出版から『坂東武士団と鎌倉』(中世武士選書15)が届いていました。月末に出るという予告が出ていたようですが、こんなに早く対面できるとは思いませんでした。

 1983年にかまくら春秋社から出版した『鎌倉の豪族Ⅰ』(鎌倉叢書3)のリニューアルです。しかし、面目は一新、図版もだいぶ差しかえました。索引の省略は残念ですが、新装開店を喜んでいる店主の気分です。

 30年前は千葉で高校の教員をしていました。あの頃は、忙しく諸事大変で、先がどうなるか分からない苦しい情況でした。しかし、体力とモチベーションだけはありました。いま思うに、それは何物にも代えがたい財産だったと思います。

 再刊のこの本。30歳になったばかりの若僧の書いたものであることを念頭にお読みいただければ幸いです。

 なお、再刊なので献本はしないつもりです。なにとぞ御容赦下さい。

【追記】 版元から御連絡を頂きました。全国の有名書店店頭には、25~26日に並ぶ予定とのことです。

四条烏丸の市場にて

No.9921

 昨日の史料講読会。また新たな問題提示に資する記述の発見があり、勉強になりました。
 続いてのイベント。最後の師範代による「所信表明」は心に響いたのではないでしょうか。幹事さんもありがとうございました。私の老耄の戯言は御寛恕の程。

 素人だろうと史料を知ろう。

No.9920

 明日Ⅲ講時の「教養科目」は中世の文献史料のお話。何をやるにも、歴史を知ることは必要ですが、その前提になる史料について、典籍・文書・記録に分けて解説したいと思います。
 教養科目ですから深入りは出来ませんが、世間に出回っている「歴史」の危うさを理解して頂ければ、それで十分。どう転びますやら。
 時間不足が懸念されますので、脱線しないように気をつけたいと、今は思っています。

 それが終わったら、『吾妻鏡』の講読会。その後にも重要なイベントがひかえておりましたね。

 ☆ 京都文化博物館時代の同僚で、現在は府立総合資料館におられる大塚活美先生より、御高論「暮らしと民俗」(『近江日野の歴史』第三巻)を御恵送頂きました。
 地に足のついた歴史研究の成果です。
 大塚先生に、あつく御礼を申し上げます。
 
☆ 東京大学史料編纂所の保立道久先生より、御高論「平安・鎌倉時代の災害と地震・山津波」(『HUMAN』Vol.3)と先生をはじめ9名の共著「編纂と文化財学-大徳寺文書を中心に」(『東京大学史料編纂所研究紀要』22)を御恵送頂きました。
 前者では授業で使いたくなるような史料が紹介されており、後者では歴史学の基礎研究に関する本質的な議論が展開されていて、勉強になりました。
 保立先生に、あつく御礼を申し上げます。

 【追記】 『坂東武士団の成立と発展』これは掘り出し物ではないでしょうか。
       http://www.book61.co.jp/book.php/O29072
       

地球の歩き方-本日の「基礎演習Ⅰ」-

No.9917

 今日は私の担当する「基礎演習Ⅰ」恒例の歴史散歩。幸いにも、すこし暑いくらいの好天に恵まれて、まぁ楽しく歩くことが出来ました。
 例によって豊国神社の階段で記念撮影を致しました。私は学生諸姉の真ん中。これでは態度が大きすぎるかな、端でしゃがんだ方がよかったかなと思ったのですが、後で写真を見てみると、私は態度ばかりか本当に図体が大きくなっている。これは、今後態度を改めるのみならず、減量につとめなければならないと思いました。
 ここで解散。でもほとんどの人が後白河天皇陵まで付き合ってくれました。おかしかったのは、説明版の前での話が終わったら、肝腎の御陵を参拝せずに、みんな帰ってしまったことです。
 それでも残ってくれた4人(おかげで名前を覚えることが出来ました-田中さん・辻本さん・富田さん・富永さん)と女坂を登り、途中にある以前「仮店舗」の逆さまみたいな名前(山本さんの御教示による)で、最近新装開店したカフェで一休みして大学に戻ったという次第。
 もっと疲れると思ったのですが、楽しく歩けたせいか、むしろ体調は良くなりました。もっとも、歩いたのはせいぜい7000歩くらいでした。ここ数年の間で、一日に一番歩いたのは一昨年のフィレンツェで、この記録は当分破れそうにありません。
 撮影した写真は、そのうちプリントアウトして、履修の諸姉にお配りしたいと思います。データは研究室のPCに保存しましたので、必要な方は研究室に来てコピーしていって下さい。 
 来週は、研究発表の順番を決めたいと思います。

 明日(16日)の「基礎演習Ⅰ」

No.9916

 「基礎演習Ⅰ」の履修者でメール送信が未だの人は、至急お願いします。

 16日の「基礎演習Ⅰ」は、大学周辺の歴史散歩。バス停の行き先案内などもしようと思います。

 <予定のコース>
 河合寛次郎記念館周辺の町屋→方広寺大仏殿跡→豊国神社→耳塚→国立博物館→三十三間堂→後白河天皇陵
 (時間不足の時、Ⅳ講時に講義のある人には途中離脱をお願いします。)

 13:00に共同研究室(L校舎3F)に集合。即、出発します。

 ◎ 研究所ゼミ生や上級生の飛び入り参加も歓迎です(学部不問)。記念写真を撮影したり、引率のお手伝いをお願いします。
 好天を祈るのみ。

 ☆ 灘中・高校の藪本勝治先生より、御高論「海を渡る源義経-貴公子の悲劇とその語り手の系譜-」(緒形康編『アジア・ディアスポラと植民地時代 歴史・文学・思想を架橋する』勉誠出版)を御恵送頂きました。
 近代における義経をめぐる言説の背景が論じられています。
 藪本先生に、あつく御礼を申し上げます。  

先達からの激励とアドバイス

No.9914

 ありがたいことに『紫苑』第11号をお読み下さった方たちから続々と御感想が寄せられていますが、その一つを御紹介。
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 岩田君の「武士論からみる中世前期・後期の分岐」は岩田君らしい優しさが感じられる。しかし、それでいて読み手を納得させる不思議な魅力ある文章だと思います。
 山本みなみさんの文は毎回意外性に富んでいて、話の切り口も鋭く、返り血も浴びない太刀筋で、「おぬし、なかなかやるな!」って感じです。次回は何を書くのだろうと楽しみです。
 滝沢智世さんの論文は上手くまとまっているのですが、なんとなく概説で終わってしまっているのがちょっと残念です。例えば、「「越後国人衆軍陣壁書」に関する一考察」とでも題して、壁書に名を連ねている国人の一人に光を当て、時代も鎌倉期まで遡り、生き残りの為の苦悩を跡付けてみるのも一案かもしれません。
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 ☆ 鶴見大学の平藤幸先生より、御高論「『平家物語略解』著者御橋悳言年譜稿」(『国文鶴見』47)ならびに御高論「藤原経宗の口伝-平家一門が学んだ公事・故実瞥見-」収載の小原仁編『「玉葉」を読む 九条兼実とその時代』(勉誠出版)を御恵送頂きました。
 平藤先生に、あつく御礼を申し上げます。
編集:2013/04/14(Sun) 00:12

新年度もがんばります-次回の『吾妻鏡』-

No.9915

 11号を迎えた『紫苑』も多くの方にお読みいただくことができてなによりと存じます。
 次回の『吾妻鏡』のご案内です。

 日時:2013年4月18日(木)午後3時頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:承元三年(1209)十一月十四日・二十日・二十七日、十二月一日・十一日・十三日・十五日・十七日・十九日の各条
     承元四年(1210)正月一日、二月五日・十日・二十一日、三月十四日・二十二日、四月九日・十九日、五月六日・十一日・十四日・二十一日・二十五日、六月三日・十二日・十三日・二十日、七月八日・二十日、八月九日・十二日・十六日、九月十一日・十四日・三十日、十月十二日・十三日・十五日、十一月二十二日・二十三日・二十四日、十二月五日・二十一日の各条
     承元五年(建暦元年、1211)正月十日、閏正月九日、二月二十二日、三月十九日、四月二日・十三日・二十九日、五月四日・十日・十九日、六月七日・二十一日・二十六日、七月四日・十一日、九月十二日・十五日・二十二日、十月十三日・十九日・二十日・二十二日、十一月二日・三日・四日・二十日、十二月一日・十日・十七日・二十日・二十七日の各条

 4月も木曜の午後、18日・25日に開催予定です。

 『吾妻鏡』講読会は基礎的な史料読解のニーズにも対応しておりますので、春まっ盛りの季節に何か新しいことを始めてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。

老いの身に負うもの重し春の夕

No.9913

 帰路、山科盆地で愛車を東に走らせながら、駄作を一句。

 昨日は「教養科目」の初授業。教室は満杯。最近は授業に出る前に履修登録をしてしまう学生が多いので、減る可能性は少ないとのこと。
 このところ、体調がすぐれないので一時間半の授業を立ちっぱなしでこなせるか心配でしたが、幸いにも、その心配は杞憂でした。体力的にはまだまだやれそうです。しかし、どうも気分的にさっぱりしません。授業後にとても充実した気分になれた時代もあったのですが・・・。ほんとうに、老いは負いだと思います。

 『吾妻鏡』の講読会は、時に雑談に花を咲かせながらも、毎回必ず、「これは使える」というような重要な記事を発見しています。かつて読んだことがあるのに、気がつかなかったのです。史料から事実を引き出すことの醍醐味はこういうところにあるようです。

 依頼されていた原稿をすっかり忘れていたの気づいて動転しているところに、別件の原稿依頼がありました。このところ、肝腎なことを忘れることが多い。昨夜、この掲示板に書き込もうとしていたことも忘れてしまい、思い出せません。しかし、昔はこうではなかったことは覚えています。

☆ 上横手雅敬先生より、御高論「『方丈記』管見」掲載の『學士會会報』第897号と先生が担当された京都新聞連載の「平家物語を読み解く」の33・41を御恵送頂きました。
 上横手先生に、あつく御礼を申し上げます。
 ちなみに、先般この掲示板で話題になった宇治と松殿家の関係については、上横手先生の御研究をしっかり学ばせて頂くことから勉強を始めなければならないでしょう。

☆ 鹿児島県歴史史料センター黎明館の林匡先生より、「「島津家由緒」と薩摩藩記録所-寛永から正徳期を中心に-」(『黎明館調査研究報告』第25集)を御恵送頂きました。
 林先生に、あつく御礼を申し上げます。

椅子が足りないほどの「基礎演習Ⅰ」開講

No.9911

 昨日の「基礎演習Ⅰ」。さすがに17名は多い。当初予定されていたJ304は狭すぎで、共同研究室への移動はやはり正解だったと思います。2回生の東城さん・東川さんにも参加してもらいましたが、これが新入生には一番役立ったのかも知れません。
 東城さん・東川さん、どうもありがとうございました。

 来週(16日)は年度はじめ恒例の大学周辺の史跡散歩。13:00に共同研究室に集合して下さい。資料配付の後、即出発します。
 ホテルの工事のために積翠園(平重盛の小松殿跡の苑池遺構?)を見られないのが残念ですが、代わりに河合寛次郎記念館周辺の町屋を見て、方広寺大仏殿跡→豊国神社→耳塚→国立博物館→三十三間堂→後白河天皇陵といったコースを予定しています。問題なのは所要時間です。Ⅳ講時に講義のある人には途中離脱をお願いするかも知れません。
 例によって、飛び入り参加も歓迎です。また、人数が多いので引率のお手伝いをしてくれる方も歓迎。
 好天を祈るのみ。

 佐伯真一先生から頂いたお手紙によると、青山学院大学文学部は今年度から全学年が青山キャンパスということになったので、たいへん賑やかであるとのことです。学部を卒業してからはや40年目。昔に戻りましたが、人同じからず。

 『坂東武士団と鎌倉』が校了となり、月末には刊行予定との情報があるとうかがいましたが、まだ私には直接の連絡は来ていません。平忠常の乱に関係する写真・地図を追加するに際して、そのチェックの依頼を頂いていたはずなのですが、その必要がなくなったので校了とされたのかも知れません。どんな本が出来上がってくるのでしょうか。

 研究所ゼミの史料講読会ですが、木曜日の午後が不都合だとか、『吾妻鏡』以外の史料を読みたいという方もおられるかも知れません。その場合は何人か仲間を集めて、時間について御相談下さい。漢文史料ではなく、『今昔物語集』や『平家物語』『愚管抄』などをじっくり読んでみるのも面白いかも知れませんね。

【追記】 古代学協会の2013年度古代学講座(前期)には、まだ定員に達していない講座もあるようです。     http://kodaigaku.org/study/koza-koenkai/kodaigaku-koza/2013/zenki/2013annai-zenki.html
  故・角田文衞先生の執務室が教室として使われているようですし、時間限定ながら協会所蔵の図書のある部屋を予習に使えるというメリットもあるとのことです。 

 ☆ 髙橋昌明先生より、御高論「高野山根本大塔領大田荘の始動と鑁阿の働き」(『学習院史学』51)を御恵送頂きました。
 高橋先生に、あつく御礼を申し上げます。
編集:2013/04/10(Wed) 23:20

桜の季節もいつしか過ぎ、葉桜の季節の『吾妻鏡』

No.9912

 ご案内が遅くなりまして申し訳ありませんが、明日も『吾妻鏡』講読会は開催致します。

 『吾妻鏡』講読会は基礎的な史料読解のニーズにも対応しておりますので、春まっ盛りの季節に何か新しいことを始めてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。

 日時:2013年4月11日(木)午後3時頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:承元三年(1209)十月十三日・十五日・十七日、十一月四日・五日・七日・八日・十四日・二十日・二十七日、十二月一日・十一日・十三日・十五日・十七日・十九日の各条
     承元四年(1210)正月一日、二月五日・十日・二十一日、三月十四日・二十二日、四月九日・十九日、五月六日・十一日・十四日・二十一日・二十五日、六月三日・十二日・十三日・二十日、七月八日・二十日、八月九日・十二日・十六日、九月十一日・十四日・三十日、十月十二日・十三日・十五日、十一月二十二日・二十三日・二十四日、十二月五日・二十一日の各条
     承元五年(建暦元年、1211)正月十日、閏正月九日、二月二十二日、三月十九日、四月二日・十三日・二十九日、五月四日・十日・十九日、六月七日・二十一日・二十六日、七月四日・十一日、九月十二日・十五日・二十二日、十月十三日・十九日・二十日・二十二日、十一月二日・三日・四日・二十日、十二月一日・十日・十七日・二十日・二十七日の各条

 4月も木曜の午後、11日・18日・25日に開催予定です。

 基礎演習Ⅰ&『吾妻鏡』講読会、そして『紫苑』11号の配付

No.9907

 昨日は現代社会学部新入生のガイダンスがあり、そこで今年度の基礎演習Ⅰのメンバーたちに初見参いたしました。総勢17名と大所帯。一回の授業で一報告というわけにはいかなくなりました。出身地は宮城県から宮崎県まで。でも、やはり滋賀・奈良などの関西圏の方が多いようです。一番近い人は京都の金閣寺の辺りから。もっとも、昨年度のメンバーには、自宅が大学と京都駅の間にあるという方もおられました。
 ちなみに、新一年生の諸姉、メール送信の件、お忘れなきようにお願い致します。

 ガイダンスに出ていたので、ゼミの史料講読会には30分ほど遅刻して参加。さっそく、『紫苑』11号と、その抜刷を配付。満田さんには、わざわざ受け取りに来て頂き、ありかどうございました。坂口君には郵送しましたが、入りきらなかったので、『紫苑』本誌はあと5部、追って進呈させていただきます。
 完璧を期したと思っていても、必ず見つかるのが校正漏れというやつです。すでに、2件を発見。後日、一括した正誤表をこの掲示板に載せるのも一案です。編集長の御判断にお任せいたします。

 すでに本誌を御覧下さった、ある著名な先生からは、「いつもながら力作がそろい、ゼミの充実ぶりが窺われた」、また「満田さんの労作、精緻な図面と相まって説得力があり、従来見落とされてきた御簾について、見直す必要を感じました」、あるいは「新鋭の池嶋、滝沢のお二人のデビューもお心強いことと思います」「常連の岩田、山本のお二人も小品ながら、鋭い切り込みで存在感を示したものと存じます」などといった嬉しい御感想を、頂いております。

 なお、ゼミ関係の皆さんやお世話になった方々で、お目にかかる機会の少ない方には、これから暇を見つけて順次発送させて頂きたいと存じます(結果的には一年がかりとなってしまうのではないかと思いますが)。

 また、管理人の鈴木君には例年の如く、HP上にアップロードして頂くようにお願い致しました。

 目下、スランプの上に新年度の諸用件が重なって執筆活動が停滞しており、各方面に御迷惑をおかけしていることと思いますが、しばし、御容赦の程、お願い申し上げます。

 【追記】
 ☆ 法政大学の古澤直人先生より、御高論「平治の乱における源義朝謀叛の動機形成-勲功賞と官爵問題を中心に-」(『経済史林』80-3)・「平治の乱における藤原信頼の謀叛-再評価と動機形成をめぐって-」(同 80-4)・「平治の乱の要因と12月9日事件の経緯について-河内祥輔氏の学説検討を手ががりにして-」(同)を御恵送頂きました。
 古澤先生に、あつく御礼を申し上げます。
編集:2013/04/06(Sat) 07:09

紫苑 11号アップロードしました。

No.9909

http://donkun.ath.cx/~sion/organ/
へ11号データをアップロードしました。

最近は、電子書籍端末も安くなっていますので、
電子化したデータで論文をたくさん端末に入れて、常に持ち歩く
というのも普通な使い方になっています。

縦書きの文献に対応していない(めくる方向が逆になってしまう)課題はありますが
調べたり読んだりするのは、だいぶ便利になってきました。


>野口先生
新入生ガイダンス関係が落ち着いたら、時間がとれそうですので
レーザープリンターの設定、もうしばらくお待ち下さい。申し訳ありません。

古い人間とお思いでしょうが・・・。

No.9910

 >鈴木君 お忙しい中、どうもありがとうございました。
  プリンターの方も、よろしくお願いいたします。

 これで、世界中の方が全号の『紫苑』を読めるようになったという訳ですね。おそろしい時代になったものでありますね。
 それこそ、世界各地の方々からの御批評・御感想をお待ち致します。ただし、日本語でお願い申し上げます。

 電子書籍ですが、私は「紙媒体」でないと頭に入りません。ペンや鉛筆で書き込んだり、付箋を貼ったりといった身体感覚が伴わないと、まったく達成感が得られません。そして、本物の日本史研究者は、毛筆で立派な文章が書けなければ様にならないと思っています。私の先生の世代は、みんなそれが出来て格好良かったです。

 日本史に限っての話ということになろうかと思いますが、論文を草稿の段階から、すべて手書きで書いたことのない人の文章というのは、どうも面白くないように思います。

 ☆ 熊本の工藤敬一先生より、御高論「竹崎季長を支えた長門守護代三井氏とその周辺」(『山口県史の窓』通史編中世)を御恵送頂きました。
 工藤先生に、あつく御礼を申し上げます。

 ☆ 樋口州男先生より、「長門探題の滅亡と「タスキ」氏」(『豊北の歴史文化誌 和海藻』28)を御恵送頂きました。
 樋口先生にあつく御礼を申し上げます。

 期せずして、鎌倉時代末期の長門国の歴史を学ぶことが出来ました。