『紫苑』第11号は、すでに納品されています。

No.9905

 『紫苑』第11号、研究室に届いております。早くみたい人、早々に抜刷が必要な方は、本日中に研究室まで。公式には木曜日のゼミの時間に配布します。

小椋佳さんと大河ドラマ原案

美川圭
No.9899

 3月27日に神戸を出港し、商船三井客船のクルーズ船にっぽん丸で対馬に行ってきた。前に対馬に行ったのは、岸俊男先生の退官する年の秋の研究室旅行だから、もう30年ぐらい前だ。正確な年をよく覚えていないのだが、そのときは元木先生ともご一緒だった。とにかく、大変懐かしかった。不思議なことに日本船が対馬に寄港することは、非常に稀なことで、このにっぽん丸も初寄港だったようである。対馬は韓国人観光客だらけであった。

 それはともかく、このクルーズにはシンガーソングライターの小椋佳さんが乗船していて、出港の夜にコンサートが船内で開かれたのである。私はどうもフオーークソングが苦手で、その手のコンサートには行ったことがないが、さすがに小椋佳さんともなると、その曲のいくつかはカラオケのレパに入っている(ちなみに元木先生も「愛燦々」がレパであったはずである)。客船のコンサートは無料なので、試しに聴きに行った。コンサートは邦楽伴奏によるユニークなもので、琴と尺八の若い人、それに坂田美子さんという琵琶奏者が加わっていた。最大の聴きものが、小椋さんのつくった曲ではなく、意外なことにこの坂田さんと小椋さんの2人による琵琶連弾「平家物語」であった。あの、那須与一の扇の的の場面である。これがよかった。

 終演後、ふらっと船内のバーに立ち寄ると、運良く小椋さんがマネージャーと2人で飲んでおられたのである。普通のコンサートでこういうことはありえないが、300人程度の乗船客しかいない閉鎖空間なので、こういうことがよくおこるのである。私は、先ほどのコンサート、とくに琵琶の連弾がすばらしかったことのお礼を申し上げた。そして、小椋さんも、今回のこれが目玉で、楽譜も読めず楽器もできない自分が(これ自体意外だが)ずいぶん練習したことをお話になり、ついつい話がはずむことになった。考えてみれば、小椋さんは東大法学部を出られた後、長く第一勧業銀行(現みずほ銀行)に勤められていたわけだが、退職後東大の大学院に入学、哲学の修士号を受けられたインテリである。
 私が身分を明かすと、酔いもあって、「平家物語」から、歴史の話、さらに美空ひばりのLPを作ったときの逸話に及んだ。小椋さんに話によると、美空ほどの歌手になると、必ず作詞家と作曲家がレコーデイングに立ち会い、曲の不具合などをその場で修正するそうである。ところが、当時小椋さんは現役の銀行員であったためそれができなかった。ある日、美空が「あら、曲をつくった小椋さんという人は来ないのね」というので、誰かが「おつとめの方なので」と答えると、美空は「刑務所に入っているのね」ということで、あまりの世界の違いにびっくりしたそうである。
 そこで小椋さんが「大河ドラマの原案って、歴史の教授が書かれているんですよね」と言われるのである。私は「時代考証のことですか」と去年の高橋昌明・本郷和人両先生の顔を思い浮かべながら答えた。すると「いえいえ、そうではなくて、脚本家の元本、つまり原作にあたるもののことですよ。私、本郷の東大大学院に行っていたとき、哲学の教授から、飲んでいるとき、具体的にその先生のお名前を聞いたのですけれど。内緒だけどということでタイトルにも出てこない」と言われて、具体的な名前を挙げられた。それは、高橋・本郷先生ではなく、よく知られた某先生のお名前であった。「その方、中世が専門の筈ですが、最近の大河って中世は稀ですが」と答えると、「いやいや幕末ものでも、ここのところずっとその教授だという風に聞きましたが」というのです。まったく、小椋さんからこんな話を聞くとは思わなかった。小椋さんも、歴史学界では有名な話だと思っていたらしく、私が知らないのが怪訝そうであった。というよりも、この話は私だけが知らないのかも、とこちらが不安になったぐらいなのである。

謹賀新年度

No.9900

 当ゼミ古参メンバーの間で「4月1日の男」として畏れられている美川先生。この日には久方ぶりの御登場。嬉しい限りです。
 
 対馬・壱岐。私も刀伊の入寇や元寇の遺跡を訪ねて、レンタカーで走り回った記憶がございます。対馬では安徳天皇の墓なる史跡にも。

 ところで、今日は年度の初日。元日です。進学、就職、そして、同じお仕事であっても異動になった方も多いと思います。在学のみなさんは進級ですね。
 当ゼミの出身者にも、今日から出版社の正社員や公立高校の教諭としてスタートした方がおられます。同学の日本史研究者には、博物館や美術館から大学にうつる方がいらっしゃいますし、私の高校教員時代の年少の同僚の中には、とうとう校長になってしまった方もおられます。
 いろいろ感慨深く、思い尽きざるものがございますが、諸姉兄の新天地でのさらなる御活躍を祈念するばかりです。

 ☆ 昨年、公開講座で御講演を頂いた埼玉学園大学の服藤早苗先生より、御高論「童女御覧の成立と変容-平安王朝五節儀のジェンダー眼差し-」の収録された小嶋菜温子・倉田実・服藤早苗編『王朝人の生活誌』(森話社)を御恵送頂きました。
 服藤先生に、あつく御礼を申し上げます。

 ☆ 愛知学院大学の福島金治先生より、西岡芳文・瀬谷貴之・永村眞・福島金治・渡辺智裕・若林繁「福島県いわき市長福寺本尊地蔵菩薩坐像と納入文書-概報-」掲載の『金澤文庫研究』第330号を御恵送頂きました。
 納入文書の紙背は女性の手になる書状で、とても興味深い内容。今後の研究の進展が俟たれます。 
 福島先生に、あつく御礼を申し上げます。

春の除目

No.9897

 人事の情報が東西各地から飛び込んでまいります。
 本日の午後は新幹線で名古屋まで往復の旅。車窓の桜は東に行くほど満開が多くなっていくようでした。いま、極楽浄土は東方にあるのかも知れません。 

 ☆ 帝京大学の木村茂光先生より、御高論「大蔵合戦再考-一二世紀武蔵国の北と南-」(『府中市郷土の森博物館紀要』26)を御恵送頂きました。
 木村先生に、あつく御礼を申し上げます。
 武蔵の武士団については、京都からも発言の余地が多々ありそうに思います。

 ☆ 先般、ゼミ例会で御報告を頂いた大田壮一郎先生より、御高論「聖一派永明門派の伊賀進出と鎮西得宗庶流家-伊賀安国寺前史-」(『鎌倉遺文研究』30)ならびに「安国寺・利生塔の設置と地域・守護-伊賀国を事例に-」(『佛教史研究』48)を御恵送頂きました。
 すばらしく精力的な御研究。
 大田先生に、あつく御礼を申し上げます。

 ☆ 長野県伊那弥生ケ丘高校の花岡康隆先生より、御高論「鎌倉期信濃村上氏についての基礎的考察」(『法政史学』79)を御恵送頂きました。
 最近、元木泰雄先生が注目された河内源氏頼清流の流れを汲む村上氏に関する考察。
 あまり顧みられることのなかった拙論「後白河院と清和源氏」(古代学協会編『後白河院』)を注に取り上げて下さったのは嬉しいことでした。
 花岡先生に、あつく御礼を申し上げます。
 
 ☆ 東北大学の佐倉由泰先生より、御高著『『大塔物語』をめぐる知の血脈』(科研報告書)を御恵送頂きました。
 史学の立場からすると、これまた、中世の信濃武士団を考える上の重要な資料となりそうです。
 佐倉先生に、あつく御礼を申し上げます。

明日になる直前の明日の史料講読会に関する緊急連絡

No.9894

 今日は「西八条」に出かけておりました。

 明日の『吾妻鏡』講読会ですが、共同研究室を宗教部の会議で15:30まで使用致しますので、集合は教授室ということにさせて頂きます。会議終了次第、共同研究室に移動します。急な変更で申し訳ありません。
 
 また、『紫苑』第11号の納品は、印刷屋さんの事情で、残念ながら明日には間に合わない模様です。

 ☆ 国立歴史民俗博物館の近藤好和先生より、御高論「『洛中洛外図屏風』歴博甲本にみえる内裏とその行事」(『国立歴史民俗博物館研究報告』178)を御恵送頂きました。
 近藤先生に、あつく御礼を申し上げます。

新年度の『吾妻鏡』

No.9895

 本日は2012年度の最後でした。また4月以降の新年度もよろしくお願い致します。
 『吾妻鏡』講読会は基礎的な史料読解のニーズにも対応しておりますので、春の訪れを感じさせる季節に何か新しいことを始めてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。

 日時:2013年4月4日(木)午後3時頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:承元三年(1209)五月十二日・十五日・二十日・二十三日・二十八日、六月十三日、七月五日・八月十三日、九月二十九日、十月十日・十三日・十五日・十七日、十一月四日・五日・七日・八日・十四日・二十日・二十七日、十二月一日・十一日・十三日・十五日・十七日・十九日の各条

 4月も木曜の午後、4日・11日・18日・25日に開催予定です。
編集:2013/03/28(Thu) 20:18

『紫苑』はおあずけだが、大ホームランが飛んだ日。

No.9896

 今日のゼミ。『紫苑』が届かず残念でしたが、山本さんが特大の満塁ホームランを放ちました。

 これは多くの先学も気がつかなかったか、気にとめることのなかった重大な発見。見つけられたのは、山本さんのもつ、「史眼」(歴史に対する眼力)というやつでしょう。もとより、日々史料をしっかりと読みこなしている人のみに与えられるパワーだと思います。
 論文になって発表されるのが楽しみです。
 諸君よ!「なんだ、なんだ」などと、問い詰めるようなことをせずに、ただお静かに論文の発表をお待ちください。

 『紫苑』第11号ですが、来週には確実にお渡しできるはずです。
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 ◇ 『紫苑』第11号目次◇

【論文】
  「平安宮内裏における御簾の用法」
          ・・・・・・・満田さおり(京都大学大学院工学研究科DC、本学大学院家政学研究科MC修了)

【研究ノート】
  「史料上に見る富木常忍」・・・・・池嶋美帆(本学文学部史学科3回生)
  「守護代長尾氏の越後支配の展開と中央の権威」・・・滝沢智世(同)

【研究余録】
  「武士論からみる中世前期・後期の分岐―吉田賢司氏『武家編制の転換と南北朝内乱」に接して―」
           ・・・・・・岩田慎平(関西学院大学・立命館大学非常勤講師、当研究所共同研究員)
  「『英雄』小考」・・・山本みなみ(京都大学大学院人間・環境学研究科MC、本学文学部史学科卒)


 「文観弘真関係文献目録稿」
   ・・・・・・坂口太郎(京都大学大学院人間・環境学研究科 DC、高野山大学密教文化研究所受託研究員)

【活動記録】 
   *************************************************

 岩田君が書いてくれたように、四月からの『吾妻鏡』講読会も毎週木曜日15時からということになりました。京都女子大学以外の院生・学部生の諸君でも、大歓迎ですから、遠慮なくお出かけ下さい。
 なお、詳細は当方(上の名前をクリック)あるいはゼミメンバーにお問い合わせ下さい。 

 ああ、無精!

No.9891

 校正ゲラ一冊分、返送しました。1983年にかまくら春秋社から出版された『鎌倉の豪族Ⅰ』が、『坂東武士団と鎌倉』というタイトルで戎光祥出版からリニューアル刊行されます。4月半ばから5月上旬には出して頂けるとのことです。

 さて、さらに月末までに原稿2件。そういえば、『芬陀利華』もありました。
  「座業のわれ、ただ太りゆくのみ」。嗚呼! 次回公開は『ウェストサイズ物語』です。
 
☆ 千田稔先生より、新刊の御高著『古事記の宇宙-神と自然』(中公新書)を御恵送頂きました。
 千田先生に、あつく御礼を申し上げます。

 ☆ 清泉女子大学の清水由美子先生より、先生が研究代表者をつとめられた科研『軍記文学における〈中央〉と〈地方〉に関する多角的研究』の研究成果報告書を御恵送頂きました。
 「源為朝」「鬼界島」「源義親」「廻心房真空」といった、私をワクワクさせる固有名詞を含む論文が盛りだくさんで、有り難い限りです。
 清水先生に、あつく御礼を申し上げます。 
編集:2013/03/24(Sun) 00:06

はなやいだ街で『吾妻鏡』探すつもりだ-次回の『吾妻鏡』-

No.9892

 前回は「君のひとみは10000ボルト」についてさまざま角度から議論しましたが、次はなにがいいでしょうねぇ。「木綿のハンカチーフ」(太田裕美、CBS・ソニー、1975年)とかでしょうか。

 また、28日は『紫苑』の11号のできあがる予定でしたね。楽しみにお待ちしたいと思います。

 日時:2013年3月28日(木)午後3時頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 野口先生の教授室
 範囲:承元二年(1208)十一月十四日、十二月十四日・十六日・十七日・十八日・二十日・二十六日の各条
    承元三年(1209)二月十日、三月一日・二十一日、四月十五日、五月五日・十二日・十五日・二十日・二十三日・二十八日、六月十三日、七月五日・八月十三日、九月二十九日、十月十日・十三日・十五日・十七日、十一月四日・五日・七日・八日・十四日・二十日・二十七日、十二月一日・十一日・十三日・十五日・十七日・十九日の各条

 4月以降の予定も現在調整中です。

 『吾妻鏡』講読会は、春休み中は木曜日に開催しております。
 基礎的な史料読解のニーズにも対応しておりますので、春の訪れを感じさせる季節に何か新しいことを始めてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。
編集:2013/03/28(Thu) 04:46

受験生ブルースの世代

No.9893

 「木綿のハンカチーフ」だったら、「なごり雪」ですね。ただし、懐かしいのはそれより古い時代のもので、ブロードサイドフォーの「若者たち」とか、岡林信康の「友よ」。はしだのりひことクライマックスの「花嫁」など。
  1960~70年代、京都はフォークソングでも聖地でした。

 あの頃、東京は新宿の西口広場でフォークゲリラに参加していた世代が、いま企業の幹部になって就活の面接にあたったりしているわけですから、世の変転は面白い。長生きは三文の得。

 このところ、寒暖の差が激しいためか、すっかり体調を崩してしまい、本業の方は停滞中です。申し訳ありません。

 京都駅は観光客で溢れていますが、京都の桜は満開まで今しばらく。
 そういえば、今日は京都大学の卒業式でしたね。

 背水の陣

No.9889

 岩川さん、書き込み>>No.9888ありがとうございました。
 鹿児島には、ぜひまた押しかけさせて頂きたいと思います。


 はるか30年以上前に書いた本が再刊されるので、その校正にあたっています。まさしく、30年前の自分との対話です。執筆していた当時の状況も思い起こされます。あんな中で、よくこれだけのものが書けたものだというのが実感です。モチベーションといい、記憶力、体力といい、すべてが若さの賜物。

 昨日のゼミの時間にも申し上げましたが、将来やりたいことがあるのに、今の環境でそれが出来ないと悩んでいる若者は、背水の陣を敷いて敢えてそれに立ち向かうに如かず。これをやって、背後に水没した人は、私の知人には一人もいません。

 ☆ 駒澤学園女子高校の根本隆一先生より、御高論「『門葉記』所収の承平・天慶の乱関係記事」掲載の『日本歴史』778号を御恵送頂きました。
 根本先生に、あつく御礼を申し上げます。

 元木泰雄『治承・寿永の内乱と平氏 敗者の日本史5』が出ました。

No.9886

 下記>>No.9885、経理補助の職員募集についての御連絡については、しばらくの間お待ち致しますので、お心当たりの方は宜しくお願い致します。

 ところで、本日、嬉しい頂きものがございました。
 元木先生の御新著『治承・寿永の内乱と平氏 敗者の日本史5』(吉川弘文館)です。 『平家物語』によってイメージ化されてしまった必然的ともとれる平氏滅亡の過程を、歴史学の立場から再検討し、平氏軍制や平家一門の結合のあり方を最新の研究に基づいて一般に還元した成果です。やはり、事実は面白い。「事実は小説よりも奇なり」と言いますが、元木先生による内乱史は『平家物語』より面白い。
 近年、内乱期の事実解明は進んでおりますが、それは各ジャンル、地域バラバラでしかありません。それを、有機的に総合化し、流れとして理解できるように叙述して下さっているのが元木先生だと思います。
 一地方、一氏族に偏した私の枝葉末節な研究成果も、元木先生が全体の中に正当な位置づけをして下さる。そのことで、自分自身の研究の意味を悟らせていただくということは屡々経験することです。
 この本は多くの方にお読み頂きたいと思います。
 御恵送下さった元木先生に、あつく御礼を申し上げます。

 それにしても、元木先生の旺盛な出版活動には脱帽するしかありません。高度な御研究を進めながら、それを即社会に還元されている。とても真似の出来ることではありません。 そして、いよいよ元木プロジェクトの完成も近づいています。
 先生の御編になる『中世の人物 京・鎌倉の時代』第一巻『保元・平治の乱と平氏の栄華』(清文堂出版)>>No.9784の刊行です。

人事異動の季節 付 東京での求人情報

No.9885

 >>No.9882でお伝えしたSNSの書き込みは、やはり徒労となってしまったようです。指示通りに書き込んだつもりなのですが、どうしてなのだろう。私にとって、IT化によって無駄にしてしまった時間は途方もないものがあります。
 年度がかわる時期なので、ゼミの紹介も効果的かと思ったのですが、残念です。そのうち、どなたかにお願いしたいと思います。そういえば、フェイスブックというのも、たくさん情報が送られてはくるのですが、対応の仕方がサッパリ分からないし、こちらの欲しい情報は得られません。こういうものの使い方は、みなさん、何処で学んでいるのでしょうか?
 しかし、翻ってみると、そんな私がこの掲示板に書き込むことが出来るのは不可思議千万と言えなくもありませんね。

 ところで、3月は人事異動の季節。いくつか、研究者仲間から朗報が寄せられております。やはり、世の中、「見る人は見ている」のだな、と思ってしまいます。
 そんな時期ですから、職場で急にポストが空いてしまって、急いでその補充をしなければならないという事態も発生しているようです。

 ちなみに、私の親友の税理士事務所でも、急に経理補助の職員を募集中です。簿記3級程度の知識のある人を採用したいとのことです。
 私的な話で恐縮すが、この職場の良さについては私が保障しますので、もし適任者がおられましたら、自薦他薦を問わず早急に私まで御連絡下さい。場所は東京の池袋です。
 私が千葉で高校の教員をしていた頃や前任の松戸の大学で御縁のあった皆さんには、とりわけ宜しくお願いを申し上げる次第です。

 岩田君、博士学位受領おめでとうございます。

No.9883

 当ゼミの師範代、岩田慎平君が関西学院大学より博士号(歴史学)を授与されることとなり、本日その学位記の授与式がありました。
 着実な努力の結果。心よりお祝い申し上げます。
 岩田君は姿形ばかりでなく、生き方もスマートなので、学問研究に立ち向かう悲壮感のようなものを周囲に感じさせませんが、大変だったことと思います。

 最近、大学院に進学する人は増えましたが、さすがに博士号を授与される人はごく少数であり、とくに人文系では並大抵の努力だけでは取得が困難だと思います。博士の学位というのは、世俗にある価値基準の外にあるものなので、日常生活の場での評価は受けにくいかも知れませんが、今後、矜持をもって活躍して頂きたいと念じています。

 世界的にいえば、学位の有無は研究者の序列の指標で、これは大変シビアなものがあります(ミスターとドクターとでは一般社会でも扱いが大違い)。海外で長く研究生活を送られた故角田文衞先生が、平安博物館の教授会でメンバーを指名するときに、学位のある研究者に対しては「○○博士」と、お呼びになっておられたことが思い出されます。 
 今日の日本では、グローバリーゼーションが声高に叫ばれていながら、諸外国で普遍的なドクターに対する評価が行われていないのは、まさに経済活動にしか価値基準を置かれていない社会状況の反映といえるのかも知れません。

 後輩諸姉兄も、学問の世界に身を投じたからには、努力を楽しみながら「博士」をめざして下さい。
編集:2013/03/16(Sat) 15:39

授与していただきました

No.9884

 野口先生、ご丁寧な御祝詞をいただきましてありがとうございます。

 昨日、関西学院高中部礼拝堂で行われました学位授与式で博士学位記を授けていただきました。
 大学院に進学したとき、博士の学位を取得できることなど明確に思い描くことができていたわけではありませんでした。非力非才の私にこれまで辛抱強くご指導いただきました諸先生方、ご支援いただきました全ての方々に心より御礼申しあげます。
 学位にともなう責任を感じながら、少しでも多くの人々のお役に立ち、「博士」に対する認識の向上に僅かばかりでも貢献できれば幸甚です。

 ついでに、次回の『吾妻鏡』のご案内です。

 日時:2013年3月21日(木)午後3時頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:承元二年(1208)七月五日・十五日・十九日・二十日、八月二十日、九月三日、十月十日・二十一日、十一月一日・十四日、十二月十四日・十六日・十七日・十八日・二十日・二十六日の各条
    承元三年(1209)二月十日、三月一日・二十一日、四月十五日、五月五日・十二日・十五日・二十日・二十三日・二十八日、六月十三日、七月五日・八月十三日、九月二十九日、十月十日・十三日・十五日・十七日、十一月四日・五日・七日・八日・十四日・二十日・二十七日、十二月一日・十一日・十三日・十五日・十七日・十九日の各条

 3月は21日・28日に開催予定で、4月以降の予定も現在調整中です。

 『吾妻鏡』講読会は、春休み中は木曜日に開催しております。
 基礎的な史料読解のニーズにも対応しておりますので、春の訪れを感じさせる季節に何か新しいことを始めてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。

 学位の取得を一区切りとして、更なる精進に努めたいと思います。
 今後とも皆さまからのご指導・ご鞭撻のほど、よろしくお願い申しあげます。

時代に迎合してSNSなるものに、書き込んでみました。

No.9882

 今日は京都女子大学の卒業式です。
 幸いにも春日和。

 ところで、卒業生もふくめた本学関係者対象のSNS「ずっと京女、もっと京女。」http://www.kyoto-wu-sns.jp/があるのは、すでにご存知だと思いますが 、そのコミュニティの作成に、これまでは事務局の承認が必要でしたが、その承認なしでも作成してよいということになりましたので、書き込んでみました。ただし、うまくいっているかどうかは分かりません。
 書き込んだ段階では、メンバー1人の表示になっていて、寂しい限りですので、在学生・卒業生を問わず参加して頂ければ幸いであります。
 
 >鈴木くん 時間がとれたらプリンターの件、宜しくお願いいたします。

 >『吾妻鏡』講読会出席者の皆様 「君の瞳は10000ボルト」、ギター片手に練習しております。
     ジャイアンのように聴かせやしませんから、ご心配なく。