あけまして、おめでとうございます。
年頭に元木先生からのメッセージを頂くことが出来て、「今年は春から、縁起がいいわい」の心持ちであります。
6月の公開講座
>>No.8957、お引き受け頂いて本当に有り難うございました。研究所主催の市民向け公開講座という性格から、「高い研究水準」と「社会還元」の両立をはかりうるテーマと、それに相応しい講演者への御依頼という点において、毎年考えさせられるところがございますが、今年は本当に期待するところ大きいものがございます。 多くの聴講者が全国からお集まりになることと思います。何卒、宜しくお願い申しあげる次第です。
元木先生の御著書『河内源氏』のベストセラー席巻は、やはり良い本は売れるということを世に示してくれたものと思います。近年、出版界では、あまり内容の伴わないような本が濫造されて、長く伝えられるような名著が生まれにくい状況が続いておりますが、こうした市場原理的な営為は、学問・研究ひいては文化の発展そのものと相容れないことだと思います。元木先生の御著書がベストセラーになっていることは、良いものはのこり、淘汰されるべきものは淘汰されてゆくことになるという見通しの正しさを示してくださったものと受けとめております。
お世話になった編集者の方から頂いた年賀状には「暴風が過ぎ去ったのちに残っているのは、限られた本物の本、本物の編集者、本物の出版社だけかもしれません」とありましたが、まさにその通りだろうと思います。
本の出版は、矜持ある編集者、文化の担い手たる信念に支えられた出版社によって行われると、著者としてもおおいに勉強・啓発させられるものです。私も昨年、そのことを存分に体験することが出来ました。
今年も何冊かの著作に取り組みたいと思っておりますが、それと並行して、各方面から御評価をいただいているにもかかわらず、図書館などでもなかなか目にすることが出来ない私の処女論文集である『坂東武士団の成立と発展』(弘生書林、1982年)の復刊を目指してみようかと考えております。
私本人に対する直接の要請のみならず、復刊ドットコムでも、そこそこの投票を頂いているようですし、昨年末にも、ある著名な研究者から丁寧なお勧めをいただきました。
すでに刊行から30年ほども経過しているのですが、実証的成果として自治体史の執筆などでお役に立つところも多いようで、修正すべき点や新しい研究成果について補注を加えれば、まだまだお役に立てるところもありそうです。
(と、こんなところにでも記しておけば、復刊を検討してくださる出版社もあろうかと思います。ちなみに、この本の版元はすでに解散しておりますので、権利面での問題は発生しないと思います。)
研究室旅行のお話もありがとうございました。充実した御見学の様子、羨ましく存じました。
当方のゼミは、このところ定期的なゼミ旅行の実施をはかれずにおります。
元木先生の研究室にはすでに当ゼミの出身者が複数おられ、新年度にも新たに加えて頂くことになりますから、先輩との交流という効果もあり、もとより本当の研究のあり様を実地に学ばせて頂く意味からも、もし可能であり、お許し頂けるのなら、ゼミとして旅行への御同行を検討させて頂ければ幸いとするところです。
いずれに致しましても、本年もさまざまなところで、お世話になることと存じます。
ゼミのメンバー共々、宜しくお願い申しあげる次第です。