平先生と坂井先生にお願い致しました

No.7758

 ◇ 来年度の公開講座(6月25日予定)の講師は、平雅行先生と坂井孝一先生にお願い申し上げることになりました。今から楽しみです。詳細は追々告知させて頂きます。

 ◇ 京都文化博物館(三条高倉)2Fの歴史展示が、コンセプトから根本的にリニューアルされることになりました。これまでの歴史展示は12月5日までしか見ることができません。
 京都の博物館施設で、都市「京都」に関して、しっかりした通史展示を行ってきたのはこの展示室だけでしたので、従来のコンセプトを保ったままのリニューアルでなく、まったく異なった展示形態に変更されてしまうのはとても残念に思っています。
 この機に際して、在来の歴史展示に関係した、もと学芸員などによるギャラリートークが行われることになりました。私もこの歴史展示の担当者の一人ですので(1989年3月まで学芸第二課主任学芸員として在職)、「歴史展示『武者の世に』の構想」というタイトルでお話しをさせて頂くことになりました。12月2日(木)14時から歴史展示室においてです。

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 ところで、一昨日、山梨県立博物館で開かれた開館5周年記念「甲斐源氏の世界」は、おりしも台風14号が迫り来る中にも拘わらず、たくさんの方がお出でになられ、たいへんな盛況でありました。
 私の講演は、話の分量と展開に問題があり、甚だ不満足な結果になってしまいましたが、一緒に登壇させて頂いた講師の先生方や博物館の皆様にはたいへんお世話になり、とても充実した時間を過ごすことが出来ました。あつく御礼を申し上げます。

 翌日(昨日)は、歴研の例会報告をされた長村君と一緒に佐倉の歴博(国立歴史民俗博物館)で開催中の特別展「武士とは何か」を見学して帰洛致しました。
 ちなみに山梨県立博物館の館長の平川南先生は、佐倉の歴博の館長でもあられ、両所で御挨拶する機会を頂きました。
 
  山本君(>>No.7739)に続いて、八井君( >>No.7750)からも書き込みを頂きました。お二人とも、教育現場で御活躍中のようで嬉しい限りです。かれらと同輩の諸姉兄も、宜しければ近況をお伝え下さい。当ゼミの真骨頂は人のネットワークにあるのですから。

 ☆ 茨城大学の高橋修先生より、先生がその編集を指導され且つ執筆も担当されている『週刊絵で知る日本史1 長篠合戦図屏風』(集英社)を御恵送頂きました。
 高橋先生にあつく御礼を申し上げます。

十一月の『吾妻鏡』

No.7753

 いままで読んだ箇所の振り返りをやっているうちに十月は過ぎてしまいました。すみませんがもうしばらく振り返り続けたいと思います。復習も大事ですからね。

 日時:2010年11月2日(火)午後3時~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:前々回(10/5)お配りした史料を引き続き読みましょう。

 正元二年(文応元年、1260年)七月八日・十日・二十五日・二十六日・二十九日、八月六日・七日・十二日・十五日・十六日・十七日、九月五日、十月十五日、十一月十一日・十八日・二十一日・二十二日・二十六日・二十七日・二十八日、十二月一日・二日・十六日・二十日・二十一日・二十三日・二十五日・二十六日・二十九日
 文応二年(弘長元年、1261年)正月四日・十日・二十五日・二十六日、二月二十日・二十五日・二十九日、三月五日・十三日・二十日・二十五日、四月二十一日・二十三日・二十四日・二十五日・二十六日、五月一日・十三日、六月一日・三日・六日・十日・十八日・二十二日・二十三日・二十五日・二十七日・二十九日・三十日、七月二日・九日・十七日・十八日・二十二日・二十九日、八月二日・七日・十日・十二日・十三日・十四日・十五日、九月三日・四日・十九日・二十日、十月四日・二十九日、十一月一日・二日・三日・二十六日、十二月二日の各条

 毎週火曜日の『吾妻鏡』講読会は、参加者のみなさんの自主的な積極性によって支えられております。基礎的な史料読解のニーズにも対応しておりますので、秋から何か新しいことを始めてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。

伊勢の「平氏」から六波羅の「平家」へ

No.7732

 26日(火)のキャンパスプラザの講義ですが、いよいよ伊勢平氏から「平家」へと話しを進めます。

 学外からゼミに参加されている皆さんは、早めにお出でになって錦華殿で開催されている松尾大社に関する展示を御覧になるとよいと思います。たしか、会期は明日までであったと思います。私も、なんとか見に行くつもりです。

 ☆ 青山学院大学の佐伯真一先生より、御高論「〔書評〕樋口大祐著『「乱世」のエクリチュール 転形期の人と文化』」掲載の『説話文学研究』第45号を御恵送頂きました。この号、鳥羽離宮や建築史の関係など、歴史学ジャンルからも興味津々の内容です。
 佐伯先生にあつく御礼を申し上げます。

 ☆ 和歌山県の阪本敏行先生より、御高論「治承・寿永の内乱と紀伊熊野-『平家物語』などの関係諸本における熊野関係逸話の物語性と事実性-」掲載の『御影史学論集』35を御恵送頂きました。
 阪本先生にあつく御礼を申し上げます。

ご無沙汰しております。

山本陽一郎
No.7739

 ご無沙汰しております。福井の山本陽一郎です。
現在は小学校勤務で、3年生の担任をしております。と言っても、規模の小さい学校なので、3年生は1クラスで、7人しかいません。最初赴任した時TTかとおもっていたら、校長先生から「担任をしてくれますか?」と言われたので、大変度肝を抜かれました。でも何とかかんとかやっております。というか毎日が教育実習の日々です(泣)。毎日児童の指導などで勉強になる面が多いです。またイベントも多く、1週間があっという間に過ぎていきます。
 現在赴任先の学校は福井県越前町の織田という所にあります。織田は、そうあの織田信長一族の発祥の地です。また越前国の二の宮剱神社というのがあり、織田氏は代々そこの神官をしていたそうです。学校には「伊部」(いべ)という姓の人が多いのですが、元々は古代の祭司を司った忌部氏からきていて、織田しも含めて、その末裔だそうです。またこの剱神社には、「神護景雲四年(770)」の銘の梵鐘があります。おそらく神仏習合が奈良時代に認められる貴重な神社だと思われます。
 またこっちに戻ってきてあらためて分かったのですが、北陸は本当に真宗王国で、来年の親鸞上人の750回忌に合わせて、博物館やお寺で各種イベントがあります。
 北陸地方は、白山信仰や若狭地方や能登地方など、歴史的遺産の多いエリアが多く、暇を見つけては、見に行くようにしています。仕事で忙しくなったのですが、相変わらず書店の歴史書のコーナーはいつもチェックしています(最新の研究動向には付いていけてないですが)。仕事をして思ったのですが、野口先生にお会いした頃に、たくさんの歴史学の名著や論文などを紹介してもらって、読んでいた頃がなつかしく、本当に貴重な時間を過ごさせてもらったと思います。
 ところで、昨年の中学校で、国語の先生が、教科書を大型コピー機で印刷していたのですが、印刷機から出てくる文字が「八幡大菩薩」や「鏑矢」、「平家」などの文字が出てきたので、即座にその国語の先生に「『平家物語』の屋島の那須与一の場面ですね」と思わず言ったら、「なんで字だけで分かるの?」と驚かれました。職業病でしょうか?

>岩田さん
 『吾妻鏡』講読会を牽引していただきありがとうございます。
 岩田さんには、足を向けて眠れません。
 ところで、『草燃ゆる』がCSで全話放送したと聞いたのですが、本当でしょうか? 

「藤原利仁から織田氏まで」を目標に!

No.7740

 山本君、出てきてくれてありがとうございます。
 久しぶりですね。
 小学校3年生7人のクラス担任なんて、教育者の頂点にいるようなものです。
 織田氏発祥の地に勤務されているとは、奇遇ですね。中世後期も勉強せよと言う啓示なのかも知れません。「藤原利仁から織田氏まで」を目標に掲げて下さい。

 『吾妻鏡』の講読会は、今日も四時間ほど続けました。岩田君がしっかりリードしてくれています。時に、山本君の時代の話に花を咲かせることもあります。研究室の前では伊豆旅行の写真の中で、いつも山本君が微笑んでいます。

 後輩たちにも紹介したいので、御上洛の折は必ず訪ねてきて下さい。

 『草燃える』ですが、高校以来の親友から贈呈されたDVDを所蔵しております。さすがに永井路子氏の原作だけあって『吾妻鏡』の実写版の如しです。

 下に紹介した『歴史評論』の落合義明先生の論文は是非読んでみて下さい。手に入りにくかったら、コピーを送付しますので御連絡下さい。

ジェネラル芋粥の凱旋

No.7742

 山本さん、ご無沙汰しております。ご当地でのご活躍、祝着至極に存じます。どしどし職業病を炸裂させてください。僕は京近郊でひもじい思いをしてますから、福井の芋粥をたらふく食べさせていただきたいものです(僕はまったく五位に届かない身分ですが)。

 『吾妻鏡』の講読会は月曜から火曜に引っ越してしまいましたが、順調に継続中です。六年前は二俣川合戦の頃などを読んでいたのですが、いまは宗尊将軍の時代を読んでおります。

 大河ドラマ『草燃える』(1979年、NHK)は、昨年CSの時代劇専門チャンネルで放送され、今年も10月18日からまた時代劇専門チャンネルで再放送されているそうです。
 藤九郎盛長役は、ほがらかな武田鉄矢さんです。武田鉄矢さんは1991年の『太平記』では楠木正成役でしたが、役柄の違い(※武田さんは『草燃える』の直後に金八先生などもやっている)などに思いを馳せながら見るのもおもしろかったです。もちろん、考証のすばらしさなどは言うまでもありません。

 京都においでの際は、ぜひお立ち寄りください。

平安京・京都研究集会 第20回 御案内

No.7726

 世話人の「末席」を汚させて頂いているにもかかわらず、まったくお役に立っていない「平安京・京都研究集会」。せめて、開催告知のお手伝いが出来ればと思います。
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 ◇ 山田邦和著『京都都市史の研究』を読む―京都研究の方法と実践をめぐって― ◇

平安京・京都研究集会では、「検証 考古学が明らかにした古代・中世の京都像」の第2回目として、山田邦和著『京都都市史の研究』(吉川弘文館、2009年)をとりあげます(http://www.yoshikawa-k.co.jp/book/b35005.html)。
 同書で山田氏は、平安京成立期から戦国時代にいたる多彩な都市構造をとりあげ、巨視的に、また遺構論から京都の特性を解明しておられます。とりわけ「巨大都市複合体(コンプレックス)」の提案は多くの注目をあつめているところです。
 本集会では、考古学、文献史学の立場から本書を検証し、その成果と課題をうきぼりにしたいと考えています。単なる「書評」の枠を越え、山田氏が目指す学際的な京都都市研究の方法論について議論します。

  日時:2010年11月7日(日) 13:30~17:00
  会場:機関紙会館 5F大会議室
      京都市上京区新町通丸太町上ル東側。日本史研究会事務所の建物
  市バス「府庁前」バス停すぐ。
    地下鉄「丸太町」駅下車、2番出口より西へ、2筋目を北へ。徒歩6分
    http://homepage2.nifty.com/kikanshi-keiji/kaizyou.html

報告(評者);
 山本雅和氏((財)京都市埋蔵文化財研究所、日本考古学)「『京都都市史の研究』と京都の遺跡」
 仁木 宏氏(大阪市立大学、日本中世史)「京都都市史研究のなかの山田邦和氏 ―学際的研究のめざすもの―」
コメント;高橋昌明氏 (神戸大学(名誉教授)、日本中世史)
コーディネート;仁木 宏氏
   *著者・山田邦和氏(同志社女子大学)も参加されます。
    *山田さんの著書をお読みいただいてから参加いただくのが望ましいですが、お読みでない方にも十分理解いただけるように配慮します。
   *事前の申込不要。一般来聴歓迎。
   *当日、資料代をいただきます。

  主催  平安京・京都研究集会
電子メールにて今後の開催案内が必要な方は、事務局(山田、FZK06736@nifty.ne.jp)までその旨、お聞かせください。
集会案内のHP http://ucrc.lit.osaka-cu.ac.jp/niki/kenkyu/staff.html
  後援  日本史研究会
  問合先  平安京・京都研究集会事務局(山田方) 090-9697-8052

*以前の御案内では、第2回として堀内明博著『日本古代都市史研究』をとりあげるとしていましたが、諸般の都合で変更しました。御寛恕ください。

◆平安京・京都研究会 今後の予定
  ・2011年4月24日(日) 書評;仁木 宏『京都の都市共同体と権力』
     評者:久留島典子氏、河内将芳氏など
  ・2011年夏 「信長の京都」 -河内将芳『信長見た戦国京都』をめぐって-
  ・2011年秋 「上賀茂神社と社家町」 ―現地見学とシンポジウム―

来週の土曜日は・・・。

No.7721

 さて、来週の土曜日には下記のようなイベントがございます。

【その1】 歴史学研究会日本中世史部会例会
 日 時:10月30日(土)14:00~ 
 場 所:早稲田大学戸山キャンパス39号館第6会議室
 報告者:長村祥知氏(日本学術振興会特別研究員)
 報告テーマ:「承久鎌倉方武士小考」
 
【その2】山梨県立博物館開館5周年記念特別展
    「甲斐源氏―列島を駆ける武士団―」関連イベント
     http://www.museum.pref.yamanashi.jp/3nd_tenjiannai_10tokubetsu003.htm
     開館5周年記念講演会「甲斐源氏の世界」 
  講師:小笠原 敬承斎 氏(小笠原流礼法宗家)
      野口 実 (京都女子大学教授)
      守屋 正彦 氏(筑波大学教授)
  主催:山梨県立博物館、山梨郷土研究会、武田氏研究会
  日時:平成22年10月30日(土曜) 午後1時~5時
  場所:山梨県総合教育センター 大研修室(博物館となり)
    ※参加費、事前予約は必要ありません。
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 長村君の御報告は、武士論および中世前期政治史を専攻の方には是非お聴き頂きたい内容。
 私の講演のテーマは「東国武士団の中の甲斐源氏」。安田義定を中心にお話しするつもりでおります。
 なお、時間の都合で、当初の計画とは異なり、身延線ではなく、名古屋・塩尻経由で甲府に出ることに致しました。
 翌日曜日は(体調が悪くなければ)長村君と合流して歴博の特別展を見学する予定です。

 ● このところ、書類づくりで神経をすり減らし、耄碌がらみで諸事につけて腹の立つことが多く、そのうえ生活のリズムが不規則になっているために、胃腸の具合をさらに悪くしております。おつき合いの御遠慮、おゆるしください。

今日がダメなら明日がある。明日がダメなら

No.7719

 このところ、身の程もわきまえずに、授業中、「大学のあるべき姿」なんてことについて語らせて頂くことが多いのですが、ズバリと私の言いたいことを示した歌のあることを思い出しました。
 
 かつて、NHKテレビで放送されていた「ひょっこりひょうたん島」のなかで、同島大統領のドン・カバチョ(藤村有弘)が、志士(柳澤眞一)と歌った「大学とは」(すばらしい大学)がそれです。是非、You Tubeででも聴いてみてください。感動ものです。
 しかし、藤村有弘という俳優さんはよかった。まさに、ドン・ガバチョその人であったように思います。

 先日、久しぶりに八井君から来信あり。
 「いつか夏休みあたりに同窓会旅行(?)のようなものを企画できればいいですね。」
 とのことでした。

遅くなりましたが・・・

No.7750

名前を出して頂いたので、投稿します。何年ぶりだろう??

僕がゼミメンバーとして一番活動していたのは、2003年~2005年頃だったでしょうか。
とはいえ、専門が全く違うため、学術的な活動は全く参加できず、専ら“ゼミ旅行担当”だったわけですが。
そしてそのゼミ旅行も、自分が参加したのは2005年夏の「しろくまツアー」が最初で最後でした。
自画自賛するわけではないですが、本当に楽しい旅行で、5年経った今もあの頃のことが鮮明に思い出されます。
来年は九州新幹線が全通し、関西から鹿児島まで直通で行けるようになるので、同窓会的な雰囲気で
もう一度あの頃のメンバーで行けたらなぁ、と思ったりしました。
あるいは僕が手配したけれど行けなかった、鎌倉、佐賀、東京、伊豆なども行ってみたいところです。

野口先生から、現在はゼミ旅行が行われていないとお聞きしました。
現役ゼミメンバーの皆さん、手配のお手伝いくらいなら今もできますので、そのような話が出た折にはご一報ください。

山本陽一郎「北陸地方と比企氏」

No.7715

 火曜日のお昼過ぎ、霧島市教育委員会の重久淳一先生が研究室にお出で下さったのですが、ちょうどキャンパスプラザに出講中で、一足違いで行き違いになってしまいました。
 研究室のドアの取っ手に結びつけられていた、霧島市立隼人歴史民俗資料館で開催された特別展「海と城館が支えた祈りの世界」図録と関連事業として開催されたシンポジウムの資料などのお土産を拝受致しました。
 あとでお電話を頂きましたが、お目にかかれなかったのは残念。
 貴重な資料、おおいに活用させて頂きたいと存じます。ありがとうございました。

 忙しいので、予告をするのをすっかり忘れてしまいましたが、昨日Ⅴ講時の「基礎・教養科目」は、先週の七条町と西八条の話に関連づけて、「六波羅」をとりあげました。来週は、武士の呪術的性格について述べたいと思います。

 『歴史評論』の最新号(727号)は、12世紀の北武蔵の特集号で、東国武士に関する論文が掲載されています。中世前期の武士論専攻の方は必読。
 落合義明先生の利仁流藤原氏に関する論文は、かつて山本陽一郎君が『紫苑』第3号に発表された「北陸地域と比企氏-疋田斉藤氏の御家人化の背景-」(http://donkun.ath.cx/~sion/organ/sion_003.pdf)と併読すると面白いと思います。
 ちなみに、山本君は元気にやっているでしょうか?

 ☆ 青山学院大学の大橋直義先生より、新刊の御高著『転形期の歴史叙述 縁起 巡礼、その空間と物語』(慶應義塾大学出版会)を御恵送頂きました。本文だけで735ページの大著です。
 大橋先生にあつく御礼を申し上げます。 

 ☆ 同志社女子大学の山田邦和先生より、山田邦和・高木博志編『歴史のなかの天皇陵』(思文閣出版)を御恵送頂きました。
 山田先生にあつく御礼を申し上げます。

 ☆ 日本学術振興会特別研究員の小原嘉記先生より、御高論「東大寺大勧進円照の歴史的位置」(『史林』93-5)を御恵送頂きました。
 小原先生にあつく御礼を申し上げます。 

『吾妻鏡』をはじめた山本陽一郎氏

岩田慎平
No.7718

 たびたび話題にしたことがありますが、山本陽一郎さんこそ、火曜日の(※当時は月曜日の)『吾妻鏡』を創始された人です。その山本さんは元気にやっておられるでしょうか?
 その火曜日の『吾妻鏡』は、前回までに引き続き、過去に読んだ範囲の振り返りをもう少し続けたいと思います。

 日時:2010年10月26日(火)午後3時~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:前々回(10/5)お配りした史料を引き続き読みましょう。

 毎週火曜日の『吾妻鏡』講読会は、参加者のみなさんの自主的な積極性によって支えられております。基礎的な史料読解のニーズにも対応しておりますので、秋から何か新しいことを始めてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。

◇ 公開研究会開催のお知らせ ◇

No.7709

 本年度研究所共同研究の一環として、下記のように当ゼミの例会を兼た形で研究会を開催します。広く、報告テーマに関して関心を持たれる研究者・院生・学生の方たちの参加を期待致します。

 ・ 研究発表のテーマ: 「北条師頼と伊賀国平等寺の禅院化-得宗一門・守護・禅宗-」(仮)
 ・ 講師: 大田壮一郎氏(本願寺仏教音楽儀礼研究所研究員・龍谷大学等非常勤講師)
 ・ 日時: 11月27日(土)14:00~
 ・ 会場: 本学宗教・文化研究所共同研究室

 ※ 共同研究員および当ゼミ関係者以外の方で参加される方は、席数の関係上、当ゼミ関係者を通じて申し込まれるか、私に直接御連絡下さい。

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☆ 國學院大學の藤本正行先生より、新刊の御高著『本能寺の変 信長の油断・光秀の殺意』(洋泉社歴史新書)を御恵送頂きました。
 信長の発した「是非に及ばず」という言葉の意味が冷静に解釈されています。
 藤本先生にあつく御礼を申し上げます。

  ☆ 群馬県立歴史博物館の簗瀬大輔先生より、御高論「中世村落における平地林の機能と景観」(大間々扇状地研究会編『共同研究 群馬県大間々扇状地の地域と変遷-自然・考古・歴史・地理-』同会刊)を御恵送頂きました。
 簗瀬先生にあつく御礼を申し上げます。

出張報告の下書&「一件不落着~!」

No.7704

 16日の土曜日は中世戦記研究会がありました。会場は進学校として著名な開成高校。
 なるほど西日暮里の駅に隣接していて交通至便。廊下の書棚の中にある雑誌も大学の研究室の如しでありました。

 今回、『慈光寺本承久記』の輪読を担当されたのは、名編集者として知られる講談社の横山建城氏。「三浦平九郎胤義の遺児伝承の“近代的”受容」というテーマで、胤義の遺児伝承の形成、近世近代における地方の名望家・好事家による「勤王」をキーワードとした地域顕彰から歴史認識論にも及ぶお話しでした。

 研究発表は、清水由美子氏の「源平闘諍録と常陸平氏」と 藤本正行氏「『是非に及ばず』考―『信長公記』の読み方―」の二本。

 清水先生のお話しは、私の千葉氏・東国武士研究と関係深い内容で、しかも史実性について論じられたので、とても勉強になり、また、いろいろ発言させて頂きました。
 千葉大学関係の研究者が『源平闘諍録』について関心を持たれているということをうかがいましたが、さらなる成果の発表が楽しみです。

 藤本先生のお話しは、「是非に及ばず」という『信長公記』に所見する、本能寺の変に際しての信長の発言が、近年に形成された信長のイメージに整合された曲解に過ぎないことを見事に論証された内容でした。これは文献史学の研究者には痛いお灸。

 なお、今回の研究会は兵藤先生が御欠席だったのが、残念でした。

 東京に行っていつも思うのは人の多さですが、京都に戻ったら駅の中は東京以上の混雑ぶり。お土産物屋さんのレジにも列が出来ていて大変そうでした。
 この時期に京都で全国的な学会を開くのはやめた方が良さそうです。以前、日本史研究会が11月の連休に行われていたとき、会場の立命館大学から宇治の自宅に戻るのに、迂回を重ねた結果、3時間を要したことが思い出されます。

 出掛けている間に、たくさんのメールをいただきました。返信で一日かかりそうな有様ですので、緊急性のあるものから順次返信を致しております。しばしお待たせするかも知れませんが御容赦下さい。

 この掲示板への書き込みについては、岩田君に適切な対応をして頂きました。ありがとうございました。

 さて、明日のキャンパスプラザの講義ですが、「伊勢平氏から平家へ」というテーマでお話ししたいと思います。出席者は前回配付の資料をお忘れなく。

 目下、二ケタの数の論文査読に追われています。一度にこれだけ急いで読むと、頭の中は大混乱。

 科研の書類は、終わったと思ったら、却下でした。この時期は本当に落ち着きません。書類が手書きの時代には、こんな苦労はなかったのですが。  

やめられない、とまらない面白い説話集

No.7686

 このところ『吾妻鏡』でも『小右記』でも、講読会の際に説話集の話題で持ちきりになることがあります。とくに、山本さんは目下『沙石集』にハマっておられるようです。
 私も作者の無住について考えていることがあります。

 そこで、共同研究の資料としても必要であることから、岩田君からの御提案により、『沙石集』、『古今著聞集』(以上、岩波の日本古典文学大系)、『古事談』(新日本古典文学大系)の三冊を研究室に配架することに致しました。早ければ次(火曜日)の『吾妻鏡』講読会には間に合うということです。
 ほかにも必要な書籍があれば御提案下さい。
 なお、明日(金曜日)の『吾妻鏡』は例によって休会です。

 >共同研究員の皆様  本年度の中間報告と来年度の申請書、おかげさまで提出することが出来ました。

 ☆ 本年4月、国際日本文化研究センターの客員教授に就任された近藤好和先生より、御高論「布衣始について」(『日本研究』第42集)を御恵送頂きました。
 先年、当研究所の公開講座で近藤先生の御講演を聴いた諸姉兄は是非読んでおくべき論文です。さすがに日文研刊行の研究誌だけあって、図版はすべてカラーという贅沢な印刷です。
 近藤先生に、あつく御礼を申し上げます。

 ☆ 東京文化財研究所の津田徹英先生より、先生監修のDVD『知られざる神奈川と親鸞聖人』を御恵送頂きました。
 研究成果の還元の新しい方法として、学ぶべき点が多いと思いました。
 津田先生にあつく御礼を申し上げます。

 ☆ 日本放送出版協会の石浜哲士さんから、編集を担当された小田内隆『異端者たちの中世ヨーロッパ』(NHKブックス)を御恵送頂きました。
 石浜さんにあつく御礼を申し上げます。 

煩悩の海に漕ぎ出す舟-次回の『吾妻鏡』火曜日-

No.7688

 『沙石集』に登場する北条泰時の話は有名ですが、それ以外にも非常に興味深い話が多く含まれていることを最近になって知りました。そういうものも使いつつ、もうしばらく火曜日の『吾妻鏡』は過去の条文の振り返りを行いたいと思います。いちおう通常再開後の講読範囲も掲示しておきます。

 日時:2010年10月19日(火)午後3時~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:前々回(10/5)お配りした史料を引き続き読みましょう。

    正元二年(文応元年、1260年)七月八日・十日・二十五日・二十六日・二十九日、八月六日・七日・十二日・十五日・十六日・十七日、九月五日、十月十五日、十一月十一日・十八日・二十一日・二十二日・二十六日・二十七日・二十八日、十二月一日・二日・十六日・二十日・二十一日・二十三日・二十五日・二十六日・二十九日
    文応二年(弘長元年、1261年)正月四日・十日・二十五日・二十六日、二月二十日・二十五日・二十九日、三月五日・十三日・二十日・二十五日、四月二十一日・二十三日・二十四日・二十五日・二十六日、五月一日・十三日、六月一日・三日・六日・十日・十八日・二十二日・二十三日・二十五日・二十七日・二十九日・三十日、七月二日・九日・十七日・十八日・二十二日・二十九日、八月二日・七日・十日・十二日・十三日・十四日・十五日、九月三日・四日・十九日・二十日、十月四日・二十九日、十一月一日・二日・三日・二十六日、十二月二日の各条

 毎週火曜日の『吾妻鏡』講読会は、参加者のみなさんの自主的な積極性によって支えられております。基礎的な史料読解のニーズにも対応しておりますので、秋から何か新しいことを始めてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。