公開講座後の懇親会

No.6757

   懇親会の申し込み期日が近づいてきましたので、再度ご案内いたします。
    
   今年も公開講座終了後、講師の先生方を囲んだ懇親会(お食事会)を開催致します。
   人数にはまだ余裕がありますので、皆様ぜひぜひご参加下さい。

   日時:6月27日(土)18:30~(2時間程の予定)
   場所:まんぞうハーツ (京阪七条駅東すぐです)
      ※飲み放題付きコース料理
   
   お手数ですが、懇親会への参加をご希望される方は23日(火)までに山本(上記
   PCアドレスまたは携帯)までご連絡ください。
   参加人数の正確な把握が必要ですので参加を希望される方は必ずご連絡ください。
   よろしくお願い申し上げます。

歴史学入門講座の「安心立命」

No.6758

 公開講座を6日後に控えた21日、歴史学入門講座でお話しをさせて頂きました。
 不十分な点、勇み足な点、反省多きこと常の如しです。
 質問は、聞かれたら困ると思っていたところばかり。これが格闘技なら完全にKO負けだと思いました。
 しかし一方、西口順子先生のお話しからは多くのことを学ばせていただき、私にとっても十分に「入門」講座でした。

 何にも増して嬉しかったのは、歴史学に真剣に取り組もうとされている沢山の若い人たちの存在を確認できたこと。とても安心いたしました。
 先輩面で、いろいろ分かったような話をして、いまさら恥じ入っているところですが、なにしろ、しっかり勉強して素晴らしい研究を世に送り出して欲しいと思います。

 歴史の研究を志し、それを生涯の仕事として行く道は、今の世の中に、ことさらに厳しいものがあると思いますが、「希望が持てるのならば」、我慢もする価値はあるものと思います。

 当方のゼミからも、岩田君・小野さん・山本みなみさんが出席してくれました。ありがとうございました。

 27日、今度はこちらが主催者です。
 充実した公開講座とするべく、頑張りましょう。

宇治の雷公

No.6754

 本日も、宇治方面は、夕刻より、地を砕かんばかりの落雷と豪雨の有様です。
 昨今のわが国における政治の混乱と人心の荒廃にたいする、宇治木幡に眠る藤原道長をはじめとする摂関家一族の魂の怒りのあらわれなのではないのか、などと想像する向きもおられるようです。
 それとも、北野から天神様が御出張でしょうか?

 ところで、前の書き込みに続いて今回も受贈書籍の御礼。

 ☆ 横浜市歴史博物館の平野卓治先生より、財団法人横浜市ふるさと歴史財団編・高村直助監修『開港150周年記念 横浜 歴史と文化』(有隣堂)を御恵送頂きました。カラー写真満載。新しい形の市民向けの自治体史ともいうべき大冊です。平野先生も「「兵」の誕生」など古代の部分を御執筆です。
 平野先生にあつく御礼を申し上げます。

 ☆ 青山学院大学の佐伯真一先生より、新刊の御高著『建礼門院という悲劇』(角川選書)を御恵送頂きました。
 そういえば、数年前、この掲示板で建礼門院が晩年どこで過ごしたのか、ということを佐伯先生とやりとりしたことを思い出しました。
 ⇒過去ログ0003の>>No.1519あるいは>>No.1528前後参照のこと。
 佐伯先生に、あつく御礼を申し上げます。

 ※ 21日の歴史学入門講座。「入門」ではない人からばかり、「聴きに行きます」というメールが届いております。困った! 
 ちなみに、「門出」については、江波曜子「かどで考」(『紫苑』第7号)を参照のこと。

講座の合間の『吾妻鏡』

岩田慎平
No.6755

 6/21は歴史学入門講座で、6/27が宗教・文化研究所公開講座ですが、そのあいだの次回『吾妻鏡』のご案内です。

 日時:2009年6月23日(火)14:45~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:寛元五年(宝治元年、1247年)六月八日・九日・十日・十一日・十二日・十三日・十四日・十五日・十六日・十七日・十八日・十九日・二十日・二十一日・二十二日・二十三日・二十四日・二十五日・二十六日・二十七日・二十八日、七月一日・四日・七日・十日・十四日・十七日・十八日・十九日・二十四日・二十七日、八月一日・九日・十四日・二十日、九月九日・十一日・十月八日・十八日、十一月一日・十一日・十四日・十五日・十六日・十七日・二十三日・二十七日、十二月八日・十二日・二十九日
     宝治二年(1248年)正月三日・七日・二十五日、二月五日・十八日、三月十八日、四月七日・二十九日・三十日、五月十五日・十六日・十八日・二十日・二十八日、六月五日・九日・十日・十一日・二十一日、七月三日・七日・九日・十日、八月一日・十日、九月七日・九日・十九日・二十日・二十二日・二十六日、十月六日・二十四日・二十五日・二十七日、十一月十三日・十五日・十六日・十八日・二十三日、十二月五日・十二日・二十日、閏十二月十日・十六日・十八日・二十日・二十三日・二十五日・二十六日・二十八日の各条

 寛元五年=宝治元年は「宝治合戦」の記事など重要な記述が多いのでじっくり読んでみたいと思います。
 毎週火曜日の『吾妻鏡』講読会は、参加者のみなさんの自主的な積極性によって支えられております。基礎的な史料読解のニーズにも対応しておりますので、梅雨どきだけど何か新しいことを始めてみようという方は、まずは見学からでもどうぞお気軽にご参加ください。

「月月火水木金金」!

No.6756

 火曜日の『吾妻鏡』は、Ⅴ講時の講義に行っている間に、大柳館が炎上して上総千葉氏の一族が滅亡していました。さみしい限り。

 本日、金曜日の『吾妻鏡』では、ついに政子が鎌倉で頼朝と再会。
 頼朝・政子にとって、人生最良の日であったかも。
 「このとき、政子は、まだ24歳(数え年)。みんなと同じくらいですね」と言ったら、大ブーイングを浴びました。
 たしかに、2回生の多くはまだ20歳。
 でも、私の世代から見れば、20も24もたいして変わりはないのですよ。

 さて、今週の私は旧帝国海軍の軍人なみ。月月火水木金金~♪。

 ☆ 広島大学の下向井龍彦先生より、新たに講談社学術新書の一冊として刊行された御高著『日本の歴史07 武士の成長と院政』を御恵送頂きました。
 「学術文庫版あとがき」は奥様に捧げられたもの。
 下向井先生に、あつく御礼を申し上げます。

メタボのぼやき&受贈御礼

No.6753

 本日は大学で健康診断を受けました。
 40歳以上には腹囲測定があるのですが、その計測値たるや、なんと学生時代の数値にちょうど20センチのプラス。
 とんだ「ウェストサイズ物語」となりました。
 「年齢を重ねるということは、こういうことなのです」とか「君たちも自分の30年後の姿を思い描いてみなさい」などと、若者たちに教訓?を垂れている暇があったら 、せっせと腹筋の運動でもするべきなのでありましょう。

 ところで、この数日の間に、同業の方々から多くの御研鑽の成果を頂きました。本当にいつも一方通行で申し訳ありません。

 ☆ 創価大学の坂井孝一先生より、御高論「形成期の狂言に関する一考察-『看聞日記』「公家人疲労事」記事の再検討-」収録の松岡慎平編『看聞日記と中世文化』(森話社)を御恵送頂きました。さまざまなジャンルから興味深いアプローチの加えられた、『看聞日記』ファンにとっては必読・垂涎の本だと思います。装丁のセンスもよい。
 坂井先生にあつく御礼を申し上げます。

 ☆ 長野県立歴史館の福島正樹先生より、新刊の御高著『日本中世の歴史2 院政と武士の登場』(吉川弘文館)を御恵送頂きました。「あとがき」に「特に、元木泰雄、美川圭両氏の研究には多くを負うことになった。」とあります。
 それにしても、通史叙述は大変なエネルギーを要されたことと思います。
 福島先生にあつく御礼を申し上げます。

 ☆ 神奈川県立金沢文庫の永井晋先生より、同文庫で開催中の横浜開港150周年企画展「中世の港湾都市六浦」の展示図録を御恵送頂きました。永井先生の日頃の御研究の成果が随所に反映された企画展と拝察されます。
 永井先生にあつく御礼を申し上げます。

※ 公開講座懇親会に御出席のゼミ関係者諸姉兄は、早々のうちに幹事の山本さんに申し込みをお願いいたします。
 席がなくなりますよ~。

清盛に「東国帰住」の意志はなかった。

No.6751

 >6日の中世戦記研究会に御出席のみなさま
 清水眞澄先生より御送付いただいた佐藤陸「言い置いた人は誰か-以倉紘平氏「平清盛試論」への疑問-」(『古典遺産』32,1982年)を拝読したところ、清盛の「東国帰住」説は成立しがたいことが分かりました。私の報告でこの問題に関説している部分は削除して下さいますようにお願い申し上げます。
 なお、あらためて清水先生にあつく御礼を申し上げます。
 国文の先生方に報告を聴いていただいた甲斐がございました。

 明日(16日)Ⅲ講時の基礎演習Ⅰは、西方さんの担当。テーマは「女性の社会的進出について」です。「議論百出」間違いないと思います。
 Ⅴ講時の基礎教養科目B25「 女性の視点から日本中世の歴史を考える 」は、「第8回 中世の子ども」の続きをお話しします。前回配布のプリントをお忘れなきように。

 今日は午後に愛知から野口君が来られるそうです。
 【追記】 『小右記』講読会をはじめようとしたところに、長村君もお出でになりましたが、残念ながら野口君との遭遇は叶いませんでした。山本君はお元気でしょうか?

公開講座後の懇親会について

No.6749

いよいよ公開講座が今月末となりました。
今年も公開講座終了後、講師の先生方を囲んだ懇親会(お食事会)を開催いたします。
皆様ぜひぜひご参加下さい。

 日時:6月27日(土)18:30~(2時間程の予定)
 場所:まんぞうハーツ (京阪七条駅東すぐです)
    ※飲み放題付きコース料理

お手数ですが、参加をご希望される方は23日(火)までに山本(上記PCアドレスもしくは携帯)までご連絡下さい。
参加人数の正確な把握が必要ですので参加をお考えの方は、必ずご連絡を下さい。よろしくお願い申し上げます。

「幹事」のお仕事は大変です。

No.6750

 山本さん、告知、ありがとうございました。さまざまな要求があり、会場の選定については、いろいろ調整が大変だったことと思います。
 5月に予定されていたコンパをインフルエンザのために自粛した経緯もありますので、ぜひ多くの方に(部屋の都合で人数制限はあると思いますが)参加して頂きたいと存じます。
 この場でこそ、御講演の先生方から、思わぬお話をうかがえるかも知れません。
 早稲田の下村さんをはじめ、遠方からおこしの研究者・院生の皆さんもぜひ御参加下さい。上記、山本さんのお名前をクリックして、参加のお申し込みをお願いいたします。

 幹事のお仕事はいろいろ大変ですので、参加申し込みは早めにお願いいたします。

 ☆ 東京大学史料編纂所の高橋慎一朗先生より、御高論「都市の塀-洛中洛外図屏風にみる京都-」収録の御共編著『中世の都市 史料の魅力、日本とヨーロッパ』(東京大学出版会)を御恵送頂きました。
 高橋先生にあつく御礼を申し上げます。

古文書学会速報

元木泰雄
No.6745

 ご無沙汰しております。
 学内雑用係の元木でございます。 

 さて、次回の古文書学会見学会の日程が決まりましたのでご案内いたします。
 8月20日木曜日
 13時半より。
 場所は府立総合資料館で、上島先生のご解説をうかがいながら、百合文書を見学致します。奮ってご参加ください。
 詳細がきまりましたら、あらためて掲示致します。
 
 今年度は、大学院教務委員長などというとんでもない役職を押し付けられたおかげで、ややこしい委員会が連続。やたら疲れきっております。
 いったい何でこんなことをする必要があるのか、何のためにこんな議論が必要なのか、よく把握できない委員会は、本当に精神的に大きなダメージを受けます
 こんなことで教員を疲労困憊させ、研究。教育がおろそかになってゆくのですから、教育の荒廃は推して知るべし。
 まあ大学の仕組みや、直面する問題を勉強する良い機会ではありますが。
 それ抗って、授業では何とか次の論文集と、中公新書につながる話をしております。
 もっとももはや時間もネタも尽きてしましいそうですが・・・・
 

古文書学会速報、ありがとうございます。

No.6748

 元木先生、お疲れ様です。
 古文書学会の見学会のお知らせ、ありがとうございます。
 今年は私もぜひ参加させて頂こうと存じます。ゼミの学部生は帰省の時期なのが残念ですね。
 ところで、学部生諸君。「百合文書」←読めるでしょうね?

 昔は、授業や雑務と切り離して、論文や本の執筆に取り組めたのですが、最近はいろいろなテーマに手を出しすぎ、その上、だんだん耄碌して参りましたので、集めた資料は散逸する、同じコピーをいくつもとる、さらに自分の書いた論文のタイトルすらも思い出せない・・・といった耄碌ぶりで、情けない限りです。
 根っからのアナログ人間が、デジタル社会で生きていくのは、本当にしんどいものがございます。・・・なる言い分もございますが。 

just married!2件&公開講座援軍要請

No.6741

 昨日の基礎演習Ⅰの中田さんの報告は、現代の若者たちの置かれているコミュニケーション環境を知る上でたいへん参考になりました。これからの社会のあり方を考える上で、かなり深刻な問題をはらんでいるように思えました。

 基礎教養科目の方は、話が広がりすぎて予定の半分しか進まず、後半は次週回しとなりました。来週は子どもの霊性について講じます。

 さて、昨日は奇しくも同時に結婚を知らせるお葉書(写真)が2通到来。差出人はともに新婦で、この3月まで博物館で学芸員として大活躍されていた方と大学院修了後、京都の出版社にお勤めの方。そういえばお二人とも鹿児島の御出身。
 お知らせ頂いた2組の御結婚は2月と3月ですが、今は6月。June brideの季節でしたね。
 末長くお幸せに。

 27日の公開講座ですが、当日、ゼミ2回生のほとんどが履修している科目の補講が行われることになり、一部の時間帯でお手伝いをお願いできなくなりました。そのため、本学卒業生を含む社会人・院生以上の世代の方々に積極的な御助力をお願いしたいと思います。
 とくに京都以外からお出でになるにもかかわらず。受付段階(11:30研究室集合)からお手伝いただけるという方は、野口まで御一報いただけると助かります。
 なお、懇親会のご案内は、追って、幹事の山本さん(2回生)から告知されることになっています。

はじまりはいつも雨-次回の『吾妻鏡』-

No.6743

 バイト先が間借りしているホテルやそのご近所でも、この時期は週末ごとに披露宴が催されているようで、それらしいお客様を多くお見かけします。ご結婚されました方々には末永いお幸せを。
 次回の吾妻鏡のご案内です。

 日時:2009年6月16日(火)14:45~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:寛元五年(宝治元年、1247年)六月五日・六日・七日・八日・九日・十日・十一日・十二日・十三日・十四日・十五日・十六日・十七日・十八日・十九日・二十日・二十一日・二十二日・二十三日・二十四日・二十五日・二十六日・二十七日・二十八日、七月一日・四日・七日・十日・十四日・十七日・十八日・十九日・二十四日・二十七日、八月一日・九日・十四日・二十日、九月九日・十一日・十月八日・十八日、十一月一日・十一日・十四日・十五日・十六日・十七日・二十三日・二十七日、十二月八日・十二日・二十九日
     宝治二年(1248年)正月三日・七日・二十五日、二月五日・十八日、三月十八日、四月七日・二十九日・三十日、五月十五日・十六日・十八日・二十日・二十八日、六月五日・九日・十日・十一日・二十一日、七月三日・七日・九日・十日、八月一日・十日、九月七日・九日・十九日・二十日・二十二日・二十六日、十月六日・二十四日・二十五日・二十七日、十一月十三日・十五日・十六日・十八日・二十三日、十二月五日・十二日・二十日、閏十二月十日・十六日・十八日・二十日・二十三日・二十五日・二十六日・二十八日の各条

 寛元五年=宝治元年は「宝治合戦」の記事など重要な記述が多いのでじっくり読んでみたいと思います。
 毎週火曜日の『吾妻鏡』講読会は、参加者のみなさんの自主的な積極性によって支えられております。基礎的な史料読解のニーズにも対応しておりますので、梅雨どきだけど何か新しいことを始めてみようという方は、まずは見学からでもどうぞお気軽にご参加ください。

いよいよ宝治合戦!

No.6744

 鎌倉幕府の歴史の中で最重要事件として評価されるかも知れない宝治合戦。
 「はじまりはいつも雨」とは、岩田君の至言ですね。
 これにともなって上総千葉氏も滅亡。秀胤が立て籠もった大柳館(おおやぎのたち)の所在地は何処?
 千葉県長生郡睦沢町の一宮川河畔に想定されるのですが、考古学的な調査での発見が待望されます。

 28日の公開講座のお手伝いをお願いしたところ、越後・大和・安芸、さらには武蔵からも援軍の申し出があり、たいへん心強く思っております。越後勢には直江兼続の姿も・・・?

 6日の中世戦記研究会の発表内容に関して、御出席の清水眞澄先生より貴重な資料を御恵送頂きました。感謝感激!とても助かりました。あつく御礼を申し上げます。

 神戸大院の藪本君が次回の軍記・語り物研究会例会で研究発表をされる由。
 委細は追って告知したいと思います。

ち、ちがうんです

岩田慎平
No.6746

>元木先生
 古文書学会見学会のご案内、いつもありがとうございます。

>野口先生
 「はじまりはいつも雨」ですが、これは1991年リリースのASKAさん(CHAGE&ASKAのASKAさんです)のシングル曲のタイトルでありまして、決して私のオリジナルではないのです…。すいません。
 この曲は、映画『おいしい結婚』の主題歌などにも使用されました。
 こちら↓で試聴していただけると思います。

http://download.music.yahoo.co.jp/shop/ic/11/76465512-282115103

 90年代のJ-POPは最近のものだと思っていたのですが、これももう20年近くも前のことになるんですね。諸行無常なり…。
 

明日(9日)の基礎演習と総合教育科目

No.6739

 明日(9日)のⅢ講時の基礎演習Ⅰは中田さんの報告で、テーマは「ソーシャル・ネットワーキング・サービスについて」です。私には未知?の領域なので、楽しみです。

 Ⅴ講時の基礎教養科目B25「 女性の視点から日本中世の歴史を考える 」は、「第8回 中世の子ども」です。中世社会における子どもの位置や、子どもの霊性について考えます。

新宿西口の雑踏の中で感慨にふける

No.6738

 昨日の中世戦記研究会。会場の都立豊多摩高校は大学のようなキャンパスで、生徒さん達の様子からも自由な雰囲気がうかがえて、とても好感の持てる高校でした。
 ちなみに、先週の基礎演習の報告にその作品が取り上げられた宮崎駿氏は、この学校の卒業生だということです。

 さて、私は「清盛の富士遊覧・鹿島社参詣計画」というテーマで、雑駁な報告をさせて頂きました。
 要するに<平家政権と鎌倉幕府の間の断絶は普通言われるほど大きなものではない>ということを言いたかったのですが、日頃の悪しき性格を露呈させて、東国国家論や東国王権論、さらには京都における鎌倉時代史の軽視、東国武士研究者の貴族嫌いにまで話を広げるに及びましたことは、いまさら反省するばかりです。
  しかしながら、建築史の成果に基づいて関説した部分については、一部の方に関心を持って頂けたようで、その点には報告のし甲斐を感じております。

 また、いつものように会場ではいくつもの御研究の成果を頂き、有り難く存じました。
 それから、当ゼミ出身、学習院の伊藤さんは、インフルエンザ禍の京都ではマスクが手に入りにくいという情報に基づき、わざわざマスク(一週間分)を御持参下さいました。感謝感激というやつです。

 ところで、会場の豊多摩高校は京王井の頭線浜田山駅から徒歩10分ほどの所にありますので、京都からは新幹線で品川下車、山手線で渋谷に出て、京王線に乗り替えというコースをとったのですが、渋谷駅の山手線外回りのホームに立ったのは、実に久しぶり、井の頭線の渋谷駅に至っては、それこそ学生時代以来のこと。様々な思い出が去来致しました。

 さらに帰途、明大前から新宿に出たのですが、前回この路線を利用して新宿駅に着いたときには、西口広場でフォークゲリラの集会が開かれておりました。したがって、かれこれ40年ぶりのことになるわけで、まさに浦島太郎状態でありました。たしか、あの時は友人達と明大祭に行った帰りであったと記憶します。ベ平連のデモに参加したのも、あの時のことだったように思います。
 今の学生さんには、「ベ平連」なんて言っても何のことかお分かりにならないと思いますが。

  新宿西口広場。もの凄い雑踏を構成する人たちの8割方は、あの頃、この世に影も形もなかった人たち。まさに、「ゆく川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」を実感させられたという次第でありました。

☆ 京都市歴史資料館の宇野日出生先生より、御高論「御棚会神事と賀茂六鄕」収録の椙山林繼・宇野日出生編『神社継承の制度史』(思文閣出版)を御恵送頂きました。
 宇野先生にあつく御礼を申し上げます。

☆ 帝京大学の吉田賢司先生より、御高論「室町幕府の守護・国人連合軍-永享の北九州争乱をめぐって-」(『年報中世史研究』34)を御恵送頂きました。
 吉田先生にあつく御礼を申し上げます。

☆ 久保賢司先生より、御高論「鎌倉公方家の重代の家宝に関する一試論-成氏の登場と伝来家宝および喜連川足利家宝物小考-」(荒川善夫・佐藤博信・松本一夫編『中世下野の権力と社会』岩田書院)を御恵送頂きました。
 久保先生にあつく御礼を申し上げます。

> 岩田君  在京留守居役、ありがとうございました。

昔とった杵柄(きねづか)

No.6735

 公開講座のポスターとチラシが出来上がり、宗教教育センターに納品されました。私の方からも、関係の皆様にお送りして、宣伝の御助力をお願いすることがあるかも知れませんが、その節は宜しくお願いいたします。

 ゼミの皆さんにも、これからいろいろお手伝いをお願いすることになるかと思いますが、何卒宜しく。

 また、27日に列島各地から上洛されるゼミメンバーの皆さん(当ゼミに卒業はありませんので)は、是非とも受付から懇親会まで、ゆっくりと(仕事のお手伝いを)おつき合い下さい。
 「昔とった杵柄」。後輩達に範をお示し下されば、有り難い限りです。

 懇親会の手配は2回生の山本さんにお願いしておりますので、御上洛の諸姉兄も早々にお申し込み下さい。

六月の『吾妻鏡』

No.6736

 先週は、みなさんきっちり準備してきていただいたにもかかわらず、私の放談にお時間をいただいてすみませんでした。次回は予定通りやりましょう。

 日時:2009年6月9日(火)14:45~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:寛元五年(宝治元年、1247年)四月二十五日、五月六日・十三日・十四日・二十一日・二十六日・二十七日・二十八日・二十九日、六月一日・二日・三日・四日・五日・六日・七日・八日・九日・十日・十一日・十二日・十三日・十四日・十五日・十六日・十七日・十八日・十九日・二十日・二十一日・二十二日・二十三日・二十四日・二十五日・二十六日・二十七日・二十八日、七月一日・四日・七日・十日・十四日・十七日・十八日・十九日・二十四日・二十七日、八月一日・九日・十四日・二十日、九月九日・十一日・十月八日・十八日、十一月一日・十一日・十四日・十五日・十六日・十七日・二十三日・二十七日、十二月八日・十二日・二十九日の各条

 寛元五年=宝治元年は「宝治合戦」の記事など重要な記述が多いのでじっくり読んでみたいと思います。
 毎週火曜日の『吾妻鏡』講読会は、参加者のみなさんの自主的な積極性によって支えられております。基礎的な史料読解のニーズにも対応しておりますので、新年度から何か新しいことを始めてみようという方は、まずは見学からでもどうぞお気軽にご参加ください。