お礼と諸連絡

No.602

☆佐々木紀一先生
御高論、本日大学にて拝受致しました。あつくお礼申し上げます。平家一門・家人に関する御考証、目の覚めるような・・・とはこの事だと思いました。さらなる御成果を期待申し上げます。

☆京都女子大総合教育科目(木Ⅳ)受講生の皆さん
いつもレジュメが不足して申し訳ありませんでした。初回100部で5名分ほど不足したので、二回目は110部印刷したのですが、また数名分不足でした。16日は120部用意していきたいと思います。前回の「藤原隆家」の残りと「橘則光」(隆家の姉の皇后定子に仕えた清少納言の夫)を一緒に済ませたいと思いますので、前回分の資料をお忘れ無きようにお願い致します。

☆田中さん
学会のお仕事、ご苦労様でした。いよいよ修論、秋の陣、大いに期待致しております。なお、金曜の文化史演習での「壇ノ浦合戦」も来週あたりに何卒よろしくお願い致します。

お礼と諸連絡(追加)

No.604

☆山田ちさ子様
邦和先生御作成の「仏教大学周辺歴史ガイドマップ」本日たしかに拝受いたしました。ありがとうございました。17日に野口洋平君にお渡しするつもりです。

☆大学コンソーシアム「中世の京都」履修生の皆さん
初回に京都文化博物館の見学を11月4日に実施すると連絡いたしましたが、当日は休館日とのことなので、11日に変更いたします。午前10時45分に博物館エントランスに集合してください。博物館は三条高倉にあり、地下鉄烏丸御池駅下車3分ほどです。入館料は500円です。

☆京都女子大学短期大学部総合教育科目「女性の歴史」( 木Ⅰ)受講生の皆さん
テキスト『史料にみる日本女性のあゆみ』は女坂の東林書房で販売しています。まだお持ちでない方は御用意下さい。

☆永冨さん
研究費書類のフロッピーなどの用意が出来ましたので、16日(木)の空き時間に研究室にお立ち寄り下さるようにお願いいたします。

中古文学会

田中裕紀
No.605

中古文学会が終わりました。
お手伝いの一環ですが、冷泉家も見れたし陽明文庫にも入れたし、バタバタした日々でしたがとても有意義な3日間でした。
 でも、来週末の中世文学会が終わるまでは気は抜けません。学会準備と手伝いと修論と...頭がパンクしそうです(ToT)

山国魁フェスタ、感想

No.599

予告通り、山国のお祭りに行ってきました。(>>No.566 >>No.582 等参照)

自分の参加した藤森祭の鼓笛隊のルーツをしりたくて、いろいろと見ていたりするのですが、
今まで撮ったことある維新勤王隊行列の写真をまとめてみました。
http://donkun.ath.cx/~john/photo/sangoku/

船岡山の鼓笛隊も、デジカメかカメラをお持ちの方は、写真をとっていただけないでしょうか?

今様歌合せ

平田樹理
No.597

日本今様謌舞楽会が主催している十五ヶ日連続今様歌合せの会に行ってきました!!
今様とは、平安時代後期に流行した歌謡のことで、かの今様狂いで有名な後白河院ゆかりの法住寺で本日行われるということで、踊り出したいくらいずっと楽しみにしていました。
歌合せは、左右に分かれて歌を読み、今様の優劣を競い合うという遊びです。堂内で反響設備もないのに、響き渡る声は圧巻でした。声もですが、白拍子に扮した女性の方が今様に合わせて舞われる姿が優雅で特に目を奪われました。朧谷先生もいらっしゃっていて、先生が読まれた歌も歌われていました。
そして、特筆すべきは、なんと!普段非公開の後白河院像にお目にかかれたのです!真近で御顔を拝してしまいました!恐れ多い…。
今回の今様歌合せは、承安4(1174)年に催わされた「承安今様合」にちなんで十五日間連続で行われるそうです。ちなみに今日は八日目でした。後一週間ありますので、ぜひご覧になって下さい。百聞は一見にしかず、です。場所と時間の詳細等は、下にリンクを貼りましたのでそちらをご参考下さい。
 
http://www.ren-produce.com/imayou.html

Re: 今様歌合せ

No.600

今熊野の観音さんでも、開催されていたという事で、気にはなってたのですが、忙しくて行けずじまいでした。

11日の新熊野神社は、かなり行きたいですが..講義があります(゜_゜;)
もっと、地元のことを知りたいですね。(専門分野から逃避気味ですが)

史跡見学会のお知らせ

No.582

来週の19日(日)舟岡山にある建勲神社で船岡大祭があるそうなので、それにあわせて久しぶりに史跡見学会を行いたいと思います。まだ詳しい活動地は決めてませんが、今のとこ船岡大祭見学→大徳寺・今宮神社見学を考えてます。
建勲神社は織田信長公を御祭神にお祀りし、船岡大祭は信長公の上洛を祝う祭で、火縄銃の実演や維新鼓笛隊の行進など見応えありそうな感じです。また大徳寺は塔頭の瑞峰院に行く予定です。瑞峰院は大友宗麟を開基とする大友家の菩提寺で、昭和の作庭家重森三玲作の枯山水庭園があります。またあまり大きな声ではいえませんが私は以前このお寺でガイドの仕事をしたことがあるので、場合によっては無料で拝観できるかもしれません。ただ最近挨拶に伺っていないので保障はしかねます。まあ案内の方は大丈夫だと思うので、枯山水庭園や茶道に興味のある方、ばっちり案内するので是非ご参加下さい。ほっっこりしていいお寺ですよ。
昨日の研究会でもいわれましたが急な話なので予定があわない方もいるかと思いますが、その場合はまた別の機会にも企画するつもりなのでご了承下さい。今回はあくまで船岡大祭がメインということでお願いします。また参加資格は全くないのでゼミ生以外の方でも気軽にご参加下さい。ただ一応確認のため参加される方は掲示板に書き込んでいただくか、09042765015@jp-k.ne.jp野口まで直接ご連絡お願いします。

Re: 史跡見学会のお知らせ

末松憲子
No.583

船岡山。いいですねー。あの辺はフィールド調査を一度ちゃんとせねば、と思っている地帯です。是非参加させてください。

鈴木君へ
からくり人形の本コピーしました。明日の橋本先生の授業で山本さんに託したいと思います。(山本さんすみません、事後承諾で・・・)目次を添付しておきましたので、読みたい箇所があったら、またこのページで言ってください。
追伸。野村萬斎の番組私もたまに見てます。面白いですよねー。夜中に再放送してほしい(笑)

Re: 史跡見学会のお知らせ

平田樹理
No.584

船岡大祭!火縄銃の実演!維新筒笛隊の行進!(←時代はバラバラなんですね)めちゃくちゃ見たいですっ!
私もあの辺りをマジメに見て回ったことはないので、ぜひ野口さんに案内してもらいたいです。…が、私は十九日はちょっと無理かもしれないです。でもせっかくだから船岡大祭の日に行きたい。むむむ…。

Re: 史跡見学会のお知らせ

田中裕紀
No.585

ぎりぎりに言われても~~~!!!
と言ったのは私です(笑)いやいや、笑い事ではなく本当に行けないではないですか!!!残念ながら不参加になりそうです。まだバイトのシフト表を見ていないのですが・・・。
→樹里ちゃんへ
 具合はいかがですか??しっかり食べて、寝て、ちゃんと治すようにね(^^)/~~

Re: 史跡見学会のお知らせ

ながとみえりこ♪
No.587

おひさしぶりです。
船岡山いきた~い!!枯山水庭園・・・高校のころに写真集か何かで見ていいな~っておもってた庭園なのでぜひ見たいです。参加希望です。よろしくおねがいします。

「野口」ゼミ

No.589

 野口君には、たびたび見学会を主催していただき、ありがとうございます。小生、このところ、いささか書類に追われ、はたまた老体ゆえの休養の必要もあり、19日も「野口洋平ゼミ」でお願いいたします。野口君は名ガイドですから、きっと充実した会になると思います。山本君に位置比定の検討(角田文衞先生からの宿題)をお譲りした知足院も船岡山の近くでしたね。ちなみに、船岡山には城郭の遺構がのこっているようです。このことは、確か「平安京探偵団」で拝見したような記憶があります。
 ところで、今日、研究室のパソコンは、永冨さんにウイルス予防の注射をうって頂きました。ありがとうございました。
 さらに話は変わりますが、本日の日本史研究会大会報告準備会は如何でしたか?
 それから、ゼミの例会は諸事勘案の末、木曜になりましたが(滑川さんをはじめ、一部主要メンバーの不都合な曜日に重なってしまったのは断腸の思いです)、もし研究発表を希望される方がおられれば、御都合に合わせて日程を調整したいと思いますので、ふるってお申し出下さい。

Re: 史跡見学会のお知らせ

山田ちさ子
No.590

みなさま こんばんは。おじゃまします。
船岡山周辺の史跡見学をなさるとのこと。
実は、うちのだんなさんが、佛教大学の夏期スクーリングの授業のために作成した「佛教大学周辺歴史ガイドマップ」というのが手元にあります。
けっこう便利なので、使っていただけるとうれしいです。
明日にでも、野口先生あてにお送りします。

鼓笛隊ピーヒャララ

No.591

残念ながら、19日は立命館大学で情報処理の試験がありますので、参加できません...。
ところで、維新鼓笛隊とあるのですが、どこの鼓笛隊でしょうか?もしかしたら山国隊ですか?
この前参加した地元の祭り、藤森祭でも維新の時の鼓笛隊が出ます。近所のおじいちゃん達に聞いても由緒はわかりませんでした。
山国隊の本物は、明日見に行ってきます>>No.566参照

>>末松さん
コピー有り難うございます。最近、中学の技術科などで
教材に茶運人形がよく取り上げられるようになっていて
だんだん、めずらしくなくなってしまってるのが
いろんな意味で残念です。ただ、キットはあっても、もともとが何なのか、理解して制作している人も少ないと思いますのでとてもありがたいです。山本さんを捕まえられる?時にもらいます☆

ガイドマップ

No.593

 山田さん、お心遣いありがとうございます。しかし、邦和先生は本当にサービス精神旺盛ですね。頭が下がります。
 京女周辺のガイドマップも、ゼミ編で作りたいものです。真面目にやったら、あまりに材料が多いので、『○×県の歴史散歩』なんかよりも、分厚いものが出来そうです。それにしても、この辺りの歴史を知らない在学生が多いのを本当に勿体なく思っています。 
ついでですが、NO.523で御紹介した山下克明先生の安倍晴明に関する御講演レジュメ、20部ほど用意しましたので、御入用の方は研究室においで下さい。

Re: 史跡見学会のお知らせ

平田樹理
No.598

>田中さんへ
何とか生きてます、元気です。ご心配おかけしました!
>野口先生へ
山下先生のレジュメをいただきたいです。取りに行きます。よろしくお願いします。

舟岡山近辺。

No.601

ここ2日間HPを見ていない内に話が進んでいてビックリです。「舟岡山」、「建勲神社」という文字を見て異常に反応したのは、多分自分だけでしょう。何を隠そうこの近辺にこそ自分の在京活動のアジトである「ヴィラ・知足院(自称)」があるからです!舟岡山近辺は目隠ししても下宿に帰れます。この辺には、平安時代から葬地(蓮台野)であったため近衛天皇や郁芳門院などの火葬塚があったり、また『大鏡』の舞台となった雲林院もあったりといろいろ楽しめます。また今は確認できませんが、知足院や源為義がこの辺で斬首されたりといろいろいわく付きのエリアです。また大徳寺境内に入ると、とても静かで周囲の街の雑踏から隔絶された空間を実感できます。野口君、サポートは任せて下さい。
>野口先生
 平安時代史事典で調べたら竹居先生が書いておられました。
 先生からの宿題どうしよう。
>鈴木君へ
 末松さんか確かに「からくり人形」のコピー預かりました。
 このHPを見ていなかったので、いきなりからくり人形のコ ピーを渡された時は少し驚きました。

最近、うちの大学の『平安時代史事典』が全治2~3週間で病院に入院しました(修理中)。しかもこの時期に・・・。はやく元気になって帰ってきて欲しい!

江口圭一先生とジョージ・セル

美川圭
No.573

美川です。
この前の月曜日(6日)、元木先生と夕食をともにしていた時、最近、江口圭一先生が亡くなったことを知りました。
新聞に載っていたはずですが、迂闊にも知りませんでした。
実は、私は、本務校の摂大で「日米文化交流史」とか工学部の「歴史学」とかをもたされています。前者は、とてもじゃないが、中世の話をするわけにもいかず、後者も工学部の学生に前近代史はいらないのではないかというので、かつて大分困りました。
その時に、これは使えると思ったのが、江口先生の『十五年戦争小史』です。これをテキストにし、私はこの十年近く、給料をもらってきたわけです。ほんとうに、先生は恩人なのです。
その先生が71歳の若さでなくなったので、正直ショックでした。大学の大先輩ですが、残念ながら、直接お話する機会もありませんでした。
ところが、さっき、もう一つびっくりすることがわかりました。先生はジョージ・セルの大フアンだったそうです。
ジョージ・セルというのは、ご存じない方もおられますでしょうが、アメリカのクリーブランド響を世界的なオケに育てた大指揮者です。しかし、日本では、「冷たい」「冷徹」とか言われ、今ひとつ人気がなかった(これはまったくのデタラメなレッテルですが)。最近、ライブ演奏などのCDが発掘され、再評価の兆しがあります。私が、クラシックを聴くきっかけになったのは、この指揮者がふるモーツアルトのピアノ協奏曲20番(ピアノはルドルフ・ゼルキン)を大学生の時聴いてからです。ゼルキンは2度実演に接しましたが、セルは70年の万博のとき、来日、凄い演奏を日本人に披露して(東京でのライブ録音が出ています)、その直後なくなりましたので、その機会がありませんでした。最近、私はセルのCDばかり買っています。好きなんです。ああ、江口先生とセルの話ができなかったのは、ほんとうに残念です。なお、セルは来日時、どうも室生寺に行ったそうです。その話をしてくれた北海道の友人と、室生寺へ数年前行きました。台風で三重の塔が倒壊したのは、その直後のことでした。

Re: ジョージ・セルとフリッツ・ライナー

山田邦和(花園大学・考古学)
No.575

美川先生、こんばんは。山田邦和です。
ジョージ・セル、いいですね。清潔でしかも爽快な音楽、私も大好きです。特にモーツァルトの音楽は、セルの特質にぴったりと合っていると思います。
ただ、私が一番好きなのは、セルと並び称せられた指揮者・フリッツ・ライナーです。若い皆さんはこの人のこともご存じないかもしれませんが、シカゴ交響楽団を世界第一級のオケに育てた指揮者です。セルとライナーの音楽は、よけいな思い入れを排除し、音楽そのものに語らせ、しかもテンポが早いなど、共通するところも多い(喧嘩っぱやく、敵が多かったのも共通)のですが、ライナーの方が低音がズシリと響き、まるで重戦車が驀進するような印象を受けるところがあります。私は、高校生の頃にライナー/シカゴ響の「運命」を聞いて、雷に打たれたような衝撃と感激を味わいました。
しかし、この掲示板で美川先生とクラシック談義ができるとは思わなかった・・・(笑)

セルにしても、ライナーにしても

美川圭
No.579

山田先生、こんにちわ。
先日の研究会、出られなくて残念でした。
秋の土曜日は、雑務が多く、もう総崩れです。

クラシック談義の続きですが、このあたりの世界には、けっこうクラシック好きな人が多いですね。
それにしても、セルにしても、ライナーにしても、アメリカのオケを育てた人は、日本ではだいぶ損をしている気がします。
日本のブランド志向は、ヨーロッパの名門オケに向かうのです。ですから、ウイーンフィルやベルリンフィルの来日公演は、誰が振っても、どんなに高くても客が入りますよね。
まあ、シカゴやクリーブランドも、ライナーやセルの死後はブランド品の仲間入りした気がしますが、それでも前者に比べれば?。
ライナーへの日本での誤解は、よくわからないのですが、セルについては忸怩たる思いがあります。「熱い」指揮者で、ライブでは相当「熱い」演奏しているのですが、どういうことか、「冷たい」とか「機能主義」とか「正確無比」とか、反人間的みたいな変なイメージがつきまとっています。スタジオ録音の音に録音のせいで潤いが欠けていることも、災いしています。でも日本公演のライブなんて聴いたら、どれほど誤解されているか、だれでもわかりますよ。ほんとうに凄い指揮者です。シベリウスの2番は涙が出てきます。熱いし、おもいっきり人間的です。

おじゃまします

No.580

 はじめまして。野口先生の鹿児島時代の数少ない証言者、柳原と申します(ついでに新地さんにもお世話になっています)。
 掲示板、ほぼ毎日、楽しく拝見しています。いつかは投稿をと思いつつ、今日に至りました。しかし、ジョージ・セルという予期せぬ名前を見つけて、おもわずメールを発信してしまいました。
 私もセル・ファンです。一時は古楽に傾倒し、現代オケなど目もくれなかったのですが、ふたたび関心を向けさせてくれたのがセルです。彼のCD・LPは、いつのまにか100枚を越えてしまいました(最近は非正規盤にまで手を出しています)。
 美川さん、山田さんがおっしゃるように、潔癖さと自在さとを高度に結晶化したような演奏を繰り広げます。私が好きなのは、やはりモーツアルト。ジュピターの終楽章やフィガロの結婚序曲のコーダを聴いていると、クリスタルガラスに光が乱反射しているかのような錯覚をおぼえます。交響曲40番第1楽章の(セルらしからぬ)テンポの揺れも魅力的です。あとは、ピアノ協奏曲23番(ピアノはカサドッシュ)。フレーズが切りつめられていて、古楽演奏を先取りしているようです。モーツアルト以外では、シューマンのラインと定番のドボルザークの交響曲8番(新・旧どちらも)がいいですね(以上は、クリーヴランド管弦楽団)。カーゾンと協演したブラームスのピアノ協奏曲第1番冒頭の恐るべき緊張感も忘れられません(これはロンドン響)。美川さんご指摘の通り、最近、ライブ録音の発掘が進んでいますが、VIRTUOSOというレーベルから廉価で出た3枚組×2が出色です。
 などといっていると大事な掲示板スペースを浪費してしまいますので、これでやめます。出不精な私ですが、お会いしたときにこうしたお話につきあっていただければ幸いです。なお、江口圭一氏の遺著となった『まぐれの日本近現代史』(校倉書房)には、セルに関するエッセイが載っていると言うことです(未見)。それから、ついでにといっては何ですが、私、ライナーも好きです。高速「運命」や「管弦楽のための協奏曲」は何度聴いても興奮します。

楽縁。

No.581

クラシック音楽の話題で歴史の先生方が盛り上がっておられますね。これぞ、音楽の縁、略して「楽縁」とでも申しましょうか。そのうち、柳原先生御上洛のおりにでも、お三人の懇親の機会を設定させていただきたいと思います。そういえば、鹿児島大学時代の柳原先生の研究室にはたくさんCDが並んでいましたっけ。私は音楽というと60~70年代のフォークソングが関の山。フォークル再結成などで興奮する手合いですので、お話の輪に加われずに残念ですが、しかし、とても大事にしているクラシックのCDはあります。朝比奈隆指揮のブルックナー交響曲第9番ニ短調です。これは、元木先生にいただいた思い出深いものです。ちなみに、先日プラハに行った野口孝子は、モルダウの河畔でスメタナの生演奏を聴いてきたと自慢しております。
ところで、柳原先生はこの掲示板をほぼ毎日御覧になっておられたとのこと。もっと早く書き込んでくだされば良かったのに。小生の「男はつらいよ」の話題など、若い方からはシカト状態なのですから、援護射撃をお願いします。それにしても、今夏は、あのサマーセミナーの年の鹿児島とよく似ていましたね。もう、はやいもので10年が経ちました。(付記:柳原先生は現在、東北大学に御在職です)

セルのCD探し

美川圭
No.592

柳原先生、こんにちわ。美川です。
ここでお会いできるとは、思いもかけませんでした。

今、祖父母の法事で、東京の実家に来ています。
昨日、渋谷のタワーレコードに行きました。
ここのところ、セルのブルックナー8番と、カサドジュとのモーツアルトをさがしているのですが、なかなかありません。
渋谷のタワーは日本のクラシック売り場では最大ではないかと思うので、ないんでしょうね(おしのびでカルロス・クライバーが来日、自分の海賊版を探しているのをみかけたといううわさがあります)
前者は、1951年のモノラル版がタワーにあったのですが、ステレオ録音が、スタジオとライブと二種類あるはすなのです。
後者も、12、15、17、20番などが入ったセットは持っているのですが、21、23番あたりの入ったセットがみつかりません。以前、21と23番のLPを持っていたのですが、友人にあげてしまいました。それ以来、CDでは見ていません。
とてもいい演奏だった記憶があるのですが、LPは内周では音がひずんでいた気がします。
ちなみに、置く場所がないので、LPはすべて昨年処分したのですが、最近、CDになっていないものが、かなりあることに気がつき、少々後悔しています。
音源をにぎっているCBSソニーは責任をもって、セルのCDを出し続けてほしいです。

セルのライヴ盤

山田邦和(花園大学・考古学)
No.594

美川先生、柳原先生、こんにちは。
私の持っているセルのLP・CDは限られるのですが、両先生に煽られて、シューマンの交響曲第2番を聞き直してみました。オケはクリーヴランド管弦楽団ですが、有名なスタジオ録音の全集ではなく、10年ほど前に海外盤(海賊盤?)で出て一部の話題となった、スイス・ルガーノにおける1957年ライヴです。
いやぁ、ぶっとんだ・・・ 特に第2楽章。爽快なテンポで始まるので、そのまま音楽の流れに身を任せていると、同楽章最終部のコーダ(5分55秒から)にいたってものすごいアッチェレランドがかかるんです。とにかく速い速い。セルが、いつもの冷徹な仮面をかなぐり捨たように、熱気にあふれる棒を振っている様子が目に見えるようです。オケはもしかすると面食らったかもしれませんが、さすがはセルが鍛え上げたクリーヴランド、毛筋ほどの乱れも見せず、親方の指示する猛烈なテンポにぴったりとくっついていきます。セルの意外な一面(美川先生にいわせるとそれが誤解だということなんですね)を見たようで、楽しみました。

RE:

No.610

 セル─カサドッシュのモーツアルトのCDは、私も長らく探していたのですが、昨年やっと仙台のHMVでフランス盤を手に入れました(3枚組×2、重複がある紙ジャケット3枚組)。ブルックナーの8番は、69年のステレオ盤のみもっています(3番とカップリングの2枚組)。これも輸入盤です(エッセンシャル盤)。ただ、51年盤、ステレオのライブ盤の存在は知りませんでした。美川さんおっしゃる通り、セルの録音は重要なものがカタログから落ちていますよね。目下、私が探しているのは、フライシャーと協演したブラームスのコンチェルトです。
 シューマン2番のルガーノ・ライブ、久しぶりに聴いてみました。今まで余り気にしていなかったのですが、山田さんの言われる通り第2楽章、本当にすごいですね。つづいて波ひとつ立たない湖面のように開始されるアダージョ(シューマンの作った最も美しい音楽!)が心にしみ入るようです。セルにも計算があったのでしょうか。
 ところで、私はセル・ライナータイプに「機械的」「冷たい」というレッテルが貼られる現象には、近代日本における西洋音楽受容の問題、物質文化と精神文化のとらえ方の問題、そしてアメリカとのつきあい方の問題等々がかかわっているのではないかと思っています。このことについてはまたいずれ。  
 *前の書き込みのVIRTUOSO3枚組は3セットありました。

雑感

田中裕紀
No.571

 最近、修士論文の勉強で以前に読んだ論文を再読したりしています。卒論の延長に修論があるものですから、4回生の時に卒論で使った論文を今読み返すと新たな発見があってとても楽しいものです。が、同時に「よくもまあ、4回生の時に引用に使ったもんだ・・・」と当時の自分の無知さ加減に呆れてしまうこともあります。4回生から今までに多少の成長をしたからこそ・・・と自分を慰めてはみるものの、この先にも同じ事が起こるわけですよね?自分が修論で使った論文を、数年後に読み返したら「えー!思ってたことと違う!?」っていう具合に・・・考えるだけでもコワイ・・・(ー ー; 好きこそものの研究ですが、こういう「メビウスの輪」みたいな状況を楽しむには、もう少し成長が必要なようです。その辺りに私の「学問の醍醐味」というもののカギがあるのかもしれません。
 さて、話は全く変わりますが、気分転換に映画を見てきました。北野武監督の「座頭市」です。さて、ここで問題です。「座頭」とはなんでしょう?あるHPによると「座頭:盲人の当道座(職業共済組織)の私設職位の一つ。最階位の階名納金等によって昇進。座頭の場合、いち名(市・都・一、と言った文字)が付く。」といったような説明がされてます。でも、きっと一番分かりやすい説明は
 ☆「座頭」は、元来は琵琶法師の階級称号(上から順次「検校<けんぎょう>」、「別当<べっとう>」、「勾当<こ  うとう>」、「座頭<ざとう>」)であったものが、江戸  時代に入ると盲人の琵琶法師や按摩、鍼医などを指す言葉に変っていった
 …ということになるでしょう。どちらかというと「盲」であることに重点を置かれた呼び名のようです。確かにこの「座頭市」は按摩さんなんですが、劇中「座頭」という呼び方では全く出てきません。なのに「座頭市」・・・「按摩市」ではサマにならなかったからでしょうか??按摩師イコール座頭というのは一般名詞だったのか??しかも、琵琶法師の座頭は「市」や「一」が付くわけですが(例:覚一)、この人は「按摩の市さん」であるからこそヤヤコシイわけで、じゃあ按摩にも「イチ」を付けたのか?という疑問もあったり・・・色んな意味で心穏やかにはいられない映画でした。
 ちなみに、太地の鯨の博物館にもありましたが、「ザトウクジラ」というのは漢字で書くとで「座頭鯨」で、潜水の直前に見られる背中の形が琵琶法師(座頭)の背負っている琵琶の形に似ていることに由来するそうです。鯨にまで付いているなんて、日本人にとっては「琵琶」も「座頭」今よりももっと深い関わりのあるものなのです。さあ、みなさん、もっと平曲を聞きましょう・・・
 ああ、おバカな事をつらつら書いてきてしまった・・・。おつきあい戴いた方々、お許しくださいませ(^^;A

カウンターもびっくり。

No.572

田中さんの「雑感」は高尚だなあ。座頭鯨はなるほどと思いました。鯨=太地=熊野と連鎖して、平家琵琶が出てくるところがスゴイ。源先生にコメントを頂きたいところですね。
 ところで、本日夕刻、このHPのアクセスカウンターが一桁になるという「事件」が発生しました。さっそく「守護神」鈴木君にお知らせすると、これはアクセスが集中しすぎたためだとか。そういえば、このところのアクセスの増加は凄まじいものがあります。学内サークルからも書き込みがあったりして、ようやく認知度が高まって参った証拠でしょうか。それにしても、管理をしてくださっている鈴木君・永冨さんには、あらためて「よろしくお願いします」と申しあげておきたいと思います。
 ところで、田中さんが平曲を聴きましょうと言っておられますが、最近出たCDブック『読む。平家物語』もなかなか良いですよ。なにしろ、編著者はお馴染みの清水真澄先生・高木信先生、それに源健一郎先生なのですから。武蔵野書院刊で本体1800円です。さあ、本屋さんに走りましょう。
 さて、ゼミ後期例会は明日からです。見学(見物?)歓迎いたします。16:30からL校舎3Fの宗教・文化研究所共同研究室です。お菓子が沢山ありますよ。

鹿児島から

新地 浩一郎
No.576

 野口先生、皆さん、こんばんは。
 以前一度書き込ませていただいた鹿児島在住の新地と申します。座頭のことで、鹿児島の情報をおひとつ。
 薩摩半島南部では、戦後まもなくまでは座頭(方言では「ザッツ」と読みます)という職業があったようです。按摩だけでなく、占いや御祓い、子供たちに昔話を聞かせるなど色々なことをしていたようですが、「座頭殿(ザッツドン)」と呼ばれた人々に共通するのは①盲目、②琵琶の演奏をするという2点です。この地方は盲僧琵琶のメッカですので、少し特殊なのかも知れません。

 私の働いている川辺町に「永田日送り踊り」という民俗芸能があります。江戸時代に中国に漂流した人物が現地で覚えた踊りを永田の人たちに伝えたとされる踊りです。踊りの中で、胡弓弾き、魚すくい、種まきなど10種類の登場人物(職業)がいるのですが、その中に「座頭(ザッツ)」もあります。服装は黒の着物に編み笠をかぶり、杖をついて背中には琵琶を背負うというものです。
 全国的に共通していたのかは分かりませんが、年配の方のお話でも同じような服装をしていたようですので、鹿児島の南薩地方の座頭はこのような格好をしていたようです。
 参考にならないかもしれませんが、情報提供でした。それでは。、

カウンターの件はお騒がせしました。

No.577

 守護神というよりは、ほんとにコンピュータの"おもり"ですね。このサイトがこれだけ盛んになるとは、当所の予想外で設計上の不具合がボロボロと出てきています。トライ&エラーですね。

・熊野の話題も出てきてるようなので、少し..
 ある文化財修復や彩色復原をされている所のホームページを請け負っているのですが、あの新宮の徐福公園の極彩色の門はこの会社が彩色したみたいです。いろいろと、知らない間につながりがあったんだなぁと、びっくりしています。

・へいけものがたり(ひらがなに注目)
NHK教育の午後5時半頃の「にほんごであそぼ」という番組に最近はまっています。
『狂言の「型」など日本の伝統芸能の方法論を取り入れつつ、子ども番組ならではの演出も最大限に活かした、ユニークな「言語バラエティ番組」です。』とホームページにありますが、「のむらまんさい」が出ていたり、ゼミのみなさんの感想がとても聞きたい感じです。「ぎおんしょうじゃ」というコーナーもあります(笑)。
とても子ども向けとは思えないような、難しい?内容も結構あります。http://www.nhk.or.jp/kids/nihongo/

薩摩琵琶

No.578

新地さん、貴重な情報をありがとうございました。そういえば、伊作城跡の近くに、たしかうろ覚えですが中島常楽院とかいうお寺があって、そこで毎年、薩摩琵琶の演奏行事が開かれていましたね。私は鹿児島在住中は武士のことばかりで、芸能まで目を向けていなかったのですが、今となっては勿体ないことをしたと思います。勤務先だった鹿児島経済大(現、国際大)には、この方面の研究の権威である真鍋隆彦先生がおられました。いろいろ、御教示を得ておけば良かったと思っています。それにつけても、鹿児島は中世史研究の宝庫ですね。薩摩というと、明治維新のイメージが強く、地元の人はこれをプラスイメージだと考えておられますが、これは地域にとって一長一短になることだ私は思っています。鹿児島の本当の良さとか、今に遺る優れた文化遺産など、その陰に隠れてしまっているようです。是非、開かれた薩摩・大隅の素晴らしい中世の姿を新地さんに発信していただきたいと念じています。

薩摩琵琶☆

田中裕紀
No.586

新地さん、ありがとうございました!!!
あ、はじめまして。同志社(院)の田中ともうします。
『平家物語』を専門にしているのですが、平曲・琵琶については不勉強なもので、琵琶のお話も座頭のお話もとても勉強になりました。筑前琵琶は京都でも聞く機会がたくさんありますが、薩摩琵琶は残念ながら聞いたことがありません。薩摩国は何も分からなかった小学生の頃に一度行ったことがあるだけなので、一度薩摩琵琶を聞きに行きたいと思います☆
→鈴木くん
 NHK教育テレビをこよなく愛する私は、もちろん見ていますよ(^^)個人的には「じゅげむじゅげむ・・・」が大好きです☆KONISHIKIのトゲトゲした衣装が可愛いのよね。先日は「ゆく川の流れは絶えずして・・・」という『方丈記』の一節でした。古文は美しい☆★☆

コンサートのご案内

大音3回生
No.569

突然失礼します。この度大音3回生の有志でD館学生ホールにて「ランチタイムコンサート」を行うことになりました。
日時は10月28日(火)、10月31日(金)、共に12時20分開演です。お昼休みなので☆☆飲食、出入り自由、お茶菓子付きのコンサートにすることにしました☆☆お弁当等を食べながら、気軽に音楽を楽しめる場となればと思っております。(もちろん入場無料です。)
よろしければ、皆様お誘い合わせの上、是非お越し下さい。
なお、このメッセージが不要でしたら削除して頂いて結構です。宜しくお願いします。

音楽教育学専攻3回生有志一同。m(__)m

山国さきがけフェスタのご案内

ながとみえりこ♪
No.566

10月12日(日)に、ここ京北町山国で「さきがけフェスタ」が催されます。当日は10時からスタートで維新勤皇隊の行列と山国神社のお神輿が出たり、また神社周辺では出店なんかも出ます。年に一度の機会ですのでもしよろしければ遠いですが遊びに来てください。
(当日は鈴木君が車で来るようなのでもし希望者の方、ご連絡いただければ3人までなら鈴木君が車に乗せてくれるかもしれません。)

以上、宣伝でした☆
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/crossing/

野口実先生へおわびとおしらせ

No.563

始めて投稿いたします。野口先生、いつも御論文頂戴してをり、当方からは引用させてもらつて居るにも関はらず、お送りせず、御迷惑をおかけいたしました。m(_ _)m
おさがしの「彦栄」未だお持ちでなかつたら、コピー進呈させて頂きます。又「渡辺党古系図と『平家物語』「鵺」説話の形成」、既に御入手ずみでなければ、併せてお送り致します。申し訳ございませんでした。

御学恩に感謝します。

No.564

佐々木先生、お久しぶりです。お書き込みを下さり、恐縮に存じます。「・・・「鵺」説話の形成」ではなく「「鵺」説話の源流」だと思いますが、これは上・下とも入手いたしました。「桓武平氏正盛流系図補輯之彦栄」はとうとう入手できないでおりました。コピーを頂ければ大変助かります。
 御高論の件、直接、お願いしようかとも思いましたが、いささか失礼な気がして躊躇しておりました。このところ、小生が自らの研究を進める上で佐々木先生の御研究には常に水先案内のような役割を果たしていただいております。先生は国文学が御専門ですが、その御研究の緻密さは、歴史学のすぐれた実証研究そのものであり、常に敬服いたしております。史料編纂所に架蔵された古系図集の紹介など、先生の御活躍を期待致しております。このような場で恐縮ですが、今後ともよろしくお願い申しあげます。
 また、先生個人の御研究、あるいは米沢女子短大の学生さんたちとの御旅行で御上洛のさいには、是非、京都女子大にお立ち寄り下されたくお願い申しあげます。とくに、学生さん御同道のときには、当ゼミをあげて歓迎したいと存じます。

精華大学レポート(授業もぐりに行きました)

No.559

今日、末松さんの紹介で橋本初子先生の「古文書学」の授業
に出席(もぐり)に行きました。
「古文書学」の授業なので、基礎知識等が全くないので不安
でしたが、古文書学の基礎知識を分かりやすく丁寧に、またテキストになる文書の基礎知識なども解説していただき、とても参考になるとともにはっきり言って「面白い」です。
前期から出ておけばよかったと後悔してます(泣)。
期間限定で先生の弟子になりたいです(笑)。
(一応先生の「もぐっていいよ」の了解は取りました)
今日使用した文書は南北朝の「院宣」(光厳上皇)でした。後期は「公家文書」がメインになるそうです。
ちなみに来週は京都府総合資料館で「革島家文書」の展示を
見に行き来ます。「革島家」のルーツは、平安末期のの佐竹昌義の五男である佐竹義季で、その義季が頼朝から所領を没収され、近衛家を頼って京都にきたのがその始まりだそうです。
京大、京女、精華大とあっちこっち潜っている自分は何大生
なんでしょうか?何としても懸案の一つである古文書学を少しづつですがガンバリマス。
末松さんから、この授業にゼミの他の人も是非と言われましたが、「古文書学」だけでなく、幅広く勉強できるので絶対オススメです。

Re: 精華大学レポート(授業もぐりに行きま...

No.560

山本さん、お久しぶりです。
光厳天皇ですか。これはもう永富絵里子の出番になりそうですね。
他の大学の講義はもぐるのに勇気がないので、うらやましい限りです。

ついでで、申し訳ないのですが
先週の掲示板の不調については、いろんな方に迷惑をかけてしまいました。
今後、何か不具合等が出たときは、遠慮無くjohn@a2.mbn.or.jpの方へ連絡を下さい。
インターネットの環境は様々で、どういう結果になるのかやはり予想できませんので、僕のスキルアップの為にもよろしくお願いします。

学問の醍醐味.

No.562

何ごとも面白いのが一番です!
昨日、小生は平安京・京都研究集会の特別研究会という内輪の研究会で、花園大学に行きました。山田邦和先生の新しくて広大な居城を初めて拝見させていただいたのですが、それはともかく、この研究会は本当に「面白い」ものでした。発表されたのは京都市埋蔵文化財研究所の上村和直先生(考古学)と本学家政学部の川本重雄先生(建築史学)。テーマは「法住寺殿の復元研究」で、お二人の御報告それぞれの内容も興味深く、大いに学び触発されたのですが、なにしろ一番面白かったのは、法住寺殿南殿の位置についての喧々囂々たる議論でした。まさに科学的な考古学的成果に基づく上村先生の御見解と、一方、文献史料を丹念にたどって、これまた科学的に論証された川本先生の御説との間に齟齬が生じている点について、ほかに参加された考古・文献双方の研究者(小生も含む)をも交えた議論は、とても愉快なものでした。本当に久しぶりにとても楽しかった。これぞ、学問の醍醐味というものでしょう。阪神・巨人戦も人気の映画やらテーマパークなんて、この面白さに比すべくもありません。歴史をやっていて本当に良かったと思える至福の一時でした。

Re: 学問の醍醐味

山田邦和(花園大学・考古学)
No.565

花園大学の山田邦和です。野口先生、先日はようこそ花園大学考古学研究室にお越しくださいました。ホスト側としても光栄でした。
法住寺殿の復元、本当におもしろかったですね。おっしゃる通り、学際研究の醍醐味だと思います。私の復元案は上村案とも川本案ともすこし違います。もちろん私は自分の復元案に自信を持っています(山田案のミソは、後白河天皇陵・建春門院陵を法住寺殿の都市設計の中核に置くこと)。
でも、法住寺殿については、まだまだわかっていないことが多すぎて、残念でもあり、闘志がわく部分でもあります。

みなさんへ
私の六波羅・法住寺殿復元試案は、今度の宗教・文化研究所紀要に野口先生との共著で公表の予定。乞うご期待?

Re:学問の醍醐味

No.567

「学問の醍醐味」という言葉は、今の自分には感じられるのかどうかまだ分からない程、何か深遠でどの学問にも共通する
テーマだと思います。自分の場合の「面白い」というのと野口先生や山田先生の御指摘の「醍醐味」というのとは、あまりにも隔たりが大きくて恐縮してしまいます(汗)。自分の歴史学を専攻しようとしたきっかけはただ「歴史が好き」だったからでした(基本的に「歴史好き」というスタイルは小学6年生の時から変化が無いよう気がします)。その関係で知らない事や自分の好きな時代に関する事を「知る」ことが、自分の言う「面白い」という意味で、先生がおっしゃっる「醍醐味」のレベルまで到達していないです(泣)。「歴史が好き」から「歴史学の醍醐味」を味わえるようになりたいです。ただ史料で自分の今調べている斎藤氏の人物を見つけた時は、嬉しいです。その積み重ねで「醍醐味」を味わえるものと信じて何とかがんばります。