来年度、共同研究のお知らせ

No.6005

 以下、私を研究代表者とする「平成20年度 宗教・文化研究所共同研究」の詳細について、お知らせいたします。関係者は御確認下さい。また、各方面のみな様には、宜しく御協力のほど、御願い申しあげる次第です。
                     
                        記

   摂関家別業の成立とその背景(中世前期の宇治に関する総合的研究Ⅲ)

<研究概要>
平成18年度より約5年計画で、中世前期における宇治をめぐる諸問題を研究テーマとして掲げ、文献史学・国文学などの側面からアプローチをはかっている。
 近年、中世前期都市史研究は活況を呈しており、そのなかで京都・平泉・鎌倉という王家・武家の政治権力の所在した都市については大きな成果が示されている。しかし、王権に包括されながら、実は国家的な権能を担い、平泉や鎌倉の政治権力にも大きな影響を与えた摂関家の本拠の都市である宇治については、ほとんど関心の対象にされてこなかった。本研究は、宇治を中世前期における権門都市の典型ととらえ、その政治・経済・文化・軍事機能を平泉など他の権門都市との比較を踏まえて解明し、その成果を中世都市史研究の中に位置づけることを目的とする。

<研究代表者>
野口実(本学宗教・文化研究所教授)

<研究協力者>
岩田慎平(関西学院大学大学院研究員),長村祥知(日本学術振興会特別研究員,京都大学大学院人間・環境学研究科DC),樋口健太郎(神戸大学大学院文化学研究科DC),山岡瞳(京都大学大学院人間・環境学研究科MC),田中裕紀(同志社大学大学院文学研究科DC),満田さおり(京都女子大学大学院家政学研究科MC),鈴木潤(同志社高校教諭),永富絵里子(京都文教中学・高校講師)

<研究概要>
【文献史学】(野口・岩田・長村・樋口・山岡)① 院政期頃までの宇治における都市の形成と発展について祖先供養の問題などを念頭に検討する。② 記録・文書から、宇治や平等院の経営に関わる記事を収集し、平安末期、分立した摂関家がどのように宇治・平等院を支配していたかを考察する。③ 鎌倉時代の公家日記によって宇治史料集を作成する。④ 京都の防衛拠点としての考察・検討を行う。
【国文学】(田中) 宇治を文学の舞台としてとらえ、物語を中心に、宇治という場がもつ文学上の役割や特性を考察する。
【建築史】(満田) 宇治における摂関家の本邸と位置付けられる富家殿・小松殿について、その復原的考察・検討を行う。
  ※ 今年度は、考古学に代えて建築史のジャンルを設定した。

<研究計画・方法>
 研究協力者が全体の研究テーマに即した形で個々のテーマを設定し、その成果を全体の研究会で報告・総括し、さらに個々の研究作業に活かしていくという方法をとり、研究代表者は自らの研究課題を設定するとともに全体の総括を担当する。とくに文献史学と国文学は、たとえば説話類の記述についても、史料として分析の対象とすべきものが多いことから、相互に緊密な連携をはかる。また、建築史学など周辺分野の諸業績を積極的に活用するとともに、つねに平泉や鎌倉などと比較する視角をとる。
 情報処理担当の研究協力者(鈴木・永富)は、この研究で得られた情報の整理や研究過程における情報機器の活用について技術協力を行う。研究成果については個人および研究ジャンルごとに積極的に論文化をはかっていく。

<備考>
 昨年11月以後に、本研究に関わる成果として研究代表者・研究協力者(前年度)によって発表・執筆された論文は以下のとおりである。
 岩田慎平「宇治における都市形成の契機について-道長期を素材に-」(京都女子大学宗教・文化研究所ゼミナール『紫苑』第5号,2007年)
 長村祥知「『明月記』の宇治関係史料-鎌倉前期における-」(同)
 野口実・佐伯智広・田中裕紀・大原瞳「摂関家の空間における政治と文化(中世前期の宇治に関する総合的研究Ⅰ)」(京都女子大学宗教・文化研究所『研究紀要』第21号掲載予定)

髙橋昌明『平清盛 福原の夢』 の御紹介

No.6001

 講談社選書メチエの一冊として、髙橋昌明『平清盛 福原の夢』が刊行されました。
 定価は1,785円(税込)。
 以下、講談社のサイトからの転載です。

 <内容紹介>
 中世史の泰斗が満を持して放つ 清盛学の決定版!

 平氏系新王朝を夢見てあらゆる手段を尽くした男、清盛。なぜ福原でなければならなかったのか?『源氏物語』須磨・明石巻との相似性、六波羅幕府と鎌倉幕府成立との連続・不連続、福原の地形的意味、遷都の政治的意味と抵抗勢力との角逐など、第一人者ならではの多角的アプローチで、誰も書かなかった大いなる野望に迫る。
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【追記】本日、金沢文庫の永井晋先生より、御高論「源家一門考」掲載の『金澤文庫研究』第319号を御恵送いただきました。
 御高論には頼家・実朝に仕えた「大弐局」について触れる部分があり、鎌倉幕府出仕の女房をテーマに卒論執筆中の小野さんには必読だと思います。
 永井先生に、あつく御礼を申し上げます。

デンカといえば-11月から12月の『吾妻鏡』-

No.6002

 一雨降るごとに冬が近づいてきているような気がします。みなさまどうかご自愛下さい。
 ウメ星デンカから重野安繹まで議論の対象とする『吾妻鏡』講読会は、参加者のみなさんの積極性によって支えられております。どなたさまでも、まずは見学からでもどうぞお気軽にご参加下さい。

 さて、次回のご案内です。
 日時:11月19日(月)13:00~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 宗教・文化研究所共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』寛喜三年十月六日、十二日、十六日、十九日、二十日、二十五日、二十七日、二十八日、十一月十八日
        寛喜四年(貞永元年)正月四日、五日、二十三日、二月十三日、二十日、二十四日、二十六日、三月三日、十四日、四月四日、九日、二十一日、五月十四日の各条
 (※掲出した範囲以外に「これは」という条文があれば、随時お知らせ下さい。)

 なお、11月は19日・26日、12月は3日・17日・24日も開催予定です

六波羅幕府?

No.6003

 岩田君、本日もまたスタバのコーヒーと木幡のシュークリーム、ご馳走様でした。そして『吾妻鏡』講読会の今後の予定のおしらせ、ありがとうございました。
 なお、12月3日は、『吾妻鏡』を16:30頃に切り上げて、17:00頃から開始予定で小野さんの卒論報告を行う予定。詳細は追って告知されると思います。
 それから、12月10日は、水戸に出張のため、休会とします。もっとも、水戸には数名のゼミメンバーが同行してくれますので(真の目的は<研究>にあらず、「あんこう鍋」という情報もあり)、治承四年の佐竹合戦の辺りを講読対象とした出張開催も一法かと考えております。

 HAPPY BIRTHDAY!
 ここ半月前後の期間に、ゼミメンバーの数名の方がお誕生日を迎えます(ました)。知るところでは21歳ないしは23歳、最高齢?で29歳になられる由。みんなまとめて、おめでとうございます。人生の旬の時期。今こそ「よく遊び、よく学べ」だと思います。

 ☆ 本日、神戸大学の髙橋昌明先生より、上記の御著書を御恵送いただきました。
 「第4章 六波羅幕府」は「幕府」の概念規定の問題もはらんでおり、大いに議論の対象になることと思います。
 できれば、ゼミで書評会を開きたいと思うのですが、如何でしょうか?
 髙橋先生に、あつく御礼を申し上げます。

明日は女性史総合研究会11月例会

No.5999

::女性史総合研究会11月例会のおしらせ::::::::::::

日  時:2007年11月10日(土) 午後1:30~5:00
場  所:滋賀大学サテライトプラザ
     http://www.shiga-u.ac.jp/main.cgi?c=9/10 
     大津市春日町1-5 アルプラザ大津内     (JR大津駅前 平和堂アルプラザ大津5階)
報  告:梅谷記子氏「持統天皇歌-萬葉集巻二、一五九番歌の解釈」
コメント:菅野美恵子氏

立冬というのに、とても忙しい。

No.5995

 このところ、毎朝、大学に出て来ると思いもよらない用件が待ち受けています。
 そのような次第で、せっかく研究室を訪ねてくれた方、お電話を下さった方たちに対して、礼を失することが多く、恐縮の極みです。
 こちらから、御迷惑を顧みずに、いきなり電話で問い合わせという局面もありました。

 >江波さん  お話をきちんと聞くことが出来ず、こちらとしても残念でしたが、山岡さんの情報提供は最善だったと思います。

 >野口君  喧噪の最中にて、ゆっくりお相手が出来ず申し訳ありませんでした。結局、狩野永徳展は御覧になれましたか?
 それから、いつもながら名古屋のお土産をありがとうございました。味噌サブレーは京大『吾妻鏡』研究会の方たちにも賞味していただきました。

 >永井先生  再度の電話、御迷惑をおかけいたしました。御陰様で完全な形で書類を提出することが出来ました。御礼申し上げます。

 このところの忙しさの原因(私に限ってのことかも知れませんが)は、明らかに、やたらと形式的に詳細な情報を要求するようになった書類の作成と、その方法の電子化にあります。この種の作業は、芯から疲れます。

 昨日、元木先生主催の『吾妻鏡』研究会に参加させていただいて、文治元年十月の勝長寿院供養の政治史的意義について大いに考えさせられるものがありました。若い頃なら、即、論文執筆だったのですが。どなたか取り組んでみませんか?

 ○ 教学課からの問い合わせもありましたので、キャンパスプラザ開講科目の博物館見学について再掲いたします。

 大学コンソーシアム京都(キャンパスプラザ)で、私が担当している講座では、開講期間に一回、京都文化博物館で見学会を開いております。
 本年度は下記の要領で実施することになりましたので、お知らせいたします。
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 特別講座科目Ⅰ「平安~鎌倉時代の京都」の博物館見学について
 
 見学先:京都文化博物館(地下鉄烏丸御池駅下車徒歩3分)
 日時:11月13日(火)11:00~12:30
 集合場所:同館2F歴史展示室(入館料を払って直接展示室にて)

 ※ とくに、『平治物語絵巻』の大路首渡しの場面をもとに作成された「武者行列」、法住寺殿跡出土鍬形の復元品、関西電力京都支店敷地(七条町跡)出土の埋納銭については、詳しく解説する予定です。
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 今朝、家の近所、住宅街の狭い路上で、青い小型乗用車が仰向けになっているという場違いな光景を目にしました。もちろん、すでに警察の車は到着していましたが、何しろ危険の多い世の中、至る所で細心の注意が肝要のようです。

気分は俊寛

元木泰雄
No.5996

 野口先生、『吾妻鏡』研究会をはじめ、種々の研究会に際し、研究室をご提供頂き、まことに有難うございます。厚く御礼を申し上げます。
 先日の『吾妻鏡』研究会も、身近のご指導を賜り、参加者一同、大変勉強をさせていただきました。

 研究室にお邪魔しているのは、ほかでもない当方の研究室が耐震補修のために、しばらく閉鎖されたためです。予定では11月末に終了、12月はじめに移転、正月は新研究室で・・・・ということになっていたのですが、今日の教授会の報告を聞いて愕然。工事の終了は早くて12月末、移転は早くても1月18日以降とのこと。今年一杯は研究室なしという状態と判明致しました。
 研究会、院生諸君との面談、自身の研究、授業準備、書物の保管、あらゆることに重大な齟齬をきたし、院生・学生諸君に多大の不便と迷惑をかけているのですが、それが実に半年に及ぶとは、あきれてものが言えません。

 赦免の舟は去り、絶海の近衛寮生活はいつ果てるともなく・・・
 成親の研究はしていますが、俊寛の配流生活を実体験させられるとは、思いもよりませんでした。
 ともに同じ運命を慨嘆する東洋史や西洋史の先生を除くと、近衛寮の友達は古ぼけた畳を住処とする家ダニ、何やらわからん虫(?)たちのみ。そういえば最近は、体のあちこちが痒くてたまりません。

 業者の工事遅延は最初から噂されたこと、最近になって深夜の工事も始めたようですが、遅延は想定内だったのではないかと疑われます。安ければ、ずさんな工事でも良いという姿勢は、最低のお役所主義ではないでしょうか。かの悪名高い印刷業者に競争入札で契約し、執筆委員をとんでもない目にあわせるどこかの自治体史と一緒ではありませんか。
 独立法人化したのは名ばかり、かえって文科省の統制が強化され、学内のすべてが悪化したのは誰しも感じるところですが、今回の問題はその最たるものでしょう。
 
 当方のような、研究室を活用する教員は、当研究科でも例外的のいうです。したがって、その累が及ぶ院生・学生の数は知れているということなのでしょうか。
 しかし、こんな無法が許されるのでしょうか。このようなでたらめが横行する国立大学に未来はなさそうです。

 そんな折、とある書評のご依頼を賜りました。意義ある、大変影響力のあるお仕事ですので、是非お引き受けいたしたいと思います。研究会で、皆さんのご意見も伺いたいと思います。その節はよろしくお願い申し上げます。

 ついでで恐縮ですが、23日の和歌山県立博物館の見学会参加希望の方は、すでに口頭などで仰った方も、改めてメールか、葉書で御連絡ください。

当方にとっての「とある書評」。

No.6000

 元木先生の引き受けられた「とある書評」は、とても楽しみです。

 一方、当方にも「とある書評」の話題がございます。こちらは、じつに情けない話でありますが、この機に乗じて、書かせていただこうと思います。

 もう一年以上も締切を超過してしまった「とある書評」について、昨日、再度の督促をいただいてしまいました。汗顔の極みです。
 御依頼をいただいたとき、私にこの本の書評はとても無理だと思ったのですが、研究者としての名誉感情をくすぐられたこと、そして、とても内容の充実した論文集をじっくり拝読するよい機会だと欲を出してしまったのが失敗のもとでありました。
 とりかかってみると、予想通り、とても私の能力で対応できるものではなく、そのために、昨夏、ゼミの諸兄姉の御協力を得て、二日がかりの書評会を開いていただいたりしたのですが、その後、諸事に追われるうちにモチベーションは下がるばかり。これではいけないと、気を取り直して立ち向かっても、自らの器量のほどを自覚させられて撤退、というような仕儀を繰り返すうちに今に至ってしまいました。

 書けない理由は、自らに課した目標設定が高すぎることだと思いますので、このさい、見栄をはらず、肩から力を抜いて、自分の専攻領域以外にまで口を挟むことは勘弁していただくような形で、一から書き直すことに致しました。
 著者にたいしての失礼は勿論、ステイタスの高い学術雑誌に、「よくもまあ、こんな原稿を」、というようなことになりかねないとは思うのですが、何しろ形を示さなければ申し訳が立たないと考える次第です。
 そういうわけで、書評会に参加して下さった諸君には、せっかくの御教示を反映させることが出来ないこととなり、お詫びを申し上げます。
 かかる次第で、なんとか、早々のうちに執筆を終えたいと存じますので、編集委員の先生方には今しばらくの御猶予をお願い申し上げる次第です。

 ちなみに、「書評」については、もう一件、これまた締切を一年以上過ぎている依頼原稿がございますが、こちらも上記に引き続いて、同様に努力したいと思います。

 書評といえば、こんな話もございました。同じように、ある学会誌から依頼された書評なのですが、これはいささか締切を遅れたものの、今年の三月に速達で送付。しかし、受領の連絡がありません。そこで、八月にいたって、葉書で問い合わせたのですが、未だに返信なし。
 この本の著者や献本先には申し訳ないような気分でおります。
 このようなケースもあるわけです。

 ※ 書き込みの記念すべき6000件目が、こんな話で申し訳ありません。 

藤花祭

伊藤明日香
No.5990

今日から三日間、京都女子大学の文化祭が開催されます。


私は弓道部でしたので、一、二回生の時は道着で焼きそばを焼いてました。
お茶付きで200円、結構お徳なんですよ。
吾妻鏡に参加してる方々には、この機会に
是非ご賞味いただきたかったのですが、
5日は後片付けの日でした。残念。

模擬店はリーグ戦の最中に準備をしなければならないので、
目の回るような忙しさではありましたが、
今となっては良い思い出かな、と思います。

ちなみに、私は明日、同学年の部活OGの子たちと藤花祭に行く予定です。
社会人の子たちとは会うのも久しぶり、楽しみです。

学祭シーズンですね

No.5992

>伊藤さん 藤花祭の週末も好天に恵まれて良かったですね。

 出身の高校のイメージカラーは藤色(「春日丘」だからでしょうか)で、以前在籍していた京都教育大学の文化祭は「藤陵祭」という、知らず知らずのうちに何かと「藤」に縁のある学生生活を送ってきたのですが、「藤花祭」にはまだお邪魔したことがありません。お茶付き200円の焼きそばもいただいてみたかったですが、本日は自宅にて、某お菓子メーカーがスポンサーをしているサッカーを観ております。

 ところで、学祭後片付け日の『吾妻鏡』のご案内です。
 日時:11月5日(月)13:00~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 宗教・文化研究所共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』寛喜三年正月十四日、十九日、二月二日、二十一日、三月三日、六日、九日、十日、十九日、四月二日、十九日、二十日、二十一日、二十九日、五月四日、五日、九日、十三日、六月六日、十五日、二十二日、九月二十五日、二十七日、十月六日、十二日、十六日、十九日、二十日、二十五日、二十七日、二十八日、十一月十八日の各条
 (※念のため先の方の講読予定範囲もお知らせしておきます。掲出した範囲以外に「これは」という条文があれば、随時お知らせ下さい。なお、11月も毎週月曜日に開催予定です。)

マシュマロマンは水兵さん-次回『吾妻鏡』-

No.5993

 本日はみなさん賑やかに長時間の講読にお付き合いいただきましてありがとうございます。
 ところで「ゴーストバスターズ」に出てきたマシュマロマンというのは、こういう風貌です。たしかにミシュランのあの人にも似てますね。
 http://www.e-roughdiamond.com/web-content/to04.html

 次回の『吾妻鏡』の予定は以下のとおりです。
 日時:11月12日(月)13:00~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 宗教・文化研究所共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』寛喜三年五月四日、五日、九日、十三日、六月六日、十五日、二十二日、九月二十五日、二十七日、十月六日、十二日、十六日、十九日、二十日、二十五日、二十七日、二十八日、十一月十八日の各条
 (※掲出した範囲以外に「これは」という条文があれば、随時お知らせ下さい。なお、11月も毎週月曜日に開催予定です。)

 『吾妻鏡』講読会は参加者のみなさんの積極性によって支えられております。どなたさまでも、まずは見学からでもどうぞお気軽にご参加下さい。

抹茶と黒糖のカステラ

No.5994

 >菅谷さん カステラ、ありがとうございました。とても美味しく、ゼミのメンバーにも大好評でした。
 卒論、完成が楽しみです。大学生活の総決算。頑張ってください。
 
 さて、本日の『吾妻鏡』講読会。長時間に及びましたが、頼経が足の親指を刀で突き刺し、頼朝の子の仁和寺法印貞暁が高野山で亡くなり、将軍御所の北対に怪鳥が現れ、といった事件から、武蔵国留守所惣検校職や中世的郡郷制の成立まで、話題は多岐に及び、充実した時間を過ごすことが出来たと思います。
 それにしても、ホワイトボード上の、久我源氏の系図とマシュマロマンのコントラストの妙は、なかなかのものであったと存じます。

 伊藤さん、マシュマロ、岩田君、コーヒー、ご馳走様でした。

 ○ ゼミメンバーのみなさん 購入希望の図書などがありましたら、具体的なデータを添えて御連絡下さい。

山口博史さんの三回忌

No.5989

 京都労働学校の日本史講座や歴史グループ早雲の牽引役として活躍された山口博史さんが亡くなられて早くも二年が経ちました。
 山口さんには、この掲示板にも何度か御投稿を頂きましたし、早雲の学習会に永富さんなど当ゼミメンバーが参加したことをとても喜んで下さっていたことが思い出されます。
 2004年10月10日、京都精華大学黎明館を会場に開催された源義経をテーマにした「叡電文化講演会」も山口さんのお力によるものでした。
 私とまったく同世代の山口さんは、市民歴史家のお手本のような存在でした。
 三回忌にあたって山口さんの御冥福をあらためてお祈り申し上げますとともに、山口さんが喜んでくれるような研究活動をながく進めていくように心したいと思います。

 山口さんの遺著『私の歴史ノート-歴史グループ早雲と共に歩んだ二十三年-』などによって、山口さんの略歴を紹介させていただきます。
 1950(昭和25)年4月、神戸に生まれる。
 1974(昭和49)年、龍谷大学文学部史学科卒業。京福電車入社。その後、叡山電鉄に転籍。
 1982(昭和57)年に歴史グループ早雲を結成。

 その後、終生、自ら設定したテーマをかかげて歴史の学習をすすめ、歴史学の成果を市民・社会に還元する活動に邁進。
                                           合掌    

京都女子大の「藤花祭」、明後日から

No.5987

 本日、研究所の運営委員会が開かれ、先般提出した来年度の共同研究申請が承認されました。
 来年度の共同研究員も内定したという次第です。
 来年度、宇治の共同研究に参加される皆さん、どうぞ宜しくお願い致します。

 京都女子大学の大学祭「藤花祭」は、明後日(11月2日)から。詳しくはこちらを御覧下さい。
  →http://www2.kyoto-wu.ac.jp/touka2007/index.html

 5日(月)は学生行事週間期間中ですが、『吾妻鏡』講読会はいつものように実施致します。(岩田師範による告知参照のこと→>>No.5981

 本日、帰宅途中、道路沿いのガソリンスタンドは、何処も給油する車であふれかえっていました。どうやら、明日から値上げの由です。

>大森さん  本日、山岡さんにお願いして、馬町の郵便局から発送致しました。いま暫くお待ち下さい。

永徳展見聞録

No.5988

 近所の方ほど、「別に混んでるときに行かなくても」と敬遠される、京都国立博物館で開催中の狩野永徳展に行って参りました。

 14:30という昼下がりのちょうどよい時間にお邪魔してみましたところ「50分待ち」の表示が出ておりました。とはいえ、廻れ右して帰るわけにもいきませんのでおとなしく並んでみましたら、確かに待ちはしましたが表示時間よりもずいぶん短かったように思いました(14:30頃並び始め、15:00頃入館)。複数人で出掛けて適当におしゃべりしながら待てば、案外待ち時間は気になりませんでした。

 展示は、水墨画、扇面画、肖像画、風俗画、金碧画と続き、狩野派のなかで永徳筆とされる作品の特徴が顕れるよう工夫されたものであるかと思います(よくわかりませんが)。個人的には、上杉本「洛中洛外図屏風」のすぐ隣に展示されていた、展示番号49の「洛外名所遊楽図屏風」が印象的でした。
 図録は、収録されている写真も鮮明・綺麗で、内容もお値段もボリュームたっぷり(¥2,500)ですが、その他のグッズともどもお買い求めの方も多かったようです。私も買いました。

「狩野永徳展」期間中、金・土・日の開館時間を延長

雨野  弥生
No.5991

たびたび失礼します。雨野です。

狩野永徳展、今日、リベンジで改めて行って参りました。

金曜夜の、夜間延長開館の時間を利用して18:30
くらいに入ったところ、待ち時間はゼロで入場できました。

なお、「狩野永徳展」の好評により、
明日から、「狩野永徳展」開催期間中の夜間延長を、金曜
だけでなく、土・日も行うことになったようです。
(詳細は、京博HPをご覧ください↓)
http://www.kyohaku.go.jp/jp/index_top.html

変更点:
※ 11月18日までの間、金・土・日とも閉館時間を
  午後6時→午後8時に延長。
※ ただし最終入場は、午後7時30分です。


京博付近や京都駅付近には、「土日も開館時間を延長」の
掲示が出ていましたが、私も現地に行って初めて知りました。
ご参考までに。

大学におけるキャリア教育

No.5985

 元木先生より24日の研究会の写真をE-メールの添付ファイルでお送りいただきました。前日の近藤先生の「迫力あるお姿」・・・も。
 ゼミメンバーには研究室PCにて御覧いただきたいと思います。
 元木先生、ありがとうございました。

 本日のキャンパスプラザの講義は六波羅・福原・屋島など「平家の本拠」に触れましたが、次回は「源頼朝と京都」というテーマでお話ししたいと思います。
 なお、11月13日は京都文化博物館の見学です。

 このところ様々な「大学論」が語られていますが、なかなか肯ける意見には出会えません。そんな中、本学現代社会学部の依田博先生が、今週日曜日の京都新聞一面掲載の記事に示された御見解にはまったく同感させられました。
 多くの方に読んでいただきたく、ここに紹介させていただきます。

  http://www.kyoto-np.co.jp/info/sofia/20071028.html

 当の学生さんたちは、どう思われるでしょうか?

野口先生、有難う御座います!

No.5971

野口先生
先日掲示板を拝見しました。
絵葉書がお手元に届いたことを知り安堵しました。又イタリアまで「紫苑」をお送りいただけるという有難いご提案をいただき感激しました。ただ余りにも厚かましいような気がしてしばらくお返事しかねていましたが、せっかくのお言葉、又早く「紫苑」を拝見したいという気持ちからお言葉に甘えることにしました。こちらの住所は

To Nanako Omori
c/o Fiorentino Viaggi
Piazza S.Antonino,3
80067 Sorrento (NA)
ITALIA

ソレントはこの前の日曜日に急に気温が下がり対岸のVesuvio火山の頂に雪が積もりました!この地方で雪は稀で山頂でも一年で一番寒い時期にしか雪が積もることはありません。十月に初雪など十年来初めてのことです。数日後には、今度はアフリカから砂混じりの熱風シロッコが吹き荒れ生暖かくなりました。日本は如何ですか?
海のかなたのソレントから研究会の皆さんのご健勝と益々のご活躍をお祈りしています。

ゼミ旅行はイタリアへ!

No.5972

 大森さん、御連絡をお待ちしておりました。
 メールにも書きましたが、早速手配いたします。『紫苑』もいよいよ欧州進出です。

 Vesuvio火山の頂に雪とのこと。私は鹿児島に5年暮らしましたので、火山と言えば桜島を思い出します。Vesuvio火山と桜島、ナポリ湾と錦江湾は景色がよく似ているのだそうです。
 京都は晩夏からいきなり晩秋に季節が変化したような有様です。世界中気候変動で大変なことになりそうですね。
 アフリカからの熱風というのは、とてもリアルな感じがしますが、日本でも、今頃になって、台風が関東に近づいていたりしています。
 私は目下、体調の具合で長旅は無理なのですが、なんとか快復を図り、ゼミメンバーに付き添ってもらって、イタリアに行ってみたいと考えております。
 大森さんには、日本に戻られたら是非『吾妻鏡』講読会に復帰していただいて、『吾妻鏡』のイタリア語版を作って欲しいと思っております。

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 本日は西本願寺で京都女子学園関係物故者の追慕の法会がありました。その帰途、車で五条橋を渡っていると、北山に大きな虹が立っていました。

 家に戻ると大きな郵便の封筒が二つ。それは、某学術雑誌と武士関係の論文集に掲載される拙論の校正ゲラ。昨日、科研の書類を提出したところに、グッド?タイミング。
 書評は、また暫くお預けを余儀なくされてしまったようです。

 >伊藤さん 倉敷は如何でしたか?

日の沈まぬ研究会

No.5975

 大森さん、こんにちは。お久しぶりです。少し前に野口先生にお便りをお寄せであったと伺いましたので、お変わりなくお過ごしと拝察しておりました。『紫苑』第五号も力作揃いです。地球の裏側のゼミメンバーのことを思い出していただきながら、御味読いただければと思います。
 いちど日本在住のメンバーも『吾妻鏡』片手にイタリアを訪問できたら楽しいですね。おいしいコーヒーでもいただきながらみんなで意見交換できたらなぁと思います。

 イタリアも日本もときどき変なお天気に見舞われるようですが、同じ北半球でこれから冬に向かうことと思います。どうかお大事に。

 ひとまず日本国内開催の次回『吾妻鏡』は以下のとおりです。 
 日時:10月29日(月)13:00~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 宗教・文化研究所共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』寛喜二年六月十六日、十八日、二十八日、八月二十一日、十一月六日、七日、十三日、十二月九日条
 (※けっこう長い条文もありますが、適宜休憩を挟みつつ、読めるところまで読んでいきましょう。)

 11月以降の開催予定についても、可能な範囲でご相談させていただきたいと思います。
 

ハネムーンはイタリアへ!

No.5976

 上に「ゼミ旅行はイタリアへ!」なんて書いてしまいましたが、鈴木君・永富さん御夫妻の新婚旅行の行先はもうお決まりでしょうか?
 未定なら再提案、「ハネムーンはイタリアへ!」。
 ちなみに、お邪魔するつもりは毛頭御座いませんので(?)。

 岩田君、明日の『吾妻鏡』講読会の予定の告知、ありがとうございました。
 ところで、イタリアで飲むコーヒーというのは、岩田君が四条からポットに入れて持ってきてくれるのでしょうか?あれは美味しいですからね。

 なお、明後日のキャンパスプラザの講義ですが、「平家の本拠」をテーマにお話しをしたいと思います。六波羅ばかりでなく福原や屋島も対象に、その立地の共通性を指摘するつもりです。

 12月9日(日)に水戸にお邪魔することはすでにお知らせしたとおりですが(→>>No.5882)、その後の予定としては、来年1月27日(日)に開催予定の中世戦記研究会(東京)で『曽我物語』巻第八の輪読を担当させていただくことになりました。また、2月17日(日)開催予定の隼人文化研究会例会(鹿児島)で、研究報告の機会を与えていただきました。
 まだ予定の段階なので、詳細は未定。決定次第、お知らせしたいと思います。

 >佐伯君 「東西交流」のお話し、今度詳細をお聞かせ下さい。 

ヴェスヴィオと桜島 

No.5980

イタリアは昨日(10月最後の日曜日)からWINTER TIMEです。
夏の間7時間の日本との時差が冬は8時間になります。

鹿児島出身の私の友人もソレントに来た時、しきりに桜島に思いを馳せていました。
秋田県の男鹿半島に似ているという人もあり、私が初めてソレントに来たときの印象は
(関東には不案内ながら)一度だけ見た湘南から富士の景色にそのままだと思いました。
景色の類似のせいかナポリと鹿児島市は姉妹都市です。ちなみにソレントは三重県熊野市と姉妹都市(みかん畑と海の景色が似ているという熊野市市長の提案で)。ソレントから眺めたヴェスヴィオ山は高さは違いますが形としてはちょうど富士山のようです。ナポリから見たそれは、頂上が二重になっています。天気がよければ、頂上(国立公園)近くまでポンペイからバスが出ており、バスを降りたところから火口まで歩いて登ることができます。ご存知のとおりヴェスヴィオ山は活火山で、近々歴史的大噴火があるかもしれないという噂があるにもかかわらず、裾野といわず中腹辺りまで、(違法らしい)住宅が広がっています。今年の夏はヴェスヴィオ近辺で放火による火災が相次ぎました。自然保護地区を破壊して、建築が可能になるようにとの企みと聞き驚きあきれました。ソレントはイタリア一ではないかと思われるほど例外的に治安の良い町ですが、ナポリ周辺ではマフィア(ナポリではカモッラという:19世紀ブルボン支配下ナポリの犯罪秘密結社に遡る語)の抗争が絶えません。とは言え、観光客が巻き込まれるようなことはまずありませんのでご安心を。(観光客はスリと引ったくりにだけご注意を)ナポリにはポンペイの遺品の大半を集めた考古学博物館をはじめ町の歴史を物語る文化施設にあふれた興味深い町です。
日本でも青の洞窟で知られたカプリ島へはソレントから高速船で20分、ナポリからは40分ほどです。

行こう行こう火の山へ

No.5981

* 大森さん、再び旅情を誘うご案内をありがとうございます。時差八時間ということは、お昼ちょっと前に書き込んでくださったということでしょうか。
 男鹿半島・湘南・富士山・熊野と伺うと、ソレントもずいぶん身近な気がしますね。頂上が二重というのは二上山のようなイメージでしょうか。ヴェスヴィオ登山の暁には、きっと野口先生がフニクリフニクラを詠じてくださるものと思います。
 http://www.asahi-net.or.jp/~kx8y-hgmt/midi/hunikuri.htm

* ところで、次回は11月に入る『吾妻鏡』のご案内です。
 日時:11月5日(月)13:00~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 宗教・文化研究所共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』寛喜三年正月十四日、十九日、二月二日、二十一日、三月三日、六日、九日、十日、十九日、四月二日、十九日、二十日、二十一日、二十九日、五月四日、五日、九日、十三日、六月六日、十五日、二十二日、九月二十五日、二十七日、十月六日、十二日、十六日、十九日、二十日、二十五日、二十七日、二十八日、十一月十八日の各条
 (※適宜休憩を挟みつつ、読めるところまで読んでいきましょう。なお、11月も毎週月曜日に開催予定です。)

「ローマ帝国の滅亡と鎌倉幕府の成立」

No.5983

 大森さん、イタリアだより、ありがとうございました。
 先般、NHKテレビのBS2で映画「鉄道員」を観て以来、イタリアに心を引かれております。
 GOOGLE EARTHで空からソレントを眺めてみましたが、とっても風光明媚そうな所ですね。

 ところで、本日の『吾妻鏡』講読ですが、28歳の竹御所と13歳の藤原頼経の婚儀の様子を伝える条にさしかかりました。竹御所(源頼家の娘)の鎌倉幕府政治史における重要性は、拙論「竹御所小論」で指摘したところですが、なにしろ従来、『吾妻鏡』における女性は議論の対象にされなさすぎてきたことは確か。
 小野さんの取り組みに期待するところです。

 タイトルのテーマで、どなたか論文を書かれませんか?米澤君どうですか?

 > 岩田君 ポットのコーヒー、とても美味しくいただきました。
 > 江波さん 広島の杓子形のお菓子のお土産、ありがとうございました。
 > 伊藤さん 岡山のお菓子のお土産、ありがとうございました。

宇治市街遺跡で宋代の白磁水差し出土

No.5970

 JR宇治駅近くの宇治市街遺跡の発掘調査で、平安時代後期の大型の建物跡のほか、宋から輸入された白磁の水差しの一部、平等院内の建物屋根に使用されていたのと同型の瓦などが見つかったとのこと。

 http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2007102600144&genre=M2&area=K20

 現説は行われないようです。

 ☆ 帝京大学の吉田賢司先生より、御高論「室町幕府による都鄙の権力編成」(中世後期研究会編『室町・戦国期研究を読みなおす』思文閣出版)を御恵送いただきました。
 吉田先生にあつく御礼を申し上げます。また、関東でのますますの御活躍を期待いたしております。

 京都の中世前期を専攻されている若手研究者の方々には、ぜひに『院政・鎌倉期研究を読みなおす』の刊行をお願いしたいと思います。