書評会のご案内

No.5812

 このたび、野口先生の『源氏と坂東武士』ご出版を記念して、書評会を開催するよう計画致しました。武士論研究の今後のより一層の活性化のため、日頃なかなか機会が持てない意見交換のため、みなさんで大いに活発な議論を交わしましょう。

 ◇ 野口実著『源氏と坂東武士』出版祝賀の書評会 ◇

 日程:8月28日(火)
 時間:調整中
 会場:京都女子大学宗教・文化研究所共同研究室(L校舎3F)
 書評会の形式:著者である野口先生を囲んで参加者による談論。ただし、内容の概括と問題提起のため担当者を配する。
 担当者:生駒孝臣氏

 担当者の生駒さんは畿内武士のご研究の第一人者で、私の先輩でもあります。今回の書評会の趣旨にご賛同頂き、快くお引き受け頂きました。
 今回は夏休み中ということで平日開催と致しましたが、みなさまどうぞご都合をお合わせのうえ、奮ってご参加ください。よろしくお願いいたします。

長村君の報告「木曾義仲の在京」(仮)

No.5813

 拙著『源氏と坂東武士』の書評会の開催については、元木先生に御提案をいただき、これを受けて岩田君が幹事役をつとめてくださっているとのこと、大変ありがたく存じております。
 また、内容の概括と問題提起の担当をお引き受け下さった生駒さんにも深謝申し上げる次第です。
 当日は、多くの方にお出でいただき、忌憚のない御批判をいただければ幸いとするところです。首を洗ってお待ち申し上げる次第です。
 なお、ここで頂戴した御批判については、9月末に予定されている日本史研究会例会における報告や12月の茨城大での関東武士団に関するシンポの際に活かしたいと考えております。

 ところで、ついでのような形になってしまって恐縮なのですが、最近、中世前期における「在京武士社会」をテーマに、目覚ましい研究をすすめておられる長村祥知君(京大院DC・学振特別研究員)が、最新の研究を発表される機会がありますので、お知らせいたします。
 これは、いつもは京都大学で開催されている『台記』研究会が、しばらくの間、京都女子大学で行われることになったため、主宰者の元木先生の御好意で、当方のゼミメンバー・関係者にも出席のおゆるしをいただいたものです。

 報告テーマ:「木曾義仲の在京」(仮)
 日時:7月25日(水)15:00~
 会場:本学宗教・文化研究所共同研究室

 報告はもとより、元木先生や美川先生、それに元木研究室所属の院生の方たちなど、第一線で活躍されている研究者の方たちの謦咳に接する絶好の機会だと思います。出席を希望される方は事前に野口まで御連絡下さい。

 ○ 夏休み中に実施が企画されている史料(中山法華経寺文書)講読会については、近日中に対象文書と日程調整が行われるはずです。参加される方は長村君と連絡をとってください。

 > 元木先生  PCの不調。御心労のほどお察しいたします。仕組みの分からない器械を使うということは、人を雇用しているのに似ているように思います。

 > 鈴木君  採点作業は終わったでしょうか? こちらは、ようやく前期末試験の問題を作成している段階です。
 夏休みになっても、海外出張などでお忙しそうですが、ウィルスチェックや新しいソフトのインストールなどで些か不安な点がございますので、ぜひ一度、研究室および拙宅に遊び(実はハードな仕事の場合が多い)にお出でになる機会を作ってください。

【追記】
 ☆ 本日、昨年の伊豆ゼミ旅行で大変お世話になった、伊豆の国市教育委員会の池谷初恵先生と、先月の公開講座に御講演いただいた、国立長野高専の中澤克昭先生より、小野正敏ほか編『中世寺院 暴力と景観』( 高志書院)を一冊ずつ御恵送いただきました。
 池谷先生は「伊豆・箱根の寺社景観」、中澤先生は「中世寺院の暴力」という御高論を発表されています。伊豆へのゼミ旅行に参加したメンバー、また公開講座を聴講した方々にとっては格別の内容です。
 一冊は、ゼミメンバーへの貸し出し用として研究室に配架させていただきたいと思います。
 池谷先生、中澤先生にあつく御礼を申し上げます。

居候させていただきます

No.5815

 野口先生、しばらく研究室でお世話になります。
 よろしくお願いいたします。
 
 当方の研究室のある建物の耐震補修工事により、4ヶ月間仮住まいに移転を余儀なくされる破目になりました。仮研究室は、以前どこかの病院の看護師寮だったところで、しばらく人が住んでいなかったために、エアコンにカビが生えているとのこと。
 しかも、11月末には、再びもとの部屋に戻らねばならず、荷物の梱包も開封余裕もなさそうです。だいたい4畳半一間の学生下宿並みの部屋では、とても10人近い人に入ってもらうことなどできません。というわけで、研究会の開催が困難となり、野口先生の研究室に居候させていただくことと相なりました。

 数千冊の書物を梱包するのに業者を雇う金がないとのことで、院生諸君には本当にご迷惑をおかけしました。さらに、書物も、避難先にもってゆくもの、図書館に一時配架するもの、院生共同研究室に移すもの、避難期間中梱包するもの、これを機会に図書館に帰すものに分けなければなりません。
 しかも、授業期間中ですから、講義の準備にも重大な支障を生じてしまいました。
 教員はもとより、院生の研究を著しく妨げ、学生の授業にも支障をきたす、このような無茶苦茶な移転計画が、ろくに説明もなく押し付けられ、なんら反論の機会も与えられない、これが独法化した「国立大学」の有様です。
 学問より、法人としての経営効率を優先し、資金を交付した政府にのみ顔を向けるのが、今の大学の管理者たちです。これで、まともな教育ができるのでしょうか。
 まともな私学がこんな真似をなさらないように、お祈りするばかりです。
 
 そこへ、自宅では冷房が壊れ、CDが動かず、ついにPCもダウン。おまけに悪サブが子猫を拾ってきて、夜中に枕元を走り回る始末。捨て猫経験のある彼が、義侠心で助けたのでしょうか。
 気が遠くなりそうです。
 ここは気を落ち着けて、ビールでも飲むことにします。
 

腰にお気をつけ下さい。

No.5820

 元木先生、京大の研究会が京女に引っ越してくるというのは、一時的であるにせよ大歓迎であります。

 ちなみに、大量の図書を伴う引っ越しは本当に大変です。
 1986年、京都文化博物館の新築に伴い、旧平安博物館文献学研究室の蔵書・備品は二条城の北にあった、もとは府の看護学校か何か(なぜか空いている建物というのは、もと看護関係の施設というのが多いようですね)で使っていた古い木造の建物(近くに、源頼政がヌエ退治をしたという史跡?がありましたが、ここの庭にもしばしばイタチが出没いたしました)に一時移転したのですが、その時と、今度は京都文化博物館完成後の引っ越し、本当に大変でした。毎日、引っ越し作業のために生活しているようなもので(この仕事があるから採用されたのだろうと疑いました)、主任研究員とは「段ボール箱かつぎ」の別称に他ならないと思いつつ過ごしておりました。
 おかげで、博物館の開館を目前にした、忘れもしない1988年9月12日。私の腰はついに壊れてしまったのです。ひどい痛みに襲われ、エビのような形で横になっているのが精一杯で、まさしく「再起不能」なる熟語を実践していると言った状態でした。
 なにしろ本は重いのです。元木先生も、研究室の皆さんも「御油断めさるな!」。よくよく気をつけていただきたいと存じます。

 それにいたしましても、冷房・CD・PCと、大事なものが機能しないのは本当にお困りのことだと思います。早々の復旧を祈念申し上げる次第です。

 しかし、悪サブ殿は慈善の精神に溢れていて、さすがは大臣の風格のある大物ネコとお見受けいたしました。拾ってこられた子ネコ殿は既に命名されたのでしょうか。おそらく、悪サブ殿の「随身」としての活躍が期待されるものかと存じております。
 さても当家の方は、雌の白ネコが2匹。家の東西におのおのの拠点を設定し、そのふんぞり返った姿は、あたかも「女人入眼の日本国」のごとき有様です。

 私はビールというわけにはいかず、カロリーオフのアクエリアスとペリエという輸入品の炭酸水を、すぐに壊れてしまう胃に流し込んで、何とか京都の蒸し暑い毎日を乗り切りたいものと思っております。

Re: 書評会のご案内

No.5824

 緊急避難作業、何とかほぼ終了までこぎつけました。
 協力してくれた院生諸君に、心から感謝します。
 ご心配いただいた腰痛は起こりませんでしたが、持病になりつつある、右肩の炎症が再発の気配で、おまけに右手をかばったおかげで、左も変な痛みを感じるようになってしまいました。
 まだ、図書館に一時配架する書籍の配架が作業も残っています。
 もうすっかり心身ともに夏ばて気味です。

 それにしても、あの避難先、まあすごいところです。
 一度、お越しください。話しのネタにはなります・・・
 お越しのときは、虫除けスプレーをお忘れなく。

 拾ってきた子猫、やっと触れるようになりました。
 本当の野良猫の子供だったようです。
 オス同士なのに、親子のようにじゃれ合ったり、尻尾で遊んだり、はては授乳(?子猫に吸い付かれ、悪サブの乳首が赤くなっております)までする始末。どうなっているんでしょうか。
 変な猫としてテレビに出られるかも?
 

またまた・・・

No.5807

 パソコンがまた壊れました。
 二年ぶりの事故です。
 前に比べると、だいぶスパンが長くなりました。性能向上の表れでしょうか、などと感心している場合ではありません。
 緊急に初期化しようとしたのですが、リカバリーの途中でどうしたことかシャットダウンされ、error表示が出るだけでにっちもさっちも行かなくなり、仕方なく予備に保管していた古い機種に切り替えました。
 この状態では自力回復は無理でしょうね。
 鈴木君、いかがでしょうか?

 予備機も以前、不調で初期化した代物だけに、アドレスがまったく消失状態です。
 恐れ入りますが、当方と関係あると思われる方のアドレスをお教えくださいますようにお願いいたします。
 やっぱりパソコンは奇怪な機械なり・・・
 

追伸

No.5808

 パソコ故障の詳細について説明しておきます。
 今月はじめころ、作業中に突然PCがシャットダウンされる事故に遭遇しました。
 その後、すぐに再起動し問題ないかに見えたのですが、一日一度程度、突然シャットダウンを繰り返しました。
 そこで、ノートンでクイックスキャンをしたところ異常なし。
 念のために完全スキャンをしたところ、途中でシャットダウン。おかしいと思い、今朝再度完全スキャンを試みたところ、シャットダウンしたばかりか、再起動もしなくなってしまいました。
 意を決して初期化するためにリカバリーをしていた最中、またもシャットダウン。
 そのあとは上記のようになったしだいです。
 ウィルスが原因でしょうか?
 そうだとすると、関係各位にご迷惑をおかけする可能性があります。
 十分ご注意ください。
 なお、その直前に知人から「トロイの木馬」が見つかったという連絡がありました。関係するのでしょうか。
 以上、ご報告まで。

PC不調に関して

No.5809

元木先生

先日の公開講座では、いろいろお話を聞くことができ、とても勉強になりました。
一緒に参加した生徒も、かなり感化された様子でした。

PC故障の件ですが、ソフトウェア(設定ミス・ウィルス感染など)の問題ではないように思います。
ハード的なトラブルではないかと想定されます。

研究されている方がお使いのPCの場合、かなり長時間起動されていることと思いますし
一般企業でもだいたい4年が耐用年数の限度です。どこかのパーツが故障してもおかしくないでしょう。

今とれる対策としては「現状、そのままにしておく」しかありません。
来週より、2週間ほど海外出張のため、故障したPCを見ることは出来ません。
リカバリーがどこまで実行されたかによるのですが、PCそのものが故障したとしても中のデータだけは簡単に取り出すことができます。
日本に帰ってきてから、詳しく伺う形でもよろしいでしょうか?

ところで、元木先生がお持ちの故障したPCはノートPCですか?

PCでのトラブル対策マニュアル

No.5810

この掲示板をご覧の方で、大事なデータをPCに保存されている方が多いと思いますので、トラブル時の対策を記しておきます。

◆事前の対策
①とりあえず作業が一段落したら保存をする。
 →キーボードではCtrl+Sと押すと一発で保存できます。
②紙で印刷したものも併せて保管する…やはり最後は紙媒体。
③大事なデータはPC本体(ハードディスク)と外部メディア(フロッピーやUSBメモリ)などに複数保存しておく。…バックアップは必須。
 →フロッピーだけ、USBメモリだけでの保存はかなり危険。湿度の多い場所だとカビも生えます。
④ウィルスチェックソフトは必ず購入し更新する。
⑤PCを置く場所は掃除をしっかりと行う。…湿気や埃は大敵です。

◆トラブル時の対応…生ものではありませんのであせらずに
①ウィルス感染拡大に備えて、インターネットの回線を抜く
②マウスや外付けドライブなどの周辺機器をすべて取り外し起動してみる
③電源が入らない、異音がするなど異常がある場合は、それ以上さわらない
→データ復旧を優先する場合は、お金がかかりますが専門の業者(最近はだいぶ増えてきました)にお願いしたほうが確実です。

◆最後に
PCは奇怪であっても所詮機械ですから、電源を入れなければ現状は悪化しません。
車と一緒で、定期的にリプレースするか、メンテナンスは必要になってきます。
ウィルスなんかは、企業取引における信用の問題として、対策は必要ですが、
文書やアドレス帳などデータそのものが商売道具であるものとしては、データが取り戻せるかどうかが重要です。個人レベルでは、やはりバックアップをしておくことが一番の解決策です。

以上、ご参考になれば幸いです。

Re: またまた・・・

No.5811

鈴木君、早速のお返事ありがとうございました。
 当方のPCはノートパソコンで、富士通のBIBLOシリーズです。
 書き込みを拝見し、日ごろから、いかにパソコンをいい加減に扱ってきたかを痛感いたしております。
 思えばパソコン中毒のような毎日でした・・・。
 ともかく、ウィルスではなさそうとのことで、少し安堵いたしました。
 一応、予備のパソコンが機能しておりますので日常的には大丈夫です。データもたいしたものは入れておりませんが、アドレスだけは何とかしたいと思います。
 一度、見ていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
 お礼は例の焼肉でいかがでしょうか(笑)

明日の基礎演習・総合教育科目

No.5804

 あっという間に7月も第二週に入りました。
 明日(10日)の授業ですが、Ⅲ講時の基礎演習Ⅰは、村上さんが「メディアについて」、森田さんが「ふるさと納税」について御報告の予定です。前者は先週の森山さんの報告と関連しそうですね。
 つづいてⅤ講時の総合教育科目7Bは、「日本史に見る老人像」をテーマにお話しいたします。来週(17日)は、とうとう試験です。

 ☆ 先週末は、諸事に追われておりましたが、その間に、国際仏教学大学院大学の箕浦尚美先生より、御高論「金剛寺蔵玄応撰『一切経音義』について」・「金剛寺蔵〈佚名孝養説話集抄〉について」掲載の平成15~18年度科学研究費基盤研究(A)(代表 落合俊典)「金剛寺一切経の総合的研究と金剛寺聖教の基礎的研究」の報告書(2冊)、また、御高論「『天狗の内裏』版本改作本について-付 実践女子大学山岸文庫蔵本翻刻-」(『語文』87)・「信多純一氏蔵文政五年書写六段本『天狗の内裏』解題・翻刻」(『詞林』40)を御恵送いただきました。
 箕浦先生にあつく御礼を申し上げます。

【追記】本日、高知大学の市村高男先生より、御高論「中世日本の中の蹉 山金剛福寺-土佐一条氏との関連を中心にして-」(『西南四国歴史文化論叢 よど』8)、および同「高知城の歴史と保存・整備の意義」掲載の高知城跡の保存と整備を考える会編『高知城は県民の宝』、同「白河結城文書の形成と分散過程」掲載の平成16~18年度科学研究費基盤研究(B)(代表 村井章介)「中世東国武家文書の成立と伝来に関する史料学的研究-陸奥白河結城家文書を中心に-」研究成果報告書を御恵送いただきました。
 市村先生にあつく御礼を申し上げます。

本は濡れると元に戻らない-来週の『吾妻鏡』-

No.5805

 「私自身はすぐに元通り乾くが、本を濡らしてしまうと原型を失う。」
 梅雨時は、荷物のなかの本が濡れたりしないかどうか気になりますね。

 さて来週の『吾妻鏡』は以下のとおりです。
 日時:7月23日(月)13:00~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 宗教・文化研究所共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』安貞二年四月二十二日、二十六日、二十七日、五月七日、八日、十六日、二十二日、七月十六日、十八日、二十日、二十四日、二十九日、九月二十日、十月七日、八日、十四日、十八日、十九日、十二月三日、四日、二十九日
  (※適宜休憩を挟みつつ、読めるところまで読んでいきましょう)

 来週16日(月)は、いちおう休日なのでお休みです。祇園祭の宵山の日ですので、洛中に繰り出してみるのも良いかもしれませんね。
 そういうわけですので、次回は23日(月)、その次は30日(月)を予定しています。30日(月)は通常の講読は一旦お休みして、岩田のほうでネタを用意したいと思います。

京大総合博物館のおばちゃん

No.5801

昨日、近藤好和先生とのコンパで、例の山科西野山古墓出土品が話題になり、
その展示が今日までというので、京大総合博物館に行ってきました。
ここは元京大文学部博物館といい、10年前?理科系も入って、
全学の博物館として、現在の体制になったようです。
なんだか、ほとんど入場料を払った覚えがなく、
それが、大学院やらODやらに長くいたり、医療短期大学部の非常勤を数年前、
改組で医学部になるまで勤めていたり、あるいは卒業生であるせいかと、
とにかく、入り口窓口の年配の女性に、小声で、
「以前、卒業生は無料だったような気がするのですが」
と遠慮がちに尋ねてみました。ところが、その女性はまったくでかい声で、
「そんなことは断じてありません。無料になるのは現役の教職員と学生だけです」
と叫んだのです。私は、まるで不正を咎められたように、萎縮。
早々に隣の自動販売機に千円札をねじこみました。
ところが、隣の自動販売機で、券を購入しようとしていた女性が、
「私、職員ですから、無料なんですね」と叫んだ。
そうすると、窓口のおばちゃん(ともう言っちゃおう)が、
「そうですよ、間違えて券を買わないように」と言ったのです。
なんだか、とても後味が悪く、だんだん腹がたってきました。
これ、なんだか、理不尽だと思いませんか。
ちなみに、案内パンフレットやホームページにも、
教職員や学生は無料とは書いていないのです。
百歩譲って、私の申し出が、400円の入場料を倹約しようとする
せこい企てであったとしても、あの大声は、納得いきません。
しばらくは、母校とはいえ、あの博物館には行きたくありません。

http://www.museum.kyoto-u.ac.jp/indexj.html

京大の宝の出し惜しみ展

No.5803

なんとも、納得がいかない気分なので、少々冷静に怒りの根源を分析してみました。

他の大学も、最近、いろいろ博物館を設立していますが、東大をはじめとして、
入場料無料のところが、はるかに多数派のようなのです。
私大でも、早稲田の演劇博物館など、無料の所が多い。

市民に開かれた大学をアピールするよい機会ですし、
できるだけ、ふらっと市民に来てもらって、
ショップでその分、大学グッズのお買い物をしてくれれば、
収益にもなるし、宣伝にもなるし、なんてことなのでしょう。

ところが、400円とられると、もうショップに寄る気にはならなくなります。
しかも、入り口で、部内者へのなんだかわからないあからさまな優遇をみせつけられると、とくにです。
しっかり、あのおばちゃんは、市民に閉じられた大学をアピールしていますよね。

そもそも、1986年に文学部博物館新館ができたとき前後に、
図録作りやその他に、ある程度協力したはずなのです。
あの窓口のおばちゃんは、協力者なのでしょうか。
他の博物館でも、関係者に特別展で、招待券などを送ってくれます。
京大でも、まったく無関係な部署の職員までが無料というのは、よく理由がわかりません。
運営や展示に関係している職員が無料なのはよいと思うのですが。

総合博物館十周年記念 京大の至宝 ー蘇る宝たちー
などという企画展ですが、京大には、さらにいろいろ貴重な収蔵品が、
あることを知っている私としては、なんとも解せません。
目玉は新聞報道のされた西野山古墓関係資料だけですが、
これが坂上田村麻呂の墓、というので、行ってみると、それとの関係の
解説はまったくなく、がっかりさせられます。
どうみても、文献と考古との確執でもあるのか、と疑われます。
一般の人は、もしかすると、どの展示品が、坂上田村麻呂の墓、のものなのか、
わからない人もいると思います。はっきりいって、不親切です。
まあ、あの企画展で、400円は高すぎる。せいぜい、150円でしょう。

総合博物館創設十周年記念 京大の宝の出し惜しみ展 とでもするべきでしょう。

あの程度の展示は、常設展とすべきです。
そして、少なくとも常設展は無料とすべきです。

なんだか、独法化の良くない面、もうけなければならないが、職員の意識は変わらない、
が露呈している施設という印象を強く持ちました。

文学部博物館として発足しながら、
けっきょく危惧されていたように「ひさしを貸して母屋をとられ」
実態は科学館になったのかなあ。
思い入れがあるだけに残念なことです。
京大文学部は衰退しつつあるのかな、と思うと寂しい限りです。

ゼミ旅行参加募集中。

No.5800

佐伯です、こんばんは。
9月1日・2日のゼミ旅行の件ですが、ただいま参加者大募集中です。
福山も鞆の浦も尾道もとってもいいところですので、ぜひぜひふるってご参加下さいませ。
ご案内のチラシ・メールに書きましたとおり、さしあたっては9日(月)を締め切りに考えています。
ご参加お待ちしております。よろしくお願いしま~す。m(_ _)m

『研究所だより』第45号が出ました。

No.5798

 本日、『京都女子大学 宗教・文化研究所だより』第45号(平成19年7月5日(木)発行)が、印刷された発行日どおりに刊行されました。

 この号には、昨秋開催された公開講座『天下人と京都』の講演要旨が掲載されています。すなわち、
 
 瀬田勝哉「秀吉が伐らせた木-東山大仏殿材木と富士山-」

 野口 実「頼朝の六波羅邸-鎌倉幕府と都市京都-」

の2本です。
 また、本年度の研究員研究助成の「研究計画」、また昨年度の事業報告中の研究助成の中に「摂関家の空間における政治と文化(中世前期の宇治に関する総合的研究Ⅰ)」の「研究協力者」(「研究協力者」は研究所共同研究員の中に位置づけられます)一覧が掲げられておりますので、関係者はご確認下さい。
 『研究所だより』は、宗教教育センターで配布されます。 

【追記】本日、入間田宣夫先生(東北芸術工科大学)・保立道久先生(東京大学史料編纂所)・七海雅人先生(東北学院大学)の連名で、入間田宣夫編『平泉・衣川と京・福原』( 高志書院)を御恵送いただきました。2006年6月24日に開催されたシンポジウム「日本史のなかの衣川遺跡群」における講演・報告をベースにした出版です。
 入間田先生の「衣川と平泉館」、保立先生の「義経・基成と衣川」、七海先生の「平泉藤原氏・源義経研究の新しい動向」など、興味深い論文が盛りだくさんです。
 入間田先生・保立先生・七海先生にあつく御礼を申し上げます。
 ちなみに、昨年の6月24日は、当方の公開講座「東山から発信する京都の歴史と文化 8」が開催された当日でありました。

『源氏と坂東武士』初版暫定正誤表

No.5797

 著者の校正ミスによるものです。

『源氏と坂東武士』(吉川弘文館歴史文化ライブラリー234)初版暫定正誤表

 p  3  6行目 「奉られる」→「たてまつられる」(用法が不統一なため)
 p 30 13行目 (誤)「これが一条天皇に」→(正)「これが後一条天皇に」
 p 32  5行目 (誤)「この時、一条天皇は」→(正)「この時、後一条天皇は」
  p 63   最終行 (誤)「清原清衡」→(正)「藤原清衡」
 p103  7行目 「御厩」のルビ(誤)「みうまや」→(正)「みまや」
 p104 13行目  (誤)「専仕」→(正)「専使」
 p121  6行目  「女院」のルビ (誤)「にょいん」→(正)「にょういん」
 p133 10行目 (誤)「千田・」→(正)「千田庄・」

【追加】
 p182 7行目 (誤)「相模山内庄」→(正)「相模国山内庄」
 p 92 6行目 (誤)「された、すなわち、長年御厨」→(正)「された。すなわち、長年、御厨」
 p 49   2行目 「公」のルビ(誤)「きみ」→(正)「きん」(他と不統一なため)

御恵送御礼。

No.5796

 本日もたくさんの御高著・御高論を御恵送いただきました。
 
 ☆ 奈良大学の河内将芳先生より、新刊の御高著『祇園祭と戦国京都』(角川叢書)を御恵送いただきました。祇園祭が冬に行われたことのあったことを初めて知りました。時宜にかなった御出版だと思います。
 河内先生に、あつく御礼を申し上げます。

 千葉県南房総市の早川正司さんより、御高著『房州誕生寺石造三層塔と九州千葉氏 伝日蓮聖人供養塔とその周辺』(青娥書房)を御恵送いただきました。定年退職を機に執筆に取りかかられた由の御労作。
 早川さんにあつく御礼を申し上げます。

 大阪市史料調査会の生駒孝臣先生より、御高論「天正本『太平記』の近江八重山蒲生野合戦について-軍記と系図の利用をめぐって-」(『史敏』3,2006年)・「中世前期の畿内武士と公家社会-鎌倉後期の摂河泉武士の事例を中心に-」(『ヒストリア』203)、「鎌倉期における摂津渡辺党と公家社会-渡辺党の内部構造の再検討を通じて-」(『年報中世史研究』31)を御恵送いただきました。
 渡辺党研究の最新最高の研究成果。畿内武士についておおいに学ばせていただきたいと思います。
 生駒先生にあつく御礼を申し上げます。

 東京都葛飾区立郷土と天文の博物館の谷口榮先生より、御高論「鎌倉武士と城館-吾妻鏡を素材として-」(『東京考古』25)を御恵送いただきました。考古学者による文献史料への果敢な取り組みです。
 谷口先生にあつく御礼を申し上げます。

朗報2件。

No.5795

その1。 長くお世話になっている編集者の方から、待望のポジション異動の御連絡。これはまさしく、「徳政」。
 「水を得た魚」のごとき御活躍を期待する次第。

その2。 拙著『源氏と坂東武士』を読了された中堅研究者の方々から、概ね肯定的な評価を頂戴していること。
 また、書評会を計画して下さっているという情報も。有り難し。

◆ ご注文いただいた拙著『源氏と坂東武士』ですが、本日(3日)に取りに来てくださった雨野さんをもって、研究室在庫分がゼロになりました。もし、注文したにもかかわらず、まだ受け取っていないという方がいらっしゃいましたら、当方までお知らせ下さい。

☆ 本日(3日)、前川佳代さんから、工藤雅樹・前川佳代・入間田宣夫・赤坂憲雄「【やまや文化フォーラム】“黄金都市”平泉-今あかされる中世都市の秘密-」掲載の『東北文化友の会会報 まんだら』30、中西望介さんから「川崎市域の中世の古道について」(『川崎市文化財調査収録』42)を御恵送いただきました。
 前川さん・中西さんにあつく御礼を申し上げます。

普及版第三巻の読み方-次回『吾妻鏡』-

No.5793

 本日も長時間にわたる『吾妻鏡』にお付き合い頂きまして、ありがとうございます。今日の範囲ではとりわけ、満田さんが自作の図を用いて方違の要・不要を説明して下さったところがとても勉強になりました(嘉禄三年六月十七日条)。それと同時に、幕府の記録としての『吾妻鏡』に対しても、大いに認識を改めさせられました。満田さん、ありがとうございます。今後もメンバーみなさんそれぞれの得意分野を、講読会に還元していきましょう。

 さて来週の『吾妻鏡』は以下のとおりです。
 日時:7月9日(月)13:00~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 宗教・文化研究所共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』嘉禄三年七月十二日、九月二十二日、十一月四日、十二月十四日
    安貞二年正月一日、十三日、十九日、二十九日、二月三日、四日、十三日、十九日、四月二十二日、二十六日、二十七日、五月七日、八日、十六日、二十二日、
  (※適宜休憩を挟みつつ、読めるところまで読んでいきましょう)

 尚、七月は九日・二十三日・三十日の開催を予定しております。
 吾妻鏡講読会は、貴重なお時間を割いて自主的にお集まりくださる参加者のみなさんによって支えられております。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。新規メンバーは随時募集中ですから、まずは見学からでもお気軽にご参加下さい。

本日の『吾妻鏡』、明日の演習と講義。

No.5794

 本日の『吾妻鏡』講読会。建築史専攻の満田さんの存在が光りました。こういうところがキチンと分かると史料講読の意義は増大します。私自身、おおいに蒙を啓かれました。
 ぜひ、何らかの形での御発表を期待しております。

 また、岩田君には水無月をいただき、ありがとうございました。
 ゼミ旅行の案内のためにお出で下さった佐伯君にも御礼を申し上げます。

 さて、明日のⅢ講時の基礎演習Ⅰですが、森山さんが「CMの影響力」、安田さんが「老人虐待と孤立化」をテーマに報告される予定です。
 Ⅴ講時の総合教育科目は「中世社会の罪と罰」というお話し。「悪口罪」とか「死体損壊」について触れたいと思います。