文化史特論(2)レポートを読んで。
No.4435
同志社大学文学部シラバスの文化史特論(2)には、このHPのアドレスが記されていますから、御覧になっている受講生もおられることかと思います。
さて、ようやく皆さんの提出されたレポートを拝読(採点)させていただきました。
筆記試験にせよレポートにせよ、それは担当者にとっても受講生からの評価をいただく機会としての意味を持つものです。ですから、答案やレポートというのは自らの勤務評定のごときもので、担当科目における、こちらの意図や目的が的確に伝わっていたり、受講生におおいに刺激を与えることが出来たと思われる文章に出くわすと、とても嬉しいものです。
今回のレポートを拝見すると、私への評価は辛うじて及第点か? 時に講義内容について、なかなか興味深い感想が書かれていたりします。
「物語や文学は事実ではない虚構が含まれていて、その判別をしていく中でその物語作品の存在意義や成立に至った社会的背景を考えていかなくてはいけないのに、作品に書いてあることがすべてのように論じられている」ケースの多いことに気がついてくれた国文学専攻のB君。
これまで自分が鎌倉時代に興味を持てなかった理由が「典型的な男社会」のイメージにあったことを発見し、「もし竹御所が日本史の教科書に登場すれば、女性もより鎌倉時代について興味が持てるようになるのではないか」と指摘してくれた神学科のKさん。
「正直先生の口ぶりに反感を抱いたことも無くはない」けれども、「「歴史学者の本音」が私にはとても新鮮でした」と言ってくれた文化史学専攻のDさん。
「卒業論文を書く前にこの講義に出会えて良かった」と書いてくれた西洋中世史専攻のKさん。
「私たちの今いるこの京都に、あふれる歴史を感じることができました。長い歴史の積み重ねの中で、この地に私はいるのだと、何故か不思議な感じがしました」。これは教育学専攻のMさん。
そして、「野口先生の講義というのは、物事に関する先生自身の考えというものを頻繁に述べてくれるという特徴がある」と、私の講義の<問題点>をズバリと指摘してくれたのは、当ゼミのメンバーにはお馴染みのI君にほかなりません。
同志社の皆さん、拙い講義でしたが御清聴ありがとうございました。そして、また来年度、君たちの後輩たちと教室でお目にかかるのを楽しみにしています。
さて、ようやく皆さんの提出されたレポートを拝読(採点)させていただきました。
筆記試験にせよレポートにせよ、それは担当者にとっても受講生からの評価をいただく機会としての意味を持つものです。ですから、答案やレポートというのは自らの勤務評定のごときもので、担当科目における、こちらの意図や目的が的確に伝わっていたり、受講生におおいに刺激を与えることが出来たと思われる文章に出くわすと、とても嬉しいものです。
今回のレポートを拝見すると、私への評価は辛うじて及第点か? 時に講義内容について、なかなか興味深い感想が書かれていたりします。
「物語や文学は事実ではない虚構が含まれていて、その判別をしていく中でその物語作品の存在意義や成立に至った社会的背景を考えていかなくてはいけないのに、作品に書いてあることがすべてのように論じられている」ケースの多いことに気がついてくれた国文学専攻のB君。
これまで自分が鎌倉時代に興味を持てなかった理由が「典型的な男社会」のイメージにあったことを発見し、「もし竹御所が日本史の教科書に登場すれば、女性もより鎌倉時代について興味が持てるようになるのではないか」と指摘してくれた神学科のKさん。
「正直先生の口ぶりに反感を抱いたことも無くはない」けれども、「「歴史学者の本音」が私にはとても新鮮でした」と言ってくれた文化史学専攻のDさん。
「卒業論文を書く前にこの講義に出会えて良かった」と書いてくれた西洋中世史専攻のKさん。
「私たちの今いるこの京都に、あふれる歴史を感じることができました。長い歴史の積み重ねの中で、この地に私はいるのだと、何故か不思議な感じがしました」。これは教育学専攻のMさん。
そして、「野口先生の講義というのは、物事に関する先生自身の考えというものを頻繁に述べてくれるという特徴がある」と、私の講義の<問題点>をズバリと指摘してくれたのは、当ゼミのメンバーにはお馴染みのI君にほかなりません。
同志社の皆さん、拙い講義でしたが御清聴ありがとうございました。そして、また来年度、君たちの後輩たちと教室でお目にかかるのを楽しみにしています。