通学路で、『平家物語』を旅する。

No.3939

 京都女子大学受験生のための定期刊行のパンフレット『京女えふ』(Vol.02,2005 July)に、「【京都がキャンパス】通学路で、平家物語を旅する」という<特集>記事を載せていただきました。
 JR京都駅から、京女にいたるまでの通学路に点在する『平家物語』関係の史跡を紹介した内容です(全ページカラー・史跡地図付き)。
 七条町・八条院庁(JR京都駅)→六条河原・六波羅(七条大橋)→法住寺殿(京都国立博物館・三十三間堂)→新日吉神宮(女坂)→平重盛小松殿(馬町・積翠園)といったコースで『平家物語』の一節を紹介しながら私が案内する形になっています。
 御入用の方は、京都女子大学入学センターまで。
  ℡075-531-7054, FAX075-531-7222, E-mail:nyuushi@kyoto-wu.ac.jp

 なお、本年度も全国の高等学校からの申込みにお応えする形での出張講義を担当することになりました。ジャンルは歴史学の分野(京都学)。タイトルは「武士の都としての平安京・京都」です。詳細は下記を御覧下さい。指定の曜日にかかわらず、実施日程については出来るだけ調整したいと考えております。昨年度は福岡・兵庫・島根の高校を訪れ、多くの楽しい出会いを経験させていただきました。

 http://www2.kyoto-wu.ac.jp/nyushi/shuccho/01-rekishi.html

ゼミ旅行で島津庄・島津氏を考える。

No.3940

 昨日、宮崎県都城市から『都城市史』の「通史編中世・近世」と「史料編近現代6」を御恵送いただきました(私は古代編<刊行済み>の編纂・執筆に参加)。
 このうち「通史編中世・近世」は、島津庄・島津氏に関する最新の研究成果が満載です。島津庄というと薩摩国・鹿児島県を想起する人が多いと思いますが、そもそも島津庄は、日向国の島津駅周辺の地が大宰府の府官であった鎮西平氏の平季基によって関白藤原頼通に寄進されて成立し、やがて薩摩・大隅にまで拡大して院政期(藤原忠実の時代)に日本一の大荘園(摂関家領)に発展したものです。ですから、都城は島津庄の中核地域にあたり、市史においても当然、島津庄・島津氏の記述は大きなウェイトを占めることになります。
 さて、鹿児島ゼミ旅行(初日に都城市を通ります)に参加するゼミメンバーのみなさん。これを機に、島津庄・島津氏の研究に本格的に取り組んでみませんか?
 摂関家の爪牙としての役割を担った源為朝、島津庄の外港的機能を担ったとみられる万之瀬川河口の港津、頼朝による摂関家家人惟宗忠久の島津庄惣地頭起用の問題など・・・面白い材料だらけです。
 とくに佐伯君・岩田君には、ひと勉強していただいて、学部生への御指導をお願いしたいと思っております。

 >山田邦和先生  「都城」は、京都以外ではまず第一に山田先生に気に入って頂けそうな都市名だと思います。残念ながら条坊制の遺構はございませんが、文献史料のみならず考古学に資する遺跡も豊富で、地元の研究者の方々の御活躍はめざましいものがあります。 

研究所懸賞論文募集のお知らせ。

No.3941

 ◇ 第20回 宗教・文化研究所懸賞論文募集のお知らせ ◇

テーマ:親鸞の思想、仏教思想や宗教思想等あるいは現代社会の直面している様々な問題について、宗教の視点も加えて論評したもの(たとえば性差別や生命倫理の問題、地球環境、国際関係、ITの普及、少年犯罪やカルト宗教をめぐる問題など)に関するもの。題は自由。また、エッセイの形式でも可。

応募資格:京都女子大学大学院生・学部生・短期大学部学生

応募締切日:平成17年10月3日(月)正午

原稿枚数:15枚程度(A4・縦書き400字詰め原稿用紙、パソコン使用可)

原稿提出先:宗教教育センター

入選発表・表彰式:平成17年12月5日(月)「心の学園記念式」
         入選者には、下記の賞金と賞状を授与
          特選10万円  優秀作7万円  秀作5万円  佳作3万円
          また、平成17年度「宗教・文化研究所だより」第42号(平成18年2月下旬
         発行予定)に掲載されます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 募集要項については、学内掲示板で必ず確認してください。また、不明な点があれば、宗教教育センターにお尋ね下さい。
 ☆ 親鸞あるいは性差別について歴史学からアプローチを試みるなど、ゼミメンバーによる積極的な参加を期待します。

「陵墓研究の新地平」の御案内。

No.3944

 土曜日にはNO.3935で御紹介した女性史総合研究会例会と同じ時間帯に、山田邦和先生の御発表を含む日本史研究会の例会も開かれます。
 「祇園祭の宵山の前に、ちょっと学問を」という方は、どちらかにどうぞ。

【日本史研究会 七月例会「陵墓研究の新地平」】
日本史研究会と京都民科歴史部会が共同編集した『「陵墓」からみた日本史』(青木書店、1995年)の出版から十年が経った。その間、宮内庁所蔵資料(文献史料・出土遺物)の部分的公開の実現とも相まって、文献史学・考古学両分野からの陵墓研究は格段の進捗を遂げることになった。そのような新しい研究動向を踏まえつつ、陵墓研究の現状を整理し、そこに内在する問題点を明らかにしたいと考える。

【日 時】7月16日(土)午後1時~5時
【場 所】機関紙会館5階会議室
   (京都市上京区新町通り丸太町上ル春帯町)
(地下鉄丸太町駅下車2番出口より西へ徒歩5分、市バス府庁前下車すぐ)
【報告者】
外池 昇氏(田園調布学園大学短期大学部)「近代における陵墓政策の展開と矛盾」
今尾文昭氏(奈良県立橿原考古学研究所) 「考古学から見た律令期陵墓の実像」
山田邦和氏(花園大学文学部)        「平安時代陵墓研究の展望」
討論 (司会)高木博志氏(京都大学人文科学研究所)

  入場無料 一般来聴歓迎
お問い合せは、日本史研究会 075(256)9211

武士の家と武士団の構造に関する御高論

No.3950

 学習院大学文学部助手の田中大喜先生から、御高論「一門評定の展開と幕府裁判」(『歴史学研究』786)および「南北朝期武家の兄弟たち-「家督制」成立過程に関する一考察-」(悪党研究会編『悪党と内乱』岩田書院)を御恵送いただきました。
 私が学生だった頃、武士団研究においては「惣領制」研究が活況を呈していたのですが、それが「家」の問題に還元されて今日に至っているように思います。そうした研究の流れの中での最新の研究成果として位置づけられるものでしょう。
 田中先生にあつくお礼を申し上げます。武士論をテーマにしているゼミメンバーは必読です。とくに山内さん・山本君。
 千葉氏における『源平闘諍録』のような一族意識を支えるイデオロギー装置や武士の心性との関わりでの展開が今後の課題となることと思います。

Re:「陵墓研究の新地平」の御案内。

No.3951

野口先生
宣伝ありがとうございます。
今、明日の報告の準備をしている最中ですが、なかなかまとまりません。こんなので間に合うのでしょうか? え~い、後は野となれ山となれ、という不遜な気持ちになりつつあります。

ご興味のある方はどうかご参集くださいませ。

百練抄の講読会について。

山岡 瞳
No.3937

次回の百練抄の講読会、日時変更のお知らせです。
 8月4日(木)13:00からとなっていましたが、
          ↓
 7月29日(金)16:30からに変更になりましたので、お間違いのないようにお願いします。場所は共同研究室ではなく、野口先生の研究室になりますので、こちらもお間違いのないようにお願いします。範囲は前回の続きと、寿永元年です。        
 
テスト・レポートに追われていると思いますが、多くの方の参加をお待ちしております。 
 
  

「女性史総合研究会」例会の御案内。

No.3935

 今週末に開催される女性史総合研究会例会の御案内です。専攻の時代・ジャンル(歴史学・国文学など)を問わず、ゼミメンバー・京都女子大学在学生諸姉(もちろん、それ以外の方も)の積極的な参加を期待いたします。目標にしうる先輩に知り合えるチャンスになるものと思います。すこし無理してでも、一度出掛けてみることから全てはスタートするのです。

   ◇女性史総合研究会 7月総会・例会のお知らせ◇

日 時: 2005年7月16日(土) 総会 PM12:00~13:00 例会13:00~17:00
場 所: 京都アスニー 3F研修室
    ≪京都アスニ-≫ 〒604-8401 京都市中京区丸太町通七本松西入ル ℡(075)802-3141
  http://web.kyoto-inet.or.jp/org/asny1/about/institution/honkan/honkan_map.html
   
報 告:「『戦争・暴力と女性』(西村汎子・早川紀代編)をめぐって」(全三巻 吉川弘文館刊 2004~2005年)
      大利 直美氏  ( 一巻担当 ) 荒井とみよ氏  ( 二巻担当 )
      曽根ひろみ氏 ( 三巻担当、神戸大のゼミ討論より )
 ※当日は一巻ご著者の西村汎子氏、2巻ご著者の喜多村理子氏にご出席いただき、書評・討論会にしたいと思っております。皆様のご意見をお待ちしております。

「一ノ谷」を往復した手前、一言。

No.3938

 本日、姫路で講演があり(次回は近藤好和先生)、JR西日本の新快速で一ノ谷(須磨臨海公園のあたり)を東西に往復いたしました。大河ドラマに口出しするのは、なるべく遠慮すべきなのでしょうが、一ノ谷の合戦がテーマの放送の前後に現場を二度も通ったのも何かのご縁ということで一言。
 まず、「一ノ谷の戦い」という呼称に大きな問題があります。この合戦の戦場は、この呼称から「一ノ谷」(現、神戸市垂水区)に限定されて認識されがちですが、事実の上からは福原・輪田・須磨の全域が戦場になっているのですから、『兵庫県史』第二巻のいうように「福原兵庫合戦」とでも呼ぶのが相応しく、「一ノ谷の合戦」は地理的に戦場を圧縮したもので、鈴木彰先生の指摘されるように、『平家物語』における一ノ谷は、物語によって創出された架空の空間なのです(「「平家物語」と<一ノ谷合戦>」『古典遺産』50)。
 したがって「鵯越」を一ノ谷の後山とするのはフィクションであり、鵯越の逆落としを実行した主体も『玉葉』2月8日の記事から、義経ではなく摂津源氏の多田行綱であったことが明らかといえましょう。
 ちなみに、本来の「一ノ谷」というのは、鉄拐山・鉢伏山の南東急斜面に形成された三筋の浸食谷の一つで、南は海が迫り、その間を山陽道が貫通しており、北と西からの敵を遮断するための城郭を構築するには適切な場所であることは確かで、平家がそれなりの防御施設を構築し、主要な戦場となったことは間違いありません。
 つとに喜田貞吉氏は、大正10年に刊行された『歴史地理』第38巻3・4号所載の論文「鵯越と一ノ谷」において、『延慶本平家物語』第五本十五の「こゝは究竟の城なりとて城廓を構て、・・・一谷は口は狭て奧広し、南は海北は山岸高して屏風を立たるか如し、馬も人もすこしも通へき様なかりけり、誠にゆゝしき城也」という描写が、福原・輪田一帯の地を一ノ谷方面から見たものと捉える限りにおいて現況地形と整合することを論じているのですが、こうした先学のすぐれた見解が、最近に至るまで、学界においてすら常識的な共通認識とされていなかったようです。
 なお、一ノ谷に関する私の見解について、詳しくは、『古代文化』57-4掲載の拙稿「平家の本拠をめぐって」を御参照いただければ幸いです。

有難うございました

山口博史
No.3933

野口先生
昨日はお忙しいなか、私ども歴史グループ早雲の例会に来ていただき有難うございました。お陰様で30名を超える参加者が集まり盛況のうちに終了しました。参加者の皆様は新鮮な感動を得られたのではないかと思いつつ拝聴いたしました。昨日拝聴しましたテーマに関係する先生の論文「源範頼の軌跡ーその政治的立場と縁戚・家人に対する覚書」を読み返し理解を深めることができました。
歴史グループ早雲では今後も何かとお世話になるかと思いますが、何卒宜しくお願い申し上げます。

なお歴史グループ早雲は次の要項で例会を行います。ゼミ生の皆様でご興味のある方はご参加下さいますよう御案内申し上げます。

日 時  平成17年8月6日(土) 午後6時15分~8時15分
テーマ  清盛と平氏政権
講 師  元木泰雄氏(京都大学教授)
場 所  ラボール京都6F(中京区四条通御前角)
参加費  800円(資料代など)

以上宣伝をさせていただきました。
野口先生重ね重ね有難うございました。

山口さん、こちらこそ、有難うございました。

No.3936

 ちょっと歴史的に不遇な役回りを負わされている「源範頼」の話。参会の皆様方に熱心に聴いていただいて、とても嬉しく存じました。
 山口さんには、療養中のところお出で頂き、また帰りも、いつもと同じようにお世話になってしまい、本当にありがとうございました。
 次回の元木先生のお話は、まさに元木先生の「十八番」ですから、最新・最高の研究成果を楽しく分かりやすく、きっと大河ドラマや芸能談義を交えながら例の熱の籠もった名調子でお話しいただけるものと思います。ぜひ、また元木先生の御講演について、このbbsに御感想を頂ければ幸いとするところです。
 なお、当ゼミの鈴木君・永富さんの同窓生である山口夏子さんにも、ぜひ当ゼミ例会での御報告をお願いできないものかと考えております。『年中行事絵巻』のお話しなどお願いできないでしょうか。よろしくお伝え願います。

夏の学習会・要項、など

No.3928

 本日、相談会にて決定したことをお知らせします。

◆夏の学習会の題材は、「保元新制」と「文覺四十五箇条起請文」を取り上げることにしました。史料を講読しつつ、その史料に関する研究史上重要な論文などを取り上げるなどして、総合的に検討したいと思います。よろしくお願いします。
 「保元新制」:『平安遺文』2851、2876、
 「文覺四十五箇条起請文」:『平安遺文』4892、

 「保元新制」は公家新制の一つに位置付けられるもののなかでも、後白河親政を考える上で重要な史料であるかと思います。「文覺四十五箇条起請文」は勧進僧としての文覺自身の活動を語った前半部と、膨大な寺院法をなす後半部から構成される史料です。〈宗教・文化〉を冠する当ゼミにはぴったりな素材ではないでしょうか。
 夏の学習会には多くの方のご参加をお待ちしております。
 三~四日間のあいだに、それぞれの史料を二名ほどの方に分担して講読していただき、さらに研究史の整理でも二名ほどの方に分担をお願いしたいと思います。

 この学習会で、発表を受け持ってもよいという方は、岩田宛にご連絡ください。
 分担していただきたいのは、史料講読(それぞれ二名ずつほど、計四名ほど)と研究史(それぞれ二名ずつほど、計四名ほど)ですので、合計八名ほど募集します。

 「発表してもよい」という方の都合に合わせて日程を調整したいと思いますので、どうぞ奮ってご担当ください。

◆ゼミ旅行の事前勉強会ですが、八月第一週の開催ということで門屋くんが調整してくれています。詳しくは門屋くんからご連絡を、…お願いします。

◆後期のゼミ、吾妻鏡講読会の日程の調整も夏休み前にできればいいと思いますので、九月以降のスケジュールも各自でぼちぼちご確認をお願いします。

>佐伯さん こんな感じのメニュー↑になりました。いかがですか。
>石井くん ゼミへようこそ。またいろんな催しにご参加下さい。

文覚関係の論文。付、「範頼は凡将か?」

No.3929

 岩田君、ありがとうございます。メンバー諸姉兄、よろしくご確認下さい。
 今日は、『百錬抄』講読会に同志社の石井君の他に、京女史学科2回生3人が参加してくれました。また、例会の方は、ゼミ旅行参加者で都合がつかない人が多かったのが少し残念でしたが、久しぶりの(先生になった)永富さんや職員会議から駆けつけてくれた鈴木君(教諭)、修論に没頭中で『大日本史料』づけ(?)になっている平田さんも参加されて賑やかで楽しいものになりました。 
 
 ちなみに、文覚関係・起請文の内容に関係する論文として気のついたところで、以下の4論文を紹介しておきます。
  上横手雅敬「院政期の源氏」(『御家人制の研究』)
  赤松俊秀「文覚説話が意味するもの」(『平家物語の研究』)
  山田昭全「僧文覚略年譜考」(『立教大学日本文学』12)
  平雅行「中世寺院の暴力とその正当化」(『九州史学』140) 

 それから、自ら書き込むのはいささか気が引けるのですが、先に歴史グループ早雲の例会で源義経の兄・範頼の話をすると書き込んだところ、いくつか問い合わせがありましたので、以下に貼り付けさせていただきます。

 <例会〉 平成17年7月9日(土)
 テ ー マ 源義経と兄範頼
 講 師 野口 実氏(京都女子大学教授)
 時 間 午後6時15分~8時15分
 場 所 ラボール京都6階会議室(京都市中京区四条御前角)
 参 加 費 800円(資料代)

Re: 夏の学習会・要項、など

No.3930

「保元新制」と「文覺四十五箇条起請文」ですか~。
なかなかおいしい史料が並びましたね。
できるだけ参加させてもらいます(発表はさすがに無理だと思いますが)。

保元新制の方は、『兵範記』保元元年閏九月十七日条・保元二年十月八日条も史料ですよね?
(手元に『兵範記』の現物がすぐ見当たらなかったので、日付が違ってたらすいません)

もう一つの「夏の学習会」御案内。

No.3931

 昨日、山田邦和先生から「花園大学2005年京都学公開講座」の御案内をいただきました。これは、夏休みの学習に最適。講師の一人、前川佳代さんはご存じのように当ゼミ創生期(神話時代)に活躍された大先輩です。諸姉兄も後に続いてください。
 講座の概容は以下のとおりです。

「源義経とその時代」
開催日時 : 2005年 8月1日(月)~ 3日(水)
会  場 : 花園大学 無聖館ホール(入場無料・申込み不要)
内  容 :
  1日(月) 14:40~16:00 「声で読む 平家物語の京都」
      <平家詞曲の実演および解説> 鈴木まどか氏(前田流平家詞曲伝承者)
   16:20~17:40「平清盛の夢の都-福原京」 山田 邦和氏(花園大学文学部教授)
  2日(火) 14:40~16:00「義経と京都-義経が最も輝いた瞬間<とき>」前川佳代氏(京都造形芸術大学非常勤講師)
   16:20~17:40「鴨長明と源平争乱の時代」 新間 水緒氏(花園大学文学部教授)
  3日(水) 14:40~16:00「中世文学の義経像」 池田 敬子 氏(京都府立大学文学部教授)
   16:20~17:40「源平の争乱と念仏」 今堀 太逸 氏(仏教大学文学部教授)

 ☆ 山田邦和先生から『花園大学考古学研究報告第14輯 京都府与謝郡野田川町 幾地地蔵山遺跡現状調査報告書』(野田川町教育委員会・花園大学考古学研究室)をいただきました。編集・執筆は先日の書評会に来てくださった花園大院生の鎌田久美子さんと山田先生が担当されたものです。山田先生にあつくお礼申し上げます。

夏の学習会・要項、追加

No.3932

 野口先生から早々に参考文献についてご教示いただきましたので、遅ればせながら岩田からもいくつかお知らせします。
 >保元新制
  水戸部正男『公家新制の研究』創文社.1961.
  棚橋光男『中世成立期の法と国家』塙書房.1983.
  五味文彦『院政期社会の研究』山川出版社.1984.
  今正秀「保元荘園整理令の歴史的意義-平安後期荘園整理政策をめぐる政府と権門-」『日本史研究』378.
 >文覚と神護寺
  西岡虎之助『荘園史の研究』岩波書店.1953.

 担当ですが、すでに保元新制の史料解釈についてはお一人名乗り出ておられます。引き続きみなさんからの立候補をお待ちしております。

 >佐伯さん おっしゃるとおり、『兵範記』にも史料あります。保元元年閏九月十八日条がそれにあたるかと思います。でも史料大成本では「出作」と思われる部分が「土作」になってたりしました。

はじめまして

石井一英
No.3923

はじめまして。同志社大学2回生の石井という者です。
前期に「文化史特論」の講義を通して野口先生にゼミに誘って頂きまして、明日の例会から参加させていただく事になりました。とは言っても2回生のうちは講義が京田辺中心なので、あまり参加出来ないと思いますが、どうぞよろしくお願いします。

Re>はじめまして

鍜治 利雄
No.3925

はじめまして。立命館大学3回生・鍜治と申します。

去年の10月頃から、当ゼミに参加させて頂いています。
今は長期休暇を頂いてますけど(笑)

もしお会いする機会がございましたら、ヨロシクお願いします。

石井君、お待ちしています。

No.3926

 石井君、明日は『百錬抄』の講読会が4:30から、その後6:00から例会です。例会は、夏休みの活動についての打ち合わせ会です。場所はL校舎3Fの共同研究室です。時間があるのなら、『百錬抄』の始まる少し前にでも私の研究室(共同研究室の並び)にお出で下さい。もちろん、例会からでも構いませんが。
 同志社の先輩方も沢山見えるはずです。
 ちなみに、今日、研究室にお出でになったゼミ代表の山内梓さんが貴兄の参加におおいに期待しておられましたよ。
 
 >ゼミメンバー諸姉兄
 石井君は相模国、それも頼朝挙兵の地・伊豆に近い辺りの御出身です。ぜひ、旗揚げをしてもらいたいと考えております。

再び、夏の学習会のことなど

No.3919

 下にもご案内を出しましたが、沈んできたのでまた書きます。

 次回、宗教・文化研究所ゼミナール例会(夏の相談会)は、
 7/6(水)18:00~(予定)、於:L校舎3階 共同研究室、
 ・ゼミ旅行の事前勉強会(ゼミ旅行は鹿児島です)
 ・夏休み中の学習会
 ・後期のゼミ、吾妻鏡講読会の日程
 ・その他
などについて相談する場にしたいと思います。どうぞみなさんも独自のアイデアをお持ちより下さい。

 夏休み中の学習会のついては、既に野口先生が中山法華経寺所蔵「日蓮遺文紙背文書」や、土田直鎮先生の(自慢の)講義ノートに基づく『小右記』講読を史料講読会の材料に挙げて下さっております。
 僕から提供できるアイデアですが、春にも開催した論文講読会や、修士課程の頃に読んだ「文覚起請文」や「保元の新制」を使った史料講読などいかがでしょうか。
 春の論文講読会は参加者=発表者を原則にしたのですが、今回はそこまで限定しなくてもよいのでないかと考えています。より多くの方の参加を募りたいと思います。「文覚起請文」や「保元の新制」は大事な史料なんですが、そんなに長くはないのでいろいろな史料を併せて読むこともできると思います。
 いずれにしましても、7/6(水)の例会で具体的な相談をしましょう。商談ではありませんよ。

次回、吾妻鏡講読

No.3920

 次回の吾妻鏡の講読は7/25(月)14:00~です。日程・時間が変則的ですのでご注意ください。
 範囲は、
 建暦二年十一月八日条、十一月十一日条、十一月十四日条、十一月二十一日条
 建暦三年(建保元年)二月十五日条、二月十六日条、二月十八日条、二月二十日条
     二月二十五日条、二月二十六日条、二月二十七日条、三月二日条
 の以上です。ちょっと多いですが、積極的に読みましょう。


鹿児島県金峰町から資料をいただきました

No.3921

 岩田君。もはや、ゼミの事務局長です。よろしく、お願いいたします。

 ゼミ旅行については門屋君・八井君に御尽力いただいておりますが、当ゼミ鹿児島ゼミ旅行の情報をキャッチされた鹿児島県日置郡金峰町教育委員会の宮下貴浩先生から、「金峰町の遺跡」「金峰町史跡処」というパンフレット・地図、「修験道のシンボル金峰山」の絵はがきを旅行参加者人数分ほど、また「持躰松遺跡第一次調査」および1999(平成11)年12月4・5日に開催されたシンポジウム「万之瀬川から見える日本・東アジア-阿多忠景と海の道-」(村井章介・柳原敏昭・市村高男先生等が講演、野口は司会の末席)のCDをお送りいただきました。
 CDは事前学習会の資料に使わせていただき、パンフレットなどは明日の例会で旅行参加者に配布いたします。

 金峰町では中世をメインとした資料館を建設中で、今秋開館予定とのこと。宮下先生は現地での御案内もしていただけるとのことです。
 すでにご存じの通り、持躰松遺跡を含む万之瀬川河口地域は、中世前期における大規模な流通拠点であるともに源為朝を婿に迎えて薩摩・大隅二カ国を席巻した阿多忠景の本拠であったところで、歴史学・考古学はもとより、最近では、ここでも紹介しましたが、軍記・語り物研究会における樋口大祐先生の御発表に代表されるように国文学のジャンルからも注目を集めているところです。
 ちなみに『古代文化』55-2・3両号(2003)は「11~15世紀における南九州の歴史的展開-万之瀬川下流域に見る交易・支配・宗教-」の特輯号です。 
 
 日程調整で幹事さんにご検討いただくことになりますが、これは是非行かずばなりますまい。資料館が開館直前とのことで、博物館学芸員を志望されているメンバーには、じつに有益なお話がうかがえることと思います。
 
 宮下先生、鹿児島在勤時代もシンポジウムの際もたいへん御世話になりましたが、この度もお心遣いありがとうございました、また訪問させていただく際にはよろしくお願い申し上げます。
 
 なお、今回のゼミ旅行では、黎明館・尚古集成館、それにミュージアム知覧も見学させていただきたいと考えております。
 台風などが襲来して計画が水泡に帰さないことを祈るのみです。

明日参加できません…。

No.3924

佐伯です、こんばんは。
ご無沙汰しております。
明日なのですが、別の用事があって参加できません。
特に腹案等はありませんが、ゼミ旅行の事前勉強会と夏の学習会は、
なるたけ参加させていただきます。
どうも申し訳ありません。

ゼミ旅行のことなど

No.3915

>旅行に参加される方へ
 恒例となっております、旅行前の事前学習会を8月の一週目に開催したいと思います。日時を次回例会6日(水)に決めたいと思います。6日の例会に参加できない旅行参加者の方は門屋まで日の希望をお送り下さい。
 報告者については、テーマ含め、考えておきますが、希望する方がいらっしゃいましたら名乗り出てくださるようお願いいたします。

>ゼミメンバーの皆様 
 また、日帰り見学会の希望が出ているとのことですが、一括してまとめる必要のある場合は、担当としてやりますので、希望地含めお知らせ下さい。

ゼミ旅行は為朝・肖像画は頼朝・話は範頼

No.3917

 門屋君、いろいろとありがとうございます。 
 ゼミ旅行のポイント、歴史の方は島津庄やらテーマはいくらでもあるはずです。国文の方も俊寛や為朝関連でぜひお願いしたいところです。

 本日、NHKの20:00からの放送は、神護寺の「伝・源頼朝像」が取り上げられていたので教育の方を見ました。私はあれは頼朝像ではないと考えています。
 多くの頼朝像が網羅されている図録としては、『〔特別展〕没後八百年記念 源頼朝とゆかりの寺社の名宝』(神奈川県立歴史博物館、1999)があり、文献史学の研究としては、上横手雅敬「源頼朝像をめぐって」(『龍谷史談』106、1996)が決定版でしょう。
 関連する拙稿としては、昨年発表した「源頼朝のイメージと王権」(『歴史評論』649)があります。
 ちなみに、今週末の歴史グループ早雲の学習会では、頼朝の弟の範頼の話をする予定です。

 ☆ 青山学院大学非常勤講師の藤本頼人先生から御高論「筑後川河口の中世世界」(藤原良章編『中世の道と橋』 高志書院)を御恵送いただきました。去年の夏のゼミ旅行に行った人は読んでみると面白いと思います。藤本先生にあつく御礼申しあげます。

やりたい事色々

No.3918

 野口先生、みなさまお久しぶりです(最近、出てくるたびにそう言っているような気がしますが)
 夏休みが迫ってきました。夏の勉強会やら、ゼミ旅行やら事前学習会やら、色々、本当に色々とやりたい事が溜まっていますが、今週末のホーム校ゼミでのゼミ発表と同時に11日からの期末テスト作成(4つ)が迫っているので、6日のゼミ参加も怪しいです(きっと行けません!)色々と決定事項があるようですが・・・・。勉強会もゼミ旅行も、それぞれに同じく忙しい岩田くんと門屋くんが担当をしているので、お休みするのは大変申し訳ないです。が、なにとぞご容赦を!
 ・・我ながら余裕のなさは相変わらずで、もう少し余裕を持って色々な事をするようにしたいものです。
 とにかく、好きな事が出来るが楽しみです!

>野口先生
 うっかり、新日曜美術館まで見逃してしまいました。
今日の「義経」を見るくらいなら、伝源頼朝像が見たかったです。
ちなみに「義経」、来週は一ノ谷の合戦だそうですよ。

はじめまして♪

菅原多喜夫
No.3914

野口先生をはじめ、みなさん、はじめまして。菅原多喜夫と申します。如月というハンドル・ネームでインターネット活動をしておりますので、もしかするとこの名前で私とすれ違ったという方もいらっしゃるかもしれません。

さて、このほど白河院政期に編纂された勅撰集『金葉集』の成立についての考えをまとめ、『金葉集成立史小考ーー輔仁親王鎮魂の視角から』として再興中世前期勉強会(中前勉)会報『段かづら』第5号に発表いたしました。小論の位相につきましては下記のページに掲載しておりますが、この機会に小論をお読みいただき、またご批判を頂戴できれば幸いと、野口先生に『段かづら』複数部数送らせていただきました。
http://www.furugosho.com/information/kinyoshu.htm
どうぞよろしくお願いいたします。

拝受いたしました。

No.3922

 御高論『金葉集成立史小考-輔仁親王鎮魂の視角から』掲載の『段かづら』第5号、3部、ありがたく拝受いたしました。あつくお礼申し上げます。
 当ゼミには和歌研究の盛んな大学院研究科に所属するDCの院生が在籍していますので、こうしたメンバーに読んでもらうようにさせていただきたいと存じます。

ありがとうございます。

菅原多喜夫
No.3927

野口先生、ご高配どうもありがとうございます。

元木泰雄編『王朝の変容と武者』遂に刊行

No.3912

 清文堂『古代の人物』の第6巻、元木泰雄編『王朝の変容と武者』が刊行され、本日手許に届きました。内容も装丁も立派な本です。難産の末に生まれただけに(野口執筆部分)、感慨一入です。何はともあれ、一身に御苦労を担われた、この巻の編者である元木先生にお祝いとお礼を申し上げます。この掲示板を御覧の方には、御購入と御精読をお勧めするばかりです。
 この本の構成は以下のとおりです。
 
   本巻のねらい 王朝の変容と武者・・元木泰雄(京都大学大学院教授)
  Ⅰ 道長と王朝の栄華
    藤原道長・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・加藤友康(東京大学教授)
    東三条院藤原詮子・・・・・・・・・・・・・伴瀬明美(同助手)
    藤原実資・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・松薗 斉(愛知学院大学教授)
    藤原行成・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・関口 力(古代学研究所助教授)
    三条天皇・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・中込律子(学習院大学講師)
    清少納言と紫式部・・・・・・・・・・・・・古瀬奈津子(お茶の水女子大学教授)
    【様々な源氏】・・・・・・・・・・・・・・・・・佐伯智広(京都大学大学院生)
   Ⅱ 摂関政治の衰退
    藤原頼通・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・元木泰雄
    後三条天皇・・・・・・・・・・・・・・・・・・・美川 圭(摂南大学教授)
    白河天皇・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・上島 享(京都府立大学助教授)
    藤原師実・師通・・・・・・・・・・・・・・・佐藤健治(東北学院大学講師)
    源 師房・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・岡野友彦(皇學館大学教授)
    源 俊明・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・木村真美子(学習院大学研究員)
    成 尋・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・石井正敏(中央大学教授)
    【受領たち】・・・・・・・・・・・・・・・・・・元木泰雄
   Ⅲ 武士と地方の反乱
    袴垂と保昌・・・・・・・・・・・・・・・・・・・関 幸彦(鶴見大学教授)
    藤原隆家・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・野口 実(京都女子大学教授)
    源 頼光・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・近藤好和(駒澤大学講師)
    源 頼信・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・横澤大典(龍谷大学講師)
    安倍頼良・貞任・・・・・・・・・・・・・・・戸川 点(都立南高校教諭)
    源 頼義・義家・・・・・・・・・・・・・・・元木泰雄
    平 正盛・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・西村 隆(京都府立総合資料館)
    【『今昔物語集』に見える猛者たち】・・元木泰雄 
               A5判上製本 カバー装 本体3800円 

Re: 元木泰雄編『王朝の変容と武者』遂に刊行

No.3916

野口先生、ご紹介有難うございます。
 先生はもとより、多くの方々には早々に玉稿を賜りながら、刊行期限を大幅に超過いたし、誠に申し訳ありませんでした。
 ともかく、やっと出ました。

 それにしても、2004年には刊行のはずが、超過に超過を重ね、6月26日の大歴には間に合うという最後の約束も守られませんでした。
 でも、出ただけマシ、ということでしょうか。昨日の時点では、京大生協には並んでおりませんでした。一般書店の店頭に並ぶのは、まだ先でしょうか?
 刊行の遅延はともかく、内容については力作、野心作が目白押しです。また、中にはかなり様々な点で、歴史的評価が異なる論考もあります。一般読者には、やや混乱を与える面もあるかもしれませんが、歴史を学ぶ諸君には、勉強会のよきテキストになると思います。
 はたで見ていてハラハラ、イライラさせられましたが、編集者というのは何とも難しい仕事ですね。誰とは言いませんが、人柄がよすぎるとなかなか本が出ないし、逆に押しが強過ぎると執筆者が腹を立ててしまうし。中には気持ち悪がらせて原稿を集めたk出版の変わった編集者もいましたが・・・。
 ただ、何でも同じですが、よい仕事の根底には、日ごろからの信頼関係が必ず存するということに相違はありません。
 大勢のメンバーを束ねる編者も、血圧が上がる仕事ですね。
 前回の『日本の時代史』では、日常的にもお付き合いもあり、お仕事の内容も理解している方々ばかりだったので、気持ちよく充実した仕事ができました。今回は人数も多く、全く存じ上げない方もおられましたので、色々気を遣いました。
 確実なのは、いざとなれば、編者が腹を切る、というのはかなり有効な恫喝である、ということです。
 古代の人物全巻が完結するかどうか。
 あとは高見の見物とさせていただきましょう。ご執筆の皆様も、ご一緒に・・・。

 『中世の人物・第一巻 院政と源平の争乱』の執筆に際しましては、またご面倒をおかけしますが、よろしくお願い申し上げます?・・・