史料講読会や個別の研究でメンバーの励みになるであろう情報2件です。 ① 日本史の教科書でお馴染みの山川出版社から勝俣鎭夫編『寺院・検断・徳政 戦国時代の寺院史料を読む』という本が出版されました。東大大学院で勝俣ゼミに所属された方たちによる研究会の成果とのこと。せっかく、研究会を作ったなら、やはり、こういう形で結果を世に示すことが理想だと思います。 論文集ですが、薬師寺や法隆寺に所蔵されていて、これまで未翻刻だった史料や、それを読む上で役に立つ用語集まで収録されています。中世後期の史料講読のテキストにも使えそうですね。 この本に「中世法隆寺における検断権の所在をめぐって」という論文を書かれ井上聡先生と、同じく「「血」の叙述に関する考察」を書かれた坂井孝一先生から、連名で御恵送にあずかりました。あつく、お礼を申しあげます。
② 昨年9月、当ゼミで研究発表をしていただいた東京都立大学大学院DC伊藤瑠美さんの論文「11~12世紀における武士の存在形態-清和源氏重宗流を題材に-」が『古代文化』の本年8・9月刊行の号に掲載されましたが、丁寧なお手紙と共にその抜刷を伊藤さんから御恵送いただきました。ありがとうございました。 昨年の御発表は、当ゼミメンバーに大きなインパクトを与えたようで、それは、とくに神戸大学の大学院に進学されたお二人にとって、進路や研究対象を決める上でかなり大きな意味をもったように思われます。そういう研究発表をする人が、当ゼミからも生まれて欲しいものです。いや、知らないところで・・・、もう出ていると言えるのかも知れませんね?