福井県の水害被害について
No.2300
先日の日曜日に史料ネットのメンバーの方と一緒に、今回水害に遭った福井県に行きました(帰省しました)。福井県は、過去の自然災害では、地震や豪雪はありましたが、今回のような水害は初めてでした。先日の集中豪雨で福井市の中心部を流れる足羽川の堤防が決壊して、報道で知られているような床下浸水などの被害になりました。自分の実家は大丈夫で、実際に現地に行った時には、福井市内の被害に遭った地域は、かなり復旧が進んでいました。しかし、報道ではあまり取り上げられなかった地域の方が、むしろ多く、自分が一番驚いたのは、戦国城下町の遺跡として有名な一乗谷遺跡とその周辺地域がかなり被害が大きいことでした。特に今回の豪雨で埋文センターの施設に水が入り込み、考古遺物・発掘報告書や職員の資料が水浸しになってしまいました。ただ埋文センター付属の資料館では、特別展を準備中でしたが、幸い展示資料は二階に保管していて無事だったことが不幸中の幸いでした。しかし企画展はもちろん、一乗谷遺跡自体もしばらくは閉鎖するそうです(ちなみに資料館の専用車は水に流されて今だに行方不明だそうです)。また今回の水害では、住民の方が保管されている史料(特に近世史料)の保存の問題なども重要な課題でした。特に夏である今の時期はカビの問題などや、また住民の方自体が史料そのものを廃棄してしまうなど解決すべき問題は多いです。そのような現状を目の当りにして、歴史学と現代社会の問題など自分なりに考えさせられました。自分に何ができるかわかりませんが、頑張りたいと思います。