研究所共同研究員(研究協力者)の皆様へ&明日の書評会

No.20146

 昨日、事務サイドより「平成27年度宗教・文化研究所研究助成金」の手続きが完了した旨の連絡を頂きました。研究費の執行についてお知らせ頂ければ、すぐに対応できるようになりましたので、よろしくお願い申し上げます。

 研究所ゼミ主催の明日の書評会→>>No.20115ですが、佐伯智広氏も御出席下さるとのことです。中世前期の武士論・政治・社会・法制史、あるいは軍記文学を御専攻されている方たちの積極的な御参加(要・御連絡)を期待致しております。

 ☆ 山本幸司先生より、先生の御編になる『網野善彦対談集4 鎌倉・室町期の日本』(岩波書店)を御恵送頂きました。
 さっそく安田元久・黒田俊雄氏らとの対談を読んでみましたが、論文では得られない情報が満載でした。今になって気づかされたことも多々。今になって、ようやく先生方の仰っていることが分かったりしております。
 山本先生に、あつく御礼を申し上げます。

『中世の畿内武士団と公武政権』の書評会のご案内

No.20115

 先日からご案内しておりますように、今週末の5/2(土)に下石敬太郎氏(龍谷大学大学院)の担当による生駒孝臣氏のご著書『中世の畿内武士団と公武政権』(戎光祥出版、2014年)の書評会を開催する予定です。
 いわゆる連休中ではありますが、武士のことなどに興味のある方でもそうでもない方でも、どなた様でも積極的なご参加をお待ちしております。

 日時:2015年5月2日(土)14:30~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 内容:書評 生駒孝臣氏 著『中世の畿内武士団と公武政権』(戎光祥出版、2014年)
 担当:下石敬太郎氏(龍谷大学大学院)

 生駒氏ご著書の書評のほか、近年の武士論をめぐるさまざまな問題についても自由闊達に(ゆるゆると)議論できればと思います。

 参加を希望される方、そのほかご質問等は野口先生か岩田(上記アドレス)まで、お気軽にお問い合わせください。

今週の「基礎演習Ⅰ」「演習Ⅰ」「教養科目」と研究所ゼミ・研究会について

No.20060

 下記(>>No.20059)の招待券のうち、鎌倉国宝館の分は御希望の方がおられましたので、その分については締め切らせて頂きます。

 さて、今週の授業のうち、火曜日Ⅲ講時の「基礎演習Ⅰ」ですが、予定どおり大学周辺の史跡散歩を行います。これから大学生活を続ける上で役に立ちそうな地理情報もお伝えできればと思っています。
 Ⅳ講時の「演習Ⅰ」はGW以後の発表の順番を決める予定です。各自、前期の火曜日の予定を確認しておいて下さい。

 木曜日Ⅲ講時の教養科目B(歴史と文学3)「中世日本の社会」は前回途中で時間切れになってしまった「日本中世社会の女性(1)」の話を続けますので、配布したプリントを忘れずに持参して下さい。なお、この科目の登録者は471名という多数になりました。そのため、前回配付したプリントの枚数では不足しますので、追加分は当日配布します。 また履修者が多数のため、成績判定の方法について再検討しています。このことについては授業時間中に報告したいと思います。

 研究所ゼミは、いつものように木曜日の『吾妻鏡』講読会のほか、土曜日(5月2日)に公開の形で書評会を行います。詳しくは岩田師範代による書き込み(>>No.20050)を参照して下さい。

 今週もかなりハードになりそうです(辛)。

 ☆ 栃木県立博物館の江田郁夫先生より、御高論「小山政光室・寒河尼の出自について」収載の『栃木県立博物館研究紀要─人文─』第32号を御恵送頂きました。
 江田先生に、あつく御礼を申し上げます。
編集:2015/04/26(Sun) 19:39

今週末は書評会です-次回の『吾妻鏡』-

No.20066

 世の中では連休についていろいろ話題も出ておりますが、木曜日の『吾妻鏡』は通常営業で、今週末の土曜日(5/2)には書評会も開催予定です。

◆次回の木曜日のご案内◆

 日時:2015年4月30日(木)15:00頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』建暦三年(建保元年、1213)五月三日条の残り・四日・五日・六日・七日・八日・九日・十日・十七日・二十一日・二十二日、六月二日・八日・十二日・二十五日・二十六日、七月九日・十一日・二十日・二十三日、八月一日・三日・六日・十四日・十七日・十八日・二十日・二十六日、九月八日・十日・十二日・十九日・二十二日・二十六日、閏九月十六日・十九日、十月二日・三日・二十九日、十一月五日・十日・二十三日・三十日、十二月一日・七日・十五日・十八日・十九日・二十日・二十一日・二十八日・三十日条

 ※木曜日の『吾妻鏡』ですが、今月は4月30日と、以後も基本的に毎週木曜日に開催予定です。

◆書評会について◆

 先日来ご案内のとおり、5/2(土)には下石敬太郎氏(龍谷大学大学院)の担当による生駒孝臣氏のご著書『中世の畿内武士団と公武政権』(戎光祥出版、2014年)の書評会を開催する予定です。
 いわゆる連休中ではありますが、武士のことなどに興味のある方でもそうでもない方でも、どなた様でも積極的なご参加をお待ちしております。

 日時:2015年5月2日(土)14:30~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 内容:書評 生駒孝臣氏 著『中世の畿内武士団と公武政権』(戎光祥出版、2014年)
 担当:下石敬太郎氏(龍谷大学大学院)

 生駒氏ご著書の書評のほか、近年の武士論をめぐるさまざまな問題についても自由闊達に(ゆるゆると)議論できればと思います。

◆次回の土曜日のご案内◆

 不定期開催の「土曜日の『吾妻鏡』」もやっております。
 今後も、参加者の都合を勘案しながら、月に一回か二回程度のペースで開催していきたいと思います。(※新たにご参加を希望される方は、野口先生か岩田まで、事前にご連絡をいただけると幸いです)。

 日時:2015年5月30日(土)14:00~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:配付済みの史料を随次読んでいきます
    (『吾妻鏡』文治五年(1189)閏四月三十日条、天福元年(1233)五月二十七日条など)

 木曜日・土曜日の『吾妻鏡』講読会はいずれも、基礎的な史料読解のニーズにも対応しております。
 2015年度から何か新しいことをはじめてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。

三井記念美術館と鎌倉国宝館の招待券があります。

No.20059

 今日の午後は本年度初回の土曜の『吾妻鏡』。国文学専攻の方たち主体の講読会です。
 飛び入り歓迎。詳細は下に岩田君が書いてくれたとおりです。

 ところで、私の手もとに三井記念美術館(東京都中央区日本橋室町)の「三井の歴史と文化」展と鎌倉国宝館で開催されている「長谷寺と鎌倉の国宝」展の招待券が各2枚あります。
 GWに東京方面に出かける方、あるいは首都圏にお住まいで利用したいという方がおられましたら連絡して下さい。

 私のGWは、GWではなくてGWW(Golden Working Week)になります。

ほうれんそうの恋しい季節-次回の『吾妻鏡』-

No.20050

 ポパイさんも大好きなホウレンソウは冬が美味しいそうですね。鍋によし、ソテーにしてもよし。栄養価も高いです。
 そういうのとはちょっと違うほうれんそうも欲しいよね…と思うこともあります。

 今週末は「土曜日の『吾妻鏡』」です。

◆次回の土曜日のご案内◆

 不定期開催の「土曜日の『吾妻鏡』」もやっております。
 今後も、参加者の都合を勘案しながら、月に一回か二回程度のペースで開催していきたいと思います。(※新たにご参加を希望される方は、野口先生か岩田まで、事前にご連絡をいただけると幸いです)。

 日時:2014年4月25日(土)14:00~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:配付済みの史料を随次読んでいきます
    (『吾妻鏡』建永二年(1207)八月十七日条、建保六年(1218)十二月二十六日条など)

◆次回の木曜日のご案内◆

 日時:2014年4月30日(木)15:00頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』建暦三年(建保元年、1213)五月三日条の残り・四日・五日・六日・七日・八日・九日・十日・十七日・二十一日・二十二日、六月二日・八日・十二日・二十五日・二十六日、七月九日・十一日・二十日・二十三日、八月一日・三日・六日・十四日・十七日・十八日・二十日・二十六日、九月八日・十日・十二日・十九日・二十二日・二十六日、閏九月十六日・十九日、十月二日・三日・二十九日、十一月五日・十日・二十三日・三十日、十二月一日・七日・十五日・十八日・十九日・二十日・二十一日・二十八日・三十日条

 ※木曜日の『吾妻鏡』ですが、今月は4月30日と、以後も基本的に毎週木曜日に開催予定です。

 木曜日・土曜日の『吾妻鏡』講読会はいずれも、基礎的な史料読解のニーズにも対応しております。
 2015年度から何か新しいことをはじめてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。

◆書評会について◆

 先日来ご案内のとおり、5/2(土)には下石敬太郎氏(龍谷大学大学院)の担当による生駒孝臣氏のご著書『中世の畿内武士団と公武政権』(戎光祥出版、2014年)の書評会を開催する予定です。
 いわゆる連休中ではありますが、武士のことなどに興味のある方の積極的なご参加をお待ちしております。

 日時:2014年5月2日(土)14:30~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 内容:書評 生駒孝臣氏 著『中世の畿内武士団と公武政権』(戎光祥出版、2014年)
 担当:下石敬太郎氏(龍谷大学大学院)

 生駒氏ご著書の書評のほか、近年の武士論をめぐるさまざまな問題についても自由闊達に(ゆるゆると)議論できればと思います。

今週の「教養科目」・「現社演習」・「研究所ゼミナール」

No.20031

 先週木曜日Ⅲ講時の「教養科目」。授業か終わってから「プリントが足りません」と申し出て来た学生さんがおられましたが、それは勿体ない話。ぜひ、時間中に申し出て欲しいところです。実際、別の列には後ろの方に残部がありました。
 それにしても、今のところ登録人数が決まっていませんので、今週はさらに20部を増刷して持っていくつもりです。

 順序が逆になりました。今週火曜の現代社会学部の演習ですが、Ⅲ講時の「基礎演習Ⅰ」は大学周辺の歴史のお話。Ⅳ講時の「演習Ⅰ」は、史跡散歩に出かけます。時間厳守で集合して下さい。

 研究所ゼミ。岩田君が告知してくれたように(>>No.20030)、土曜の講読会も今週25日から始まります。木曜に出られない方のほか、古参メンバーもぜひ御参加下さい。継続的でなくても大丈夫です。

 『紫苑』13号のデータは既に鈴木御夫妻宛にお送り致しましたので、近々アップされることと思います。鈴木君、どうぞよろしくお願い致します。

 ☆ 高橋秀樹先生より、御新著『三浦一族の中世』(吉川弘文館)を御恵送頂きました。高橋先生は貴族社会にも深く通じておられるので、在地・地方武士一辺倒の研究者の書かれたものとは異なり、気持ちよく拝読させて頂くことができます。また、あとがきに示された安田元久先生の「郷土史」にたいするお考えにも同感させられました。研究者たる者として、「一族会」とか「顕彰会」に対するスタンスはかくありたいものです。
 いずれにしても、この本は『吾妻鏡』講読会メンバーは必読。
 高橋先生に、あつく御礼を申し上げます。

 ☆ 中央大学の白根靖大先生より、御高論「日本海側からの視座による地域史研究-中世出羽の研究動向-」(中央大学人文科学研究所編『島と港の歴史学』中央大学出版部)を御恵送頂きました。
 かつて、この掲示板でも議論された清原氏の「貞」「真」衡問題が取り上げられています(私は、もう決着がついたと思っているのですが)。
 白根先生に、あつく御礼を申し上げます。 
編集:2015/04/20(Mon) 00:07

紫苑 第13号 アップロードしました。

No.20032

ISSNコードがどうこうと言っていたころから、もう10年も経ってしまったのですね。
取り急ぎ、最新号をページにアップしましたので、ご確認&ご覧ください。
http://rokuhara.sakura.ne.jp/organ/

確認しました!

No.20033

>鈴木くん お忙しいところありがとうございます。さっそく拝見させていただきました。

 『紫苑』第13号も、より多くの方にご味読いただけましたら幸いです。

 若者は希望を捨てずに進め。然而、老人は諦めが肝腎である。

No.20029

 「老人は諦めが肝腎である」というのは、紛れもない老人である私が、今日厳しく実感したことです。こんなことを書いていることからも明らかなように、実はまだ、諦め切れていません。ほんとうに今日という日は重い一日でした。とてもいいお天気だったのですが。
 明日は午後になったら仕事をしに大学に出かけようと思っています。
 
 ☆ 文教大学の中村修也先生より、御新著『利休切腹 豊臣政権と茶の湯』(洋泉社)を御恵送頂きました。
 中村先生に、あつく御礼を申し上げます。

 ☆ 学習院大学の兵藤裕己先生より、先生の校注になる新刊の『太平記』三(岩波文庫)を御恵送頂きました。
 兵藤先生に、あつく御礼を申し上げます。
編集:2015/04/17(Fri) 21:41

『吾妻鏡』と書評会のご案内

No.20030

 木曜日の『吾妻鏡』のほうでは、老兵・和田義盛率いる和田一族の奮闘ぶり(和田合戦)を描いた条文を随次読んでおります。

◆次回の木曜日のご案内◆

 日時:2014年4月23日(木)15:00頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』建暦三年(建保元年、1213)五月二日の残り・三日・四日・五日・六日・七日・八日・九日・十日・十七日・二十一日・二十二日、六月二日・八日・十二日・二十五日・二十六日、七月九日・十一日・二十日・二十三日、八月一日・三日・六日・十四日・十七日・十八日・二十日・二十六日、九月八日・十日・十二日・十九日・二十二日・二十六日、閏九月十六日・十九日、十月二日・三日・二十九日、十一月五日・十日・二十三日・三十日、十二月一日・七日・十五日・十八日・十九日・二十日・二十一日・二十八日・三十日条

 ※木曜日の『吾妻鏡』ですが、今月は4月23日・30日に開催予定です。

◆次回の土曜日のご案内◆

 不定期開催ですが、土曜日にもやっております。
 今後も、参加者の都合を勘案しながら、月に一回か二回程度のペースで開催していきたいと思います。(※新たにご参加を希望される方は、野口先生か岩田まで、事前にご連絡をいただけると幸いです)。

 日時:2014年4月25日(土)14:00~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:配付済みの史料を随次読んでいきます
    (『吾妻鏡』建永二年(1207)八月十七日条、建保六年(1218)十二月二十六日条など)

 木曜日・土曜日の『吾妻鏡』講読会はいずれも、基礎的な史料読解のニーズにも対応しております。
 2015年度から何か新しいことをはじめてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。

◆書評会について◆

 先日来ご案内のとおり、5/2(土)には下石敬太郎氏(龍谷大学大学院)の担当による生駒孝臣氏のご著書『中世の畿内武士団と公武政権』(戎光祥出版、2014年)の書評会を開催する予定です。
 いわゆる連休中ではありますが、武士のことなどに興味のある方の積極的なご参加をお待ちしております。

 日時:2014年5月2日(土)14:30~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 内容:書評 生駒孝臣氏 著『中世の畿内武士団と公武政権』(戎光祥出版、2014年)
 担当:下石敬太郎氏(龍谷大学大学院)

 生駒氏ご著書の書評のほか、近年の武士論をめぐるさまざまな問題についても自由闊達に(ゆるゆると)議論できればと思います。

 現社の演習、研究所の史料講読会、『紫苑』の配付など

No.20028

 昨日は現代社会学部の「基礎演習Ⅰ」と「演習Ⅰ」の二回目の授業。1回生は全員出席でしたが、2回生は3名の欠席。体調を崩しやすい季節なのかも知れません。くれぐれも体調管理には気をつけてください(私も!)。
 今月中は大学周辺の史跡見学など助走期間として、連休明けから本格始動→個人発表を開始する予定です。

 昨夕、6月の公開講座で講師をつとめてくれる長村君が来室。PCに保存してある写真を見たりしながら、ゼミの思い出話に花を咲かせました。須田春子先生の御蔵書の受け容れ先についても相談致しました。
 4月から新たに研究室のある勤務先に異動したり、住所を変更された方は本の搬送先をお知らせ下さるようにお願い致します。搬送は5月から開始したいと思います。

 『紫苑』第13号も、暇をみて少しずつ発送していく予定ですが、大学に来る機会のある方は、できれば直接受け取りに来て頂きたく、お願い致します。
 また、執筆者には抜刷を差し上げます。

 研究所ゼミの方は、明日が今年度三回目。『吾妻鏡』の実朝政権期の記事はいろいろ考えさせられます。私は秋に姫路市で源実朝をテーマにした講演をお引き受けしていますので、たいへん勉強になっています。

 ☆ 服藤早苗先生より『平安王朝の五節舞姫・童女 天皇と大嘗祭・新嘗祭』(塙書房)を御恵送頂きました。
  服藤先生に、あつく御礼を申し上げます。

   明日の「基礎演習Ⅰ」と「演習Ⅰ」

No.20018

 Ⅲ講時「基礎演習Ⅰ」は昨週に引き続いて、宮下先生に来て頂いて履修指導をして頂きます。それが終わったら、これからの史跡散歩やゼミ発表・レポートの提出の日程について話し合いましょう。レポートに添付して提出してもらう評価表を配付します。
 研究所の共同研究室は使っている人がいなければ、12時半くらいから中に入っていても構いません。

 Ⅳ講時「演習Ⅰ」は先週提出してくれたアンケートに基づいて、もう一度、一人一人のメンバーの課題を確認し、これからの史跡散歩やゼミ発表・レポートの提出の日程について話し合いましょう。レポートに添付して提出してもらう評価表を配付します。それから、先週忘れた記念写真の撮影も。教職を選択している人の面接予定も決めたいと思います。
 それから空メール未送信の人は早々にお願いします。

 以上の日程、当日私が忘れていたら、御指摘をお願いします。

 木曜のⅢ講時の教養科目は日本社会の東西における相違についてお話ししたいと思っています。詳細は前日までに書き込みます。

    「半世紀後の大学で」

No.20016

 京都女子大学の宗教部から発行されている『芬陀利華』第344号に以下のような拙文を載せて頂きました。御笑読頂ければ幸いです。
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     半世紀後の大学で
宗教・文化研究所教授  野口 実

 また温かい春がやって来てくれました。初々しい学生諸姉が入学して来ます。毎年繰り返されるこの光景に、鴨長明『方丈記』の「ゆく川の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。 よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。 世の中にある人とすみかと、またかくのごとし」という名文が思い起こされます。
 まだ二十年も生きていなかった頃は、「そんなものかなぁ」と思っていたことが、老いた今になって痛切に実感されるようになりました。私の生まれたのは一九五一年、戦争が終わってからまだ数年後。しかし、私自身の感覚としては、戦争とは大昔の別世界の出来事のように思って過ごしてきました。
 ところがどうでしょう。今年二十歳の若者が生まれたのは一九九五年。私にとってはごく最近のことなのです。しかし、私が学生時代を過ごした一九七〇年代などというのは、彼らにしてみれば生まれる二十年以上も前の話。私にとっての一九三〇年代と同じということになります。そうなると、私の学生時代も、今の若者たちにとっては遠い昔。もう生きている時代が違う。価値観も世界観も別物だろうし、生きる前提となる知識も異なると言ってよいのかも知れません。
   ジーンズから就活スーツへ
 それに、とりわけここ半世紀ほどの日本社会の変化は急激なものがあります。グローバリズムとIT化は、とくに経済活動の現場において個人が積み重ねてきた経験の価値をほとんど無価値なものにしてしまいました。近現代の一世紀以上の間、アジアの先進国を自負し、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」などと欧米からも持ち上げられてきた状況は、近隣諸国の発展によって一変してしまいました。そして、こうした事態に対する怖れ、危機感のようなものが経済界を中心に社会に充満しています。
 それを克服するために、歴史や哲学のような教養教育よりも英語や情報処理などの実務能力の養成を優先すべきだという意見が声高に叫ばれるようになりました。まず、生きていくためには富を確保しなければならない。競争に勝利するためには国際基準に合わせて、なにしろ収益をあげなければならない。国家存立のためには全てを経済的利潤追求に奉仕させるべきであるというような風潮が世を覆うようになりました。
 私が学生だった時代、大学は、人生はもとより政治や社会を語る場でした。学生たちは自主ゼミを開いたり、世界を知るためと称して大きなリュックを背に放浪の旅に出たりしていました。また、「破壊なくして建設なし」を合言葉にして現実にある社会や政治の体制を批判し、その意志を行動で表すような集団もありました。
 それから半世紀を経た今。大学のキャンパスには立て看板もビラ配りをする学生の姿も消え失せ、アジ演説の声も聞こえなくなりました。長髪に薄汚れたジーンズの姿の学生は見られなくなり、そこは黒いスーツを身にまとった、(自分を学生ではなく「生徒」と認識するような)従順でおとなしい若者たちの空間へと変わっていきました。
 若者たちにとっての課題は、現状の矛盾を批判して変革することから、いまある体制を全て受け容れて、その中にどうやって自分の場所を得るのか。いかに経済的に優位なポジションを確保するかということに大きくシフトされてしまっているようです。
 しかし、これはちょっと面白い現象です。なぜなら、規格化された黒いスーツに身を固めた若者を迎え入れる側のトップにいるような人たちは、かつて長髪とジーンズで体制批判をこととした世代に属するからです。
   大学の存在証明
 とても平板かも知れませんし、決してすべて昔の方が良かったと言っているわけではありませんが、私は上記のような現状認識をもっています。
 しかし、これを踏まえて、大学の将来については大いに懸念しています。大学というところは学問・研究とそれを前提にした教育の場であるはずなのですが、まず、学問・研究というものは無条件で全面的な現状肯定を前提にしては成り立ち得ないからです。教育も人類が今まで築き上げてきたものの伝授と同時に、批判精神のような、これからの社会を前進させるための力を養う側面があるのですが、これが不要になったり、排除されてしまう可能性があります。こうなると、大学が存在する意味はなくなってしまうでしょう。
 私は三十年ほど前、千葉県で公立高校の教員をしていましたが、その時、生徒たちに、経済的に少しばかり苦しい面があっても出来るだけ大学に進学するように勧めました。それは、二十歳前後の数年間を自由に生き、多様な価値観に遭遇することが一人の人間の一生の中でとても大きな意味を持つものだという確信を自らの経験に基づいて持っていたからです。いわゆる「世間」あるいは「娑婆」の価値観とは異なる「ものさし」と出会える稀有な空間が大学だからです。「大学」はいつまでも、そうであらねばなりません。
   京都東山の地に願う
 私の研究の専攻領域は日本中世の政治・社会史です。十五年前、宗教・文化研究所に赴任したのを契機に、本学の教学理念を構築した親鸞の行動の社会的な背景を研究課題にしてきました。とくに、なぜ越後への流刑を解かれた親鸞が京都に戻らずに関東に赴いたのかという問題が、長く東国武士社会の研究に携わってきた私にとっての最大の関心事だったのですが、最近ようやく納得のいく理由を見いだすことが出来ました。詳細は別の機会に譲るつもりですが、一言でいえば、当時の関東が既成の価値観に制約されることの少ない空間であったこと、そこに彼の教えを求める人々が存在したこととともに、そうした環境の中でこそ内省のための時間と場を得ることが出来た─ということです。東国への道を歩んだ親鸞にとって、在来権力の所在する京都は、喧噪かまびすしい忌むべき価値観の牙城の如く捉えられたのではないでしょうか。
 しかし、二十一世紀の現在は東西の位相がまったく逆転しています。そんなことからも、この京都東山の地こそ、親鸞精神のもと、いつまでも、最も真理探究にふさわしい場であってほしいと願わざるを得ないのです。
編集:2015/04/10(Fri) 15:37

次回の『吾妻鏡』のご案内(木曜日と土曜日)

No.20017

 新年度も徐々に始動しつつありますが、先日の木曜日には『紫苑』第13号も無事に納品していただきました。今回もより多くの皆様にご味読いただけましたら幸いでございます。
 次回の『吾妻鏡』のご案内です。

◆次回の木曜日のご案内◆

 日時:2014年4月16日(木)15:00頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』建暦三年(建保元年、1213)四月七日・十五日・十六日・十八日・二十日・二十四日・二十七日・二十九日、五月二日・三日・四日・五日・六日・七日・八日・九日・十日・十七日・二十一日・二十二日、六月二日・八日・十二日・二十五日・二十六日、七月九日・十一日・二十日・二十三日、八月一日・三日・六日・十四日・十七日・十八日・二十日・二十六日、九月八日・十日・十二日・十九日・二十二日・二十六日、閏九月十六日・十九日、十月二日・三日・二十九日、十一月五日・十日・二十三日・三十日、十二月一日・七日・十五日・十八日・十九日・二十日・二十一日・二十八日・三十日条

 ※木曜日の『吾妻鏡』ですが、4月16日・23日・30日に開催予定です。

◆次回の土曜日のご案内◆

 不定期開催ですが、土曜日にもやっております。
 今後も、参加者の都合を勘案しながら、月に一回か二回程度のペースで開催していきたいと思います。(※新たにご参加を希望される方は、野口先生か岩田まで、事前にご連絡をいただけると幸いです)。

 日時:2014年4月25日(土)14:00~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:配付済みの史料を随次読んでいきます
    (『吾妻鏡』建永二年(1207)八月十七日条、建保六年(1218)十二月二十六日条など)

 木曜日・土曜日の『吾妻鏡』講読会はいずれも、基礎的な史料読解のニーズにも対応しております。
 2015年年度から何か新しいことをはじめてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。

◆書評会について◆
 先日来ご案内のとおり、5/2(土)には下石敬太郎氏(龍谷大学大学院)の担当による生駒孝臣氏の『中世の畿内武士団と公武政権』(戎光祥出版、2014年)の書評会を開催する予定です。詳細はまた当掲示板でご案内しますが、武士のことなどに興味のある方のご参加をお待ちしております。