勉強はできるうちに、しておいたほうがいい・・・♪

No.16645

 久しぶりに森高千里を聴きながら、車を走らせております。

 本日は、昼から夜までの大『吾妻鏡』講読会! 
 従来の解釈に決定的な誤りのある条も発見。
 あいかわらず、老人が一人、戯言ばかり発していて迷惑をおかけしておりますが、それなりに得るところの多い講読会を続けております。
 
 私の方、Facebookにも書きましたように、ついに原稿の締切破りをしでかしてしまいました。昔なら夏休みの佳境の時期なのですが、こんなに忙しい7月末は初めてかも知れません。しばらくは諸事重畳。時間と体力との闘いです。
 しばらくどころか、死ぬまででしょう。覚悟を決めないといけないのですが・・・。
 
 ☆ 立命館大学の谷昇先生より、御高論「藤原定家─歌の切り棄て「かた腹いたや」」(平雅行編『中世の人物』第三巻、清文堂)を御恵送頂きました。
 谷先生に、あつく御礼を申し上げます。

今年度の「軍記・語り物研究会大会」にかんする情報。

No.16625

 今年度の「軍記・語り物研究会大会」の日程などについては、まだ同会のHPにupされていないようですが、8月の下旬に大阪の四天王寺大学で開催されます。

 すでにこの掲示板の「講演予定」でお知らせしたように、私は24日(日)に「列島をかける河内源氏」というテーマで講演をさせて頂くことになっております。そして、その翌日には、当ゼミに参加して下さっていた藪本活治さんや鹿児島国際大学の野中哲照先生の研究発表もございます。

 ゼミの諸姉兄には、24日の私の話はパスしていただきたいところですが、25日の研究発表は日本中世史研究の観点からも有益だと思いますので、ぜひ御出席を検討してみて下さい。とくに藪本さんの発表は『吾妻鏡』の講読の際、日頃問題とされていることに直結する内容だと思います。

 ちなみに、24日の講演は河内源氏に関するものですから、大阪にお詳しい元木泰雄先生に担当して頂くのがよいと思っていたのですが、当日、先生が会に御出席下さるとの御連絡を頂きました。
 そこで、私は思う存分、河内以外の地域での河内源氏の活動を語らせて頂いて、この辺りの問題についてはぜひ、元木先生のコメントをうかがいたい、と主催者にお願いしようかなどと、さっそく姑息なことを考えております。
 
 ともあれ、この大会は、軍記研究のみならず、中世前期の政治史などを勉強している方たちにとっても、おおいに有益な機会になると思います。
 詳しい日程などは、近々同会のHPに掲載されると思いますので、そちらを御参照下さい。

 なお、軍記語り物・研究会の事務局の先生方に、ここにもお書き込み(貼り付け)を頂いて、広く周知に御活用頂くことが出来れば幸いに存じます。
 ゼミの皆さんには、『吾妻鏡』の講読会のときにでもお知らせしたいと思います。

2014年度軍記・語り物研究会大会のご案内

No.16627

野口先生
野口先生ゼミの皆様

 野口先生にはいつも大変お世話になっております、軍記・語り物研究会の平藤幸です。
 ゼミの皆様からも、貴HPをとおして、また、野口先生がいつもご恵送下さる『紫苑』にて多大な学恩を蒙っております。
 さてこのたびは、今夏に四天王寺大学藤井寺キャンパス(近鉄藤井寺駅南出口より徒歩3分)にて行われる、軍記・語り物研究会大会の告知をさせていただきたく場所をお借り致します。なにとぞお許し下さい。
 野口先生には、ご講演をご快諾いただき、誠にありがとうございました。
 「列島をかける河内源氏」、本当に楽しみです。
 元木先生もおいでくださるとのことで、どれほど豪華な会になるのだろうと、今から興奮しております。
 講演会・懇親会・研究発表会・実地踏査、いずれも、会員外の方のご参加も大歓迎ですので、詳細につきましてのお尋ねがございましたら、当会HP↓(近日中に大会情報を更新致します。遅れていて申し訳ありません)をとおして事務局宛にメールをお送りいただくか、
http://gunki.sakura.ne.jp/menu/officemenu.htm
私宛にご連絡を賜れれば、追ってご返事申し上げます。
 野口先生にご講演いただける「初日」から、河内源氏と『太平記』の郷をめぐる踏査の「三日目」まで、皆様のお越しを心よりお待ち申し上げておりますので、なにとぞよろしくご参集下さいませ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
第1日目 2014年8月24日(日)於 四天王寺大学 藤井寺駅前キャンパス 5階 501教室
受 付 13:30~
講 演 「河内と軍記文学」 14:00~17:00 
 列島をかける河内源氏             京都女子大学宗教・文化研究所  野口  実 氏
 『太平記』の「文学」と楠木正成          名古屋女子大学(名誉教授)  大森 北義 氏
懇親会 18:00~     於 料亭 こもだ(近鉄南大阪線藤井寺駅より徒歩5分)
               参加費  院生 4,000円  一般 6,000円

第2日目 2014年8月25日(月)於 四天王寺大学 藤井寺駅前キャンパス 5階 501教室
受 付   9:30~
研究発表 10:00~12:00
 『吾妻鏡』の合戦叙述――奥州合戦を中心に      
                              灘中学・高等学校  藪本 勝治 氏
 国立歴史民俗博物館蔵『菅芥集』所収の中原広季追善願文について
          日本学術振興会  中川 真弓 氏
総会   13:00~13:30
研究発表 13:30~16:45
 対馬金田城築城・大吉戸神社創建を巡る言説と神功皇后「三韓征伐」譚
                       中京大学   德竹 由明 氏
 『陸奥話記』の重層構造とその形成過程
                               鹿児島国際大学   野中 哲照 氏
 『太平記』欠巻考―南朝勢力の記述との関わりから―
   愛知教育大学   今井正之助 氏

第3日目 2014年8月26日(火)8:30~17:30
実地踏査 「河内源氏と『太平記』の郷をめぐる」
行 程  叡福寺・壺井八幡宮・通法寺址・下赤坂城址・上赤坂城址・観心寺・金剛寺
       参加費  4,500円

夏の『吾妻鏡』祭-次回の『吾妻鏡』-

No.16600

 暑中お見舞い申し上げます。
 梅雨も明けて、期末試験・期末レポートの季節だと思います。

 さて、次回31日の『吾妻鏡』は、特別に少し長めに時間を取って読みたいと思います。
 31日の12:00に共同研究室にお集まりいただいて、その後、夕方までどーんと読みましょう。

 日時:2014年7月31日(木)12:00頃~(予定)

 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』頼家・実朝期の振り返り(承元三年などの記事)

 ※まだまだしばらく“振り返り”を続けていきますが、それが終わった後の範囲は以下の通りです。
  “振り返り”にもようやく終わりが見えてきたような。

     承元四年(1210)正月一日、二月五日・十日・二十一日、三月十四日・二十二日、四月九日・十九日、五月六日・十一日・十四日・二十一日・二十五日、六月三日・十二日・十三日・二十日、七月八日・二十日、八月九日・十二日・十六日、九月十一日・十四日・三十日、十月十二日・十三日・十五日、十一月二十二日・二十三日・二十四日、十二月五日・二十一日の各条
     承元五年(建暦元年、1211)正月十日、閏正月九日、二月二十二日、三月十九日、四月二日・十三日・二十九日、五月四日・十日・十九日、六月七日・二十一日・二十六日、七月四日・十一日、九月十二日・十五日・二十二日、十月十三日・十九日・二十日・二十二日、十一月二日・三日・四日・二十日、十二月一日・十日・十七日・二十日・二十七日の各条

 『吾妻鏡』講読会は基礎的な史料読解のニーズにも対応しております。
 夏真っ盛りの季節に何か新しいことをはじめてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞご自由にご参加ください。京都女子大の方限定ではありませんよ。

夏が来ると思い出す、表参道で食した鰻重の味。

No.16611

 31日は共同研究室に集合の後、A地下か「ぐるんぱ」あたりで昼食会を開いて、それからゆっくりと『吾妻鏡』を読む予定です。
 昼食は私が「奢る平家!」。
 ディナーではなくランチで、しかも学生食堂というのが私のセコイところ。
 我が恩師の貫先生などは、夕刻に前期最後の大学院ゼミを終えてから、表参道の青山通りに面した、たしか「佐阿徳」という名の料亭に現役院生のみならず修了生も誘って鰻重とビールでおもてなしして下さったものでした。すごい御負担だったと思います。
 不肖の弟子ゆえに、財政規模と人間的な度量の差に於いて、これを忠実に真似ることは出来ませんので、縮小版でご勘弁下さい。

 ところで、今週はよく働いたせいか、遂に今朝、いつもの時間には起床できないほど疲れ果ててしまい。今も身体不調で、後回しになってしまった月末締切の論文にも取り組めません。
 しかし、だからといって呆然としているのも気が引ける。そんなときに、この掲示板とかFacebookは格好の時間つぶしの場という事になるわけです。
 直面する課題からの逃避の場にしていて申し訳ありません。

 それから、全巻完結した『中世の人物』ですが、「あっ!夫婦で執筆している」と話題になっているお二人がいるそうです。そう言えば、そうですね。よい記念になったことと思います。
 末永くお幸せに! 

平雅行編『中世の人物 第三巻 公武権力の変容と仏教界』が刊行されました。

No.16589

 宅急便で平 雅行先生編の『第三巻 公武権力の変容と仏教界』が届きました。これで、長年の懸案だった「元木プロジェクト」は完了。元木泰雄・野口 実・平 雅行 編 『中世の人物 京・鎌倉の時代編』全三巻(清文堂出版)はすべて刊行されました。
 元木先生・平先生はもとより、御執筆をお願いした先生方、それに清文堂出版で編集に当たって下さった方たちに、心から御礼を申し上げます。
 とくに、大変なエネルギーを費やして下さった元木先生に対する感謝の念は、筆舌に尽くしがたいものがあります。ほんとうにありがとうございました。
 あとは多くの方々がお読み下さることを願うばかりです。
 私としては、第二巻の冒頭に大きな校正漏れをしでかしたことが心残りです(→>>No.14165)。発行部数が僅少であることを幸いに、重版を願うばかり。そこで、訂正をはかりたい一心です。
 このシリーズの出版にまつわるお話はいずれまたの機会に。ちなみに、全三巻勢揃いの写真を私のFacebookページに貼りましたので御覧下さい。
 第三巻には、とくに当ゼミ関係者・出身者ばかりでなく、現役メンバーの方たちの名も散見されますので、下にその構成と各論のタイトル・執筆者を紹介させて頂きましょう。

Ⅰ承久の乱と朝廷
後鳥羽院 ~万能の君の陥穽~ … 美川 圭
九条道家 ~院政を布いた大殿~ … 井上幸治
西園寺公経 ~当世の重臣、比肩すべき人無し、諸事思うがごときの人なり~… 山岡 瞳
藤原秀康 ~鎌倉前期の京武者と承久の乱~ … 長村祥知
藤原定家 ~歌の切り棄て「かた腹いたや」~ … 谷  昇
コラム 動揺する仁和寺御室 … 金 正文

Ⅱ執権政治をめぐる群像
源 実朝 ~青年将軍の光と影~ … 坂井孝一
北条政子 ~朦朧の御台所~ … 黒嶋 敏
北条義時 ~義時朝臣天下を并呑す~ … 田辺 旬
北条泰時 ~東西文化を融合させた宰相~ … 菊池紳一
北条時房と重時 ~六波羅探題から連署へ~ … 久保田和彦
九条頼経・頼嗣 ~棟梁にして棟梁にあらざる摂家将軍の蹉跌~ … 岩田慎平
竹御所と石山尼 ~「家」をつないだ女性たち~ … 小野 翠
三浦義村 ~八難六奇の謀略、不可思議の者~ … 真鍋淳哉
大江広元と三善康信(善信) ~京・鎌倉をむすぶ文士のつながり~ … 佐藤雄基
宇都宮頼綱 ~京都で活動した東国武士~ … 野口 実
コラム 鎌倉幕府と陰陽師 … 赤澤春彦

Ⅲ顕密仏教と禅律僧
慈  円 ~法壇の猛将~ … 菊地大樹
聖  覚 ~エリート学僧の挫折~ … 平 雅行
定  豪 ~鎌倉幕府の政僧~ … 海老名尚
円  爾 ~公武の帰依と南宋文化~ … 原田正俊
叡  尊 ~宗教的「平和」運動と鎌倉下向~ … 細川涼一
コラム 東大寺宗性――学僧多忙 … 横内裕人
編集:2014/07/23(Wed) 11:00

『中世の人物』の購入について

No.16591

上記の本は、ちょうどゼミの『吾妻鏡』講読の部分と重なるので、とても面白く読んでいます。
 なお、このシリーズの第一巻~第三巻まで、編・執筆者割引により2割引で購入できます。送料は必要になると思いますが、購入を希望される方はご連絡下さい。
 初版は僅か1000部とのこと。すぐに品切れになると思いますので、早めにお知らせ下さい。間に合わなかったらご容赦のほど。

 話は変わりますが、昨日(23日)NHKで祇園祭に関する番組を放送していましたが、そこに新婚ホヤホヤの旧姓尻池さんの御夫君が登場したのには驚きました。
 みなさん、御覧になられましたか?

なかなか原稿を書けない先生が、学生のレポートを回収する話。

No.16587

 本日は本年度「基礎演習Ⅰ」と「演習Ⅰ」の最終日。一応、全報告を振り返って大団円。「基礎演習Ⅰ」の方はお菓子パーティの様相でした(中には「お食事~」の方もおられましたが)。
 あとは、来週までにレポートを。

 明後日(24日)は「教養科目」の最終日。レポートの回収を済ませた後、個別的な質問に応じたいと思います。
 それにしても、300人以上のレポートの回収。混乱が予想されますので、宜しくご協力のほどを!

 研究所ゼミの方ですが、いろいろ仕事を助けて頂くことになっている方たちには、どうぞ宜しくお願いいたします。
 必要な本の借用など、頼みごとが多くて申し訳ありません。これも一種の「介護」なのかも知れませんね。まだ、高齢者予備軍ですが。

明日(22日)の「基礎演習Ⅰ」と「演習Ⅱ」

No.16573

 明日(22日)の「基礎演習Ⅰ」と「演習Ⅱ」は、これまでの発表を振り返って、その内容について検討を加え、各報告について、出席者それぞれからの評価を行う機会にしたいと思います。
 レポートに添付することになっている評価表を持参して下さい。

 1・2回生は履修している科目が多く、レポートの執筆や期末試験の勉強で大変だと思いますが、猛暑の中、健康に気を付けて頑張ってください。

 私も月末締切の論文の執筆がなかなか捗らず、焦燥に駆られているところです。

ゼミメンバーによる最近の業績を紹介します。

No.16549

 先般、ある国文学(軍記)の研究者から、この掲示板が歴史学関係の論文目録をつくるのに役立っているというお話をうかがったことがあります。そこで、今回は、そのお役に立つために、当方のゼミメンバーによる業績を御紹介したいと思います。

 ・岩田慎平「御成敗式目第三十四条を巡る諸問題」(『晴歩雨読-和田 萃 先生 古稀記念文集-』藤陵史学会、2014.5)

 ・下石敬太郎「平安前期の軍事官僚」(『龍谷日本史研究』第37号、2014.3)

 岩田君は言わずと知れた、当ゼミ師範代。社会史的関心に基づいた政治史研究として評価されるもの。
 下石君は本年度より参加されている龍谷大学の院生です。これは習作ですが、今後は福田豊彦氏らの研究を発展させる形で、たとえば武蔵の横山党(小野氏)のような貴姓に属さない武士団の成立と展開についての考察を深められることを期待しています。

 ☆ 創価大学の坂井孝一先生より、新刊の御高著『源実朝 「東国の王権」を夢見た将軍』(講談社選書メチエ)を御恵送頂きました。
 当ゼミでも、頼家・実朝期の幕府政治史については『吾妻鏡』の史料批判を前提に再検討を加えているところですので、大きな指針を頂くことが出来たように思います。
 坂井先生に、あつく御礼を申し上げる次第です。
編集:2014/07/18(Fri) 17:12

31日はお祭り(「夏の『吾妻鏡』祭」)やります-次回のご案内も-

No.16565

>野口先生 拙稿を宣伝していただきまして誠にありがとうございます。
 「御成敗式目第三十四条を巡る諸問題」は、前年度に担当させていただいた史料講読の授業で取り上げた素材に着想を得たものです。それを、学部の頃にご指導いただいた和田萃先生の記念文集に寄稿させていただくことができたのは望外の喜びです。

 次回の『吾妻鏡』のご案内です。

 日時:2014年7月24日(木)午後3時頃~(予定)

 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』頼家・実朝期の振り返り(承元三年などの記事)

 ※まだまだしばらく“振り返り”を続けていきますが、それが終わった後の範囲は以下の通りです。
  “振り返り”にもようやく終わりが見えてきたような。

     承元四年(1210)正月一日、二月五日・十日・二十一日、三月十四日・二十二日、四月九日・十九日、五月六日・十一日・十四日・二十一日・二十五日、六月三日・十二日・十三日・二十日、七月八日・二十日、八月九日・十二日・十六日、九月十一日・十四日・三十日、十月十二日・十三日・十五日、十一月二十二日・二十三日・二十四日、十二月五日・二十一日の各条
     承元五年(建暦元年、1211)正月十日、閏正月九日、二月二十二日、三月十九日、四月二日・十三日・二十九日、五月四日・十日・十九日、六月七日・二十一日・二十六日、七月四日・十一日、九月十二日・十五日・二十二日、十月十三日・十九日・二十日・二十二日、十一月二日・三日・四日・二十日、十二月一日・十日・十七日・二十日・二十七日の各条

 7月も24日・31日の各木曜日に開催予定です。
 31日は特別に、少し長めに時間を取って読みたいと思います。
 31日の12:00に共同研究室にお集まりください。その後、夕方までどーんと読みましょう。

 今年は祇園祭山鉾巡行が二回(前祭・後祭)行われますが、24日は後祭の巡行(宵山21~23日、ホコ天・露店なしの予定)ですね。

 『吾妻鏡』講読会は基礎的な史料読解のニーズにも対応しております。
 そろそろ梅雨明けを思わせる季節に何か新しいことをはじめてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞご自由にご参加ください。京都女子大の方限定ではありませんよ。

焼却炉ならぬ忘却炉。

No.16487

 昨日の演習の時間もそうでしたが、このところ学生さんの名前を間違えることが以前より更に多くなりました。失礼なこととは思いますが、如何ともし難く、お許し頂く以外ありません。しかして、名前を覚えている方を贔屓しているわけではなく、脳に何らかの刺激が作用した結果によるものだと思います。

 人の名前のみならず、店の名前など、固有名詞もパッと思い浮かばなくなりました。かつては、自分の書いた論文の内容など、隅から隅まで覚えていたものなのですが、いまや自分の書いた論文のタイトルすら明確に思い出せないこともあります。まさしく歩く「忘却炉」です。

 そのくせ、つまらないこと、とくに恨み辛みに類することは執念深く覚えておりますので、困った話であります。私に恨まれていると心当たりのある方は・・・(以下略) 

 ☆ 日本大学の関幸彦先生より、新刊の『「国史」の誕生』(講談社学術文庫)を御恵送頂きました。
以前、新人物往来社より刊行された『ミカドの国の歴史学』を改題・文庫化したものです。
 関先生に、あつく御礼を申し上げます。

 しかし、私の旧著には文庫化の話など全くなく、ひたすら絶版になっていくばかり、書物の内容の評価というのは、かかる結果において瞭然ということになるのだと思います。

 【追記】 今春、「基礎演習Ⅰ」の授業で行った史跡散歩のときの写真をFacebook(野口のページ)に掲載させて頂きました。

明日の基礎演習Ⅰと演習Ⅰ

No.16447

 「基礎演習Ⅰ」は、富畑さんの「動物愛護センター ~殺処分~ について」と仲瀬さんの「アダルトチルドレンについて」。
 「演習Ⅰ」は中野さんの「スカートの長さの歴史」です。
 なお、「基礎演習Ⅰ」の時間に、授業アンケートをとらせて頂く予定ですので、よろしくお願い致します。

 【訂正】中野さんの発表テーマは「中世のスカートの歴史」でした。
編集:2014/07/15(Tue) 16:40

 『伝説の将軍 藤原秀郷』に対する御質問にこたえて。

No.16448

 残念なことに、御質問の方から直接の御連絡は頂けませんでした。
 御質問の内容についても、すこし関係史料を調べれば解決のつくものや、誤解に基づかれている部分もあるように思うのですが、明らかに私のミスを指摘して下さった点もありますので、その点についてのお詫びと訂正を兼ねてこの場に書き込ませて頂くことに致しました。そのため、御質問の御投稿は消去のお願いはしないことに致します。
 以下、ページごとに御質問への回答を記させて頂きます。

 P1→御指摘のとおりです。「毎晩ここにあらわれて」を削除する必要があります。
 P41→『扶桑略記』が3月25日としているのを採用してしまったようです。ほかの史料に基づいて4月25日とすべきだと思います。
 P43→間違いではありません。『尊卑分脉』でも確認できます。
 P66→千方は、『尊卑分脉』には「実者千常舎弟」、『結城系図』『白川結城系図』などには千常の子とあります。
 P71・P34→『扶桑略記』天慶3年2月8日条を御参照下さい。
 P100→これは『将門記』の中の朝廷に宛てた奏状(具体的な宛所は忠平の男師氏)に見える文言です。
 P105→ここで私が申しあげたいことについて何か誤解されているようです。これは『参軍要略抄』に書かれていることを現代語訳した部分です。
 P121→私には分かりかねます。国文学のジャンルの研究者にお尋ねになるとよいと思います                             

 以上です。いずれにしても、拙著を御精読くださり、誤りを御教示下さったことに感謝したいと思います。
 ただし、常識に属することではありますが、このような御問いあわせは、研究室のメールアドレスを公開していることでもあり、まず私宛に、そして、御自身の自己紹介を前提にお願いしたいと存じます。

初めまして

葵桂
No.16442

『伝説の将軍 藤原秀郷』を拝読させて頂きました。
いくつか気になる点がありましたので、此処に列挙させて頂きます。
P1
二行目の「ここ」が瀬田の唐橋を指すとすると、人々を困らせていたのは大百足ではなく、大蛇。
P41
将門誅殺報告が03/05、将門首級到着は04/25ですが、「二十五日に至って」だけでは03/25と誤読する可能性が高い。
P43
藤原弘雅
藤原公雅の間違い?
P66
藤原千方を秀郷の子としているが、P68では千方は千常の舎弟で養子になっている件。
P71
征東副将軍を平清幹としてますが、副将軍は征東大将軍・藤原忠文の弟である刑部大輔・藤原朝臣忠舒では?
P34では藤原国幹が平清幹と併記されていますが、征東副将軍と、征討軍の副将軍は別物??
P100
「天の与えたるところすでに武芸にあり」は新皇即位宣言中ではなく、忠平への将門の書状内。
P105
「垣代」が帯剣するのは、『青海舞』序・輪台、破・青海波に於ける垣代楽人が武官装束であることに言及しなければ、何故、「判断が妥当」なのか理解出来ない。
P121
『青海舞』に関連して、『古事談』の「園城寺の鐘は龍宮の鐘也」という言説は、『教訓抄』の「青海波ハ龍宮ノ楽也」に酷似していますが、成立年代も近いので相互影響があったと看るべきでしょうか、御教示頂ければ幸いです。
編集:2014/07/13(Sun) 23:06

御返信。

No.16443

 葵桂様
 拙著を御精読くださり、ありがとうございました。
 この場はゼミの掲示板ですので、回答は追って直接お送り致したいと思います。
 ご本名であれば宜しいのですが、直接の御連絡先、どのような御研究を進めておられるかなど、お知らせ頂きたくお願い致します。
 当方へのメールは名前をクリックしていただければ、送信できます。
 なお、当掲示板は原則として、投稿者はゼミメンバーに認知されている方か、所属などを明示された方に限らせて頂いております。したがって、上記のお書き込みは、追って削除させていただきますので、御了承ください。