6月5日はペンさんの一周忌&教育実習記念日でした。

No.14569

 昨日は17年間、千葉と宇治で生活を共にしたネコのペンさんが亡くなって1年目でした。
 家に帰っても姿が見えなくて寂しいと思っている間に、365日も過ぎてしまったというわけで、100年も1000年も昨日の如しと感じる昨今であります。

 昨日の授業は後半不調でした。なんともパワー不足で申し訳のないことです。授業形態云々以前に、教員の心身の調子が問題です。
 そういえば、教育実習の季節。実習に出かけている方は、はじめて教室における主客転倒を経験することになるのだろうと思いますが、そこで何をつかむかが問題です。貴重な時間を有効に。
 授業中にも少し申し上げましたが、私は42年前の千葉東高校における二週間の教育実習で、その後の人生のかなりの部分が規定されることになりました。

 28日の公開講座に向けて、事前学習会を計画しましたが、講師の先生の業績検討については、湯浅先生を池嶋さん、岩田先生については山浦さんと大島さんが担当して下さることになりました。19日のゼミは『吾妻鏡』の講読ではなく、講師の両先生の業績検討に基づく公開講座の事前学習会ということになります。ふだん、講読会に参加されていない方も歓迎致します。

 Facebook(野口実)に、以前『芬陀莉華』に連載した「通学路の歴史探索」を写真を加えて掲載したところ、何人かの方がシェアして下さるなど好評のようで、うれしく思っています。京女の学生さんにはぜひ、御覧いただきたいと思います。

 ☆ 野口華世先生・高松百香先生・伊藤瑠美先生・清水亮先生・守田逸人先生・赤澤春彦先生の御連名で、秋山哲雄ほか編『日本中世史入門 論文を書こう』(勉誠出版)を御恵送頂きました。
 これからの日本中世史研究を担う方たちによる意欲的な著作です。
 日本中世史にとりくもうとしている史学科の学生さんのみならず、大学の市民講座やカルチャーセンターで開かれている日本中世史の講座に積極的に参加されている一般の歴史愛好家の方たちにも、お薦めしたい本だと思います。
 六人の若い先生方に、あつく御礼を申し上げます。

明日の教養科目のテーマは「日本史の中の老人像」

No.14564

 昨日の「基礎演習Ⅰ」は履修者による発表の初回でした。中澤さんが「コンビニエンスストア」、中野さんが「認知症」を取り上げましたが、ともに自分の身の回りから問題意識を展開した内容で、私なども多くのことを学び、考えさせられました。とくに「認知症」は私自身の直面している問題のようでした。出席者からもたくさんの質問や意見が出されて、これもよかった。
 二つのテーマとも、さらに地域や家族のあり方の変化を踏まえた考察を加えるなどして、期末のレポートを完成させて欲しいと思います。
 
 さて、明日の「教養科目」ですが、テーマは「日本史の中の老人像」です。中世の老人について深く触れるのは来週に回すことにしました。そこで同時に現代の老人問題についても考えて見たいと思います。

 昨日、京都駅八条口にあるアバンティのブックセンターに行きましたが、清文堂の『中世の人物』は第一巻が一冊棚に並べてあるだけで、第二巻は見当たりませんでした。
 入手について、いろいろお問い合わせを頂きますが、清文堂出版に直接注文をするのが一番確実で早いようです。

 【追記】
 ☆ 松本一夫先生より、御高論「南北朝期における書状形式の軍勢催促状に関する一考察」(『年報中世史研究』39)を御恵送頂きました。
 松本先生に、あつく御礼を申し上げます。
編集:2014/06/04(Wed) 16:51

梅雨前線異常なし-次回の『吾妻鏡』-

No.14568

 本日(6/5)のゼミでご紹介した田中文英先生のご研究は以下の通りです。
  「中世顕密寺院における修法の一考察」(中世寺院史研究会.編『中世寺院史の研究 上』法蔵館、1988年)
  「俊乗房重源の活動と地域社会-摂津国を中心として-」『院政とその時代 王権・武士・寺院』思文閣出版、2003年

 六月になりまして、教育実習などもはじまったようです。本ゼミでも窪田さんが実習に出ておられると思いますが、体調にお気を付けのうえ、得がたい経験を積んできていただきたいと思います。
 次回の『吾妻鏡』のご案内です。

 日時:2014年6月12日(木)午後3時頃~(予定)

 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』頼家・実朝期の振り返り(建永二年などの記事)

 ※まだまだしばらく“振り返り”を続けていきますが、それが終わった後の範囲は以下の通りです。
  なかなか“振り返り”が終わらないですけどね。

     承元四年(1210)正月一日、二月五日・十日・二十一日、三月十四日・二十二日、四月九日・十九日、五月六日・十一日・十四日・二十一日・二十五日、六月三日・十二日・十三日・二十日、七月八日・二十日、八月九日・十二日・十六日、九月十一日・十四日・三十日、十月十二日・十三日・十五日、十一月二十二日・二十三日・二十四日、十二月五日・二十一日の各条
     承元五年(建暦元年、1211)正月十日、閏正月九日、二月二十二日、三月十九日、四月二日・十三日・二十九日、五月四日・十日・十九日、六月七日・二十一日・二十六日、七月四日・十一日、九月十二日・十五日・二十二日、十月十三日・十九日・二十日・二十二日、十一月二日・三日・四日・二十日、十二月一日・十日・十七日・二十日・二十七日の各条

 6月も12日、19日、26日の各木曜日に開催予定です。

 15:00ちょうどには参加者全員が集まらないと思いますので、だいたい揃ったところでぼちぼち始めていきたいと思います。集まるまでは雑談タイムです。
 
 『吾妻鏡』講読会は基礎的な史料読解のニーズにも対応しております。
 梅雨の季節に何か新しいことをはじめてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞご自由にご参加ください。京都女子大の方限定ではありませんよ。

敵は本能寺にあり!

No.14525

 いよいよ6月ですね。
 旧暦ながら6月2日といえば、「本能寺の変」。

 今日は早朝から査読に取り組み、さきほど終了させたところです。つぎは「亀菊」。

 ところで、28日の公開講座に向けて、湯浅先生や岩田君の御研究業績について、事前の勉強会を開く必要がありそうですね。
 湯浅先生については、これは当然、池嶋さんにお願いするとして、岩田君の業績検討を引き受けようという方は「名乗り」を上げて下さい。あるいは岩田君から指名されても構いません。
 事前学習会の日程は21日でよいでしょうか?
 
 Facebookでのやりとりの結果、東北歴史博物館の滑川さんが、こちらで研究報告をして下さることになりました。いつになるかはまだ未定ですが、開催の暁には、越後からも極めて有力な援軍が上洛の予定。古参メンバーはぜひ御参加下さい。

 明日の「基礎演習Ⅰ」「演習Ⅰ」ですが、
 「基礎演習Ⅰ」の発表は、中澤さんの「コンビニエンスストア(現在と今後)」と中野さんの「認知症について 」です。
 「演習Ⅰ」の発表者は荒木さんで、テーマは「ジェンダーと広告」です。

 【追記】
 ☆ 樋口州男先生・戸川点先生・野口華世先生・服藤早苗先生・高松百香先生の御連名で、樋口先生ほか編著『歴史と文学-文学作品はどこまで史料たりうるか-』(小径社)を御恵送頂きました。
 五名の先生方に、あつくお礼を申し上げます。
 なお、本書には、当ゼミで活躍の方たち(佐伯君・長村君・岩田君)も執筆陣に加わっておられます。
 
 ☆ 高橋秀樹先生より、御高論「中世の家と女性」(『岩波講座日本歴史 第7巻 中世2』)・「史料を精読するということ」(『日本古書通信』1014)ならびに『週刊朝日百科 週刊新発見日本の歴史』に連載された「ここまで変わった日本史教科書」1~36などを御恵送頂きました。
 高橋先生に、あつくお礼を申し上げます。

第二巻「治承~文治の内乱と鎌倉幕府の成立」も書店店頭へ

No.14470

 暑いですね。
 毎年、近隣住民(マイルド・ヤンキー化しているのだそうです)によるバーベキュー公害に苛まれている、京郊新興住宅地に住む友人は、朝から、これが今日あたり始まるのではないかと戦々恐々なのだそうです。
 お気の毒に。

 ところで、『中世の人物』第二巻「治承~文治の内乱と鎌倉幕府の成立」(清文堂出版)も、ようやく大規模な書店の店頭に並ぶようになったようです。
  http://www.junkudo.co.jp/mj/products/stock.php?product_id=3000170194

 すでに、そうした書店で本書に遭遇した知人・友人たちからは、「手にとって読んでみたら、買わずにはいられなくなった」とか「目次を見ただけで買いたくなった」とか、「お前が編者なのは気にくわないが、執筆者がベストメンバーなので、これは買わざるを得ないと思った」とか、嬉しいような、馬鹿にされているような(私個人が)反響が届いております。

 明日は京都文化博物館で、みなさんよく御存知の方による『東寺百合文書』に関する講演があります。これはお薦めです。 
      http://www.bunpaku.or.jp/exhi_shibun.html#byakugo
 
 それから、現在、滋賀県立安土城考古博物館で特別展「安土城への道 聖地から城郭へ」が開かれています。      http://azuchi-museum.or.jp/special-kikaku/1749.html 
 招待券がまだ少しありますから、必要な人はお申し出下さい。

 ☆ 大分県豊後大野市の稙田誠さんから、御高論「中世武士による神社仏閣焼き討ちの実態と神威超克の論理」を御恵送頂きました。
 稙田さんに、あつく御礼を申し上げます。

久しぶりのゼミコンパ

No.14457

 今朝の新聞に「教職員の疲労度が一般の二倍」という記事がありました。
 http://www.asahi.com/articles/ASG5X4VGPG5XPLBJ006.html?iref=comtop_6_05
 一部の例外を除いて小中高の先生方が激務の渦中にあることはよく承知しています。私も1979~86年度の7年間、千葉県の新設高校で教員生活を送りましたが、思い起こすと、あの毎日は若さあってこそ乗り切ることが出来たのだと思います。一緒に初任で配属された高校で苦労をともにした年長の同僚とは、ともに現役を退いたら大いに往時を語り合って溜飲を下げたいと思っていたのですが、その「戦友」も10年ほど前に亡くなってしまいました。
 報道されたような状況、何とかならないかと思います。

 ところで、昨日のゼミですが、師範代が歴史学研究会における報告の概要を説明して下さいました。鎌倉幕府成立期の政治過程に関する理解が、東京圏の研究者たちとはかなり隔たりのあることをあらためて認識させられました。
 そのあと、『吾妻鏡』の講読を18時半で切り上げ、10年ほど昔、盛んにコンパの開かれた、あの七条京阪の「まんぞう」で久しぶりの懇親の宴が催されました。私はお酒が好きではありませんし、夕刻になると身体の機能が著しく低下してしまう体質なので、乾杯の直後から一人で丼物を食べさせて頂いておりました。このパターンは、「お酒のみの男社会」の世間では通用しないでしょうね。
 帰りが遅くなって、大変だったと思いますが、今年度はメンバーが一新されましたし、よい親睦の機会になったことと思います。幹事役をつとめてくれた師範代に感謝したいと思います。
 そうこうするうちに、公開講座まで一ヵ月を切ってしまいました。

われらの途をゆけ-次回の『吾妻鏡』-

No.14458

 昨日は、公開講座など以外では久しぶりの懇親会ということで、メンバーみなさんと気楽な時間を過ごすことができました。ありがとうございます。

 先生ははじめからエンジン全開(?)でおどんぶりを召し上がっておられたのですが、他の皆さんもサラダやさつまいもフライを経由した後に、それぞれお茶漬けやおうどんに収斂してゆきました。
 また折に触れてこのような機会を作れたらよいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

 十年を超えて継続中の『吾妻鏡』のほうもよろしくお願いします。続けていくことが大事ですね。
 
 日時:2014年6月5日(木)午後3時頃~(予定)

 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』頼家・実朝期の振り返り(建永二年などの記事)

 ※まだまだしばらく“振り返り”を続けていきますが、それが終わった後の範囲は以下の通りです。
  なかなか“振り返り”が終わらないですけどね。

     承元四年(1210)正月一日、二月五日・十日・二十一日、三月十四日・二十二日、四月九日・十九日、五月六日・十一日・十四日・二十一日・二十五日、六月三日・十二日・十三日・二十日、七月八日・二十日、八月九日・十二日・十六日、九月十一日・十四日・三十日、十月十二日・十三日・十五日、十一月二十二日・二十三日・二十四日、十二月五日・二十一日の各条
     承元五年(建暦元年、1211)正月十日、閏正月九日、二月二十二日、三月十九日、四月二日・十三日・二十九日、五月四日・十日・十九日、六月七日・二十一日・二十六日、七月四日・十一日、九月十二日・十五日・二十二日、十月十三日・十九日・二十日・二十二日、十一月二日・三日・四日・二十日、十二月一日・十日・十七日・二十日・二十七日の各条

 6月も5日、12日、19日、26日の各木曜日に開催予定です。

 15:00ちょうどには参加者全員が集まらないと思いますので、だいたい揃ったところでぼちぼち始めていきたいと思います。集まるまでは雑談タイムです。
 
 『吾妻鏡』講読会は基礎的な史料読解のニーズにも対応しております。
 初夏の頃に何か新しいことをはじめてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞご自由にご参加ください。京都女子大の方限定ではありませんよ。

明日の教養科目のテーマや公開講座のポスターのことなど

No.14450

 昨日の「基礎演習Ⅰ」では、久しぶりにお説教を垂れてしまいました。
 本当は全国の大学生に伝えたいことでした。

 授業後、日頃研究面で大変お世話になっている前途有為な若手研究者が来室されたので、昔話やら昨今の大学の在り方や研究状況などについて懇談。話し込んでいるうち、あっと言う間に3時間以上が過ぎてしまいました。いろいろ、御研究の成果も頂きました。ありがとうございました。

 ところで、6月28日の公開講座ですが、ポスター・チラシが出来ました。ゼミのメンバーには明日、ご披露いたします。Facebookに写真を貼り付けましたので御覧おき下さい。

 明日の教養科目のテーマは「中世の子ども」です。レポート提出に関する書類も配布します。

 『中世の人物』第二巻。私の残念なミスがございましたが、各所から売り切れとの情報が届きます。なにぶん、初版がわずか1000部ですので、<客観的な立場から!>お早めのお求めをお勧めいたします。
Amazonなどでは買えなくなっているようですが、清文堂出版に直接注文すればまだ大丈夫です。 

明日の基礎演習Ⅰ・演習Ⅰ&歴研大会での完売御礼

No.14261

 明日の「基礎演習Ⅰ」は歴史資料への取り組み方を通して、様々な情報に対する対応のあり方について、お話ししようかと考えています。それから、先輩たちの作成したレジュメも紹介しておきましょうか。
 「演習Ⅰ」は中西さんの発表で、テーマは「紙幣の歴史について」です。

 ところで、Facebookにも書きましたように、一昨日・昨日は結婚式などで広島に出かけておりました。お会いした方たちとは、旧交を温めるばかりでなく、研究面で、いろいろなお話をうかがったり、お仕事をお願いするきっかけをつかむことが出来たりも致しました。人の繋がりは本当に大切だと思います。

 歴史学研究会の大会には師範代が出席して下さいました。中世史の報告に関するお話など、今度のゼミの時間に伺うのを楽しみにしています。
 大会会場で販売された『中世の人物』第一巻・第二巻ともに売れ行き好調だっとのこと。拙編の第二巻については、「最後の一冊」をお買い求め頂いた方から、Facebookに、其の旨のコメントを頂きました。

 はやくも5月も最終週。公開講座まであと一ヵ月です。 

【追記】
 ☆ 書き込みが遅くなってしまいましたが、埼玉大学の清水亮先生より、御高論「中世前期武蔵武士のテリトリーと交通-秩父一族と横山党-」(『馬の博物館研究紀要』19)を御恵送頂きました。
 清水先生に、あつく御礼を申し上げます。
編集:2014/05/27(Tue) 08:56

東方見聞録-次回の『吾妻鏡』-

No.14270

 木曜日の『吾妻鏡』はだいたい19時頃までやっていますが、今週開催分は18時半頃までとさせていただきます。ご了承ください。
 また、野口先生からは広島の、私からも少し東京でのことなどをお話しさせていただけると幸いです。

 日時:2014年5月29日(木)午後3時頃~午後6時半頃(予定)

 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』頼家・実朝期の振り返り(元久三年、建永二年などの記事)
    (※内容の一部変更の予定あり)

 ※まだまだしばらく“振り返り”を続けていきますが、それが終わった後の範囲は以下の通りです。
  なかなか“振り返り”が終わらないですけどね。

     承元四年(1210)正月一日、二月五日・十日・二十一日、三月十四日・二十二日、四月九日・十九日、五月六日・十一日・十四日・二十一日・二十五日、六月三日・十二日・十三日・二十日、七月八日・二十日、八月九日・十二日・十六日、九月十一日・十四日・三十日、十月十二日・十三日・十五日、十一月二十二日・二十三日・二十四日、十二月五日・二十一日の各条
     承元五年(建暦元年、1211)正月十日、閏正月九日、二月二十二日、三月十九日、四月二日・十三日・二十九日、五月四日・十日・十九日、六月七日・二十一日・二十六日、七月四日・十一日、九月十二日・十五日・二十二日、十月十三日・十九日・二十日・二十二日、十一月二日・三日・四日・二十日、十二月一日・十日・十七日・二十日・二十七日の各条

 15:00ちょうどには参加者全員が集まらないと思いますので、だいたい揃ったところでぼちぼち始めていきたいと思います。集まるまでは雑談タイムです。
 
 『吾妻鏡』講読会は基礎的な史料読解のニーズにも対応しております。
 初夏の頃に何か新しいことをはじめてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞご自由にご参加ください。京都女子大の方限定ではありませんよ。

 「人生、一寸先は闇」

No.14165

 ついに昨日、清文堂出版から拙編『中世の人物』第二巻「治承~文治の内乱と鎌倉幕府の成立」が届きました。宅急便の箱を見て、ここ数年間の懸案の一つがようやく解決されたようで一瞬ホッとさせられました。各章の執筆者をはじめ、多くの方々の御助力を頂いたことに、あらためてお礼を申し上げる次第です。ほんとうにありがとうございました。
 しかし、喜びも束の間でした。
 本を出すたび、いつも完成後に思わぬミスが見つかってひどく落胆させられますので、今回、校正には慎重を期していたつもりでした。ですので、今朝になってから冗談のつもりで「いつものように、完成してからパッと気がつく校正漏れがあったりして~」などと呟きながら本を開いたのですが、すぐに「あり得ないことなどはない」ことを思い知らされる羽目に陥ってしまいました。
 自分の書いた冒頭の総論を読み始めたところ、中学生でも分かるような、とんでもない初歩的な誤りを見つけてしまったのです。すなわち、9ページの4行目に「政所別当和田義盛」などとあるではありませんか。御丁寧にルビまで振ってあります。視力の悪化が昂じて「政」という字が「侍」に見えてしまい、ルビも小さいので判読できなかったようです。校正の機会は三度もあったというのに情けないことです。「一事が万事」という言葉がありますが、こんなミスでも本全体の価値を損なうことは間違いありませんから、執筆して下さった皆様にも申し訳なく思っております。
 もはや、校正の機会を失いましたので、本書を入手された方には、よろしく訂正をお願い申し上げる次第です。
また、ほかに校正漏れなどございましたら、お知らせ頂ければ幸いです。

万雑公事-次回の『吾妻鏡』-

No.14211

 木曜日の『吾妻鏡』はだいたい19時頃までやっていますが、次回は18時半頃までとさせていただきます。ご了承ください。
 それでも三時間ちょっとになるんですね…我々ながらなかなか熱心ですね。

 日時:2014年5月29日(木)午後3時頃~午後6時半頃(予定)

 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』頼家・実朝期の振り返り(元久三年、建永二年などの記事)

 ※まだまだしばらく“振り返り”を続けていきますが、それが終わった後の範囲は以下の通りです。
  なかなか“振り返り”が終わらないですけどね。

     承元四年(1210)正月一日、二月五日・十日・二十一日、三月十四日・二十二日、四月九日・十九日、五月六日・十一日・十四日・二十一日・二十五日、六月三日・十二日・十三日・二十日、七月八日・二十日、八月九日・十二日・十六日、九月十一日・十四日・三十日、十月十二日・十三日・十五日、十一月二十二日・二十三日・二十四日、十二月五日・二十一日の各条
     承元五年(建暦元年、1211)正月十日、閏正月九日、二月二十二日、三月十九日、四月二日・十三日・二十九日、五月四日・十日・十九日、六月七日・二十一日・二十六日、七月四日・十一日、九月十二日・十五日・二十二日、十月十三日・十九日・二十日・二十二日、十一月二日・三日・四日・二十日、十二月一日・十日・十七日・二十日・二十七日の各条

 15:00ちょうどには参加者全員が集まらないと思いますので、だいたい揃ったところでぼちぼち始めていきたいと思います。集まるまでは雑談タイムです。
 
 『吾妻鏡』講読会は基礎的な史料読解のニーズにも対応しております。
 初夏の頃に何か新しいことをはじめてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞご自由にご参加ください。京都女子大の方限定ではありませんよ。

大番役を一面的に評価してはなりませんね。

No.14214

 何のことだか分かりませんが、まんぞうで9時くらいまでということなのかと?
 学界ではついに定着致しませんでしたが「『一所傍輩』のネットワーク」は後日必ず実を結ぶものと信じております。
 ちなみに、当ゼミには侍所はありませんし、着到もつけません。

 それにしても、上記の校正漏れは慚愧に堪えません。目下、私に「侍所」は禁句(泣)。
 そんな中、本日も校了一件。また、同じようなことにならなければよいのですが。

 昨日は講義中にドッと疲れを感じました。これまでは、授業が済んでからでしたが。「いよいよ」という感じです。
 つくづく千葉常胤や重源はエライと思います。

 さて、明日は安芸国に出向きます。

【追記】
 ☆ 青山学院大学の佐伯真一先生より、御高論「『義貞軍記』と武士の価値観」掲載の井上泰至ほか編『日中韓の武将伝』(勉誠出版)を御恵送頂きました。
 佐伯先生に、あつく御礼を申し上げます。

 ☆ 東京大学の高橋慎一朗先生より、御高論「中世都市論」(『岩波講座日本歴史 中世2』)・「中世の沼地と都市-沼+港=沼津?-」(『年報都市史研究』21)を御恵送頂きました。
 高橋先生に、あつく御礼を申し上げます。

懇親会のお知らせ

No.14079

こんにちは。池嶋美帆です。本日はお知らせがあります。

以前から野口先生がお知らせして下さっているように、6月28日には公開講座があります。そして、今年も公開講座終了後、講師の先生方を囲んだ懇親会(お食事会)を開催いたします。皆様ぜひご参加下さい。

   日時:6月28日(土)18:30~(2時間程の予定)
   場所:「里」(女坂上ってすぐです)
   費用:3500円+α  ※飲み放題とコース料理

お手数ですが、参加をご希望される方は22日(日)までに野口先生または池嶋(上記PCアドレスもしくは携帯)までご連絡下さい。
参加人数の正確な把握が必要ですので参加をお考えの方は、必ずご連絡を下さい。よろしくお願い申し上げます。

明日の教養科目は、「髪-中世の身分標識-」

No.14014

 明日の教養科目は、「髪-中世の身分標識-」というテーマでお話し致します。現代社会における頭髪規制や「制服」の問題にも触れたいと思います。

 清文堂出版の編集者の方から、本日予定通り拙編『中世の人物』第二巻「治承~文治の内乱と鎌倉幕府の成立」が仕上がってきたという連絡を頂きました。明日か明後日、現物と対面できると思うのですが、顔を見るまでは・・・という心境です。
 なお、元木先生編の第一巻の売れ行きは好調なようで、京都市内では、河原町三条のジュンク堂朝日会館店(かつてのBAL店)や京都駅南口のイオンモール京都の大垣書店から補充注文が来ているとのことです。
 なにしろ、発行部数が少ないので、早々に入手されることをお勧めいたします。

 本日の研究会。元木先生や岩田君から貴重なコメントを頂きました。
 元木先生には、武士論研究にまつわる様々な御見解を、ぜひ文章にまとめて頂きたいと思いました。後進のための大きな指針になると思います。