歌合戦について

No.1051

スレッドが長すぎて見にくくなってきたのであえて新しいスレを立てて返信させていただきます。

長村くん>カラオケ屋なら四条界隈では「SHIDAX」がおすすめです。安いしきれいです。パーティールームも予約すればとれるとおもうので大人数でもOKでしょう。ただし会員制なので、必要であれば私の会員証を使ってください。(ポイントもたまるし 笑)
それから蛇足かとはおもいますが、このゼミは非常にまとまりが悪いです☆(それだけ皆さん多忙なのでしょうが)
幹事を何度もつとめてきた経験からいうと、今回の場合主要メンバー(元木先生、野口先生、近藤先生 ?)のご都合のみおききして長村くんがあらかじめ日を設定してしまったほうがよいとおもわれます。
※全員に予定をきいてからだと実行にうつせなくなる危険もありますし、行けなくなった人から恨まれます☆

以上、余計なおせっかいでした。

拝見!元木先生。

No.1059

 歌「合戦」の日程ですが、2月は後半にならなければ無理ですが、その時期もゼミ旅行などで忙しい。ただ、2月17日(火)に元木先生と御一緒する研究会が15時からあるので、その後というのも一案のようです。2月末は国立大学が忙しくなり、その後というと、3月半ば以降でしょうか。
 ところで、本日の元木研究室での研究会では、ご出席の皆様からいろいろ御教示をいただき、ありがとうございました。小生は、またしても付き合い悪く、まっすぐ帰宅いたしましたが、食事の後、テレビをつけると、さっきの研究室で『史料纂集』を背にされた元木先生の大アップの映像が映っているではありませんか。びっくりして、何を話されたのか聞き漏らしてしまいました。
 「その時」、元木先生は、四条のサントリーバーあたりの席を立ち上がられたのではないでしょうか?ちなみに、その番組はNHKの「その時歴史は動いた」というやつでした。
 しかし、この番組はいつ見ても問題が多く、例によって、大宰府の大が「太」になっていたり、小生の大学の先輩にあたる某著名作家の御発言には首をかしげることが多くございました。いっそのこと、元木先生が、あのいつもの名調子で全部お話しされた方が、一般人にも絶対面白かったし、ためになったことでしょう。

Re: 歌合戦について

No.1060

野口先生、本日は色々ご教示有難うございました。王権の問題をきちんと考える良い機会となりました。今後とも宜しくお願いいたします。
ところで、歌合戦は、ご提案の17日で如何でしょうか。美川先生にもご参加いただけるかと存じます。そのときまでに喉を調整しておきます。
NHKの件、お恥ずかしい限りです。あの時間は、まだサントリーバーにおり、例の井上敬介さんと出会って、色々話が弾んでおりました。「その時・・」は、大枠は向こうが作って、適当に当方のコメントを利用するという状態で、取材時間の割りに出番も少なく、余り面白くないので関係者には申しませんでした。ただ、若干番組の構成などには当方の意見が生かされたようです。担当のディレクター氏は、大変熱心で丁寧な方でした。でもNHKブックスもちゃんと書かないようでは出番を削られるのも仕方ないのかも。ちなみにバックに時代史、中公日本の中世が写るように細工したのですが、上手くいかなかったようです。無念。

Re: 歌合戦について

No.1062

長村君、永富さん、歌合戦の件、お誘いありがとうございます。参加したいのはやまやまですが、2月はプライベートで忙しく、3月は見学会もありますので、今回は無理かと思います。したがって、予定に入れていただかなくて結構です。

元木先生、テレビに出られたんですか?今日は出掛けていて、さっき帰ってきたので、見られませんでした。残念です。

「その時歴史は動いた」

山田邦和(花園大学・考古学)
No.1067

野口先生
>> しかし、この番組はいつ見ても問題が多く、
(中略)
>>いっそのこと、元木先生が、あのいつもの名調子で全部お話しされた方が、一般人にも絶対面白かったし、ためになったことでしょう。

わが家でも、テレビをみながらおんなじ会話をしていました。

「福原」でひとつ。

No.1069

 山田先生>
 テレビでは仕方がないようですので、『古代文化』で福原あるいは平家の特輯号でも組みましょうか?先日のシンポの休憩時間のさいにも、編集委員をされている芦屋市教委の森岡先生とそんな話をしていたのです。考古と文献からせまれる絶好のテーマだと思います。
 そこで、元木先生をはじめとする皆様>
 もし、執筆可能の方がおられましたら、手を挙げていただければ幸いです。とはいえ、みなさんお忙しいでしょうが。目途が立てば、編集委員会で提案いたします(実は明日あります)。
 それから、もう一度、山田先生。15日にメールでお誘いした件は、やはりご無理でしょうか?

Re: 歌合戦について

No.1071

野口先生、福原のことなら何とかします。是非、特集号を作りましょう。福原をめぐる清盛と宗盛とか、平氏の内紛を考えてみたいと思います。
ところで、歌合戦の件、2月17日になりそうですね。その日に合わせてコンディションを調整します。当方のティームに入ってくれるのはどなたですかね?

源平歌合戦ですか?

No.1073

 元木先生。ありがとうございます。それでは、明日、早速提案してきます。執筆者の人選など、お願いできれば幸いです。

 歌合戦でありますが、これは幹事の長村君の裁量でよろしく。やはり、源平合戦ということになるでしょうか。元木先生はどう考えても、平清盛。とすれば、建春門院=田中さん、建礼門院=永富さん・・・あたりですかね?ご不満もあるかも知れませんが・・てな具合に組み分けをすれば、よろしいでしょうねえ。小生は侍所別当なのに東国に帰ることばかり考えていた和田義盛か、「老骨を顧みなかった」千葉常胤でしょうかねえ。この合戦は平家方勝利で終わりにしたいですね。

ラストサムライ・補遺

No.1043

ラストサムライに関する議論の数々。とても面白く読ませていただきました。読んでいて、やはり映画を論じるのは難しいなと痛感いたしました。突き詰めると、個人の好みに還元されてしまうという山本さんのご意見はもっともで、つまり基準が明らかでないところでは、結局そこに行き着かざるをえないのでしょうか。だからといって、美学的なことを論じ始めると、これはこれでまた、衒学的な訳のわからない世界にはまり込んでしまうようです。産業として映画を論じるとか、受容の側面から切り込んでいくとか、文学研究の手法を応用し、画面の裏に実は何が描かれているかを見る研究などがあるようですが、ラストサムライ論じるには、どの手法が有効なのでしょう。よくはわかりませんが、武士論という観点がるように思います。映画のパンフレットに「日本人の中に脈々と息づき、今なおそのDNAを熱く刺激しるサムライ・スピリット」云々とあります。しかもご丁寧に、片観音・二度折りで武士道の説明が出ています。これがいったいなんなのかというのは、是非論じる価値があるのでは、ということで、宣伝ですが、戦場での武士の行動原理を探る『戦場の精神史』を、今年5月に出版予定です。著者は青山学院大学の佐伯真一先生です。乞うご期待!
なお、映画館で携帯メールをカチャカチャやっているのを、「ほたるばか」というのだそうです(おすぎかピーコかどちらか)。そういうやからは見つけ次第排除すべきでしょう。映画館ではありませんが、成田から家の近所まで行ってくれる便利な高速バスに乗ったときには、最初から大きな声で、「こういうバスで携帯をカチャカチャやる奴がおるけど、頭悪いんちゃうか~。煩くてかなわんで~」などと、妻と会話するふりをしながら、脅しをかけておきましたところ、誰も携帯をいじる人がいなかったので、とても有効でした。

ラスト・サムライの背景

No.1046

 論文どころか、明日の研究会の報告すら覚束なくなり、途方にくれているところですが、呆然としているよりは・・・という次第で、「武士論」との御指摘がありましたし、また顔を出すことにしました。
 「武士罪障論者」ということにされている野口です。
 映画を見に行けるような状態ではないので、「ラスト・サムライ」未鑑賞ですが、おそらく小生の地金は「旧態依然とした東国の男(オヤジ)」ですので、感動して涙を流すのは必定かも知れません。しかし、中身の論議はともかく、なんでこの時期にかかる映画が上映されて話題になっているのかが、問題だと思います。いい歳をした中年オヤジが感動しているのならともかく、若い女性まで引きつけているというのは・・・。
 まあ、教材をもとにしてまとめ上げた駄作ですが、お暇でしたら、↓(同業者以外の方に)御覧頂ければ幸いです。
 http://www.cs.kyoto-wu.ac.jp/bulletin/1/noguchi.pdf
 
 石浜さん> 佐伯先生の御著書、とても楽しみにしております。

Re: ラストサムライ・補遺

末松憲子
No.1057

ラストサムライ、盛り上がっていますねー。私も野口先生同様残念ながらまだ見ていないのですが、色々読んで思った事があったので書きます。
ラストサムライって実はお正月映画なんですよね。
往年のお正月映画といえば「寅さん」ですが、なぜ皆が正月に寅さんを見に行ったかを最近考えます。
「都会に出て、故郷を喪失した人々が求めたのだ」、「家族が皆集まるときだからだ」、と色々聞きますが本当のところはどうなんでしょう。私自身は正月に寅さんを見た経験は無いのでわかりませんが、何か日本人が求めるモノがあったんだと思います。
ラストサムライはシリーズを重ねるとは思いませんが、お正月映画として出てきて大ヒットを飛ばしているあたり、現代日本人の求めるモノが変化したともとれる気がします。

何にせよ「江戸期の刀鍛冶と稲荷信仰」を調べている身としては、チャンバラ幻想の具現としてラストサムライは気になります。レポート地獄が終わったら見に行きたいですねー。

ラストサムライ・拾遺

No.1065

しつこくてすいません。どいうしても、ラストサムライです。
あの映画を見て泣くというのは、おそらくあることだと思います。私も目頭が熱くなりました。ただ、それは、自己犠牲という万国普遍に涙を誘う特殊な行いに対してであって、決して武士道に感動してではないと思うのです。自己犠牲はいろんな映画で撮られてきたことであり、それはそれで感動的なものだとは思います。ケビン・コスナーが「ボディーガード」という映画でホイットニー・ヒューストンの弾除けになったり(たしか、クリント・イーストウッドもクライマックスで大統領の弾除けをやったことがあったと思います)。
この映画が問題なのは、そうした自己犠牲が桜、それも散り行く桜という象徴的なイメージと結びつけて語られ、武士道という虚構に普遍性を獲得させてしまうところにあるのではないかと思いました。そして普遍性を獲得した武士道が、今度は、「かつて日本に、サムライと呼ばれた男たちがいた。その魂は、桜花の如く。」であるとか「咲く花の美しさ、散り際の潔さ――。/花は散るために咲くのではない。/己の天命を知り、そのかけがいのない命を、一分の迷いもなくまっとうするからこそ、美しい。」などとパンフレットの解説の冒頭にあるように(わざわざ800円出す人も少ないと思いましたので、一応引用しました)、現在性をもって日本という国に生きる我々の前に提示させられていることに戸惑いをおぼえてしまうのだと思います。この文章を書いたのはおそらく日本人なのでしょうが、映画がまだある歴史的な段階でとどめていたものを、現在の我々に一足飛びに結びつける触媒となっているように思います。こうした感慨は、どの時代劇を見ても感じるものなのかもしれません。ただ、ここまで現在性を帯びて語られる映画ははじめてなのかもしれません。そうした意味で、この映画は語る必要があるように感じました。
長々とつまらない駄弁にお付き合いいただき、ありがとうございました。べつにこの映画を批判するつもりはありません。むしろ、淀川長治流に、映画はなんでも好きです。ただ、そこからつむぎ出される言説、それも武士の生き方云々となると、そんなもの、今はかえってダメな生き方じゃないかなと思う次第です。そんなこんなで長くなってしまいました。笑って読み流してやってください。

まだまだ続くか、ラストサムライねた

美川圭
No.1068

石浜さん、こんにちわ。

私はどこで目頭が熱くなったかというと、よく覚えていないのですが、小雪の子供のなんともいえぬ笑顔など、さりげない場面です。日本人とまったく接触がないアメリカ人にも、日本に人間がいる、とたぶん感じさせる場面ですね。あの映画では、不思議なことに、村人の表情とか、ちょっとしたところがよく撮れていた様に思えるのです。

武士道というのは、あまりに人工物で、感動に値しないと私自身は思います。それに泣いたりする若い人がいると、やっぱりやばいんじゃない、と思います。そこで、おもいっきり、あの映画をパロデイにいしてしますのが、一番いいんじゃないか。あの映画にまじめにのめりこむ人間に、冷水を浴びせるには、笑い飛ばすのが一番良い。

元来、お笑い系が好きな人間なもので、すぐそちらの方にひっぱってしまうのです。最近の学生、けっこう武士道にあこがれる人、多い気がします。ちょっと、おまえ待てよ、と声をかけることにしているのですが。知識がないので、すぐに変な方向に行きそうで怖いです。

ラストサムライについても一言

No.1084

佐伯真一です。
屋島・壇ノ浦ツアーの書き込みに来たのですが、こちらの方でも何だかネタにしていただいてるようなので、まあ、一言だけ申しあげておこうかな、と。
私は、前半はけっこう感情移入しながら見たのですが、後半怪しくなってきて、合戦場面(?)で、「サムライも大筒にはかなうまい」とかいうセリフで吹いてしまってからは、笑いが絶えず、隣で見ていた女房に大変いやがられました。ケータイより始末が悪かったかも。
美川先生のご意見にはとても共感、ビデオになってから、ちょっとうるさい気の合う仲間と一緒に、茶の間でビールでも飲みつつ、ワイワイつっこみを入れながら見たら楽しいだろうな、と思います。
ただ、なぜあれがヒットするのかとか、アメリカ人には感情移入できて、「日本人」(なのかあれ?)には違和感しか感じない自分は何だろう、とか、いろいろと考えるきっかけにはなりますよね。


旅行ミーティング

No.1040

ゼミ旅行の詳細な行程やその他の相談のミーティングを1月29日(木)のお昼12時から京都駅ビルのお店でご飯をたべつつ相談したいと思います。
だいたいのたたき台は幹事である私と長村くんが考えていますがぜひ他の参加者の方のご意見もききたいです。
もし都合のつく方はぜひ参加してくださいね。
よろしくおねがいいたします。(参加者は出席の有無を永富へメールしてください)
旅行の参加者はまだまだ募集中ですのでよろしくお願いいたします。 (不参加の方もその旨ご連絡いただけると助かります)

現在の参加者は野口先生、美川先生、山本くん、長村くん、鈴木くん、荒木さん、平田さん、末松さん、山岡さん、あと保留組として山内さん、渡辺さんです。

Re: 旅行ミーティング

No.1050

質問があったので補足します。1月29日の旅行ミーティングはお昼12時に京都駅中央改札に集合してください。そこからお店へ移動します。それと、旅行参加者でまだ出席の有無をお返事いただけていない方は永富までご連絡ください。(こちらから連絡をとるまで返信をしない方が多いので困っています)
返信先はeririn-2-o-5eririn@docomo.ne.jpでよろしくおねがいいたします。

みな心を一にして。

No.1052

 ゼミメンバー諸姉兄。永富さんには、試験期間中にもかかわらず、『紫苑』の編集とゼミ旅行の幹事をしていただいています。HPの管理も日常的に気を配っていただいています。恩恵のみに浴してはいけません。幹事がいかに大変かは、一度経験した人ならわかるはずです。宜しく、御協力を御願いします。
 研究室から貸出している本や雑誌についても、まったく反応がありませんが、これもよろしくお願いいたします。こんな状態ですと、今後、安心して貸し出せなくなります。
 なんか、高校教員時代のような気分になってきましたよ。

総合教育科目の授業の質問

平松麻衣
No.1036

ずいぶん前の話なんですけど、大鏡とかのところやっている時に、四鏡はほんとはみっつだっていうのを先生がおっしゃっていたように思うんですけど、あれは私の聞き間違いだったのでしょうか・・・。『だいこんみずまし』と覚えていたので、どうしても気になって・・・。ほんとならテストの前に直接お聞きすべきなのにすいません(>_<)

大鏡・今鏡・水鏡・増鏡それに『吾妻鏡』

No.1038

 平松さん、こんばんは。今年度の後期には、総合教育科目を4コマも担当していたので、どの講義での話だったのか、ちょっと記憶にありませんが、きっと『吾妻鏡』の説明の時に、「鏡」というのは歴史を表していて、名前に鏡の字のつく本は、これこれがありますよ。・・・みたいな話をしたのだと思います。『大鏡』『今鏡』『水鏡』『増鏡』ですね。『吾妻鏡』は文学作品としては評価する対象になっていませんから。 もし、三つだと言ったというのなら、誤りなので訂正しなければなりませんね。ただ、歴史の資料として使う場合、『水鏡』は相当落ちると思います。なにしろ12世紀末に成立したのに、神武天皇から仁明天皇(9世紀)までの話ですから。それ以外の本は、史料として取り上げられることがあります。とくに『増鏡』については、当ゼミメンバーの長村君が政治思想史の視角から研究対象にしています。それにしても、平松さん、このHPを御覧いただいてありがとうございました。よかったら、ゼミの方にもどうぞ。ゼミ旅行も参加者募集中です。
 それから、長村君、何かコメントがあったら、お願いします。

Re: 総合教育科目の授業の質問

長村祥知
No.1044

文化史学専攻の生半可な知識ですが、ご指名がありましたので事情を推測してコメントさせていただきます。

まず、歴史物語(←明治以来の国文学研究者の呼称。日本史の側では、坂本太郎氏が「物語風歴史」と称しておられます)という概念があります。これには研究者によって、「鏡もの」以外にも『六代勝事記』『五大帝王物語』や『梅松論』、江戸時代成立の『月の行方』『池の藻屑』を含めることがあります。
次に、「鏡もの」について。
野口先生のおっしゃるとおり「四鏡」は、『大鏡』『今鏡』『水鏡』『増鏡』を総称してこう呼びます。
しかし『水鏡』を、他の三作品が独自性を有するのにたいして、あまり重視しない傾向がありました。
というのは、平田俊春氏が実証されたように、『水鏡』は『扶桑略記』(平安時代の漢文歴史叙述)を抄出して仮名にしたものだからです(平田俊春『私撰国史の批判的研究』参照)。

平松さんが聞かれた、「ほんとはみっつ」というのは、内容のオリジナルという意味で、四鏡のうちの『水鏡』を除いた三作品ということではないでしょうか。
(でも、この書き込み、先生の発言とは全然関係ないかもしれないですね)

無意味ついでに、『水鏡』の史料性・独自性について。
>ただ、歴史の資料として使う場合、『水鏡』は相当落ちると思います。なにしろ12世紀末に成立したのに、神武天皇から仁明天皇(9世紀)までの話ですから。

上述したように、『扶桑略記』の仮名版ですから、漢文か仮名かというのは表現形態の問題であり、その意味で「事件」史料としての信憑性は『扶桑略記』と同レベルです。
ただし、
①『水鏡』にあって、『扶桑略記』に無い記事があることから、(準)逸文として想定できなくも無い。
②近年、『水鏡』の文学性について、『扶桑略記』そのものではない独自の表現を評価すべき、とする提唱がある(尾崎勇氏だったように思いますが、失念しました。間違っていたらすいません)。
③『水鏡』冒頭の「四劫観」が、末法思想の説明によく引用される。
等から、「思想」史料としてはそれなりに評価すべきではないでしょうか。

平松さん、本HPをご覧の先生方(含、修論執筆し終わって時間のできた田中さん)から訂正が入ると思いますので、そちらをご参考にしてください。

以上、蛇足と誤解の多いコメントでした。

田中さん、お疲れさまでした。

No.1047

 さすがは長村君、たいへん勉強になりました。例の「王権」、行き詰まっていますので、また何かありましたら、教えてください。
 それから、田中さん、修論おわりましたか。まあ、一息ついて、次なる目標へ、というところですね。
 院試の人は、まだしばらく落ち着かないかも知れませんが、こういうせっぱ詰まった状況でもないと、ちゃんと勉強しなかったりするところが人間にはあるものですから、絶好のチャンスだと思って立ち向かいましょう(ほとんど、自分に言っているのですが)。

Re: 総合教育科目の授業の質問

平田樹理
No.1048

長村君>読ませていただきました。歴史物語などで分からないことは長村君に聞けば一発ですね!野口先生のコメント同様、私も勉強させていただきました。
野口先生>おっしゃるとおりです。勉強のチャンスを与えられたと思って、頑張ります。

ありがとうございました(^^)

平松麻衣
No.1054

先生私の書き込み見てくれたかなぁ~?ぐらいに思いながら掲示板を開いてみたので、すごいたくさんの返信をして下さっていて正直びっくりしました!! 本当にありがとうございます(^o^) ちなみに私は木曜①の受講生です。聞いたことのない単語とかもあったんですけど、わかりやすく説明してくださっていてとても勉強になりました。こんなすてきなゼミの生徒がいて先生も幸せですね☆ 私もせっかく京都にいるんだし、もっと歴史に触れながら生活していこうと思います!すごい未熟者の質問に親切に答えてくださってほんとにありがとうございました。

あと、、、

平松麻衣
No.1055

先生のゼミにも興味があるのですが、私は短大で、部活もしているんですけどかけもちは可能でしょうか???

非常勤ゼミメンバーも歓迎。

No.1056

 当ゼミメンバーは多様な人たちで構成されておりまして(だから、幹事が苦労する?)、史料講読会だけとか、研究発表に時々とか、もっとはっきりしている人は、ゼミ旅行だけとか、そういう人もおられます。一度、のぞきに来られたら、どうでしょうか。短大の人では、これまでに、立命館大の国文学科に編入した人とか、京女の史学科に編入が決まっている人。まだまだ、将来をどうしようか考えている人などなど、様々な先輩がおられます。
 くわしいことは、大史3回の永富さんに問い合わせたら、親切に対応していただけます。赤い字の永富さんの名前をクリックしてメールを送信してみてください。

呼ばれたようなので・・・

No.1063

はじめまして。大史三回の永富です。
ゼミに興味を持たれたとのこと、嬉しくおもいます。
もしよろしければ一度ゼミを見学にきてくださいね♪お待ちしています。またもしなにかわからないことなどあれば遠慮なく質問してください。ご希望があれば恒例の「ランチタイム説明会」を開催しますよ♪お友達も誘ってぜひどうぞ!!

遅くなってすいません(>_<)

平松麻衣
No.1107

わかりました!どうもありがとうございます(^^)

「須田春子先生寄贈図書」について

No.1033

 須田春子先生は、小生が青山学院大学で御世話になった恩師の一人です。先生は青山学院や、先生の御出身の東京教育大学(東京文理科大)の卒業生を主なメンバーとした「奈良・平安文化史研究会」を主宰されていました。そして、この会に、御自身が亡くなられた後、その活動に資するため、御蔵書を寄贈されることを遺言されました。しかし、会は先生の没後、しばらく活動を続けましたが、最近は休止状態で、本は私の同期の友人である神奈川県在住の細川氏宅に置かれたままになっていました。
 そこで、この本を先生の御遺志、つまり、「これから日本史などの研究を志す若い人たちに活用して貰いたい」ということ、を活かすとともに、細川氏宅の一室を本が占拠している状態を解消する目的もあわせて、もとの研究会のメンバーの山下克明先生などと連絡を取った結果、その大部分を小生の研究室において、私の責任で管理・配架させていただくことになりました。
 研究室には今のところスペースがありませんので、順次整理が済み次第、細川氏から少しずつ送本していただき、配架していく予定です。本には「須田春子先生寄贈図書」の印を押すことにしています。こうした、作業についてはゼミメンバーの御協力を御願い致します。
 なお、本の中には相当傷んでいるものもありますので、一部は製本を依頼することになると思います。
 この本を活用して、ゼミメンバーの研究水準が大いに向上することを期待するところです。

屋島・壇ノ浦史跡見学会のお知らせ

No.1030

細かい予定はこれから詰めますが、次のような大まかな日程で、元木先生と私で史跡見学会を予定しています。ついては、現時点での参加希望者を募ります。特に屋島・下関はレンタカーでめぐりたいので、車の運転のできる方、大歓迎です。暫定的でも構いませんから、参加希望の方やご質問のある方は、私にメール下さい。なお、赤間神宮では、できれば宝物を特別拝観させていただきたく、そのように事前に依頼する予定です。また、参加費は少し高くなるかもしれません。
 3月16日(火) 午後1時 JR高松駅前集合
         屋島周辺見学
         高松東急イン泊
 3月17日(水) マリンライナー20号
         高松9:52発 岡山10:45着
         ひかり355号
          岡山10:52発 新下関12:17着
         午後1時半~ 赤間神宮(宝物拝見予定)
                及び周辺見学
         下関東急イン泊
 3月18日(木) 午前 壇ノ浦周辺見学 
         午後 現地解散 

Re: 屋島・壇ノ浦史跡見学会のお知らせ

No.1042

近藤先生
はじめまして。NHK出版の石浜と申します。とても魅力的な見学会ですので、私のような研究者でない者でもいいということであれば、是非参加させていただければと存じます。ただ、日程的に可能かどうか、調整がつくかどうか、多少不安ではあるのですが。

Re: 屋島・壇ノ浦史跡見学会のお知らせ

No.1058

石浜さん、ご無沙汰しています。ご一緒できれば当方も嬉しく思います。運転でもしていただければますますあり難いのですが。道中、近藤さんに執筆の約束を取り付けますか。
保元・平治、河内さんのおかげ?で、結構面白いものになりそうです。3月中にけりをつけます(今度はほんと)。当方の授業を聞いた諸君には信じてもらえますよね・・・。
ところで、日本放送協会の総合テレビの番組も、もう少し学者を大切にしてくれませんかね。森村誠一より当方のほうがよほどマシな発言をしますが・・・。なかなか原稿を出さないツケでしょうか。

Re: 屋島・壇ノ浦史跡見学会のお知らせ

No.1061

石浜さん、初めまして。うかうかしている間に、元木先生に先にレスを付けられてしまいました。見学会の件、承りました。恐縮ですが、予定が分かり次第、早めに私にメールしていただければ幸いです。アドレスは、yoccy@mth.biglobe.ne.jpです。よろしくお願いします。

Re: 屋島・壇ノ浦史跡見学会のお知らせ

No.1064

元木先生、近藤先生、ありがとうございます。運転手でもなんでもいたしますので、よろしくお願いたします。また、NHKブックスのほうですが、狂喜乱舞であります。ありがとうございます。心静かに、お待ちしております。ところで、番組制作は人の異動が激しく、あまり勉強していない人も多いようです(無論、専門家はだしの人もいます)。そうした短い制作スパンだと、どうしても一般受けを狙ってしまい、真面目に作る余裕がないのかもしれません。語学番組で女優やタレントを起用してあたったものだから、そうした風潮があるのかもしれません。
ところで、近藤先生、はじめましてと書きましたが、昔、つまらないことで先生にお電話差し上げ、質問させていただいたことがあるのですが…。「男衾三郎絵詞」に関してでした。その節は失礼いたしました。見学会への参加、予定をできるだけ早くご連絡できるようにいたします。

屋島・壇ノ浦見学について

No.1066

 小生は昨年2月、屋島に、12月、壇ノ浦に調査旅行に行きました。屋島の方は、院生時代、碩学として知られた桃裕行先生のもとで開かれていた『小右記』の講読会に御一緒して以来の友人で、現在、香川県立高松西高校の教諭をしておられる野中寛文先生に自家用車で御案内いただき、おかげで大変充実した調査が出来ました。史跡(大体、後世の所産ですが)が点在しておりますし、志度寺の方まで足を伸ばす必要がありますから、車で回るのがベストだと思います。それから、高松市内にある平家物語歴史館というのも「見物」の価値があります(先生方には、決して「見学」の対象ではありません)。また、角度を変えた位置からの屋島のピラミッドのような山容もぜひ確認なさってきて下さい。「讃岐うどん」は言わずもがなですね。
 一方、壇ノ浦の方は、関門海峡の下関側の海岸線にいくつか史跡があるのと、赤間神宮くらいしか見所はないので、レンタカーは不要かと思います。また、宿泊は門司港ホテルの海側の部屋をお勧めします。海峡一望です。門司港にはレトロ地区があって、なかなか楽しめます。商店街の中にある佐藤書店という古本屋さんには、珍しい本がならんでいます。それから、門司駅(門司港駅からJRで200円くらいの距離)の近くに御所神社という安徳天皇御所跡の伝承をもつところがあり、たしかに立地としては好適だと思いました。
 門司港からは、20分ごとに下関に渡る船が出ています(200円)。これに乗ると、壇ノ浦の海戦を実感することが出来ます。下関に着岸すると、そこには唐戸市場があって、市場の2階の食堂では獲れたての魚の大変美味しい料理が安く味わえます。そこから5分も歩くと赤間神宮です。なお、時間に余裕があれば、タクシーででも長府まで足を伸ばし、忌宮神社の周辺も歩かれるとよいと思います。ちなみに、このあたりは幕末維新関係の史跡も豊富です。
 それから、新幹線は、新下関よりも小倉をポイントにされた方が何かと便利だろうと思います。

Re: 屋島・壇ノ浦史跡見学会のお知らせ

No.1070

石浜さん、確かにそんなことがありましたね。忘れてしまっていて、申し訳ありませんでした。では、ご連絡をお待ちしています。

野口先生、貴重な情報をありがとうございます。これから細かい日程を詰めるうえで大いに参考になります。野口先生のご意見ですと、小倉から門司港へ行き、船で下関に渡るコースがお勧めということですね。ただ、正式依頼によって、できれば赤間神宮で宝物を拝見させていただければと思っていますので、赤間神宮が先とすると、船のコースは当然下関から門司もありますよね。ご教示いただければ幸いです。なお、ホテルが東急インなのは、元木先生が会員のため割引で泊まれるからです。

渡し船。

No.1072

近藤先生>
 もちろん、下関から門司港に渡る船はあります。同じ船が往復しているわけですから。「渡し船」というと、船頭さんが漕いでいそうな雰囲気ですが、きれいな客室のあるエンジンのついた船です。所要時間はたったの5分です。感慨にふけるまもなく到着です。
 門司港ホテルは従業員に元気な若い人が多く、その接客態度が実によいし、部屋もなかなかのセンスできれいです。小生はふだん朝食をとらないのですが、ここのは美味そうなので、つい食べてしまいました。
 なお、門司港は先に御紹介した藤原新也氏の故郷です。土地は人を育てるということが、よく分かるところです。

Re: 屋島・壇ノ浦史跡見学会のお知らせ

No.1075

野口先生、早速ありがとうございます。具体的な流れが見えてきました。その船は、宮島~宮島口の船みたいなものですね。

Re: 屋島・壇ノ浦史跡見学会のお知らせ

No.1083

青山の佐伯です。
この掲示板は時々拝見していたのですが、
石浜さんからこの企画の件を教わって、初めて書き込みます。
(ラストサムライの話もまたいずれ)
実は、近々屋島・壇ノ浦へ行かねばならぬ事情があって、
どうせなら、是非この企画に参加させて頂きたいと思います。
ただ、現在、学会事務局を抱えているなどの関係で、
日程が自分の希望通りにできるかどうか、
ちょっとわからないところもあります。
詳しくは近藤さんに連絡させて頂きますが、
とりあえず名乗りをあげさせていただきます。

近藤・佐伯両先生に返信とお願い。

No.1089

 近藤先生。渡し船ですが、宮島に行くような、車も載せられるタイプの船ではなくて、モーターボートの大型と思ってください。かなり、高速です。

 佐伯先生。先生も参加されるとなると、大変豪華な旅行になりますね。御一緒できぬのは残念至極です。ところで、ここにお出ましいただいたことを、千載一遇のチャンスとみて、お願いですが、上のNO.1080以下に書き込みました『古代文化』特輯号に御執筆をお願いできないでしょうか。締切などは、執筆者の御都合に合わせて、これから決める段取りです。
 それにしても、先生が書き込まれたことを知ったら、田中さんが飛び出てくると思うのですが。
 ともあれ、よろしく御検討いただければ幸いです。

Re: 屋島・壇ノ浦史跡見学会のお知らせ

No.1090

渡し船が話題になっているようなので補足します。
一昨年の夏に、同じく関門海峡界隈へ観光旅行に行きました。
その時の写真の中に、問題の渡し船がありました。
百聞は一見に如かずなので、リンクを挙げておきます。
http://donkun.ath.cx/~john/image/kanmon_01.jpg

レンタカーで行かれるようなので関係ないかもしれませんが
http://www.ymg.urban.ne.jp/home/sd/rs/sdkkanmon.html
↑にある通り、下関から長府までとレトロ地区のバス乗り放題・関門汽船(渡し船)[これは2回だけ乗船可]で1400円の周遊チケットがあります。
ご参考となれば幸いです。

Re: 屋島・壇ノ浦史跡見学会のお知らせ

No.1094

鈴木君、情報ありがとうございます。大いに参考にさせてもらいます。カプラ!

失礼なんてとんでもありません

美川圭
No.1027

山本さん 率直な意見を聞かせてくれて、ありがとうございます。
実は、僕も、あなたと同じ年代には、同じように感じていたような気がします。
黒沢作品でも「七人の侍」「天国と地獄」「隠し砦の三悪人」などに対して、晩年作、たとえば「影武者」とか「乱」などに失望した覚えがあります。ストーリーにキレがないじゃないかと。
でも、あるプロの写真家が、「乱」の映像のすばらしさを、切々といわれるのを聞いて、やはり映画は「絵」なのか、と思いました。
まあ、それでも、黒沢の晩年作がやや劣るとは思っていますが・・・。
今回の黒沢大フアンらしい監督が撮った「ラストサムライ」も正直言っていろいろ疑問はあるのですが、あなたの酷評ほどひどくはない、と今の僕は感じるので、反論しました。
でも、大昔から、「いまの若い者は」なんて、いわれて来続けてるわけですが、案外変わらないんですね。最近つくづくそう思います。
こんどは、日本史の学問上の問題で、こういう率直な議論がやりたいですね。期待しています。ありがとうございました。

いろいろ言ってしまいまして・・・・。

No.1035

美川先生、そう言って頂けると、ホッとします。
あまり先生などを相手に論争などした事が無かったものですから、自分にとっても、普段使わない頭をフル回転させて貴重な経験になりました。こちらこそありがとうございました。
ちなみに、黒澤映画(スイマセン、また映画ネタで)では、『七人の侍』、『生きる』、『隠し砦の三悪人』、『蜘蛛の巣城』、『羅生門』など初期の作品は、本当に面白かったです。
ただ、『乱』と『影武者』は自分はかなり好きな作品です。
またこういうことを言うと、論争になるので、この辺にしときます(笑)。

ラスト・サムライ見てきました

美川圭
No.1008

美川です

みなさんの話題を楽しみつつも、
論文とか、本の校正とか、学生の卒論指導に追いまくられ、
レスがつけられないでおりました。

それらが一段落したので、今日ラスト・サムライ見てきました。

おもしろかったですねー。

とにかく内なるナショナリズムをかきたてられる映画でした。
途中で思わず、うっ、となってしまう自分を恥じつつ周りを見ると、泣いている人がかなりいました。

学生を引率してアメリカ行っていたとき、テレビで日本人むけの日本の山河をうつしたコマーシャルみたときの感じに近いですね。

「日本人」はこんなにすばらしかったんだ、と騙されちゃいけないぜ。
こんな理想郷や勝元みたいな理想的な「武士」なあんてどこにもいやしないぜ。

でも、「玉砕」とか「特攻」とか「みごと散ります国のため」なんて心性の源がよく描かれていました。小泉首相が感動するわけです。
きっと小泉首相は、あれをみて、イラクへ行く「自衛隊」という名の「日本軍」に、あの勝元の率いる武士団をかさねたことでしょう。

「武士道とは死ぬこととみつけたり」は18世紀はじめの『葉隠』の文でした。
いくさもない時代となって、武士のありかたが理想化されてんです。
死と直面してない戦国時代の武士のだれが、そんなばかなことを考えますか。
戦国時代の武士は、いかに死なないかばかり考えてます。

イラクの自衛隊は死に直面しますが、首相は直面しませんから。

しかし、あの勝元というのは、何者なんだ。
新政府の参議に任じられているらしいし。
明治天皇には直接会っていて親しそうだし。
西郷隆盛あたりが、一応のモデルなのかなあ。

あそこには「男色」がないと。
あのなよっとした天皇を、むくつけき勝元が後ろから抱きしめるシーンがほしい。
それがないと、なぜ、あんなに親しそうな意味がわからない。

実は、あの天皇は、一方であの大村(だったかな)という西洋かぶれの高官ともできてる。
つまり、天皇をめぐる男同士の同性愛のドラマ。
天皇は、どっちにしようか迷っているんです。

トムクルーズという異人さんがやってきて、この男同士の愛憎劇の新たな展開が、悲劇をよぶ。
勝元は戦死し、大村は天皇から嫌われ、最後に天皇はトムクルーズといい仲になる。これが太平洋戦争の敗戦後、つまり戦後だね。

こう見ちゃ駄目でしょうか。

作っている人は、まったくそんなこと考えてもいないでしょうが。
見てない方も、私の感想を読んでから見ると、もっと楽しめるかもしれません。

Re: ラスト・サムライ見てきました

美川圭
No.1011

自己レスです。

>死と直面してない戦国時代の武士のだれが、そんなばかなことを考えますか。

当然、

死と直面している戦国時代の武士のだれが、そんなばかなことを考えますか。

です。おわびして訂正します。

Re: ラスト・サムライ見てきました

なめかわあつこ。
No.1012

なめかわです。
私は年末に見に行きました。
美川先生同様、色々な意味で面白かったです。

ナショナリズムを再生産しているような映画でしたね。
内容には期待していませんでしたが、ビジュアル的には
非常に楽しめました(渡辺謙と真田広之)。
正月は過去の大河ドラマ「独眼竜政宗」を再放送してい
ましたね。この二人は「舅と婿」で競演していたんですね。

神戸での近藤先生のお話の通り、真田広之の兜(バイキン
グみたいな兜)には吹き出しそうでした(笑)。
あんまり言うとネタバレしそうなので、このくらいにして
おきますが、美川先生の「男色」視点、面白いですね。
逆にこちらの方が現実味ありそうですね。
渡辺謙演じる勝元は、先生が思われている通り、西郷隆盛
がモデルだそうです。となると最後の戦いは西南戦争なん
でしょうね。しかしトムは日本の鎧兜が全く似合わなかっ
たですね。当然といえば当然なんでしょうけれども。
映画を見た時、感動して泣いている観客は確かにたくさん
いました。特に若いオネーチャンが。
久々に映画館に行って思ったのが、映画館でのマナーの悪
さです。携帯電話の電源オフあるいはマナーモードに切り
換えない人が多いようです。しかも電話鳴って出るヤツも
いるし(怒)。暗い映画館の中でのディスプレイは非常に
目立ちます。携帯電話の「罪」なトコロですね。
かくいう私も携帯電話所持者なので気をつけようと思いま
す。気の利いたレスが出来ず申し訳ございません。

私も見ました。

No.1013

美川先生、滑川さん、神戸ではお疲れ様でした。ラストサムライ、私も正月に遊びに行った秋田で見ました。はっきり言ってファンタジー、どこの国の話だと言う感じです。じつは私はSF(特にスタートレックシリーズ)の大ファンなのですが、SFの概念にパラレルワールドと言う概念があります。あの映画が日本のことだとすれば、それはパラレルワールドの日本のことですな。ただ、サムライ=刀という観念は、欧米人には受け入れやすいのではないかと感じました。なぜならば、欧米で勇敢な戦士に相応しい武具といえば敵に肉薄する刀剣だからです。中世ヨーロッパの騎士やスタートレックのクリンゴンをみれば明らかでしょう。サムライ(武士)=弓箭などいう観念は、欧米人には違和感があるようです。欧米人にとっては弓箭は戦士の武具ではないのです。

しかし、どんなに現実離れしていても、武士論研究者として
相応しくないとしても、私はあの映画で描かれていたようなサムライが心情的には大好きです。ただ、映画を観て泣きはしませんでしたが。

Re: ラスト・サムライ見てきました

美川圭
No.1014

なめかわさん、さっそくのレスありがとうございます。

おっしゃるように、映像的には、なかなかのものでした。
合戦シーンも迫力がありました。
「日本の村」の風景も、きれい。
小雪も、いかにも外国人好みの「日本女性」ですが、
しばしうっとりできるし(彼女172センチあるそうです)。

昔、「戦国自衛隊」という角川のSF映画がありました。
自衛隊が、戦国時代にタイムスリップして、
結局、近代兵器の燃料切れで、
自衛隊が皆殺しになるんだっけな。
今回と逆のケースです。
けっこう意外性があっておもしろかったのを覚えてます。
たしか、半村良の小説が原作。
それを思い出しました。

というのも、明治初期というには、
出てくる武士が、戦国時代なんですよね。
幕末の武士の雰囲気じゃない。
つまり、300年近く、タイムスリップした感じ。
近代初期と中世末が、時空空間の異常によって、
接触してしまったんでしょうか。
そんな違和感を感じさせる映画でした。
もちろん、戦国武将は玉砕戦法はとりませんから、
ありゃ、実際には大戦末の日本軍でもあるわけですが。

それにしても、小生は戦争で死ぬのだけはごめんです。

近藤先生主演のラスト・サムライ

美川圭
No.1015

なめかわさんのレスをしていたら、その間に、
近藤先生のレスが・・・・。

SFのパラレルワールドとは、やはり同じような、
感じをうけられたようですね。

実は、もうひとつ、恥ずかしながら考えたことがあります。

それは、武士道おたくのトム・クルーズの代わりに、
武具研究の第一人者である近藤先生が、
戦国時代にタイムスリップする映画をだれか撮らないか。

現代人ではあるが、武具に異常に詳しい近藤先生と、
現実の戦国武将(実際には源平時代の方がいいが、
営業的にはやはり戦国時代かな)が出会ったら、
どうなるんか。
両者のやりとりはおもしろいだろうな。

そして、合戦シーンでは、
Tシャツをお召しの近藤先生が、
とうぜん鎧兜姿で
大活躍。大迫力。
見たいなー。

こんなばかなことばかり考えているので、
仕事がはかどらんのです。

まだ見ていませんが...

No.1017

ラストサムライはまだ見ていませんが、
まさかこの掲示板でスタートレックの話が出るとは思いませんでした。(僕も、大ファンでビデオを撮りためています)

クリンゴンが食べている食事でよくミミズが出ますが、イカやタコなどを食べる日本人は、同じように見られているんだと実感です。説明>(http://www.m-nomura.com/st/aliens-c.html#klingons

携帯電話の件ですが、案外若者はマナーモードのままだったりで、操作方法を余り知らないおっちゃん達が電車の中でも大きな声でお話しているのが多い気がします。

P.S. SW展ではなくST展を京博でやってほしいものです。

映画評パート1『ラストサムライ』

No.1018

やっとこの掲示板で映画評のスレッドができましたね。

さて、先日自分も『ラストサムライ』を観てきました。
感想から先にハッキリ言いますと、期待外れでした(時代考証などツッコミ所がたくさんある意味では楽しめますが)。まず、問題は映画の基本とも言えるストーリ構成です。
明治初期の日本の最後の武士と荒くれアメリカ人との魂との交流という設定は、まあおもしろいですが、話自体に何のひねりも落とし所も全く無く、観ていて「えー、これで終るのか」と思ってしまいました。途中で話やオチが見えてしまうのは、映画の作品としての深みがなくなってしまい、失格の部類に入ると思います。これではせっかくの渡辺謙の演技の魅力が半減してしまいます。また真田広之の出番が少なすぎ!別に真田広之でもなくてもよかったような役柄でした。一応、見せ場とか涙もののシーンはあって、周囲の人は泣いていて一応の効果は発揮してましたが、その泣かせるシーンというのは日本人には弱いツボを押さえているだけだったような気がしました。あれなら、昔日本テレビ系列で放送していた『白虎隊』や『田春坂』を観た方がいいような気がしました。バックに変な映画音楽使うよりも、堀内孝雄の『愛しき日々よ』を流せばもっとお涙頂戴ものになっていたでしょう(笑)。ちなみに自分も、映画代をのことを考えると、ある意味泣きたくなりました。
またこの作品の監督(名前は知りません)は、大の黒沢映画ファンで、特に『七人の侍』が好きだったそうです。それで自分なりに「時代劇」映画を作ったということです。しかし、黒澤映画の大きな魅力である映画作品としての「深み」や「落とし所」という重要な要素が全く欠けていました。外国人に日本の時代劇を作るのは無理だとは言いませんが、もうちょっと「時代劇」の「深み」を勉強して欲しいものだとおもいました。また近藤先生がご指摘されるように、やたらと「刀」を強調するシーンが多く、この点から、「この監督の日本に対する意識って、『フジヤマ・芸者レベル』なのか」とついつい考えてしまいました。またこの映画のCMで、ある女性客が「この映画を観て、日本人である事に誇りを憶えました」と言ってましたが、あの映画で日本人の誇りを感じるのはどうかと思います。もっと小津映画や黒澤映画など観て、日本人としての誇りを感じて欲しいと思います。
敢えてこの映画に副題を付けるとしたら『世界ウルルン滞在記スペシャル-トム=クルーズ、日本で侍に出会う~。』(下条アトム風)と付けます(笑)。最近「グローバリゼーション」と叫ばれて久しいですが、映画の世界まで、特に時代劇まで「アメリカナイズ」されてしまうことに少し危惧を憶えます。
かなり身分をわきまえず酷評をしましたが、自分の中では、オススメできません。
長くなりましたが、また映画を観に行ったら報告します。

Re: ラスト・サムライ見てきました

美川圭
No.1019

山本さん、こんにちわ。

かなりきついですね。

私は、映画の基本がストーリーという点は、
少々疑問を感じます。

映画の基本は、「絵」じゃないでしょうか。
山本さんが高い評価をされている黒沢や小津作品、
ストーリー性としては、なんてことない作品も多いと思います。
さらにいえば、時代劇に「深み」がいつも必要だろうか。
私は、この作品が映画史上において、「傑作」といえるとまではいいませんが、かなりの成功作だと思います。

絵がきれいで、迫力がありますから。

しかもハリウッドの映画ですから、興行的に成功しなけりゃならないし、ということはたくさんの観客をよぶ魅力がなければ。その意味でも成功でしょう。

『フジヤマ・芸者レベル』はかなりクリアしてると思います。
少なくとも、日本人が作っている、最近の大河ドラマよりは、かなり上でしょう。

私は、ハリウッドの底力を感じたのですがいかがでしょうか。

Re: ラスト・サムライ見てきました

No.1020

いやー、盛り上がってますねえ。

美川先生、では、馬上で大太刀でも振り回しますか。治承・寿永期ならば弓箭ですけど。それにしても、男色で思い出したのですが、勝元が謁見した時の天皇の姿、肌小袖に大口に白足袋を履いていました。あの姿で足袋はいただけませんが、それはともかく、肌小袖に大口とは束帯の肌着姿ですよ。しかも、いくら散切り頭とはいえ冠を被らない露頂。あんな姿、よほど親密な人の前じゃないとしませんよ。やっぱり天皇は勝元と男色関係にあったのかも。そういえば、勝元の妻の話は全然でませんでしたね。その意味でも男色?

鈴木君、野口ゼミにもトレッキーがいると分かって、うれしいですよ。クリンゴンが主食にしているミミズみたいな食べ物は、ガーフですね。それにしても、クリンゴンは、名誉を重んじる点といい、バトラフ等の刀剣で戦う点といい、欧米人がイメージする日本人のイメージにダブりますね。ただし、クリンゴンはロシア人がモデルという説もあります。実際、クリンゴンでは自害は名誉ある死ではありませんよね。自害ではストボコーへは行けませんから。なお、フェレンギも日本人がモデルという説もあります。ところで、ST展は私の中に企画があります。ジーンロッテンベリーが描いた「未来史」として、是非歴博あたりで実現したいと考えています。では、とりあえず、鈴木君、カプラ!

山本君、美川先生も仰るように厳しい見方ですね。私は映画論はできませんが、娯楽としては面白かったと思います。

実は、今日見てきました。

No.1021

コンピュータが専門で、もちろん武士論については素人の知識ですが、
見終わった後は、山本さんと似たような想いです。

朝にスターウォーズ展を見てから昼に行ったのですが、エピソードⅡのジェダイナイトとバトルドロイドの先頭シーンとオーバーラップしてしまいました。
映画としては、やはりストーリーが大事だと僕は思います。
商業的にも、予算等で実現できないシーンとかもあるでしょうし(SFは脳内で補完しないと、模型のちゃっちさが気になってしまいます)、映像を作った人間が何を伝えたいかを知るためにやはりストーリーだと思います。理解力が無いのか、ラストサムライで何が言いたかったのかわかりませんでした。ホラー的な興奮はありましたが、僕的に泣けるほどの場面は無かったです。

迫力はさすがにありました。(馬がばたばた倒れるシーンなど)ハリウッド様々です。
マカロニウエスタンのように、結局はメリケン時代劇という事になってしまうのでしょうか。

スタートレック話ですが
クリンゴンは自害というよりは、特攻するのが名誉の戦死でしたね。ロシアがモデルというのは、アメリカの冷戦の敵としてのイメージだと思います。宇宙大作戦時代は別として、新しいシリーズは明らかに日本人でしょう。ST展が開催されるときはボランティアででもお手伝いします(^o^)V長寿と繁栄を!

恐縮してしまいます(汗)。

No.1023

美川先生から反論を頂いて、盛り上げてしまう事になるとは思っていませんでした。先生から論争を挑まれてしまうとは、何とも恐縮してしまいます(汗)。てっきり先生のおっしゃっていた「おもしろかったですね~。」というのは、時代考証的にツッコミ所満載という意味でおもしろいのかと。当方が意味を履き違えていました(泣)。それと、1500円払って観に行くので、それなりの代価を映画作品に求めてしまう自分の考えがありまして、「せっかく1500円払ったのに」という鬱憤と世間でやけにこの映画を激賞するので、「いやちがうぞ!異議あり!」というふうに一人蜂起を起こしたのですが・・・。以下の意見も、なけなしのお金を払って観に行った者の意見としてお聞きください。
でも先生からの反論に対して自分なりの意見を申し上げたいと思いますので、よろしく御願い致します。
まず一つ目の映画の基本はビジュアル(絵)かストーリー(話)かという御指摘ですが、自分は映画の重要なファクターは、「話」でもありますし、先生御指摘の「絵」でもありますし、また映画音楽、そして監督の手腕であるとも思っています。これらのファクターのバランス、もしくはどれにウェイトを置くかで映画の完成度が決まると思います(ただこの議論を突き詰めていくと、白か黒かの論なり、結局個人の価値観や好みの問題に収斂されてしまいます)。自分の上記の文章では、「一番の基本は話だ」というふうに受け取られがちですが、別にビジュアルを軽視している訳ではありません。ただ『ラストサムライ』に関して言うと、特筆すべきビジュアルがなかったので敢えて触れませんでした。先生の御指摘のこの映画における「ビジュアル的美しさ」というのは、自然の美しさであって、別に映画の技術によるものでも、監督自身が持っている独自の美学・美的センスでもない気がします。依って自分にはその点も評価できませんでした。特に映画の場合、映像という限られた空間・フレームの中での「絵・ビジュアルの美しさ」というものは、ただ性能の良いレンズを使ってきれいに映像を撮るものとは違うと思っています。『2001年宇宙の旅』のキューブリックや『ベニスに死す』のルキノ・ビスコンティなどの映像の独自の美しさは、単に自然や客体が持つ美しさというより、監督が独自の美学センスを持って、それをフレームワークの中で表現していると思います。しかし、『ラストサムライ』においては監督の美意識らしきものは、見られませんでした。あの映像の美しさは、自然や寺院といったカメラの客体にある属性の美しさであって、監督自身の美的センスではないと思います。またビジュアルだけがどんなに美しい映画でも中身がなかったら、それはそれで問題だと思います。例えば見た目はおいしそうな料理でも、食べたら不味かったというのと同じでことにはならないでしょうか。
また黒澤映画と小津映画の作品は、もちろん全ていい作品だとは思っていません。ただCMを見て、あくまでも日本の良さを感じることができる映画は何かなと考えて出したまでです。でも映画史上に残る映画が多いのもまた事実です。
ただ「深み」の点ですが、映画に於ける「深み」をこの映画に求めたのですが、それを時代劇に於ける「深み」に求めてしまいました。それはいつも必要かと言われると、そんな必要は無いと思います。しかし、先生の御指摘で行きますと、ハリウッドの底力=ビジュアルと迫力だけという図式になります。従ってハリウッドの底力はそれだけになってしまうと思います。
最後にハリウッド映画の宿命なんでしょうが、興行収益の点です。この点も自分は、先生の御指摘はむしろ疑問で、興行収益の良さ=映画の良さなのでしょうか。むしろこれも映画≒興行収益と考えるべきではないでしょうか。興行的に成功した映画は、やはり一時的成功に過ぎないのではないのでしょうか。逆に興行的に成功したいが為に、迫力とキャストで動員数を確保するというのは、ハリウッド映画の良くやる常套手段です。どうしてここまで、この映画を酷評するのかは、上記の経済的貧乏根性に原因があるのですが、仮に話の点を割り引いたとしても、自分の中では評価できないのです。それはおそらく時代劇として観たからもあります。しかし単純に戦闘シーン一つ取っても、エキストラが多いだけでイマイチでした。金に物言わせて作ったというハリウッド映画の悪しき習性が如実に出ていた気がします。
長々と意見を言いましたが、ビジュアルの点でも、またストーリーの点も特筆すべき点がなく以上の酷評になった次第です。
以上が先生の反論に対する自分なりの意見です。失礼を承知でレス致しました。
ついつい映画に対しては厳しいのは自分の習性だと思います。

やはり反論します

美川圭
No.1024

山本さん、反論ありがとうございます。

>>>>ただ『ラストサムライ』に関して言うと、特筆すべきビジュアルがなかったので敢えて触れませんでした。先生の御指摘のこの映画における「ビジュアル的美しさ」というのは、自然の美しさであって、別に映画の技術によるものでも、監督自身が持っている独自の美学・美的センスでもない気がします。依って自分にはその点も評価できませんでした。特に映画の場合、映像という限られた空間・フレームの中での「絵・ビジュアルの美しさ」というものは、ただ性能の良いレンズを使ってきれいに映像を撮るものとは違うと思っています。『2001年宇宙の旅』のキューブリックや『ベニスに死す』のルキノ・ビスコンティなどの映像の独自の美しさは、単に自然や客体が持つ美しさというより、監督が独自の美学センスを持って、それをフレームワークの中で表現していると思います。しかし、『ラストサムライ』においては監督の美意識らしきものは、見られませんでした。あの映像の美しさは、自然や寺院といったカメラの客体にある属性の美しさであって、監督自身の美的センスではないと思います。またビジュアルだけがどんなに美しい映画でも中身がなかったら、それはそれで問題だと思います。例えば見た目はおいしそうな料理でも、食べたら不味かったというのと同じでことにはならないでしょうか。


ここんところ、どうしても同意できませんね。
どういう素材をえらび、どのようなアングルで、どのような色彩で撮るか。これは監督がすべて仕切れることでもないけれど、重要な映画のファクターです。
ラストサムライの「絵」が個性的かどうか、議論がわかれるところでしょうが、私は美しいと思いました。自然だと思いました。しかし、それは自然そのものの美しさではありえません。どんな光のもとで撮るか、どう光をあてるか。それらも含めて相当高度な映画技法です。ただレンズがいいだけでは撮れません。
僕は昔、けっこう8ミリを撮っていたのですが、いくら自然が美しくても、なかなかうまく映像として美しく撮れませんよ。
これはスチールカメラでも同じですが。これだけの絵が撮れるというのは、ハリウッドの底力だと思うのです。

料理を比喩に出されるのは、よくわかりません。映画は食えませんから、見ることしかできません。

まあ、あなたが美しくないといわれるのをむげに否定する気はありませんが、僕も自分の美意識については、それほど自信がないわけではありません。個性的ではない美しさもあるんですよ。僕もどちらかというと個性的な美を好みますし、小雪さんの美は、いかにもとは思いますが、でもそれも美の一つのかたちなのです。

それから、興行収益と映画との関係です。
これは、現在のハリウッド映画の場合、かなり決定的でしょうね。もうからなけりゃどうしようもない。ただし、収益の良さが映画の質と比例するなんて思ってません。ハリウッドで映画作るんだったら、客がはいらなけりゃ。その点で矛盾をかかえているのは当然ですが、それは資本主義の矛盾でもありますから、ことは簡単ではありません。ハリウッドは、芸術劇場ではなく、映画産業なのです。それも60~70年代、一度質を追求しすぎて、倒産しかかった経験をもつ。

ご意見ありがとうございました。

No.1025

美川先生、ご意見ありがとうございます。しかも、先生がレスされた時間が、自分がレスした一時間後というのにはビックリしました。ずっとお待ちだったのでしょうか?レス遅れしまい申し訳ありません。

まず先生の御指摘の同意できない部分ですが、当然、この映画を製作するにあたり、技術上のプロセスは存在すると思います。それがなくては映画としては成り立ちませんから。
従って、自分はこの映画の映像の美しさに、当然監督の技術が反映していたことは否定しませんし、また舞台となったニュージーランドの自然の美しさまで否定はしていません。ただ、既述したように、映画の映像として、特筆すべきものではなかったということです。そして先生もおっしゃっている「私は美しいと思いました」という言葉が意味しているように、この段階で、この問題は、個人の価値観・美意識の次元に還元されしまうということです。依って、先生が御指摘の上記の自分の意見に納得いかないのは、当然の帰結だと思います。ある対象物に、普遍的美を感じるか、個性的美を感じるかは、当然主観の問題です。この次元は、もう議論の範囲を越えしまいます。
ただ、ハリウッドの底力は、映像美だけに収斂されてしまうものではないと思っています。そういう意味では、この映画はアンバランスではないかと思います。
また映画作品と興行収益の関係ですが、資本主義という利益優先型社会の中では、「売れてナンボ」の傾向になるのは当然だと思います。ただ、ここで自分が主張しておきたかったことは、このような利益優先社会の中で、映画作品の質の問題です。これは映画のみの問題ではなく、芸術、文学など、一般的に資本主義社会の利益とはダイレクトに結びつきにくい分野にも言えることですが、ただ売れれば成功=良い作品という傾向に、少なからず疑問を覚えている事です。ここが難しい点であり、テーマを深遠なものにしたり、芸術性の高いものにすると、興行的に失敗するというのは、古今東西何処でも見られることです。映画は娯楽なので、楽しめればそれでいいのですけど。ただ、その意味(娯楽映画)でも、この映画は楽しめなかったので、今回のレスをした次第であります。
今回の先生のご意見をお聞きして、いろいろ失礼な面もあったと思いますが、いろいろ気づかされる事もありました。ありがとうございました。しかも一学生の意見にレスをして頂けるとは。当方はかなり頭を使いました。また他の分野(歴史学方法論など)やテーマで、議論させていただきたく思います。その時はまたよろしく御願いいたします。
ただ武士論を勉強をしていて、武士の心性などに考えが及びませんでした。野口先生すいません。

>元木先生
 元木先生には、昨年度は二つの授業に潜らせていただいきま した。本当にありがとうございました。この場を借りてお礼 を言うのはなんですが、本当に勉強になり、今後の自分の血 と肉にしたいと思っています。今後ともよろしく御願いしま す。
>近藤先生
 ご無沙汰しております。昨年は多田神社ツア-ではお世話になりま した。今年もよろしく御願いいたします。
 元木先生のご提案の歌合戦には参戦なさるのでしょうか? 

こちらこそ今年もよろしく。

No.1029

私もカラオケが好きなので、是非参戦したいのですが、無理っぽいですね。

Re: ラスト・サムライ見てきました

No.1037

山本君、そこまで言ってもらえれば教師冥利というものです。
優れた卒論を期待しています。また、映画の話だけでなく、学問でも大いに先学に論争を挑み、その壁を乗り越えるようにご研鑚ください。
ところで、歌合戦はどなたか設定していただけるのでしょうかね。当方、今から喉飴にトローチを購入し、耳鼻科の診察を受けて、喉を調整するようにします。

歌合戦

No.1045

>ところで、歌合戦はどなたか設定していただけるのでしょうかね。

元木・野口両先生間の使者を勤めました縁で、私長村がとりまとめをさせていただきます。
というわけで、皆様(近藤先生も是非!)ご都合のつく日時(曜日とか、1・2・3月の上・中・下旬等でも結構です)を当方までご連絡ください。
とはいえ、野口ゼミの主力には院試を受ける方も多いので、二月の後半から三月にかけてになるでしょうか。

それと、私は、今はつぶれた同志社近くの店と四条河原町近辺の1・2のカラオケ屋しか知らないので、場所のご希望もございましたらお願いします(ご希望が無くても、ほとんど知らないので、どなたか店教えてください)。

ゼミ旅行(ええじゃないかツアー2004)のお知らせ

No.1004

皆様、お待たせいたしました!!
春のゼミ旅行のお知らせです♪
今回の行き先は「伊勢方面」に決定いたしました。
日時は2月24(火)~26日(木)です。
旅行の詳細(コース等)はまだ未定ですが、旅費はだいたい2万円前後になるかとおもいます。

つきましては早めに宿の予約や車の手配を済ませたいので、参加希望者は1月20日(火)までに永富までご連絡ください。
たくさんの方々のご参加お待ちしております。

元木先生>宿の特典で「カラオケサービス」を発見いたしました。掲示板書き込み№1000件突破記念として(?)ぜひ先生も旅行にご参加いただき美声を披露していただきたく存じます。失礼いたしました。

Re: ゼミ旅行(ええじゃないかツアー2004)...

No.1005

お誘い有難うございます。車で伊勢平氏の史跡を巡る旅行などしてみたいと思うのですが、残念ながらそのころは校務で身動きできません。かわりに野口先生ご提案の歌合戦でもしますか。また、大阪グルメ探訪も春休みに企画したいと思います。宜しければ、皆さんどうぞ。ただし誰か幹事長をお願いします。

Re: ゼミ旅行(ええじゃないかツアー2004)...

美川圭
No.1010

元木さんの代わりといっては、役者不足ですが、
ちょうど予定があいていますので、
ご同行させていただきませんでしょうか。

日本史はともかくとして、もと合唱団なので、
声だけは大きいです。

Re: ゼミ旅行(ええじゃないかツアー2004)...

No.1026

美川先生>こんばんは。レスが遅くなり申し訳ございません。
役不足なんてとんでもないです。今回もよろしくお願いいたします。

ALL>今日の段階で参加予定なのは野口先生、美川先生、山本くん、長村くん、鈴木くん、荒木さんです。
みなさんお忙しいでしょうが(特に新メンバーの方々!!)、積極的に参加よろしくお願いいたします!!

そうです。

No.1028

 そうです。そうです。永富さんのいうとおりです。今回のゼミ旅行は、新メンバーの歓迎の目的もあるのですから。
 それに、これでは京女のゼミ旅行になりませんよ。
 もっとも、修論・院試の人がちょっと手を挙げにくいってのもあるかもしれませんね。
 ここは、幹事長の永富さん、プッシュ!プッシュ!(パソコンで書くと、アメリカの大統領になってしまいますが、もちろん、フに半濁音ですよ)。

Re: ゼミ旅行

谷垣 有香
No.1031

参加したいのはやまやまなのですが、残念ながらその頃は地元の税務署にてバイト中。週5日なので、ちょっとムリなのです(T_T)1週間の誕生日休暇みたいなものがあれば参加できますが・・・(笑)

余談になりますが、休暇というとドイツでは法律で最低3週間の有給休暇をとらなければならないという「義務」があるようです。日本は最低10日でしたっけ?やっぱり日本は働きすぎ?!

誕生日。

No.1032

 谷垣さんの誕生日は2月の末なのですか?実は小生も2月23日。↓に書き込んでくださった尾形先生は2月26日、ついでに、古代学研究所の関口力先生は24日です。プライバシーの漏洩だと叱られるといけないので、この辺で。
 ゼミ旅行ですが、さきほど広政さんに出会ったのですが、ちょうど中国旅行と重なって行けないとのことです。それから山内さんは参加。渡邊さんは21日以降に連絡するとメールがありましたが、永富さん、確認してみてください。
 ついでに、研究室整理・清掃のアルバイト募集は好評のうちに締め切りました。応募者には日程等、後日御連絡致します。
なお、本の整理をはじめているので、まだ『歴史評論』などの雑誌やゼミで購入した以外の本を持ち出されている方は、至急ご返却下さい。

新たな同じ誕生日の人見つけ♪

谷垣 有香
No.1034

私も2月23日生まれです!!
結構いるものですね~同じ誕生日の人って。ちなみに私は中・高と同じ誕生日の人が1人ずついました。

この日は徳川綱吉の誕生日なので、それを知っていた友達からよく「犬好きだろ?」といわれてましたが・・・私は犬が苦手です。あと、誕生花に沈丁花があるのですが(誕生花は結構本によって違うのです)、その花言葉は「不死不滅」。そのことを言うたびに「確かに死にそうにないわ」と言われ続けています^^;





ちなみに.

No.1039

僕は3月1日生まれです。
かなり近いところに密集していますね☆

伊勢関連の話ですが
現1回生・2回生で運転免許を持っている人ってどのくらいいます?

Re: ゼミ旅行(ええじゃないかツアー2004)...

No.1041

お誕生日ラッシュですね~それはぜひ「お誕生日会」を開かなければ(笑)

谷垣さん>旅行、参加してほしかったんですが残念です。次の機会にはぜひ参加してくださいね♪貴重な経験(いろんな意味で☆)ができること間違いなしです。

誕生日…

平田樹理
No.1049

話題に乗り遅れてしまいましたが、私も二月二十二日生まれです。それだけなんですが…(死)
早生まれは年取るのが遅い気がして嫌だったんですが、この年になると嬉しいものですね。

誕生日!!

廣政 愛
No.1053

私はエイプリルフール生まれです。
夜中の23時47分に生まれたそうです(病院の時計ってどれくらい正しいのでしょうか)。

あれって生まれてきた日を少しくらいなら操作することができるそうですね。
例えば、2月29日生まれだけれど3月1日生まれたという事にしてやってくれとか、
12月30日生まれだけれど1月1日がいいとか。
親の意思ですけれど。

私の場合1日違いで学年が変わるので、今思うとちょっとこわいです。
母も病院で聞かれたそうですが、そのままでいい、との事で。
今幸せなので、4月1日生まれで良かったです。
いいんです、遅すぎて友達から忘れられてたって。(泣)

あけましておめでとうございます

No.1001

模範教授のようなお姿拝見いたしました。着々と前進されていますね。私の方は相も変わらずやる気のない模範教師です。インターネットはいつものサイト(エヘヘヘ)を見るためにしか利用していなかったのでメールするのも久しぶりです。    ”茶髪(の指導)なんてどうだっていいじゃないか”と思う日々。仕事を忘れるために別なものに夢中になろうとしている自分。バスつり、ガーデニングも下火。研究室のそうじのバイトでもやろうかと…。
 長男は小6、次男は小1です。小さい子は本当にかわいいですね。家に帰って頬ずりするのが楽しみで、心が癒されます。子供は嫌がってますが。本当、不思議ですね。薬(シャブ)みたいなものです。ただこれももうすぐで終わるんですね。寂しいなあ。禁断症状が出そうです。
今は、柏西高校に勤務しています。でも、そろそろ転勤かと思います。
 また、いいバイトがあったら紹介してください。それでは、また!

「相棒」

No.1002

 おっ!なんと、尾形さんではありませんか。こんなところで、お目にかかれるとは!
 みなさん、尾形さんを御紹介しますと、小生が千葉県の流山東という新設高校に勤務していた、かれこれ○○年前・・・というより田中さんが生まれた頃、新任で赴任してこられてクラス担任のパートナーとなった先生です。小生を高校教諭の頃から(いささかの揶揄を籠めて)「教授」と呼んで下さった唯一の人物でもあります。
 尾形さんは、修学旅行の引率で安芸の宮島に行ったとき、生徒がシンナーを吸って、大騒動のさなか、いくらたたき起こしても眠り続けていた豪傑でした。なにしろ、尾形さんの、何事にもとらわれない大物ぶりには随分と精神的に助けられたものです。実家は福島の大きなお米屋さんで、お米の配達に使うような頑丈な自転車で通勤されていました。風体はというと、よく似た人がイギリスにおりまして、それはMr.ビーンとかいう名前の方です。ビーンを演じているローワン・アトキンソン氏もオックスフォードかケンブリッジ出の俊秀とのことですが、尾形さんも東北大学で理論物理学を学んだと言うから、驚きです(失礼!)。ついでに言うと、本当は医者になるつもりで自治医科大学を受験したのですが、面接の際にひどい二日酔いで、めでたく不合格になったというお話をうけたまわったことがあります。
 小生、千葉県公立高校教諭を7年間つとめましたが、尾形さんのような大物教諭はほかに類をみませんでした。当時管理教育で悪名の高かった千葉の教育界に、尾形さんのような仙人みたいな先生がいたのは奇跡としか言いようがありません(もう一人、癒し系の、こちらはMr.ブーに似た英語の先生がおられましたが。ちなみに、小生は当時、面相の一部が中村雅俊に似ているということで生徒<正確にはごく一部の男子生徒>に人気がありました)。それゆえに、尾形先生の存在によって生徒(リーゼントの悪童)たちはとても救われたことと思います。小生もそうでした。
 教員免許取得を目指すみなさん。教職課程科目のレポートを書くときには、尾形先生に取材するといいかも知れませんよ。
 教科指導では抜群の実力を有しながら、普段はそれを能ある鷹のように隠している。それが、尾形さんでした。
 それにしても、尾形さん。お久しぶりでした。研究室の掃除のバイトに本当に来てくれませんか。でも、そのころは高校入試の最中だと思いますよ。それから、柏西高校に優秀な生徒さんがいたら、どんどん京都に送りだして下さい。そして、そのうち、京都に遊びにおいで下さい。ゼミ有志で歓迎プロジェクトチームを発足させてお待ちしますから。
 
 なつかしい方から思わぬ書き込みを頂いたので、また蟄居謹慎を忘れて出てきてしまいました。ほとんど私用にて失礼いたしました。論文は一向に進んでおりません。つらいところです。