ラスト・サムライ見てきました
美川圭
No.1008
美川です
みなさんの話題を楽しみつつも、
論文とか、本の校正とか、学生の卒論指導に追いまくられ、
レスがつけられないでおりました。
それらが一段落したので、今日ラスト・サムライ見てきました。
おもしろかったですねー。
とにかく内なるナショナリズムをかきたてられる映画でした。
途中で思わず、うっ、となってしまう自分を恥じつつ周りを見ると、泣いている人がかなりいました。
学生を引率してアメリカ行っていたとき、テレビで日本人むけの日本の山河をうつしたコマーシャルみたときの感じに近いですね。
「日本人」はこんなにすばらしかったんだ、と騙されちゃいけないぜ。
こんな理想郷や勝元みたいな理想的な「武士」なあんてどこにもいやしないぜ。
でも、「玉砕」とか「特攻」とか「みごと散ります国のため」なんて心性の源がよく描かれていました。小泉首相が感動するわけです。
きっと小泉首相は、あれをみて、イラクへ行く「自衛隊」という名の「日本軍」に、あの勝元の率いる武士団をかさねたことでしょう。
「武士道とは死ぬこととみつけたり」は18世紀はじめの『葉隠』の文でした。
いくさもない時代となって、武士のありかたが理想化されてんです。
死と直面してない戦国時代の武士のだれが、そんなばかなことを考えますか。
戦国時代の武士は、いかに死なないかばかり考えてます。
イラクの自衛隊は死に直面しますが、首相は直面しませんから。
しかし、あの勝元というのは、何者なんだ。
新政府の参議に任じられているらしいし。
明治天皇には直接会っていて親しそうだし。
西郷隆盛あたりが、一応のモデルなのかなあ。
あそこには「男色」がないと。
あのなよっとした天皇を、むくつけき勝元が後ろから抱きしめるシーンがほしい。
それがないと、なぜ、あんなに親しそうな意味がわからない。
実は、あの天皇は、一方であの大村(だったかな)という西洋かぶれの高官ともできてる。
つまり、天皇をめぐる男同士の同性愛のドラマ。
天皇は、どっちにしようか迷っているんです。
トムクルーズという異人さんがやってきて、この男同士の愛憎劇の新たな展開が、悲劇をよぶ。
勝元は戦死し、大村は天皇から嫌われ、最後に天皇はトムクルーズといい仲になる。これが太平洋戦争の敗戦後、つまり戦後だね。
こう見ちゃ駄目でしょうか。
作っている人は、まったくそんなこと考えてもいないでしょうが。
見てない方も、私の感想を読んでから見ると、もっと楽しめるかもしれません。
みなさんの話題を楽しみつつも、
論文とか、本の校正とか、学生の卒論指導に追いまくられ、
レスがつけられないでおりました。
それらが一段落したので、今日ラスト・サムライ見てきました。
おもしろかったですねー。
とにかく内なるナショナリズムをかきたてられる映画でした。
途中で思わず、うっ、となってしまう自分を恥じつつ周りを見ると、泣いている人がかなりいました。
学生を引率してアメリカ行っていたとき、テレビで日本人むけの日本の山河をうつしたコマーシャルみたときの感じに近いですね。
「日本人」はこんなにすばらしかったんだ、と騙されちゃいけないぜ。
こんな理想郷や勝元みたいな理想的な「武士」なあんてどこにもいやしないぜ。
でも、「玉砕」とか「特攻」とか「みごと散ります国のため」なんて心性の源がよく描かれていました。小泉首相が感動するわけです。
きっと小泉首相は、あれをみて、イラクへ行く「自衛隊」という名の「日本軍」に、あの勝元の率いる武士団をかさねたことでしょう。
「武士道とは死ぬこととみつけたり」は18世紀はじめの『葉隠』の文でした。
いくさもない時代となって、武士のありかたが理想化されてんです。
死と直面してない戦国時代の武士のだれが、そんなばかなことを考えますか。
戦国時代の武士は、いかに死なないかばかり考えてます。
イラクの自衛隊は死に直面しますが、首相は直面しませんから。
しかし、あの勝元というのは、何者なんだ。
新政府の参議に任じられているらしいし。
明治天皇には直接会っていて親しそうだし。
西郷隆盛あたりが、一応のモデルなのかなあ。
あそこには「男色」がないと。
あのなよっとした天皇を、むくつけき勝元が後ろから抱きしめるシーンがほしい。
それがないと、なぜ、あんなに親しそうな意味がわからない。
実は、あの天皇は、一方であの大村(だったかな)という西洋かぶれの高官ともできてる。
つまり、天皇をめぐる男同士の同性愛のドラマ。
天皇は、どっちにしようか迷っているんです。
トムクルーズという異人さんがやってきて、この男同士の愛憎劇の新たな展開が、悲劇をよぶ。
勝元は戦死し、大村は天皇から嫌われ、最後に天皇はトムクルーズといい仲になる。これが太平洋戦争の敗戦後、つまり戦後だね。
こう見ちゃ駄目でしょうか。
作っている人は、まったくそんなこと考えてもいないでしょうが。
見てない方も、私の感想を読んでから見ると、もっと楽しめるかもしれません。