師走第二週の講義とゼミの予定

No.6955

 今朝、千葉の家で長く飼っていた黒のラブラドール・レトリバーが死んだという報せが届きました。15歳6カ月と26日で老衰による静かな往生だったようです。
 我が家は、目下、白猫の母娘(13歳と12歳)2疋の天下ですが、昔は私も「犬派」で、学生時代はコリーと暮らしていたことがあります。この犬が死んだのは、1982年の11月23日。やはり大型犬を飼っていた近所の小児科の老先生が、花束を持ってきてくれたことを思い出します。この時は、寂しかったので、コリーの成犬を譲り受けて、もう一度飼いました。
 とても、立派な飼い主だったとはいえませんが、飼われてくれた犬たちには、いろいろ助けて貰ったように思います。(合掌)

 さて、今週の講義とゼミの予定です。
 明日(7日)の『小右記』講読会は国文の院生さん頼み。大谷さんが土曜日に行った研究発表(中間報告)のお話しもうかがいたいところです。

 8日(火)、キャンパスプラザⅡ講時の「特別講座科目1 『平家物語』と中世前期の京都」は、源義経の在京活動について。参考文献は、元木泰雄『源義経』(吉川弘文館)がベスト。これは難しいという方には、上横手雅敬監修『図解雑学 源義経』(ナツメ社)を勧めます。

 Ⅴ講時の基礎教養科目「源平内乱の時代を京都で生きた人たち」は、『玉葉』の記事から「木曾義仲」を解明していきます。
 残念なことに、吉川弘文館の人物叢書、ミネルヴァの日本評伝選、いずれにも『木曾義仲』はありません。最新の研究成果に基づく伝記執筆に適任な若い研究者を私は知っているのですが・・・。
 とりあえずの参考文献は、鈴木彰ほか編『木曾義仲のすべて』(新人物往来社)・浅香年木『治承・寿永の内乱論序説』(法政大学出版局)と下出積与『木曾義仲』(人物往来社)、それに畠山次郎『木曽義仲』(銀河書房)。

 ゼミは >>No.6953を参照。

 10日(木)Ⅱ講時目の『吾妻鏡』は、養和元年(1181)年正月二十一日条からです。

 ※ 忘年会のシーズンですが、聳え立つ負債原稿の山を前に胃腸も萎縮して、とても楽しく「忘年」「宴会」というわけには行かないようです。

親王行啓に勇士は不要。

No.6956

 昨日の講義は、我ながら一方的に話しを進めた観がありました。
 授業なるものをするようになって、30年余(塾も含めれば40年近く)になりますが、なかなかうまく行かないものです。
 
 ゼミ『吾妻鏡』では、宗尊親王が鎌倉に入りました。親王に随行した女房や、北条時頼邸の寝殿に親王が入ると、その主であるはずの時頼が地下に祗候せざるを得なくなるところ等に関心が集まりました。
 そもそも、『吾妻鏡』第四十二の巻頭に天皇・摂関が掲げられているところに、幕府の自己認識が端的に表明されているのだと思います。
 建長四年四月十四日条の遠江二郎左衛門尉光盛と遠江守光盛は同一人物の重出なのでしょうか?

 いよいよ年の瀬。年賀状を書き始めた人もいるようです。

 >長村君 『研究紀要』の校正、よろしくお願い致します。
 
 ☆ 和歌山県の阪本敏行先生より、御高論「寿永二年・三年・元暦二年における熊野別当家関係者と周辺の人々-「僧綱補任」岩瀬文庫蔵本考察を一連の考察の終論として-」(『和歌山地方史研究』第57号)を御恵送頂きました。
 阪本先生にあつく御礼を申し上げます。

壊れかけのパソコン-次回の火曜日『吾妻鏡』-

岩田慎平
No.6959

 自宅ではノートパソコンを使用しているのですが、先週末から動作が不安定になり、今週半ばにはついにwindowsが起動しなくなってしまいました。本当の幸せ教えてよ…

 そういうわけで大学のパソコンからお知らせする次回の火曜日の『吾妻鏡』は以下の通りです。年内は次回が最終回となります。

 日時:2009年12月15日(火)14:00~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室

 範囲:建長四年(1252年)四月十四日の後半・十六日・十七日・二十日・二十一日・二十二日・二十四日・二十九日・三十日、五月五日・十七日・十九日・二十六日、六月二日・十日・十七日・二十五日、七月四日・八日・九日・十四日・二十日・二十一日、八月一日・二日・六日・二十一日・二十二日、九月一日・二日・七日・三十日、十月十四日・十六日、十一月三日・十一日・十二日・二十日、
    建長五年(1253年)正月二日・三日、二月三日・二十五日、四月二十日・二十六日、五月四日・十三日、六月三日、七月八日・九日、八月十五日・二十九日、九月十四日・十六日・二十六日、十月一日・十一日・十三日、十一月二十五日・二十九日、十二月八日・九日・二十一日・二十二日、
    建長六年(1254年)正月十日、二月十二日・二十日・二十四日、三月十二日・十六日・二十日、四月十八日・二十七日・二十九日、五月一日・五日、閏五月一日・五日・十一日、六月三日・十五日・二十五日、十月二日・六日・十日・十二日・十七日、十一月十六日・十七日・二十一日、十二月一日・十二日・十七日・十八日・二十日・二十三日・二十五日・二十六日の各条

 毎週火曜日の『吾妻鏡』講読会は、参加者のみなさんの自主的な積極性によって支えられています。冬季に何か始めてみようという方も、まずは見学からでもどうぞお気軽にご参加ください。

PCが絶えてこの世になかりせば・・・。

No.6960

 ほんとうにPCが故障すると大変なことになりますね。何がどうなっているのかサッパリ分からない機械というのは困ったものであります。昔は画面が映らなくなると、ひっぱたくと直るテレビなどと言うものがございましたが。
 元木先生の仰るように、「PCとは奇怪なる機械」にほかなりません。
 卒論執筆中の4回生の皆さんは、くれぐれもバックアップをこまめに取るようにして下さい。PC博士の鈴木君でさえ、「紙媒体が一番確実」と仰っています。

 昨日の『吾妻鏡』講読会。「大路首渡し」の話から始まって「獄門」、「さらし首」、「切腹」と話がエスカレートしました。関連して千葉徳爾氏の著書を紹介しましたが、『負けいくさの構造』(平凡社選書)も合わせて読んでみて下さい。面白いと思います。

 22日(火)ですが、いろいろ前後に重要な所用が重なり、私自身の体力の現状を踏まえて、ゼミはお休みと言うことにさせて頂きました。悪しからず御了承下さい。