土曜日(29日)の醍醐史跡散歩について

No.8921

 11月12日の伏見区主催の歴史散歩の下見を兼ねた史跡見学会ですが、すでに御案内の通り、今週末の土曜日(29日)の午後に実施したいと思います。

 集合場所・集合時間については、いまのところ地下鉄石田駅・13:00を想定していますが、今週、私が個人的に下見の下見を行った上で、また告知させて頂きたいと思います。一応、予定に入れておいて下さい。
 
 11月12日に参加できない方も、時間があったらぜひ参加して下さい。
 資料としては既に配付した伏見区作成の冊子があると思いますが、それ以外に資料を用意して頂ける方は、木曜日のセミの時間にコピーをして下さい。

壁に耳あり…-次回の『吾妻鏡』-

No.8922

 暑くなったり寒くなったりで体調を崩される方も多いようです。皆さまどうかご自愛下さい。

 日時:2011年10月27日(木)午後3時~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:建久十年(正治元年、1199年)十月七日・二十四日・二十五日・二十七日・二十八日、十一月七日・八日・十日・十二日・十三日・十八日、十二月九日・十八日・二十九日の各条
    正治二年(1200)正月八日・十五日・十八日・二十日・二十一日・二十三日・二十四日・二十五日・二十六日・二十八日、二月二日・五日・六日・二十日・二十二日・二十六日、閏二月二日・八日・十二日・十三日、三月十四日、四月八日・九日・十日・十一日・十二日・二十五日、五月二十八日、六月十六日・二十一日・二十九日、七月六日・八日・十五日・二十七日、八月二日・十日・二十一日、九月二日・二十五日、十月十三日・二十一日、十一月一日・四日・七日、十二月三日・二十七日・二十八日の各条

 10月は27日と11月は10日、17日、24日に開催予定です。

 木曜日の『吾妻鏡』講読会は、参加者のみなさんの自主的な積極性によって支えられております。
 基礎的な史料読解のニーズにも対応しておりますので、秋から何か新しいことを始めてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。

本が出版されたのに本屋が見つからない

No.8668

 岩田君の御著書は、既に刊行になったようですね。

 今日(22日)は國學院大學で開催された国文学研究の科研による公開講演会に出掛けてきました。
 講演の講師とテーマは以下のとおり。

  ・樋口州男(拓殖大学講師)「『源平盛衰記』の在地主義―歴史資料としての可能性」
  ・高橋典幸(東京大学史料編纂所助教)「後白河院と平氏」
  ・坂井孝一(創価大学教授)「流人時代の源頼朝再考」

 大変勉強になりましたし、面白くてたまりませんでした。
 これから書かなければならない著書・論文に取り組む意欲が湧いてきました。ありがたいことです。
 しかし、歴史学の学会ではどうしてこういうテーマの講演や研究報告が極めて少ないのでしょうか?

 帰りに渋谷駅行きのバスで偶然御一緒させて頂いた、お二人の若い研究者と親しくお話しをする機会を得られたのも収穫でした。

 しかし、学生時代に出入りしていた渋谷駅近くの大きな書店が全滅していたのには驚きました。雨の中、傘をさし、大荷物をかついで歩き回ったので、とても参りました。

 それにしても、いま、青学の後輩たちは何処で本を買っているのでしょうかねぇ?

岩田慎平君の著書『平清盛』刊行間近

No.8589

 前に紹介した岩田慎平君(関西学院大学非常勤講師・京都女子大学宗教・文化研究所共同研究員)のはじめての著書『乱世に挑戦した男 平清盛』(新人物往来社)の見本が届けられたとのことです。
 おそらく、この1~2週間の間には。各地の書店の書棚に配架されることになると思います。
  http://www.amazon.co.jp/%E5%B9%B3%E6%B8%85%E7%9B%9B-%E5%B2%A9%E7%94%B0-%E6%85%8E%E5%B9%B3/dp/4404040873

 岩田君は中世前期の武士論を研究課題の一つにされており、すでに多くの論文を発表し、研究報告も重ねられています。
 ちなみに、11月からはカルチャー・センターで平清盛をテーマにした講座も担当されます。
 http://www.oybc.co.jp/pagi/iroiro.html#kiyo

 あまり学問的成果を踏まえているとは言えないような、いわゆる「大河ドラマ便乗本」が世に溢れ出ようとしているときに、つねに歴史好きの若い学生たちと親しく接している岩田君が、最新の研究をふまえながらも、分かりやすい内容の本を出されたことは、斯界にとっての朗報であり、研究の社会還元ないしは歴史教育という面からも、高く評価されることになると思います。
 
 なかなか装丁も凝っているようで、実物を拝見するのが楽しみです。

 それから、著者近影は載っているのかどうか?(これを楽しみにされている方も多いようです)

【訂正】出ます、もうすぐ

No.8590

>野口先生
 拙著を早々に宣伝していただきまして、誠にありがとうございます。過分のお言葉を賜り、どの媒体で取り上げていただくよりも効果的な宣伝をしていただいたと思います。一人でも多くの方にお手に取っていただければ幸いです。
 明日の『吾妻鏡』の時間にでも発表会見(笑)をさせていただきます。

 私のような者が、曲がりなりにも一冊の本をまとめることができましたのは、毎週のゼミで野口先生をはじめ、多くのみなさんといろいろ自由に意見交換させていただくことができているからです。
 この場を借りて、ゼミ関係者のみなさんに御礼申し上げます。

 なお、「著者近影」は残念ながら(幸いにして)掲載されておりません。

二本立ての『吾妻鏡』

No.8586

 ちょうど秋口という季節なのでしょうか、体調管理が難しいところですね。みなさまどうかくれぐれもご自愛下さい。
 次回の木曜日、15:00~の『吾妻鏡』のご案内です。

 日時:2011年10月20日(木)午後3時~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:建久十年(正治元年、1199年)七月十日・十六日・二十日・二十五日・二十六日、八月十八日・十九日・二十日、九月二十六日、十月七日・二十四日・二十五日・二十七日・二十八日、十一月七日・八日・十日・十二日・十三日・十八日、十二月九日・十八日・二十九日の各条
    正治二年(1200)正月八日・十五日・十八日・二十日・二十一日・二十三日・二十四日・二十五日・二十六日・二十八日、二月二日・五日・六日・二十日・二十二日・二十六日、閏二月二日・八日・十二日・十三日、三月十四日、四月八日・九日・十日・十一日・十二日・二十五日、五月二十八日、六月十六日・二十一日・二十九日、七月六日・八日・十五日・二十七日、八月二日・十日・二十一日、九月二日・二十五日、十月十三日・二十一日、十一月一日・四日・七日、十二月三日・二十七日・二十八日の各条

 10月は20日、27日と11月は10日、17日、24日に開催予定です。

 木曜日の『吾妻鏡』講読会は、参加者のみなさんの自主的な積極性によって支えられております。
 基礎的な史料読解のニーズにも対応しておりますので、新学期から何か新しいことを始めてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。

もう一つの『吾妻鏡』

No.8587

 13時からの『吾妻鏡』講読会は、元暦元年六月二十七日条から。

 志水義高殺害後の大姫、高野山領荘園に対する狼藉停止、伊賀平氏の蜂起、信濃源氏井上光盛の誅殺等々、このあたりには興味深い記事が続々です。

 なお、私は14時半から取材の応対に当たりますので、正治元年の講読会にはおそらく遅参することになると思います。

 取材といえば、昨日、もう一件、依頼を頂きました。これは、まだ日程未定です。
 依頼に見えたお客様にコーヒーをいれてくれたのは、吉田山の麓からお出で下さった助っ人。この方の活躍のおかげで、自分でやったらいつ終わるか分からない書類の作成を済ませることが出来ました。

シンポジウムのご案内

佐伯真一
No.8584

ご無沙汰しております。この場をお借りして、シンポジウムのご案内をさせてください。

青山学院大学日本文学科主催・国際シンポジウム(2011年度)
日本と〈異国〉の合戦と文学
開催日:2011年12月3日(土)
時間:13時00分~17時30分 (受付開始 12時30分)
会場:青山学院大学青山キャンパス11号館7階、1173教室

趣旨:日本の軍記物語は、国内の戦争のみを描いているといわれてきました。それは、異民族との戦いを多く経験してきた諸外国と異なる、日本文化の特徴であるとも考えられています。その認識には、確かに正当な面があります。しかしながら、日本人が古来、戦いというものを「国内」のみにおいて考えてきたわけではありません。前近代において、日本列島がすべて「日本国内」だったわけではなく、古代・中世には列島内の〈異国〉に対するさまざまな認識がありました。そして、近世には琉球や朝鮮半島との戦いに関する多様な文学が生まれました。近世の作品が「軍記物語」との関連で語られることは、従来ほとんどありませんでしたが、時代別の文学研究の枠組みを超えて、中世の軍記物語との区別と連関を議論すべき時が来ているようです。
 日本人にとって〈異国〉とは、そして合戦とはどのようなものか。新進気鋭の研究者を集めて、新たな研究の方向を切り開いてみたいと思います。
(報告および討論は日本語で行われます)

司会・コーディネーター:佐伯真一(青山学院大学教授)
パネリスト:目黒将史(立教大学兼任講師)
       「琉球侵略の歴史叙述―日本の対外意識と〈薩琉軍記〉―」
      徳竹由明(中京大学准教授)
       「敗将の異域渡航伝承を巡って―朝夷名義秀・源義経のことなど―」
      松本真輔(韓国・慶熙大学校助教授)
       「古代・中世における仮想敵国としての新羅」
      金 時徳(韓国・高麗大学日本研究センターHK研究教授)
       「朝鮮軍記物の近代―活字化、再興記、太閤記―」
コメンテーター:牧野淳司(明治大学准教授)
        大屋多詠子(青山学院大学准教授)
参加無料・事前申込不要 (当日直接お越しください)

ご案内のみにて、失礼しました。

文学研究から学ぶべきことは多い。

No.8588

 佐伯先生、御案内ありがとうございます。

 東アジアの視点からの軍記研究と言いますと、以前、軍記・語り物研究会の例会で樋口大祐先生の源為朝に関する御報告をうかがって、おおいに啓発させられたことが思い出されます。

 このところ、中世文学の研究者からの歴史学へのアプローチは積極的で、22日の土曜日には、国文学の研究会なのに、講師がすべて歴史学者という講演会が國學院大學で開かれますが、こういう交流は極めて意義深いことと思います。
 すでに、歴史学で担うべきと思われるジャンルが、文学研究者によって開拓されている例がいくつもあります。
 一方通行ではまずい。歴史学の方からのアプローチも、もっと試みられるべきでしょう。
 
 文献史学のみならず、考古学や建築史学においても文学研究の成果から学び取るべきものは多大なように思えます。

 ところで、15日に本学で開催された川本先生が主催された建築史のシンポジウムですが、ここでは寝殿造建築の多様な有り様や、平泉などにおける最新の考古学的成果を学び、また、建築史・考古学・文献史学の第一線で活躍されている先生方と交流を深めることが出来、たいへん有益な時間を過ごさせて頂きました。
 
 私としては、総柱大型建物が決して地方的な所産ではなく、寝殿造りも基本的には総柱建築であることや、これまでの建築史研究において鎌倉期武家住宅の特徴として指摘されていることの多くが、領主制論(ないしは東国国家論)的な武士認識に基づくものであることを確認することが出来たのが大きな収穫でした。

共同研究室は満員御礼!

No.8583

 常日頃考えているのだが論理的に説明するほど頭の整理が出来ていないことがしっかりと系統立てて語られていたり、言われてみると全く同感、という記事が新聞や研究者のブログなどで見つかることがあります。これはとても嬉しい。
 最近で言えば、前者は内田樹氏の教育論やネット発言に対する意見。また、後者の例としては、一昨日の京都新聞夕刊に掲載された山下範久氏の「貸出票追想」がそれです。

 さて、ゼミの話ですが、後期になって講読会には沢山の学生さんが参加して、いつも一人で三席を占有している私は居場所を失いつつあります。
 一回生から『吾妻鏡』に取り組んでいる人たちには、まだ新入生のイメージが拭えないでいたのですが、ここに来てようやく貫禄を感じるようになりました。やはり、積み重ねの力は大きいと思います。

 いずれ、編集長からお達し(連絡)があると思いますが、『紫苑』第10号の原稿締切は12月22日(木)のゼミの時間ということになりましたので、宜しくお願い致します(ただし、卒論をベースにされる方は応談)。

 ところで、来週ですが、14時半に新聞社の方が研究室にお見えになります。「武士の成立」についての取材のようです。どうも、『台記』研究会の時間、元木先生に電話をしてこられた記者さんらしいのですが、そんなわけで、15時からの講読会に私は少しばかり遅刻するかも知れませんので、いつものように岩田君の御指導の下で進めておいて頂ければと思います。
 
 しかし、この秋から来年にかけては各方面で中世成立期の武士の話題がとりあげられるようです。そういえば、今月中に刊行予定の『別冊太陽』も平清盛の特集号。編者は髙橋昌明先生です。私も短文を書かせて頂きました。

 それにしても、待ち遠しいのは岩田慎平著『乱世に挑戦した男 平清盛』(新人物往来社)の刊行であります。
 
 ちなみに、来年6月の当研究所公開講座も清盛関連ということに決めました。なにしろ、大学から六波羅や法住寺殿(後白河院の御所)跡が望めるのですから。
 講師も皆さんよく御存知の研究者お二人にお願いする事にし、すでに内諾も頂いております。
 というわけで、6月23日(土)は今から空けておいて下さい。

 ☆ 東北芸術工科大学の入間田宣夫先生より、先生の御高論「尊氏を支えた人びと」の収録された峰岸純夫・江田郁夫編『足利尊氏再発見 一族をめぐる肖像・仏像・古文書』(吉川弘文館)を御恵送頂きました。
 入間田先生に、あつく御礼を申し上げます。 

お寝坊 for beautiful human life

No.8582

 小原庄助さんみたいな大物が、最近はめっきり少なくなってしまったように思います。

 この時期は本当に学問にも行楽にも相応しい季節なのですが、だからこそなのでしょう、用務が二重三重に重なります。
 諸賢にはいろいろ御協力を御願いしておりますが、何卒宜しくお願い申し上げます。

 明日、13時からの『吾妻鏡』は、一条忠頼が誅殺される記事のあたりを読みます。この機会に「甲斐源氏」について、少し解説させて頂くつもりです。それから、同志社女子大学の国文の方が新しく参加されます。目下、『平家物語』を素材に卒論を執筆中とのこと。『平家物語』専攻の人が増えるのはうれしい限りです。

 15時からの『吾妻鏡』は、建久十年四月十二日条から。岩田君の御案内にあるとおりです。
 岩田君の御著書の出版はもう間もなくだと思いますが、元木先生の『河内源氏』(中公新書)も重版の由。
 私も頑張らなければならないと思います。

 しかし、余裕がありません。なかなか for beautiful human life と言うわけにはいかないようです。

 15日のシンポジウム。楽しみです。
 昨夜、川本先生からお電話を頂き、お元気な声を聴くことが出来ました。 

荒らし対策

No.8579

掲示板をごらんのみなさまへ

対応が遅くなり、20件ほどの見苦しい投稿がありましたが、ただいま対策を終えました。
また、おかしい投稿などがありあしたら、上記メールアドレスからお知らせいただければ、大変助かります。

とりあえず、報告です。

シンポジウム「寝殿造と書院造の間」  

No.8451

 来年6月23日(土)開催予定の研究所公開講座は、平家ないしは平清盛に関するテーマを取り上げたいと考えています。

 ちなみに、木曜日のゼミの際にお諮りした、来年の公開講座に御出講をお願いしようと考えているお二人の先生ですが、お一人はまだ間接的な御返事しか頂いておりませんが、ともに御内諾を得ることが出来ましたので、この案で進めて参りたいと思います。

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 川本重雄先生主催のシンポジウムが10月15日に開催されます。
 伊勢平氏の本拠地、そして平泉・鎌倉・北陸などで発掘調査に関わっておられる第一線の研究者の方々のお話が聴けそうで、たいへん楽しみです。
 中世前期の武士の存在形態を考える上でも、おおいに得るところのあるシンポジウムになりそうです。ゼミ関係者はぜひとも御出席下さい。

        ◇ シンポジウム「寝殿造と書院造の間」 ◇
 
                 記

 日時:2011年10月15日(土)午後1時30分~午後5時00分

 場所:京都女子大学 B420教室

 発表者・発表題目
  川本 重雄 (京都女子大学):寝殿造と総柱建物
  伊藤 裕偉 (三重県埋蔵文化財センター):伊勢・伊賀における古代中世移行期の建物遺構
  水澤 幸一(胎内市教育委員会):北陸の総柱建物~越後国を中心に~
  岡 陽一郎(兵庫大学兼任講師):東国の大型建物をめぐる武士の心性-古代末から中世を例に-
  羽柴 直人(岩手県文化振興事業団):奥州藤原氏の権力中枢の建物

  司会・コメンテーター 藤田盟児(広島国際大学)

 交通・アクセス:京都女子大学ホームページ
     http://www.kyoto-wu.ac.jpを御覧ください
 参加申し込み不要、参加費無料、

 連絡先: 〒605-8501京都市東山区今熊野北日吉町35 
         京都女子大学 川本重雄
    ※ 当日資料配布希望の方は印刷部数確認のため、kawamoto@kyoto-wu.ac.jpまたは075-531-7077(FAX)宛て参加を申し込んでください。
   ***********************     

 ○ ゼミ旅行ではじめて鎌倉を見学した際にお世話になった岡先生がお出でになります。
  あの旅行に参加された諸姉兄はふるって御出席を!

兵藤裕己『平家物語の読み方』刊行

No.8401

 小中学生の時代を同じ校庭で過ごした、学習院大学の兵藤裕己先生より、新刊の御高著『平家物語の読み方』(ちくま学芸文庫)を御恵送頂きました。

 1998年にちくま新書の一冊として刊行された『平家物語-〈語り〉のテクスト』を改題し、大幅に加筆訂正したもの。付論として「琵琶法師の位置」が加えられ、木村朗子氏の解説が付されています。
 
 以前から私はちくま新書の『平家物語-〈語り〉のテクスト』が、『平家物語』の入門書として最もすぐれた本だと考えており、入手不可能になっていたのをとても残念に思っておりましたので、本書の刊行は嬉しい限り。
 これで、学生諸姉に躊躇なく勧めることが出来るというものです。

 国文専攻の方のみならず、日本中世史で史料として軍記を活用している人にとっても必読の書。

 そういえば、昔、当ゼミのメンバーだった同志社大学の学生さんが、この本を読んで感動し、大学院で学習院の兵藤先生のゼミに入ることを希望して、それを実現させたということがありましたね。

 それにしても、最近は書籍が週刊誌のように量産される反面。良い本が重版されることなく消え去っていくことが多すぎるように思います。それこそ、モッタイナイ!

 御恵送下さった兵藤先生に、あつく御礼を申し上げます。

 余談ながら、ちくま新書版の著者の写真と、今回の文庫版のそれとでは、随分雰囲気が異なると思うのですが、如何?