昨年の先生は今年の落第生

No.7306

 昨日は研究室で溜まりに溜まった事務仕事を少しばかり片付けた後、仏教史学会の入門講座に出掛けて、上横手先生の御講演を拝聴しました。

 御講演の中で、拙論を取り上げて下さったのですが、ここで先生からまさに一刀両断の御指摘を頂きました。
 著名な研究者の見解を疑わずに受け容れていたこと(①)と、その思い込みを前提にしたお粗末な史料解釈(②)にたいする御批判で、②の方は、もともと自らの解釈に不安がありましたので、一部の方には抜刷を送る際、添状に御検討をお願いする一文を付したところでした。
 言われてみれば、まったく、なんでこんなおかしな解釈をしてしまったのだろうという有様で、一次史料も読み手の立場で曲解されることがあるという、先日の國學院大學のシンポにおける高橋典幸先生の御講演の内容を想起させられた次第です。
 汗顔の極みでした。
  ただ、①の方は、日頃、岩田君などにお話ししているとおりで、さらに検討の余地があると考えています。この点で、質疑応答の際に米澤君の発せられた御質問は、重要な事実の指摘を含むものでした。
 あえて、上記の「著名な研究者」による指摘が正しいものであることの論証に取り組んでみるのも面白いと考えております。

 会場でも御挨拶申し上げましたが、拙論を取り上げて厳しい御批判を下さった上横手先生にあらためて感謝の意を表させて頂きたいと存じます。

 それにしても、昨年の同じ頃、日本史研究会の歴史学入門講座で講師をつとめさせていただいたのに、今年は「反面教師」の役割を演じてしまったのには、内心忸怩たるものがございます。自分がもう一度「入門」し直さなければならないことを悟った次第です。

 このところ、ここ数年で積み重ねてきたことが各所で崩壊の危機に瀕しているように思われます。

 ☆ 金沢文庫の永井晋先生より、新刊の御高著『鎌倉源氏三代記 一門・重臣と源家将軍』(吉川弘文館歴史文化ライブラリー)を御恵送頂きました。
 永井先生のこの時代に関する御理解が直截に表出されている御著書だと思います。
 永井先生にあつく御礼を申し上げます。

シンポ報告の要旨公開と『古代文化』の英断

No.7301

 ◇ 6月6日に國學院大學渋谷キャンパスで開催されたシンポジウム「平家物語研究の視点―歴史学の視点・文学の視点、その相互理解をめざして―」の講演(野口実「東国武士研究と軍記物語」・佐伯真一「歴史学の視点と文学研究の視点―作品の認識をめぐって―」・高橋典幸「「史料」と軍記物語-軍事史の観点から-」)の要旨が、松尾葦江先生の研究室のHP「中世文学逍遥」で公開されました。
   http://www2.kokugakuin.ac.jp/komedlit/O_20100606_rekisi.html

◇ 『古代文化』が学生・院生の会費割引制度を開始しました。
   http://www.kodaibunka.com/topics/campaign.html
 最近は学問に生涯をかけようという人も減ってきたようですが、師の期待に応え、経済的困難に立ち向かいながら真摯に頑張っている方たちには朗報だと思います。

古文書学会見学会情報

元木泰雄
No.7300

 今夏、古文書学会見学会が二件予定されております。ふるってご参加ください。

1 7月17日土曜日13時半より16時半まで。
 場所 立命館大学アートリサーチセンター
 同上、玄関集合。13:15受付開始(アクセスはHPで確認して下さい)。
 見学内容 友禅下絵・裏打ち文書、「拠点」研究紹介、藤井永観文庫
 参加費 200円(予定)
 館内は土足禁止なので、できればスリッパを御持参くださいとのこと。
 
 古文書見学のみならず、アートリサーチセンターの最新の学際研究を学ぶ、いい機会と思います。

2.8月17日火曜日13時から16時
 場所 京都府立総合資料館
 同上玄関集合 地下鉄北山下車すぐ。参加費200円(予定)
 上島有先生の御解説を承りながら、当時百合文書を見学します。
 昨夏の見学会の第Ⅲ類(檀紙)に続き、中世最高の料紙である第Ⅰ類を中心に見学します。事前に先生より資料が配布されます。

 先生のお話を承りながら、国宝の文書を間近では拝見できる得難い機会です。
 
 ともに、申込先は京大人環元木研究室の予定です。
 締め切り等、詳細が決まりましたら、改めてご案内致します。
 ぜひとも万障お繰り合わせのうえ、ご参加ください。   

『新修神戸市史 歴史編Ⅱ 古代・中世』

No.7298

 『史学雑誌」の「回顧と展望」が届きました。もう、そんな季節かと思って温度計を見たら33度を超えていました。
 『紫苑』第7号からは、江波さんの「かどで考」が紹介されていました。まさしく、ハイレベルな卒論でした。しかも、彼女は国文専攻です。
 それにしても、私は2009年中に、一本も論文らしい論文を発表していなかったものか?情けなし。

 ☆ 京都大学の元木泰雄先生、神戸大学の市澤哲先生の御連名で、新刊の『新修神戸市史 歴史編Ⅱ 古代・中世』を御恵送頂きました。故・戸田芳実先生の執筆部分もある大冊。監修者のお一人である元木先生が、この本に精魂を傾けておられたことは記憶に新しいところです。
 元木先生・市澤先生に、あつく御礼を申し上げます。

 ☆ 日本放送出版協会の石浜哲士さんから、新刊のNHKブックス、福澤一吉『議論のルール』と本多久夫『形の生物学』の2冊を御恵送頂きました。
 前者の帯には「国会議員も大学教授も、必読!」とあり、読まねばなりますまい。
 石浜さんに、あつく御礼を申し上げます。

 最近、大学グッズとして「瓦せんべい」が人気のようで、先日の『吾妻鏡』講読会に、松井君が立命館大学のものをお土産に持参して下さいました。大学によって味に落差があるようですが、これは、とても美味しかった。
 今さらながら、松井君に御礼を申し上げます。

 【追記】 明日(18日)は、『古代文化』の編集委員会がありますので、『吾妻鏡』の講読会は休会です。 

Re: 『新修神戸市史 歴史編Ⅱ 古代・中世』

元木泰雄
No.7299

野口先生、『神戸市史』に対し、過分の御褒詞を賜り、まことに恐縮に存じます。
 当方は、発足当初の委員であった戸田芳実先生のご逝去により、1992年から委員に加わりました。戸田先生はご逝去の直前に、高倉院厳島御幸に関する原稿を作成されました。示唆に富んだリズミカルな文章で、鈍重な当方の文章とは大違い。すぐにお分かりになると思います。
 ともかく、ようやく先生の遺稿が陽の目を見たことで、長らくお預かりした当方も責任を果たした思いです。何せ、熱田公先生から委員に加えていただいた時の御誘いの言葉が「君、戸田さんの供養をしたくないかね?」というものでしたから(笑)。
 その時の熱田先生との約束では、執筆範囲は源平合戦のあたりということだったのですが、ふたを開けてみれば「私が言う源平合戦とは、純友の乱から承久の乱までのことだ」との信じがたいお言葉。それでも力を振り絞って、一年後の執筆期限を守って260枚を書きあげ耳をそろえて提出し、「お前みたいな非常識な人間はいない」と熱田先生を怒らせたことでした。
 その二年後、あの大震災で市史はストップ、原稿はたなざらしになってしまいました。
もう市史もおしまいと思った2005年、亡霊のようによみがえり、とんでもないことになったのでした。

 もう熱田先生はご逝去、かくて当方が専門委員。震災前からの委員の方はモチベーションが上がらず、古い原稿を放置する人、投げ出す人、書いたけれど何が書いてあるのやらわからない人などが続出、その後始末に振り回されました。おまけに当初の事務局は本の作り方など知らず、作る気もなく、大混乱となりました。この間、肺炎二回、体重は激増、市史の帰りにやけ酒を飲んで新幹線に乗り、名古屋に泊まるはめになったこともありました(泣)。
 これを乗り切れたのは、市澤先生以下の神戸大の方々の活躍、迅速に原稿を作成された若い方々の御尽力、そして兵庫県域の中世史に造詣の深い小林基伸、原田正俊、野田泰三の諸先生が素晴らしい原稿作成されたおかげでした。
 もっとも、気がついてみれば、自分の原稿の修正も不十分で、まことにお恥ずかしいものになっております。17年も前にかきあげた原稿を、今の水準に合わせて修正するのは実に難しいことと思い知りました。
 神戸市史をひもとく方は、何卒当方の原稿以外のところをお読みください・・・
 編纂過程でお世話になった方々に、心よりお礼を申し上げます。

公開講座の講師の先生方からのメッセージ

No.7290

◇ 京都女子大学 宗教・文化研究所市民公開講座 ◇

  「シリーズ 東山から発信する京都の歴史と文化 12」
  テーマ『京・六波羅と鎌倉』
 講題 「考古学からみた鎌倉北条氏―伊豆から鎌倉への足跡―」
 講師  伊豆の国市教育委員会 池谷 初恵氏
 講題 「北条氏一族女性の在京生活―六波羅探題金沢貞顕の周辺― 」
 講師  愛知学院大学文学部教授 福島 金治氏
 日時  6月26日(土)13:00~14:30・15:00~16:30
 場所  本学J420教室
 お問い合わせは e-mail: gakuji@kyoto-wu.ac.jp までお願いします。
  ◎ 事前申し込み不要は不要ですが、座席とレジュメには限りがあります。
  なお、講座終了後、例年通り共同研究室で講師の先生を囲んで30分ほどの懇談会を開きます。他大学を含め、学生・院生の方はご遠慮なくご参加下さい。
  懇親会はその後、女坂の「里」で開催です(18:00~20:00頃)。これは、要申し込み⇒>>No.7273
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 御講演の内容についてですが、池谷先生からは、>>No.7274に加えて、
 「現在わかっている伊豆の北条氏について、盛りだくさんでお話ししたいと思います。」
 一方、福島先生からは、
 「テーマ設定の背景は、『十六夜日記』『とはずがたり』があるのに、鎌倉女性の日記がないことで、『金沢文庫古文書』の女性書状はこれを補完できるものと文庫時代に考えたことがあります。」(「文庫」とは神奈川県立金沢文庫のこと-野口注)
 というメッセージを頂いております。
 文献による日本中世史のみならず、中世考古学・中世文学に関心をお持ちのみなさんには、なかなか関西では聴くことの出来ないお話が用意されていることと思います。
 多くの皆様方の御参会を期待しております。
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 さて、昨日の「基礎演習Ⅰ」は子どもに対する虐待を中心にした報告でしたが、出席者から実際に見知したいろいろな実例の紹介があり、現代社会がかなり深刻な状況にあることを実感させられました。しかし、いつも思うのは、この演習に参加しているような若い人たちがいれば、なんとかなるだろうということです。

 Ⅴ講時の「基礎・教養科目」は、頑張って作ったレジュメに誤植などが目立ち、我ながら困ったものだと思っております。6月6日の國學院大學でのシンポのレジュメも間違いだらけで御迷惑をおかけしました。

 ゼミの方、今年度は史料講読会が週に3回も行われているのですが、参加者が一堂に会する機会が無く、そのために公開講座の事前勉強会もセットしづらいようで残念です。

 公開講座の懇親会には,東京の院生の方などからも参加の申し込みがあった由。大歓迎です。
 なお、身内の方々も幹事さんの御苦労を察して、早々にお申し込みをお願いします!!。

六月も後半です-次回の『吾妻鏡』-

No.7294

 宗教・文化研究所市民公開講座も近付いてきましたね。講座終了後の共同研究室で講師の先生を囲んで30分ほどの懇談会、どうぞお気軽にお立ち寄りください。
 また、「里」で開催の懇親会(18:00~20:00頃)は事前に申し込んでいただく必要がありますが、こちらのほうもお気軽にご参加ください。

 次回の火曜日の『吾妻鏡』のご案内です。

 日時:2010年6月22日(火)午後3時~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:正嘉二年(1258年)八月十六日・十七日・十八日・十九日・二十日・二十八日、九月二日・二十一日・二十九日、十月十二日、十二月十日・十九日
    正元二年(文応元年、1260年)正月一日・十日・二十日・二十三日・二十六日・二十九日、二月二日・三日・四日・五日・十日・十四日・十八日、三月一日・二十一日・二十二日・二十七日・二十八日、四月一日・二日・三日・十七日・十八日・二十六日・二十九日・三十日、五月四日・十日、六月四日・十二日・十六日・十八日・二十二日・二十六日・三十日、七月四日・六日・七日・八日・十日・二十五日・二十六日・二十九日、八月六日・七日・十二日・十五日・十六日・十七日、九月五日、十月十五日、十一月十一日・十八日・二十一日・二十二日・二十六日・二十七日・二十八日、十二月一日・二日・十六日・二十日・二十一日・二十三日・二十五日・二十六日・二十九日
の各条

 『吾妻鏡』講読会は、参加者のみなさんの自主的な積極性によって支えられております。どなたさまでも、まずは見学からでもどうぞお気軽にご参加下さい。

公開講座御案内&明日の授業のことなど。

No.7282

◇ 京都女子大学 宗教・文化研究所市民公開講座 ◇

  「シリーズ 東山から発信する京都の歴史と文化 12」
  テーマ『京・六波羅と鎌倉』
 講題 「考古学からみた鎌倉北条氏―伊豆から鎌倉への足跡―」
 講師  伊豆の国市教育委員会 池谷 初恵氏
 講題 「北条氏一族女性の在京生活―六波羅探題金沢貞顕の周辺― 」
 講師  愛知学院大学文学部教授 福島 金治氏
 日時  6月26日(土)13:00~14:30・15:00~16:30
 場所  本学J420教室
お問い合わせは e-mail: gakuji@kyoto-wu.ac.jp までお願いします。
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 さて、明日15日の授業案内です。

 Ⅲ講時の「基礎演習Ⅰ」は、髙橋さんの担当で、報告のテーマは「虐待」。

 Ⅴ講時の「基礎・教養科目」は「「武士」とはどんな存在だったのか-男らしさ・暴力の肯定・戦争・男尊女卑の日本的背景を考える-」というテーマでお話し致します。

 >卒論の履修者諸姉  先行研究の整理をしっかりして、注を明確につけるようにして下さい。今まで拝見したものは、まだレポートの水準です。

 >ゼミ関係の諸姉兄  >>No.7273および >>No.7270でお願いした件につき、早々の御連絡をお願い致します。

中世都市研究会平泉大会のおしらせ

美川圭
No.7280

以下のおしらせです。

 私も10年来の変わりばえのしない報告をいたします。各地域の中世都市についての考え方のちがいがどうなのかを知るにはよい機会と思います。私は、報告の翌日まで滞在し、平泉の史跡などをしっかり見てくる機会にしたいとも考えています。

2010年度中世都市研究会「都市のかたち―権力と領域―」
のご案内
期  日:2010年9月4日(土)・5日(日)
会  場:平泉温泉元湯ホテル武蔵坊(岩手県西磐井郡平泉町平泉字大沢)
     JR平泉駅より徒歩10分
主  催:中世都市研究会(代表:五味文彦・小野正敏・玉井哲雄)
後  援:岩手県教育委員会、奥州市教育委員会、奥州市、一関市教育委員会、平泉町教育委員会、NHK盛岡放送局、IBC岩手放送、テレビ岩手、めんこいテレビ、奥州エフエム放送、ICN一関ケーブルネットワーク、岩手日報社、岩手日日新聞社、胆江日日新聞社、河北新報社盛岡総局、読売新聞盛岡支局
参 加 費:5,000円(『中世都市研究最新号―都市を区切る―』と資料代を含む)
     当日、受付にてお支払いください。
懇 親 会:平泉元湯ホテル武蔵坊 会 費5,000円
宿  泊:平泉元湯ホテル武蔵坊 宿泊費6,000円(相部屋:朝食付き)
     以外の宿泊場所をご希望の方は、各自でご用意ください。
昼  食:平泉元湯ホテル武蔵坊 昼食費1,000円
申し込み方法:電子メールまたはファックス、郵送にて、下記の事項を記入の上、8月10日までにお申し込みください。書籍販売を行う方も同様に願います。
(1) 氏名 (2)住所 (3)メールアドレス (4)所属
(5)懇親会の出欠 (6)宿泊の有無 (7)昼食の有無
(8)前泊・後泊の有無 (9)前後見学会参加の有無
【電子メールの宛先】toshikenkyu@gmail.com(申込専用)
【ファックス番号】0191-46-2875(八重樫忠郎宅)
【郵便の宛先】029-4102岩手県西磐井郡平泉町平泉字志羅山1-1
                平泉大会事務局 八重樫忠郎
プログラム
9月4日(土)
 見学会(前期)
 10:00 平泉駅集合出発
 10:05 柳之御所遺跡の見学 案内:玉井哲雄(国立歴史民俗博物館)
 10:25 大師堂の12世紀の石仏と周辺の経塚見学
 10:50 白鳥舘遺跡見学
 11:40 衣川遺跡群見学
 12:10 昼食
 第1部 東北地方の都市のかたちと領域
 12:30      開場  司会進行:井上雅孝・鈴木弘太
 13:00~13:30 問題提起       小野正敏(人間文化研究機構)
 13:30~14:10 平泉という領域    八重樫忠郎(平泉町)
 14:10~14:50 平泉藤原氏・鎌倉幕府と奥羽領国-「都市」・「都市的な場」との関係をめぐって-七海雅人(東北学院大学)
 14:50~15:00 休憩
 15:00~15:20 コメント       大石直正(一関市博物館)
 15:20~16:00 11世紀の出羽     高橋学(秋田県教育委員会)
 16:00~16:40 11~12世紀の陸奥国府と府中
古川一明(多賀城跡研究所)
 16:40~17:00 コメント       入間田宣夫(東北芸術工科大学)
 18:00~     懇親会
9月5日(日)
第2部 列島の都市のかたちと領域
               司会進行:羽柴直人・岡陽一郎
9:00~ 9:40 都市領域と経塚     村木二郎(国立歴史民俗博物館)
  9:40~10:20 中世前期の京都     美川圭(摂南大学)
 10:20~10:30 休憩
 10:30~11:10 平安京の再開発と「新都市」白河・鳥羽殿の設定と展開
 百瀬正恒(京都光華女子大学)
 11:10~11:50 成立期鎌倉のかたちと領域  秋山哲雄(国士舘大学)
 11:50~12:30 博多の都市領域と境界   大庭康時(福岡市教育委員会)
 12:30~13:20 昼食
 第3部 討論
 13:20~15:00 討論   司会進行:飯村均:柳原敏昭
 15:00      まとめと閉会      五味文彦(放送大学)
*9月6日(月) 希望者には、平泉遺跡群や骨寺村荘園遺跡をご案内いたします(後期見学会)。

Re: 中世都市研究会平泉大会のおしらせ

No.7281

 今年の夏休みは秋田で軍記・語り物研究会の大会が開かれるようですし、東北が賑やかになりそうですね。

 しかし、最近の大学は何処も夏休みが短くなり、私など耄碌も重なっておりますので、たまりに溜まった義務仕事をこなすのが精一杯どころか、それも時間不足といったところです。

 美川先生には京都・畿内の文献史学研究者の代表として、おおいに議論を闘わせてきて頂きたいと存じます。

公開講座後の懇親会

No.7273

いよいよ公開講座が今月末となりました。
今年も公開講座終了後、講師の先生方を囲んだ懇親会(お食事会)を開催いたします。
皆様ぜひご参加下さい。

 日時:6月26日(土)18:30~(2時間程の予定)
 場所:「里」(女坂上ってすぐです)
 費用:2500円+α  ※飲み放題付きコース料理

お手数ですが、参加をご希望される方は22日(火)までに野口先生または山本(上記PCアドレスもしくは携帯)までご連絡下さい。
参加人数の正確な把握が必要ですので参加をお考えの方は、必ずご連絡を下さい。よろしくお願い申し上げます。

今年の共通テーマは『京・六波羅と鎌倉』

No.7270

◇ 京都女子大学 宗教・文化研究所市民公開講座 ◇
  「シリーズ 東山から発信する京都の歴史と文化 12」
  テーマ『京・六波羅と鎌倉』

 講題 「考古学からみた鎌倉北条氏―伊豆から鎌倉への足跡―」
 講師  伊豆の国市教育委員会 池谷 初恵氏

 講題 「北条氏一族女性の在京生活―六波羅探題金沢貞顕の周辺― 」
 講師  愛知学院大学文学部教授 福島 金治氏

 日時  6月26日(土)13:00~14:30・15:00~16:30
 場所  本学J420教室

お問い合わせは e-mail: gakuji@kyoto-wu.ac.jp までお願いします。

 ※ ポスター・チラシも出来上がりました。
   正門前には立て看板も。
   今年の会場は、いつもの建物ですが、4階になりますので、ご注意下さい。

 ◎ 本学在学生以外のゼミ関係者で、当日、受付・会場整理・器械管理などのお手伝いを頂ける方は、よろしく御連絡下さい。はじめてプロジェクターを使用します。
  また、懇親会参加希望もお知らせ下さい。

緊張してきました

池谷初恵
No.7274

野口先生、ゼミの皆さま、ご無沙汰しております。伊豆の池谷です。
公開講座について、たびたび広報していただき、恐縮しております。
また、プロジェクタの使用につきまして、わがままを申し上げ、申しわけありません。お手数をおかけいたします。
伊豆韮山に来られていない方にも、北条氏ルーツの地の具体的なイメージが描けるよう、写真や図面をたくさん使いながらお話したいと思います。どうぞお手柔らかにお願いいたします。

東京での歴史学入門講座のご案内

No.7265

はじめまして。日本近世史を専攻しております若尾と申します。専門は違うのですが、この掲示板には時々訪問させていただき、皆様の精力的なお仕事に元気をもらっております。
さて、この4月まで私が代表を務めておりました東京歴史科学研究会(東歴研)で、中世史の研究者による「歴史学入門講座」を企画しました。興味をお持ちの方がおられましたら、ご参加いただきたいと思います。講演後には、質疑応答。講座修了後には、高田馬場周辺で講師のお二人を囲んでの懇親会も予定しております。こちらにもお出でください。どうか宜しくお願い致します。
2010年7月 歴史学入門講座
【日時】2010年7月4日(日) 13:00~(開場12:30)
【会場】早稲田大学(早稲田キャンパス)11号館 502教室
中世史研究者の立ち位置(ポジション)―<東>と<西>、史料とフィールド―
【講演】
清水亮氏(日本中世史/埼玉大学)「関東の中世史を歩き、関東の中世史料を読むということ」
高橋修氏(日本中世史/茨城大学)「中世史を関西で学ぶ幸せ/関東で学ぶ楽しさ」
 
【講演概要】
中世史研究にとって、どこをフィールドとし、何を基本史料として活用するかは、とても重要な要素です。その選択の背景には、研究者の問題意識や、来歴が反映しているように思われます。今回は、東国武士団や鎌倉幕府御家人制など、現在の関東中世史研究を牽引し、また関東の大学で教鞭を取るお二人に、中世史研究者としての立ち位置(ポジション)を、それぞれの自分史と研究手法を踏まえて、お話しいただきます。ふるってご参加ください。
【参加費】600円

生活体験・環境に基づく歴史理解の相違

No.7266

 若尾先生、ありがとうございます。
 とても、興味深いテーマで、研究者の来歴による歴史理解の相違については、私自身の千葉→京都→鹿児島→千葉→京都の移住体験に照らしても、とても重要なところだと考えております。とくに中世前期の研究に於いては、「権門体制」の評価という点で、大きな理解の相違が生じるように思います。
 そうした状況を克服するには、研究者の相互交流をもっと進めるべきだと思うのですが、若手に於いてさえ未だにそれが少ないように感じています。

 今月26日に企画しております当方の公開講座no.7260は、中世前期における東西(公武)の政治・文化交流に触れる内容です。翌27日に関西大学で開催される大阪歴史学会においては、山田徹氏が、そうした側面からも裨益のある御報告をされるのではないかと思います。
 逆宣伝のようになって恐縮ですが、とくに関東の若い研究者・学生の皆様には、この両方の講座・大会を日程に組み入れられた、関西旅行をお勧め申し上げる次第です。

 ☆ お茶の水女子大学大学院の染井千佳さんより、御高論「相撲の部領使について」(お茶の水女子大学『人間文化創成科学論叢』12)および御共著「『朝野群載』巻二十二「国務条々」校訂文(案)と略註」(『白山史学』46)を御恵送頂きました。

 ☆ 群馬県立文書館の須藤聡先生より、御高論「鎌倉期里見一族の動向と平賀一族」(『群馬県歴史民俗』31)および、掲載誌一部を御恵送頂きました。

 染井さん・須藤先生に、あつく御礼を申し上げます。

京都で『吾妻鏡』を読みます-次回の『吾妻鏡』-

No.7269

 佛教史学会の入門講座(>>No.7209)、研究所公開講座(>>No.7260)、大阪歴史学会大会(http://wwwsoc.nii.ac.jp/historia/)と、東京歴史科学研究会「歴史学入門講座」。いろいろな講座が目白押しですが、『吾妻鏡』もどしどし読んでいきたいと思います。

 日時:2010年6月15日(火)午後3時~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:正嘉二年(1258年)六月四日・九日、七月十日・十五日・二十二日・二十三日・二十九日、八月五日・六日・八日・十六日・十七日・十八日・十九日・二十日・二十八日、九月二日・二十一日・二十九日、十月十二日、十二月十日・十九日
    正元二年(文応元年、1260年)正月一日・十日・二十日・二十三日・二十六日・二十九日、二月二日・三日・四日・五日・十日・十四日・十八日、三月一日・二十一日・二十二日・二十七日・二十八日、四月一日・二日・三日・十七日・十八日・二十六日・二十九日・三十日、五月四日・十日、六月四日・十二日・十六日・十八日・二十二日・二十六日・三十日、七月四日・六日・七日・八日・十日・二十五日・二十六日・二十九日、八月六日・七日・十二日・十五日・十六日・十七日、九月五日、十月十五日、十一月十一日・十八日・二十一日・二十二日・二十六日・二十七日・二十八日、十二月一日・二日・十六日・二十日・二十一日・二十三日・二十五日・二十六日・二十九日
の各条

 『吾妻鏡』講読会は、参加者のみなさんの自主的な積極性によって支えられております。どなたさまでも、まずは見学からでもどうぞお気軽にご参加下さい。