昨年の先生は今年の落第生
No.7306
昨日は研究室で溜まりに溜まった事務仕事を少しばかり片付けた後、仏教史学会の入門講座に出掛けて、上横手先生の御講演を拝聴しました。
御講演の中で、拙論を取り上げて下さったのですが、ここで先生からまさに一刀両断の御指摘を頂きました。
著名な研究者の見解を疑わずに受け容れていたこと(①)と、その思い込みを前提にしたお粗末な史料解釈(②)にたいする御批判で、②の方は、もともと自らの解釈に不安がありましたので、一部の方には抜刷を送る際、添状に御検討をお願いする一文を付したところでした。
言われてみれば、まったく、なんでこんなおかしな解釈をしてしまったのだろうという有様で、一次史料も読み手の立場で曲解されることがあるという、先日の國學院大學のシンポにおける高橋典幸先生の御講演の内容を想起させられた次第です。
汗顔の極みでした。
ただ、①の方は、日頃、岩田君などにお話ししているとおりで、さらに検討の余地があると考えています。この点で、質疑応答の際に米澤君の発せられた御質問は、重要な事実の指摘を含むものでした。
あえて、上記の「著名な研究者」による指摘が正しいものであることの論証に取り組んでみるのも面白いと考えております。
会場でも御挨拶申し上げましたが、拙論を取り上げて厳しい御批判を下さった上横手先生にあらためて感謝の意を表させて頂きたいと存じます。
それにしても、昨年の同じ頃、日本史研究会の歴史学入門講座で講師をつとめさせていただいたのに、今年は「反面教師」の役割を演じてしまったのには、内心忸怩たるものがございます。自分がもう一度「入門」し直さなければならないことを悟った次第です。
このところ、ここ数年で積み重ねてきたことが各所で崩壊の危機に瀕しているように思われます。
☆ 金沢文庫の永井晋先生より、新刊の御高著『鎌倉源氏三代記 一門・重臣と源家将軍』(吉川弘文館歴史文化ライブラリー)を御恵送頂きました。
永井先生のこの時代に関する御理解が直截に表出されている御著書だと思います。
永井先生にあつく御礼を申し上げます。
御講演の中で、拙論を取り上げて下さったのですが、ここで先生からまさに一刀両断の御指摘を頂きました。
著名な研究者の見解を疑わずに受け容れていたこと(①)と、その思い込みを前提にしたお粗末な史料解釈(②)にたいする御批判で、②の方は、もともと自らの解釈に不安がありましたので、一部の方には抜刷を送る際、添状に御検討をお願いする一文を付したところでした。
言われてみれば、まったく、なんでこんなおかしな解釈をしてしまったのだろうという有様で、一次史料も読み手の立場で曲解されることがあるという、先日の國學院大學のシンポにおける高橋典幸先生の御講演の内容を想起させられた次第です。
汗顔の極みでした。
ただ、①の方は、日頃、岩田君などにお話ししているとおりで、さらに検討の余地があると考えています。この点で、質疑応答の際に米澤君の発せられた御質問は、重要な事実の指摘を含むものでした。
あえて、上記の「著名な研究者」による指摘が正しいものであることの論証に取り組んでみるのも面白いと考えております。
会場でも御挨拶申し上げましたが、拙論を取り上げて厳しい御批判を下さった上横手先生にあらためて感謝の意を表させて頂きたいと存じます。
それにしても、昨年の同じ頃、日本史研究会の歴史学入門講座で講師をつとめさせていただいたのに、今年は「反面教師」の役割を演じてしまったのには、内心忸怩たるものがございます。自分がもう一度「入門」し直さなければならないことを悟った次第です。
このところ、ここ数年で積み重ねてきたことが各所で崩壊の危機に瀕しているように思われます。
☆ 金沢文庫の永井晋先生より、新刊の御高著『鎌倉源氏三代記 一門・重臣と源家将軍』(吉川弘文館歴史文化ライブラリー)を御恵送頂きました。
永井先生のこの時代に関する御理解が直截に表出されている御著書だと思います。
永井先生にあつく御礼を申し上げます。