波多野氏と千葉氏の本拠を歩いてきました
No.7045
先ほど、波多野氏の本拠と千葉氏の本拠の空間を考えるための調査旅行から戻って参りました。波多野氏は学生時代以来、関心を深めていた存在なのですが、その本拠の現地調査には赴いたことがなく、大いに気にしていたのですが、ようやく念願を達することが出来ました。
一方、千葉は生まれ故郷であり、千葉氏の存在が私を歴史学の世界に誘ってくれたところなのですが、その本拠の空間については最近、千葉市教委の簗瀬裕一先生が新たな研究を示されており、もう一度取り組んでみたいと考えておりました。
昨日(5日)は秦野(金剛寺・伝源実朝首塚・東田原中丸遺跡・金蔵院・桜土手古墳展示館)、本日(6日)は千葉(宝幢院・香取神社・大日寺跡・八坂神社・北総天満宮・本円寺・本敬寺・千葉氏居館跡候補地)を回ってきました。
波多野氏の居館跡と目される東田原中丸遺跡の周辺は、未だに中世の風情を遺しており、近年、考古学的な調査が精力的に進められているところです。伊豆の国市教委の池谷先生に御紹介頂いた桜土手古墳展示館で発掘報告書も入手して参りました。
拝読してみて、文献史学の成果がまだ十分に吸収・反映されていないのが少し残念に思えました。鎌倉幕府成立以前の波多野氏の存在形態は、従来の武士認識を克服する上で重要な事実を提供してくれるものなので、今後の調査と研究の進展に期待したいと思います。
それにしても、昨日はとても暑く、歩くのが大変で、一部タクシーのお世話にもならざるをえませんでした(これを堕落というなかれ)。ちなみに、小田急線に乗ったのは久しぶりのこと。新宿に着いたとき、学生時代の、あの西口広場の喧噪が待ち受けているような錯覚に囚われました。「友よ~!」
初夏のような昨日の陽気に反して、本日の千葉は雨と寒さの中を傘を差しながらの調査と相なりました。この辺りは、小学生時代によく歩いたところなのですが、その変貌ぶりには唖然とするばかり。50年でこれですから、800年以上前を探るのは大変なことだと思いました。
これらの成果は、いずれ何らかの形で発表の機会を得たいと思っています。
旅行中も校正作業を続けておりましたが、帰宅するとまた一件届いておりました。こうなると、もう「校正地獄」です。
☆ 広島大学の渡邊誠先生より、御高論「鞆の浦の伝承と信仰-平家伝説・福禅寺縁起と熊野信仰-」掲載の『芸備地方史研究』第268・269号を御恵送頂きました。渡邊先生にあつく御礼を申し上げます。
☆ 東京大学史料編纂所の高橋慎一朗先生より、新刊の御高著『中世都市の力 京・鎌倉と寺社』(高志書院選書)を御恵送頂きました。高橋先生にあつく御礼を申し上げます。
☆ 愛媛大学の寺内浩先生より、御高論「九世紀の地方軍制と健児」(栄原永遠男ほか編『律令国家史論集』塙書房)・「九世紀地方軍制の一考察」(『愛媛大学法文学論集 人文科学編』第28号)・「伊予守藤原知章と静真・皇慶-『今昔物語集』巻一五-一五説話の基礎的研究-」(愛媛大学人文学会『人文学論叢』第11号)を御恵送頂きました。寺内先生にあつく御礼を申し上げます。
☆ 日本放送出版協会の石浜哲士さんから、編集を担当された松尾剛次著『親鸞再考 僧にあらず、俗にあらず』(NHKブックス)を御恵送頂きました。石浜さんにあつく御礼を申し上げます。
一方、千葉は生まれ故郷であり、千葉氏の存在が私を歴史学の世界に誘ってくれたところなのですが、その本拠の空間については最近、千葉市教委の簗瀬裕一先生が新たな研究を示されており、もう一度取り組んでみたいと考えておりました。
昨日(5日)は秦野(金剛寺・伝源実朝首塚・東田原中丸遺跡・金蔵院・桜土手古墳展示館)、本日(6日)は千葉(宝幢院・香取神社・大日寺跡・八坂神社・北総天満宮・本円寺・本敬寺・千葉氏居館跡候補地)を回ってきました。
波多野氏の居館跡と目される東田原中丸遺跡の周辺は、未だに中世の風情を遺しており、近年、考古学的な調査が精力的に進められているところです。伊豆の国市教委の池谷先生に御紹介頂いた桜土手古墳展示館で発掘報告書も入手して参りました。
拝読してみて、文献史学の成果がまだ十分に吸収・反映されていないのが少し残念に思えました。鎌倉幕府成立以前の波多野氏の存在形態は、従来の武士認識を克服する上で重要な事実を提供してくれるものなので、今後の調査と研究の進展に期待したいと思います。
それにしても、昨日はとても暑く、歩くのが大変で、一部タクシーのお世話にもならざるをえませんでした(これを堕落というなかれ)。ちなみに、小田急線に乗ったのは久しぶりのこと。新宿に着いたとき、学生時代の、あの西口広場の喧噪が待ち受けているような錯覚に囚われました。「友よ~!」
初夏のような昨日の陽気に反して、本日の千葉は雨と寒さの中を傘を差しながらの調査と相なりました。この辺りは、小学生時代によく歩いたところなのですが、その変貌ぶりには唖然とするばかり。50年でこれですから、800年以上前を探るのは大変なことだと思いました。
これらの成果は、いずれ何らかの形で発表の機会を得たいと思っています。
旅行中も校正作業を続けておりましたが、帰宅するとまた一件届いておりました。こうなると、もう「校正地獄」です。
☆ 広島大学の渡邊誠先生より、御高論「鞆の浦の伝承と信仰-平家伝説・福禅寺縁起と熊野信仰-」掲載の『芸備地方史研究』第268・269号を御恵送頂きました。渡邊先生にあつく御礼を申し上げます。
☆ 東京大学史料編纂所の高橋慎一朗先生より、新刊の御高著『中世都市の力 京・鎌倉と寺社』(高志書院選書)を御恵送頂きました。高橋先生にあつく御礼を申し上げます。
☆ 愛媛大学の寺内浩先生より、御高論「九世紀の地方軍制と健児」(栄原永遠男ほか編『律令国家史論集』塙書房)・「九世紀地方軍制の一考察」(『愛媛大学法文学論集 人文科学編』第28号)・「伊予守藤原知章と静真・皇慶-『今昔物語集』巻一五-一五説話の基礎的研究-」(愛媛大学人文学会『人文学論叢』第11号)を御恵送頂きました。寺内先生にあつく御礼を申し上げます。
☆ 日本放送出版協会の石浜哲士さんから、編集を担当された松尾剛次著『親鸞再考 僧にあらず、俗にあらず』(NHKブックス)を御恵送頂きました。石浜さんにあつく御礼を申し上げます。