「平家一門の栄華と瀬戸内海」の見学
No.6916
本日(7日)は福山市の広島県立歴史博物館で開催されている特別展「平家一門の栄華と瀬戸内海」を見学し、同館主任学芸員鈴木康之氏による博物館講座「平家の時代の考古学」を聴講して参りました。
展示は文献史学・考古学のみならず、建築・文学・芸能の分野にも目配りした充実した内容で、近年の平家研究の成果を集大成した展覧会として、もっと話題になって良いものだと思いました。まだ、御覧になっていない方は、可能ならば是非お出かけ下さい。それだけの価値はあると思います。
驚いたのは、岡山市の吉野口遺跡から妹尾兼康のものと想定できる頭骨が出土しているということで、これは私の周辺の研究者にも全く情報が伝わっていないと思います。『平家物語』研究者にとってもビッグニュースなのではないかと思うのですが、御存知でしたでしょうか。
ちなみに、妹尾兼康の行動から、あらためて平家の軍制のあり方についても再考させられました。
また、伊勢平氏の家に伝えられた薫物の書である「香之書」の存在も初めて知りました。貴族社会の一員としての伊勢平氏の姿を鮮明にする史料といえましょう。
鈴木先生のお話で、楠葉型瓦器の特徴なども、よく理解することが出来ました。
法住寺殿の武将墓から出土した鍬形や鏡轡も出展されていましたが、パネルと図録掲載の六波羅・法住寺殿の地図は山田邦和先生と私の共同研究の成果によるものでした。この地図は、最近刊行された平家関係の書籍には必ず掲載されており、完全に市民権を獲得したようで、嬉しい限りです。
今日は共同研究員の畠山誠先生が岡山から駆けつけて下さり、また京女の卒業生で現在広島大学大学院に在籍している尻池由佳さんも同行して下さいました。おかげで、福山に関する知見を得ることが出来ましたし(畠山先生からは福山に関する書籍も頂きました)、共同研究の情報交換も行うことが出来ました。
あっという間に時が過ぎ、帰りに福山の駅で、私がゼミのお土産をなんとか安いお菓子でごまかそうとしていると、すかさず畠山先生が、「これ、ゼミの皆さんへのお土産です」と言って、私が買い渋っていた高級なお菓子(しかも大箱)をお渡し下さいました。恐縮あるのみでした。
それから、わざわざ新幹線ホームまでお見送り下さった尻池さん、ありがとうございました。きっと、素晴らしい論文を書き上げて下さい。
展示は文献史学・考古学のみならず、建築・文学・芸能の分野にも目配りした充実した内容で、近年の平家研究の成果を集大成した展覧会として、もっと話題になって良いものだと思いました。まだ、御覧になっていない方は、可能ならば是非お出かけ下さい。それだけの価値はあると思います。
驚いたのは、岡山市の吉野口遺跡から妹尾兼康のものと想定できる頭骨が出土しているということで、これは私の周辺の研究者にも全く情報が伝わっていないと思います。『平家物語』研究者にとってもビッグニュースなのではないかと思うのですが、御存知でしたでしょうか。
ちなみに、妹尾兼康の行動から、あらためて平家の軍制のあり方についても再考させられました。
また、伊勢平氏の家に伝えられた薫物の書である「香之書」の存在も初めて知りました。貴族社会の一員としての伊勢平氏の姿を鮮明にする史料といえましょう。
鈴木先生のお話で、楠葉型瓦器の特徴なども、よく理解することが出来ました。
法住寺殿の武将墓から出土した鍬形や鏡轡も出展されていましたが、パネルと図録掲載の六波羅・法住寺殿の地図は山田邦和先生と私の共同研究の成果によるものでした。この地図は、最近刊行された平家関係の書籍には必ず掲載されており、完全に市民権を獲得したようで、嬉しい限りです。
今日は共同研究員の畠山誠先生が岡山から駆けつけて下さり、また京女の卒業生で現在広島大学大学院に在籍している尻池由佳さんも同行して下さいました。おかげで、福山に関する知見を得ることが出来ましたし(畠山先生からは福山に関する書籍も頂きました)、共同研究の情報交換も行うことが出来ました。
あっという間に時が過ぎ、帰りに福山の駅で、私がゼミのお土産をなんとか安いお菓子でごまかそうとしていると、すかさず畠山先生が、「これ、ゼミの皆さんへのお土産です」と言って、私が買い渋っていた高級なお菓子(しかも大箱)をお渡し下さいました。恐縮あるのみでした。
それから、わざわざ新幹線ホームまでお見送り下さった尻池さん、ありがとうございました。きっと、素晴らしい論文を書き上げて下さい。