次回は師走の『吾妻鏡』

No.6463

 はやいもので、2008年も残すところあと一ヶ月ちょっととなりました。
 次回の『吾妻鏡』のご案内です。

 日時:2008年12月2日(火)15:00頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 宗教・文化研究所共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』延応二年(仁治元年、1240年)六月十一日、七月九日、八月二日、九月八日・三十日、十月十日・十九日、閏十月五日、十一月十九日・二十一日・二十三日・二十八日・二十九日・三十日、十二月十二日・十五日・十六日・二十一日
     仁治二年(1241年)正月二日・十四日・十七日・十九日・二十三日・二十四日、二月七日・二十二日・二十三日・二十五日・二十六日、三月十六日・十七日・二十日・二十五日・二十七日、四月二日・三日・五日・十六日・二十五日・二十九日、五月六日・十日・十四日・二十日・二十九日、六月八日・十一日・十六日・十七日・十八日・二十八日、七月八日・二十六日、八月十一日・十五日・二十五日・二十八日、九月三日・七日・十日・十一日・十三日・十四日・二十二日、十月十三日・二十二日、十一月三日・四日・十七日・二十一日・二十五日・二十七日・二十九日・三十日、十二月一日・五日・八日・十三日・二十一日・二十四日・二十七日・二十八日・二十九日・三十日、の各条

 十二月は12/2、12/9と開催予定です。仁治年間は注目すべき記事が多いように思いますので、じっくり読んでいきたいと思います。
 毎週火曜日の『吾妻鏡』講読会は、参加者のみなさんの自主的な積極性によって支えられております。どなたさまでも、まずは見学からでもどうぞお気軽にご参加ください。

京都女子大学のつよみ

No.6462

 20日の『小右記』講読会は、『源氏物語』千年紀のイベントをお手伝いしていた大谷さんも復帰されてフルメンバーが揃い、熱気に満ちた会となりました。今回は私の研究室での開催のために手狭で申し訳ありませんでした。来週以降は、従来通り共同研究室で行います。
 Ⅴ講時の基礎教養科目は、日暮れが早いので現地見学は断念。学内各所から京都を遠望しつつポイント解説という方法をとりました。A校舎5階やS校舎4階のラウンジからの夕景を望みながら、平安京・六波羅・法住寺殿、さらには清水寺と清閑寺の紛争や秀吉の方広寺・東山大仏殿などについても解説。こういうことが出来るのが、京都女子大学の強みです。

 ☆ 元・本学史学科教授の稲本紀昭先生より、先生が執筆・編集を担当された『三重県史史料叢書4 北畠氏関係資料-記録編-』(三重県)を御恵送頂きました。北畠氏研究・伊勢中世史研究には必備の資料。研究の飛躍が期待されます。
 稲本先生にあつく御礼を申し上げる次第です。

 ☆ 先年のゼミ旅行でお世話になった伊豆の国市文化財調査室の池谷初恵先生より、御高論「伊豆における北条氏の館について」掲載の『金澤文庫研究』第321号と「伊豆地域におけるかわらけの変遷とその背景」(明治大学文学部考古学研究室編『地域の文化と考古学 Ⅱ』六一書房)を御恵送頂きました。
 伊豆における北条氏に関する最新の考古学的成果を集約されたもので、ミネルヴァ日本評伝選『北条時政』執筆が停滞中の私としては、背中を押して頂いたように思えます。
 池谷先生にあつく御礼を申し上げる次第です。

女性史総合研究会:11月・1月例会

No.6461

  研究会のご案内です。

  女性史総合研究会11月例会のお知らせ

日  時:2008年11月22日(土) 例会PM1:30~5:00
報  告:妻鹿淳子氏「近世の家族と女性-善事褒賞の研究-」
コメント:大黒恵理氏
 場 所:ウイングス京都 
(〒604-8147 京都市中京区東洞院通六角下る御射山町262 代表 TEL:075-212-7490    http://wings-kyoto.jp/01wings/03access.html
*参考文献:『近世の家族と女性―善事褒賞の研究-』
 (妻鹿淳子著・清文堂出版2008) 

1月例会
  安井真奈美氏
  1月10日(土)「女性の身体と産婆の近代――「奈良県風俗誌」をもとにして」
   

オーバーエイジの講読会

No.6459

 昨日の『吾妻鏡』の時間は、U-23世代がどなたもいないコアなおじさんの講読会となりました。
 毎週火曜日の『吾妻鏡』講読会は、フレッシュな参加者のみなさんの自主的な積極性によって支えられております。どなたさまでも、まずは見学からでもどうぞお気軽にご参加いただき、もうちょっとフレッシュな雰囲気に持って行って下さい。
 次回のご案内です。

 日時:2008年11月25日(火)15:00頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 宗教・文化研究所共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』延応二年(仁治元年、1240年)二月二日・六日・七日・十九日・二十三日・二十五日、三月七日・九日・十八日、四月一日・八日・九日・十日・十二日・二十五日、五月一日・四日・六日・七日・十二日・十四日・二十五日、六月十一日、七月九日、八月二日、九月八日・三十日、十月十日・十九日、閏十月五日、十一月十九日・二十一日・二十三日・二十八日・二十九日・三十日、十二月十二日・十五日・十六日・二十一日の各条

 十一月はこのあと11/25も開催予定です。仁治年間は注目すべき記事が多いように思いますので、じっくり読んでいきたいと思います。

『吾妻鏡』で考える人生

No.6460

 オーバーエイジのほとんどは私の責任なのですが、昨日の『吾妻鏡』、内容的には大変充実したものでした。「得宗家の確立と北条氏の在京活動」とか「評定衆の再検討と再評価」など、いくつかの重要な課題が浮かび上がりました。岩田君の研究に期待したいと思います。 
 ちなみに、オーバーエイジばかりであるがゆえに、雑談の内容もかなりシビアなものとなりました。私のつまらない懐旧談は常の如しでしたが。

  ずいぶん以前に執筆を依頼されていながら、進捗ままならない状況に陥っている本の編集者の方から、お電話を頂きました。「催促」という訳ではないのですが、御迷惑をお掛けしていることは紛れもない事実であり、後ろめたい気持ちは限りなく、不甲斐なさを嘆くばかりです。完璧を期するあまり、結局先送りにしてしまうよりも、早々に決着をつける方がよいのかも知れません。

 12月15日、茨城大学のシンポジウムの翌日、つくば市周辺における中世前期の武士の居館や寺院・庭園跡の見学・調査を予定していますが、これに学習院の伊藤さんも参加してくれることになりました。

☆ 東京大学史料編纂所の高橋典幸先生より、御高論「太平記にみる内乱期の合戦」(市沢哲編『太平記を読む』吉川弘文館)を御恵送頂きました。
 高橋先生にあつく御礼を申し上げます。

風雪30年

No.6456

 昔、30年ぶりに友人に会ったという文章を読んで、想像を絶することだと思ったことがあるのですが、昨日、それは見事に自分によって実践されることになりました。
 しかし、面白いもので、お互い、姿形は昔日の面影を想起する術も無し(すこし自虐気味?)といった有様ではありますが、言葉を交わした一瞬の間に昔の関係を取り戻す。ほんとうに若い時の友は一生の友なのです。
 さて、その畠山先生からは、ゼミのみなさんへ、ということで岡山名物「大手まんぢゅう」( http://www.ohtemanjyu.co.jp/ohsyo/ohsyo.html)をわざわざ、史料講読会の開催に合わせて2箱も頂戴しました。お楽しみに。
 先生はさらに、来年度共同研究の事前勉強用にと、五来重著『高野聖 増補』を贈呈くださいました。院生時代から世話になりっぱなしです。こういう、若いときからの片務的関係は、どうやら一生続くもののようです。

 ところで、今井雅晴先生の公開講座ですが、親鸞周辺の問題にかんする歴史学における理解のレベルを明確にすることができ、たいへん勉強になりました。来年度の共同研究に於いて、私自身の取り組むべき課題も明確になり、おおきな成果が期待できそうに思いました。
 12月の鎌倉遺文研究会で千葉氏関係の渡宋・元僧のことを話そうと準備していたところ、常陸南部地域の文化環境について考えざるを得なくなっていたのですが、親鸞の問題もこれとリンクするようです。従来の武士論研究(とくに東国武士の在京活動)とも関連づけて研究の方途が開けていけるという確信が持てました。
 今月26日の『台記』研究会では、この事に関係するテーマで発表をさせていただきたいと考えております。元木先生・美川先生をはじめ、この分野に詳しい坂口君などから数多の御教示をいただければ幸いに存じます。

 ○ 新刊の『史学雑誌』第117編第10号に、岩田慎平君による新刊紹介が掲載されています。

【追記】
 ☆ 上記書き込みの直後、宅急便が到着。
  京都大学の元木泰雄先生より、御高論「内乱と兵の今昔物語集」収録の小峰和明編『今昔物語集を読む』(吉川弘文館)を御恵送頂きました。
 『今昔物語集』は説話集とはいえ、史料としても価値の大きいものですが、従来、研究はさほど多くなく、これは、その総体についてまとめられた貴重な本だと思います。
 元木先生の御高論では、これまであまり評価の対象とされることのなかった日向守藤原保昌に関する拙文(『都城市史 通史編1』に執筆)が紹介されていて、たいへん嬉しく思っております。
 元木先生に、あつく御礼を申し上げます。 

20日の『小右記』と基礎教養科目20

No.6457

 本日の『吾妻鏡』講読会は、畠山先生のお土産「大手まんぢゅう」のほかに、山本さんが備中高梁名物の柚餅子(ゆべし)を持ってきて下さいましたので、岡山のお菓子づくしの美味しい講読会となりました。
 もっとも、元気な一回生は、お菓子だけでは足りないらしく、「蟹食べ放題」の話題で盛り上がっておりました。かないません。

 20日(木)の『小右記』講読会と基礎教養科目20ですが、大学の業務の都合で、共同研究室ではなく、野口研究室で行いますので、お間違えなきように。
 基礎演習の方は、夕刻になりますが、大学周辺の「史跡めぐり」を考えています。

泰時・時房体制の終焉-次回の『吾妻鏡』-

No.6454

 このところ吾妻鏡のご案内ばかりで申し訳ありませんが、また次回の吾妻鏡のご案内です。前回の範囲では三浦義村が亡くなり、このあとの講読範囲では北条時房・北条泰時というそれまでの鎌倉幕府の中心を担った人物が相次いで世を去ります。「一つの時代の終わり」に思いを馳せつつ読んでいきましょう。

 日時:2008年11月18日(火)15:00頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 宗教・文化研究所共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』延応二年(仁治元年、1240年)正月一日・二日・十五日・二十二日・二十三日・二十四日・二十七日、二月二日・六日・七日・十九日・二十三日・二十五日、三月七日・九日・十八日、四月一日・八日・九日・十日・十二日・二十五日、五月一日・四日・六日・七日・十二日・十四日・二十五日、六月十一日、七月九日、八月二日、九月八日・三十日、十月十日・十九日、閏十月五日、十一月十九日・二十一日・二十三日・二十八日・二十九日・三十日、十二月十二日・十五日・十六日・二十一日の各条

 十一月は、11/18、11/25と開催予定です。仁治年間は注目すべき記事が多いように思いますので、じっくり読んでいきたいと思います。

 毎週火曜日の『吾妻鏡』講読会は、参加者のみなさんの自主的な積極性によって支えられております。どなたさまでも、まずは見学からでもどうぞお気軽にご参加下さい。

「小松帯刀」と「小松寮」の関係を論ぜよ。

No.6455

 火曜日の『吾妻鏡』講読会。このところ、幕府法と対照させながら読み進めるケースも多くなり、いよいよ面白くなってきました。今後は寛元・宝治・建長の政変に向かって、様々な政治史研究の課題が噴出してきそうに思います。
 それにしても、11日の講読会は、女子大のゼミだというのに、出席者は全員男ばかりという前代未聞の状況が現出いたしましたね。 

 本日の史学科講演会。瀧浪先生の『源氏物語』に関する御講演は、とても勉強になりました。そのうえ大変刺激的で、次の時間の『小右記』講読会もその余韻覚めやらぬ中で、とても充実したものとなったという次第です。
 このところの『小右記』講読会は、出席メンバーの積極的な取り組みに圧倒されがちで、嬉しい限りです。新しいメンバーも加わり、こうした理想的な状況が継続されることを期待したいと思います。

 申し遅れましたが、11日に開催された研究所の運営委員会で、来年度のゼミの活動計画や共同研究、ならびに公開講座の実施について、原案通りに了承して頂くことが出来ました。関係各位の御助力を宜しくお願い申しあげる次第です。

 ところで、大河ドラマの『篤姫』は京女の学生諸姉にも大人気のようですが、そこに登場している小松帯刀の「小松」姓は何に由来するか御存知でしょうか。
 実は小松帯刀の家は平重盛の子孫を称しているのです。したがって、小松は「小松内府」の小松。重盛邸の六波羅「小松殿」(所在地は現在の馬町交差点付近に比定)に由来するのです。
 ということは、京都女子大の「小松寮」の小松とイコールという次第。これまた、京女の周辺の歴史は奥深いものがあるという一例といえましょう。
 小松寮の学生諸姉たちは、あたかも重盛の「小松殿」に出仕するために全国各地から集まってきた武士たちのように、目下、「一所傍輩のよしみ」を培っているというわけです。それが、12世紀と同じように、やがて新しい時代を切りひらくエネルギーに転化していくとすれば、なんとも素晴らしいことなのですが。

これからの講座・シンポジウムなど(開催順)

No.6452

① まずは、京都女子大学で開催される日本史関係の公開講座。

 ◇ 史学科公開講座 
  講題  わたしの"源氏物語千年紀"―もう一つの『源氏物語』―
  講師  本学教授 瀧浪 貞子 氏
  日時  11月13日(木)13:00~14:30
  場所  J420教室

 ◇ 宗教・文化研究所公開講座  
  講題  関東の親鸞聖人―その生活と信仰―
  講師  筑波大学名誉教授 今井 雅晴 氏
  日時  11月15日(土)13:00~16:30
  場所  A校舎5階 礼拝堂

② 第1回 放鷹文化講演会「諏訪と鷹狩」(平成20年度 諏訪市生涯学習講演会)
  開催日:平成20年11月22日(土)
  開催地:諏訪市文化センター (〒392-0027長野県諏訪市湖岸通り5-12-18)
  主 催:鷹書研究会 共 催:諏訪市教育委員会
  後 援:信濃毎日新聞社 長野日報社 市民新聞グループ(7紙) エルシーブイ株式会社
  プログラム
  Ⅰ.放鷹実演  午前10時30分~正午
  会 場:旧東洋バルヴ諏訪工場跡地(諏訪市湖岸通り5丁目)
  実 演:諏訪流放鷹術保存会
  Ⅱ.公開講演  午後1時30分~午後4時30分
  会 場:諏訪市文化センター 第2集会室
  開会の辞                    諏訪市教育長 細野 祐
  「平安の鷹、鎌倉の鷹、そして諏訪」長野高等工業専門学校准教授 中澤 克昭
  「諏訪流鷹書の伝承」          立命館大学客員研究員 二本松 泰子
  「諏訪流鷹飼の始原」           立命館大学名誉教授 福田 晃
  閉会の辞                    金沢大学教授 山本 一
  ※ 実演見学・来聴とも無料
  問い合わせ窓口
  実演・講演に関すること:放鷹文化講演会事務局
  〒430-5833 浜松市中区中央2-1-1 静岡文化芸術大学 文化政策学部 二本松康宏
           TEL/FAX 053-457-6155(直通)  E-メール y-niho@suac.ac.jp
  会場に関すること:諏訪市教育委員会生涯学習課
  〒392-0027諏訪市湖岸通り5-12-18  TEL 0266-52-4141

③ 茨城大学人文学部・地域史シンポジウム
      北関東の武士(もののふ)たち Ⅱ―みえてきた中世武士団の実像―

 現在、中世史研究の世界では、どのような武士団のイメージが創られようとしているのか。昨年度は、北関東の武士団研究の成果を集め、京との関係や地域社会における役割などについて、会場を交えたディスカッションを行いました。今年度は、提起された問題を引き継ぎつつ、さらに奥州からの視点を加え、昨年度とは異なる事例について検討し、2年間の取り組みを総括する討論を行います。
【日時】2008年12月14日(日曜日)
    12時30分~17時30分 開場は11時30分
【場所】茨城大学水戸キャンパス(水戸市文京2-1-1)共通教育棟10番教室
    アクセス. JR水戸駅より茨交バス(7番乗り場から)で約15分、「茨大前」バス停下車。
 基調講演
 「平泉藤原氏と北関東の武士団」東北芸術工科大学教授 入間田宣夫
 パネルディスカッション 
 報告
 「金砂合戦と常陸佐竹氏」          茨城県立歴史館首席研究員 宮内教男
 「常陸八田氏(小田氏)の成立」            茨城大学教授 高橋 修
 「下野宇都宮氏と在京」              宇都宮北高等学校教諭 江田郁夫
 「下野藤姓足利氏と清和源氏」         太田女子高等学校教諭 須藤 聡 
 「下野那須氏―北辺の関東武士―」   大田原市那須与一伝承館学芸員 阿部能久
 「平一揆の位置―武蔵秩父平氏の動向を中心に―」  大森高等学校教諭 小国浩寿
 コメント               市立市川歴史博物館学芸員 湯浅治久
                     東北学院大学准教授 七海雅人
 コーディネーター            茨城大学教授 酒井紀美 高橋 修
 《主催》茨城大学人文学部
 《共催》茨城大学五浦美術文化研究所  
 《協賛》茨城県立歴史館 茨城中世考古学研究会 茨城大学中世史研究会
 ◆ご参加いただくには申込みが必要です。往復はがきまたはメールで、御名前・御住所・電話番号(メールアドレス)を明記の上、「茨城大学人文学部 高橋修研究室・シンポ係」宛てに、11月20日までにお申し込みください。会場の定員150名をこえる応募があった場合には、抽選となります。
 [問合せ・申込先] 茨城大学人文学部 高橋修研究室
           〒310-8512 茨城県水戸市文京2-1-1 Tel.029-228-8120(直通) 
             mail.osm@mx.ibaraki.ac.jp
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 残念ながら②は行けそうもありませんが、①と③はゼミメンバーないしは共同研究員の方たちと御一緒に出席させていただく予定でおります。

 ☆ 大阪大学大学院研究員の木村英一先生より、御高論「鎌倉時代の寺社紛争と六波羅探題」(『史学雑誌』117-7)を御恵送いただきました。
 木村先生にあつく御礼を申し上げます。

千里の道も一歩から

No.6449

 いつものように不本意な内容ながら、ようやく某共著の原稿一本が完成。速達便で投函しました。次は別の共著。編者からの御下命による原稿書き直しの作業にかかります。これもだいぶお待たせしてしまっているものです。申し訳ありません。
 これが終わっても、まさしく「どこまで続くぬかるみぞ」状態のようです。

 京女の「藤花祭」は今日が最終日。井草さんたちの小松寮の太巻を食べそこなったのが心残りです。そういえば、京大近くの百萬遍知恩寺では恒例の「秋の古本まつり」が開かれているはず。先年、山岡さんの御尽力で『平安時代史事典』を破格の安値で購入できたことが思い出されます。今年も何かめぼしい収穫があったでしょうか?

 私はすっかり忘れていたのですが、この時期は、ゼミメンバーの何人かがお誕生日を迎えられるとのこと。みんなまとめて(失礼ながら)おめでとうございます。ただし、院DC以上の諸姉・兄にとっては、とりわけ前途厳しいものがあることも事実。なにしろ、御自身の決めた道を自信をもって進んでもらいたいと祈念するばかりです。

 11月15日の公開講座ですが、来年度以降に計画している共同研究に御協力を頂くことになっている畠山誠先生が、わざわざ岡山からお出で下さる旨の御連絡を頂きました。
 畠山先生は大学院の同窓で、学術雑誌論文検索の楽しさなど、私にとって、彼から教えてもらったことによる学問的な恩恵は計り知れないものがあります。
 研究計画について具体的なアドバイスをいただきたいと思っています。

吾妻鏡は続くよどこまでも

No.6451

 次回の吾妻鏡は十一月十一日の開催です。1111…。

 昨年の今頃はどんな話題が出ていたかと思い過去ログを眺めておりましたら、「ゴーストバスターズ」(>>No.5993)のことなどが出てきました。
 「ゴーストバスターズ」「グーニーズ」(2006/7/12頃の話題)「バックトゥザフューチャー」など、80年代の楽しい映画の数々が比較的廉価なDVDで鑑賞できるようになりましたが、逆に、質の高い日本語吹き替えで地上波のテレビで楽しめる機会は減ってしまったような気がします。そういうのはちょっと残念ですね。

 次回の吾妻鏡のご案内です。

 日時:2008年11月11日(火)15:00頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 宗教・文化研究所共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』暦仁二年(延応元年、1239年)九月二十一日・三十日、十一月一日・二日・五日・九日・二十日・二十一日、十二月五日・十三日・二十一日
          延応二年(仁治元年、1240年)正月一日・二日・十五日・二十二日・二十三日・二十四日・二十七日、二月二日・六日・七日・十九日・二十三日・二十五日、三月七日・九日・十八日、四月一日・八日・九日・十日・十二日・二十五日、五月一日・四日・六日・七日・十二日・十四日・二十五日、六月十一日、七月九日、八月二日、九月八日・三十日、十月十日・十九日、閏十月五日、十一月十九日・二十一日・二十三日・二十八日・二十九日・三十日、十二月十二日・十五日・十六日・二十一日の各条

 十一月は、11/11、11/18、11/25と開催予定です。秋の深まりとともに窓から見えるであろう紅葉を眺めつつ読んでいきましょう。

 毎週火曜日の『吾妻鏡』講読会は、参加者のみなさんの自主的な積極性によって支えられております。どなたさまでも、まずは見学からでもどうぞお気軽にご参加下さい。

「グーニーズ」ならチャンクのファンです

No.6453

 たしかに、民放で放送された「グーニーズ」の日本語版は傑作でした。

 私も、子どもたちと録画を何度も見て、「頭がとろいからトロイなんだ~」などというセリフをけっこう覚えてしまっております。

 あの映画に出ていた子役は、みんな芸達者だったためか、「インディージョーンズ」や「スタンドバイミー」など、ほかの映画にも出ていましたね。

 あれを見て喜んでいた子どもたちも、今はもう30歳前後。岩田君と同じ世代です。そろそろ「海賊船」を見つけないといけない年頃だと思います。

 ちなみに、私の父が昔飼っていた犬(シェットランド)の名前は「チャンク」でした。

しどろもどろの『小右記』

No.6445

 京都女子大学は本日より学生行事週間。明日から月曜日まで(11月1日~3日)大学祭(藤花祭)。詳しくは、こちらを御覧下さい。↓
             https://www2.kyoto-wu.ac.jp/touka2008/index.html

 4日(火)は学生行事週間の最終日ですが、『吾妻鏡』講読会は実施します。普段は授業で参加できない方々も、ぜひどうぞ。なお、木曜日(6日)の『小右記』講読会ですが、この日は出席者の都合により休会とします。

 昨日は、科研費の申請書の訂正の電子申請がうまく行かず、結局、事務の方に助けて頂いて、どうにか完了できたのですが、ほんとうに何度もIDやキイワードを打ち込んでアクセスするなど大変でした。私のごときアナログ人間には、手書きで訂正は二本線を引いて捺印という時代が懐かしい。その方がどんなに心安らかに事務仕事がこなせたことか。なんでもPC頼みの今のご時世にはついていけません。
 とはいえ、現実の局面においては、かかる何れ淘汰されるべき前世紀の遺物の存在は事務方にとっては迷惑この上ないものと思います。にもかかわらず、優しく親切に対応して下さっていることにただ感謝あるのみです。
 
 そのような次第で、Ⅳ講時の『小右記』講読の予習が全く出来ておらず、一生懸命に予習をして下さった出席者の方々に納得のいく解釈を示すことが出来ず、申し訳ない限りでした。せっかくの土田直鎮先生の『小右記』演習のノートも、筆記した当の私が不勉強では威力を発揮しようがありませんでした。

 ところで、『小右記』の読解と言えば、最近、八木書店から小右記講読会編『小右記註釈 長元四年』という本が出ました(大変高価なのですが、がんばって研究室で購入)。
 これは、研究者の長年の成果に負うものですが、一方、近々、宇治市在住の主婦を中心としたグループが一ヶ月分とはいえ、同様の『小右記』の注釈書を刊行されるとの話を聞いております。
 研究者という立場にありながら、『小右記』は難しい、分からないなどと言っていられないご時世になったようです。こちらは歓迎すべき事。平安時代専攻の日本史・国文の院生諸姉兄もウカウカしてはいられませんぞ!

 ☆ 再興中世前期勉強会の遠藤明子さんより、御高論「「国指定史跡相模川橋脚」について」掲載の『段かづら』第6号を御恵送頂きました。
 遠藤さんに、あつく御礼を申し上げます。

秋の訪れを告げる『吾妻鏡』

No.6446

 聞くところによると、「学祭」というものに行ったことがないという人はけっこういるようです。個人的には、11/1(土)13:00~(於、野外ステージ )の『京女生100人に聞きましたクイズ!』が気になります。

 ところでまた次回の『吾妻鏡』のご案内です。

 日時:2008年11月4日(火)15:00頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 宗教・文化研究所共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』暦仁二年(延応元年、1239年)八月二十二日、九月十一日・十六日・二十一日・三十日、十一月一日・二日・五日・九日・二十日・二十一日、十二月五日・十三日・二十一日
          延応二年(仁治元年、1240年)正月一日・二日・十五日・二十二日・二十三日・二十四日・二十七日、二月二日・六日・七日・十九日・二十三日・二十五日、三月七日・九日・十八日、四月一日・八日・九日・十日・十二日・二十五日、五月一日・四日・六日・七日・十二日・十四日・二十五日、六月十一日、七月九日、八月二日、九月八日・三十日、十月十日・十九日、閏十月五日、十一月十九日・二十一日・二十三日・二十八日・二十九日・三十日、十二月十二日・十五日・十六日・二十一日の各条

 十一月は、11/4、11/11、11/18、11/25に開催予定です。
 毎週火曜日の『吾妻鏡』講読会は、参加者のみなさんの自主的な積極性によって支えられております。どなたさまでも、まずは見学からでもどうぞお気軽にご参加下さい。

22歳の美味しい『吾妻鏡』

No.6450

 若い人たちの前でしつこく昔話を聞かせるような老人にはなりたくないという若い頃の自戒を忘れ、講読会の時間の半分以上を浪費してしまったことを深く反省いたしております。

 本日の講読会は、江波さんが浄土寺バス停近くにあるお気に入りのお店で買ってきて下さったアップルケーキと岩田君の伊勢からのお土産(いつものコーヒーも)で、またしても「美味しい講読会」となりました。伊勢からのお土産といえば、先週の『小右記』講読会の時も満田さんからいただきました。あわせて、御礼を申し上げます。
 アップルケーキはこの時期にお誕生日を迎えるゼミメンバーへのお祝いの意味を込めてとのこと。そういえば、ほんの近々に22歳になるメンバーがおられますね。

 本日の講読会の内容も、また美味しいものあり。延応元年七月二十七日条の信濃国善光寺にたいする北条泰時の念仏料寄進状と八月十日条の藤原頼経の金光経供養願文は頗る重要な内容を含むものと思われます。とくに後者については、政治思想史に詳しい長村君のコメントを頂きたかったところ。一人で読んでいたら、ぜったいに読み飛ばすところでした。やはり、講読会ならではの発見でしょう。

 このところ気になるのは、京都や愛知・和歌山で教職についたり、京都・神戸や広島・東京の院に進学された方々をはじめとするゼミ古参メンバー(いつまでも現役扱いです)諸姉兄の動静。御多忙のことでしょうが、ときにメールででも、近況などお知らせ下されば嬉しいところです。

 それから、龍大の杉山君、卒論中間報告がんばってください。

 それでは、ほんの近々、22歳のお誕生日を迎えられるメンバーの前途に幸多からんことを祈念して、本日の書き込みを終えたいと思います。

◇ 来年度の研究所公開講座について

No.6444

 本日の『吾妻鏡』講読会。すっかり日焼けして新婚旅行から帰られた藪本君から沖縄のお土産のお菓子を頂きました。いつものようにポットに詰めて岩田君が持参してくれた美味しいコーヒーとよくあって、『吾妻鏡』の勉強は、また格別な「味わい」がありました。お二人とも、本当に御馳走様でした。

 来年6月の第4土曜日に開催される宗教・文化研究所公開講座「シリーズ 東山から発信する京都の歴史と文化 11」ですが、神戸大学の市澤哲先生(歴史学)と国文学研究資料館の小川剛生先生(国文学)に御出講いただくことになりました。
 従来は源平内乱期をテーマとするものが多かったのですが、次回は時代が下って南北朝期のお話しをうかがうことが出来そうです。
 御出講に御快諾を頂いた両先生に深く感謝申し上げる次第です。

 日本史・国文学両ジャンルにわたって、南北朝期に少しでも関心をもつ方々にとっては、最高の講師をお迎えして、興奮を催さずにはいられない企画になることと思います。すでに、遠方の大学院に進学を決めた某メンバーも、「この日は必ず再上洛する」と楽しみにされています。お手伝いも宜しく!

 ☆ 早稲田大学の大津雄一先生より、御高論「戦時下の『平家物語』」(『國語と國文學』平成二十年十一月特集号)、同「軍記の転換点としての太平記」(市沢哲編『太平記を読む』吉川弘文館)を御恵送頂きました。
 大津先生にあつく御礼を申し上げます。

 ☆ 日本学術振興会特別研究員の和田琢磨先生より、御高論「軍記と食-『太平記』の合戦叙述を中心に」(『国文学 解釈と鑑賞 別冊 日本の「食」のすがた』)、同「『太平記』本文改訂の一志向-細川清氏失脚譚の検討-」((『國語と國文學』平成二十年十月号)を御恵送頂きました。
 和田先生にあつく御礼を申し上げます。
 
 いよいよ『太平記』を研究の射程に取り込む「機」が熟してきたようです。