『源氏と坂東武士』初版暫定正誤表

No.5797

 著者の校正ミスによるものです。

『源氏と坂東武士』(吉川弘文館歴史文化ライブラリー234)初版暫定正誤表

 p  3  6行目 「奉られる」→「たてまつられる」(用法が不統一なため)
 p 30 13行目 (誤)「これが一条天皇に」→(正)「これが後一条天皇に」
 p 32  5行目 (誤)「この時、一条天皇は」→(正)「この時、後一条天皇は」
  p 63   最終行 (誤)「清原清衡」→(正)「藤原清衡」
 p103  7行目 「御厩」のルビ(誤)「みうまや」→(正)「みまや」
 p104 13行目  (誤)「専仕」→(正)「専使」
 p121  6行目  「女院」のルビ (誤)「にょいん」→(正)「にょういん」
 p133 10行目 (誤)「千田・」→(正)「千田庄・」

【追加】
 p182 7行目 (誤)「相模山内庄」→(正)「相模国山内庄」
 p 92 6行目 (誤)「された、すなわち、長年御厨」→(正)「された。すなわち、長年、御厨」
 p 49   2行目 「公」のルビ(誤)「きみ」→(正)「きん」(他と不統一なため)

御恵送御礼。

No.5796

 本日もたくさんの御高著・御高論を御恵送いただきました。
 
 ☆ 奈良大学の河内将芳先生より、新刊の御高著『祇園祭と戦国京都』(角川叢書)を御恵送いただきました。祇園祭が冬に行われたことのあったことを初めて知りました。時宜にかなった御出版だと思います。
 河内先生に、あつく御礼を申し上げます。

 千葉県南房総市の早川正司さんより、御高著『房州誕生寺石造三層塔と九州千葉氏 伝日蓮聖人供養塔とその周辺』(青娥書房)を御恵送いただきました。定年退職を機に執筆に取りかかられた由の御労作。
 早川さんにあつく御礼を申し上げます。

 大阪市史料調査会の生駒孝臣先生より、御高論「天正本『太平記』の近江八重山蒲生野合戦について-軍記と系図の利用をめぐって-」(『史敏』3,2006年)・「中世前期の畿内武士と公家社会-鎌倉後期の摂河泉武士の事例を中心に-」(『ヒストリア』203)、「鎌倉期における摂津渡辺党と公家社会-渡辺党の内部構造の再検討を通じて-」(『年報中世史研究』31)を御恵送いただきました。
 渡辺党研究の最新最高の研究成果。畿内武士についておおいに学ばせていただきたいと思います。
 生駒先生にあつく御礼を申し上げます。

 東京都葛飾区立郷土と天文の博物館の谷口榮先生より、御高論「鎌倉武士と城館-吾妻鏡を素材として-」(『東京考古』25)を御恵送いただきました。考古学者による文献史料への果敢な取り組みです。
 谷口先生にあつく御礼を申し上げます。

朗報2件。

No.5795

その1。 長くお世話になっている編集者の方から、待望のポジション異動の御連絡。これはまさしく、「徳政」。
 「水を得た魚」のごとき御活躍を期待する次第。

その2。 拙著『源氏と坂東武士』を読了された中堅研究者の方々から、概ね肯定的な評価を頂戴していること。
 また、書評会を計画して下さっているという情報も。有り難し。

◆ ご注文いただいた拙著『源氏と坂東武士』ですが、本日(3日)に取りに来てくださった雨野さんをもって、研究室在庫分がゼロになりました。もし、注文したにもかかわらず、まだ受け取っていないという方がいらっしゃいましたら、当方までお知らせ下さい。

☆ 本日(3日)、前川佳代さんから、工藤雅樹・前川佳代・入間田宣夫・赤坂憲雄「【やまや文化フォーラム】“黄金都市”平泉-今あかされる中世都市の秘密-」掲載の『東北文化友の会会報 まんだら』30、中西望介さんから「川崎市域の中世の古道について」(『川崎市文化財調査収録』42)を御恵送いただきました。
 前川さん・中西さんにあつく御礼を申し上げます。

普及版第三巻の読み方-次回『吾妻鏡』-

No.5793

 本日も長時間にわたる『吾妻鏡』にお付き合い頂きまして、ありがとうございます。今日の範囲ではとりわけ、満田さんが自作の図を用いて方違の要・不要を説明して下さったところがとても勉強になりました(嘉禄三年六月十七日条)。それと同時に、幕府の記録としての『吾妻鏡』に対しても、大いに認識を改めさせられました。満田さん、ありがとうございます。今後もメンバーみなさんそれぞれの得意分野を、講読会に還元していきましょう。

 さて来週の『吾妻鏡』は以下のとおりです。
 日時:7月9日(月)13:00~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 宗教・文化研究所共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』嘉禄三年七月十二日、九月二十二日、十一月四日、十二月十四日
    安貞二年正月一日、十三日、十九日、二十九日、二月三日、四日、十三日、十九日、四月二十二日、二十六日、二十七日、五月七日、八日、十六日、二十二日、
  (※適宜休憩を挟みつつ、読めるところまで読んでいきましょう)

 尚、七月は九日・二十三日・三十日の開催を予定しております。
 吾妻鏡講読会は、貴重なお時間を割いて自主的にお集まりくださる参加者のみなさんによって支えられております。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。新規メンバーは随時募集中ですから、まずは見学からでもお気軽にご参加下さい。

本日の『吾妻鏡』、明日の演習と講義。

No.5794

 本日の『吾妻鏡』講読会。建築史専攻の満田さんの存在が光りました。こういうところがキチンと分かると史料講読の意義は増大します。私自身、おおいに蒙を啓かれました。
 ぜひ、何らかの形での御発表を期待しております。

 また、岩田君には水無月をいただき、ありがとうございました。
 ゼミ旅行の案内のためにお出で下さった佐伯君にも御礼を申し上げます。

 さて、明日のⅢ講時の基礎演習Ⅰですが、森山さんが「CMの影響力」、安田さんが「老人虐待と孤立化」をテーマに報告される予定です。
 Ⅴ講時の総合教育科目は「中世社会の罪と罰」というお話し。「悪口罪」とか「死体損壊」について触れたいと思います。

出講・執筆分担・文書調査・ステレオetc.

No.5792

 土曜日は関東で「鎌倉幕府と「京都」」をテーマにお話しをさせていただく機会を得ました。
 熊谷隆之さんの六波羅探題に関する御研究や上横手雅敬先生が常々言われている「鎌倉時代史は鎌倉幕府史にあらず」ということを紹介・力説して参りました。やや、奇を衒うような話しぶりになってしまいましたが、もともと関東人である私が話したところに、意味と面白さを見出していただければ、これ幸いだと思っています。
 なお、いくつかの大きな本屋さんに立ち寄ったのですが、いずこにも拙著『源氏と坂東武士』は見つからず、置いていないのか、売れてしまったのか。後者ならば嬉しいのですが。
 こういう「観察」が本を出した後の楽しみです。
 ちなみに、ある日記ブログに、『源氏と坂東武士』を読了され、「なかなかに満足でした」という評を書いてくださった方がおられるとのこと。九州にお住まいの方のようだという情報ですが、ありがたいことであります。

 ○ 本と言えば、岩田君より『入門 吾妻鏡』の執筆分担の御報告をいただきました。人名項目を、山岡さんと山本君が15人程度、佐伯・坂口・長村・岩田の四君がそれぞれ35人程度ですが、専攻や諸事情を適切に踏まえた割り振りだと思います。執筆者の皆さんは宜しく執筆に取り掛かって頂きたいと思います。
 岩田君、御苦労様でした。

 ○ つぎは、寺院の文書調査に参加を希望された長村君・雨野さん・伊藤さんに。
 『醍醐寺聖教目録』(勉誠社)を御覧の上、拝見させていただきたい資料などありましたら、7月上旬までにお誘いいただいた先生に、直接御連絡下さるようにお願いいたします。

 ○ 松薗先生はフォン・カラヤンの全レコードを収集されている由。
 とするならば、レコードプレーヤーもお持ちのはず。
 当家には30年ほど前の4チャンネルステレオがリビングに鎮座しているのですが、動力伝達用のゴムベルトが劣化してしまい、機能しなくなっています。また、これと接続したカセットデッキも同様に動きません。
 この布張りスピーカーのステレオ(ビクター製)は、とても音質が良いので、ついに手放せないでいたものですし、また思い出深いレコード・カセットテープがこのままでは死蔵ということになってしまいます。
 どなたか、古いステレオやカセットデッキの修理を依頼できるところを御存知でしたら、お知らせいただければ幸いです。

 ● 先日、長野県のある高校から出張講義の御依頼をいただいたのですが、当方の都合が合わず、残念ながらお断りをせざるを得ない仕儀となり、申し訳なく存じております。
 期末の時期は、通常と時間設定が異なり、また研究上の所用も多く予定されますので、宜しくご了解いただきたく、お願い申しあげる次第です。

 ☆ 木村英一さんより、御高論「【書評】川合康著『鎌倉幕府成立史の研究』」(『ヒストリア』205)を御恵送いただきました。研究史にのこるような大著、しかも論文集の書評はとても大きなエネルギーを要するものです。
 木村さんにあつく御礼を申し上げます。
 ちなみに、私もお引き受けしたものの、なかなかハードルを越せない論文集が2冊あり、学会誌編集委員の方にたいへん御迷惑をお掛けしています。こういう状況は本当に憂鬱です。

Re: 出講・執筆分担・文書調査・ステレオetc.

No.5802

大阪にテクニカルオーディオというステレオ修理専門の会社があります。ホームページがありますよ。

オーディオセット.

No.5806

 >松薗先生
 御教示ありがとうございます。
 拙宅のオーディオセット(ビクター SSL-66MS)で問題なのは、レコードプレーヤーです。これについては、モーター回転を伝えるゴムベルトを交換すれば確実に直ると思いますので、探してみたいと思っています。
 なお、柳原先生からいただいた情報によれば、最近、レコードプレーヤーは新製品が作られているとのことですので、交換針(ST・LP DT-29)とともに見つかるだろうと思います。
 ステレオカセットデッキは、ビクター製の(KD-25SA ANRS)です。これについては、アンプに接続できれば(接続端子が同じなら)どんなものでも良いので、中古品を探したいと思っています。

『芬陀利華』第290号が出ました。

No.5788

 京都女子大学宗教部の広報誌『芬陀利華』に「傍らに人無きが若し」という奇妙なタイトルの拙文を書きました。これにも誤植があるかもしれず、それ以前に内容に問題があるかとも思われますが、御笑覧いただければ幸いです。京都女子大学の各校舎の入り口に置かれているはずです。なお、顔写真は『源氏と坂東武士』のカバーにあるものと同じものです。

 ☆ 京都文化博物館の横山和弘先生より、御高論「後宇多王権による空海「聖跡」の興隆-槇尾平等心王院我宝と土佐国室戸金剛頂寺・最御崎寺をめぐって-」(京都文化博物館研究紀要『朱雀』19)を御恵送いただきました。
 横山先生にあつく御礼を申し上げます。
 ちなみに、『朱雀』の名付け親は山田邦和先生です。

『源氏と坂東武士』の反省と訂正(2) 

No.5786

 P30 13行目 (誤)これが一条天皇に→(正)これが後一条天皇に
 p32  5行目 (誤)この時、一条天皇は→(正)この時、後一条天皇は

 ※ ちょっとヒドイ誤りですので、取り急ぎ訂正させていただきます。三校までさせていただいたのに、この有様です。

校正漏れ。訂正をお願いします。

No.5783

 別冊歴史読本74(32-22)『源氏 武門の覇者』が出ました。元木先生が「武門のはじまり 経基・満仲」、私が「武士の長者と権門の爪牙 義家・為義」を書いております。
 拙文は『源氏と坂東武士』の補論的な内容になっていますので、お目とおし頂ければ幸いです。

 ★ ちなみに、『源氏と坂東武士』の刊行にともなって吉川弘文館の『本郷』第70号に「坂東武士と京都」という小文を掲載していただきました。これまた、補論的な意味をもたせたものなのですが、校正に見落としがありました。

 20頁上段10行目の「従五位下」のルビ
(誤)「じゅごいのけ」→(正)「じゅごいのげ」

 20頁下段19~20行目
(誤)平家方に立った広常に連座して→(正)平家方に立ったり広常に連座して

 後者は、たった一字が抜けただけなのですが、大きな事実誤認を招くもので、申し訳なく思っております。
 校正は二度行ったのですが、見過ごしてしまい、いよいよ耄碌の極みだと思います。本文を御覧になられた方は、よろしく訂正方お願い申しあげます。

 ☆ 本日、青山学院大学の佐伯真一先生より、御高論「京師本『『平家物語』と語り』」(『伝承文学研究』56)および「「武士道」論と軍記物語研究-武士観の問題を中心に-」(『軍記と語り物』43)を御恵送いただきました。
 佐伯先生にあつく御礼を申し上げます。

次回の『吾妻鏡』

No.5782

 先日の公開講座では、講師の中澤先生・松薗先生、コメンテーターの元木先生、司会の野口先生、ご来場のみなさま、大変お世話になりました。過去二年は別の用事が重なってしまい、公開講座に伺うのはひさしぶりだったのですが、非常に充実した素晴らしい一日を過ごすことが出来ました。

 さてその翌々日の『吾妻鏡』講読会では、私が「青葉城恋唄…」などと口走ったために、楽しいサプライズに遭遇しました。何が起きたのかは、山岡さん・伊藤さん・米澤くん等のケータイに記録されていることと思います。
 次回の『吾妻鏡』のご案内です。

 日時:7月2日(月)13:00~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 宗教・文化研究所共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』嘉禄三年閏三月十七日、四月二日、四月十六日、四月二十三日、五月一日、五月二日、五月十日、五月十四日、五月二十三日、六月十四日、六月十五日、六月十七日、六月十八日、七月十二日、九月二十二日、十一月四日、十二月十四日
 (※適宜休憩を挟みつつ、読めるところまで読んでいきましょう)

Re: 次回の『吾妻鏡』

No.5784

 岩田君、告知をありがとうございました。ただし、一部に「守秘義務違反」があったので厳正に対処したいと思います(笑)。
 それしても、『吾妻鏡』は面白い。これまで表面的理解に留まっていたことを痛感させられます。まさに「宝の山」と言えるでしょう。

 ☆ 神奈川県愛川町教育委員会の山口研一先生から、御高論「島津義弘の合戦 研究最前線」掲載の『歴史読本』8月号を御恵送いただきました。
 山口先生には、ぜひ一度、鹿児島で研究発表の機会をもっていただきたいものと思っております。
 山口先生に、あつく御礼を申し上げます。

Re: 次回の『吾妻鏡』

岩田慎平
No.5789

>野口先生
 すみませんでした。「私的制裁」はいかようにもお受け致す覚悟です。
 それはともかく、武家棟梁たるもの、諸芸に堪能でなければ務まらないのだなぁと思いました。

山田邦和先生のホームページ

松薗 斉
No.5779

懇親会の時教えていただいた先生のホームページ、『平安京閑話』を開きましたが、検非違使庁の石碑の写真にたどりつきません。どこにあるか誰か教えてください。

 ちなみに歴史と関係ありませんが、年が近いせいか、山田先生と音楽的志向が近いことに気づきました。中島みゆきが好きなこと、そしてクラシック。私の場合はフリッツ・ライナーではなく、メールアドレスを知っている方はご存知のように、フォン・カラヤンです。現在、全レコード(CDではありません。なるべくオリジナルの盤)収集中。

Re: 山田邦和先生のホームページ

松薗 斉
No.5785

〔その1〕検非違使庁跡の写真たどりつきました。ありがとうございます。話題のわんこと一緒なのですね。野口先生のところは猫派だそうで、京楽さんところは有名な犬派、うちは犬派(今はいませんが)ですが、たどっていくと妙な学会見取り図ができてしまいそうですね。
〔その2〕美川さんや柳原さんの熱いセル談義、すごいですね。中高学生の時から愛聴しているドボルザークの8番とコダーイの「ハーリヤーノシュ」組曲以外、あまり聞いておらず、とてもついていけそうにありません。ましてライナーに至っては…?どうもアメリカに行ってしまった指揮者は苦手です。トスカニーニもストコフスキーもクーセヴィッキーもオーマンディーもみんなそこそこにしか聞いていません。このあたりは、最近のクラシック界の状況を反映してか、物故した指揮者ばかりの話題になりそうです。あまり深入りすると怖い方が出てきそうなのでこの辺で。

Re: 山田邦和先生のホームページ

山田邦和
No.5787

松薗先生。先日はありがとうございました。
時忠に対して認識を新たにすることができました。
検非違使庁に無事たどりついていただいたとのこと、光栄でございます。今度はぜひ現地にお立ち寄りください。

>年が近いせいか、山田先生と音楽的志向が近いことに気づきました。
それにしても、CDではなくオリジナルのレコード収集というのは、松薗先生もかなりマニアとお見受けいたします。そうと知っていれば、懇親会で音楽談義をやっておくのでしたね。クラシックに中島みゆき、盛り上がれそうです。