治承三年政変
No.3444
本日の義経、能天気なハイキングで巴にいたぶられる義仲と越後で出会うという、驚くべき無茶苦茶な場面設定でございました。
越後城氏は、諸国源氏の御曹司に狩猟ツアーでも呼びかけておったようですな。
あの軽くすっとぼけた義仲なら、短期間で滅亡も当然ではありますが。でも、あんな奴がどうやって上洛するんだ!もう少し、重厚さ、荒々しさは出せんのか?
本日はめでたく、小沢、長嶋、小泉と、各界名士のご子息、七光りトリオの競演でござった。やれやれ。
義仲と聞いてすぐに従兄弟と分かるとは、義経もなかなか情報通のようですが、それなら兄義平に父義賢を殺され、自分の父義朝と、義賢や、その父為義が犬猿の仲だったことくらい分かりそうなものですがね。まあ、その辺は源氏は一枚岩というドラマの単純化の結果ということでしょうか。
頼政まで招いた平氏の奇怪な酒宴も、同様の意図ということになるのでしょう。
治承二年以降の大火、犯罪は平氏に対する怨嗟を生んだというのも、無理が多い。後白河の王権の動揺が、清盛との対立を激化させ、政変に至るのですが、これも一貫して平氏横暴という図式に単純化されたようです。
分かりやすく、単純化するならそれで徹底すればいいのですが、おかしいのは重盛です。清盛が決断が鈍いので彼が悪役をかっていた、その彼が死んだので清盛は鬼になったとのこと???
単純化するなら、清盛を制止していた重盛が死に、清盛がいよいよ先鋭化したと通説通りにすれば宜しい。重盛が憎まれ役を買っていたというなら、殿下乗合事件は史実通り描くべきでしょう。どうせなら、鹿ヶ谷で清盛が助けた成親を彼が暗殺したことにすればよかった。あれでは重盛の印象が薄っぺらで、何とも中途半端です。
後白河は唖然とするだけ。これでは、折角の名優平幹二郎を持ってきた甲斐もありません。こんな間抜けな後白河なら、これこそ蛭子某氏に演じさせれば宜しい。
この辺、天皇・王権の描き方が、かつての「新平家」や「草燃ゆる」より甘くなった感を否めません。勘ぐりすぎでしょうか。まあ、そういえば今回梶原景時を演ずる中尾某のとんでもない後白河もありましたね。
中途半端といえば、突然お徳なる奇怪なばあさんが清盛の下に現れ、息子?を諜報担当者に推挙するのも、唐突です。宮尾さんの原作は清盛の物語であり、清盛の若い日々を見守った人物としてお徳は描かれています。それでこそ、彼女の存在は活きるのですが、義経の物語にしておいて、彼女を大きく取り上げるのは無理があります。
原作者と、脚本家の葛藤の結果ではないでしょうか。
見ものだったのは、福原の町並み模型が登場したこと。どこの漁村かと思ったら、どうも福原だったらしい。福原というより、大輪田の泊の光景のようでした。別に静止して見直そうとも思いませんでしたが・・・。
多少進歩した点は、清盛が福原に住んでいることになったこと。だったら、いつ引っ越したのや?
越後城氏は、諸国源氏の御曹司に狩猟ツアーでも呼びかけておったようですな。
あの軽くすっとぼけた義仲なら、短期間で滅亡も当然ではありますが。でも、あんな奴がどうやって上洛するんだ!もう少し、重厚さ、荒々しさは出せんのか?
本日はめでたく、小沢、長嶋、小泉と、各界名士のご子息、七光りトリオの競演でござった。やれやれ。
義仲と聞いてすぐに従兄弟と分かるとは、義経もなかなか情報通のようですが、それなら兄義平に父義賢を殺され、自分の父義朝と、義賢や、その父為義が犬猿の仲だったことくらい分かりそうなものですがね。まあ、その辺は源氏は一枚岩というドラマの単純化の結果ということでしょうか。
頼政まで招いた平氏の奇怪な酒宴も、同様の意図ということになるのでしょう。
治承二年以降の大火、犯罪は平氏に対する怨嗟を生んだというのも、無理が多い。後白河の王権の動揺が、清盛との対立を激化させ、政変に至るのですが、これも一貫して平氏横暴という図式に単純化されたようです。
分かりやすく、単純化するならそれで徹底すればいいのですが、おかしいのは重盛です。清盛が決断が鈍いので彼が悪役をかっていた、その彼が死んだので清盛は鬼になったとのこと???
単純化するなら、清盛を制止していた重盛が死に、清盛がいよいよ先鋭化したと通説通りにすれば宜しい。重盛が憎まれ役を買っていたというなら、殿下乗合事件は史実通り描くべきでしょう。どうせなら、鹿ヶ谷で清盛が助けた成親を彼が暗殺したことにすればよかった。あれでは重盛の印象が薄っぺらで、何とも中途半端です。
後白河は唖然とするだけ。これでは、折角の名優平幹二郎を持ってきた甲斐もありません。こんな間抜けな後白河なら、これこそ蛭子某氏に演じさせれば宜しい。
この辺、天皇・王権の描き方が、かつての「新平家」や「草燃ゆる」より甘くなった感を否めません。勘ぐりすぎでしょうか。まあ、そういえば今回梶原景時を演ずる中尾某のとんでもない後白河もありましたね。
中途半端といえば、突然お徳なる奇怪なばあさんが清盛の下に現れ、息子?を諜報担当者に推挙するのも、唐突です。宮尾さんの原作は清盛の物語であり、清盛の若い日々を見守った人物としてお徳は描かれています。それでこそ、彼女の存在は活きるのですが、義経の物語にしておいて、彼女を大きく取り上げるのは無理があります。
原作者と、脚本家の葛藤の結果ではないでしょうか。
見ものだったのは、福原の町並み模型が登場したこと。どこの漁村かと思ったら、どうも福原だったらしい。福原というより、大輪田の泊の光景のようでした。別に静止して見直そうとも思いませんでしたが・・・。
多少進歩した点は、清盛が福原に住んでいることになったこと。だったら、いつ引っ越したのや?