山川県史シリーズ『兵庫県の歴史』刊行。

No.2495

 タイトルの本、他の県の本よりすこし厚手で刊行されました。中世前期の部分は元木泰雄先生の独壇場です。このところこの BBSは兵庫県ブームですし、廣瀬さんや谷垣さんなど地元の方も多いので、ぜひ読んでみて下さい。
 元木先生、御恵送あつくお礼申し上げます。

 >遠藤明子様 最近の御著作を御恵送いただき、ありがとうございました。いただいたご本は、研究室のゼミの書棚に配架してゼミ生の閲覧に供させていただいております。
 こちらへの書き込みはどうぞ御遠慮なく。関東の情報をお伝え下されば幸いです。
 11月に御上洛の際は、ぜひお目にかかる機会を得たいと思っております(ただし、この時期の京都ですが、想像を絶する大変な混雑を御覚悟下さい)。史跡などの御案内は、当ゼミに野口洋平君というその道のプロがおりますので、とりあえず、この掲示板をご利用の上、彼にご相談になるとよいと思います。
 >野口君 という次第で、宜しくお願い致します。

『後醍醐天皇のすべて』刊行のお知らせ。

No.2498

 つづいてもう一冊。佐藤和彦・樋口州男編、新人物往来社刊、2800円です。小生が千葉在住の頃からお世話になっている樋口先生の「後醍醐天皇の死と足利氏-怨霊と鎮魂」、京女の公開講座に講師としておいで下さったことのある鈴木彰先生の「近世・近代の後醍醐天皇」、昨年、『平家物語』研究会の神戸史跡見学で御一緒した錦昭江先生の「『増鏡』にみる後醍醐天皇」のほか、加増啓二「後醍醐天皇と武士」、野村育世「後醍醐天皇と密教・芸能」など興味深いテーマの論考が満載です。巻末の堀祥岳「後醍醐天皇・参考文献目録」も大いに役に立ちそうです。
 新人物往来社からの献本という形で本を頂きましたが、諸先生方のお心遣いによるものと存じます。あつく御礼申しあげる次第です。

『中世都市鎌倉の実像と境界』刊行。

No.2499

 こうなったら、もう一冊。小生も書いておりますが、抜刷を作る時間がしばらく得られそうにありませんので。
 五味文彦・馬淵和雄編、 高志書院刊、2200円です。
 これは、公開討論会をもとに作られた論文集ですから、構成を示すことで御紹介に代えます。
 第1部 中世都市鎌倉の実像
  Ⅰ 東アジアにひらく鎌倉文化・・・・・村井章介
  Ⅱ 都市鎌倉の形成と北条氏・・・・・・秋山哲雄
  Ⅲ 幻影の鎌倉城・・・・・・・・・・・岡陽一郎
  Ⅳ 鎌倉武士の心性・・・・・・・・・・野口実
 第2部 中世都市鎌倉の境界
  Ⅰ 中世都市鎌倉成立前史・・・・・・・馬淵和雄
  Ⅱ 中世都市鎌倉の「荼毘址」・・・・・野本賢二
  Ⅲ 港湾都市六浦と鎌倉・・・・・・・・西岡芳文
  Ⅳ 忍性と鎌倉・・・・・・・・・・・・細川涼一
 総括 鎌倉の中心性と境界性・・・・・・・五味文彦 

『図説平家物語』『古代蝦夷と律令国家』刊行。

No.2504

 河出書房の「ふくろうの本」のシリーズの一冊として『図説平家物語』が刊行されました。信州の大名真田家に伝えられた奈良絵本の『平家物語』が初めて本格的に紹介されています。
 写真や図版が新しく、大いに楽しめる本だと思います。
 平家物語研究会などでお世話になっている、鈴木彰先生・錦昭江先生・松井吉昭先生・樋口州男先生から頂きました。あつく御礼申しあげます。

 『古代蝦夷と律令国家』は、高志書院の奥羽史研究叢書の7として刊行された、平安前期の奥六郡を対象にした論文で構成された研究書です。「奥六郡の関と津」を執筆された、中尊寺仏教文化研究所の菅野成寛先生から頂きました。あつくお礼申しあげます。
 ゼミ生も大いに活用してください。

高野山大学公開講座レポート

No.2489

昨日は門屋さん、田中さん、鈴木君と四人でグランキューブ大阪で開かれた高野山大学秋季生涯学習講座in大阪 高野山の密教文化「高野山とマンダラ」に行ってきました>>No.2290

お昼前に鈴木君以外のメンバーは集合し、梅田でお昼→お買い物したあと、リーガロイヤルのバスで会場へ・・・
毎度のことですが平均年齢の高いこと☆配られたレジュメもそれを考慮してか字が大きめ(その割にはpptの画像が小さすぎて見えにくい・・・)
先日の世界遺産登録によるブームもあってか、超満員の大盛況でした。

講演のテーマは「高野山とマンダラ」。なかなか難しいテーマであるので、ついけいけないなってことがあっては大変・・・と頑張って私は数日前から数冊本を読んだり、仏教用語を辞書で引いたりして事前勉強して意気込んでおりました。

講演開始・・・わくわくわくわく♪
・・・・
・・・・・・
・・・・・・・・
へ~こんなとこなんだね~行ってみたいなあ。。。
御影堂って火事で燃えかけたけど近所のお店の味噌を塗って守られたのね・・・
そっかあ・・・高野山は山そのものがマンダラなのね!!(←門屋さん的ヒットだったらしい)

講演が終わって頭に残ったのはこういう内容でした☆
要は言い方は悪いですが<観光案内+α>っぽい内容でした。
けっこう大事な用語とか解説は「省略します」といってはしおられていってましたし・・・もう一歩踏み込んだお話がきけるかと期待していたのですが・・・・
残念です。
おじいちゃんたちの質疑応答が始まったところで三人はささっと退室してまいりました。(どこかできいたような質問が飛び交っていたようです)

そのあと鈴木君と合流し、またまた梅田へ戻ってお買い物♪
そして晩御飯は地鶏とうどんのおいしいお店でたらふく食べてぽんぽんのお腹とともに帰途につきました。

家についてから寝る前に門屋さんと鈴木君としばしチャットしたのですが、その時もやはり味噌を塗った話ばっかりだったので、今日新たに得た知識として一番のミソは「味噌」のようです。笑
以上、レポートでした。

山岡さん>こんな公開講座でした。レジュメのコピーどうしましょう???高野山に関する基本的知識は手に入るのでそういう意味では役にたつかも・・・?

田中さん、門屋さん>お誘いしといて期待はずれなイベントですみませんでした・・・☆でも買い物とご飯は大満足です!!

Re: 高野山大学公開講座レポート

山岡  瞳
No.2493

>永富さん

基本的知識がないので役に立つと思います。
コピーお願いします。

Re:

No.2497

りょうかいっ ('◇')ゞ
じゃあ今度会うときにでも持っていきます~

社叢学会定例研究会:「神社と武士」

No.2486

 今週の土曜日18日午後に伏見稲荷大社でタイトルの研究会が開かれます。講師は元木先生、小生はコメンテーターという役回りです。参加申込先など、詳しくは↓をご覧ください。

 http://www2.odn.ne.jp/shasou/act.htm
 
 >文献のカード取りのアルバイトを引き受けてくれた山本くん・平田さん・長村君へ
 担当者に参加意志と可能な日、E・メールアドレスを伝えましたので、集合場所など詳細は直接メールが行くと思います。なお、何か不明な点がありましたら、遠慮なく小生までご連絡下さい。

 >プリンセスさま  ネコの引き取り手は現れましたか?あるサイトでこんなHPが紹介されていました。↓御覧下さい。

 http://www.interq.or.jp/rap/yoshida/index.html

Re: 社叢学会定例研究会:「神社と武士」

No.2490

野口先生>猫の引き取り手はあらわれておりません。猫ちゃんたちは昨日ようやく目が開きました♪やっぱり猫にとって目はチャームポイントですね。
「古典にみえる猫の話」、とてもおもしろく拝見させていただきました。ありがとうございます。

「窮鼠猫をかむ!」

No.2491

 永富さん、高野山大学公開講座の御報告、ありがとうございました。公開講座というのは、対象が不特定ですから、主催者側も苦労が多いのです。講師としても、聴衆の知識が一様でなく、関心・目的もバラバラなので困ることが多い。もっとも、最近は大学の講義でもそのような側面が見られるようになりましたが。
 それにしても、曼陀羅はまじめに取り組んだら際限もなく難しい。小生もこの方面の権威である石田尚豊先生などの本を読んだことがありますが、お手上げでした。
 
 「お手上げ」といえば、執筆中の論文が、時間的に、まさにその状態になりつつあります。時間という名の百匹のネコに追いつめられたネズミの如し。かくなる上は「窮鼠猫をかむ」の勢いで・・・なんとかしたいものです。
 
 「ネコ」といえば、永富さんのところの仔猫ちゃんたちのもらい手がまだ無いというのは残念。山田ちさ子さんによると、以前、京女の近くで数匹の仔猫が捨てられていたのを発見。女坂で通行人に呼びかけたところ、すぐに全ての仔猫が引き取られていったそうです。やはり、文字だけではインパクトが足りないのかも知れません。ここは、鈴木君の出番ではないでしょうか?
 
 ところで、「山田さん」といえば、HPで公開している平安京の地図を某出版社に盗用された由。それも、ひどい改悪の上のようで、お怒り、お察し申しあげます。このところ、歴史学者の研究成果を内容の理解も出来ぬまま盗用したり、はては文章まで使うようなヒドイ小説家が現れたりいたしておりますが、復元地図作成の苦労は並たいていのものではありませんので、お怒りは本当にごもっともなことと思います。

 ふたたび永富さん。「古典に見える猫の話」の『今昔物語集』の説話は、石母田正『中世的世界の形成』にも出てくる私営田領主の藤原清廉さんが主人公ですね。ひょっとしたら、この人は門屋君のように猫アレルギーだったのかもしれません。ちなみに、当ゼミメンバーには犬好きはいても、犬系の人は皆無だと小生は認識いたしております。○○さん、絶対そうですよね。
 『台記』の現代語訳は実に上手ですね。「悪左府」頼長さんの一面です。この記事については、元木先生の研究会でも、おおいに盛り上がりました。
 さて、それでは、仕事、仕事・・・です。

Re:

No.2496

野口先生>そうですね。文字だけでは弱いのかもしれません。
猫ちゃんたちを撮影してここのHPのトップにでも掲載しようかしら・・・♪(写真だけでなく動画も!)
そしてアイコンはすべて猫に・・・うふふふふ

脅迫?!

当ゼミでも逆らった宗文研Boysは藤原清廉さんのように女子猫軍団に追い詰められる・・・という構図ができつつあるので、またひょっとするといつかそういうことが記録に残されるときがくるかもしれませんね~怖い怖い☆

はじめまして

花田卓司
No.2482

野口先生
先日は史料購読会にお誘い頂き、どうもありがとうございました。大変良い勉強をさせて頂くとともに、自分の不勉強さを痛感致しました。自分もしっかり頑張ろうと思います。今後ともご指導ご鞭撻のほど、宜しくお願い致します。

報告者の皆様もお疲れ様でした。今後とも宜しくお願い致します。

立命館大学大学院M1 花田卓司

こちらこそ、よろしく。

No.2483

 花田君、ぜひ今後とも当ゼミに御参加下さい。
 先般は、卒論報告会で足利氏に関するお話をされていましたが、今回の『天養記』同様、かつて使われた史料を丹念に読み返し、近年の研究成果に照合していくと、新しい知見がたくさん見つかるのではないかと思います。
 すこし、研究テーマの時期より遡るかも知れませんが、近年の須藤聡氏の北関東の武士団に対する御研究などを踏まえて、今度、こちらで研究発表でもして頂けたらありがたいと思っております。

どうもありがとうございます

花田卓司
No.2485

 野口先生、貴重なご意見どうもありがとうございます。
 須藤聡氏の論文は確か『古代文化』(だったとおもうのですが)で拝見したことがありますが、もう一度きちんと読んでみます。最近はいろいろと大学のほうで予定が詰まっていて、自分の研究テーマもろくに進んでいない状態ですが、少しずつ進めていきたいと思います。
 自分の視野を広げる意味でも、多くの研究会や勉強会に参加していきたいと思っていますので、宜しくお願い致します。

二十歳より前のこと。

No.2478

 今月8日作家の水上勉氏が亡くなられました。門屋が水上氏の本をはじめて読んだのは高校生の時だったと思います。「五番町夕霧楼」を読んで非常に切ない気分になったのを今もはっきりと覚えています。その後「雁の寺」「越前竹人形」などを読んだかと思います。水上氏は少年時代に出家していたので根底に仏教があり広い静かな空間が広がっているのが大好きでした。
 少年の頃から伝記・評伝というものを読んでは挫折していたのを変えてくれたのも水上氏でした。氏の「才一」「良寛」「沢庵」「一休」は人物を描くことの面白さを教えてくれました。この経験がなければ現在の場所におらず、近代文学を専攻したいたやもしれないという位の経験です。(今、思うと)
 氏は幅広い知識で小説にとどまらず、幅広い分野で活動されていたので非常に残念です。これを機に復刊するものもあるでしょうから、もし書店で気が向いたら手にとってみてください。
 最近掲示板をにぎわせている「二十歳のころ」よりも前の私的読書体験でした。

氏の故郷の福井で蔵書が「若州一滴文庫」として開放されています。
http://www.itteki.jp/

中国山西省大同市

No.2469

中国山西省大同市から、一昨日帰国しました。

前に、山田先生が、私と植樹の関係に疑問符をつけていましたが、私自身も疑問符・・・・。
そもそも同僚の東洋史の谷口義介先生に誘われたのですが、
とにかく、簡単に行けないところに連れて行ってくれるというので、なにがなんだかわからないけれど、行ったわけです。

結果は、おもしろいのなんのって、おおげさにいうと人生観というか、世界観が変わったかも知れません。わずか1週間で。

いまの中国は世界の縮図です。
大同は北京からわずか?300キロなのですが、
まったく違う世界が広がっていました。
だいたい、大同というのは、歴史的にも重要な場所。
北魏の都が一時あったし、その関係で有名な雲崗の石窟があることはご存じでしょう。

漢民族と北方遊牧民が対峙する最前線。

しかも、日中戦争では、あの日本軍の三光作戦の舞台。
住民虐殺がいたるところであったところ。
しかも中国一の炭坑がある。

かつては、森でおおわれた肥沃な土地だったようですが、
現在は中国の最貧地帯。森がなくなって、黄土でおおわれ、
作物がとれない。

あらゆる矛盾が凝縮している場所なのです。
しかも、北京の水瓶となる川が干上がっている。
すでに黄河は渤海湾の手前で干上がっている。
北京の繁栄は、砂上の楼閣である。
もちろん、環境破壊、水質汚染も凄い。

中国はいま高度成長とバブルが一緒にきたような騒ぎで、
そのおかげで世界経済がなんとかもっている。
ところが、これが必ずはじける。
北京オリンピックのあと、どうなるんでしょう。

といった具合で、まったく頭の整理がされていないのですが、
木の苗を植える日本人のNGOの地道な活動に参加してきたのです。ろくすっぽスコップももったことのない人間ですが、
いま、日本人が中国でできることを、ほんの少しやってきた。

自分の仕事との関係でいえば、「勧農」の意味が見えたかな。

興味のある方は、下記のホームページをご覧下さい。
http://homepage3.nifty.com/gentree/

Re: 中国山西省大同市

No.2470

美川先生 おかえりなさい。

今日は史料講読の最終日なので、皆さんのレスが遅いかもしれません...
プロジェクトXでやってた「日本沙漠緑化実践協会」とは、全く別の団体なんですね。(どうしても、中国・緑化=プロジェクトXと連想しまいます(^_^;)


>高度成長とバブルが一緒にきたような騒ぎで
石炭中心から、原子力へエネルギー政策を転換するというニュースがありましたが、中国では“一つとばし”が当たり前ということでしょうか。

どっちにしても、体を動かさずあーだこーだ言う人間よりも、実際体を動かして活動できる人間が偉い...と思います。ただ、僕にはそこまでの機動力がないのでイジイジしてるだけになってしまいます...。植林する木はどんな種類のものですか?

関係ない話ですが、中国つながりということで。
LOVERS(原題は「十面埋伏」)を見ました、ラストサムライ(笑)と比べると、「あんな戦い方があるんだ!!」といろいろ感激してしまいました。時代劇に慣れてしまった僕としてはとても新鮮でした(^o^)。映画専門の山本さんに批評を聞きたい所です!!

>野口ゼミの皆様へ
 今日は突然お邪魔してすいません。急いでいたのですぐに帰ってしまいましたが、史料講読はうまくいきましたでしょうか?打ち上げの様子なども教えてくださいね♪

美川先生の「崇徳院」論文、刊行近し!

No.2475

 遣唐植樹大使・美川先生の無事の御帰朝、祝着至極に存じます。このところ、身の回りには海外で見聞を広められる方が多く、長く鎖国を続けている小生、身の置き所がありません。
 ところで、もう大昔のことような感想を持たれるかと思いますが、美川先生が中国に出かけられる直前にご覧になった亀山殿跡、小生も見学の機会を得ました(NO.2431)。あの堀は本当に興味津々ですね。
 御高論「崇徳院生誕問題の歴史的背景」も、いよいよ『古代文化』次号(56巻10号)の巻頭に掲載です。反響が楽しみです。
 小生は目下『承久記』に関する論文執筆で、悪戦苦闘中であります。
 ちなみに、承久の乱後、京方のある人物の日記が幕府に没収されたために、院に加担した人々が恐慌をきたしたという話を何かの本か論文で読んだ記憶があるのですが、何だったか思い出せません。ご存じの方がおられましたら、御教示下さい。

つづき(こんな話で失礼。)

No.2466

「つづく」といいながら何も出てこず、大変失礼いたしました。次々に送られてくる原稿の山を前に、悲鳴をあげていた…と言えればいいのですが…。ただ、まじめに書こうとすると、意外に腰がひけてしまいそうになる、というのも事実です。恥さらし、でもありますし、内幕暴露でしかなかったりしますので。で、とにかく、つづきです。カバーのそでの文章がなぜ間違ったのか…。

まず、最初に先生に大学の研究室でお会いしたのが、01年の10月12日。その数ヶ月前の京女講演会後のお蕎麦屋さんで抜き刷りをいただいたのがはじまりだったかと記憶しています。その抜き刷りが面白かったので、編集部の会議にかくかくしかじかの内容でやってみたいと提出したのが、10月2日。タイトルは「日本人はどう戦ってきたのか」としていました。その企画書には、「戦いにおける日本人の本音と建前から、日本人の行動原理の本質に迫る」とありますので、それほど狙いを外していなかったような、微妙にずれているような。ただこの段階では、具体例については、平家しか意識していなかったのは、確実のようです。
内容構成については、2002年7月3日付けでいただいた構成案で概ね合意に達したようです。ほぼ序章から3章までは出来上がった本と同じです。ちなみに、序章・『平家物語』のだまし討ち、第一章・神話の戦争・征夷の戦争、第二章・フェアプレイの成立、第三章・掟破りの武士達。4章がまだ当時は「倫理的「武士道」の成立」になっていました。
同時に執筆も、私からすると順調に、先生は四苦八苦しながら進めていただいていたようです。7月にはすでに序章と1章ができており、翌03年5月の連休中には3章が、翌6月には4章が出来上がり、送られてきました。
それから、書き直しのお願いが始まりました。結局、1~2回書き直しをお願いしたかと記憶しております。それと同時に刊行時期をどうするかについても迷いはじめています。NHKブックス1000号記念フェアがあったりしましたし、自分の好きな月に出せるわけではなく、他の人との調整もしなければなりませんし。
とにかくその間、会社的な手続きを順調に進め、03年12月には正式な提案を行っています。その際、タイトルは『戦場の精神史~武士の行動原理を探る』となっています。
ここまでからすると、この本に関しては、かなり余裕をもって作っているように思われるかもしれません。そう見えてもしかたないかもしれませんが、ただし、著者に対しては余裕を見せていましたが、実はそれほどなかったのも事実です。その間にも、何冊かNHKブックスを出しましたし、当然、新たに企画が進行したものもあり、NHKブックス1000号記念フェアの準備もありで、実は、てんてこ舞いだったのです。この、余裕があるように見えて、実はまったくないというのが、味噌かもしれません。

それはともかく、12月に行った企画書中の企画意図には、
「…まず『平家物語』『太平記』『今昔物語』に数多く描かれる合戦シーンを緻密に分析し、例えば、降伏すれば助けると騙し、越中前司盛俊の首をとった猪俣則綱の行為や、和平を申し込んでおきながら、平維茂に夜討ちをかけ、逃げ出すものを皆殺しにした藤原諸仁の戦いから、正々堂々と戦い、だまし討ちを否定していたという武士像の虚偽を明らかにする。…」
という部分があります。それが、この企画書を基に04年3月末に書いた書店向けの「新刊案内」という小冊子では、
「武士道が唱える武士の潔癖な倫理・道徳。だが、武士は本当に正々堂々と戦い、卑怯な行いを嫌ったのだろうか。『平家物語』「越中前司最期」をはじめとする、数多くのだまし討ちシーンを分析することから、謀略と虚偽を肯定する戦場独特の倫理感覚を明らかにする。「武士道」の虚像を剥ぐ画期的論考。」
となっています。そしてこれをもとにカバーのそでの文章を書いたわけです。書いたのは3月なかばでしたが、『平家物語』はいいとして、『平家物語』以外ではどれが適切なのか、あまりちゃんと調べる余裕を失っていたように記憶しています。とにかく、『平家物語』以外にもう一つということで『太平記』を選んだのはいいとして、この本で先生が用いたどの挿話を使うかの選択は、杜撰だったといえるかもしれません。ゲラを繰っていって、そういえば、「阿保・秋山」の話は面白そうだなと単純に考え、深く考えずに選んだようです。よく考えれば、「阿保・秋山河原軍の事」がだまし討ちでないことはすぐわかるはずですが、一度書いてしまったものを、さらにあれこれしようという気はなかったようです。むしろ、この時期になると、頭はほとんど1000号記念フェアでいっぱいになっていました。その準備や、自分が出す本の用意で、かなり切羽詰っていたかもしれません。したがって、一度書いた文章をまともに見直す機会を逸したといえるでしょう。編集者というのは、ある程度はいい加減さを兼ね備えていないと、何冊も本を出せないようですが、いい加減さと緻密さのあわいをうまく加減しないと、先生方の信用を失ってしまうので、そうしながらも、そう見せない、その技の使いみちを間違えた、といえるかもしれません。

なぜ間違えたのかといった大げさなことではなく、間違えた私って、大変だったのよ、などという言い訳めいた話になってしまい、なぁ~んだと思われたかもしれません。全然参考にならないような話を延々と書いてしまい、申し訳なかったです。それでも、たまにはこんな話があってもいいではないかということで、お許しください。
佐伯先生がこれを読んで何と思われるか…なんといい加減な奴だと叱責の声が聞こえてきそうで…。

なお、お知らせですが、BSブックレヴューという番組がありますが、19日の放送で『戦場の精神史』を取り上げてくれるそうです。よろしければ、ご覧ください。

いやいや

佐伯真一
No.2468

 石浜さん、久々の「つづき」、有り難うございました(これが出てるよ、と教えてくれた近藤好和氏にも御礼)。
 何だかもう忘れていることも多く、いやあ、そういえばそんな経過でしたねえ、という感じですが、追加するとすれば、当初、私の案では書名を『合戦の掟』としていたことでしょうか。今でも私のハード・ディスクには、その名前のフォルダに原稿が入っています。その後、私の別な案もありましたが、『戦場の精神史』の名付け親は石浜さんでした。最終段階では、「武士道」を主題に入れる案などもあったかと思いますが、私としては、この書名がとても気に入っていて、他にはあり得ないと思っています。書名だけでなくて、第4章がふくれあがったことや、第1章と終章の構成その他、本文も、石浜さんに負うところが大です(「あとがき」にも書いたのでこれぐらいにしますが)。
 実は大変なご多忙だったのだと伺うにつけても、そのさ中にきちんと読んで、私自身が、自分の案よりも気に入る書名をつけてくださったことなど、この場を借りて改めて感謝します(帯についても、「売れ行きの半分は帯の功績だ」という声多し)。
 私も、いくつもミスをやって、ギリギリで直したりして、石浜さんにはご迷惑をおかけしました(内容は内緒。武士の情け?)。なお残った問題も、増刷で直してほっとしてます。


便乗ですが

No.2472

石浜さん、先日は拙稿についてご意見ありがとうございました。いつも適切なご意見を賜り、ありがとうございます。ずいぶん力づけられました。
 ところが、先日の第4章についてコメントをいただいた時、またまたPCがぶっ壊れました。初期化しても埒が明かず、今度はあきらめて新規購入したのですが、ADSLにつないだところ、インターネットは使えるのに、OUTLOOK EXPRESSは、わけのわからんエラーメッセージ(既定のサーバが見つからないとか何とか)が出てメールが使用できない有様。おまけに院入試、学務の委員会の合宿(自己評価関係)で監禁され、半ば狂乱状態になっております。ワープロが壊れ、パソコンも壊れ、やはり祟りか!と途方にくれるこのごろです。お返事が送れないのはそんな事情です。鈴木君、どうすればいいのでしょうか?ご教示ください。
そんな機械音痴は手書きにしろ、なんていわないで!
なお、最初の故障のとき前のPCを初期化したのでアドレスも消滅してしまいました。恐れ入りますが、関係各位にはメールをお送りくださいますようお願いいたします。とほほほ・・・

メールの設定について

No.2473

>元木先生へ

 文章からでしか状況が判断できませんので、あいまいな情報ですが、分かる範囲で対処法を書きます。

「既定のサーバが見つからない・・・」という事は、メールの設定が上手く出来ていない。もしくは、移行できていない状況だと思います。掲示板での投稿内容から判断すると、@niftyでの接続だと思いますのでプロバイダの説明をリンクしておきます。
http://www.nifty.com/support/manual/mail/win_oe6x.htm

メールの設定に必要なのは基本的に、
○受信サーバの設定(POP3サーバもしくはPOPサーバ)…いわゆる郵便受け[pop.nifty.com]
○送信サーバの設定(SMTPサーバ)…ポストです[smtp.nifty.com]
○アカウント名(ユーザIDなどなど...)[メールアドレスの@より前の部分]
○パスワード[いつものパスワード]
の4点のみです。([]内はniftyでの設定例です。)
 niftyの場合セキュリティの為に、送信側にも認証が必要ですのでそこを注意してください。

 PCが壊れたとの事ですが、どういった状況だったのでしょうか?ハードディスクが壊れる以外は、すべて設定に関するトラブルだと思いますし、機械の故障であれば中のデータは簡単に復旧or取り出す事ができます。調子が悪くなったときは焦らずに購入店などで相談するのがいいと思います。
 また、京大には情報センターに腕の良いスタッフが揃ってると思いますので(いつも読んでいるコンピュータ雑誌に、よく記事が載っています。ちなみに京女の先生&学生の記事も・・・。)そこに聞くのも良いかもしれません。
 京都教育大学の場合ですが(他は知りません)、教官のパソコンのトラブルに関しては対応することが多いです。

P.S.もちろん一番大事なのは、CDなりフロッピーなりにバックアップすることですが。(つい1時間前にも、大事なデータを全消去しかけて焦ってました。(@_@))

助かりました

No.2476

 鈴木君、早速のご教示有難うございました。
 おかげで回復いたしました。厚く御礼申し上げます。
 いずれ、どこかでご馳走でも致したいと思います(酒呑童子)。
 前のPCは突然セーフモードとなり、初期化したまではよかったのですが、急にCDーROMのトレイが動かず、にっちもさっちも行かなくなりました。
 初期化が4回目という始末なので、腹が立って新品と買い換えたしだいです。アドレス帳を除いて、もとからたいしたデータは入れていませんでしたから、その意味では実害はありませんでしたが。
 また何かありましたらよろしくお願いいたします。
 というわけで、石浜さん、無事信頼は斬首されております。

便乗に便乗のうえに、業務連絡です。

No.2477

 >石浜さん 貴重な「つづき」のお話をありがとうございました。
 >佐伯先生 御著書の早々の再版、おめでとうございます。売れて当然の御著書ですが。
 
 19日のBSブックレビューではどなたが紹介されるのでしょうか、楽しみです。ただ、例によって忘れる危険性アリなので、ゼミメンバーのどなたか、録画をよろしく。

 >元木先生 もはやワープロやパソコンはノートや筆記用具代わりですから、さぞご不自由のことと存じます。小生もトラブル発生のたびに鈴木君の適切な、わかりやすいアドバイスに助けられておりますが、いかがでしょうか。
 メールが使用不能とのことですので、ここに書き込ませていただきますが、社叢学会のコメント、論文の締切が近く、その執筆のために、用意が遅れております。元木先生のお話の内容について、FAX(自宅・研究室とも電話と同じ番号です)で箇条書きにてでも御教示頂ければ幸いです。なお、当日は手伝い役に、武士論を研究テーマに掲げている院生に同行してもらうつもりでおります。よろしく、お願い申しあげます。

 ↑と書き込んでいる間に、元木先生のパソコン設定完了の書き込みがございました。めでたし、めでたしです。

BSブック・レビュー

佐伯真一
No.2488

>野口先生
紹介してくれるのは、千葉大の三浦佑之先生のようです。大ヒットした口語訳古事記で有名な古代文学の研究者です。私としては、面識がある程度で、特におつきあいがあるわけではないので、どのように紹介してくださるのか、全くわからず、楽しみです。ご報告まで。

本ができるまで

No.2492

 肝心の石浜さんの投稿に関するコメントが無かったことに気づきました。遅くなって申し訳ありません。

 映画館に行ってパンフレットを買うように、またDVD版の特典映像のように、どのようにして「戦場の精神史」が生み出されたのか、垣間見た気がしました。
 (普段はコンピュータ関連の本ばかり買っているので、本のカバーも帯も買ってきてすぐにはがしてしまうのですが...)
 今まで、本を出版する人たちはとても遠い存在という感覚だったのですが、野口ゼミに関わるようになってから、とても身近に感じられるようになりました。(特に中世史関連のコーナーは知ってる[知ってしまった]著者がいっぱい!。最近は自分の専門分野以上に知ってたり..(^_^;)
 
 学校では教えてくれない、本の楽しみ方を知ってしまったのかもしれません☆

元木先生>
 無事、トラブル解決できたという事なので、安心しました。
 機会がありましたら、”ご馳走☆”よろしくお願いします。とても楽しみにしています。
 また、何かありましたらご連絡ください。わかる範囲内ではありますが、何とか対処したいと思います。
(壊れた前のPCは古い機種なのでしょうか?)

 
 
 
 

ブック・レビューの放送、期待しています。

No.2494

 佐伯先生、お知らせありがとうございました。何しろ見逃さないようにしたいと思います。
 三浦佑之先生はすごいHPをお持ちです。題して「神話と昔話 三浦佑之宣伝板」

 http://homepage1.nifty.com./miuras-tiger/

 >鈴木君 元木先生には永富さんとセットでということでお願いしておきましたので。

「山岡文書」の発見!!

No.2462

 本日の史料講読会に『天養記』所収文書の一点の新出案文が紹介されました。山岡瞳氏所蔵文書です。なかなかの絶品です。まるで昨日書かれたもののように保存状態も抜群。しかも、成立の経緯も伝来もはっきりしています。古文書蒐集家の山田先生、購入されませんか?「お安くしておきまっせ!」
 山岡さんによって数日前に成立(写真版を元に毛筆で書写)したこの古?文書。本当に良くできております。小生もビックリしました。古文書学の授業方法は、この手がありましたなあ。
 今日は長村君のしっかりした事前研究のおかげで、文書の上申下達の実態もよくわかり、とても勉強になりました。そして、いよいよ明日は「字上総曹司」の義朝さんや相模の有力武士団の三浦氏や中村氏も登場する文書。担当の岩田君、おおいに期待しておりますぞ。
 それから、滑川姉上の2回生に対するアドバイスは、とてもツボを得ています。今後ともよろしく。やはり、ゼミというのは主体的な学習意志のあるメンバーによって構成されて然るべきものだということがよく分かりますね。
 大学たるものは、こうでなくっちゃね。

Re: 「山岡文書」の発見!!

山岡  瞳
No.2467

連日の史料講読、お疲れ様です。「山岡文書」というすごい名前がついてしまいましたが、写真版を見ていたら血が騒いでしまい、その後半紙と筆を取り出して書写したものを一発ネタに研究室に持っていったものです。古文書は読む対象であることはもちろんですが、私にとっては書く対象でもあるんだな・・・、と思ってしまいました。しかし、書けても読めなくては何の意味もありません!!日々精進したいと思います。

 今回の講読ではレジュメの作り方に始まり、古文書の基礎知識、さらには伊勢神宮の祭祀組織、2回生ではなかなか知ることができないことばかりを分かるまで教えてくださった先輩方、本当にありがとうございます。最終日もよろしくお願いします。

講義要旨拝受

No.2459

本日、講義要旨が届けられたとの連絡が生涯学習センターからありました。ご多忙のところありがとうございました。当日のご予定をお聞きしたいと思います。たぶん飛行機とホテルのセットがあるのではないかと思いますが。翌日、上京することになり、お会いできません。当日ないし前日は吉井さんと時間をとってあります。
ところで、上横手先生から献本についての連絡ありました。かなり重複するのではないかと思います。日本史研究会には参加したいのですが、はっきりしましたら、ご連絡いたします。
ご来仙を楽しみにお待ちいたしております。

Re: 講義要旨拝受

No.2460

 >岡田先生 遠路ですので、前日のうちに仙台に赴き、東北福祉大学でお話しをさせていただいた後、授業の関係ですぐに京都に戻る予定でおります。

 ※ 上記は、今秋10~11月に東北福祉大学で開かれる宮城県民大学開放講座『義経-その生涯と時代』の出講に関する話です。この講座は全6回で、岡田先生や小生のほか、平泉町埋文センターの本澤慎輔先生、東北大の入間田宣夫先生、鶴見大の関幸彦先生、東北福祉大の吉井宏先生がそれぞれのテーマで担当されます。
 もう一つの献本の話は、近く文英堂から刊行される『源義経』の話です。この本の内容については、刊行時点で御紹介させていただきたいと思います。

コラム②(やるつもりはなかったんですけどねえ)

No.2454

 夕食後に一眠りしたら、寝られなくなってしまいましたの
で、以前(だーいぶ前NO.2042参照)に書いたコラムの第②弾
を。長村くんや山本さんが喜びそう(?)なお話です。
 歴史資料館での仕事もだいぶ佳境に入り、あと二ヶ月を残す
までになりました。燈心文庫(林家辰三郎氏所蔵本)を整理し
ていると、本の頁の間から私信が出てくることもよくありま
す。謹呈本の中から、著者からのお手紙が登場するというのが
一番よくあるパターンなのですが、今日は古い本の間から一枚
の葉書が出てきました。
 現在の官製葉書よりも一回り小さい葉書には「軍事郵便」と
所属部隊名が朱で書かれており、差出人は「清水三男」となっ
ていました。
 「清水三男氏→荘園制」という図式は私でも知っていました
が、実際にその著書に触れたことはなく、研究史の中でのみ知
っているという研究者でした(勉強不足が露呈します
ね・・・)。徴兵された清水氏から在京の林屋氏への葉書に
は、時候の挨拶もそこそこに、林屋氏が調査した神社文書に自
分に関係する文書はなかったか、市史編纂はどうなっているの
か等研究に関することから、共通の友人の話題に至るまで
(「石母田くんの著書が出ますね」という一文には、佐伯さん
と二人でおののきました)、狭いスペースにぎっしりと細かな
文字で書き込まれていました。文章の殆どは研究に関する事
で、清水氏の強い想いは何も知らずに葉書を読んだ私にも、痛
いほどに伝わってきました。葉書を見付けた後で、佐伯さんか
らのお話と、著作集に収録されている林屋氏の回想を読み、清
水氏が大学院修了後の教員時代に治安維持法違反で逮捕・拘留
され、釈放の四年後に徴兵され、終戦後シベリアに抑留されて
亡くなられた事を知りました。今ある著作は、釈放されてから
出征までの四年間の間に書かれた物であることも知り、何とも
切ない時代があったのだと、改めて思い知らされたような気が
しました。
 林屋氏の回想をもとに燈心文庫を探してみると、蔵書の中か
ら清水氏の形見分けで頂いたという『新校群書類従』も見つか
りました。「差入許可」という判が押された本は、清水氏の拘
留中にご家族から差し入れられた本なのだそうです。
 私信ですのでこの先、あの葉書が誰かの目に触れる事はない
かもしれません。資料館での仕事中の一こまです。葉書の最後
に「寒さにつけ、ハイボールのなつかしいことーーー」と書か
れていたのが、言いようもなく悲しく映りました。
拙い文章で、長々と失礼をいたしました。

戦後、59年。.

No.2458

 小生の世代は、親の世代が徴兵された年齢に近いので、学生のころなどに、この世代の教師などから戦場で清水氏のような活字に飢えていた話をよく聞きました。
 それにひきかえ、今の我々は見たい論文も史料もすぐ手に入る。こんなに恵まれているのに怠惰に過ごしていて、本当に反省させられます。
 同じように、本当の戦争の経験者がいなくなって、平気で「戦争もあってしかるべし」みたいなことを言う人が増えてきた。欠乏感とか極限状況の経験とか、何世代かごとに繰り返さないと、人間社会というのはダメなのかと思ってしまいます。
 清水三男さんが、現在の研究者や学生を見たらなんと仰るか。小生など、身の置き所がありません。
 田中さんも佐伯君も、良い勉強をされていますね。

Re: コラム②(やるつもりはなかったんです...

No.2465

田中さん
ごぶさた(?)しております。
野口先生が仰っているのと同様、戦中に研究をすすめられた先学を思い、多くのことを考えさせられました。
どうもありがとうございます。