鹿児島県・横井竹ノ山遺跡の墨書土器

No.2288

 昨年末、ラ・サール学園の永山修一先生がこのBBSに書き込んでくださった上記遺跡(NO.937参照)の発掘調査報告書が鹿児島県立埋蔵文化財研究センターから刊行されました。
 例の陰陽道祭祀に用いられたと思われる五芒星が墨書された土師器などにたいする永山先生の御研究の成果が掲載されています。研究室に配架いたしますので、関心のある方は御覧下さい。
 なお、永山先生からは、この報告書のほか、御高論「平安時代前半の南九州について」掲載の『宮崎県地域史研究』第17号などを御恵送いただきました。あつく御礼申しあげます。
 冬のゼミ旅行の行き先については、川辺町教委の新地さんもおられる鹿児島という案も出ているようですね。小生など、指宿の砂蒸し温泉には夏でも行きたいのですが。

『鎌倉幕府と葛西氏』刊行のおしらせ。

No.2289

 東京都の葛飾区郷土と天文の博物館では、これまで数回にわたって、この地域の中世と、この地を本貫地とする鎌倉幕府有力御家人葛西氏に関するフォーラムを開いています。こうした企画を定期的に実現するのは大変なことで、ひとえに当博物館学芸員の谷口榮さんの御尽力によるものと思います。小生も1995年12月に「東国武士団の成立について」と題する講演をさせていただいたことがあります。
 今回、御紹介するのは、2001年12月に開かれた地域フォーラムの報告集で、入間田宣夫「鎌倉御家人葛西氏について」や川合康「武士と戦-葛西清重を中心に」をはじめ、著名な第一線研究者による斬新な研究成果が数多く掲載されています。武士論研究者には必読の文献と考えますので、この場をお借りして紹介させていただいた次第です。名著出版刊、本体3000円。

お知らせついでに。

No.2297

>山岡さんをはじめ、東洋史専攻のメンバーへ  歴史学研究会・日本史研究会編『日本史講座』第3卷「中世の形成」が出ました。このなかに神戸大学の高橋昌明先生(平田さんと山本君の指導教官)が「東アジアの武人政権」という論文を載せ、日本における武家政権の成立について宋・高麗王朝との比較で論じられています。たいへん参考になると思いますので、ぜひ熟読してください。

>永富さんおよびゼミ旅行におけるレンタカー運転担当者へ  さすがプリンセス!後輩への配慮、たいしたものです。小生も腰痛対策に、貼り付けて使うカイロは必需品です。ゼミ旅行では学ぶことが多いですね。いずれにしても、とくにレンタカーの運転を担当する人は健康管理に注意してください(睡眠時間)。また、鈴木君のように、ぜひ見学地周辺の地図を頭の中にたたき込んでおくこと。とくに高速道路のインターチェンジの形態(合流車線など)はよく確認しておいて下さい。

>鈴木君  映画「ぼくの伯父さん」における赤電話採用の理由についての推測、おそらく正解だと思います。なるほど、たいしたものです。貴兄は歴史学をやっても大家になれるでしょう!永富さん、軒先を貸して母屋をとられないようにね。

>荒木さん  相変わらずお元気で何よりです。映画の感想、おきかせ下さい。山本君にも本格的な「評論」を期待していますよ。

>ゼミの皆さんへ  京都文化博物館で開催中の企画展「京の今日」展の招待券(2名分)があります。行きたい人はどうぞご利用下さい。

野口先生へ

No.2299

「今日の京」展の招待券まだあるようでしたら是非いただきたいです。旅行の際渡していただけると嬉しいです。

はい、了解。福井水害と史料保存。

No.2301

 招待券、荒木さんに差し上げます。旅行の時に忘れないと良いのですが・・・。
 
 >山本君  一乗谷がかなり深刻なようですね。朝倉氏が本拠にしていたころは、こんなことは想定されていなかったのでしょう。近年の異常気象の深刻さがうかがえます。小生も鹿児島で1993年夏に豪雨被害を経験したことがあります。このときは、ちょうど鹿児島で中世史サマーセミナーが企画されており、事務局の柳原先生(現、東北大学)をはじめ地元の研究者のみなさんは大変苦労をされました。しかし、そのことがお互いの理解と結束に結びついた面もあり、その後しばし鹿児島における中世史研究の全盛期という事態を現出したとうかがっています。
 山本君も福井県地域史研究にとっての災いを、後で振り返って一面の「福」に転じられるように、頑張ってください。 

ムーンライト乗車組の皆様へ

No.2284

 特に2回生は、ムーンライト(夜行の客車列車)に乗車した経験が無い人が多いと思います。
 ということで、快適に乗車するためのちょっとしたノウハウをここに書いていきたいと思います。

 ムーンライトは、深夜に出発し早朝に到着する夜行列車です。「快速」という扱いなので特急料金は必要なく、乗車券+指定券だけで乗ることが出来ます。
 安さのわけは、「客車列車」&「簡易リクライニングシート」です。夜行バスの鉄道版と考えてOKです。寝台列車ではないので、良い旅のためには対策が必要になります。
 【参考】夜行列車利用法 http://www.din.or.jp/~a-aoki/night_train/how_to_use.html

○列車内はエアコンがかかっていて、とても乾燥しています。お茶などの飲み物を持って乗車したほうが良いです。
○また温度設定により、寒い場合がありますので、温度調節できるような服装で乗る必要があります。(バスタオルなどでもOK)
○日付が変わる直前に、列車内の照明が落とされますが、真っ暗ではなく非常灯はついています。アイマスクが必要な人は持って行きましょう。
○長時間座るので足はむくんできます。エコノミー症候群には注意☆

詳しい対策方法、体験談はプリンセスから情報提供があります↓


 

女の子のための夜行列車対策

No.2285

呼ばれたので、私の経験から思いつく限りのものをあげます。

★快適に寝るために
→スリムなデニムなどは脚やお腹が締め付けられるため、はじめての人は寝にくい場合があります。そういう人はジャージやスェット、またはゆとりのある柔らかい素材のパンツをはいてくることをおすすめします。また、最近はローライズデニムなどが主流なのでお腹が冷えたりする場合もあるので注意しましょう。

★乾燥対策
→鈴木君も書いているように車内は乾燥しています。飲み物で体内を潤すのも大切ですが、もしお肌のことなども気になる方は携帯用のスプレーローション(肌水のミニボトルがおすすめ♪)があれば便利です。顔や髪の毛に時々スプレーするだけで翌日のコンディションはかなり違います。
さらにお肌のことを考えるならお化粧をしっかり落として、クリームをべったり塗って保湿しておきましょう。朝は到着間近でお化粧直しを。(車内の洗面所は朝混雑するので早めに行くか、避けた方が無難。駅についてからのトイレでも可)乾燥で腕が痒くなったりするので、自宅でボディークリームなどを塗ってから駅へ向かう。車内って実は砂漠より乾燥しているそうだから甘く見てはだめですよ~。

★むくみ対策
→むくみの原因は水分を多く取っただけではなく、塩気のものや辛い物を食べて水分をとるとむくむらしいです。前日から気をつけておきましょう。車内ではバッグなどを足元に置き、足を乗せ、席をぐぐっと倒して出来るだけひざをのばす…これだけでもかなり違ってきますよ~。指圧をしてもOK。むくみ防止のツボを刺激するとよいらしい。
参考:むくみのツボ http://www.nhk.or.jp/gatten/archive/1997q1/19970129.html

★寒さ対策
→車内は冷えます!!カーデやパーカーは必需品!!どうしても冷えて寒いときは使い捨てカイロがお役立ち!!
電車の中意外でも、お店のクーラーでお腹が冷えたときや、生理痛、また肩こりにも効きます。
冷え性の人はソックスを重ね履きしても◎

こんなところでしょうか・・・・☆
他にあれば皆さんもどんどん書き足してくださいね。
今日の事前学習会で二回生達が持ち物のことなど色々悩んでいたようですので、質問があれば電車のこと以外もここで遠慮なくきいてください。わかる範囲で相談に乗ります☆

旅行便利グッズ

No.2298

 ムーンライトには乗りませんが、夜行バスにはよく乗ります。その時にとても便利なのが、首用の枕です。空気を入れてふくらませるものが100円ショップでも手に入ります。(100円ショップにはアイマスクもありますよ)これが一つあるだけで、翌日の首や肩の痛みを防ぐことが出来ます。首が安定するので安眠もできて、一石二鳥です。
 また寒さ対策として、カーデガンやパーカーに加えて大き目のタオルを一枚持っておくと、枕にしたり膝にかけたりととても便利なのでオススメです。
また持ち物ですが、ホテルのアメニティーは全部そろっていますのでご心配なく。詳しくはこちらをご覧下さい。
http://www.mytrip.net/HOTEL/786/786.html

Re: ムーンライト乗車組の皆様へ

No.2304

田中さん>首枕、便利ですね♪最近は100均にもあるんですか~100円はあなどれない☆うん
ホテルにはたいていのものはそろっているようですね♪
ないものといえば、スキンケア類ぐらいでしょうか・・・。

ゼミ旅行事前学習会

No.2283

 みなさま、事前学習会お疲れさまでした。旅行参加者のほぼ全員に参加していただけて何よりでした。
 今日の学習会は、山本さんによる「肥前神崎荘の成立と歴史」、平田さんによる「福岡県の歴史・史跡」、そして野口先生による小城と千葉氏のお話の3本立てに加え、ビデオを借りてくれた鈴木くんがいない中「男はつらいよ」ー僕のおじさんーも鑑賞し、とても盛りだくさんな内容だったと思います。行程については、もう少し分かりやすい形で配りますので、しばしお待ちを。みなさん、勉強はもちろん、行くまでによーく地図を見て、位置関係を把握しておいて下さいね。
 途中で駆けつけてくれた、荒木さんもありがとうございました。旅行で会えるのを楽しみにしています♪
 そして、今日の事前学習会の盛会に一役買ってくださった佐伯さん、どうもありがとうございました。荘園制度のレクチャーお願いしますね☆

おつかれさまでした

No.2286

事前学習会、内容も盛りだくさんで充実しており有意義な時間を過ごすことが出来ました。
幹事の田中さん、門屋さん、先生、発表者の皆様お疲れ様でした。
今日学んだことをベースに一人一人がさらに自分の興味や関心に沿って事前勉強を固めたうえで旅行に出発できればいいですね♪私も春に行った時よりさらにひとつひとつをじっくり見て勉強できるよう頑張ります (。・_・。)

Re: ゼミ旅行事前学習会

No.2291

 途中で抜けてしまい、野口先生のお話は聞くことが出来ませんでしたが、とても勉強になる事前学習会でした。
 火曜日が返却期限だったので、急いで「男はつらいよ」を鑑賞して返しました。
 先生が出された課題については、2つほどわからない点がありましたが、なんとか見つけることが出来ました。あまり、小城町の様子が出ていないようだったので、良かったのか悪かったのか、とにかく現地に行ってみたいという気持ちが大きくなりました。
 中学の修学旅行で北九州をまわったのですが、バスでの移動のために位置関係や行程などはさっぱり覚えていません。今回はカーナビは使うとは思いますが現地の地理などを頭にたたき込んで、旅行に備えたいと思います。旅行に行ったという実感を味わうには、パックツアーでなくゼミ旅行が一番ですね☆

宿題の答。

No.2292

 目下、前期試験のレポートの採点に頭を悩ませている野口です。要求を満たしていないレポートは「さくさくと」不可にしておられる先生もいらっしゃるようですが、心優しき小生は逡巡に次ぐ逡巡といった次第。そのうち「レポート採点レポート」でもUPしたいところです。

 ところで、NO.2274で出した宿題の答は以下のとおり。
① 吉岡秀隆演じる寅さんの甥とパーマンの本名(すわ・みつお)。
② 「赤」。緑色のものを、わざわざ赤に取り替えて撮影したとのことです。山田監督の意図は?
③ 初詣の人たちの賑わいの中で寅さんが商売をしているラストシーン。クレーンを使っての大規模な撮影だったそうです。
 須賀神社の階段は急なので、エキストラ(初詣客を演じた地元の人たち)は命がけだったと思います。
④ 小城駅前の場面(上記②)にチラリと。
⑤ 佐賀県立小城高校。なかなかの名門です。撮影の時には、エキストラに必要以上の数の生徒さんが押し寄せたそうです。
⑥ 弥生時代の建物なのに柴又の「とらや」より新しい!・・・と感嘆。
 ※ 鈴木君、答え合わせの結果はいかがでしたか?
撮影地は小城町より三日月町の方が多かったようです。 

Re: ゼミ旅行事前学習会

No.2293

①と③以外は正解でした。
ただし、⑥については「なんにもない☆」も正解になりませんか?

調べたところ、小城駅は敷地の大半が三日月町に入ってるそうです。(JR京都線の山崎駅も、ほとんどが島本町側にあります)

赤電話についてですが、緑の場合だと「横から硬貨を入れる」になりますが、赤は「上から落とす」です。電話にひじをかけて硬貨を落とすスタイルが必要になったのではないでしょうか?

P.S.寅さんはなかなか楽しめました。

Re: ゼミ旅行事前学習会

No.2294

ゼミ旅行にはいままで2回参加していますが、事前学習会は今回初めて参加しました。やっぱり事前に学習しておくのとしないのとでは学びがちがいますよね♪ってわたしが理解できたのはほんの一部なんですけど(汗)

昨日で前期の試験&レポートがすべて終了したので今日から夏休みに入ったし、ちょっとばかり歴史の勉強でもしてみようかな。とりあえず虎さん観よう!

夜行電車の対策講座役に立ちました!鈴木君、プリンスサンキュウ☆

では皆様、九州でお会いしましょーー。

No.2295

間違えた!

プリンス→プリンセスでした!!!

↑↑

No.2296

あ、もう一個間違い発見!

虎さん→寅さん

Re: ゼミ旅行事前学習会

No.2306

荒木さん>「虎さん」って、なんかタイガースファンのおやじみたいですね~笑

修行が足りなくて申し訳ないです。

尻池由佳
No.2281

 突然名前が出ていたのでびっくりしてしまったので、初書き込みしてしまいました。
 野口先生、山田先生ごめんなさい。昨日、行われた山田先生の御講演には残念ながら参加しておりません。先日、山田先生のお宅にお邪魔した際、山田先生のお話の中に昨日の御講演のことをちらっと耳にしたにもかかわらず、詳しい日時などうかがわずに帰ってしまい、自分の知的欲求の無さを思い知っているところです。義務のようにこなさなければならない強制的勉強に必死になっている私は、まだまだ修行が足りないようです。もっと自分の勉強に貪欲になりたいと思います。

 それから、山田先生、さち子さん、先日はお世話になりました。御論文は楽しく拝読させていただき、レポートも無事?完成し、次のレポートに取りかかっております。ありがとうございました。

 野口先生、木曜日に「日本の古本屋」で見かけた村井康彦先生の『平家物語の世界』改訂版を即、注文したのですが、残念ながらその日に品切れになったそうです。ショックです。同じく村井先生の『平安貴族の世界』は今日、到着すると思います。たくさん文献を教えてくださり、ありがとうございました。

 門屋さん、田中さん、本を大変長くお借りして申し訳ありません。お言葉に甘えさせていただきます。

村井康彦先生の御著書。

No.2282

 >尻池さん 先日、キャンパスプラザの京都学を受講されるかのようにうかがったように記憶していたのでごめんなさい。義務感で勉強する必要もないと思います。すべての原点は「面白いから」にあるべきです。
 村井先生のその本、自宅でアクセスしたら売りきれていたので、さっそく尻池さんが注文されたのかと思っていました。それは残念。なお、改訂版でなくても入手をお勧めします。

『平安貴族の世界』到着

尻池由佳
No.2287

 野口先生、そういうことだったのですね。いやいや、びっくりしました。
 あー、講演会など自分の興味のあることなどは義務感で行ったりしていませんよ~。私の「義務感で勉強」というのは、例えば、高校時代に、予習して行ってなければ、授業時に立たされるのでやる、とか、大学でレポート提出しないと単位がもらえないからやる、とかの類です。今回はまずレポート優先で周りが見えてなかったので、このことに関して反省しています。今までずっと、与えられた勉強はするけど、それ以上のことは「忙しい、忙しい」といった理由を付けてやらなかったので。大学に入学して以来、毎日が新しい発見でわくわくしながら生活を送り、ありふれていますが、「世界は広いのだなー」と感じています。そこで、こんな自分の性格を何とかしたいなぁ、ともがいているのが今というわけです。あまりうまく言えなくて、申し訳ないです。
 村井康彦先生の御著書『平安貴族の世界』が昨日部屋に到着!私の宝物になること間違いなしです。『平家物語の世界』も早速注文しました。もうすぐ自宅に帰省するので、自宅のほうに発送してもらいました。夏休みは退屈することがなさそうです。

請う、法金剛院の現地説明会のレポート。

No.2276

 本日午前、花園の「法金剛院」旧境域において、発掘調査で検出された池庭遺構に関する現地説明会が開かれました。法金剛院は、かの角田文衞先生の御著書で有名な待賢門院璋子(鳥羽中宮)の御所のあったところで、背後の五位山には彼女と彼女の娘・上西門院統子の陵墓もある、まさに女院たちの空間といえるところです。
 小生、大いに関心があったものの、体力不足にて、残念ながら行く事が出来ませんでした。そこで、どなたか出かけられた方にレポートをお願いできれば幸いとするところであります。なにとぞ、よろしく。

法金剛院の現地説明会のレポート。

No.2277

昨日、平安京右京一条四坊十三町跡発掘調査現地説明会へ行ってきましたのでレポートします♪

 当地は、平安時代後期、鳥羽天皇の中宮待賢門院璋子が建立した法金剛院の旧境内地跡に隣接した場所です。西京極大路をはさんで、平安京外に法金剛院、平安京内に今回の調査地があるという位置関係です。1995年から1996年にかけて、(財)京都市埋蔵文化財研究所によって発掘調査が実施されており、法金剛院の旧境内地跡より三重塔や御所跡、園地、門の地業などが確認されています。
 今回の発掘調査で発見された主な遺構は、池跡です。池の汀がとてもきれいに検出されていました。池は12世紀前半から中頃に成立したと考えられています。汀の勾配や意匠からなどが、法金剛院旧境内で発見された園地とよく似ていること。『中古京師内外地図』の当概地に「待賢門院ノ仁和寺殿」「法金剛院ノ仙洞」と書かれていること。また、『中右記』『長秋記』『百練抄』などに法金剛院境内の御所以外にも新造された御所が近くにあったことなどから、今回検出された池は、法金剛院に関わる御所の施設に伴う園地である可能性が高いと発表されました(以上、現地説明会資料を要約)。
 現地説明会修了後、野口孝子先生と御堂関白記講読会のみなさまと、周辺を散策しました。JR線を渡ったところにある墓地は、一段周囲から高くなっています。これは法金剛院の園池の築山の跡だそうです。孝子先生からは、築山の空間としての性格をレクチャーしていただきました。その後は、法金剛院を拝観しました。今は蓮の花の最盛期で、法金剛院の池は蓮で覆いつくされていました。境内にある「青女の滝」は、1970年に埋没していた滝の石組みを掘り起こし復元されたものです。滝水を引いて遣水をつくり池にそそぐようになっています。誰が作ったかがわかる日本最古の滝組です。最後に、五位山の麓の待賢門院璋子の陵に参り、充実した半日を過ごしました。
 徐々に明らかになっていく法金剛院の姿ですが、今までは大きな寺院というようにとらえられてきたように思いますが、これからは院御所としての機能をもっと論じられるべきだと思いました。

法金剛院と待賢門院璋子。

No.2279

 山田さん、ありがとうございました。そういえば、今日はキャンパスプラザで山田邦和先生の鴨川に関する御講演のある日でしたね。たしか、当ゼミから尻池さんが聴講に行っていることと思います。
 なお、法金剛院と待賢門院璋子については、当ゼミ推奨HP「平安京探偵団」に適切な紹介がなされています。
 http://homepage1.nifty.com/heiankyo/tai.html

 ゼミメンバーの院生・学生さんたちも、せっかく京都にいるのですから、京都市埋蔵文化財研究所などによる現地説明会の情報を京都新聞などで積極的に仕入れ、どんどん見学に行って欲しいものです。

 ※ ついでながら、待賢門院璋子所生の崇徳天皇が、鳥羽院の子ではなく白河院の落胤であるとする角田文衞先生の説はすでに通説化していますが、これに対して、当時の政治状況を踏まえた新たな見解を示された美川圭先生の論文が、近く『古代文化』巻頭に掲載される予定です。

出張講義と宗像・対馬・壱岐の歴覧。

No.2271

 17日に福岡市の中村学園女子高校において、「武士の都としての平安京・京都」というテーマで出前講義をしてきました。初々しい生徒さんたち(と先生も)が目を輝かせて聴いてくれて、行った甲斐がありました。一人でも京都の大学を目指してくれれば良いと思う次第です。
 この日の午後、近くにある福岡市美術館で、思いもかけず長年の想い人に邂逅することが出来ました。以前、訪れたときは面会が叶わず、福岡市博物館の方にでも収蔵先が変わったのかと思っていたのですが、松永コレクションの展示室の正面に彼女は展示されていました。かつて京都文化博物館の歴史展示室に歴史情報サービスのコーナーがありましたが、そこで「京女」を検索すると現れた彼女。「家富み、食豊かな」あの「七条わたりの借上」の女性です。今なら銀行の女性頭取かサラ金の女社長か?出前授業でも話したばかりでしたから、感激は一入でした。
 出張講義、次回は11月に兵庫県加古川市の県立高校に行く予定です。

 福岡に出掛けたついでに、宗像大社・対馬・壱岐を回って参りました。宗像大社は沖津宮・中津宮・辺津宮の三宮で構成されますが、今回行けたのは九州本土にある辺津宮のみです(三宮で祀られているのは全て女神なのですが、例によって沖津宮は女人禁制です)。辺津宮の祭神は市杵島姫神で、どうやら厳島と結びつき、平家の信仰もあつかったことでしょう。神宝館には沖津宮のある沖ノ島から発見された祭祀品が展示されており(沖ノ島における祭祀の状態については、佐倉にある国立歴史民俗博物館にも展示室が設けられています)、また、「宗像大社文書」も圧巻でした。
 対馬・壱岐はレンタカーで回りましたが、思いの外広く。山がちな対馬に比べて、壱岐は比較的平坦で水田も多く、農業生産力はこちらの方が高そうで、認識をあらためました。元寇の際も、壱岐の方が内陸部まで蹂躙され、民衆の被害も大きかったようです。元寇遺跡には、やはり近代の国策がもろに反映していました。対馬の殉国の英雄は宗助国、壱岐では少弐資時です。宗氏は鎌倉時代の中期、大宰府の権力を背景に対馬在庁の阿比留氏を追討して領主権力を確立して以後、実質的に対馬島の王のような立場に立ったような印象をもちました。厳原の万松院にのこる近世の宗家墓所は立派なものでした。
 ちなみに、宗氏が平知盛の子孫を称していることはよく知られていますが、地元には安徳天皇の子孫だという説もあり、厳原の久根田舎というところには宮内庁指定の安徳天皇陵墓参考地があるというので、一途に確認して参りました。
 壱岐は内陸部にも「千人塚」という、蒙古襲来の際に殺害された島民の墓所が各所にのこっていました。また、1019年の刀伊の入寇の際の戦跡も比定地が明確です(対馬では、刀伊の入寇に関する遺跡は確認出来ませんでした)。

 ほかにも壱岐の原の辻遺跡など多くの見学・調査ができましたが、詳細はいずれ別の機会にまた。それにしても、生来の虚弱体質がたたり、現地では痢病発動。帰洛後は疲労による帯状ヘルペスの再発、と情けないこと限りなく、ゼミ旅行の際はメンバーにご迷惑をおかけすること必定のようです。

 ☆ 卒論報告会、長村君・平田さんとも大いに得るところがあって幸いでした。

 ☆ ゼミ旅行の方は、着々と準備が進んでいるようで、ありがたいことです。

『戦場の精神史』書評。

No.2272

 佐伯真一先生より時事通信社配信と読売新聞7月18日付掲載の『戦場の精神史』書評をお送りいただきました。あつく御礼申しあげます。本書について当掲示板に書き込みを頂いている方々や、元木先生の研究会で書評を担当する予定の長村君には小生よりコピーをお渡ししたいと思います。
 なお、書評の内容ですが、時事のものより読売の方が、小生には面白く思えました。

Re: 出張講義と宗像・対馬・壱岐の歴覧。

No.2278

野口先生
出張講義のお話、興味深く拝読いたしました。本物の学問は高校生にもその面白さが伝わるということですね。
佐伯先生ご著書の書評コピー、ありがとうございます。楽しみにしています。
ところで、昨日から大学のactivemailにつながりません。もしご連絡くださっている方がいらっしゃいましたら申し訳ございませんが、ご了解ください。

京都大学のネットワーク障害

No.2280

http://www.kuins.kyoto-u.ac.jp/によると
落雷によるネットワーク障害ということでした。

急な大雨や落雷が多いですが、パソコンおよび電子機器には雷による電力の変動が大敵ですので、レポート提出間近の時などは用心してください☆(コンセントから抜けばOKです)

ついでなので借りました。

No.2266

TSUTAYAに行く用事があり、ついでですので
「男はつらいよ」第42作“ぼくの伯父さん”を借りました。

第43作“寅次郎の休日”も、ロケ地が大分なので、間違えそうになりましたが、掲示板を確認し佐賀の方をゲットしました。

月曜に事前勉強の映像資料として利用するとのことなので、田中さんとかぶらないうちに、書込みしておきます。

P.S.著作権第38条(1)に、「営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観客から料金…を受けない場合には...」著作権者の許諾を得ることなく上映することができるとありますので、気にせずかけます☆
映像・音のメディアのやりとりはいろいろややこしいですね。

ありがとう♪

No.2268

そろそろビデオを借りに行かなくちゃ~
と思っていたところでした。どうもありがとう~☆

映画『男はつらいよ』の風景。

No.2274

 >鈴木君  「ぼくの伯父さん」、ご覧になられましたか?
 
 他の諸君も、お暇な方はレンタルビデオ屋さんに一走りしてください。26日に共同研究室で全部観るというわけには行かないでしょうからね。
 ☆そこで、宿題です。
  ① 『男はつらいよ』と藤子不二雄の漫画「パーマン」の登場人物で共通するものは何か。
  ② 映画に登場する唐津線小城駅の公衆電話は何色か。
  ③ 千葉城跡にある須賀神社の階段はどの場面に登場するか。また、どのような方法で撮
   影したと思うか。
  ④ 小城の名物「村岡羊羹」の看板はどの場面に見えるか。
  ⑤ 劇中で後藤久美子の演じる泉が通っている高校は公立か私立か。
  ⑥ 吉野ヶ里遺跡の復元家屋を見た寅次郎は、いかなる感想をもらすか。
 以上をチェックしながら御覧下さい。
 
 ちなみに、小生は青春時代の一時期を、あの柴又を流れる江戸川の対岸下流(千葉県市川市・・・現在、佐伯先生・兵藤先生がお住まい)で過ごし、「いろいろ語るべきことの多い」前任の職場は、まさに対岸正面の松戸市にありました。江戸川のあのあたりは、平安時代、上総介の任を終えて上洛途上の菅原孝標が、のちに『更級日記』を著した娘とともに渡河したところで、また、戦国時代、南関東の覇権を争った里見氏と北条氏が二度も激戦を展開した国府台合戦の古戦場なのです。
 
 『男はつらいよ』のシリーズには、日本各地の美しい風景が数多く登場しますが、第29作「寅次郎あじさいの恋」には一度に京都の東山と鎌倉が、また、34作「寅次郎真実一路」には鹿児島の持躰松遺跡の背後にそびえる金峰山が最後の場面に登場します。ちなみに、持躰松遺跡について多くのすぐれた論文を執筆されている東北大学の柳原敏昭先生も、小生同様、『男はつらいよ』の大ファンであられます(また、余計なことを・・・柳原さん、ごめんなさい)。

お疲れさまでした

No.2264

 長村くん、樹理ちゃん、卒論報告お疲れさまでした。今後、今日の発表がどのように展開するのか楽しみにしています。
 大学院に入ってからの、2人・・・いやいや山本さんも入れて3人の進展はめざましいものがあって、この数ヶ月間で発表を聞いては「頑張ろう」と思わせられるものです。(そのわりに停滞気味なのが困ったところですが)とりあえずはゆっくり休んで充電してください。そして、次回の「放電」を楽しみにしています。
 そして、佐伯さんもお疲れさまでした。また資料館でお会いするのですが、とりあえずはごあいさつまで☆

Re: お疲れさまでした

No.2265

田中さんはもとより昨日おいで下さったゼミ関係の皆様

昨日はつたない発表を聞いてくださり、どうもありがとうございました。
昨日に至るまでの先生方のご指導や、ゼミでさせて頂いたプレ報告で得たものがすべて出せたわけではなく、30分間、周囲の様子が目に入らずに早口で報告したため、論旨が伝わったかどうかはなはだ心もとないのですが、岩田さんはじめ多くの方から(おそらく理解しようとして頂いたであろう)好意的・教育的なご質問を多く頂き、とても勉強になりました。

最後になりましたが、度々有益なご助言を頂いた佐伯さんに司会をして頂いたことが心強かった(?)ことを申し上げておきます。

みなさまありがとうございました。

Re: お疲れさまでした

平田樹理
No.2267

 田中さん、ちさ子さん、岩田さん、野口さん、山本さん、昨日はお忙しい中、わざわざお越しくださり、本当にありがとうございました。
 
 個人的な感想から述べますと、予想以上にたくさんの人がいらっしゃっていて、緊張してしまいましたが、何とか無事に終えることができました。硬くなっていた私をほぐそうとしてくださった田中さん、ちさ子さん、ありがとうございました。

 また、大変未熟な卒論に、今日までご指導いただきました先生方、何度も報告の場を与えてくださったゼミの皆様に、改めてお礼を申し上げます。といっても、もちろんこれで終わりというわけではなく、報告時にいただいたご質問や、飲み会の場でたくさんの方にご教示いただいたことを生かしていきたいと思います。

 最後に、長村君同様、当ゼミの研究指導顧問であり、多くのご助言をいただきました佐伯さんに、お礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。

Re: お疲れさまでした

No.2269

長村君、平田さん、卒論報告会お疲れ様でした。とにかく無事に終ってよかったです。自分のようにガチガチに緊張していなくて、長村君も平田さんも落ち着いていました。また質疑応答の時も、ちゃんと理路整然と答えていたと思います。誰かさんのように「地元なので」などと言って失言してしまうような事態にはならなかったのでよかったです。前回は自分が発表したので他人の発表をゆっくりと聞く余裕がなかったのですが、今回はじっくり聞けました。最近(?)は中だるみ状態でしたが、他大学の院生、しかも自分と同じM1の人(上記↑の田中さんのスッレドでは忘れられていましたが・泣)の発表を聞くと、カンフル剤になります。とにかくお疲れ様でした。
また懇親会には行けなくてゴメンなさい。
ところで、自分も早く『寅さん』見ないと。

どうもありがとうございました。

No.2270

今回世話役だった佐伯です、こんばんは。
報告者の長村くん・平田さん、どうもご苦労様でした。
足をお運びいただいた皆様、どうもありがとうございました。
是非これからも、皆様には部会活動に御参加いただいて、
ご自身と周囲にとっての、刺激と活力の源としていただければと思います。
ちなみに、部会員は年中募集中です(笑)。

もっとも、当日は一番楽しませていただきました。
打ち上げでも、新しい研究会を立ち上げる相談をしたり、
自分の発表を決めたりと、新しく動き出すきっかけにもできました。

今後とも、どうぞよろしくお願いします。

快挙!次は論文です。

No.2275

 おそくなりましたが、平田さん、長村君、卒論報告会、お疲れさまでした。
 前回の山本君とあわせて、この四月に大学院に進学した当ゼミメンバー全員が日本史研究会中世史部会卒論報告会で発表を果たしたことになり、これは一ゼミとして大変な快挙だと思います。
 それぞれ、充実した報告だったとの評価が高いので、ぜひ学術雑誌への掲載をはかるべく、論文化に取り組んでください。 頭がクリヤーで思う存分の時間を使って書けるのは今のうちだと思って多少無理してでも、がんばって欲しいと思います。
 なお、かれらをバックアップしてくれた当ゼミの先輩諸姉兄にお礼を申しあげるとともに、君たちも学会などでの研究発表に果敢にチャレンジするように、また論文執筆に励んでいただきたいと思います。
 「研究指導顧問(但し、無給)」の佐伯智広さんには、みんな、ひとかたならぬお世話になっているようで、特にあつく御礼申しあげます。

旅行費用に関して。

No.2261

MLと同内容です。
旅行参加者の皆様
出欠の締め切りから少し時間が経ってしまいましたが、費用の概算がでましたのでお知らせしようと思います。現地合流の方などもおられ費用にばらつきがありますので個人個人にメールでお知らせいたします。
 26日の事前学習の日に集めたいと思いますのでよろしくお願いします。個人宛のメールにも記載致しますが、概算費用と別に3000円ご用意下さい。(飲み会費用等に充当いたします)これで共通の費用はほぼまかなえますので、あとお土産などの費用を持ってきてください。
釣銭のないよう配慮いただけると幸いです。これより順次お送りいたします。明日になっても届かない場合門屋まで連絡下さい。
また、26日の事前学習に参加できない方は門屋までメールを下さい。振込みにて対応いたします。
よろしくお願いします

映画「祇園祭」(於京都文化博物館)

No.2259

みなさまこんばんは。
本日、遅ればせながら京都文化博物館に「新選組」展を見に行ってまいりました。
すると、びっくり。同博物館3階映像ホールでは、なつかしい映画「祇園祭」をやっておりました。1968年の作品で、山内鉄也監督、中村錦之助主演で、当時の歴史学界の最先端を投入した名作です。「武士の横暴に対して力強く立ち上がる町衆たち。そのシンボルとしての祇園祭」という、60年代らしい歴史観ではありますが・・・
圧巻はフィナーレの山鉾巡行。一見の価値ありです。

明日にも再演です。これを逃すと、次は数年後になるかも・・・ ビデオや
DVDにもなっていない「幻の名作」ですので、この機会にぜひ御覧ください。

上映7月17日(土)13:30~(1回目)、 17:30~(2回目)

Re: 映画「祇園祭」(於京都文

野口 洋平
No.2262

今日映画「祇園祭」を見てきました。内容は山田先生がご紹介された通りで、祇園祭にかける町衆の熱い思いが伝わる非常に内容の濃い見所いっぱいの映画でした。僕は山本長老の様に映画に詳しいわけではないので、何とも批評のしようがありませんが、一言でいうと想像以上にいい映画でした。映画には制作当時の研究成果が反映されており町衆と土一揆、馬借、幕府、河原者との関係などが映画なので多少大袈裟ではありますが当時の社会状況、町衆の置かれた立場などがわかりやすく描かれていました。

映画の中で町衆や農民は武士に圧迫される弱い立場の階層として描かれています。これに対して町衆たちは武士の圧力に対して武力ではなく祭を復興する事によって敢然と立ち向かいます。彼らは不条理な力に屈伏するのではなく、また武力によって争うわけではなく祭に自分たちの存在価値をかけて戦った。その心意気と根性が果たして現代の僕たちにあるだろうか?僕は彼らを非常にうらやましく思いました。

あの映画を見た後では祇園祭に対する考えや見方がだいぶ変わってきました。惜しむらくは昨日の段階で映画を見ておけば今日の巡行もまた違った感覚で見られたと思うと残念です。まぁ来年がまた楽しみになったと思えばいいのかもしれませんが…

いろいろ長々と書いてしまいましたが、それだけ感動したという事でお許し下さい。映画の事を紹介してくださった山田先生には改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。

まったくの蛇足になりますが、僕はこの映画で不覚にも何回か泣いてしまいました。特に最後の山鋒巡行の場面は最高でした。映画が終った時には部屋中で拍手が鳴り響いてました。みなさんも機会がありましたら是非御覧下さい。DVDにでもしたら絶対売れると思うのですが…