「半世紀後の大学で」

No.20016

 京都女子大学の宗教部から発行されている『芬陀利華』第344号に以下のような拙文を載せて頂きました。御笑読頂ければ幸いです。
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     半世紀後の大学で
宗教・文化研究所教授  野口 実

 また温かい春がやって来てくれました。初々しい学生諸姉が入学して来ます。毎年繰り返されるこの光景に、鴨長明『方丈記』の「ゆく川の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。 よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。 世の中にある人とすみかと、またかくのごとし」という名文が思い起こされます。
 まだ二十年も生きていなかった頃は、「そんなものかなぁ」と思っていたことが、老いた今になって痛切に実感されるようになりました。私の生まれたのは一九五一年、戦争が終わってからまだ数年後。しかし、私自身の感覚としては、戦争とは大昔の別世界の出来事のように思って過ごしてきました。
 ところがどうでしょう。今年二十歳の若者が生まれたのは一九九五年。私にとってはごく最近のことなのです。しかし、私が学生時代を過ごした一九七〇年代などというのは、彼らにしてみれば生まれる二十年以上も前の話。私にとっての一九三〇年代と同じということになります。そうなると、私の学生時代も、今の若者たちにとっては遠い昔。もう生きている時代が違う。価値観も世界観も別物だろうし、生きる前提となる知識も異なると言ってよいのかも知れません。
   ジーンズから就活スーツへ
 それに、とりわけここ半世紀ほどの日本社会の変化は急激なものがあります。グローバリズムとIT化は、とくに経済活動の現場において個人が積み重ねてきた経験の価値をほとんど無価値なものにしてしまいました。近現代の一世紀以上の間、アジアの先進国を自負し、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」などと欧米からも持ち上げられてきた状況は、近隣諸国の発展によって一変してしまいました。そして、こうした事態に対する怖れ、危機感のようなものが経済界を中心に社会に充満しています。
 それを克服するために、歴史や哲学のような教養教育よりも英語や情報処理などの実務能力の養成を優先すべきだという意見が声高に叫ばれるようになりました。まず、生きていくためには富を確保しなければならない。競争に勝利するためには国際基準に合わせて、なにしろ収益をあげなければならない。国家存立のためには全てを経済的利潤追求に奉仕させるべきであるというような風潮が世を覆うようになりました。
 私が学生だった時代、大学は、人生はもとより政治や社会を語る場でした。学生たちは自主ゼミを開いたり、世界を知るためと称して大きなリュックを背に放浪の旅に出たりしていました。また、「破壊なくして建設なし」を合言葉にして現実にある社会や政治の体制を批判し、その意志を行動で表すような集団もありました。
 それから半世紀を経た今。大学のキャンパスには立て看板もビラ配りをする学生の姿も消え失せ、アジ演説の声も聞こえなくなりました。長髪に薄汚れたジーンズの姿の学生は見られなくなり、そこは黒いスーツを身にまとった、(自分を学生ではなく「生徒」と認識するような)従順でおとなしい若者たちの空間へと変わっていきました。
 若者たちにとっての課題は、現状の矛盾を批判して変革することから、いまある体制を全て受け容れて、その中にどうやって自分の場所を得るのか。いかに経済的に優位なポジションを確保するかということに大きくシフトされてしまっているようです。
 しかし、これはちょっと面白い現象です。なぜなら、規格化された黒いスーツに身を固めた若者を迎え入れる側のトップにいるような人たちは、かつて長髪とジーンズで体制批判をこととした世代に属するからです。
   大学の存在証明
 とても平板かも知れませんし、決してすべて昔の方が良かったと言っているわけではありませんが、私は上記のような現状認識をもっています。
 しかし、これを踏まえて、大学の将来については大いに懸念しています。大学というところは学問・研究とそれを前提にした教育の場であるはずなのですが、まず、学問・研究というものは無条件で全面的な現状肯定を前提にしては成り立ち得ないからです。教育も人類が今まで築き上げてきたものの伝授と同時に、批判精神のような、これからの社会を前進させるための力を養う側面があるのですが、これが不要になったり、排除されてしまう可能性があります。こうなると、大学が存在する意味はなくなってしまうでしょう。
 私は三十年ほど前、千葉県で公立高校の教員をしていましたが、その時、生徒たちに、経済的に少しばかり苦しい面があっても出来るだけ大学に進学するように勧めました。それは、二十歳前後の数年間を自由に生き、多様な価値観に遭遇することが一人の人間の一生の中でとても大きな意味を持つものだという確信を自らの経験に基づいて持っていたからです。いわゆる「世間」あるいは「娑婆」の価値観とは異なる「ものさし」と出会える稀有な空間が大学だからです。「大学」はいつまでも、そうであらねばなりません。
   京都東山の地に願う
 私の研究の専攻領域は日本中世の政治・社会史です。十五年前、宗教・文化研究所に赴任したのを契機に、本学の教学理念を構築した親鸞の行動の社会的な背景を研究課題にしてきました。とくに、なぜ越後への流刑を解かれた親鸞が京都に戻らずに関東に赴いたのかという問題が、長く東国武士社会の研究に携わってきた私にとっての最大の関心事だったのですが、最近ようやく納得のいく理由を見いだすことが出来ました。詳細は別の機会に譲るつもりですが、一言でいえば、当時の関東が既成の価値観に制約されることの少ない空間であったこと、そこに彼の教えを求める人々が存在したこととともに、そうした環境の中でこそ内省のための時間と場を得ることが出来た─ということです。東国への道を歩んだ親鸞にとって、在来権力の所在する京都は、喧噪かまびすしい忌むべき価値観の牙城の如く捉えられたのではないでしょうか。
 しかし、二十一世紀の現在は東西の位相がまったく逆転しています。そんなことからも、この京都東山の地こそ、親鸞精神のもと、いつまでも、最も真理探究にふさわしい場であってほしいと願わざるを得ないのです。
編集:2015/04/10(Fri) 15:37

次回の『吾妻鏡』のご案内(木曜日と土曜日)

No.20017

 新年度も徐々に始動しつつありますが、先日の木曜日には『紫苑』第13号も無事に納品していただきました。今回もより多くの皆様にご味読いただけましたら幸いでございます。
 次回の『吾妻鏡』のご案内です。

◆次回の木曜日のご案内◆

 日時:2014年4月16日(木)15:00頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』建暦三年(建保元年、1213)四月七日・十五日・十六日・十八日・二十日・二十四日・二十七日・二十九日、五月二日・三日・四日・五日・六日・七日・八日・九日・十日・十七日・二十一日・二十二日、六月二日・八日・十二日・二十五日・二十六日、七月九日・十一日・二十日・二十三日、八月一日・三日・六日・十四日・十七日・十八日・二十日・二十六日、九月八日・十日・十二日・十九日・二十二日・二十六日、閏九月十六日・十九日、十月二日・三日・二十九日、十一月五日・十日・二十三日・三十日、十二月一日・七日・十五日・十八日・十九日・二十日・二十一日・二十八日・三十日条

 ※木曜日の『吾妻鏡』ですが、4月16日・23日・30日に開催予定です。

◆次回の土曜日のご案内◆

 不定期開催ですが、土曜日にもやっております。
 今後も、参加者の都合を勘案しながら、月に一回か二回程度のペースで開催していきたいと思います。(※新たにご参加を希望される方は、野口先生か岩田まで、事前にご連絡をいただけると幸いです)。

 日時:2014年4月25日(土)14:00~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:配付済みの史料を随次読んでいきます
    (『吾妻鏡』建永二年(1207)八月十七日条、建保六年(1218)十二月二十六日条など)

 木曜日・土曜日の『吾妻鏡』講読会はいずれも、基礎的な史料読解のニーズにも対応しております。
 2015年年度から何か新しいことをはじめてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。

◆書評会について◆
 先日来ご案内のとおり、5/2(土)には下石敬太郎氏(龍谷大学大学院)の担当による生駒孝臣氏の『中世の畿内武士団と公武政権』(戎光祥出版、2014年)の書評会を開催する予定です。詳細はまた当掲示板でご案内しますが、武士のことなどに興味のある方のご参加をお待ちしております。

プリンセスご懐妊!

No.20015

 当ゼミというか、この掲示板が活況なりし時代。プリンセスとして活躍された永冨さんこと、鈴木さんがもうすくお母さんになられる由。御夫君(言わずと知れた管理人の鈴木教諭)がFacebookで、それとなく公表されました。
 ほんとうにおめでとうございます!結婚式で鈴木君のお父上が孫の誕生をとても楽しみにしていると仰っていたことが思い起こされます。
 それにしても、もうゼミ古参メンバーはお母さんだらけ。もっとも、愛知の野口君も既にお父さん。
 ♪ 私はとうぜんオジイサン~・・・と言う次第。
 
 ところで、明日は新年度の授業開始。Ⅲ講時の「基礎演習Ⅰ」は学部で用意して下さるお菓子を食べながら、まずは自己紹介でも。それから、宮下先生にお出で頂いて履修指導をして頂きます。もう時間割は作れたでしょうか。
 それから、オリエンテーションの時にお願いした空メールの送信をお忘れなく。

 Ⅳ講時は「演習Ⅰ」。ほとんどの希望者を受け容れましたので、共同研究室は満席になるはずです。発表は一コマ二人づつということにして、今月中は、まず全体の意志疎通と親睦をはかりたいと思います。
 ときには就活中の先輩のお話なども。

 一回生と合同で宇治あたりの史跡散歩など、提案してみたいと考えています。
 今年度は、行動しますよ。・・・もうすぐ動けなくなりそうなので(私が)。 

 新入生オリエンテーション。

No.20014

 昨日は現代社会学部新入生のオリエンテーションがありました。例によって全体会でも共同研究室でも「言わずもがな」の話に終始してしまい、後になって反省しているところです。もう面倒だから、自然体で生きていこうと思っているのですが、自然体で行動すると、こういう結果になるわけで、まったく始末におえません。これからも御迷惑をおかけすると思いますが、何卒御寛恕のほど。

 それにしても、オリエンテーションのお手伝いをお願いした2回生の武岡さんと竹内さんは、私が教室を間違えて指示してしまったのにも拘わらず、研究室のドアに貼ってある予定表を見て、ちゃんと会場に来てくれたのには感謝感激でした。

 このところ、耄碌のために仕事をどう進めるべきかかなり混乱することが多いので、こういう対応をとってくれる人がいると本当に助かります。

  最後の一年、悔いの残らないように、これまでやれなかったことにまで挑戦したいと思っていますので、どうぞよろしく!

☆ 國學院大学の岡野浩二先生より、御高論「七高山薬師悔過と七高山阿闍梨」(『延喜式研究』30)を御恵送頂きました。
 岡野先生に、あつく御礼を申し上げます。

生駒孝臣『中世の畿内武士団と公武政権』の書評会を公開で開きます。

No.20012

 昨日のゼミは、最終号となる『紫苑』第14号、それに、これまたシリーズ最終回になる公開講座のことや、今後の日程について話し合いが行われました。それから岩田君の訪欧報告。・・・→お土産情報はFacebookの野口のページを参照のこと。

 今後の予定としては、5月2日(土)に下石敬太郎君(龍谷大学大学院生)による生駒孝臣著『中世の畿内武士団と公武政権』(戎光祥出版)の書評会を行うことが決まりました。岩田師範代のお骨折りにより、著者である生駒さんもお出で下さる由。せっかくの機会ですから、ゼミの研究会としてではなく、広く公開のかたちで実施したいと思います。会場は京都女子大学宗教・文化研究所共同研究室(L校舎3F)。開始時刻は14:30を目途にすることになりました。
 やや停滞気味の中世前期における西国武士団の研究に新たな展開を期する機会となれば幸いとするところです。当該ジャンルに関心のある方たちの参加を期待したいと思います。

☆ 青山学院大学の佐伯真一先生より、先生の御高論「『平家物語』は軍記か」や対談の掲載された『文学』第16巻第2号(特集「いくさ」と文学)を御恵送頂きました。
 佐伯先生に、あつく御礼を申し上げます。

 ☆ 埼玉大学の清水亮先生より、御高論「平一揆の乱と源性畠山氏」(黒田基樹編『関東足利時代の歴史 第2巻 足利氏満の時代』戎光祥出版)・「鎌倉府と「関東之八家」(関東八屋形)」(同編『 同 第3巻 足利満兼とその時代』)・「武蔵成田氏と鎌倉府権力・享徳の乱」(『地方史研究』371)を御恵送頂きました。
 清水先生に、あつく御礼を申し上げます。
編集:2015/04/03(Fri) 19:05

『紫苑』も楽しみな次回の『吾妻鏡』(時間にご注意)

No.20013

 前回は旅行の話にほとんどの時間を費やさせていただいてすみませんでした。最終号となる『紫苑』第14号につきましては、当掲示板をご覧の皆様にもご支援・ご助力をお願いすることになるかと思いますが、どうぞよろしくお願い致します。

 また、野口先生からもご案内いただきましたように、5/2(土)には下石敬太郎氏(龍谷大学大学院)の担当による生駒孝臣氏の『中世の畿内武士団と公武政権』(戎光祥出版、2014年)の書評会を開催する予定です。詳細はまた当掲示板でご案内しますが、武士のことなどに興味のある方のご参加をお待ちしております。

 そして木曜日の『吾妻鏡』では、次回はまたいつも通り『吾妻鏡』(建暦三年頃)を読んでいきたいと思いますが、『紫苑』第13号もロールアウトの予定だそうです。楽しみですね。なお、開始時間にご注意ください(※最初の書き込み時から訂正しております)。

 日時:2014年4月9日(木)15:00頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』建暦三年(建保元年、1213)四月七日・十五日・十六日・十八日・二十日・二十四日・二十七日・二十九日、五月二日・三日・四日・五日・六日・七日・八日・九日・十日・十七日・二十一日・二十二日、六月二日・八日・十二日・二十五日・二十六日、七月九日・十一日・二十日・二十三日、八月一日・三日・六日・十四日・十七日・十八日・二十日・二十六日、九月八日・十日・十二日・十九日・二十二日・二十六日、閏九月十六日・十九日、十月二日・三日・二十九日、十一月五日・十日・二十三日・三十日、十二月一日・七日・十五日・十八日・十九日・二十日・二十一日・二十八日・三十日条

 ※木曜日の『吾妻鏡』ですが、4月9日・16日・23日・30日に開催予定です。

 『吾妻鏡』講読会は、基礎的な史料読解のニーズにも対応しております。
 新年度から何か新しいことをはじめてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。

 出版ラッシュの新年度が始まる!

No.20009

 容赦なく新年度が始まりました。
 どうやら、当ゼミ関係者や古参メンバーの著書が相次いで刊行される年度になりそうです。
 すでに3月には、佐伯智広『中世前期の政治構造と王家』(東京大学出版会)が出ました。
 来月には、前川佳代『源義経と壇ノ浦』(吉川弘文館)が出ます。
 さらに、すでに論文集の作業を進めている方もおられます。
 まぁ、学位を取った方は早々に論文集を出して、新たなスタートの前提とすべきだと思います。
 かくいう私も、新たなスタートではなくて、いわば遺言集みたいなものですが、年内には『東国武士と京都─中世東国武士像の再構築─』(同成社)を出させて頂く予定です。

 また、『古代文化』第67巻第4号(2016年3月末刊行)は、私の企画で「院政期~鎌倉前期政治史の諸問題」(仮)という特輯が組まれる予定ですが、ここに掲載される各論の執筆をお願いしているみなさん、よろしくお願い致します。締め切りは2015年11月末。定期刊行物ですから遅延は認められません。
 ちなみに、ある先生から、★「遅れた者は破門に処すべし!」との厳しい御託宣を頂いております。

☆ 駒澤大学の櫻井陽子先生より、御高論「世阿弥の時代の平家物語 その二」(『駒澤國文』52)ならびに御高論「平家物語の小宰相」収載の『國語と國文學』(92-4)を御恵送頂きました。
 櫻井先生に、あつく御礼を申し上げます。

 ☆ 長野県立伊那弥生ヶ丘高校の花岡康隆先生より、御高論「鎌倉府と駿河・信濃・越後」(黒田基樹編『関東足利氏の歴史 第3巻 足利満兼とその時代』戎光祥出版)を御恵送頂きました。
 花岡先生に、あつく御礼を申し上げます。

 ☆ 田辺旬先生より、御高論「中世の戦争と鎮魂─土屋義清の首をめぐって─」(高橋典幸編『生活と文化の歴史学5 戦争と平和』竹林舎)を御恵送頂きました。
 田辺先生に、あつく御礼を申し上げます。
編集:2015/04/01(Wed) 16:58

嘘ではない新年度の『吾妻鏡』

No.20010

 本日は、誰も傷つかないようなマイルドな嘘をついてもよいとされる日ですが、「今日から新年度」ということについては紛う方なき事実ですね(今週月曜日から始まってるよ、という方もおられると思いますが)。

 明日はそんな2015年度初回の『吾妻鏡』ですが、今後の日程、『紫苑』第14号(2016年3月刊行予定)について、各種企画について等、いろいろとご相談させていただきたいと思いますので、よろしくお願い致します。そのほか、春休み中のことなどもご報告させていただきたいと思います。おみやげもちょっとあります。

 日時:2014年4月2日(木)14:00頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 内容:新年度初回のご相談など

 ※次回以降の『吾妻鏡』の範囲は以下の通りです。
 範囲:『吾妻鏡』建暦三年(建保元年、1213)四月七日・十五日・十六日・十八日・二十日・二十四日・二十七日・二十九日、五月二日・三日・四日・五日・六日・七日・八日・九日・十日・十七日・二十一日・二十二日、六月二日・八日・十二日・二十五日・二十六日、七月九日・十一日・二十日・二十三日、八月一日・三日・六日・十四日・十七日・十八日・二十日・二十六日、九月八日・十日・十二日・十九日・二十二日・二十六日、閏九月十六日・十九日、十月二日・三日・二十九日、十一月五日・十日・二十三日・三十日、十二月一日・七日・十五日・十八日・十九日・二十日・二十一日・二十八日・三十日条

 ※木曜日の『吾妻鏡』ですが、4月はひとまず2日(木)に開催し、その後みなさんのご都合に合わせて調整したいと思います。

◆次回の土曜日のご案内◆

 不定期開催中の土曜日の『吾妻鏡』ですが、2月・3月はお休みをいただきました。すみません。
 今後も、参加者の都合を勘案しながら、月に一回か二回程度のペースで開催していきたいと思います。(※新たにご参加を希望される方は、野口先生か岩田まで、事前にご連絡をいただけると幸いです)。
 次回は新年度の4月に開催したいと思いますが、詳しい日程はまた改めて調整の後、こちらの掲示板でご連絡したいと思います。

 『吾妻鏡』講読会は、基礎的な史料読解のニーズにも対応しております。
 新年度から何か新しいことをはじめてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。

関東に出かけておりました。

No.20004

 週末は私用のために群馬県に出かけて、サファリパークや富岡製糸場を見学し、四万温泉につかってまいりました。帰路には埼玉県の川越にも立ち寄りました。写真もたくさん撮影しましたし、とくに地域振興の面で考えさせられることも多くありましたが、それらはいずれFacebookの方にでも書かせていただきたいと思っています。
 
 さて、ゼミの方ですが、いよいよ新年度(すなわち最終年度)の開始も間近となりました。4月2日に再開。この日は師範代による外遊報告も楽しみですが、ゼミ日程についても確認したいと思いますので、それぞれの新年度における週間予定を把握してきてください。
 また、『紫苑』の刊行について編集長からお話をお願いしたいと思います。

 私の方は、4月4日に現代社会学部の新入生オリエンテーションから、「基礎演習Ⅰ」が実質的に始動することになります。

 なお須田春子先生の旧蔵書のお引き受け先については、ほとんど方針が決まりました。私の所蔵分ついても順次引受先を御希望に応じて決めていきたいと思います。とりあえず、学術雑誌について希望のある方はお知らせください。

 棚上げになっているPCのことなど、いろいろお願いしたいこともあるのですが、いずれまた。 

明日の『台記』研究会

No.20002

 明日の『台記』研究会@京都大学 は私が発表担当です。
 さきに隼人文化研究会で発表させて頂いたのと同じテーマになりますが、
  「鎌倉勢力の鎮西進出に関する再検討 ─天野・中原・武藤氏を中心に─」
です。よろしくお願い申し上げます。 

次回の『吾妻鏡』のご案内

No.20003

 さきほど帰国致しました岩田です。
 今回はバルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)とポーランド、それにほんの少しだけチェコとオーストリアを見学してまいりました。

 このため木曜日の『吾妻鏡』は二回(19日・26日)はお休みをいただきましたが、次回は4月2日(木)に開催予定です。
 新年度における今後の予定のご相談や、私ごとですが旅行のご報告などもさせていただきたいと思います。

 そのようなわけで、次回の木曜日の『吾妻鏡』ご案内です。

 日時:2014年4月2日(木)14:00頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:『吾妻鏡』建暦三年(建保元年、1213)四月七日・十五日・十六日・十八日・二十日・二十四日・二十七日・二十九日、五月二日・三日・四日・五日・六日・七日・八日・九日・十日・十七日・二十一日・二十二日、六月二日・八日・十二日・二十五日・二十六日、七月九日・十一日・二十日・二十三日、八月一日・三日・六日・十四日・十七日・十八日・二十日・二十六日、九月八日・十日・十二日・十九日・二十二日・二十六日、閏九月十六日・十九日、十月二日・三日・二十九日、十一月五日・十日・二十三日・三十日、十二月一日・七日・十五日・十八日・十九日・二十日・二十一日・二十八日・三十日条

 ※木曜日の『吾妻鏡』ですが、4月はひとまず2日(木)に開催し、その後みなさんのご都合に合わせて調整したいと思います。

◆次回の土曜日のご案内◆

 不定期開催中の土曜日の『吾妻鏡』ですが、2月・3月はお休みをいただきました。すみません。
 今後も、参加者の都合を勘案しながら、月に一回か二回程度のペースで開催していきたいと思います。(※新たにご参加を希望される方は、野口先生か岩田まで、事前にご連絡をいただけると幸いです)。
 次回は新年度の4月に開催したいと思いますが、詳しい日程はまた改めて調整の後、こちらの掲示板でご連絡したいと思います。

 『吾妻鏡』講読会は、基礎的な史料読解のニーズにも対応しております。
 新年度から何か新しいことをはじめてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。

 『小右記』『吾妻鏡』を学びたい方へ

No.20001

 古代学協会の2015年度前期 古代学講座(2015年4月~9月)の受付が始まっているのをお知らせしていませんでした。
 すでに、定員(23名)に達して受付締切をしている講座もあるようですので、受講希望の方は申し込みをお急ぎ下さい。当ゼミに関係する講座としては下記の二講座があります。
 (教室は旧平安博物館=旧日本銀行京都支店(重要文化財)の角田文衞先生の執務室だったところです。)
   
  講座名: 『小右記』講読 ―平安貴族の日常に触れてみよう―
  講 師: 野口 孝子(同志社女子大学嘱託講師)
  講義日時: 土曜日 12:30~14:30 全5回
    
  講座名: 『吾妻鏡』に見る鎌倉幕府と京都-建久六年記を読む-
  講 師: 岩田 慎平 (立命館大学文学部非常勤講師)
  講義日時:土曜日 15:00~16:30 全5回   

  詳しくは↓を御覧下さい。
 http://kodaigaku.org/study/koza-koenkai/kodaigaku-koza/2015/zenki/2015annai-zenki.html

 ☆ 山本幸司先生より、先生の御編になる『網野善彦対談集3─海と日本人』(岩波書店)を御恵送頂きました。
 山本先生に、あつく御礼を申し上げます。

 【追記】 ラボール学園(京都市勤労者学園)の日本史講座もすでに、受講受付中です。↓
         http://www.labor.or.jp/gakuen/kouza_school/school_index.html

小川剛生訳注『新版 徒然草』(角川ソフィア文庫)が出ました。

No.20000

 2009年度の公開講座で講師をつとめて下さった小川剛生先生が『新版 徒然草』(角川ソフィア文庫)を刊行されました。
 『徒然草』の作者は「兼好法師」となっています。すなわち、兼好の出自に関する定説を見事に覆された小川先生の積年の御研究が凝縮されています。
 私は第一七九に登場する道眼上人が下総守護千葉氏の一族で淡路国などに地頭職を有した木内氏の出身であることを明らかにしたのですが、そうした侍身分の道眼と中下級貴族層に属する兼好との交友関係に疑問がのこっていました。しかし、小川先生の御研究により、兼好が侍身分に属することが分かって、その疑問も氷解致しました。
 道眼(道源)については、下記の拙論で触れております。御笑覧頂ければ幸いです。
 ・「東国出身僧の在京活動と入宋・渡元-武士論の視点から-」(『鎌倉遺文研究』第25号、2010年)
 ・「鎌倉時代における下総千葉寺由縁の学僧たちの活動-了行・道源に関する訂正と補遺-」京都女子大学宗教・文化研究所『研究紀要』第24号、2011年)
 ・「京都のなかの鎌倉─空間構造と東国武士の活動─」(福田豊彦・関幸彦編『鎌倉の時代』山川出版社、2015年)
 ※ 『研究紀要』第24号には、小川先生の御講演「洞院公定をめぐる書物─字書・部類記・未来記─」の要旨も掲載されています。

☆ 小川剛生先生より、上記書籍を御恵送頂きました。
   小川先生に、あつく御礼を申し上げます。

摂関時代に関する研究会(『栄華物語』や藤原彰子)

No.19999

 直前の御案内ですが、本日午後、このような研究会が開かれます。

 報告者の大谷さんは、本学在学中は当ゼミ『小右記』講読会で活躍されていました。

http://joseishi-sougou.digiweb.jp/index.html

◆女性史総合研究会 3月(第182回)例会 ◆
日 時:  2015年3月21日(土) 13:30~17:00
報告者:  大谷久美子氏 「『栄花物語』続編の歴史叙述と装束」
      冨田 由紀氏 「藤原彰子―同時代の人々の評価―」
場 所:  ウイングス京都