第27回平家物語研究会出張報告。

No.1863

 ちょっと東下りしている間に、ずいぶん多くの書き込みがあって驚いております(またしても、平治の乱か?と思ってしまいました)。その対応に追われて(またゼミの皆さんに、掲示板の性格論争を挑まれそうですが)、なかなか本題の書き込みに移れなかったのですが、ようやくにして、昨日、学習院大学(北別館10階、大会議室)で開催された平家研の御報告をさせていただきます。

 まず、『延慶本平家物語』の輪読は、早くも「第六末」に至り、秋田大学の志立正知先生が「延慶本の終結部」というテーマで御報告されました。小生はここで、『延慶本平家物語』の本文に『六代勝事記』と同文の部分があるということをはじめて知りました。また『平家物語』の成立論を論じるために肝要なのは、やはり政治思想史的な視角であることも再認識させられました。いずれにしても、ここに長村君がいてくれたら、いろいろな情報を提供して話を盛り上げてくれたろうにと思いながら、先生方の御意見をうかがっておりました。長村君は是非、国文学の学会にも進出すべきです。その方が歴史学においてより評価されるのが早いかも知れません。ちなみに、余計なお節介かも知れませんが、『紫苑』第2号、貴兄から志立先生に謹呈され、ついでに『勝事記』についての意見をお伝えしたら如何かと思います。
 小生は後白河院の陵墓鳴動のことが気になっていたのですが、時間切れで意見を申しあげることが出来ませんでした。
 
 ついで、研究発表の一番目は、高松百香氏の「興福寺再建と中世摂関家-九条兼実の氏意識-」。これは、日本史の研究発表というのは、こうするのですよ、というお手本のような素晴らしい発表で、史料の取り上げ方も手際よく、ぜひゼミ生にも聴いていただきたいものでした。平家によって焼亡した藤原氏の氏寺・興福寺の再建をとおして、九条兼実の氏意識を、きわめて説得力のある形で解明されました。論文にされたものを読むのが楽しみです。高松さんには、御上洛のついでがありましたら、昨年の伊藤さんのように、ぜひ当ゼミで、お話をしていただければと思っています-と、お願いして参りました。高松さん、ぜひよろしく。

 二本目は、樋口州男先生の「竹内理三の足跡」。押しも押されぬ戦後歴史学の泰斗・竹内理三氏の人となりや研究姿勢を早稲田時代に直接師事された樋口先生が感慨を込めながら語ってくださいました。竹内氏が少年時代に「いじめられっ子」であったことをうかがい、同じ境遇にあった者として共感を感じると共に竹内氏の学問に対する姿勢の淵源を知ることが出来ました。『鎌倉遺文』編纂など、その猛烈なお仕事ぶりについては小生も竹内氏とともに神奈川県史の編纂に従事された小生の恩師・貫達人先生からうかがっておりましたが、本当に想像を絶するものであったようです。地方の研究者などに史料閲覧の便宜を図るなど親切な方であったようですが、小生が中学生の頃、中公の『日本の歴史』(六 武士の登場)の内容について質問の手紙を差し上げたとき、ご返事をいただけなかったのは、残念なことでありました(早稲田大学文学部不合格の伏線か?)。

 といったような塩梅で、いつものように、おおいに勉強をさせていただきました。
 また、兵藤先生には公開講座の件をあらためてお願いして参りました。講座終了後の宴会には御出席いただけるとのこと(長時間可)。また、レジュメをファィル添付の形でメールで送ることになるかも知れないとのことですので、接待役の田中さん・門屋君、よろしくお願いいたします。兵藤先生にも接待役補任の件、お伝えしておきましたからね。

 >元木先生  緊急連絡の書き込みを頂いた際、猛烈に眠かったために、そっけない御返事にて失礼いたしました。PCのウィルスだの、鯉のヘルペスだの、本当にわけの分からぬ時代になってしまいましたですねぇ。

ありがとうございました。

No.1870

初めて投稿致します。都立大学(D4)の高松百香(たかまつももか)と申します。
一昨日は、平家物語研究会で、野口先生にコメントをいただき、またゼミでの報告もお誘いいただき、大変うれしかったです。今年の9月末までに論文にする予定ですので、野口先生のアドバイス―興福寺中金堂本尊の再建が、道長建立の法成寺で行なわれた意義―を生かして執筆したいと思っています。
昨年の平家研合宿でお世話になった皆さん、東京を離れたらしい門屋君、お元気でしょうか?
今後ともよろしくお願い致します。

平家物語研究会のこととウイルスメール

No.1871

野口先生
平家研のご報告、ありがとうございます。所用で参加できず、残念です。高松さんのご報告も聞きたかった…。
ところで、いただいた案内には、今後の研究会のあり方について話し合う旨が書かれていたのですが、その件はどのようになりましたでしょうか。外聞を憚られることもかもしれませんが、気になっておりましたので、あええお尋ねさせていただきました。

ウイルスメールですが、基本的には添付ファイルを開かなければ大丈夫のようですが、開封してしまうだけで、アドレス帖に載っている方々にメールを送ってしまうものもあったかと記憶しております。前にも書きましたが、プレヴューウインドウを非表示にしておいたほうが無難かとは思います。

お久しぶりです。

No.1874

高松さん、お久しぶりです。
わたくし、元気に暮らしております。
東京を離れ、今年度は高校で非常勤をしております。
先日の御発表、伺いたかったのですが、なにせ、高校は
土曜日も授業があるもので、参加できず残念でした。
こちらこそ、今後ともよろしくお願い致します。

千客万来!!

No.1877

 高松さん、メッセージをありがとうございました。昨年、神戸大での平家研のさい、このBBSを御覧下さっているとうかがっていたので、お待ちしておりました。
 高松さんの御報告は本当に論旨明快で、歴史学の楽しさを実感させてくれるものでした。こういう気持ちの良い研究報告は久しぶりでした。論文の御成稿を楽しみにいたしております(陽明門院の御研究の方も早々の御発表を期待しています)。そして、御上洛の折りには、ぜひ依頼の件、よろしくお願いいたしたく存じます。ゼミ生一同お待ち申しあげております。
 
 石浜さんの御質問、小生も如何なることかと期待と不安を抱いて参加したのですが、要するに今回で『延慶本平家物語』の輪読が終わるので、その後、どうするかというお話でした。結局、継続的なテーマについては今後の課題とし、しばらくは研究発表のみを行う、という結論だったと思います。小生、会の後の懇親会には出席していませんので、そこで更に詰められたのかも知れません。誤りやその後決まったことがございましたら、御出席の方から書き込みをいただければ幸いです。

 今日は2コマの演習の後、続々と研究室にゼミメンバーがやって来られました。山内さん、谷垣さん、長村君。それから久しぶりに「エムニ」の滑川さん。皆さん元気いっぱい。結構なことであります。
 29日の拙宅書架設置のための本・机などの移動作業には、山岡さん・山内さん・長村君にお手伝いをお願いしました。よろしくお願いいたします。当家では28日の夜から暫く大騒動ということになりそうです(腰痛の再発を覚悟)。

 ところで、結構なことと言えば、本日、短初2回生の矢野逸美さんがゼミメンバーに加わりました。矢野さんは京都周辺の大学の史学科への編入を希望されています。
 矢野さんは、昨年度後期の総合教育科目「王朝文化」の講義では最優等生でした。そのうえ、高校時代はソフトボールの選手(>長村君。ソフトボール大会の計画を進めてくださいね。矢野さんは、やる気満々ですから。)。情報関係や簿記の資格、そして運転免許も取得済みという、当ゼミにとっては「喉から手の出る」ような人材です。編入先の選定などについて、みなさん、よろしくご支援下さい。ちなみに、矢野さんの御出身地は山岡さんと同じ愛媛県。その今治市です。
 ゼミメンバーの出身地に、瀬戸内海沿岸が多いのは興味深いことです。明らかに「平家」ですね。矢野さんのご活躍を期待します。
 あっ、それから、矢野さんのご住所は山内さんと同じメゾン○○です。お二人の協力関係の締結を期待します。

 プリンセス永富さんも、目下、将来の方向を確定すべく奮闘中とのこと。いろいろな壁に衝突することもあろうかと思いますが、「うふふ」パワーでかるく乗り切られることと思います。「がんばれ!プリンセス!!」

 ☆ 山田先生の呼びかけ  参加希望の方は、どしどし名乗り出てください。京都の歴史にとって極めて重要な課題です。

Re: 第27回平家物語研究会出張報告。

No.1878

国文学研究は一回生の頃から関心のある分野で、特に平家物語研究会の様々なご報告は、私にとって大変興味深い内容のようですね。長期休暇もしくは関西で開催されましたら参加させていただきたいと切に考えております。

>野口先生・ゼミの皆様
ソフトボール大会、連休中にしますか?
市内ですと場所はどこがいいでしょうか。
もし実家に帰られる方は、連休中に出来るかどうかも分からないので、野球道具を持って帰って来ておいて下さいね。
もしかして矢野さんはもう下宿に用意されてたり・・・しないかな?
皆様のご意見をお待ちしております。

お世話になりました

重政 誠
No.1879

学習院大学の重政です。先日はお世話になりました。
野口先生に「最近書き込みしてくれないじゃない。」との、指摘を受け、遅ればせながら書き込みさせていただきます。
何やかんやで、『平家物語』を研究してないながら研究会に出席の方はさっぱりだった私ではありますが、酔った師に「そろそろ発表....な!」と肩を叩かれてしまいました。
逃れられない運命とは思っております、まぁ教職をはじめまして忙しいので、それとの兼ね合いを図りつつ。
 高松さんも、発表ご苦労様でした。大変勉強になりました。兼実というと、シニカルでアイロニカルなだけの男かと思っておりましたが、吉夢を信じてしまうあたりお茶目な一面があるのですねぇ。多少の胡散臭さはありますが。他人がそんなことをしたら、真っ先に皮肉を言いそうな人ですし。

門屋君も久しぶり。すでにゼミ合宿は、門屋君を呼ぶことを前提に話は進んでいますので、参加よろしく。この研究会も、
「あれ?門屋君は来てないの?」と先生はおっしゃってましたよ......。

今後ともよろしくお願いします。

学習院の皆様。ほか。

No.1880

 重政君、ありがとうございました。今回の平家研は学習院が会場だったこともあって、貴兄や田代さんなどとお目にかかれて幸いでした。たった半年しか経っていないというのに、皆さんすっかり大人びていたのにビックリしました。こちらは「老人びた」でしょう?
 重政君の御報告、期待しています。こちらからは田中さんと門屋君がチャレンジ済みですから。あっ、そうか。門屋君はあのとき、兵藤ゼミ所属でしたね。
 また関西で平家研が開かれることがあれば、当ゼミメンバー大挙出陣の態勢は整っております。すでに長村君(京大院)が立候補しております。
 学習院の皆様、また御上洛の機会がありましたら、ぜひ京女にお立ち寄り下さい。

 >田中さん  神護寺ツアーの方は如何ですか?小生、直前にならないと態度表明できず、申し訳ありません。
 
 >山田先生  6月5日、空けておきます。「人権と共生」というテーマの演習に出席している学生さんにも参加を呼びかけてみます。ただ、京女は土曜の午後、資格課程の講義が目白押しなので、参加したくてもできない学生さんが多いと思います。
 それから、先般は奈良大でのシンポのレジュメをありがとうございました。鎌倉との空間構造の一致は興味深いものがありますが、勉強不足のゆえか嵯峨が都市というのが未だにピンときません。大村拓生氏からも「中世嵯峨の都市的発展と大堰川交通」という御高論をいただきましたので(大村さん、ありがとうございました)、これからすこし勉強させていただきます。

 ☆余談 
 先般、拙著『鎌倉の豪族Ⅰ』がEasy Seekに出ていると書き込みましたところ、即、売り切れとなりました。購入された方、ご連絡下されば正誤表をお送りします。また、『中世東国武士団の研究』の正誤表(ほとんど元木先生の御指摘によるもの)もあります。ご連絡下さい。

些細な事ですが、皆さんのご意見を。

No.1851

本日(4月25日)付け朝日新聞朝刊17頁に、「風考計」という論説の覧があり、そこに論説主幹若宮啓蒙文氏が「武士道とイラクの抵抗と」という文章を書いていますが、この文章、先日、野口先生にもこの掲示板でご紹介していただいた、『本郷』51号に掲載の拙文「武士道という虚構」を明らかに下敷きにしていると、私には思えてならないのですが、お読みになった方のご意見をお聞かせ下さい。

もっとも、拙文もここでの美川先生をはじめとする議論を下敷きにしていることは、ここの掲示板で事前にお伝えした通りですが。

訂正

No.1852

上の文章、若宮啓蒙文氏ではなく、若宮啓文氏の間違いです。訂正します。

Re: 些細な事ですが、皆さんのご意見を。

No.1856

 新渡戸稲造の『武士道』を引き合いに出したり、防衛副長官の発言を問題にしたり、映画で近代兵器の軍隊に刀を振り回して突撃するシーンがあることをとりあげるなど、若宮氏が近藤先生の御論をお読みになった可能性は高いものと思います。
 しかし、『南洲翁遺訓』を示されたり、論旨もイラクの人質事件の被害者に対する日本人のバッシングとこの映画に対する感情の矛盾をついたもので、近藤先生の御意見に触発されているにしても、別の議論だと小生には思えました。これには、さすが朝日の論説はすぐれていると、感じ入っておりました。
 小生は近藤先生の御意見にも若宮氏の御意見にも賛成です。
 ところで、京都にお住まいの方、京都新聞2月10日(火)文化欄に掲載された笠谷和比古氏の「確かな日本理解と洞察力」と題された「ラスト・サムライ」評をどう思われますか?
 ちなみに、これについては下記のサイトに意見の提示がありました。これも、近藤先生もみなさんも、ぜひお読み下さい。
http://mitleid.cool.ne.jp/lastsamurai.htm

人質問題

No.1861

野口先生、あ、ご存じなかったのですか。
それは偶然。楽々亭太丸さんのHP,眺めていたら、
ちょっとくらくらしてきました。

ということで、こちらはもうご存じだと思いますが、
朝日に載った作家高橋源一郎氏の文章に、なかなか感心しました。あの人質問題です。

http://www.asyura2.com/0403/bd35/msg/148.html

Re: 人質問題。

No.1862

 >美川先生  それは読んで切り抜き済みです。学生さんに話しをするには、絶好の材料ですね。そのほかに、京都新聞4月20日付夕刊掲載「現代のことば」の落合恵美子氏「イラク人質事件に見る個人と国家」も説得力のある内容でした。
 この事件における被害者バッシングは、今日の社会の荒廃構造を端的に示すもので、長く高校の教育現場にいた経験のある小生には、実に納得がいくと同時に怖れていたことが現実となったという感慨があります。本当に恐い世の中になったものです。
 なお、再掲ですが、下記サイト、みなさん是非御覧下さい。
 http://www.fujiwarashinya.com/talk/2004_0416.html

どす黒い動き

No.1865

野口先生、いろいろご教示ありがとうございます。
高橋源一郎氏の公式HPを見たら、

<注意>
今週になってからだと思いますが、高橋源一郎名義でワープロで印字された政治的な内容の手紙(宛名は手書き)があちこちに郵送されているようです。
高橋源一郎本人とはまったく関係ありませんのでご注意下さい。

とありました。なにか、どす黒い勢力が動いているようで、無気味です。たぶん、あの朝日の記事への策略でしょうか。
戦前の日本も、父の話では、急速に、というかいつの間にか、軍国主義化したそうですが、いまもその恐れが・・・。

Re: 些細な事ですが、皆さんのご意見を。

No.1866

もし拙文が若宮氏のお目に止まったのであれば、光栄に思うべきですね。

「ラストサムライ」のような映画が大ヒットするのは、下で元木先生や野口先生が書き込まれているように、やはり日本人の歴史認識の低下とも関係するのでしょう。

それにしても、笠谷氏は、「ラストサムライ」に対して「確かな日本理解と洞察力」ですか。呆れたものです。

Re: 些細な事ですが、皆さんのご意見を。

No.1867

 近藤先生、玉稿と若宮氏の文章の件、野口先生の仰るとおりと思います。論旨の展開など、玉稿とよく似ていますが、新渡戸の本や、防衛庁長官発言などは、若宮氏のようなジャーナリストなら、当然思い浮かべる問題であるのも事実です。玉稿に触発されたところもあったのかもしれませんが、氏にすれば内々に考えていたことが補強されたという気持ちだったのかもしれません。イラク問題の方に主眼があった氏は、ことさら触れなかったのでしょう。むしろ、氏に同感だと称して玉稿のコピーでも送って反応を見てはも面白いかも。
 人質問題、確かに彼らの状況判断も問題でしたが、新潮、文春あたりのマスコミが被害者の私生活に泥足で踏み込む報道をしてから、世論がおかしくなってしまいました。何らかのどす黒い動きがあったのでしょうね。自衛隊が派遣されたことの本質は隠蔽され、お上に迷惑をかけたことが批判の対象になるのだからお笑いです。どっかの馬鹿な漫画家の戦争賛美と同じです。
 自衛隊派遣を批判することが憚られ、美川先生のご指摘のように批判した文化人が中傷されるとは、恐ろしいことです。大学の独法化もコスト至上主義の名のもとにたちまち強行され、長い歴史の中で培われた大学の自治も学問の自立も否定されようとしております(空洞化していたのも事実ですが)。批判も議論も、ほとんどできない状況にありました。
 その背景には、不況の時代に、不経済で浪費的な態度を道義、倫理的な方面からも徹底的に否定する動きが強まることにあります。金にならない学問、とくに人文科学の存立の基盤などは瞬くうちにやせ細りそうです。
 70年前も同じ状況ではなかったでしょうか。そうした状況下では、さらに経済面を中心に政府の主導権が高まり、国策に対する批判が封じられる傾向が出てくることになります。かくして20年代末期から30年代初期、大正デモクラシーは瞬時に崩壊し、呆然とするうちに国民は総力戦に巻き込まれ、300万人の日本人の死者と、それ以上の対戦国の死者を出したことは、忘れてはならないでしょう。
 長野県に無言館という美術館があります。ご存知のとおり、戦没画学生の遺作を集めた美術館です。モダンな洋画を描き、銀座の繁華な雑踏を愛し、家族との平和な日々にかけがえのない価値と喜びを見出していた彼らが、無残な最後を迎えたことのむごさが痛いほど感じられる場所です。戦前の若者だって、誰も戦争を望んでいなかったし、彼らは平和を心から望んでいた。しかし、その人たちが、抵抗することもできずに戦争に駆り出されていった意味をわれわれは厳しく認識しなければならないと思います。
 余談ですが、京大文学部の高橋秀直先生によると、徴兵猶予されていた日本の大学生の戦争志願率は、アメリカのそれと比較にならないほど低かったとのことです。無論臆病だったわけではありません。それほどに、戦争に懐疑的だったのです。それにもかかわらず、戦争がはじまった背景をわれわれは問い直す必要があると思います。
 もっとも、アメリカでブッシュが大敗したら、日本政府の方針も大転換でしょうね。小泉がもうすぐ引退とか言っているのはその辺を読んでのことかも。ケリー大統領に、加藤首相になったりして。日本とアメリカの関係はやはり、その程度かもしれませんね。まるで、魏と邪馬台国の関係みたい?
 というわけで、アメリカ人にしてみればチョロイ日本人のハートをつかむ映画なんか簡単に作れるということでしょうな。やはり、確かな「日本理解と洞察力」ではないでしょうか(苦笑)、近藤先生、如何ですか?

Re: 些細な事ですが、皆さんのご意見を。

No.1868

元木先生、笠谷氏の「ラストサムライ」評は、氏のこれまでの文章や論題から内容を予想したまでで、読んではいませんが、上の理解はもちろん皮肉ですよね。私も、「ブッシュ大統領の策略か」と書きましたが、笠谷氏がもし上のように理解していたならば、評価を再考しなければなりませんね。

世相の件、戦争を確かに経験している山中裕先生も、昨今の世相は、太平洋戦争開始前とそっくりで恐いとしみじみと仰ってました。国民の歴史認識の問題とも関わり、日本の近代史は中学や高校でやはりしっかりと教えるべきだと思います。その意味で、高校での日本史選択制などは、やはり遠くからの国民統制策かと疑いたくもなりますね。

若宮氏のコラムの件、拙文を送ってみましょう。

Re: 些細な事ですが、皆さんのご意見を。

No.1869

近藤先生、もちろん皮肉ですよ。念のために申しますと、笠谷氏は「武士道の本質を見事についた作品」とか何とかえらく持ち上げておりました。氏の武士道論と、名誉のために玉砕する主人公の行動が合致していたようです。当方は映画を見ていないので、それ以上は何も申せませんが。

話題に出遅れましたが

佐伯真一
No.1873

 私事ですが、パソコンを買い換えて、使えるようにするのに二日がかりで奮闘している間に、すっかり話題に乗り遅れてしまいました。
 若宮氏の文章、私も読みましたが、特に近藤さんの文章との類似は感じませんでした。ラストサムライに引っかけてイラクの話をしたために、話題が重なったという程度ではないしょうか(いや、もちろん、「本郷」を見て触発されたのかもしれませんが)。
 あの映画が、アメリカの目を通して日本を見ている点に関わって、「武士道」好きの人たちの矛盾を突いている点は、中々やるな、と思いました(新渡戸の「武士道」に疑いを入れていない点はちょっとどうかな、と思いましたが、まあ、文章全体の趣旨から言えば、そこにこだわっている場合ではないでしょう)。
 笠谷センセイのラストサムライ礼賛論は、神戸新聞(だったと記憶)では、1月の荒田町遺跡保存シンポジウムのことを報ずる記事の隣に載っていたので、シンポの記事のコピーを送ってもらって、たまたま読みました。近代「武士道」論というものが、全体として虚構から成っていることを、身を以て示された文章と、感心しつつ拝読した次第です。
 近代「武士道」論は、「失われた古き良き日本」を幻想するところから発した面を強く持っていると思います。そうした性格を体現しているという意味では、ラストサムライも笠谷センセイも、それ自体、文化史的な考察の題材として、貴重な研究対象であるかもしれません。  

ラストサムライ批評本

No.1876

「ラストサムライ」はビデオもDVDももう出回っているはずですから、元木先生も是非一度御覧になってみて下さい。そのうえで、かつて新しい歴史教科書を作る会に対する反論本が出たように、ここに参加されている、野口先生・元木先生・佐伯先生・美川先生、そして私で、「ラストサムライ」への批評本を書きませんか。そして、編集は石浜さんにお願いするというのはどうですか?

それにしても、佐伯先生の皮肉(ですよね?)はきついですな。

Re: ラストサムライ批評本

No.1881

近藤先生のご提案、とても面白いですね。「ラストサムライ」をとば口に、ということかと思いますが、こうした批評本は結構需要がありそうな気がします。「ラスト・サムライを切る!」のようなタイトル、でしょうか。……それと、確かに、佐伯先生の皮肉はきついですね。

何を批評するか

佐伯真一
No.1882

 新しいパソコン君が中々思うように動いてくれないイライラで、持ち前の人柄の悪さがにじみ出てしまったかもしれません。「イメージ」に武士を使っていた点も、前と違っていることに、あとで気づきました。
 数ヶ月前に、芸能に関わっている私の弟と議論したときは、彼は「ラストサムライを歴史だと思って見ている人が結構いる」という見方には「そんなことはあり得ない、あれはみんな純粋なフィクションと割り切って楽しんでいるのだ」という反応でした。いや、でも歴史の先生にも…(以下略)というわけなのですが。
 正面から「現実の歴史と違う」と批判するだけでは、「また頭の固い奴らが文句を言っている」と受け流されてしまうかもしれません。なぜ、あれが受けるのか、という次元で議論することが、ある程度は必要だと思います。
 そのように考えたとき、私としては、明治から変わらない「武士道」論の姿勢(欧米との対比において、失われた美しい過去を幻想する姿勢)が目についてしまうもので、個別の映画作品や孤立した個人の問題とは思えないのです。皮肉はもちろんありますが、本気で「貴重な考察対象」だと思うところもあるわけです。

ラストサムライは客寄せパンダ

No.1883

佐伯先生の仰りたいことはよく分かります。私が考えているのも、佐伯先生が仰りたいことをも含めて、一般の人の武士や武士道に対する認識がいかに誤りや思い込みであるかを伝える本です。

むろんこれらはここでお馴染みの先生方をはじめて個々ですでに論考されていることですが、大ヒットしただけに一般の人にも興味を引きやすい「ラストサムライ」という映画を、石浜さんが仰るようにまさにとば口にして、改めて一般の人に伝えたいわけです。そこに、イラク戦争などの世相を反映させたくもあります。

石浜さんが、おもしろいと言って下さったのも、そういう方向性でですよね?ただ、こういう企画は、タイムリーさが要求されますね。



という映画を批評してもあまり意味がないのは当然です。ですから、石浜さんが仰るように、「ラストサムライ」はあくまでとば口にすぎません。たまたま大ヒットした映画にすぎません。ただ、大ヒットしたからこそとば口に使えるのです。

訂正

No.1884

上の最後の2行は削除です。

余裕があれば。

No.1885

 近藤先生。書き込みのさいに、暗証キーを入力していただきますと、御自身で削除・修正ができますので、これからは、よろしくお願い致します。
 ご提案の本は、面白い企画だと思います。時間的・精神的余裕さえあれば、先生方と議論の機会も得て、とは思うのですが。小生は石浜さんから御依頼を頂いているNHKブックスの中で自らのイメージする中世前期の武士像を提示することを先に済ませたいと思っております。「ファースト・サムライの実像」ですね。
 なお、視覚メディアが軍国国家の国民道徳の涵養に果たした役割については大学の紀要に書いたことがあります。
http://www.cs.kyoto-wu.ac.jp/bulletin/1/noguchi.pdf
 
 美川先生が「どす黒い動き」を指摘されていますが、先にNO.1862で紹介した藤原新也氏のHPにも、あの意見を述べた後、日に250件ものウィルスが送りつけられているのだそうです。
http://www.fujiwarashinya.com/talk/2004_0427.html
 こうした悪しき状況(「非国民」的な用法として「反日的分子」などという言葉を使う代議士が現れたことなども)が、戦後教育の結果だとすると、小生も7年間、高校で社会科を教えた「教育者」として猛省を余儀なくされてしまいます。困りました。
 そんな時、京樂先生の御発言の「元気さ」にはいつも励まされております。
 http://www.shc.usp.ac.jp/kyouraku/ (犬好きの方も必見)

 佐伯先生の御意見、皮肉としてではなく正論として同感です。先生の御著書をますます楽しみに致しております。

笠谷センセイの新作

No.1887

近藤先生、ラストサムライをとば口にして、とは、その通りのことであります。先ほど書店で、笠谷センセイの新しいご著書(監修となっていますが)を見つけました。『武士道 サムライ精神の言葉』です。青春出版社のプレイプッブク・インテリジェントシリーズの一冊だそうで、帯には「武士道とは何か、日本人はいかにあるべきか いま彼らの肉声が「侍」の遺伝子を呼び覚ます」とあります。この帯の文句を書いたのは、担当の編集者だとは思いますが、笠谷センセイのみならず、その編集者までもがこう書いてしまう、そこのところのウソと誠を衝く、ということが必要なのかなと思います。

やっと落ち着いて一言追加

佐伯真一
No.1891

 近藤先生、野口先生、ありがとうございました。上の拙文はいかにも舌足らずと反省、やっと部屋の中も片づいて、2月3日付神戸新聞のコピーも発掘したところで、一言追加します。
 ラストサムライは、大枠としては、文明人が「高貴な野蛮人」を発見する、凡庸な物語だと思います。アメリカ側では、単にそういう類型的な物語の一つとして見られているのではないでしょうか(確かめたわけじゃないけど)。
 問題は、日本人がなぜ喜んでしまうかですが、私は、近代の日本人が、欧米と異なる独自の精神文化を持っていると誇りたい気持ちと、しかしそれを欧米人の目から認めてもらわないと誇る気になれないという屈折した自意識を持っている点に、大きな問題があると思います。そうした意識構造の上で、欧米の視点から創られたフィクションがヒットするという姿は、まさに新渡戸の『武士道』とぴったり同じだと思うのです。
 それにしても、いかに美化されているとはいえ、自分たちの誇りであるはずの「武士道」を、「滅びゆく高貴な野蛮人」扱いされることに、「武士道」好きの人たちは抵抗を感じないのだろうか、というのが大きな疑問です。その点、笠谷センセイが、ラストサムライを「かくも気高き武士道」と礼賛し、「多くの米国民が熱い思いでこの映画を受け入れている」と述べつつも、滅びゆくサムライ文化への「同情の雰囲気」に「とまどいと複雑な感情を覚え」るとお書きになるあたりは、一つの答えを出されたものと思い、観察のしがいがあると感じます。きっと、もっと力強くほめてほしかったんですね。

コンプレックスですかね。

No.1892

ここの掲示板で、美川先生がはじめて「ラストサムライ」を話題にされたとき、「内なるナショナリズムをかき立てられる映画」と評しておられましたが、「ラストサムライ」の日本での大ヒットは、結局は欧米の文化に対するコンプレックスの裏返しですかね(美川先生がコンプレックスを持っているという意味ではありません。念のため)。コンプレックスの度合いが大きい人ほど、武士道などというものを喧伝するのかもしれませんね。
新渡戸も、確か日本にはキリスト教に匹敵するような道徳がないと言われて「武士道」を考えだしたんですよね。

それにしても、武士道礼賛の書物が出回る昨今、もうじき佐伯先生のご高著が出版されるわけですが、もっと武士道否定の書物も出回ってもいいですよね。

総合教育科目演習受講生への連絡ほか。

No.1836

 >月Ⅰの演習受講生の皆さんへ   26日の報告は、2名ではなく3名になります。各報告の時間が少なくなりますが、よろしくお願いいたします。
 
 >ゼミメンバー諸姉兄  『日本歴史』5月号に高橋昌明先生の「平重盛の小松殿と小松谷」という論文が掲載されています。京女周辺の問題を取り扱ったものなので、熟読しておいてください(山本君・平田さんは必須)。この論文や小松殿の評価については、そのうちゼミで議論したいと思います。
 ついでに、『歴史読本』6月号に「検証 征夷大将軍と源氏の血脈」という拙文が載っていますので、これもあわせて御検討下されば幸いです。説明不足なところが多く、批判すべき点は数多いと存じます。

 >山田邦和先生  花園大学の研究所の見学会の件、どうぞよろしくお願い申しあげます。ただ、京女の学生さんは、土曜日の午後は資格課程の授業に出席する人が多いようです。

 >山田ちさ子様  アテネ新書の『源義経』を見つけられたとのこと、実にラッキーなこととお慶び申しあげます。どこで?、いくらで?・・・今度、お教え下さい。
 ちなみに、すでに絶版になっている拙著『鎌倉の豪族Ⅰ』がEasy Seekの古本屋街に出ています。著者が自分の口から言うのも何ですが、東国武士の研究を進めようとされる人にとっては、これは掘り出し物だと思います。なお、この本はいささか誤植が多いので、お持ちの方は、お知らせ下されば正誤表をお送りします。
 
 ☆ 金曜は前年度同様、同志社に出講していますが、講義後に茶会が出来ないのが、さみしい限りです。
 明日(24日)は、学習院で開かれる平家物語研究会に出席のため、東下りです。志立正知氏による『延慶本平家物語』巻12の輪読のほか、高松百香氏「興福寺再建と兼実-中世摂関家の再編-」と樋口州男氏「竹内理三の人と学問」の二本の報告があります。
 そんなこんなで、このところ研究室に不在のことが多く、申し訳ありません。そう言えば今年度前期の「在室状況」の更新もまだでした。業績(もちろん、掲げてあるのは主なものだけですが)も追加しなければならないので、そのうち一緒にしたいと思います。それでは・・・。

Re: 総合教育科目演習受講生への連絡ほか。

平田樹理
No.1841

ご無沙汰しております。こんにちは。

>野口先生
本年度公開講座の受付、出迎え等承りました。家人のお役目、しっかり果たしたいと思います。自分から名乗り出るべきでしたね。申し訳ありません。
高橋先生の『日本歴史』5月号の「平重盛の小松殿と小松谷」もですが、講義等、平家関係の事を勉強しますと、自分がいかに恵まれた環境に住み大学に通っていたか、思い知ります。自分が法住寺内にいるようなものですから。京女の学生さん、本当にすごいですよ!(笑)

Re: 総合教育科目演習受講生へ

山岡 瞳
No.1848

総合教育科目の件、了解しました。先週に引き続き三人というのは大変ですね。どれくらい大変かと言いますと、生徒の発表、先生との質疑応答のみで、他の生徒は聞き役に徹するという状況です。次の次からは二人ずつになるということなので、そろそろ出番でしょうか?といっても簡単な質問しかできませんが…。盛り上げる係には程遠いです(-.-;)

先日野口先生に「まずインターネットに繋ぎなさい」っ言われましたが、ウィルスがこんなにも頻発している中で接続するのは心配です。パソコン講習会が開かれるときには技術的なことはもちろんですが、ウィルス対策の方法もご指導お願いしますm(__)m

学生と生徒。

No.1860

 >山岡さん  細かいことを言うようですが、大学生は「学生」です。「生徒」は高校生。「児童」は小・中学生。
 このところ、山岡さんに限らず、自分を生徒だと思っている大学生が多いようです。しばしば、マスコミもそんな言い方をする。たしかに、大学大衆化の今日、高校生みたいな気分で大学に来ている「学生」さんも多いこととは思いますが、教室では師と弟子であっても、大学というところは基本的には教師と学生は対等な「市民」として対峙する場です。そこに学問の伝達が自由に行われる空間が存在しうるのです。「学生」と「生徒」の間には深くて広い溝があることを覚えておいて下さい。京都女子大は、あくまでも、いつまでも真の「大学」であって欲しいと小生は念じています。

中等後教育

No.1864

 この前の例会に参加したときに「情報処理士」は必要のある資格なのか?という話題になり、その時にいろいろと調べてみました。→http://www.jacb.gr.jp
 そこでは、中等後教育という表現になっていました。大学は高等教育機関では無かったのかな?とも思いましたが...。
 野口先生が以前仰っていた「就職専門学校化」に伴う、意識の変化にあたるのでしょうか?

★パソコンについて
 生物界でのウィルスとは違い、根絶は可能です。コンピュータは積極的に使わなければ覚えられません。しかも、簡単には故障は起こりませし、車のように人に危害を加えるような事もありません。確かに高価なものですが、壊れても元通りに直せるものですので、その点で安心して主体的に使ってください。

 

緊急連絡

No.1835

本日、野口先生のお名前で不審な添付ファイル付きメールが当方に届いております。京女の大学のアドレスのようになっておりました。開かずに、直ちに削除いたしましたので、問題はないかと思います。ただ、一度、ウィルスをチェックしていただければ幸いに存じます。
また、当方のアドレスで、不審なメールが届きましたら、ご一報をお願いいたします。

Re: 緊急連絡

No.1837

 以前にも同様のことが発生しています。NO.1704・NO.1705を御覧下さい。
 また、鈴木君からのアドバイスはNO.1477とNO.1487にあります。
 小生のPCは研究室、自宅とも最近、鈴木君によってウィルスチェックをしていただいております。
 小生からの英語バージョンの送信など、「絶対あり得ないこと」ですので、そんなものが届いたら直ちに削除してください。

失礼しました・付坂東吉弥氏の訃報

No.1840

野口先生、どうも失礼しました。現代版安部晴明がそばにおられますから、対策は万全に違いありません。どうも機械音痴の無知をさらけ出してしまいました。一度、詳しいレクチャーをお聞きしたいとは思うのですが、基礎知識があまりに乏しく、ついてゆけないことを恐れております。トホホ・・・。

 余談ですが、昨日の新聞に歌舞伎俳優の坂東吉弥氏の訃報が載っておりました。最近は舞台に専念していましたので、ご存知の方は少ないと思いますが、彼は1966年の大河ドラマ『源義経』(当時の菊之助、今の菊五郎が義経、藤純子が静、この共演が縁で結婚)で平忠度を演じた俳優です。あのころは、歌舞伎・東映・大映時代劇がドラマ作りの基本路線でした。
 ちなみに、1972年の『新平家物語』では、まだ二枚目だったころの中尾彬がこの役を演じておりました。あのころから、どちらかというと、新劇系統の俳優が中心を占めるようになっておりました。
 ジャリタレ(ファンの方には悪いが)学芸会路線が定着したのは、『信長』あたりでしょうかね。今回はどうもお笑い系が増加気味、清盛がビートたけしで、忠度は藤井隆、何てことにならないでしょうね。しかし、残った清盛、静、常盤などはどんなキャスティングになるのでしょうか?
 余談ですが、大河ドラマは常に支配者の視点で描かれるようですが、たまには民衆の活躍をもっと重視するドラマがあってもよさそうなものです。たとえば、中村錦之助が演じた映画『祇園祭』のようなものを作る気はないのですかね。三田佳子が演じた『日野富子』なんかはその可能性があったのですが、どういうわけか国一揆は皆殺しにされ、世の中は混乱の一途で終わってしまいました。あれでは最低視聴率も当然でしょうね。応仁の乱から復興する町衆と、彼らの力量を信じていた富子の交流化何かを描いて明るい未来を予感させるほうに話を向ければよかったのに、と思います。
 そういえば、大河ドラマには将門を除いて古代関係がありませんね。やはり、天皇が表に出てくる禁忌があるのでしょうか。道長、あるいはもっと昔の大化の改新、大仏開眼とか、ねたは山のようにあるのに。

古代のドラマ

平田樹理
No.1842

先日知ったのですが、NHKが来年一月に大化の改新を描いたドラマを放送することが決定したそうです。
主人公の中臣鎌足が岡田准一、蘇我入鹿が北条時輔こと渡部篤郎、二人に思いを寄せられるヒロイン・車持与志古が木村佳乃だそうです。確かに「学芸会路線」かもしれません…。といえども、中大兄皇子、大海人皇子等他のキャストが気になるところです。

Re: 古代のドラマ

No.1843

 NHK大阪が時々古代史ドラマを制作するようですね。以前、本木雅弘が聖徳太子を演じたことがあります。今度もその系統ではないでしょうか?
 民法では1981年にTBSが井上靖の『額田女王』を制作したことがあります。
 額田女王 岩下志麻
 中大兄  近藤正臣
 大海人  松平健
 中臣鎌足 三国錬太郎
 斉明天皇 京マチ子
 蘇我入鹿 津川雅彦
 倉山田石川麻呂 木村功
 大友皇子 三田村邦彦
 蘇我赤兄 藤田まこと
 有間皇子 川崎麻世
 持統天皇 樋口可南子
といったキャスティングでした。
どうも、大河ドラマになると、なにやら特別に禁忌が厳しいようですね。

ウィルスメール

鈴木 潤
No.1844

話題に出遅れている内容ですが

ここのところウィルスの活動が活発なようで、ウィルス添付メールが大量に来るようになりました。
以前にも書きましたとおり、差出人は偽証可能ですので、差出人=犯人とはなりません。
しかし、偽証する元となるデータは、感染したパソコンから収集するわけで、偽証しているアドレスのパターンを読み取ればある程度の犯人は絞ることができます。
 僕のメールBOXにも野口先生やこの掲示板でよく見かけるアドレスを語ったウィルスが来るようになりました。野口先生宛に来たものと僕宛のもので見てみますと、OCNから送信されているようでした。(←そのために野口先生パソコンを疑ったのですが、結果は上記の通りでした)
 この掲示板をごらんの方は、一度ウィルスチェックをお願いします。(プロバイダがOCNの方は、特にお願いします)

※補足
http://security.symantec.com/sscv6/default.asp?productid=symhome&langid=jp&venid=sym
→シマンテック社のサイトで、簡単にウィルスチェックができるサービスがあります(無料です)、ウィルス対策ソフトをお持ちでない場合は↑チェックだけは最新版で利用できますので、お試しください。

P.S.安倍晴明..そこまですごくありませんよ☆(式神がいればだいぶありがたいです)
  持ち上げられすぎて、とても恥ずかしいです(*^^*)

Re: 緊急連絡

末松憲子
No.1845

今日私のところにも英語のメールが来ていました。
差出人も英語だったと思います。
とりあえず添付ファイルは開けずに消去したのですが、英語のだだっと書いてある手紙の部分は見てしまいました。

鈴木君の書いてくれたサイトでセキュリティチェックをしたら、問題はなかったようです。
ウィルス検出の方は、一瞬でもとの画面に戻るのですが、それは感染していないということで理解したら良いのでしょうか?

本当の緊急連絡

鈴木 潤
No.1846

末松さん>
(^^;)危険です!ウィルスの中には、有名なセキュリティサイトへのアクセスをキャンセルするようなものがあります。
WindowsUpdateも一度お試しください。失敗すれのであれば、結構危険な状況です…。

Re: 緊急連絡

末松憲子
No.1847

鈴木君
ありがとうございます。
とりあえず何かあるといけないので携帯から入力しています。
現在私が使っているのは学校のパソコンなので、セキュリティーが厳しくてネットのウィルス検索が使えないことがわかりました。
詳しいことは月曜にシステム情報課に聞いてみないとわかりません。
とりあえず末松のメールは開けないで下さい。

Re: 緊急連絡

No.1849

鈴木君にご教示いただいたシマンテックのサイトでウィルスチェックしたところ、幸いにPCは無事でした。ご教示ありがとうございました。また、かありましたら、陰陽頭のご相談しますので、よろしくお願いいたします。

余談ですが、ずいぶん昔、NHKで聖徳太子がドラマ化されたとき、高橋幸治が主演したことがあります。彼は、『太閤記』の織田信長でデビューし、『天と地と』で武田信玄、『新平家物語』で頼朝、『黄金の日々』でまた信長を演じ、民放で吉田松陰をも演じておりました。もっとも、吉田松陰のドラマは、視聴率が低いにもかかわらず、スポンサーの好意で最終回まで放送にこぎつけたのですが、打ち上げパーティーで彼は社長に一言、「こんな詰まらんドラマに金を出すスポンサーの気が知れない」と放言したため、以後民放から干されているようです。最近は頼みのNHKからも、全然お呼びがかからないようですが・・・

ウイルスメール

No.1850

 最近、本当にウイルスメールが多くてうんざりです。
先日は我が家にも35通のウイルスメールが来ていました。我が家は、ウイルスバスターとOutlook Expressのメールルール作成機能で難を逃れております。このNETSKYのブームはいつまで続くのでしょうか(--;

>NHK大河ドラマの学芸会化について
今年の大河も批判は多いようですが、我が家では歴史にあまり興味を示さない姉たちも進んで見ています。年配の良い役者を10代という設定で無理やり使うくらいなら、今回の大河のように学芸会でも、実際の人物と同世代の若者だからこそ表現できるリアリティーというのもあるような気がします。以前あった「葵三代」の熟年度ぶりには、ちょっとお腹いっぱいでした(^^;三谷幸喜の脚本が好きだっていうのもあるような気もしますが(三谷幸喜の出典の豊富さには脱帽です)

やはり学芸会は願い下げ

No.1853

田中さんのご意見、もっともではあります。人はそれぞれですから、今年のドラマがおもしろい方もおられるでしょう。ただ残念ながら当方は、今年のドラマは見ていない、というより主役の何某君のにやけた近藤勇は予告を見ただけで見るのも恥ずかしい思いで、チャンネルも合わせたことがないので、それ以上どうこういうつもりはありません。
若手俳優が好きでごらんになる人はいるのは当然だし、個人のレベルで現在のような演出を是とする視聴者がいるのは当然のことです。
当方も、若手をすべて否定する気など毛頭ありません。力量のある優れた若手をどんどん起用してもらいたいし、熟年俳優が気持ち悪い少年少女を演ずるのは願い下げです。問題は、主役をはじめ、重要な役柄に、まったく演技力のないアイドルやお笑いタレントを多数起用することにあります。
若者らしさは現れるかもしれないけれど、歴史に名を残す人物は現代の同年齢の人間とは比較にならない大変な人生経験や、歴史的重大事に直面してきたはずです。当然、人間としての重みや深みを表さなければなりません。それを、見るに堪えない芝居で演じることは、ドラマ全体のリアリティーと品格を著しく損ねる結果となっているように思います。
結果として、もちろんそうした演出だから見るという人もいるでしょうが、全体として若者の視聴者は増えず、時代劇ファンは離れて、視聴率は低迷する結果になっているのではありませんか。
視聴率云々は放送業界内部の問題ですが、来年の義経に対し、その時代を専門に研究するものとして、強い懸念を抱くのは次のようなことです。すなわち、時代像を著しくゆがめたり、歴史上の人物にたいし大きな誤解を与えるドラマが作られ、視聴者や多くの国民に誤った時代認識や、歴史離れをもたらさないかという点にほかなりません。義経のキャスティングを見る限り、アイドル系の義経を中心に珍妙なドラマになる可能性が高く、憤懣を隠せないでいるのです。それが杞憂であることを祈りますが。
大河ドラマは多くの禁忌に直面していますが、それでも天皇を取り上げるようになったし、秀吉も侵略者の側面や、明治維新の負の側面も描くようになったようです。かなり、国民的な歴史認識に影響を与えてきたように思います。
まだ、乗り越えるべき問題もあるのに、アイドル・お笑い路線に転向するのも如何なものかと思わざるを得ません。もちろん力量のアル俳優が減少してきたこともその一因ですが、同時に禁忌の壁がどうしても破れず、同趣向の焼き直しを迫られていることも、妙なドラマに向かう一因でしょう。センター入試の出題でさえ一部の猛烈な圧力を受け、文科省でさえ屈服する時代ですから。その意味では、ドラマつくりに対する外部圧力も強まっているのかもしれません。
そういう状況だけに、そして大河ドラマはそれだけの影響力を有してきただけに、演出のあり方に大きな懸念を抱かざるを得ないのです。もっともリアリティーのあるりっぱなドラマで「忠君愛国」でも主張されたらもっと困りますが。

テレビっ子の蹉跌

No.1855

元木先生の意見に、全面的に賛成です。
私は、そうとうなテレビっ子でして、
著書のあとがきに、そのての話が出てくるのは、
たぶん、この職業につくきっかけが、テレビだった、
からです。

その意味で、私の一世代前の歴史家からすれば、
まさに新人類だったわけです。

小学生で、大河ドラマの太閤記にはまり、
眉毛を剃り、いつも刀を差し、たびたび切腹をし、
将来の道がきわめて限定されました。

しかも、その後正統派の大河に対し、
同じNHKで、平賀源内を扱った、
天下御免という伝説的はちゃめちゃ歴史ドラマが、
ありました。
当時は、非常に真面目なイメージのNHKから、
このようなドラマが飛び出した、清新さ。
その驚きは、忘れられません。

これにものめりこみ、
ついには、中野良子とごく親しいという幻想を、
いだくに至ってしまいました。
教科書的な田沼意次のイメージを一新させた、
点が印象的でしたが、実は当時の歴史学界の、
学説を脚本家の早坂暁が十分咀嚼したうえの、
歴史風刺コメデイだったことは、後で知りました。

太閤記も天下御免も、ほんの断片が、ビデオに残るだけです。
数年前、手に入れて、見ましたが、懐かしく、しかも、
そのレベルの高さに感動しました。

最近、テレビ界は黄昏だと、つくづく思います。

久米宏が、Nステをやめたのが、象徴的でしょう。
たぶん、もうテレビには将来はありません。

あまり、録画するに値する番組もないので、
いまはやりのDVD・HDレコーダーなど、
あまり触手が動きません。

ということで、最近はもっぱら、昔テレビ化されたものの、
原作を読んでいるわけです。
今は、司馬遼太郎の「龍馬がゆく」を読み出しています。
これも、北大路欣也主演で、大河でやったのですが、
あれも夢中になりました。小6だったかな。
5つ年下の妹に、暗殺者をやらせ、私は龍馬。
よく斬られるシーンをやらせて、遊びました。
妹は、兄に強要された、あのばからしい遊びを、
今でも心の疵として、もっているそうです。
ちなみに、小学生時代の私のあだ名は「馬鹿殿」であります。
いつも、妹に物差しをもたせて、
太刀持ち風に、後ろを歩かせていたためです。

たぶん、今の大河にのめり込んでいる小学生いませんよ。
でも、私がかなり変なだけなのでしょうか。

視覚メディアの影響。

No.1858

 小生、今年の大河ドラマは面白がって観ている方です。専門とする時代ではない、という気楽さと、大学院時代、多少、吉田常吉先生(人物叢書『井伊直弼』や中公新書『唐人お吉』の著者。当時、東京大学史料編纂所教授)の御指導のもとで幕末史をかじっておりますので、事実がいかに変形されているのかを眺める楽しみがあるからです。そのうえ、三谷の脚本はカルいので、ストーリーを追う苦痛がありません。
 しかし、まあ、「歴史学者」というスタンスからすれば、元木先生の御意見に諸手を挙げて賛成するしかありません。このところ、日本人の歴史認識は惨憺たる有様です。これだけ自らの歴史をないがしろにしている国民も珍しいのではないでしょうか。高校で世界史が必修なのに日本史を選択科目にしておいて、愛国心を云々するというのは明らかに矛盾しています。そうした状況を踏まえると、元木先生の真摯な怒りは歴史学に携わる者すべてに共有されるべきものだと思います。むしろ、学界のリーダーたる京都大学教授には、かかる矜持をもっていただかねば困ります。
 ところで、小生も美川先生(今度お目にかかったとき、「馬鹿殿」を思い出したら困るなぁ)ほどではないものの、大河ドラマから多大な影響を受けています。高橋幸治の信長、緒形拳の秀吉、中村梅之助の大村益次郎、それに仲代達矢の清盛など、完全に脳裏に定着してしまっております。もっとも、小生、植木等が秀吉を演じたクレージーキャッツの『太閤記』の映画にも「感動」し、その後二週間ほど、自分が木下藤吉郎気分でいたこともありました。けっこうみんな他愛のないものです。しかるが故に、視覚メディアの役割は大きいのです。まさに、「洗脳」機能がありますから。
 美川先生の久米宏評にも同感です。久米が健在なら、イラクの人質にたいするバッシングもあれほどにはならなかったと思います。久米宏の存在の大きさを今さら感じ入っています。

Re: 緊急連絡

末松憲子
No.1872

先日は、初ウィルスメールだったのでびっくりしてしまい、ご迷惑をかけました。
幸いなことに、私がメールに使用しているパソコンは、大学の院生室共用パソコンだったので、セキュリティがきびしく感染しませんでした。
鈴木君、永富さん、ありがとうございました。

連絡網について その2

No.1829

野口ゼミの皆様
 連絡網掲載のメールアドレスですが、すべて確認する事ができました。ありがとうございました。4月中、遅くともゴールデン週間(同志社国文の名誉教授のお言葉です)までには作ってしまうつもりです。
 更に、神護寺の予定はどうしましょうか?野口先生は書架の新調に伴うご自宅の整理など、ご用事があるとの事ですから、先生抜きのイベントという事になります。何人くらい行くのでしょうか?どういう予定で行きますか?ちゃっちゃと予定を立ててしまいましょう(^o^)意見・提案のある方は、掲示板に書き込んでくださいね~
>野口先生
 前々回の吾妻鏡講読会の予習で「牧の方」を調べていたところ、「これだ!」と思ってしまいました(^^;「建春門院」よりも「牧の方」の方がしっくりくるというのも、いかがなものかと思うのですが、当面はこの路線で行きますので皆さまよしなに(笑)今後は伊賀氏の登場が楽しみですね(山内さんあたりいかがでしょう?)
 6月の講師接待役への補任も謹んでお受けいたします。24日の平家物語研究会にはガス欠につき行けませんので、6月に兵藤先生にお会いするのは9月の研究会以来という事になります。お話を聞くのはもちろんですが、久しぶりにお話しするのも楽しみにしていましたので、喜んでお引き受け致します☆

Re: 連絡網について その2

No.1831

 >牧の方様
 さっそくのご了承ありがとうございます。
 「これだ!」には参りました。義時の後妻・伊賀氏はこの前の『吾妻鏡』の講読の部分に出てきましたね。畠山重忠討死の日に政村を生んでいる(大河ドラマでは、政村を伊東四朗が演じていましたが、私のもつイメージとは全く異なります)。これが、『吾妻鏡』編纂段階における畠山重忠への賛美顕彰に影響を与えているのではないかという憶測を何かに書いたように記憶しています。
 伊賀氏は山内さんですか。伊賀氏の消息文が六孫王神社にのこっているらしく、この神社は実朝室だった本覚尼のいた遍照心院(大通寺)にありましたから、伊賀氏と実朝室は親交があったようです。
 神護寺は日によっては、行けるかも知れません。なお、プリンセス・永富さんは3日まで九州に博物館実習で出かけるとのことです。なお、この旅行には笠さんも何故か参加される由。
 
 >東大史料編纂所・本郷和人先生
 このような場で恐縮ですが、本日、「鏡の会」のニューズレターを拝受致しました。あつくお礼申し上げます。当方、科学研究費、またしても不採択でした。中世前期の京都における武士の空間をテーマにしたものなのですが。

 >美川先生
 京女は宣伝材料がたくさんあります。とりわけ、日本中世前期の歴史や『平家物語』の研究をするには、ここが一番です。景色を眺めているだけで論文が書けそうです。

Re: 連絡網について その2

永富 絵里子
No.1832

こんにちは。
ゼミ連絡網づくりご苦労様です。

神護寺見学会については、私も気になっていたところです。
実は前に掲示板でバーベキューだ何だと書き込みをさせていただいたのですが、博物館実習の旅行の日程(四月三十日~五月三日)とかさなりその前後はバタバタしてしまいまして準備をすすめることができなくなってしまいました。
そこで昨夜山本さんから幹事を引き受けてくださるとの申し出があったのでお願いしていた次第です。
無責任な形になってしまいますが、申し訳ありません。よろしくおねがいいたします。」

Re: 連絡網について その2

No.1833

神護寺ツアーですが、
国道162号線は慣れていますので、いつでも運転手しますよ☆
どのくらいの参加者数になるのでしょうか?
ロボカップの世界大会が5月1日~4日までの期間で大阪で開催されるので、できれば4、5日あたりが僕としてはありがたいです。


京女近辺の人であれば、鈴木タクシーで玄関前までお迎えに上がりますよ。(2~3人までですが..)


神護寺ツアー

No.1838

山本さんより幹事を引き継ぎました。(G.W.までは時間があるので)さて、神護寺ツアーですが、鈴木君の5月4日か5日という案で異存はありません。といって、2日間に絞ったからといって日程が決まるゼミではありませんので、私の独断で5月5日に決定します。この日なら、永富さんも参加できるのではないでしょうか?野口先生、5日ではいかがでしょうか?田中タクシーも出せるかどうか、確認しておきますね。

Re: 連絡網について その2

No.1839

>牧の方様 御配慮ありがとうございます。参加することについて一番可能性の高い日です。

山崎豊子さんは京女のご出身

No.1827

美川です。
職場の行き帰りの電車で、ぼちぼちと山崎豊子の『白い巨塔』を読んでいたのですが、今日読み終えました。堪能しました。いまは、自分が肺ガンなのでは、と疑ってしまっているぐらいです。
ところで、山崎さんは京女の国文科、正確には戦前なので京都女専時代ですが、出身なのですね。
凄い人が出ているのに、あまり京女の宣伝には出てこない気がしますが・・・・。

平安王朝時代の女性たち

No.1819

 朝日カルチャーセンター京都教室でタイトルの講座が開かれます。
 
 京都に都が置かれた時代の女性の感性、生き方を考えるシリーズです。
 
 ① 5月20日「王朝時代の結婚~決まるまで」
 ② 6月17日「源倫子~摂関家の正妻と妾妻のはざま」
 
 講師は京樂真帆子・滋賀県立大学助教授と野口孝子・同志社女子大学非常勤講師
 各木曜13時~15時。2回、5250円(会員4620円)

もう一件、「出張講義」のお知らせ。

No.1824

 小生の勤務する京都女子大学では、高校生に大学の学問領域の深さ広さ、大学で学ぶことの面白さを感じてもらう機会として出張講義を企画しています。
 小生も「武士の都としての平安京・京都」というテーマの講義を担当いたします。高校側からお申し込みがあれば、日程などを相談の上、全国どこへでも無料で講義に出かけるというものでありますから、この掲示板をご覧の全国の高校の先生方、よろしければご活用下さい。もちろん、小生以外にも多くのジャンルの先生方が、それぞれのテーマの出張講義を用意されております。

 小生、後期になれば、講義のコマが減って、すこし余裕が出来ますので、やや体力に不安を感じるものの、時に「フーテンの寅」よろしく列島各地の高校を回って、京都で歴史を学ぶことの楽しさを語り、あわせて「このゼミに参加してくれるような<逸材>」を発掘する機会を得たいものと思っております。
 まだ、詳しいことは決まっていないようですが、とりあえず
http://www.kyoto-wu.ac.jp/applicant.html
を御覧下さい。

連絡網について

No.1808

先ほど、連絡網に掲載のメールアドレス確認のメールを送信いたしました。が、広政さん、谷垣さん、鈴木君、永富さん、野口君、平田さんに送ったメールがはねられてしまいます。携帯メールの受信で、登録してあるアドレスからのメール以外は受け取ることが出来ないなど、特殊な設定はしておられませんか?

Re: 連絡網について

No.1809

ドメイン指定受信に設定しています。kyoto-inetを許可するように設定変更しました。
(ちなみに、この設定をしないと1時間に十数件の迷惑メールが来てしまいます...)

Re: 連絡網について

廣政 愛
No.1810

すみません、携帯を持ち始めたばっかりでよく分からないです・・・。
PCの方でもう一度お願いできますか?

Re: 連絡網について

永富 絵里子
No.1823

鈴木君と同じく迷惑メール対策としてドメイン指定受信を設定しております。kyoto-inetを登録しておきますね。お手数かけてすみません。

改名のお祝い、接待役の補任、お礼、他。

No.1826

>田中さん  連絡網の整備、ありがとうございます。それから、神護寺見学の件も、小生はちょっと予定が立たないのですが、二回生にはぜひ見てもらいたいし、永富さんのところでバーベキューというのも、楽しそうですし、ぜひ皆さんとご相談の上、話しを進めていただければと思います。
 それから、「建春門院」から「牧の方」への御改名、まことにおめでとうございます。え~何やら門屋君が「北条時政」とオーバーラップして参りました。それにしても、「時政十三回忌を盛大に催す=ゼミ女子コンの主催」「係累の女性を引率して天王寺や南都諸寺参詣を敢行=屋島日帰り旅行・湖東三山ドライブを主催」などなど、その行動形態は実によく似ておられます。恐るべし、恐るべし。次は義時の後妻「伊賀氏」が登場するのでしょうか。誰だろう?
 ところで、目下、源実朝の像を伝える大通寺御住職からの御依頼の原稿(昨年の実朝忌における講演録)を執筆中なのですが、そこで牧の方と伊賀氏(伊賀局)に言及することがありました。そこへ、田中さんの改名ご披露があり、その返信で山田ちさ子さんが大通寺に行くと書かれていたのに驚いています(「平安京探偵団」bbs)。かくなる上は『北条時政』の執筆に早く取りかかりたいものです(>石浜さん その前に必ずNHKブックスを書きます)。

>田中さん・門屋君、平田さん・山本君  滑川さんが永井路子氏の送迎役を仰せつかったことを知り、こちらも「臨時除目」です。6月26日に開催される研究所公開講座における講師接待役にこの四人の方を補任させていただきます。兵藤先生、高橋先生にそれぞれお二人でお願いいたします。高家筆頭・吉良上野介の指南を仰がなくても、すでに心得はおありのことと存じます。ほかのメンバーのみなさんも宜しく御助力のほど。

>樋口健太郎様・白井克浩様  もしご覧になられていたら、このような場で、恐縮ですが、お二人の御高論、ありがたく拝受いたしました。ともに素晴らしい論文で、大変勉強させていただきました。追って、拙文などを添えてお礼状を差し上げたいと存じますが、遅くなるかも知れませんので、取りあえず略儀ながら、ここでお礼を申しあげさせていただきます。お二人の御研究は、小生および当ゼミの課題に重なるところが大きいので、今後ともよろしく御願い申しあげます。また、ぜひ、こちらで御研究を発表していただく機会をえたいものと考えております。御検討いただければ幸いです。

歴史ハイキング

山口博史
No.1803

野口先生にご紹介いただきました、母利美和先生のご案内による第77回歴史ハイキング、「京における幕末維新の彦根藩」は76名の参加により事故もなく、無事終了することができました。報告申し上げます。
今回は、幕末における4つの彦根藩邸を中心に、三条家、九条家の公家との関わりやゆかりの寺院を巡りとても有意義な一時を過ごすことが出来ました。
野口先生、ご紹介くださいまして本当にありがとうございました。早雲だよりが出来ましたら送付申し上げます。
なお次回は、5月30日(日)に第78回歴史ハイキングを行います。テーマは「京の七口ー若狭街道(鯖街道)を歩く」で、八瀬から御所の石薬師御門までの6キロの道程をゆっくりと歩きます。

Re: 歴史ハイキング

No.1805

 山口さん、御報告ありがとうございました。大変な数の参加者ですね(ちょっとした武士団なみです)。小生も幕末の歴史を彦根藩の史料で勉強したことがありますので、今日は参加したかったのですが、ほかの用事と重なり残念でした。ゼミメンバー、あるいは京女の学生さんで参加した人はいたのでしょうか?
 母利先生は第一人者ですから、好天にも恵まれて、さぞかし充実した歴史散歩だったことと思います。
 五月には小生も勤労者学園で2回お話をさせていただくことになっております。また、よろしく御願い申しあげる次第です。

Re: 歴史ハイキング

山口博史
No.1813

野口先生
先日のハイキングでは母利先生のゼミ生が2名参加されていました。
なお、先生が講義に来られるといことは知っていますが、今回仕事の都合で受講することが出来ないかもしれません。4月から講義が始まったのですが、黒田先生の講義2回とも出席できませんでした。できるだけ行きたいと思っています。
山口

御無理なきように。

No.1814

>山口さん 勤労者学園の件、どうぞ御無理なさらないでください。山口さんと小生は同世代ですが、この歳になると本当に身体が疲れますから。
 小生、本日など午前に演習2コマの上、いろいろ事務的なトラブルが重なり、精神の安定を失って、他人様の前で余計な一言を申してしまったり、授業中には研究者の名前・著書名を言わんとしても思い出せなかったり、すこし前まで見ていた書類が行方不明になったりで、もう大変です。よく、老人になってから性格が悪くなったと言われる人がいますが、事情が分かってきました。
 若者たちから出来るだけ嫌われないように、しっかり休めるときは休むことに致しましょう。とは言っても、そう簡単に休めないのが辛いところですね。

小城市誕生へ

古庄秀樹
No.1802

野口先生
 ご無沙汰しています。いよいよ小城町議会他3町の議決を受けて来年3月1日に小城市が誕生することとなりました。人口4万6000人、北は天山から南は有明海を臨む市です。これから当館の常設展示についても新たなテーマ(新市誕生へ)での見直しが必要となります。これからもよろしくお願いいたします。
        小城町立歴史資料館 古庄

Re: 小城市誕生へ

No.1804

 古庄さん、お久しぶりです。いよいよ小城が中世の小城郡の領域を復活しそうな勢いですね。小城市になることによって、小城郡惣地頭職としての千葉氏に関する研究も活発化・深化されることを期待しております。いずれにしても、歴史的経緯から旧小城町が文化行政の中核とならざるを得ないと思います。古庄さんのお仕事がまた増えてしまいそうですが、ますますの御活躍を御願い申しあげます。
 真正なる「小京都」、市民が自らの地域の誇りを主張できる文化都市の構築を前面に押し出しての地域振興に期待しています。
 昨年末、山口を訪れて、市の文化財担当の方に御案内をいただき、大内氏館発掘と史跡整備に、山口市が極めて熱心に取り組んでいるのに感動しました。小城市にも大いに期待いたしております。
 なお、ゼミ旅行候補地の筆頭にあることは変わりありませんので、その節は何卒よろしく御願い申しあげます。小城の皆様に、くれぐれも宜しくお伝え下さい。