「禍根」やら「後の祭り」やら「岐路」やら
No.10027
今回の選挙は、これからの日本にとって大きな岐路になりそうです。「戦争を知らない子どもたち」がオジイサン・オバアサンになってしまった今。
高校生の時、世界史の先生が歴史の発展というのは螺旋状に考えるべきものだ、と語っていたことが思い出されます。
日本経済の今後が懸念されますが、この本には厳しい予測が示されています。
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山広恒夫『2014年、アメリカ発「金融緩和」バブル崩壊が日本を襲う』 (2013/6/26 中経出版 、239ページ、 ¥ 1,470 )
著者は、私の大学以来の親友で、現在、ブルームバーグワシントン支局に勤務するアナリスト。彼の人生の転機は、大学4年生のときに単身シベリヤ経由で出かけたヨーロッパ旅行。実は私も同行する可能性があったのですが、国内引き籠もりの道を選択。私にとっても人生の岐路でした。
いま、私が取り組んでいる校正ゲラは二つ。もう一つありましたが、先ほどポストに投函してきました。のこる二つのうちの一つは31年前に出版した最初の論文集の復刊用のゲラです。
『坂東武士団の成立と発展』
この本のタイトルについて、最初は「坂東武士団の成立と展開」にしようと考えたのですが、いろいろ迷ったあげくに「展開」を「発展」に改めたことが思い出されます。
閑話休題。
「学校で政治のことを教えてくれなかったのに急に20歳になったから選挙に行けなんて無理よね」なんて言っている若いお方もおられますが、今回、意志を表明しておかなかったことに、後で自分自身として悔いを残すことにならないように。
老婆心ながら。
レポートの締切近し、夏の空
No.10025
猛暑です。大学に来る途中、駅で倒れてしまい、病院から欠席のメールをくれた学生さんもおられます。すでに、すっかり快復されていることを念じております。
なにしろ健康が第一ですから、お互いに気をつけたいものです。私も疲労と頭痛がとれません。
さて、昨日のゼミには、久しぶりに教育実習から戻った大平さんも出席。お土産の「う米」という御菓子は美味かったです。
史学科の一回生も「文覚書状」の講読の様子を見学していかれました。こういうのが、歴史の勉強です。
ゲラに追われる毎日を憂いておりましたところ、本日、また速達でゲラが届きました。ゲラゲラゲラゲラ・・・。
前に届いたゲラの封筒を探していたら、ある出版社から届いた別の封筒が見つかり、そのなかに12日までに返信しなければならなかった書類が入っているのに気がつきました。なにしろ、集中のしすぎです。原稿は間を空けて書いたのに、なぜ、かくも校正は同一時期に集中するのでしょうか?
お昼に、公立の小学校の終業式のニュースが流れていました。大学の前期は、まだまだ続きます。学生諸君!ともに頑張りましょうぞ。
暑いときは暑いなりに-次回の『吾妻鏡』-
No.10026
暑いとパソコンの動作も鈍ってきてしまい作業効率が上がらずお困りの方も多いと思います。私はいまそれで困っております。
そんな次回の『吾妻鏡』のご案内です。
日時:2013年7月25日(木)午後3時頃~(予定)
場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
範囲:頼家・実朝期の振り返り
※しばらく“振り返り”を続けていきますが、それが終わった後の範囲は以下の通りです。
承元四年(1210)正月一日、二月五日・十日・二十一日、三月十四日・二十二日、四月九日・十九日、五月六日・十一日・十四日・二十一日・二十五日、六月三日・十二日・十三日・二十日、七月八日・二十日、八月九日・十二日・十六日、九月十一日・十四日・三十日、十月十二日・十三日・十五日、十一月二十二日・二十三日・二十四日、十二月五日・二十一日の各条
承元五年(建暦元年、1211)正月十日、閏正月九日、二月二十二日、三月十九日、四月二日・十三日・二十九日、五月四日・十日・十九日、六月七日・二十一日・二十六日、七月四日・十一日、九月十二日・十五日・二十二日、十月十三日・十九日・二十日・二十二日、十一月二日・三日・四日・二十日、十二月一日・十日・十七日・二十日・二十七日の各条
8月は『吾妻鏡』もお休みさせていただく予定です。
『吾妻鏡』講読会は基礎的な史料読解のニーズにも対応しておりますので、本格的な夏到来を感じさせる季節に何か新しいことを始めてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。京都女子大の方限定ではありませんよ。
今秋の「もちもちぃんウォーク」
No.10023
今日は祇園祭、山鉾巡行の日。今頃、洛中は大賑わいのことでしょう。私は、東山は鳥部山の麓から観望するのみ。
京都市伏見区醍醐支所地域力推進室主催の「もちもちぃんウォーク」ですが、今年は11月2日(土)の開催になる模様です。醍醐寺周辺の史跡を歩きます。
ちょうど、学園祭の期間なので、後期に野口担当の「基礎演習Ⅱ」・「演習Ⅱ」に所属する人で、サークルなどの活動のない方は予定を空けておいて下さい。「歴史資産を活用した地域振興」について大いに学べるチャンスだと思います。
さて、明日(18日)の「基礎・教養科目」は「中世から近世へ-近世薩摩藩のイデオロギー支配-」というテーマでお話ししたいと思います。そろそろ、まとめの段階。来週はレポートを提出して頂きます。
芥川賞と更生しなければならないノグチゲラの話。
No.10024
さすが、同志社!! ゼミ古参メンバーの田中さんのお友達のお友達が芥川賞をとられたそうです。
それとは関係ありませんが、醍醐のゆるキャラ「もちもちぃん」さんの絵の入った透明ファイルをたくさん(数枚)頂きましたので、ほしい方はお申し出下さい。まず、後期の「基礎演習Ⅱ」と「演習Ⅱ」のメンバーに。先着順ですよ。
それから、ボランティアで「もちもちぃん」さんの中に入って、地域の方たちとの交流を実感したいという人も募集します。いろいろ面白い経験が出来るようです。
また、ゲラが私の所に届きました。ゲラに身も心も縛られております。これがホントのノグチゲラ。はやく校正を済ませなければ更生できません。
「真人間」(もはや死語か?)になりたい!
明日の「基礎演習Ⅰ」
No.10022
今日は国民の祝日ですが、通常授業日。
私の故郷の千葉では、たしか稲毛の浅間神社のお祭りの日だったと思います。昔は神社のある台地の下まで海岸が迫っており、海の中に立てられた鳥居の向こうに富士山が望めましたが、今は如何?母親や親戚の大人につれられて妹や従妹弟たちと京成電車に乗って出かけたことが思い出されます。
さて、明日(16日)の「基礎演習Ⅰ」ですが、辻本さんと田中さんが「アイドルと秋元康の力」というテーマで発表されます。現代社会の問題として、どのように斬り込まれるのか?そして、初めての共同発表をどのように進めるのか、お手並み拝見。楽しみなところです。
それから、後期「基礎演習Ⅱ」の配属について、うまく行かなかった人は、第二次募集に向けて、積極的に対応して下さい。受身の大学生はいけません。
アンケートとレポートの間
No.10019
昨日Ⅲ講時の「基礎・教養科目」。猛暑のせいか、いつもより少し出席者が少なかったようですが、授業アンケートを実施。次は履修生諸姉の取り組みをこちらが評価させていただく番ですね。楽しみにしております。
史料講読会では、岩田君が用意してくれた『御成敗式目』の資料から三十四条を読みましたが、以前、社会史隆盛の時代に、こんなものだと解釈していたことが、ずいぶん異なって解釈されて、たいへん勉強になりました。学問にも時流に乗ってしまうということがありますが、やはり、ほんの少しでも生じた疑問は大切にしなければなりませんね。
それから山本さんがコピーしてくれた『渋柿』。これについては、国文の方が参加してくれていたらよいアドバイスを頂けるのではないかと、今年度の不在をちょっと残念に思った次第です。藪本君、夏休みに入って時間があったら是非!
Facebookにも書きましたが、論文集の校正ゲラがドサッと届きました。旧著の復刊ですが、基礎的事実の解明を主眼とした論文なので、校正も地道な作業が必要。書いた本人はすでに老化してしまって音を上げております。
それにしても書いた当時のモチベーションに溢れた自分自身が懐かしい。「後日談」というわけではありませんが、その後の研究成果についても「再刊に際してのあとがき」でしっかりと触れるつもりです。
後期の現代社会学部「基礎演習Ⅱ」と「演習Ⅱ」の第一次募集による配属結果が公表されました。さっそく、期待に溢れたメールを頂きました。機械的に割り振られたのではなく、主体的に参加してくれる学生さんを迎えるのは、こちらとしても楽しみなことです。
選考修了。それにしても暑いですね!
No.10017
後期の「基礎演習Ⅱ」と「演習Ⅱ」で私の担当を希望した方の選考を終えました。Online登録システムによる配属結果の掲示は12日(金)の12時30分です。
どうしても物理的な事情で、若干名の方に不可の対応をさせて頂かざるをえないことになりました。私としても残念ですが、ご了承下さい。第二次募集があります。
予告したように、本日の「基礎・教養科目」の時間に授業アンケートをとらせて頂きますが、これは学生主体で行われるべきものだと思いますので、4回生の滝沢さんにお手伝いを頂くことにいたしました。ちなみに、今日の講義テーマは「多元的社会としての日本」。アンケートの時間をとれるように、時間を調整できるか?脱線しないように気をつけたいと思います。
来週火曜日の「基礎演習Ⅰ」ですが、はやくも発表テーマのお知らせを頂きました。辻本さんと田中さんの共同報告で、「アイドルと秋元康の力」というお話だそうです。
これが院政期なら「白拍子舞と信西入道の力」なんていうテーマになりそうですね。
コメンテーターに辻君をお招きしたいところです。
「式目」を少々-次回の『吾妻鏡』-
岩田 慎平
No.10018
暑中お見舞い申し上げます。
昨日はちょっとしたわけあって『御成敗式目』の三十四条と四十二条を読みましたが、あらためて読んでみると深いですね。
次回の『吾妻鏡』のご案内です。
日時:2013年7月18日(木)午後3時頃~(予定)
場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
範囲:頼家・実朝期の振り返り
※しばらく“振り返り”を続けていきますが、それが終わった後の範囲は以下の通りです。
承元四年(1210)正月一日、二月五日・十日・二十一日、三月十四日・二十二日、四月九日・十九日、五月六日・十一日・十四日・二十一日・二十五日、六月三日・十二日・十三日・二十日、七月八日・二十日、八月九日・十二日・十六日、九月十一日・十四日・三十日、十月十二日・十三日・十五日、十一月二十二日・二十三日・二十四日、十二月五日・二十一日の各条
承元五年(建暦元年、1211)正月十日、閏正月九日、二月二十二日、三月十九日、四月二日・十三日・二十九日、五月四日・十日・十九日、六月七日・二十一日・二十六日、七月四日・十一日、九月十二日・十五日・二十二日、十月十三日・十九日・二十日・二十二日、十一月二日・三日・四日・二十日、十二月一日・十日・十七日・二十日・二十七日の各条
7月も毎週木曜(18日、25日)の午後に開催予定です。
『吾妻鏡』講読会は基礎的な史料読解のニーズにも対応しておりますので、本格的な夏到来を感じさせる季節に何か新しいことを始めてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。京都女子大の方限定ではありませんよ。
2010年度の「基礎演習Ⅰ」も活況でした。
No.10016
本日の「基礎演習Ⅰ」には、4回生の田島さんも出席。さすがの適切なアドバイスを頂きました。おかげで充実の1時間半でしたが、私は学生諸姉に肝腎なものをお出しするのを忘れました。ご容赦のほど。
神話のお話では、私も日本史教師の立場から「皇国史観」の問題などについて口を挟ませて頂きました。テープマナーの方では、私の食事の仕方がほとんど100パーセント、マナーに反することが明確になりました。
☆ 名古屋学院大学の早川厚一先生より、先生による「源平闘諍録全釈(八-巻一上⑧(一三オ4~一五オ2))」(『名古屋学院大学論集(言語・文化篇)』24-2)および、先生とほか3名の共著になる「『源平盛衰記』全釈(八-巻三-1)」(『名古屋学院大学論集(人文自然科学篇)』49-2)を御恵送頂きました。
ゼミメンバー用に複数冊頂いておりますので、必要な方はお申し出下さい。
早川先生に、あつく御礼を申し上げます。
地方武士論の陥穽
No.10015
今日もひどく暑いですね。天候だけが理由ではありませんが、体調不良が日常化して困ります。
中世前期の武士論をテーマに卒論を書いている人に、研究の前提として理解しておいて頂きたいのは、その時代の官位秩序や昇進制度。
それから、とくに地方武士をテーマにする場合に注意しなければならないのは、ことさらに中央での活動を否定するような視角を「善」とするような価値観(思い込み)にとらわれてしまいがちなこと。過剰な下部構造重視と旧態依然とした郷土史的顕彰史観のドッキングが、基礎的な事実の解明をも阻害するというケースもみられるようです。
明日(9日)の「基礎演習Ⅰ」の発表テーマは、俵さんが「テーブルマナーについて」、谷口さんが「日本神話について」とのこです。
木曜日(11日)の「基礎・教養科目」では、日本社会の地域性を歴史的に考えてみたいと思います。それから、今週は授業評価のアンケートを実施する予定です。よろしく御協力下さい。
後期演習の配属希望調査(第一次)終了
No.10014
現代社会学部「基礎演習Ⅱ」「演習Ⅱ」の配属希望調査(第一次)の受付は本日19時で終了。結局、私の担当に登録されたのは「基礎演習Ⅱ」が19名、「演習Ⅱ」が17名でした。
全員お引き受けしたいところですが、多少、人数の調整をせざるを得ないものと思われます。そのために、何人かの方には、メールなどで研究テーマに対する関心の度合いなどをお尋ねするかも知れません。選抜の可否の発表は一週間後になります。
今年度も伏見区醍醐支所のイベント「もちもちぃんウォーク」に研究所ゼミをあげて参加させて頂くことになりました。
さらに、歴史資産の活用・地域振興という観点から、後期の「基礎演習Ⅱ」・「演習Ⅱ」のメンバーも実習のつもりでお手伝いに加えて頂くことをお願いする予定でおります。
なお、史跡案内などで昨年・一昨年に御協力頂いた諸姉兄には、ぜひ今年も御力ぞえを頂きたく、宜しくお願い申し上げる次第です。
☆ 奈良大学の河内将芳先生より、新刊の御高著『日蓮宗と戦国京都』(淡交社)を御恵送頂きました。
河内先生に、あつくお礼を申し上げます。