岩田君、博士学位受領おめでとうございます。

No.9883

 当ゼミの師範代、岩田慎平君が関西学院大学より博士号(歴史学)を授与されることとなり、本日その学位記の授与式がありました。
 着実な努力の結果。心よりお祝い申し上げます。
 岩田君は姿形ばかりでなく、生き方もスマートなので、学問研究に立ち向かう悲壮感のようなものを周囲に感じさせませんが、大変だったことと思います。

 最近、大学院に進学する人は増えましたが、さすがに博士号を授与される人はごく少数であり、とくに人文系では並大抵の努力だけでは取得が困難だと思います。博士の学位というのは、世俗にある価値基準の外にあるものなので、日常生活の場での評価は受けにくいかも知れませんが、今後、矜持をもって活躍して頂きたいと念じています。

 世界的にいえば、学位の有無は研究者の序列の指標で、これは大変シビアなものがあります(ミスターとドクターとでは一般社会でも扱いが大違い)。海外で長く研究生活を送られた故角田文衞先生が、平安博物館の教授会でメンバーを指名するときに、学位のある研究者に対しては「○○博士」と、お呼びになっておられたことが思い出されます。 
 今日の日本では、グローバリーゼーションが声高に叫ばれていながら、諸外国で普遍的なドクターに対する評価が行われていないのは、まさに経済活動にしか価値基準を置かれていない社会状況の反映といえるのかも知れません。

 後輩諸姉兄も、学問の世界に身を投じたからには、努力を楽しみながら「博士」をめざして下さい。
編集:2013/03/16(Sat) 15:39

授与していただきました

No.9884

 野口先生、ご丁寧な御祝詞をいただきましてありがとうございます。

 昨日、関西学院高中部礼拝堂で行われました学位授与式で博士学位記を授けていただきました。
 大学院に進学したとき、博士の学位を取得できることなど明確に思い描くことができていたわけではありませんでした。非力非才の私にこれまで辛抱強くご指導いただきました諸先生方、ご支援いただきました全ての方々に心より御礼申しあげます。
 学位にともなう責任を感じながら、少しでも多くの人々のお役に立ち、「博士」に対する認識の向上に僅かばかりでも貢献できれば幸甚です。

 ついでに、次回の『吾妻鏡』のご案内です。

 日時:2013年3月21日(木)午後3時頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:承元二年(1208)七月五日・十五日・十九日・二十日、八月二十日、九月三日、十月十日・二十一日、十一月一日・十四日、十二月十四日・十六日・十七日・十八日・二十日・二十六日の各条
    承元三年(1209)二月十日、三月一日・二十一日、四月十五日、五月五日・十二日・十五日・二十日・二十三日・二十八日、六月十三日、七月五日・八月十三日、九月二十九日、十月十日・十三日・十五日・十七日、十一月四日・五日・七日・八日・十四日・二十日・二十七日、十二月一日・十一日・十三日・十五日・十七日・十九日の各条

 3月は21日・28日に開催予定で、4月以降の予定も現在調整中です。

 『吾妻鏡』講読会は、春休み中は木曜日に開催しております。
 基礎的な史料読解のニーズにも対応しておりますので、春の訪れを感じさせる季節に何か新しいことを始めてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。

 学位の取得を一区切りとして、更なる精進に努めたいと思います。
 今後とも皆さまからのご指導・ご鞭撻のほど、よろしくお願い申しあげます。