研究史整理など-次回の『吾妻鏡』-

No.9839

 29日は『紫苑』11号の入稿予定日ですね。
 『吾妻鏡』は通常の講読をお休みして、私が拙い報告を致します。

 日時:2013年1月29日(火)午後3時頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 内容:「鎌倉幕府の“成立”をめぐって-佐藤説・黒田説の検討-」
 参考文献:
  黒田俊雄「中世の国家と天皇」『岩波講座日本歴史6中世2』岩波書店、1963年(のち『日本中世の国家と宗教』岩波書店、1975年、および『黒田俊雄著作集第1巻権門体制論』法蔵館、1994年に再録)
  黒田俊雄「中世における地域と国家と国王」(『黒田俊雄著作集 第一巻 権門体制論』法蔵館、1994年、初出は1987年)
  佐藤進一「幕府論」『日本中世史論集』岩波書店、1990年(初出は1949年)
  佐藤進一「寿永二年十月の宣旨について」『日本中世史論集』岩波書店、1990年(初出は1959年)
  佐藤進一『日本の中世国家』岩波書店、1983年(岩波現代文庫、2007年)

 ※次回以降の『吾妻鏡』の範囲は以下の通りです。

 範囲:元久三年(建永元年、1206)六月十六日・二十一日、七月一日・三日、十月二十日・二十四日、十一月十八日・二十日、十二月二十三日
     建永二年(承元元年、1207)二月十一日・二十日、三月一日・三日・十日・二十日、六月二日・二十二日・二十四日・二十九日、七月十九日・二十三日、八月十五日・十七日、九月二十四日、十月二日、十一月十七日・十九日、十二月三日の各条

 野口先生からのご案内のとおり、二月は毎週木曜日(7日、14日、21日、28日)に開催予定です。

 火曜日の『吾妻鏡』講読会は、参加者のみなさんの自主的な積極性によって支えられております。
 基礎的な史料読解のニーズにも対応しておりますので、新年から何か新しいことを始めてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。

29日は、たくさんの方の来会を歓迎致します。

No.9840

 29日の岩田君による研究発表。日本中世史の研究において、きわめて重要なテーマです。
 私も勉強させて頂きたいと、楽しみにしています。
 
 関学や立命館で岩田先生の講義を受講されている皆さんも、ぜひご出席下さい。
 当日は入学試験が行われていますが、研究所のあるL校舎は入構可能です。

 戎光祥出版から刊行される予定の『坂東武士団と鎌倉』の初校が届きました。1983年にかまくら春秋社から出版した『鎌倉の豪族Ⅰ』の復刊ですが、近年の研究成果によって修正を要する点と、その後の関連著作の一覧を「あとがき」に書かせて頂き、また写真や図版を一新致しましたので、新著のような趣です。
 本編のゲラを読んでみて、よく30歳そこそこで、これだけのものが書けたものだと我ながら感心しています。
 私の研究者としての人生は退化の過程だったのかも知れません。

 若い研究者の皆さん。「将来」より、今こそが大切です。