清盛最終回
美川圭
No.9804
何ヶ月ぶりに見ました。無理ですね。清盛の死から、壇の浦、義経の死、なんでもかんでもぶちこんで、45分、時間軸も何もまったくぐちゃぐちゃ。しかも、生き霊やら死霊やらで、空間的にもごたごた。この1年間の低空飛行を象徴する最後でした。建久元年の頼朝上洛で会った後白河法皇の貧相なこと。がっかりです。頼朝の死までやるのかな、どう死ぬのかな、とちょっと期待していたのですが(平家一門の怨霊に八つ裂きになるとか)。これも何もなく。はちゃめちゃもはじけず、あえなくしぼみました。低視聴率に、お金もなくなり、やる気もうせたのでしょうか。合掌。
それにしても、その15分後からはじまったNHKスペシャル「日本国債」は怖かった。現実はこわい。
「見るべき程のことは見つ」ですね。
No.9805
えっ!、一回の放送で文治五年(1189)までやってしまったのですか?
ほとんど『中世の人物』第2巻の範囲をカバーしていますね。すごい。
「見るべき程のことは見つ」ではなく、結局、「見るべき程のものにあらず」でしたか。残念。
ところで、先般、大阪歴史学会の『ヒストリア』第235号が出ましたが、これに佐伯智広君による樋口健太郎著『中世摂関家の家と権力』にたいする大部の書評が掲載されています。一読をお勧めします。
ちなみに、広島の尻池さん、どうぞよろしくお願い致します。
☆ 奈良県立図書情報館の千田稔先生より、新刊の御高著『古事記の奈良大和路』(東方出版)を御恵送頂きました。
千田先生にあつく御礼を申し上げます。
専修無視できず仕舞
古谷みはる
No.9806
こんにちは、6月の公開講座の時にお邪魔しました一介の歴史好きです。その節はお世話になりました。
と、いいますか、いつもこちらの掲示板で論文やら出版物やらの情報をいつもこっそり頂いております。ありがとうございます。
大河ドラマ「平清盛」
好きな時代、好きな人物を良いように嬲られてポイされ、実にやるせない気持ちです。
序盤早々、激昂して視聴しなくなってはいたのですが
「放念、放念」
と思っていても「あんなものが大河ドラマとして!地上波で!!流されている!!!」という怒りは結局一年間頭にこびりついたままでした。
美川先生の「ぶった斬り」でこっそり溜飲を下げていたのですけれど、途中棄権されたのが残念でした…いや、見たくなくなるお気持ちはよくわかります…
時代考証の責任って何なんだろうと思いつつ、髙橋昌明氏の講演など聞いてみたりしましたが、専門と娯楽の乖離を思い知らされたといいますか…
もういっぽうのお方はネット上で「東大の試験問題にしても遜色ない出来」と発言されるなど、終始出来を褒め称えておいででした。
それは「関係者」としてせめて盛り上げようという努力なのか、それとも本気でそう思っているのか(嘆息)。
信憑性について「?」のある数値だとわかっていてもいい、せめて低視聴率であれと怨念めいた思いを抱いていましたが、最終回もめでたく(?)関東ヒトケタ達成、年間平均視聴率も歴代のなかでぶっちぎりのワースト達成となったようで、これで少しは楽になれるかな…と思っています。
「馴染みがない時代だから」という擁護がありますが、面白くない時代などないと思います。
それをエンタメとして上手いことつくれない制作側に、今年の責任はあるということを、NHKは思い知ってほしいです。切に、切に。
突然現れての長文、失礼しました。
清文堂の本の発売、楽しみにしております。
ドラマとしての出来の問題
美川圭
No.9807
古谷さん。途中棄権して申し訳ありませんでした。
とにかく、自分のプロ意識に欠けるというか、この大河を見ていると、あまりに機嫌が悪くなるので、家族に視聴を止められたというのが真相です。嫌なものを見なくてもいいでしょ。テレビぐらい楽しく見てよ。家を暗くしないで、ということです。娯楽作品のはずなのですから、もっともな意見です。
いちおう、ほとんどビデオに録ってありますので、ときどき家族の不在のときに見ようとしたのですが、意欲がわきませんでした。
新聞などでは、低視聴率の理由を、登場人物が多すぎてわかりにくい、画面が汚かった、などとされていますが、疑問符ですね。登場人物が多くても、ドラマなんですから、脚本の段階で人物を統合するとか、いろいろやりかたはあるのです。画面が汚いっていうけれど、黒澤の時代劇だって綺麗とはいえませんが、とくに白黒時代のものはとにかくおもしろい。黒澤映画と比較しても、そりゃ脚本家のレベルがどうしようもないとはわかっていますが、とにかく、おもしろいドラマにできなかったということにつきます。
平安末期、つまらない時代のはずがないでしょう。
『平家物語』 めちゃ、おもしろい。
ウチの奥様の大河ドラマ評
山田邦和
No.9808
みなさまお久しぶりです。
大河ドラマ「平清盛」について、インターネットなどいろいろなところでさまざまな意見が飛び交っていますが、私が一番得心したのは、実はウチの奥様がポツリと漏らした一言です。
「なんか、少年チャンピオンかなんかに出てくる少年漫画(劇画)みたい・・・」
なるほど。その通りだと思います。主人公が何かというと走り出して、「武士の世を造るのじゃ!」「王家の犬から脱却するのだ!」「面白う生きるのだ!」などと空に向かって絶叫する。重要な登場人物はただひたすらに「遊びを〜 せんとや〜 生まれ〜 けむ〜」と呟くのと、双六遊びばかりをやっており、良く言えばそれがトレードマーク、悪く言えばなんたらの一つ覚え。登場人物といえば現実離れした人ばかりな上に、人物の性格がコロコロ変わって前後矛盾するのに、ストーリーはスラスラと流れる。
こうした点は、まさに(できの悪い)少年漫画によく見られる特徴です。もしかして今回の「平清盛」、これを原作にして少年向けの劇画にすれば、なかなか面白いものになったかもしれませんね。
それにしても、たった一言でこのドラマの本質を見抜くウチの奥様、なかなかの慧眼の持ち主です。感服しました。
もっと早く書き込んでほしかった!
No.9812
こんなメッセージが届きました。
「なんで皆さん、清盛が終わった後に書き込むのでしょうか。もっと早く書き込んでほしかった。嘘だろう、変だなと思いながら視聴しているほうも辛いのである。」
企業などの経理関係のお仕事をされている方からです。