日本の大学や学問・研究はどうなるのか。

No.9780

 一昨日は、姫路市の皆さんと大変楽しい時間を過ごさせて頂きました。あつく、御礼を申し上げます。

 昨日の『吾妻鏡』講読会では、元久二年、畠山重忠滅亡後の北条時政の伊豆退隠や平賀朝雅の誅殺、さらに河野通信の伊予国御家人の支配に関する条を読みました。まさに『吾妻鏡』の突っ込みどころでしたが、山本さんが牧の方について精査されていたのには、ある種の感動を覚えました。こういうモチベーションの高さが全ての始まりです。これをどこかに発表して頂かないと、私は『北条時政』を書けません。

 京都大学における問題に対しては、日本における、今後の大学のあり方や、とくに人文科学系の研究・教育にかかわる重大問題として、私ごとき者も強く関心を向けざるを得ません。(下記にその情報)
   http://www.kyoto-np.co.jp/education/article/20121113000010
   http://www.asahi.com/national/update/1115/OSK201211150024.html
   http://www.kyoto-minpo.net/archives/2012/11/17/post_9148.php
   http://www.kyoto-np.co.jp/education/article/20121119000146 

 ちなみに、昨日の『京都新聞』夕刊「現代のことば」欄に掲載されていた、京都学園大学准教授・岡崎宏樹先生の「大学のセンセイ」は、共感の持てる内容でした。『京都新聞』が手近にある方は、ぜひお読みになってみて下さい。

 【追記】 上記の新聞記事ですが、研究室前に立っている掲示板にコピーを貼っておきました。
編集:2012/11/22(Thu) 12:52

次回は11月最後の『吾妻鏡』は研究発表でございます

No.9781

 今年も、そろそろ年賀状のことなど考えはじめねばならならない季節となってまいりました。そのまえにやるべきこともいろいろありますが、次回のご案内です。
 次回は『吾妻鏡』の講読はお休みして、山本さんの研究発表です。

 日時:11月27日(火)15:00より
 会場:京都女子大学宗教・文化研究所共同研究室(L校舎3F)
 テーマ:「実朝将軍就任前後の公武関係」
 報告者: 山本みなみ(京都大学大学院院生)
 参考文献:上横手雅敬「『日本の中世国家』を読んで」(『日本国家史論考』塙書房、1994年)
      北村拓「鎌倉幕府征夷大将軍の補任について」(今江広道編『中世の史料と制度』続群書類従完成会、2005年)


 ※次回以降の『吾妻鏡』のご案内は以下の通りです。

 日時:2012年12月4日(火)午後3時頃~(予定)
 場所:京都女子大学L校舎 3階 共同研究室
 範囲:元久二年(1205)八月七日・十一日・十六日・十七日・十九日、九月二日・二十日、十月十日・十三日、十一月三日・四日・十五日・二十日、十二月二日・二十四日の各条
     元久三年(建永元年、1206)正月十二日・二十七日、二月四日・二十日・二十二日、三月十二日・十三日、五月六日、六月十六日・二十一日、七月一日・三日、十月二十日・二十四日、十一月十八日・二十日、十二月二十三日の各条

 12月は4日、11日、18日に開催予定です。

 火曜日の『吾妻鏡』講読会は、参加者のみなさんの自主的な積極性によって支えられております。
 基礎的な史料読解のニーズにも対応しておりますので、新年度から何か新しいことを始めてみようという方は、まずは見学からでも、どうぞお気軽にご参加ください。

>野口先生
 11/20(火)の『京都新聞』夕刊「現代のことば」は私も読みました。いい連載ですね。ウェブでも公開してくれればいいのにと思いますが、紙面でゆっくり味わいながら読むのがいいのかもしれませんね。